2021/02/28
【3/5(金) 締切】農水・環境省系 ゲノム編集飼料
ゲノム編集飼料及び飼料添加物の飼料安全上の取扱要領の一部改正案に係る意見・情報の募集についてhttps://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=550003263&Mode=0
〇解説
今回の変更は、「ゲノム編集飼料として届け出た品種に対して従来品種等を伝統的な育種法により掛け合わせた後代交配種について」、念のため届け出を義務付けていたが、「後代交配種の取扱いに関する検討から概ね1年が経過したことから、改めて審議会において検討を行った結果」、「届出を求めない取扱いとする」ものです。わずか1年経過した段階で「飼料安全上の問題が生じる可能性は考えにくい」と結論づけることに大いなる不安を感じます。ゲノム編集技術なんて、わずか数十年程度の知見しかない一方、家畜を通じて人体に影響が出るかどうかは、そんな短期間でわかりえないでしょうに。
○概要
ゲノム編集技術を利用した飼料及び飼料添加物の取扱いについては、農業資材審議会飼料分科会及び同遺伝子組換え飼料部会(以下「審議会」という。)において検討の上で、令和2年2月に制定しました。検討の中で、ゲノム編集飼料として届け出た品種に対して従来品種等を伝統的な育種法により掛け合わせた後代交配種については、飼料安全上の問題が生じる可能性は考えにくいものの、様々な意見が寄せられた ことから、当該後代交配種のうち、定めた条件に該当するものは、届出を求める こととしました。
今般、後代交配種の取扱いに関する検討から概ね1年が経過したことから、改めて審議会において検討を行った結果、届出されたゲノム編集飼料の後代交配種については、飼料安全上の問題が生じる可能性は考えにくいことから、届出を求めない取扱いとする結論 とされました。
ついでに、「取扱要領」全文も目を通しておいてください。専門用語も入っていて、若干読みずらいですが。
消費者の立場からすると、ゲノム編集飼料で育てられた家畜の畜産物かどうかの判断ができないことは、何とかしてほしいものです。まあ、畜産物摂らなければ済む話ではありますが。
●取扱要領(変更部分)
6.後代交配種の取扱い
ゲノム編集飼料として届け出た品種に対して従来品種等※を伝統的な育種法により掛け合わせた後代交配種については、事前相談及び届出は求めないこととする。
① ゲノム編集技術により新たに獲得された性質が後代交配種において変化しているもの。
② 亜種間での交配が行われているもの。
③ 形質を変化させたことにより、家畜等への給与量、飼料として使用する部位又は加工法等の変更があるもの。
なお、これまで食品又は飼料として安全に使用された実績又は安全確認の実績がある生物以外のもの(魚介類等)については、その後代交配種について、事前に畜水産安全管理課へ問い合わせることとし、ゲノム編集飼料等として届け出る必要があると審議会等により判断された場合は、届出を求めることとする。
※ 従来品種に加え、既にゲノム編集飼料として届け出た品種、及び組換え技術を利用して得られた飼料等の安全確認を受けた品種
●取扱要領(現行)
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000213992
1.定 義
(1)ゲノム編集技術
ゲノム編集技術とは、特定の機能を付与又は不活化することを目的として、染色体上の特定の塩基配列を認識する酵素を用いてその塩基配列上の特定の部位を改変する技術と定義 する。なお、最終的に、外来の遺伝子及びその一部を含む場合は組換え DNA 技術 (飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令(昭和 51 年農林省令第 35 号。以下「成分規格等省令」という。)に規定する技術をいう。以下同じ。)に該当するもの とする。
(2)ゲノム編集飼料
ゲノム編集飼料とは、以下のいずれかに該当する飼料 とする。
① ゲノム編集技術によって得られた生物の全部又は一部
② ゲノム編集技術によって得られた生物の全部又は一部を含むもの
③ ゲノム編集技術によって得られた微生物を利用して製造されたもの又は当該物を含むもの
(3)ゲノム編集飼料添加物
ゲノム編集飼料添加物とは、飼料添加物であり、ゲノム編集技術によって得られた生物を利用して製造されたもの又は当該物を含むもの と定義する。
