【夏の文庫フェア2025】角川文庫夏フェア2025のおすすめミステリー小説15選
今年も夏の文庫フェアが始まりました。本屋さんの特設コーナーに並ぶ文庫本にワクワクした気持ちは忘れられません。2025年の角川文庫の文庫フェアは映画化作品や必読定番作品、懐かしの名作などさまざまな本がラインナップされています。
今回はその中でも読んでおきたいミステリー小説を15作品ピックアップしてご紹介。新たな本との出会いのきっかけとして、気になった本は手に取ってみてくださいね。

『時には懺悔を』打海文三
佐竹は、数年前に退社した大手の探偵社アーバン・リサーチの元上司・寺西に頼まれ、探偵スクールのレディース一期生・中野聡子の代理教官をすることになる。その日の実習は、やはりかつての同僚・米本の探偵事務所に盗聴器を仕掛けることだったが、事務所に忍び込むと、そこには米本の死体が転がっていた。佐竹は中野を助手に、米本が殺された謎を調査していくが、やがて過去に起きた障害児の誘拐事件の真相に迫っていくことになる……。濃密な親子の絆を描く、感動の傑作ミステリー!
『ハルビン・カフェ』、『灰姫 鏡の国のスパイ』の著者としても有名な打海文三さんの作品。西島秀俊さん主演で、2026年に映画化される予定の作品です。重度の障害を持つ子供をめぐる葛藤、きれいごとではすまされない事情など、テーマは重め。考えさせられる点の多いミステリーです。
『ぼぎわんが、来る』澤村伊智
幸せな新婚生活を営んでいた田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。取り次いだ後輩の伝言に戦慄する。
それは生誕を目前にした娘・知紗の名前であった。原因不明の怪我を負った後輩は、入院先で憔悴してゆく。
その後も秀樹の周囲に不審な電話やメールが届く。一連の怪異は、今は亡き祖父が恐れていた“ぼぎわん”という化け物の仕業なのか?
愛する家族を守るため秀樹は伝手をたどり、比嘉真琴という女性霊媒師に出会う。
真琴は田原家に通いはじめるが、迫り来る存在が極めて凶暴なものだと知る。はたして“ぼぎわん”の魔の手から、逃れることはできるのか……。
“あれ”からは決して逃れられない――。綾辻行人・貴志祐介・宮部みゆきら絶賛の第22回日本ホラー小説大賞〈大賞〉受賞作!
『ずうのめ人形』、『ファミリーランド』などの著者としても有名な澤村伊智さんの作品。第22回日本ホラー小説大賞受賞作品です。澤村さんの小説家デビュー作。2018年に漫画化、2018年に、岡田准一さん主演で映画化されています。(タイトルは『来る』で映画化されました)3章構成で視点が変わっていく構成。伝承や民俗学系ホラーミステリーが好きな人に特におすすめの作品です。
『ユージニア』恩田陸
日本推理作家協会賞長編賞受賞、著者渾身の代表作!
あの夏、白い百日紅の記憶。死の使いは、静かに街を滅ぼした。旧家で起きた、大量毒殺事件。未解決となったあの事件、真相はいったいどこにあったのだろうか。数々の証言で浮かび上がる、犯人の像は――。
第59回(2006年)「日本推理作家協会賞」長編及び連作短編集部門受賞作、第133回直木三十五賞候補になった作品です。17人が毒殺された事件の真相に迫る展開が秀逸。事件をさまざまな視点から見るという、没入感のある構成になっています。
『さまよう刃』東野圭吾
自分の子供が殺されたら、あなたは復讐しますか?
