【夏の文庫フェア2025】「新潮文庫の100冊2025」のおすすめミステリー小説10選
夏の文庫フェアは、毎年、新潮文庫、角川文庫、集英社文庫とそれぞれに特色のあるラインナップを公開しています。今回は、「新潮文庫の100冊2025」の中から読んでおきたいミステリー小説を10作品ピックアップしてご紹介!気になる作品はぜひ、手に取ってみてくださいね。

『絶唱』湊かなえ
五歳のとき双子の妹・毬絵は死んだ。生き残ったのは姉の雪絵──。奪われた人生を取り戻すため、わたしは今、あの場所に向かう(「楽園」)。思い出すのはいつも、最後に見たあの人の顔、取り消せない自分の言葉、守れなかった小さな命。あの日に今も、囚われている(「約束」)。誰にも言えない秘密を抱え、四人が辿り着いた南洋の島。ここからまた、物語は動き始める。喪失と再生を描く号泣ミステリー。
『告白』、『母性』などの著者としても有名な湊かなえさんの作品。第28回山本周五郎賞候補になった作品です。阪神淡路大震災をテーマにした4つの連作短編。イヤミスの女王の新たな一面を知ることができる作品です。
『世界でいちばん透きとおった物語』杉井光
“電子書籍化絶対不可能”&“ネタバレ厳禁”、30万部突破。
絶対に予測不能な衝撃のラスト――あなたの見る世界は『透きとおる』。
―――【あらすじ】―――
大御所ミステリ作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。
女癖が悪かった宮内は、妻帯者でありながら多くの女性と交際しており、そのうちの一人とは子供までつくっていた。それが僕だ。
宮内の死後、彼の長男から僕に連絡が入る。
「親父は『世界でいちばん透きとおった物語』というタイトルの小説を死ぬ間際に書いていたらしい。遺作として出版したいが、原稿が見つからない。なにか知らないか」
奇妙な成り行きから僕は、一度も会ったことがない父の遺稿を探すことになる。知り合いの文芸編集者・霧子さんの力も借りて、業界関係者や父の愛人たちに調べを入れていくうちに、僕は父の複雑な人物像を知っていく。
やがて父の遺稿を狙う別の何者かの妨害も始まり、ついに僕は『世界でいちばん透きとおった物語』に隠された衝撃の真実にたどり着く――。
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『神様のメモ帳』、『さよならピアノソナタ』などの著者としても有名な杉井光さんの作品。「電子書籍化絶対不可能」 、「ネタバレ厳禁」の口コミで評判になった1冊。2023年の「週刊文春ミステリーベスト10」で第9位、2024年の「このミステリーがすごい!」で第8位となりました。最後まで読んだら、二度読みせざるを得ない仕掛けに気づきます。まさに「世界でいちばん透き通った物語」と納得してしまう作品。
『火のないところに煙は』芦沢央
この恐怖、一生モノ。
2019年本屋大賞ノミネート!
静岡書店大賞受賞!
山本周五郎賞ノミネート!
週刊文春ミステリーベスト10国内部門第5位!
このミステリーがすごい! 国内編第10位!
ミステリが読みたい! 国内篇第7位!
ミステリ×実話怪談の奇跡的融合で絶賛を浴びた注目作がついに文庫化。
「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。忘れたいと封印し続けていた痛ましい喪失は、まさにその土地で起こったのだ。私は迷いながらも、真実を知るために過去の体験を執筆するが……。謎と恐怖が絡み合い、驚愕の結末を更新しながら、直視できない真相へと疾走する。読み終えたとき、怪異はもはや、他人事ではない――。(解説・千街晶之)
『罪の余白』、『許されようとは思いません』、『嘘と隣人』の著者としても有名な芦沢央さんの作品。2018年「週刊文春ミステリーベスト10」第5位、2019年「このミステリーがすごい!」第10位にランクインしています。ミステリー要素も強く、「単なる怪談では終わらない」ストーリー展開が特徴的。読後には、目に見えない「何か」が存在しているかのような余韻が残ります。
『儚い羊たちの祝宴』米澤穂信
夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。
『折れた竜骨』、『黒牢城』などの著者としても有名な米澤穂信さんの短編集。暗黒ミステリーとしての完成度が高く、一気読みしてしまうこと間違いありません。全体を通して、上品ながらダークな雰囲気が漂い、余韻の残る読後感が魅力です。
『向日葵の咲かない夏』道尾秀介
夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。
『カラスの親指』、『月と蟹』の著者としても有名な道尾秀介さんの作品。第6回本格ミステリ大賞候補作。2007年「本格ミステリ・ベスト10」第7位にランクインしています。ミステリー×SF×ホラーといった不思議な世界観の作品です。不穏な空気感が好きな方に特におすすめの作品。
『しゃばけ』畠中恵
