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Photo bytender_cosmos574

「×」むチずニィ、圌らの蚘憶㉗【第八章蚘憶-Ⅱ】創䜜倧賞2025ミステリヌ小説郚門


    ヒナが犯した眪
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    ナツ×ヒナの蚘憶


    「お前は、倜䞭に突然起き出しお母さんの寝宀に行く。俺が声をかけおも無芖。それで䜕の前觊れもなく母さんの銖を絞める。母さんは叫ぶ。『ヒナタやめなさい』っお。でも、おたえは止めない。『僕はヒナタじゃない、ナツキだ』っお反抗する。俺が力ずくで止めさせお、やっずおたえは気を倱う。翌日には䜕事もなかったみたいにケロッずしおいる」

     蚘憶がない。

    「困ったこずに、母さんはナツキがやったず思い蟌んでいる。おたえに、昚日は助けおくれおありがずうなんお蚀う。おたえは䜕のこずかわからない。そういうこずが䜕回もあっただろ」

    「  あった」

    「あれ以来、俺は母さんに話しかけおも目を合わせおもらえなくなった。なるべく母さんず二人きりにならないように気を぀けおいた。でも、たたに二人きりになるず、ひどく怯えお謝っおきた。ごめんなさいっお泣くんだ。母芪倱栌だっお。でもそれを、誰にも盞談しおいる様子がなかった。それで俺は、ある可胜性に気が぀いた。オトりサンず離婚した理由もわかった」

    「䜕  」

    「考えおもみろよ。俺がもし倢遊病ずかで母さんの銖を絞めるのなら、どうしお母さんは俺を治療しようずしなかったんだ。母さんはちゃんずわかっおいたんだ、自分を襲うのはヒナだっお。あの人が俺たちの芋分けを䞀床でも間違えたこずがあったか」

    「  でも、じゃあどうしお」
     ナツキはいらない、ナツキは消えろず母さんは叫んでいた。

    「ヒナに病気だず自芚させお治療を受けさせるよりも、俺のせいにしたほうが傷は浅いず考えたから、俺に襲われおいるふりをしおいたんだよ。そのうち、それが暗瀺ずなっお、䜕が真実かわからなくなった。結果、こころを壊しおしたった」
    「どうしお、母さんはそんなふりを」
    「どうしお わからないのか。自分が䜕をしたのか」

     圌の口調は怖いくらいに淡々ずしおいお、䜕の抑揚もない。

    「それは  、ナツが匷いから。僕は泣き虫で母さんを困らせおいたけど、ナツは匷くおしっかりしおいるから、だから」
    「おたえの匱さのせいで、匷い俺が嫌われ圹をかぶった、っおか」
    「そうだずしたら悪いず思うけど、でもほんずうに僕、䜕も思いだせない」

     鋏の音が耳のそばにくる。サむドを敎えおくれおいるのだずわかる。こんな話をしおいるのに、ナツはきちんず仕事をこなす。だから僕は気づけなかった。圌の殺意に。

    「じゃあ教えおやる。母さんはオトりサンず再婚しおから䞀幎も経たないうちに、別の男ず䞍倫しおいた。おたえは䞍倫珟堎を目撃しお、母さんを責めた。母さんはそれを誰にも知られたくなかった。おたえにも思いだされたくなかった。だから、ごたかし続けた、俺に察しおも。でも、オトりサンにはバレたんだろうな。それで離婚」

    「え  」

    「この䞀幎、生きた心地がしなかった。ずっず深く眠れない。でも頌れる倧人はいない。俺ができるこずは、おたえが母さんをほんずうに殺しおしたわないように気を぀けるくらいだ。母さんが入院したら、今床は俺の銖を絞めるようになった。そういう時のおたえは、ヒナっお呌んでも反応がなくお、ナツキっお呌ぶず目が合う。もうだめだなこい぀、いっそ殺されおやろうかず䜕床も思った。でもおたえをひずり遺すのは胞糞悪いから俺が背負うしかないんだず思っお、銖を絞められるたびに必死でおたえを止めおたんだ。おたえはノヌテンキに母さんの芋舞いに行っお、俺が母さんに䌚わないこずを心配しおたけど、ぎゃくに俺のほうが蚊きたい。い぀になったら自分がやらかしたこずを思いだすんだ 倢の話を俺にしただろ。おたえが早退した日だよ」

     圌の持った鋏は、僕の銖にあおられたたた動かなくなっおいた。震えが䌝わっおきた。

     どこかで猫が叫んでいる。
     発情したような声で。

     あの日も鳎き声を耳にした。寝宀のほうから。だけどそれは猫じゃなくお、母さんの声だった。

     䞀幎前のあの日。

     早退した僕は、頭痛を我慢しながら母さんの居堎所を探しおいた。寝宀からのギシギシずきしむ音が耳障りで、䞡耳を塞いで家のなかを歩き回った。背䞭に悪寒が走り、からだは震えおいた。きしむ音に混じる、猫に䌌た叫び声。玄関先にいた猫が家に入っおきたのかず思った。それなら远い出しおやらなくちゃ。
     寝宀の扉を開け、僕は母さんに声をかけた。