長峰重樹の娘、絵摩の死体が荒川の下流で発見される。犯人を告げる一本の密告電話が長峰の元に入った。それを聞いた長峰は半信半疑のまま、娘の復讐に動き出す。遺族の復讐と少年犯罪をテーマにした問題作。
『容疑者Xの献身』、『祈りの幕が下りる時』などの著者としても有名な東野圭吾さんの作品。発行部数150万部をこえるベストセラー作品です。2009年、寺尾聰さん主演で映画化、2021年、竹野内豊さん主演でテレビドラマ化されています。正しさとは、正義とは、と考えずにはいられなくなる作品。
『犬神家の一族』横溝正史
信州財界一の巨頭、犬神財閥の創始者犬神佐兵衛は、血で血を洗う葛藤を予期したかのような条件を課した遺言状を残して他界した。血の系譜をめぐるスリルとサスペンスにみちた長編推理。
『獄門島』、『八つ墓村』などの著者としても有名な横溝正史さんの作品。何度も映画化、テレビドラマ化されてきた不朽の名作ミステリーです。湖のシーンやマスクをつけた佐清など話題となるシーンが多い作品。ミステリー好きなら一度は読んでおくべき名作です。
『闇祓』辻村深月
あいつらが来ると、人が死ぬ。 辻村深月、初の本格ホラーミステリ長編!
転校生の白石要は、少し不思議な青年だった。背は高いが、髪はボサボサでどこを見ているかよくわからない。優等生の澪は、クラスになじめない要に気を遣ってこわごわ話しかけ徐々に距離を縮めるものの、唐突に返ってきた要のリアクションは「今日、家に行っていい?」だった――。この転校生は何かがおかしい。身の危険を感じた澪は憧れの先輩、神原一太に助けを求めるが――。学校で、会社で、団地で、身の周りにいるちょっとおかしな人。みんなの調子を狂わせるような、人の心に悪意を吹き込むような。それはひょっとしたら「闇ハラ=闇ハラスメント」かもしれない。「あの一家」が来ると、みんながおかしくなり、人が死ぬ。だから、闇は「祓わなくては」ならない――。辻村深月が満を持して解き放つ、本格長編ホラーミステリ!
『冷たい校舎の時は止まる』、『かがみの孤城』などの著者としても有名な辻村深月さんのホラーミステリー。ハラスメントやマウントなど、現代社会にリンクする怖さを感じるところもあり、イヤミス感もある作品。辻村さん初の長編ミステリーです。
『火喰鳥を、喰う』原浩
全ては「死者の日記」から始まった。これは“怪異”か、或いは“事件”か。
選考委員、激賞!令和初の大賞受賞作!
「恐怖と謎がしっかりと絡んでいる。ミステリ&ホラー大賞にふさわしい」――有栖川有栖氏
「謎への引きこみ方が見事。読了後は心地よい酩酊感に襲われました」――辻村深月氏
信州で暮らす久喜雄司に起きた二つの出来事。ひとつは久喜家代々の墓石が、何者かによって破壊されたこと。もうひとつは、死者の日記が届いたことだった。久喜家に届けられた日記は、太平洋戦争末期に戦死した雄司の大伯父・久喜貞市の遺品で、そこには異様なほどの生への執着が記されていた。そして日記が届いた日を境に、久喜家の周辺では不可解な出来事が起こり始める。貞市と共に従軍し戦後復員した藤村の家の消失、日記を発見した新聞記者の狂乱、雄司の祖父・保の失踪。さらに日記には、誰も書いた覚えのない文章が出現していた。「ヒクイドリヲクウ ビミナリ」雄司は妻の夕里子とともに超常現象に造詣のある北斗総一郎に頼ることにするが……。 ミステリ&ホラーが見事に融合した新鋭、衝撃のデビュー作。
第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞受賞作品。原浩さんのデビュー作です。2025年、水上恒司さん主演で映画化される予定です。ホラーが苦手な人でも読みやすいテイスト。ミステリー要素が強く、謎解きをしながら読み進められる作品です。
『六人の嘘つきな大学生』浅倉秋成
<<2022年本屋大賞ノミネート & ブランチBOOK大賞2021受賞 >>
■■各種ミステリランキングで話題沸騰中■■
『このミステリーがすごい! 2022年版』(宝島社)国内編 8位
週刊文春ミステリーベスト 10(週刊文春 2021年 12月 9日号)国内部門 6位
「ミステリが読みたい! 2022年版」(ハヤカワミステリマガジン 2022年 1月号)国内篇 8位
『2022本格ミステリ・ベスト10』(原書房)国内ランキング 4位
成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を空けると「●●は人殺し」だという告発文が入っていた。彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは――。
怒濤の伏線回収に驚嘆の声続出! 青春ミステリの傑作が、ついに文庫化!
