後味悪いのに心惹かれるミステリー!イヤミスおすすめ小説15選
読後に心がざわつき、忘れられない感覚を与える「イヤミス」は、近年ますます人気が高まっています。今回は、そんなイヤミスの人気小説を15作品厳選してご紹介します。
心を揺さぶるイヤミスの世界を楽しんでみてくださいね♪

『告白』湊かなえ
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」
我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。
語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。
衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞した国民的ベストセラー。
第一章「聖職者」が小説推理新人賞を受賞した、湊かなえさんのデビュー作であり、イヤミスの代表作のひとつです。2008年度「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、「のミステリーがすごい!」第4位、2009年には本屋大賞受賞しています。
最後まで救いのない展開が続きますが、その後味が忘れられなくなる1冊です。
『リバース』湊かなえ
深瀬和久は平凡なサラリーマン。唯一の趣味は、美味しいコーヒーを淹れる事だ。そんな深瀬が自宅以外でリラックスできる場所といえば、自宅近所にあるクローバーコーヒーだった。ある日、深瀬はそこで、越智美穂子という女性と出会う。その後何度か店で会ううちに、付き合うようになる。淡々とした日々が急に華やぎはじめ、未来のことも考え始めた矢先、美穂子にある告発文が届く。そこには「深瀬和久は人殺しだ」と書かれていた――。何のことかと詰め寄る美穂子。深瀬には、人には隠していたある”闇”があった。それをついに明かさねばならない時が来てしまったのかと、懊悩する。
第37回吉川英治文学新人賞の候補作。2017年に藤原竜也さん主演でテレビドラマ化されています。ドラマ版は原作の続きを描き、オリジナルストーリーの結末を原作者である湊かなえさんが書き下ろしたことでも話題となりました。
『殺人鬼フジコの衝動』真梨幸子
一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして、新たな人生を歩み始めた十歳の少女。だが、彼女の人生は、いつしか狂い始めた。人生は、薔薇色のお菓子のよう…。またひとり、彼女は人を殺す。何が少女を伝説の殺人鬼・フジコにしてしまったのか?あとがきに至るまで、精緻に組み立てられた謎のタペストリ。最後の一行を、読んだとき、あなたは著者が仕掛けたたくらみに、戦慄する!
『人生相談。』、『孤虫症』の著者としても有名な真梨幸子さんのミステリー作品。湊かなえさんと並んでイヤミスの旗手として注目されるきっかけともなった作品です。発行部数50万部をこえるベストセラー。2013年、2015年に新垣里沙さん主演で舞台化されています。
続編として『インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実』があります。
『ユリゴコロ』沼田まほかる
ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題されたノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。
この一家の過去にいったい何があったのか?絶望的な暗黒の世界から一転、深い愛へと辿り着くラストまで、ページを繰る手が止まらない衝撃の恋愛ミステリー!
沼田まほかるさんは、湊かなえさん、真梨幸子さんと並んでイヤミスの女王とも呼ばれる作家さん。本作は、販売部数累計25万部を超え、2012年に大藪春彦賞受賞、本屋大賞ノミネート、「このミステリーがすごい!」国内部門第5位など、高く評価されています。アメリカ・中国・韓国・台湾でも翻訳出版されています。
2017年には吉高由里子さん主演で映画化(PG12指定)されました。
『許されようとは思いません』芦沢央
超弩級のどんでん返し、5連発!!
ミステリーランキングを席巻した傑作短編集が遂に文庫化。
2019年本屋大賞ノミネート『火のないところに煙は』で話題沸騰の著者の飛躍作を読み逃しなく!
絶賛の声、声、声!
