2024/03/20
【3/27(水) 締切】九の柱_環境エネルギー体系と国土づくり 森林計画
「森林整備保全事業計画(案)」についての意見・情報の募集についてhttps://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=550003881&Mode=0
○解説
この手のものにしては、随分あっさりした分量です。
力を入れていない感が伝わってきます。
全文コピペします。
本当は重要なのに・・・
再エネのために、森林が破壊されることがないよう、再エネ設置より森林保全が優先することを明記してもらわないと。
「森林破壊の主因ともいえる、大規模ソーラーや風力発電について、まったく触れていないのは、本気で森林を保全しようと考えていないのでしょうか?
カーボンニュートラル等のお題目を唱えれば、森林を破壊する再エネを推進して森林を破壊しても構わないということにはならないでしょうに。」
○概要
森林整備保全事業計画は、森林法に基づき、全国森林計画に掲げる森林の整備及び保全の目標の計画的かつ着実な達成に資するため、農林水産大臣が5年ごとに、5年間の森林整備保全事業(森林整備事業、治山事業)の実施の目標や成果指標等を定めるものです。
●計画案(12ページ)
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000270221
森林法(昭和 26 年法律第 249 号)第4条第5項の規定により、令和6年度から令和 10 年度までの森林整備保全事業計画を次のとおり定める。
第1 森林整備保全事業についての基本的な方針
1 森林の果たしている役割
国土の3分の2を占める森林は、水源 涵養、山地災害防止/土壌保全、快適環境形成、保健・レクリエーション、文化、生物多様性保全及び木材等生産の各機能を有している。
また、森林は、パリ協定下における温室効果ガス排出削減目標の達成、2050 年カーボンニュートラルの実現への貢献も求められており、これら森林の有する多面的機能(注1)に対する国民の期待が高まっている。
森林は、その有する多面的機能の発揮を通じて、国民が安全で安心して暮らせる社会を支えるとともに、地域の経済活動とも深く結びつく、国民生活及び国民経済の安定に欠くことのできない「緑の社会資本」である。
(注1:森林整備保全事業計画においては、森林の有する国土の保全、水源の 涵養、自然環境の保全、公衆の保健、地球温暖化の防止、林産物の供給等の多面にわたる機能のことを「森林の有する多面的機能」と表現し、このうち、林産物の供給に関する機能以外の機能を「森林の有する公益的機能」と表現する。)
2 森林の整備及び保全の課題
生物多様性の保全や地球温暖化の防止など森林の有する多面的機能は、林木、下層植生、土壌、多種多様な生物などの森林の構成要素が良好な状態に保持され、生態系として健全に維持されることにより発揮されるものである。
このため、森林の整備及び保全を適切に実施することにより、森林の有する多面的機能を高度に発揮させ、森林を将来の世代に健全な形で引き継ぎ、国民生活の安定・向上と国民経済の健全な発展を図る必要がある。
この際、気候変動に伴う豪雨の増加等の自然環境の変化や、急速な少子高齢化と人口減少等の社会的情勢の変化に加え、東京電力福島第一原子力発電所の事故に起因する放射性物質の影響等にも配慮しつつ、特に次に掲げる事項について対応していくことが重要である。
(国土強靱化への対応)
我が国の森林の多くは、急峻な地形やぜい弱な地質の上に存立していることに加え、梅雨期、台風期における集中豪雨に見舞われやすい気象であるほか、地震活動が活発な条件下にあり、南海トラフ地震等による大規模災害の発生も懸念される状況となっている。
さらには、気候変動に伴う大雨の激化・頻発化により1箇所当たりの被害規模が増大傾向にあるなど、山地災害が激甚化しているほか、流木や風倒木等による建物、道路、鉄道、電線等への二次的被害により、通行止めや停電が長期かつ広域にわたり発生するなど、地域住民への深刻な影響も顕在化してきている。
