【夏の文庫フェア2025】集英社「ナツイチ2025」のおすすめミステリー小説15選
夏の文庫フェアで、集英社文庫は「ナツイチ2025」と題して名作、傑作をラインナップしています。今回は集英社文庫「ナツイチ2025」の中から読んでおきたいミステリー小説を15作品ピックアップ。気になる作品はぜひ、手に取ってみてくださいね。

『栞と嘘の季節』米澤穂信
ベストセラー『本と鍵の季節』(図書委員シリーズ) 待望の続編!
直木賞受賞第一作
猛毒の栞をめぐる、幾重もの嘘。
高校で図書委員を務める堀川次郎と松倉詩門。
ある放課後、図書室の返却本の中に押し花の栞が挟まっているのに気づく。
小さくかわいらしいその花は――猛毒のトリカブトだった。
持ち主を捜す中で、ふたりは校舎裏でトリカブトが栽培されているのを発見する。
そして、ついに男性教師が中毒で救急搬送されてしまった。
誰が教師を殺そうとしたのか。次は誰が狙われるのか……。
「その栞は自分のものだ」と嘘をついて近づいてきた同学年の女子・瀬野とともに、ふたりは真相を追う。
直木賞受賞第一作は、著者の原点とも言える青春ミステリ長編!
『満願』、『黒牢城』の著者としても有名な米澤穂信さんの作品。図書委員シリーズ『本と鍵の季節』の続編にあたる作品です。前作は短編ですが、こちらは長編ミステリーです。人が死なない日常の謎系なので、ミステリー初心者さんでも読みやすい作品。
『ハヤブサ消防団』池井戸潤
【第36回柴田錬三郎賞受賞作】
ミステリ作家vs.連続放火犯
のどかな集落を揺るがす闘い!
東京での暮らしに見切りをつけ、亡き父の故郷であるハヤブサ地区に移り住んだミステリ作家の三馬太郎。地元の人の誘いで居酒屋を訪れた太郎は、消防団に勧誘される。迷った末に入団を決意した太郎だったが、やがてのどかな集落でひそかに進行していた事件の存在を知る───。連続放火事件に隠された驚愕の真実とは?
地方の小さな町を舞台にした、池井戸作品初の“田園”小説として、「小説すばる」連載中から話題を呼んだ珠玉のミステリ。
『半沢直樹シリーズ』、『下町ロケット』などの著者としても有名な池井戸潤さんの作品。2023年、中村倫也さん主演でテレビドラマ化されました。ドラマに出てきた「居酒屋サンカク」のセットを八百津町が購入し、人道の丘公園管理棟内に移設。2024年に「ハヤブサ・ミュージアム」として開館したことでも話題となりました。
『空をこえて七星のかなた』加納朋子
この本は、きっとあなたの北極星(ポラリス)になる。
7つの物語が星座のようにつながる、宇宙を巡る感動のミステリー!
「南の島へ行くぞ」突然のパパの提案で、石垣島を父娘で旅することに。でも、家族旅行といえばママも一緒だったのだ、去年までは――(「南の十字に会いに行く」)。同級生の過失で、私は右目に取り返しのつかない怪我を負った。同時に、大事な友達と約束した夢も潰えて……(「星は、すばる」)。7つの物語が星座を描くようにつながった時、大きな感動に包まれる。星空と宇宙を巡る傑作ミステリー!