実に緊密で、サスペンスに満ちていて、どんでん返しも鮮やかだ。(共同通信)――池上冬樹
ミステリー短篇の醍醐味をたっぷり味わえる一冊(「SPRiNG」2016年9月号)――瀧井朝世
とにかく最良にして極上。(「小説新潮」2016年8月号)――村上貴史
連城三紀彦から米澤穂信『満願』へと流れた血が、さらにいまここに受け継がれた(「STORY BOX」2016年8月号)――宇田川拓也
「これでおまえも一人前だな」
入社三年目の夏、常に最下位だった営業成績を大きく上げた修哉。
上司にも褒められ、誇らしい気持ちに。
だが売上伝票を見返して全身が強張る。
本来の注文の11倍もの誤受注をしていた――。
躍進中の子役とその祖母、凄惨な運命を作品に刻む画家、
姉の逮捕に混乱する主婦、祖母の納骨のため寒村を訪れた青年。
人の心に潜む闇を巧緻なミステリーに昇華させた5編
第68回日本推理作家協会賞(短編部門)候補になった本作。2016年「週刊文春ミステリーベスト10」第7位、「このミステリーがすごい!」第5位にランクインしています。
5編の短編集。さらりと読みたい時におすすめの1冊です。
『犯人のいない殺人の夜』東野圭吾
東野圭吾さんの初期の7作品が収録された短編集。2012年、収録作の「犯人のいない殺人の夜」「さよならコーチ」「エンドレス・ナイト」「白い凶器」「小さな故意の物語」がフジテレビ系列のオムニバス形式の連続ドラマ『東野圭吾ミステリーズ』の各話毎の原作となっています。
東野圭吾ミステリーズの原作について詳しくはこちら
『ボトルネック』米澤穂信
亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した……はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。
「ボトルネック」は、主人公が迷い込んだパラレルワールドを舞台に描かれた物語。本来いる世界の相違から見出した真実に打ちのめされていく様が描かれています。2007年「このミステリーがすごい! 」第15位にランクイン。テンポがよく、ラストまで一気に読めますよ。
『代償』伊岡瞬
同じ家で育った二人の少年。一人は弁護士に、一人は犯罪者となった。
平凡な家庭で育った小学生の圭輔は、ある不幸な事故をきっかけに、遠縁で同学年の達也と暮らすことに。運命は一転、過酷な思春期を送った圭輔は、長じて弁護士となるが、逮捕された達也から依頼が舞い込む。「私は無実の罪で逮捕されました。どうか、お願いです。私の弁護をしていただけないでしょうか」。裁判を弄ぶ達也、巧妙に仕組まれた罠。追いつめられた圭輔は、この悪に対峙できるのか? 衝撃と断罪のサスペンスミステリ。
『約束』、『いつか、虹の向こうへ』などの著者としても有名な伊岡瞬さんの作品。第5回山田風太郎賞候補、啓文堂書店文庫大賞を受賞した作品です。2016年、小栗旬さん主演でHuluドラマとしてテレビドラマ化されています。リーガル×ミステリーのイヤミス。
『連続殺人鬼カエル男』中山七里
史上初! 最終候補にダブルエントリーされ、「こっちを読みたい!」という声が続出した話題作。『さよならドビュッシー』『おやすみラフマニノフ』に続く中山七里の最新刊。『このミス』ファン待望の作品が、満を持して登場!
マンションの13階からフックでぶら下げられた女性の全裸死体。傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文。これが近隣住民を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」による最初の凶行だった。警察の捜査が進展しないなか、第二、第三と殺人事件が発生し、街中はパニックに……。無秩序に猟奇的な殺人を続けるカエル男の正体とは? どんでん返しにつぐどんでん返し。最後の一行まで目が離せない。
『さよならドビュッシー』、『贖罪の奏鳴曲』などの著者としても有名な中山七里さん。本作は、心神喪失者の責任能力を無しとする刑法39条の是非を問う社会派ミステリーです。当初のタイトルは「災厄の季節」でしたが、文庫本として発売される際に『連続殺人鬼カエル男』として改題されました。
『連続殺人鬼カエル男ふたたび』が続編です。2020年に工藤阿須加さん主演でテレビドラマ化されています。
『朽ちゆく庭』伊岡瞬
中堅ゼネコン勤務の父・陽一は仕事でトラブルを抱え、母・裕実子は勤め先の上司と不倫関係に。そして、中学生の真佐也は不登校が続く……。それぞれが秘密を抱える「家族」の行く末とは。壊れゆく家庭を描く“危険”なサスペンス長編。
伊岡瞬(いおか・しゅん)
1960年東京都生まれ。2005年『いつか、虹の向こうへ』で第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞しデビュー。著書に『代償』『痣』『悪寒』『不審者』『仮面』『奔流の海』など多数。
『代償』でも取り上げた伊岡瞬さんは閉鎖的な家族の物語を描くのがとても上手な作家さんです。読み進めるうちに、登場人物がどの人にも秘密があり、暗い背景に胸が苦しくなっていく本作。どこかにこういう家庭があるのかもしれないと思わせます。
『汚れた手をそこで拭かない』芦沢央
第164回直木賞候補作。
ひたひたと忍び寄る恐怖
ぬるりと変容する日常
話題沸騰の「最恐」ミステリ、待望の文庫化。
閉鎖空間に監禁された
デスゲームの参加者のような切迫感。
──彩瀬まる
平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、元不倫相手を見返したい料理研究家……
きっかけはほんの些細な秘密だった。
保身や油断、猜疑心や傲慢。
内部から毒に蝕まれ、
気がつけば取返しのつかない場所に立ち尽くしている自分に気づく。
凶器のように研ぎ澄まされた“取扱い注意”の傑作短編集。
2020年「週刊文春ミステリーベスト10」第5位、2021年「本格ミステリ・ベスト10」第14位にランクインしている本作。日常に潜む些細な秘密が崩壊を招く恐怖を描いた短編集です。登場人物の心情の移ろいが巧みに描かれ、誰もが共感してしまう感情を逆手に取った展開が魅力。ひたひたと忍び寄る恐怖が忘れられません。
『殺める女神の島』秋吉理香子
全員、悪女。この中で最も嘘つきな殺人犯は誰?