このような中、令和6年1月1日に発生した能登半島地震をはじめ、東日本大震災や熊本地震、北海道胆振東部地震といった地震災害や、山地災害の発生に加え、広い範囲で河川の氾濫が発生した令和元年東日本台風や令和2年7月豪雨などの近年各地で発生する風水害から得られた経験を最大限活用しつつ、人命の保護や、国民の財産及び公共施設に係る被害の最小化、迅速な復旧復興等が図られるよう、「国土強靱化基本計画」(令和5年7月 28 日閣議決定)、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」(令和2年 12 月 11 日閣議決定)等に基づき、「強さ」と「しなやかさ」を持った、安全・安心な国土・地域・経済社会の構築に向けた「国土の強 靱化」(ナショナル・レジリエンス)を推進することとしている。
これらのことを踏まえ、山地災害による被害を防止・軽減する事前防災・減災の考え方に立ち、流域全体で水害を軽減させる流域治水とも連携しながら、治山対策による荒廃山地・渓流の整備等を推進するとともに、伐採後の確実な更新や森林の育成段階に応じた適切な保育、間伐等の施業を着実に実施することにより、国土の保全等の森林の有する多面的機能を発揮させ、災害に強い森林づくりを推進していく必要がある。
(森林に対する国民の多様なニーズ)
山崩れ等の災害の防止や地球温暖化の防止のみならず、生物多様性の保全、森林とのふれあいや環境教育の場の提供、景観の保全、花粉発生の抑制等、森林に対する国民のニーズは多様化している。こうした多様なニーズに対応できるよう、一定の広がりにおいて様々な生育段階や樹種から構成される森林がモザイク状に配置されている状態を目指し、自然条件等を踏まえつつ複層林化や長伐期化等による多様な森林の整備を進める。この際、国民的な社会問題となっている花粉症を解決するため、花粉発生源となるスギ等の人工林の伐採・植替え等の加速化を図ることが必要である。
(充実した森林資源の循環利用)
我が国の人工林は、未だ間伐等の施業が必要な保育の段階にあるものも多数存在している一方、人工林面積全体に占める 50 年生を超える人工林の割合は令和4年時点で6割を超え、人工林の多くは利用期を迎えている。
このため、森林の整備に当たっては、充実した森林資源を積極的に活用しながら、計画的に再造成を行い、森林の有する多面的機能の発揮を図ることが重要な課題となっている。特に、森林施業の集約化を図るとともに、路網と高性能林業機械を組み合わせた低コストで効率的な作業システムの普及・定着、造林の省力化・低コスト化等、持続的な森林経営の確立に向けた施策との連携を図ることが必要である。
(山村地域の活力創造)
山村は、林業の主要な担い手が生産活動を行いつつ生活を営む場として、森林・林業を支える重要な地域である。その一方で、過疎化や高齢化が進み、集落機能を維持することが困難な地域が増えるなど依然として厳しい状況にある。このため、地域の特性等を踏まえつつ、都市と山村との交流促進、自伐林家をはじめとする地域住民やNPO等の多様な主体による森林資源の利活用を進めること等を通じて、森林・林業を支える山村の活性化を図るとともに、社会全体で森林の整備及び保全を支えていく必要がある。
3 基本的な方針
このような、国土強靱化への対応、森林に対する国民の多様なニーズ、充実した森林資源の循環利用、山村地域の活力創造等の森林の整備及び保全の課題を踏まえ、森林整備保全事業は、生活環境や自然環境の重要な構成要素である森林について、その多面的機能を維持増進することにより豊かな国民生活の実現に寄与する環境を創造する事業として、今後5年間に特に重点的に取り組む目標、事業分野別の取組及び主な事業量等を明らかにした本計画に基づき、計画的かつ総合的に推進する。
第2 事業の実施の目標及び事業量等
1 事業の実施の目標
本計画では、全国森林計画(令和5年 10 月 13 日閣議決定)に掲げる森林の整備及び保全の目標の達成に資するため、今後5年間の森林整備保全事業において特に重点的に取り組む目標を、