今は一太郎が決めなければならない時なのだ。
大店の若だんな一太郎は、めっぽう体が弱い。なのに猟奇事件に巻き込まれ、仲間の妖怪と解決に乗り出すことに。大江戸人情捕物帖。
江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出すことに。若だんなの周囲は、なぜか犬神、白沢、鳴家など妖怪だらけなのだ。その矢先、犯人の刃が一太郎を襲う……。愉快で不思議な大江戸人情推理帖。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。
『まんまこと』、『ぬしさまへ』などの著者としても有名な畠中恵さんの作品。第13回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞を受賞したデビュー作です。『しゃばけ』シリーズが第1回吉川英治文庫賞を受賞しています。2002年、2004年にラジオドラマ化、2007年、2008年にテレビドラマ化、2013年、2021年に舞台化、2017年、2018年にミュージカル化、2021年に20周年記念スペシャルアニメが配信されています。
『江戸川乱歩名作選』江戸川乱歩
「陰獣」「押絵と旅する男」ほか、大乱歩の魔術に浸れる全七編を収録。
見るも無残に顔が潰れた死体、変転してゆく事件像(「石榴(ざくろ)」)。
絶世の美女に心奪われた兄の想像を絶す る“運命"(「押絵と旅する男」)。
謎に満ちた探偵作家・大江春泥(しゅんでい)に脅迫される実業家夫人、彼女を恋する私は春泥の影を追跡する――後世に 語り継がれるミステリ「陰獣」。
他に「目羅博士」「人でなしの恋」「白昼夢」「踊る一寸法師」を収録。
大乱歩の魔力を存分に味わえる厳選全7編。
『怪人二十面相』、『D坂の殺人事件』などの著者としても有名な江戸川乱歩さんの作品。『陰獣』『柘榴』の中編2編と短編5編が収められています。江戸川乱歩作品の初心者でも読みやすい作品が集められています。
『魔術はささやく』宮部みゆき
それぞれは社会面のありふれた記事だった。一人めはマンションの屋上から飛び降りた。二人めは地下鉄に飛び込んだ。そして三人めはタクシーの前に。何人たりとも相互の関連など想像し得べくもなく仕組まれた三つの死。さらに魔の手は四人めに伸びていた……。だが、逮捕されたタクシー運転手の甥、守は知らず知らず事件の真相に迫っていたのだった。日本推理サスペンス大賞受賞作。
『理由』、『火車』などの著者としても有名な宮部みゆきさんの作品。専業作家になったばかりの宮部さんが書き上げた長編ミステリー。1989年、第2回日本推理サスペンス大賞を受賞。1991年、「このミステリーがすごい!」第9位にランクインしています。1990年山口智子さん主演で、2011年木村佳乃さん主演でテレビドラマ化されています。
『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎
コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島"には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?
『アヒルと鴨のコインロッカー』、『ゴールデンスランバー』などの著者としても有名な伊坂幸太郎さんの作品。第5回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作品。伊坂さんのデビュー作で、2004年にラジオドラマ化、2009年に漫画化、2011年には吉沢悠さん主演で舞台化されています。ファンタジー×ミステリーの世界観にあっと驚かされます。
『シャーロック・ホームズの冒険』コナン ドイル , 延原 謙 (翻訳)
天才ホームズ、事件を解決できず!?
ホームズを翻弄する聡明な女性アイリーン・アドラーが登場する「ボヘミアの醜聞」など、
10編を収録した第1短編集。
ロンドンにまき起る奇怪な事件を追って神出鬼没する名探偵シャーロック・ホームズは、その怜悧な推理と魅力的な個性で読者を魅了する。近代探偵小説を確立したホームズ物語の第一短編集。赤毛の男が加入した奇妙な組合のからくりを追う「赤髪組合」、乞食を三日やったらやめられない話「唇の捩れた男」など10編。意表をつく事件の展開、軽妙なユーモアがあふれる作品集である。
推理小説・歴史小説・SF小説などを多数著したコナン ドイルさんの作品。シャーロック・ホームズシリーズのひとつで、5つの短編集のうち最初に発行された作品です。短めの10篇の短編集。シャーロック・ホームズシリーズを読んだことがない人でも気軽にさくさく読める作品です。
まとめ|【夏の文庫フェア2025】「新潮文庫の100冊2025」のおすすめミステリー小説10選
新潮文庫の100冊はさまざまなジャンルの作品が多く、角川、集英社にくらべてミステリーは少なめ。でも、今回ご紹介した10作品はどれも名作ばかりで読みごたえもあります。気になった作品は、ぜひ、手に取ってみてくださいね。