リゾートアイランドに集められた、外見と内面の美を競い合うコンテストの最終候補者。メンバーは女子高生モデル、経営者、小説家、医師、シェフ、インフルエンサー、大学院生の七人。これから二週間、互いを知りながら、高め合いながら、助け合いながら、最終選考の準備を行う。その日々を見守ってグランプリを決めるはずだった主催者が、二日目の朝、瀕死で見つかった。次々と殺人が起きるなか、巧妙に隠された参加者たちの「嘘」も明らかになっていく――。この中で、一番嘘つきの殺人鬼は誰? 最高に後味の悪いイヤミス長編!
『殺める女神の島』は、リゾート地でのコンテストに招かれた女性たちが織り成すミステリー。参加者の嘘と殺人が絡み合い、次第に真相が明らかになる展開は息を呑むものがあります。200ページほどの作品で、さらっと読める1冊です。
『愚行録』貫井徳郎
ええ、はい。あの事件のことでしょ? えっ? どうしてわかるのかって? そりゃあ,わかりますよ。だってあの事件が起きてからの一年間、訪ねてくる人来る人みんな同じことを訊くんですから。――幸せを絵に描いたような家族に、突如として訪れた悲劇。池袋からほんの数駅の、閑静な住宅街にあるその家に忍び込んだ何者かによって、深夜一家が惨殺された。数多のエピソードを通して浮かび上がる、人間たちの愚行のカタログ。
『慟哭』の作者が放つ、新たなる傑作!
『慟哭』、『プリズム』の著者としても有名な貫井徳郎さんのミステリー小説です。第135回直木賞の候補作品。2017年、妻夫木聡さん、満島ひかりさん主演で映画化されています。
隣人や友人の証言から浮かび上がる真実が、格差社会の現実を容赦なく突きつけます。
『正月十一日、鏡殺し』歌野晶午
ようこそ、裏本格の世界へ――(歌野晶午)
本格ミステリ大賞二度受賞作家による処女短編集を、新装版で。
彼女が勤めに出たのは、このままでは姑を殺してしまうと思ったからだった――。夫を亡くした妻が姑という「他人」に憎しみを募らせるさまを描く(表題作)。猫のように性悪な恋人のため、会社の金を使い込んだ青年。彼に降りかかった「呪い」とは(「猫部屋の亡者」)。全七編収録。
『葉桜の季節に君を想うということ』の著者としても有名な歌野晶午さんのイヤミス短編集。7つの作品が収められた作品集ですが、後半にいくにつれ、イヤミス度がアップ!読後感の悪さが募っていきますよ。
『痺れる』沼田まほかる
十二年前、敬愛していた姑が失踪した。その日、何があったのか。老年を迎えつつある女性が、心の奥底にしまい続けてきた瞑い秘密を独白する「林檎曼荼羅」。別荘地で一人暮らす中年女性の家に、ある日迷い込んできた、息子のような歳の青年。彼女の心の中で次第に育ってゆく不穏な衝動を描く「ヤモリ」。いつまでも心に取り憑いて離れない、悪夢のような9編を収録。
『ユリゴコロ』の著者でもある沼田まほかるさんのイヤミス短編集です。沼田ワールドともいえるブラックな世界観が特徴的な1冊。どこか倒錯したような不思議な世界観にはまると抜け出せなくなりますよ。
まとめ|後味悪いのに心惹かれるミステリー!イヤミスおすすめ小説15選
イヤミス小説は、読後感が強烈で、心に深く残る特別なジャンルです。どの作品も、深い余韻を残しながら心を揺さぶる内容となっています。気になる作品をぜひチェックして、イヤミスの世界に浸ってみてくださいね♪