・安全で安心な暮らしを支える国土の形成への寄与
・国民の多様なニーズに応える森林への誘導
・森林資源の循環利用を通じた持続可能な社会の実現への寄与
・山村地域の活力創造への寄与
の各視点から次のとおり設定し、その達成に向けて事業に取り組むものとする。
また、将来にわたり森林の二酸化炭素吸収作用の保全及び強化を図るためには、間伐に加え主伐後の確実な再造林も含めた造林の実施を促進することが必要不可欠である。
このため、成長に優れた種苗の確保や、間伐や主伐後の再造林等の加速化のための支援策を講じるなど、森林・林業に関する施策の充実を図る。
さらに、避けられない地球温暖化の影響へ対処する観点から、集中豪雨等に起因する山地災害への対応など適応策を推進する。
2 事業の成果指標及び事業量
事業の実施の目標の達成状況を測定する主な成果指標を次のとおり設定する。事業量については、全国森林計画と整合を図った上で、別表のとおり定める。
(1)安全で安心な暮らしを支える国土の形成への寄与
(山崩れ等の復旧と予防)
山崩れや地すべり等により荒廃した森林の再生や、これら災害の予防等を通じて地域の安全性の向上を図る。特に、山地災害危険地区のうち人家等の保全すべき対象の周辺に存する保安林等に指定された地区において、一定の治山対策を実施することにより、周辺の森林の山地災害防止機能等が適切に発揮された集落の数を、現状の約5万8千百集落から約6万5百集落に増加させる。
(飛砂害、風害、潮害等の防備)
海岸防災林や防風林などの延長約9千 km について、特に津波等に対する防災機能の発揮の観点から森林を整備・保全すること等により、近接する市街地、工場や農地などを飛砂害や風害、潮害等から保全する。
(2)国民の多様なニーズに応える森林への誘導
(複層林化の推進)
多様な樹種や階層からなる森林への誘導を目的とした整備を推進し、森林・林業基本計画(令和3年6月 15 日閣議決定)において、指向する森林の状態に向けて、公益的機能の一層の発揮のため自然条件等を踏まえて育成複層林に誘導することとされている 340 万 ha の育成単層林のうち、育成複層林へ誘導した森林の割合を、現状の 1.5%から 4.3%に増加させる。
(花粉発生源対策の加速化)
花粉症対策の推進に資するため、人工林において花粉の少ない苗木への植替えを進めていく必要性を踏まえ、スギ人工造林面積に占める花粉の少ないスギ苗木植栽面積の割合を、現状の 50%から 70%に増加させる。
(3)森林資源の循環利用を通じた持続可能な社会の実現への寄与
(森林資源の循環利用の促進)
森林施業の集約化や機械化に必要な林道等の林業基盤の整備により、木材の安定的かつ効率的な供給に資することが可能となる育成林の資源量を現状の約 21 億7千万m3 から約 25 億5千万m3 に増加させる。併せて、既設林道については、改築・改良により質的な向上を図ることとし、木材輸送の効率化が可能な大型車両が安全に通行できる林道の整備を進める。
(持続的な森林経営の推進)
人工林について、主伐後の再造林や間伐等を適切に実施することにより、国土の保全や水源の 涵養等の多面的機能を発揮する健全な森林への誘導を進め、令和 20 年時点の誘導の進捗率を 100%として 35%まで進捗させる。
(省力・低コスト造林の推進)
造林の省力化や低コスト化の取組を進めることにより、主伐後の再造林が円滑に行われるようにするため、人工造林面積のうち、伐採から植栽までの一貫作業の導入、コンテナ苗や成長に優れた苗木の植栽、低密度植栽等に取り組んだ造林面積の割合を、現状の 44%から 85%に増加させる。
(4)山村地域の活力創造への寄与
(森林資源を活用した地域づくりの推進)
森林資源を活かした地域づくりを推進する観点から、47 都道府県において森林資源の保続を確保しつつ、積極的に利用する(注2) ことを目標とする。なお、当該成果を評価する際、地域経済への影響に係る指標として、木材・木製品製造業における製造品出荷額等を参考とする。