『ななつのこ』、『掌の中の小鳥』などの著者としても有名な加納朋子さんの作品。星や宇宙にまつわる7つの短編がつながるミステリーです。星への憧れを募らせていたという加納さんの想いに触れ、読後感も爽やかです。
『N』道尾秀介
読む順番で、世界が変わる。
全6章、あなた自身がつくる720通りの物語。
「本書は6つの章で構成されていますが、読む順番は自由です。はじめに、それぞれの章の冒頭部分だけが書かれています。読みたいと思った章を選び、そのページに移動してください。物語のかたちは、6×5×4×3×2×1=720通り。読者の皆様に、自分だけの物語を体験していただければ幸いです。/著者より」未知の読書体験を約束する、前代未聞の一冊! この物語をつくるのは、あなたです。
すべての始まりは何だったのか。
結末はいったいどこにあるのか。
「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師。
「死んでくれない?」鳥がしゃべった言葉の謎を解く高校生。
定年を迎えた英語教師だけが知る、少女を殺害した真犯人。
殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者。
ターミナルケアを通じて、生まれて初めて奇跡を見た看護師。
殺人事件の真実を掴むべく、ペット探偵を尾行する女性刑事。
道尾秀介が「一冊の本」の概念を変える。
『カラスの親指』、『光媒の花』、『月と蟹』、『いけない』などの著者としても有名な道尾秀介さんの作品。本をどの順番で読むか、自分で考えて読み進めるというまったく新しい読書体験ができる本です。本を逆さまにして読むなんて、なかなかほかの本では考えられない状態。どんなストーリーが生まれるか、ドキドキしてしまいますよ。
『草花たちの静かな誓い』宮本輝
亡き叔母の莫大な遺産と秘められた謎。
母と娘の間にどんな人生があったのか──。
アメリカに住んでいた叔母が修善寺で亡くなり、突如、4200万ドルもの莫大な遺産を相続することになった弦矢。遺骨を抱え、弁護士とロサンゼルス郊外にある叔母の家に向かった。そこで白血病で死んだはずの叔母の娘・レイラが行方不明だと知らされる。27年もの間、叔母はなぜそのことを秘密にしていたのか、レイラはどこにいるのか。弦矢はその謎を追い始める──。運命の軌跡を辿る長編小説。
『螢川』、『優駿』、『流転の海』などの著者としても有名な宮本輝さんの作品。叔母の娘にまつわる謎を解き明かすミステリー色の濃い作品。情景描写に優れ、アメリカ西海岸のお屋敷、庭園の様子などが目に浮かぶよう。どこかゆったりとした時間を感じられる作品です。
『幻夜』東野圭吾
おまえは俺を殺した。俺の魂を殺した――
1995年、阪神淡路大震災。その混乱のまっただ中で、衝動的に殺人を犯してしまった男。それを目撃していた女。二人は手を組み、東京に出ていく。女は、野心を実現するためには手段を選ばない。男は、女を深く愛するがゆえに、彼女の指示のまま、悪事に手を染めていく。やがて成功を極めた女の、思いもかけない真の姿が浮かびあがってくる。彼女はいったい何者なのか――謎が謎を呼び、伏線に伏線が絡む。驚愕のラストシーンまで一気呵成の読みごたえ。ミステリーの醍醐味にあふれた傑作大長編。あの名作『白夜行』の興奮がよみがえるミリオンセラー。
『容疑者Xの献身』、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』などの著者としても有名な東野圭吾さんの作品。本作は、『白夜行』の姉妹作として知られている作品です。独立した物語ながら繋がりを感じられます。『白夜行』を先に読んでおくと、より楽しめます。800ページ近い大作。
第131回直木三十五賞候補作。2010年に深田恭子さん、塚本高史さん主演でテレビドラマ化されています。
『スキマワラシ』恩田陸
廃ビルで目撃される麦わら帽子に白いワンピースを着た少女の正体とは!?
古道具店を営む兄弟のひと夏の不思議な冒険を描くファンタジックミステリー
太郎と散多は古道具店を営む兄弟。ものに触れるとそこに宿る記憶が見えるという散多は、古いタイルからこれまでにないほど強烈なイメージを受ける。そこに映し出されたのは幼い頃に亡くした両親の姿だった。タイルと両親にまつわる謎と、廃ビルで目撃された少女の都市伝説が交差するとき、時を越えた物語の扉が開く。兄弟のひと夏の不思議な冒険を描くファンタジックミステリー長編。
『夜のピクニック』、『蜜蜂と遠雷』などの著者としても有名な恩田陸さんの作品。ちょっぴりホラーテイストのファンタジーミステリー。読後、ふんわりとした恩田さんの世界観に包まれる作品です。
『不審者』伊岡瞬
夫の兄を名乗る人物の突然の訪問。その日から、平凡な家庭は壊され始め──。
この男は、誰なのか?