なお、ゲノム編集飼料添加物のうち、アミノ酸及びビタミン等で、次に示す①から⑤までの条件をいずれも満たす場合は、組換え DNA 技術により得られた生物を利用した飼料添加物 (組換え DNA 技術応用飼料添加物)と同様に「高度精製飼料添加物」として取り扱う ものとする。
① 製造方法の概要 (製造に利用したゲノム編集技術により得られた生物(以下「ゲノム編集生物」という。)の作製方法並びに飼料添加物の抽出方法及び精製方法)、用途、化学構造、化学組成、物理的・化学的性質及び品質が明らか であること。
② 既存の飼料添加物と比較し、同等以上の高度な精製度 であること。
③ 既存の飼料添加物に含まれる非有効成分を安全上問題となる程度まで含有していない こと。
④ 有害性が示唆される、既存の飼料添加物に含まれない非有効成分を含有していない こと。
⑤ ゲノム編集生物が混入していない こと。
2.届出の対象となるゲノム編集飼料
ゲノム編集飼料の中で、その飼料が
① ゲノム編集技術によって得られた生物の全部又は一部 である場合
② ゲノム編集技術によって得られた微生物を利用して製造されたもの である場合
のいずれかに該当し、その生物又は微生物の遺伝子の状況が、外来の遺伝子及びその一部が残存せず、かつ、特定の塩基配列を認識する酵素の切断等に伴う塩基の欠失、数塩基の置換、挿入、さらに結果として1~数塩基の変異が挿入されるもの を届出の対象とする。
また、遺伝子の状況が最終的に、外来の遺伝子及びその一部を含む場合は、組換え DNA 技術に該当 するものとして、組換え DNA 技術応用飼料及び飼料添加物の安全性に関する確認の手続(平成 14 年農林水産省告示第 1780号。以下「安全確認告示」という。)に従い、安全確認を受ける必要がある。
それ以外のものの届出又は安全確認の要否の別については、農林水産省において個別具体的に判断することとする。
なお、届出されたゲノム編集飼料を利用して製造加工された飼料については、届出を要しない 。
3.届出の対象となるゲノム編集飼料添加物
(1)微生物由来のゲノム編集飼料添加物 の場合
飼料添加物については、成分規格等省令に定められた成分規格に適合していることを前提とする。
ゲノム編集飼料添加物の中で、飼料添加物の製造に使用する微生物の遺伝子の状況が、外来の遺伝子及びその一部が残存せず、かつ、特定の塩基配列を認識する酵素の切断等に伴う塩基の欠失、数塩基の置換、挿入、さらに結果として1~数塩基の変異が挿入される場合は4.の届出の対象とする。
ただし、次の①又は②に該当するものについては、届出は不要 とする。
① 当該添加物がゲノム編集技術により得られた微生物を利用して製造されたもの であり、当該微生物が分類学上同一の種に属する微生物又は自然界に存在する微生物と同等の遺伝子構成であることが明らか である場合
② 当該添加物がゲノム編集技術により得られた微生物を利用して製造されたもの であり、高度精製飼料添加物 である場合
また、遺伝子の状況が最終的に、外来の遺伝子及びその一部を含む場合は、組換え DNA 技術に該当するものとして、安全確認告示に従い、安全確認を受ける必要 がある。
さらに、遺伝子の状況が上記のいずれにも該当しない場合は、届出又は安全確認の要否の別については、農林水産省において個別具体的に判断 することとする。
(2)微生物以外由来のゲノム編集飼料添加物の場合
2.の取扱いに準ずる。
4.届出等の方法(別添参照)
(1)上記2.及び3.に示す届出の対象となるゲノム編集飼料及び飼料添加物 (以下「ゲノム編集飼料等」という。)については、その開発者、その代理人、その他適切な資料を提出することができる者 (以下「開発者等」という。)が、当該飼料等が届出又は安全確認のいずれかの対象に該当するか否かを確認するため、届出等に先立ち、開発者等は農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課に、 飼料については別紙1-1、飼料添加物については別紙1-2により事前相談を申し込むこと 。
なお、事前相談の対象となるゲノム編集飼料等は、原則として商品化を目的として既に開発されたものに限る ものとする。また、相談に際しては、可能な範囲で5.(1)又は(2)の情報を添えて行うこととする。
(2)農林水産省は、事前相談の飼料等が届出あるいは安全確認のいずれかの対象に該当するか否かについて、必要に応じて農業資材審議会飼料分科会遺伝子組換え飼料部会(以下「遺伝子組換え飼料部会」という。)に確認の上、開発者等に別紙2により結果を回答する。