(注2:各都道府県における伐採立木材積について、令和6年~当該年の平均値が令和元年~令和5年の平均値を上回る。)
3 事業分野別の取組
(1)森林整備事業
利用期を迎えた森林資源を有効に活用しながら、森林の有する多面的機能が持続的に発揮されるよう、自然条件、国民のニーズ等を踏まえつつ、施業方法を適切に選択し、多様な森林の整備を効果的かつ効率的に推進する。
(発揮を期待する機能に応じた多様な森林づくり)
水源の 涵養、山地災害防止/土壌保全、快適環境形成、保健・レクリエーション、文化、生物多様性保全又は木材等生産の各機能の高度発揮を図るため、重複して発揮を期待する機能に留意しつつ、機能に応じた望ましい森林の姿に向けて、多様な森林づくりを推進する。
具体的には、育成単層林においては、多様な伐期による伐採を進め、その後の確実な更新を図るとともに、保育及び間伐を適切に実施する。特に、木材等生産機能の発揮が期待され、将来にわたり育成単層林として維持する森林等においては、主伐後の確実な植栽及び保育等を推進するとともに、これらの取組が円滑に行われるようにするため、造林の省力化と低コスト化を図る。また、地域の特性に応じて水源涵養機能等の高度発揮に向けた水源林の造成、広葉樹の導入による針広混交の育成複層林への誘導等、花粉発生源となるスギ等の人工林の伐採・植替え等、多様な森林の整備を行う。
(森林の整備・保全等の基盤となる路網の整備
森林の整備・保全や木材の生産・流通を効果的かつ効率的に実施するために不可欠な路網については、環境負荷の低減に配慮しつつ、自然条件等の地域の特性や導入する作業システムに応じて林道と森林作業道との適切な組合せによる整備を推進する。また、林道の整備については、自然条件や社会的条件が良く、将来にわたり育成単層林として維持する森林等を主体に、河川沿いを避けた尾根寄りの線形選択、余裕のある幅員や曲線部の拡幅など、豪雨災害の激甚化や走行車両の大型化等に対応するよう推進する。
(山村地域の活力創造や事業活動の継続確保への寄与)
森林の有する多面的機能の発揮に重要な役割を果たしている山村地域の振興の観点から、林業及び木材産業の成長発展や森林空間の活用による就業機会の創出、生活環境の整備により、山村における定住を促進する必要がある。自然災害が激甚化・頻発化する中、豪雨災害等による林地の被害拡大を防ぐためには、間伐や主伐後の再造林の確実な実施とこれらの実施に必要な強靱で災害に強く代替路にもなる林道の開設・改良や、道路等に近接する森林において、道路や電線の管理者、鉄道会社等との適切な連携を図りつつ、風倒被害等からの復旧に向けた被害木の処理や多様な樹種の植栽、危険木の除去を含む間伐等の予防的な取組を推進する。
(2)治山事業
国土の保全、水源の 涵養、生活環境の保全等の森林のもつ公益的機能の確保が特に必要な保安林等において、国及び都道府県による治山施設の設置や機能の低下した森林の整備等を推進する。
(安全で安心して暮らせる国土づくり)
豪雨、地震、火山噴火、地すべり、流木等多様な現象による山地災害を防止するとともに、これによる被害を最小限にとどめ地域の安全性の向上に資するため、治山施設の設置と機能が低下した森林の整備等を推進する。
特に、流木対策としては、山腹崩壊等に伴う流木災害が顕在化していることを踏まえ、流木捕捉式治山ダムの設置、森林整備や山腹斜面の筋工等の組合せによる森林土壌の保全強化、流木化して下流域へ被害を及ぼす可能性の高い流路部の危険木の伐採等に取り組むこととする。
この際、ぜい弱な地質地帯における山腹崩壊等対策や巨石・流木対策などを現地の状況に応じて複合的に組み合わせた治山対策の実施を促進する。
また、荒廃した里山林、都市近郊林、海岸防災林等の再生や保全を通じ、森林の有する防災機能に加えて生活環境保全機能の発揮を図る。
特に、海岸防災林については、飛砂害や風害、潮害の防備等の災害防止機能の発揮を図ることに加え、地域の実情等を踏まえ、津波に対する被害軽減効果も考慮した生育基盤の造成や保育・管理等を進める。東日本大震災に伴う津波により被災した海岸防災林については植栽等の完了に向けて復旧・再生を推進する。
