記憶喪失がテーマのミステリー小説おすすめ15選|失った記憶、隠された真相にハラハラドキドキ
気がつくと、知らない部屋。名前も、過去も、何も思い出せない。そんな記憶喪失から始まるミステリーには、他のどんな物語にもない緊張感があります。
今回は記憶喪失を軸に描かれた珠玉のミステリー作品を厳選して15作品ご紹介!読者までもが「何を信じればいいのか」わからなくなる、記憶の迷宮へご案内します。気になった本があったら、ぜひ、手に取ってみてくださいね。

『黒猫館の殺人』綾辻行人
大いなる謎を秘めた館、黒猫館。火災で重傷を負い、記憶を失った老人・鮎田冬馬(あゆたとうま)の奇妙な依頼を受け、推理作家・鹿谷門実(ししやかどみ)と江南孝明(かわみなみたかあき)は、東京から札幌、そして阿寒へと向かう。深い森の中に建つその館で待ち受ける、“世界”が揺らぐような真実とは!? シリーズ屈指の大仕掛けを、読者(あなた)は見破ることができるか?
『十角館の殺人』、『Another』などの著者としても有名な綾辻行人さんの作品。本作は館シリーズの第6作目です。中村青司設計の黒猫館の管理人が記憶を失っています。スケールの大きなトリックに驚かされます。
『最後の記憶』綾辻行人
脳の病を患い、ほとんどすべての記憶を失いつつある母・千鶴。彼女に残されたのは、幼い頃に経験したというすさまじい恐怖の記憶だけだった。死に瀕した彼女を今なお苦しめる、「最後の記憶」の正体とは?
こちらも綾辻行人さんの作品。ホラー作品も多い綾辻さんの幻想的な雰囲気が漂うホラーミステリーです。『暗黒館の殺人』と並行して書かれたことでも有名です。
『ガラスの殺意』秋吉理香子
「憎きあいつを殺したのは……私!?」二十年前に起きた通り魔事件の犯人が刺殺された。警察に「殺した」と通報したのは、同じ事件で愛する両親を失った女性。だが、彼女はその現場から逃げる途中で交通事故に遭い、脳に障害を負っていた。警察の調べに対し、女性による殺害の記憶は定かでない。復讐は成し遂げられたのか、最後に待つ衝撃の真相とは? 驚愕の長編サスペンス・ミステリー!
『暗黒女子』、『雪の花』などの著者としても有名な秋吉理香子さんの作品。脳の障害で記憶が10分しか保てない女性の物語です。記憶がなくなることで感じるもどかしさや、不安な気持ちに読者も一緒にハラハラします。
『エンジェル』石田衣良
何者かに殺され、幽霊となった投資会社の若きオーナー掛井純一。記憶を失った彼は、自らの死の真相を探りはじめる。やがて、彼は自分の周囲に張り巡らされていた黒い罠の存在を知る。すべての謎が解けた時、あまりにも切ない究極の選択が待ち受けていた。デビュー作『池袋ウエストゲートパーク』の大ヒット、そして『娼年』、『スロー・グッドバイ』でさらなる注目をあつめる石田衣良が描く、やさしく切ないミステリー。
『池袋ウエストゲートパーク』、『娼年』などの著者としても有名な石田衣良さんの作品。自分が殺された真相を探るファンタジー×ミステリーです。
『殺人鬼にまつわる備忘録』小林泰三
見覚えのない部屋で目覚めた田村二吉。目の前に置かれたノートには、「記憶が数十分しかもたない」「今、自分は殺人鬼と戦っている」と記されていた。近所の老人や元恋人を名乗る女性が現れるも、信じられるのはノートだけ。過去の自分からの助言を手掛かりに、記憶がもたない男は殺人鬼を捕まえられるのか。衝撃のラストに二度騙されるミステリー。
『玩具修理者』、『アリス殺し』の著者としても有名な小林泰三さんの作品。自分の記憶が保てず、ノートに記された事実だけを頼りに真実を探すという特殊設定ミステリーです。読みやすい文体でラストまで一気読みできます。
『失われた過去と未来の犯罪』小林泰三
記憶が不可能な世界で人類は――?『アリス殺し』の鬼才が贈るSFミステリ
ある日、人類は記憶障害に陥り外部装置なしでは記憶を保てなくなった。バラバラにされた心と身体が引き起こす、悲劇と喜劇。様々な生の記憶を宿す「わたし」とは一体何者なのか。壮大な物語が幕を開ける!
こちらも同じ小林泰三さんの作品です。記憶が10分程度しか保てなくなった人類の物語。さまざまなエピソードが繰り広げられ、短編集としても楽しめます。記憶、心、体、そして人とはと哲学的な観点を考えてみたくなる作品。
『未来からの脱出』小林泰三
鬱蒼とした森に覆われた謎の施設で、何不自由ない生活を送っていたサブロウ。
ある日彼は、自分が何者であるかの記憶すらないことに気づく。
監獄のような施設からの脱出は事実上不可能、奇妙な職員は対話もできず、どこか不気味なロボットのようで……。
サブロウは諜報担当のエリザ、戦略家のドック、メカニックのミッチと協力し脱出計画を立ち上げる。
脱走劇の末に彼が直面する、驚愕の真実とは?
鬼才・小林泰三の遺作となった脱獄SFミステリ。
前出の小林泰三さんの遺作となった作品。人類とAIが共存していくとどうなるのか、スピード感のある展開にワクワクします。小林さんらしいSF×ミステリーの世界観を堪能できます。
『わたしの本の空白は』近藤史恵
気づいたら病院のベッドに横たわっていたわたし。
目は覚めたけれど、自分の名前も年齢も、家族のこともわからない。
夫を名乗る人が現れたけれど、嬉しさよりも違和感だけが立ち上る。
本当に彼はわたしが愛した人だったの? 何も思い出せないのに、自分の心だけは真実を知っていた……。
〝愛〟を突き詰めた先にあったものとは──。
最後まで目が離せない傑作サスペンス長編!