なお、遺伝子組換え飼料部会における確認の過程で、内閣府食品安全委員会(以下「食品安全委員会」という。)に意見を聴く必要があると判断された場合、農林水産大臣は食品安全委員会に諮問を行い、その答申を踏まえ取扱いを決定し、開発者等に結果を回答するものとする。
(3)事前相談において、届出に該当すると確認されたゲノム編集飼料等については、開発者等は上市する前に、別紙3により5.(1)又は(2)に掲げる情報を、必要な添付資料とともに農林水産省に届出を行うこと。ただし、上市年月については、当該飼料等を上市した段階で、別紙4により後日報告すること。
(4)農林水産省は(3)の届出を受理した後、遅滞なく5.(3)又は(4)に掲げる情報を農林水産省ホームページに掲載、公表する。ただし、上市年月については、開発者等から別紙4の報告を受けた後に公表する。
(5)輸入品についても手続は同様とする。可能な場合には、開発者等に代わり輸入者等が行うことでも差し支えない。
(6)届出対象となるゲノム編集飼料添加物のうち、開発者等が3.(1)①又は②に該当すると判断したものについては、その理由に加え、必要に応じて資料を添付し、事前相談を行うこと。事前相談の結果3.(1)①又は②に該当するとされたものについては、上記(3)及び(4)の手続きは不要とする。
5.届出及び公表する情報
(1)届出対象となるゲノム編集飼料 について、開発者等が農林水産省に届出を行う情報 は以下のとおりとする。
① 開発したゲノム編集飼料の品目・品種及び概要 (利用方法・目的)
② 利用したゲノム編集の方法及び遺伝子改変の情報
③ 外来遺伝子及びその一部の残存がないことの確認に関する情報
④ 確認された DNA の変化が既知の毒性物質の増加を生じないことの確認 に関する情報
⑤ 特定の成分を増加・低減させるため代謝系に影響を及ぼす改変を行ったものについては、標的とする代謝系に関連する主要成分(栄養成分に限る。)の変化に関する情報
⑥ 上市年月(※上市後に農林水産省へ届出)
(2)ゲノム編集飼料添加物 について、開発者等が農林水産省に届出を行う情報は以下のとおりとする。
① 開発したゲノム編集飼料添加物の品目・品種及び概要 (利用方法・目的)
② 利用したゲノム編集の方法及び遺伝子改変の情報
③ 外来遺伝子及びその一部の残存がないことの確認 に関する情報
④ 成分規格等省令に定められた成分規格に適合している旨
⑤ 上市年月(※上市後に農林水産省へ届出)
(3)ゲノム編集飼料 について、農林水産省が公表する情報 は以下のとおりとする。
① 届出者名・開発者名、届出年月日
② 品目・品種名及び概要 (利用方法、利用目的)
③ 利用したゲノム編集の方法及び遺伝子改変の概要
④ 確認された DNA の変化が家畜の健康及び畜産物を通して人の健康に悪影響を及ぼすおそれがないことを確認した旨
⑤ 標的とする代謝系に関連する主要成分(栄養成分に限る。)の変化の概要
⑥ 上市年月(※5.(1)⑥の届出受理後に公表)
(4)ゲノム編集飼料添加物について、農林水産省が公表する情報 は以下のとおりとする。
① 届出者名・開発者名及び届出年月日
② 品目名
③ 利用したゲノム編集技術と遺伝子改変の概要
④ 成分規格等省令に定められた成分規格に適合している旨
⑤ 上市年月(※5.(2)⑤の届出受理後に公表)
6.後代交配種の取扱い(略)
7.その他
本要領に定める事項は、ゲノム編集飼料等に関する科学的知見の蓄積及び開発状況等の把握に資するためのものであり、科学的知見が蓄積した段階で、飼料としての利用実績又は国際的動向等を踏まえ必要に応じて見直しを行う こととする。
また、本通知に従わない事実が確認された場合にあっては、従わなかった者に対し、当該手続きを執るよう求めることとする。なお、飼料安全法に違反する場合にあっては、当該開発者等の情報を公表する場合があるので留意すること。
難易度分類(数字が低いほどコメントしやすい&すべきもの)
| 総合 | 15 並み |
| 難易度 | 3 ★★★ |
| 生活影響度 | 2 ★★☆ |
| 分量 | 2 ★★☆ |
| 専門性 | 3 ★★★ |
| 理科系知識 | 2 ★★☆ |
| 下調要否 | 2 ★★☆ |
| 法令読込要否 | 1 ★☆☆ |
#30317 03.農水省 ⑤その他


コメント