(豊かな水を育む森林づくり)
水源 涵養機能の維持増進を通じて良質な水の安定的な供給と国土の保全に資するため、ダム上流等の重要な水源地や集落の水源となっている保安林において、浸透・保水能力の高い森林土壌を有する森林を維持・造成することとし、荒廃地や荒廃森林を再生するために必要な施設の設置と森林の整備を面的かつ総合的に推進する。
第3 事業実施に当たっての留意事項
本計画に基づき施策を実施するに当たっては、事業の効果的かつ効率的な実施に向けて以下の項目を踏まえるものとする。また、今後の経済財政事情、施策の進捗状況等を勘案しつつ、弾力的に本計画の実施を図るとともに、必要に応じて計画の見直しを行う。
1 事業間の適切な役割分担
森林の公益的機能は広範囲にその受益が及び、また、一度損なわれればその機能の回復に超長期を要するといった特色がある。このため、森林整備保全事業の実施に当たっては、森林整備事業と治山事業との適切な役割分担の下、効果的かつ効率的に事業を展開し、森林の有する多面的機能が総合的に発揮されるよう努める。
2 国土強靱化に向けたソフト施策との連携等
流域保全の観点からの関係機関が連携した取組や、地域における災害に対する監視・観測体制や避難体制の整備等のソフト対策と連携した取組を通じ、山地災害による被害を防止・軽減する事前防災・減災に向けた総合的かつ効果的な治山対策を推進する。
特に、防災対策を進める観点からは、国民の防災意識の向上や山地災害等に際し適確な行動を促進することが重要であることも踏まえ、関係機関や地域住民と連携しつつ、山地災害危険地区等の山地災害発生リスクに関する情報の周知等の取組を推進する。
さらに、林業生産活動を継続的に実施し、森林を適切に保全管理することを通じて、森林の荒廃を防ぎ、国土保全機能を適切に発揮させる。この際、地域コミュニティを最大限活用するとともに、関係機関とも連携しつつ地域で生産される木材の積極的な利用及び土木工事における木材を利用した工法の技術開発等に努める。
3 事業の効果的な実施
(国民の理解と関心の向上)
森林の有する多面的機能や木材利用の意義等に対する国民の理解を深めるとともに関心を高めるため、森林環境教育や木育等の推進を図るとともに、森林の整備及び保全を行うための制度や事業についての森林所有者や地域住民等への広報等に努める。
(森林施業の集約化)
森林の所有者及びその境界の明確化、森林経営計画の策定、森林経営管理制度の活用促進により森林施業の集約化を進め、効率的かつ円滑な森林の整備及び保全の実施に努める。
(苗木の安定供給)
伐採後の再造林を推進するに当たって、成長に優れた苗木や、花粉発生源対策の加速化を図るため、花粉の少ない苗木(注3) の安定供給体制を整備する。
(注3:花粉の少ない苗木とは、無花粉苗木、少花粉苗木、低花粉苗木及び特定苗木を指す。)
(鳥獣害の防止)
シカ等野生鳥獣による森林被害を防止するため、関係機関や地域コミュニティとの連携、自然との共生に配慮しつつ、鳥獣害対策を徹底した上で、森林の整備及び保全を推進する。また、地域の実情を踏まえ、野生鳥獣の生息環境にも配慮した森林の整備及び保全を図ることとする。
(新たな技術の活用推進)
林業の低い生産性や安全性を抜本的に改善するため、レーザ計測等による高度な森林関連情報や地形情報の把握、林業機械の自動化・遠隔操作化といった新技術の導入のほか、様々な分野との連携の促進を図る。
(森林資源の有効活用)
中高層建築物や非住宅分野、再生可能エネルギー等の多様な分野において、間伐材等の利用促進に取り組み、効果的かつ円滑な森林の整備及び保全の実施に努める。
4 他の公共事業計画との連携
森林は国民生活の様々な分野に深くかかわっていることから、事業の計画・実施段階等において、社会資本整備重点計画など他の公共事業計画に位置付けられた事業との連携を推進し、効果的かつ効率的に森林の整備及び保全を進める。
5 生物多様性の保全やネイチャーポジティブへの配慮
