2026/01/12
【1/22(木) 締切】食と健康・環境保全 農薬
エチプロールに係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)についての意見・情報の募集についてhttps://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=095251220&Mode=0
・意見提出先:https://form.cao.go.jp/shokuhin/opinion-1547.html
〇解説
がん試験で発生頻度が有意に増加していますが、いつものように「腫瘍の発生機序は遺伝毒性メカニズムとは考え難く、評価に当たり閾値を設定することは可能である」ということで、濃度が低ければ問題ないだろう!という判断です。
〇概要
●農薬評価書(142ページ)
https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/download?seqNo=0000304457
要 約
フェニルピラゾール系の殺虫剤である「エチプロール」(CAS No.181587-01-9)について、各種資料を用いて食品健康影響評価を実施した。第 5 版の改訂に当たっては、農薬取締法に基づく再評価及び農薬登録申請(新規:稲、だいず等)並びに畜産物への基準値設定及びインポートトレランス設定(コーヒー豆)に係る評価要請がなされており、リスク管理機関から、植物代謝試験(ハゼリソウ)、作物残留試験(水稲、コーヒー豆等)、家畜代謝試験(ヤギ及びニワトリ)、畜産物残留試験(ウシ及びニワトリ)、慢性毒性/発がん性併合試験(ラット)、発がん性試験(マウス)、急性神経毒性試験(ラット)、亜急性神経毒性試験(ラット)、2世代繁殖試験(ラット)、発生毒性試験(ラット及びウサギ)、遺伝毒性試験等の成績、公表文献報告書等が新たに提出された。
評価に用いた試験成績は、植物代謝(稲、ピーマン等)、作物残留、家畜代謝(ヤギ及びニワトリ)、畜産物残留、動物体内動態(ラット)、亜急性毒性(ラット及びイヌ)、慢性毒性(イヌ)、慢性毒性/発がん性併合(ラット)、発がん性(マウス)、急性神経毒性(ラット)、亜急性神経毒性(ラット)、2世代繁殖(ラット)、発生毒性(ラット及びウサギ)、遺伝毒性等である。
各種毒性試験結果から、エチプロール投与による影響は、主に肝臓(重量増加、肝細胞肥大、肝細胞壊死等)及び甲状腺(重量増加、ろ胞細胞肥大等)に認められた。免疫毒性、繁殖能に対する影響、催奇形性及び生体において問題となる遺伝毒性は認められなかった。
ラットを用いた 2 年間慢性毒性/発がん性併合試験において、雌雄で甲状腺ろ胞細胞腺腫の発生頻度の増加傾向、雄で皮下脂肪腫の発生頻度の有意な増加、雌で卵巣のセルトリ細胞様腺腫の発生頻度の有意な増加が認められ、マウスを用いた18か月間発がん性試験において、雌雄で肝細胞腺腫の発生頻度の有意な増加が、雄で肝細胞癌の発生頻度の有意な増加が認められたが、腫瘍の発生機序は遺伝毒性メカニズムとは考え難く、評価に当たり閾値を設定することは可能であると考えられた。
ラットを用いた急性神経毒性試験において、着地開脚幅減少、自発運動量減少等が認められたが、神経病理組織学的検査において、検体投与による毒性影響は認められなかった。90 日間亜急性神経毒性試験においては、神経毒性は認められなかった。
各種試験結果から、農産物及び畜産物中のばく露評価対象物質をエチプロール及び代謝物 B、魚介類中のばく露評価対象物質をエチプロール(親化合物のみ)と設定した。
各試験で得られた無毒性量のうち最小値は、ウサギを用いた発生毒性試験①及び②の0.5 mg/kg 体重/日であったことから、これを根拠として、安全係数100で除した0.005 mg/kg体重/日を許容一日摂取量(ADI)と設定した。
また、エチプロールの単回経口投与等により生ずる可能性のある毒性影響に対する無毒性量又は最小毒性量のうち最小値は、ウサギを用いた発生毒性試験①及び②の無毒性量0.5 mg/kg 体重/日であった。認められた影響は母動物における体重減少/体重増加抑制及び摂餌量減少であったが、同系統の非妊娠ウサギを用いた単回経口投与試験[Ⅱ.13.(9)]の結果から、妊娠ウサギにおいて、より低い用量で影響が認められると考えられたことから、妊婦又は妊娠している可能性のある女性を対象として急性参照用量(ARfD)を設定することが妥当と考えられた。したがって、ウサギを用いた発生毒性試験①及び②の無毒性量 0.5 mg/kg 体重/日を根拠として、安全係数100 で除した0.005 mg/kg 体重を、妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対する ARfD と設定した。また、一般の集団に対しては、非妊娠ウサギを用いた単回経口投与試験の無毒性量である3.0 mg/kg 体重を根拠として、安全係数 100で除した0.03 mg/kg体重をARfDと設定した。
Ⅰ.評価対象農薬の概要
1.用途 殺虫剤
2.有効成分の一般名 和名:エチプロール
8.開発の経緯
エチプロールは、1994 年ローヌ・プーランアグロ社(現:バイエルクロップサイエンス社)により開発されたフェニルピラゾール系の殺虫剤である。その作用機作は昆虫のγ-アミノ酪酸作動性の神経伝達部位に作用することである。
我が国では、2005 年 1 月 17 日に初回農薬登録され、海外ではインドネシア、タイ、ブラジル、中国等において登録されており、米国ではインポートトレランスが設定されている。
難易度分類(数字が低いほどコメントしやすい&すべきもの)
| 総合 | 15 並み |
| 難易度 | 2 ★★☆ |
| 生活影響度 | 2 ★★☆ |
| 分量 | 3 ★★★ |
| 専門性 | 2 ★★☆ |
| 理科系知識 | 2 ★★☆ |
| 下調要否 | 2 ★★☆ |
| 法令読込要否 | 2 ★★☆ |
#80132 01.食品(内閣府、厚労省、農水省、環境省) ②農薬


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