『ノワール・レヴナント』、『教室が、ひとりになるまで』などの著者としても有名な浅倉秋成さんの作品。2021年、第12回山田風太郎賞候補、ブランチBOOK大賞2021大賞受賞、「週刊文春ミステリーベスト10」第6位にランクイン。2022年、第43回吉川英治文学新人賞候補、第22回本格ミステリ大賞(小説部門)候補、第19回本屋大賞第5位、「本格ミステリ・ベスト10」第4位、「このミステリーがすごい!」第8位にランクインした作品です。オーディオブック化、舞台(リーディングアクト)化、漫画化、ラジオドラマ化、2024年には浜辺美波さん主演で映画化もされています。内定を巡る6人の就活生の心理戦。ラストで全てがひっくり返る展開が見事です。
『悪いものが、来ませんように』芦沢央
緊迫感あふれる二人の関係から目を逸らせない。――作家 小野不由美
助産院の事務に勤めながら、紗英は自身の不妊と夫の浮気に悩んでいた。誰にも相談できない彼女の唯一の心の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。そして育児中の奈津子も母や夫と理解し合えず、社会にもなじめず紗英を心の支えにしていた。二人の強い異常なまでの密着が恐ろしい事件を呼ぶ。紗英の夫が他殺体で見つかったのだ。これをきっかけに二人の関係は大きく変わっていく! 一気読みが止まらない、そして驚愕のラスト! 「絶対もう一度読み返したくなる!」「震えるような読後感!」と絶賛された傑作心理サスペンス!(解説:藤田香織)
『夜の道標』、『汚れた手をそこで拭かない』などの著者としても有名な芦沢央さんの作品。どこか不思議な違和感を感じつつ読み進めていくと、思った通りに騙される!読後に読み返したくなる作品です。緻密な心理描写にページをめくる手が止まらなくなりますよ。
『八月の母』早見和真
八月は、血の匂いがする――。愛媛県伊予市に生まれた越智エリカは、この街から出ていきたいと強く願っていた。男は信用できない。友人や教師でさえも、エリカを前に我を失った。スナックを営む母に囚われ、蟻地獄の中でもがくエリカは、予期せず娘を授かるが……。あの夏、あの団地の一室で何が起きたのか。嫉妬と執着、まやかしの「母性」が生み出した忌まわしい事件。その果てに煌めく一筋の光を描いた「母娘」の物語。
『アルプス席の母』、『イノセント・デイズ』などの著者としても有名な早見和真さんの作品。第13回山田風太郎賞候補になった作品です。愛媛県伊予市で起きた「少女暴行殺人事件」という実在の事件に端を発したといわれている作品。読後、重苦しさに飲み込まれそうになる社会派ミステリーです。
『D坂の殺人事件』江戸川乱歩
名探偵・明智小五郎が初登場した記念すべき表題作を始め、ミステリ要素を多く含んだ作品をセレクト。自らも数々の推理小説を書き、多くの推理作家の才をも発掘してきた巨人の傑作選をぜひご堪能あれ。
『怪人二十面相』の著者として有名な江戸川乱歩さんの作品。名探偵明智小五郎の初登場作です。東京都文京区千駄木の団子坂のこと。たびたび映画化、テレビドラマ化されています。「文豪ストレイドッグス」とのコラボカバーとなっています。表題作のほか、「二銭銅貨」「何者」「心理試験」「地獄の道化師」を収録。
『黒牢城』米澤穂信
第166回直木賞受賞! ミステリ史に輝く金字塔
本能寺の変より四年前。織田信長に叛旗を翻し有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起こる難事件に翻弄されていた。このままでは城が落ちる。兵や民草の心に巣食う疑念を晴らすため、村重は土牢に捕らえた知将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めるが――。
事件の裏には何が潜むのか。乱世を生きる果てに救いはあるか。城という巨大な密室で起きた四つの事件に対峙する、村重と官兵衛、二人の探偵の壮絶な推理戦が歴史を動かす。
第166回直木三十五賞受賞作品、第22回本格ミステリ大賞受賞、第12回山田風太郎賞受賞作品。「このミステリーがすごい!」2022年版国内編第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」2021年国内部門第1位、「ミステリが読みたい!」2022年版国内篇第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2022年国内ランキング第1位と、史上初となる4大ミステリランキング制覇を達成したという驚異の作品。歴史小説としても、安楽椅子探偵ミステリーとしても楽しめます。
『悪の芽』貫井徳郎
何気ないひと言が、殺人鬼を生んだ――。貫井ミステリの最高峰!