森林の整備及び保全の事業実施に当たっては、生物多様性保全やネイチャーポジティブの観点から、一定の広がりにおいて様々な生育段階や樹種から構成される森林がモザイク状に配置されている状態を目指し、自然条件等地域の特性を踏まえ、関係者のコンセンサスの醸成を図りながら、複層林化や長伐期化等による多様で健全な森林への誘導を図る。
特に、渓畔林や海岸防災林等における事業実施に当たっては、その特性を踏まえ、関係者のコンセンサスの醸成を図りながら、生物多様性の保全と国土の保全等との両立を目指し、必要な対策を講じるよう努める。
さらに、間伐材等自然素材を活かした工法の導入などの取組を進め、景観との調和等を図る。
6 その他事業実施に必要な留意事項
(1)地域の特性に応じた事業の実施
国、地方公共団体等それぞれの適切な役割分担の下に、地方の自主性を尊重しつつ、これらの連携による効果的な整備を推進する。
(2)多様な主体の参加の促進
全国森林計画、地域森林計画及び市町村森林整備計画の策定等を通じて地方公共団体や地元住民等の意見を採り入れるなど、事業の構想段階から関係者の意見を反映させる。
また、自伐林家をはじめとする地域住民や下流の都市住民、企業、NPO等多様な主体の参画による森林の整備及び保全活動を一層進めていくため、民間主導の「森林づくり全国推進会議」との連携や活動フィールドの情報提供等のソフト施策とも連携しつつ、これらの自発的な取組による森林の整備及び保全を推進する。
(3)長寿命化対策の推進
森林の有する多面的機能の発揮を効果的・効率的に確保する観点から、治山施設や林道等について、それぞれの施設の特性等を踏まえつつ、既存施設の機能強化等を含め、計画的な維持管理・更新等を図る長寿命化対策を推進する。
(4)入札及び契約の公正性・透明性の確保並びに品質の確保
入札及び契約の手続における公正性・透明性を確保するとともに、価格と品質で総合的に優れた調達を図り、公共工事等の品質の確保を推進する。
(5)事業評価の厳格な実施と透明性の確保
事業実施の効率性向上の観点から、行政機関が行う政策の評価に関する法律(平成 13 年法律第 86 号)に基づき、費用対効果分析その他の手法により政策効果を適切に把握し評価する事業評価を厳格に実施する。
また、事業の各段階において積極的な情報公開に努め、一層の透明性を確保する。
(6)工期管理とコスト縮減
適切に事業の成果を挙げるため、事業工期の徹底した管理を行うことにより、事業別に設定する限度工期内での事業の完了を図る。
また、国が実施する林野公共事業については、コストと品質の両面を重視する取組を進め、総合的なコスト構造の改善を推進する。
なお、地方公共団体等に対しても、事業を効率的に推進するため、引き続き積極的にコスト構造の改善施策に取り組むよう要請する。
(別表)事業量
事業内容: 事業量: 関連する成果指標
・山地災害危険地区等における治山対策の実施:約3万4千箇所: ①
・津波等に対する防災機能の発揮のために保全が必要な海岸防災林等の復旧・整備:約 100km: ②
・択伐等による育成複層林への誘導: 約 9.3 万 ha: ③
・間伐や人工造林の実施: 約 253 万 ha: ④、⑥、⑦、⑧
・路網整備: 約 7.0 万 km: ⑤、⑧
※事業量は全国森林計画を基に推計した本計画期間中の実施量を記載している。
※成果指標については、以下の番号で表示している。
① 山崩れ等の復旧と予防
② 飛砂害、風害、潮害等の防備
③ 複層林化の推進
④ 花粉発生源対策の加速化
⑤ 森林資源の循環利用の促進
⑥ 持続的な森林経営の推進
⑦ 省力・低コスト造林の推進
⑧ 森林資源を活用した地域づくりの推進
難易度分類(数字が低いほどコメントしやすい&すべきもの)
| 総合 | 14 並み |
| 難易度 | 2 ★★☆ |
| 生活影響度 | 2 ★★☆ |
| 分量 | 2 ★★☆ |
| 専門性 | 2 ★★☆ |
| 理科系知識 | 2 ★★☆ |
| 下調要否 | 2 ★★☆ |
| 法令読込要否 | 2 ★★☆ |
#060393 03.農水省 �B林業


コメント