『サクリファイス』、『タルト・タタンの夢』などの著者としても有名な近藤史恵さんの作品。記憶を失った主人公の視点でストーリーが進むので、不安と違和感が読者にもまとわりついてきます。恋愛×ミステリーテイストの一冊です。
『異邦の騎士』島田荘司
失われた過去の記憶が浮かび上がり、男は戦慄する。自分は本当に愛する妻子を殺したのか。やっと手にした幸せな生活に忍び寄る新たな魔手。名探偵・御手洗潔の最初の事件を描いた傑作ミステリー『異邦の騎士』に著者が精魂こめて全面加筆した改訂完全版。幾多の歳月を越え、いま異邦の扉が再び開かれる。
『占星術殺人事件』、『斜め屋敷の犯罪』などの著者としても有名な島田荘司さんの作品。1988年「このミステリーがすごい!」第5位になった作品です。「御手洗潔シリーズ」の第4作目。昭和の雰囲気をたっぷり味わえる作品です。
『迷宮』清水義範
24歳のOLが、アパートで殺された。猟奇的犯行に世間は震えあがる。この殺人をめぐる犯罪記録、週刊誌報道、手記、供述調書……ひとりの記憶喪失の男が「治療」としてこれら様々な文書を読まされて行く。果たして彼は記憶を取り戻せるのだろうか。そして事件の真相は? 視点の違う“言葉の迷路”によって、謎は深まり闇が濃くなり──名人級の技巧を駆使して大命題に挑む、スリリングな異色ミステリー。
『虚構市立不条理中学校』、『柏木誠治の生活』などの著者としても有名な清水義範さんの作品。ひとつの事件をさまざまな視点から文体を変えて描く点に注目して読み進めるのもおすすめです。
『光射す海』鈴木光司
海岸で倒れていた女性は、言葉と記憶を失っていた。しかも妊娠4ヶ月。彼女はいったい誰なのか? 精神科医の望月は、彼女の過去の物語のかけらを探し始めるが……!? 人間の宿命を問うヒューマンミステリ。
『リング』、『らせん』、『仄暗い水の底から』などの著者としても有名な鈴木光司さんの作品。第11回横溝正史賞候補作で、『ウォール・フルーツ』を改題した作品です。ホラー系で有名な鈴木さんの別の一面を知ることができる一冊。
『むかし僕が死んだ家』東野圭吾
私は誰?
この家は何?
失った記憶を閉じ込めた”家”は、美しく、残酷だった。
100万部突破! 東野圭吾の一冊完結ミステリー。
☆☆☆
「あたしには幼い頃の記憶がないの」
理学部研究助手の私は、元恋人・沙也加の記憶を取り戻すため、
二人で山中に建つ白い小さな家を訪れる。
同時刻で止まった時計、数々の不自然な痕跡、そして少年の奇妙な日記。
この家で何が起きていたのか。衝撃の結末が、誰もが心に抱える孤独へ切り込む傑作ミステリー。
『容疑者Xの献身』、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』などの著者としても有名な東野圭吾さんの作品。家や日記を頼りに、ひとつ謎を解くと次の謎へとぶつかり、徐々に全容が明らかになっていきます。『むかし僕が死んだ家』を読了後は、『透明な螺旋』を読むとさらに、いろいろなことが見えてきますよ。
『掟上今日子の備忘録』西尾維新
眠ると記憶を失う名探偵・掟上今日子。彼女のもとに最先端の映像研究所で起きた機密データ盗難事件の依頼がもたらされる。容疑者は4人の研究者と事務員・隠館厄介。身体検査でも見つからず、現場は密室。犯人とデータはどこに消えたのか。ミステリー史上もっとも前向きな忘却探偵、「初めまして」の第1巻。
『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言使い』、「物語シリーズ」、「刀シリーズ」などの著者としても有名な西尾維新さんの作品。本作が1作目の「忘却探偵シリーズ」も人気シリーズのひとつです。新垣結衣さん主演でテレビドラマ化されています。
『夜想曲』依井貴裕
奇想と論理の新本格派が贈る、華麗なる論理パズル
同期会が催された山荘で三日三晩に三人のメンバーが絞殺された。俳優の桜木も会に参加していたが、なぜか、その間の記憶を失っていた。ただひとつ、誰かの首をロープで絞めた生々しい感触をのぞいては……。
『記念樹(メモリアル・トゥリー)』、『肖像画(ポートレイト)』などの著者としても有名なマジシャン兼作家の依井貴裕さんの作品。「さあ、驚け」という帯の文句が話題となりました。真相がわかったうえで再読したくなる作品です。
『シンデレラの罠』セバスチアン・ジャプリゾ
語り手である私は20歳。その私は、探偵であり、証人であり、被害者であり、しかも犯人である?! 空前のトリックで伝説的傑作の新訳。
『殺意の夏』、『長い日曜日』などの著者としても有名なフランスの作家、セバスチアン・ジャプリゾさんの作品。本作でフランス推理小説大賞を受賞しています。1962年に発表されたフランスの古典的名作リドルストーリー。
まとめ
忘れたくない記憶もあれば、思い出したくない記憶もある。記憶喪失をテーマにしたミステリーは、その相反する想いを巧みに描き出します。
失われた記憶を取り戻すたびに浮かび上がるのは、愛・後悔・裏切り、そして真実。物語を読み終えたあと、きっとあなたも「もし自分の記憶が消えたら」と考えずにはいられないでしょう。気になった作品はぜひ、手に取ってみてくださいね。