大手銀行に勤める41歳の安達は、無差別大量殺傷事件のニュースに衝撃を受ける。40人近くを襲ってその場で焼身自殺した男が、小学校時代の同級生だったのだ。あの頃、俺はあいつに取り返しのつかない過ちを犯した。この事件は、俺の「罪」なのか――。懊悩する安達は、凶行の原点を求めて犯人の人生を辿っていく。彼の壮絶な怒りと絶望を知った安達が、最後に見た景色とは。誰の心にも兆す“悪”に鋭く切り込んだ、傑作長編ミステリ!
『慟哭』、『乱反射』、『後悔と真実の色』などの著者としても有名な貫井徳郎さんの作品。自分のひとことが誰かの人生に与える影響をあらためて考えたくなる作品。現代社会に巣くう「悪」を突く社会派ミステリーです。
『テスカトリポカ』佐藤究
第165回直木賞受賞!
心臓を鷲掴みにされ、魂ごと持っていかれる究極のクライムノベル!
メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。生き残った三男のバルミロは、追手から逃れて海を渡りインドネシアのジャカルタに潜伏、その地の裏社会で麻薬により身を持ち崩した日本人医師・末永と出会う。バルミロと末永は日本に渡り、川崎でならず者たちを集めて「心臓密売」ビジネスを立ち上げる。一方、麻薬組織から逃れて日本にやってきたメキシコ人の母と日本人の父の間に生まれた少年コシモは公的な教育をほとんど受けないまま育ち、重大事件を起こして少年院へと送られる。やがて、アステカの神々に導かれるように、バルミロとコシモは邂逅する。
『QJKJQ』、『幽玄F』などの著者としても有名な佐藤究さんの作品。第34回山本周五郎賞、第165回直木賞を受賞。17年ぶり、史上2度目のダブル受賞として話題になりました。2022年、「このミステリーがすごい!」第2位 、「週刊文春ミステリーベスト10」第2位にランクインしています。『QJKJQ』、『Ank: a mirroring ape』に次ぐ、佐藤さんの鏡三部作の完結篇にあたる作品です。
『ジョーカー・ゲーム』柳広司
天才スパイたちによる決死の頭脳戦!!
”魔王”――結城中佐の発案で陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校”D機関”。その異能の精鋭達が緊迫の諜報戦を繰り広げる! 吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞に輝く究極のスパイミステリ。
『贋作『坊っちゃん』殺人事件』、『トーキョー・プリズン』などの著者としても有名な柳広司さんの作品。2008年、「このミステリーがすごい!」第2位、「週刊文春ミステリーベスト10」第3位にランクインしています。2009年、第30回吉川英治文学新人賞、第62回日本推理作家協会賞受賞。2009年に漫画化、2015年に亀梨和也さん主演で映画化されています。スパイ養成学校「D機関」のシリーズものです。
まとめ|【夏の文庫フェア2025】角川文庫夏フェア2025のおすすめミステリー小説15選
今年も夏の文庫フェアも名作がたくさん!有名な作品も多いですよね。今回ご紹介した15冊のミステリー小説は特に評判の高いものばかり。気になった本はぜひ、手に取ってみてくださいね。