暴かれる家族の秘密と、衝撃の結末。『悪寒』『代償』の著者が放つ、驚愕のサスペンス&ミステリ。
家族4人で平穏に暮らす里佳子の前に突然現れた1人の客。夫の秀嗣が招いたその人物は、20年以上音信不通だった秀嗣の兄・優平だと名乗る。しかし姑は「息子はこんな顔じゃない」と主張。不信感を抱く里佳子だったが、優平は居候することに。その日から不可解な出来事が続き……。家庭を侵食する、この男は誰なのか。一つの悲劇をきっかけに、すべての景色が一転する。緊迫のサスペンス&ミステリ。
『明日の雨は。』、『代償』、『痣』などの著者としても有名な伊岡瞬さんの作品。第41回吉川英治文学新人賞の候補になった作品です。徐々に平穏な暮らしが変貌していく様子、タイトルの意味、ラストの大どんでん返しと注目ポイントも盛りだくさんです。
『早朝始発の殺風景』青崎有吾
青春は、気まずさでできた密室だ。始発の電車で遭遇したのは普段あまり話さない女子。二人は互いに早起きの理由を探り始め……(表題作)。部活の引退日、男同士で観覧車に乗り込んだ先輩と後輩。後輩には何か目的があるようだが(「夢の国には観覧車がない」)。不器用な高校生たちの関係が小さな謎と会話を通じて少しずつ変わってゆく。ワンシチュエーション&リアルタイムで進行する五つの青春密室劇。
『体育館の殺人』、『地雷グリコ』の著者としても有名な青崎有吾さんの作品。第73回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)候補になった作品です。日常の謎系青春密室ミステリー。さらりと読める短編集です。
『博物館のファントム 箕作博士の事件簿』伊与原新
呪いのルビー、ニセモノの化石、大型模型の中に隠された植物標本……博物館には謎がいっぱい! 変人博物学者・箕作と女性分類学者・環のコンビが活躍する「博物館ミステリー」誕生!(解説/吉田伸子)
『宙わたる教室』、『藍を継ぐ海』の著者としても有名な伊与原新さんの作品。人が死なない系ミステリーで、ほかには類を見ない博物館ミステリーです。科学の世界を垣間見る楽しさと謎解きの面白さでぐいぐい読み進められます。
『真夜中のマリオネット』知念実希人
私が救ったのは、天使か、悪魔か――。
殺した後、一晩かけて遺体をバラバラにする殺人鬼――通称「真夜中の解体魔」。
婚約者を殺された救急医の秋穂は、深い悲しみを抱えながらもなんとか職場に復帰をしたところだった。
そこに運ばれてきたのは、交通事故で重傷を負った美少年・涼介。
無事、命を救うことができたが、手術室を出た秋穂に刑事が告げる。
「彼は『真夜中の解体魔』だ」と――。
涼介に復讐しようとする秋穂に、涼介は綺麗な涙を流しながら訴える。
「僕は罠にかけられただけなんです」と――。
無実に思える証拠を見せられた秋穂は、ためらいながらも涼介と真犯人を探すことになるが……。
涼介は真犯人に操られた哀れな人形(マリオネット)なのか、それとも周囲を操る冷酷な人形遣いなのか。
ラスト1頁(ページ)、あなたは必ず絶叫する! 衝撃のクライムサスペンス。
『硝子の塔の殺人』、『祈りのカルテ』、『となりのナースエイド』などの著者としても有名な知念実希人さんの作品。遠田志帆さんの装画が印象的な作品です。丁寧な心情描写に心動かされ、ラストの伏線回収とどんでん返しに爽快感を感じますよ。
『隣はシリアルキラー』中山七里
「ぎりっ、ぎりっ」「ざああああっ」
毎晩、隣室から聞こえてくる不気味な音と連続バラバラ殺人事件。よりにもよって──
五感から震え上がる! ホラーミステリー 暑くなる季節にぴったり!