    ―――母さん、䜕しおるの。

     あの時、母さんが䜕をしおいたのか蚘憶がない。高熱で意識が無くなったのだろうず思っおいた。気が぀くずベッドの䞊で、ナツに声を掛けられお起きた。

     そしお、泣きながらナツに倢の話をした。

    ――倢を、芋たんだよ。怖い倢を。母さんが裞のたた、男に抌さえ぀けられおいるんだ。ちがうよ、あの父芪じゃない。党然知らない男だよ。母さんは猫みたいな喘ぎ声を出しおいお、それをナツが芋おるんだ。

    ――僕が ヒナの倢なのに

    ――うん、テレビみたいに。ナツが母さんを芋おいるのを、僕は倖から芋おいるんだよ。だから、ナツのこころのなかも音声で流れおくるんだ。『昔、父さんに揺さぶられおいた母さんはもっず無衚情だったのに。倜の仕事をしおいた母さんは疲れきっおいたのに。なのに今、目の前にいる母さんは悊んでいる。どうしおだ』っお。それでナツは、声をかけるんだ。『母さん』っお。『どうしおセックスしおるのに、母さんは泣いおいないの そんな母さんは母さんじゃない。泣けよ。そしたら僕が母さんを守るから』

    ――よく、芚えおいるんだな。现かいずころたで。

    ――だっお怖かったから。そしたらね、母さんが顔をしわくちゃにしお叫ぶんだ。『やめおヒナタ』っお。その顔がすごく怖かった。そのあず、名前を間違えられたからナツは䜙蚈に怒っお『僕はナツキだよ、ヒナじゃない』っお、母さんの銖を絞めるんだ。そこで盞手の男がナツを矜亀い締めにしお、母さんは助かるんだけど、母さんは泣きながら『母芪倱栌ね』っお自分をすごい責めおいお、その泣き顔がたた怖くお。

    ――ヒナ。おたえ。

    ――ねえ、僕、こんな倢を芋るなんお倉だよね すごくリアルで怖かった。熱で頭がおかしくなっおいるのかな 母芪のあんな倢芋るなんお最䜎だよね。それに、倢のなかで母さんの銖を絞めおいたのはナツなのに、感觊が手に残っおいるんだ。ナツ、僕の手をぎゅっおしお。そしたら忘れられるから。

    ――ヒナ。いいか、薬飲んで寝ろ。倢のこずは今すぐ忘れろ。わかったな


    「あれは、倢だったんだよね」
    「さあな」
    「ナツが殺そうずした話だよね」
    「俺じゃない。おたえだ」
    「でも、  倢だよね」
    「しらん。俺は珟堎を芋おいない。ただ事実ずしお、その盎埌から母さんは俺を避けお、オトりサンず離婚した」
    「僕のせい」
    「おたえのせい」
    「違う、僕のなかの誰かが」

    僕のなかのナツが。

    「死んで眪を償えよ」




    ▌㉘に続く



    🌻お読みいただき、ありがずうございたす。
     最埌たでむチずニィの、そしおナツずヒナの物語にお付きあいいただけたしたら幞いです☺

    【各ペヌゞURL】
    ペヌゞ䞊郚の「䞀芧」マガゞンからもご芧いただけたす。
    〈プロロヌグ〉①
    〈第䞀章芚醒〉②
    〈第䞀章芚醒〉③
    〈第䞀章芚醒〉④
    〈第二章認知〉⑀
    〈第二章認知〉⑥
    〈第二章認知〉⑊
    〈第䞉章慕情〉⑧
    〈第䞉章慕情〉⑚
    〈第䞉章慕情〉⑩
    〈第䞉章慕情〉⑪
    〈第四章蜜月〉⑫
    〈第四章蜜月〉⑬
    〈第四章蜜月〉⑭
    〈第五章自我〉⑮
    〈第五章自我〉⑯
    〈第五章自我〉⑰
    〈第六章砎綻〉⑱
    〈第六章砎綻〉⑲
    〈第六章砎綻〉⑳
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉑
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉒
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉓
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉔
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉕
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉖
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉗←珟圚こちらのペヌゞです
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉘
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉙
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉚
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉛
    〈第九章分断〉㉜
    〈第九章分断〉㉝
    〈第十章回顧〉㉞
    〈第十章回顧〉㉟
    〈゚ピロヌグ〉㊱


    各章の芋出し画像クリ゚むタヌ様


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    小説の話などをしたす。 ◇略歎さばえ近束文孊賞2018䜳䜜受賞月刊「たる」2016幎5月号「今宵の䞀話」掲茉゚ブリスタ超劄想コンテスト「3時」優秀䜜品◇同人誌アン゜ロゞヌ倚数参加◇個人本出したい◇2026幎挢怜準1玚取埗◇BLずラブサスペンス系が奜き◇倧阪垂圚䜏

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