ぎりっ、ぎりっ。ぐし、ぐし。ざああああっ──。深夜2:20、神足友哉は、今日もアパートの隣室から聞こえてくる不気味な物音で起こされた。ふと、隣人の徐浩然が死体を解体する姿を妄想するが、近所で遺体の一部が発見されたことで現実味を帯びる。気になった彼は、真夜中に部屋から出た徐を尾行すると、想像を絶する恐ろしい展開に。五感から震え上がるような体験を提供するホラーミステリー。
『さよならドビュッシー』、『連続殺人鬼カエル男』などの著者としても有名な中山七里さんの作品。不穏な空気感が漂うホラーミステリーです。最後まで読むとタイトルの意味が分かる構成も秀逸。
『カケラ』湊かなえ
少女の死をめぐり、食い違う人びとの証言。
美容外科医が真実の行方を追うミステリー長編!
『この作品の中には小さな「私のカケラ」があちこちに埋め込まれていて、湊先生の手によって、とても立派な「根も葉もあるウソ」に育てあげられているのです。』医師 友利新さん推薦!!
美容外科医の橘久乃は幼馴染みの志保から「痩せたい」という相談を受ける。カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという情報だった。少女の死をめぐり、食い違う人びとの証言と、見え隠れする自己正当化の声。有羽を追いつめたものは果たしていったい――。周囲の目と自意識によって作られる評価の恐ろしさを描くミステリー長編。
『告白』、『贖罪』、『母性』などの著者としても有名な湊かなえさんの作品。さまざまな視点からひとつの事件を見ていくタイプのミステリーです。湊かなえさんらしいイヤミス感のあるラスト。
『慈雨』柚月裕子
極上のミステリーにして慟哭の人間ドラマ!!
引退し、お遍路を旅する元警官が少女誘拐事件の発生を知る。難航する捜査、渦巻く悔恨と葛藤。
時間と空間を超えたドラマは、驚きと感動の結末へ──! 待望の文庫化
警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。旅先で知った少女誘拐事件は、16年前に自らが捜査にあたった事件に酷似していた。手掛かりのない捜査状況に悩む後輩に協力しながら、神場の胸には過去の事件への悔恨があった。場所を隔て、時を経て、世代をまたぎ、織り成される物語。事件の真相、そして明らかになる事実とは。安易なジャンル分けを許さない、芳醇たる味わいのミステリー。
『検事の本懐』、『孤狼の血』、『盤上の向日葵』などの著者としても有名な柚月裕子さんの作品。2017年、「本の雑誌が選ぶ2016年度ベスト10」第1位になった作品です。登場人物たちのそれぞれの葛藤がヒューマンドラマ的にも感じるミステリー。
『R.P.G. 』宮部みゆき
住宅地で起きた殺人事件。殺された男性はインターネットの掲示板上で「疑似家族」を作っていた。殺人に関わりが? 虚実が交錯し、見えてきたものは…文庫書下ろしミステリー! (解説・清水義範)
『火車』、『理由』、『模倣犯』などの著者としても有名な宮部みゆきさんの作品。2003年、後藤真希さん主演でテレビドラマ化されています。宮部さんの小説『クロスファイア』から「石津ちか子」、『模倣犯』から「武上悦郎」が登場するというユニークな側面もある作品です。
まとめ|【夏の文庫フェア2025】集英社「ナツイチ2025」のおすすめミステリー小説15選
夏の文庫フェア、集英社文庫の「ナツイチ2025」は新潮文庫、角川文庫と比べて、とくにミステリー小説のラインナップが多いのが特徴的。今回ご紹介した作品のほかにもミステリー小説がたくさんラインナップされています。気になる作品はぜひ、手に取ってみてくださいね。
