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「×」むチずニィ、圌らの蚘憶⑲【第六章砎綻】創䜜倧賞2025ミステリヌ小説郚門


    ぀いに砎綻
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    むチ×ニィの運呜は


    ■月日

     呌吞ができなくお目が芚めた。

    〈重い〉

     からだを芆っおいるものをどける。
     人間だった。よく知っおいる顔。

    〈誰〉

     ここはどこだろう。
     どうしお腕にチュヌブが぀いおいるんだろう。
     誰が僕をこんな目に遭わせたんだ。誰が僕を、

    〈僕は誰だ〉

     さっき暪に远いやった少幎は眠っおいる。死んでいるのかもしれない。倉な服を着おいる。僕ず同じで腕からチュヌブが䌞びおいる。

     やけに前髪が長いのが気になる。目が隠れおしたいそうだ。

     切っおやらなきゃ。

     髪を切ろう。圌の髪を今すぐ切ろう。
     そうず決たれば準備しよう。
     髪が萜ちるから、床に新聞玙かチラシ玙を敷かないず。

    〈玙、玙  、あった〉

     壁にかかっおある日めくり。たくさん玙があるから䜿いやすそうだ。さっそく、あれを取っおこよう。

     立ちあがるず、めたいがする。
     でも、髪を切っおやらなくちゃ。
     なんずか這っお、日めくりのずころたでたどり぀いた。

     壁に手を぀いお立ちあがる。よろめきながら、玙を剥がす。䜕枚芁るかな。床に敷き぀めないずいけないから、できるだけたくさん。
     「䞃月二十六日」を剥がす。
     「䞃月二十䞃日」も剥がす。
     「䞃月二十八日」「䞃月二十九日」「䞃月䞉十日」「䞃月䞉十䞀日」もいっぺんに剥がす。
     「八月䞀日」「八月二日」「八月䞉日」「八月四日」「八月五日」、あずは䜕が曞いおあるのかすら芋ないで、䞀気にむしりずった。
     「八月十四日」が珟れた。
     ええず、今䜕枚剥がしたのかな。䞀枚、二枚  十九枚か。これだけ玙があれば倧䞈倫だろう。

     息が切れる。
     すこし䌑んでから、這っお少幎のずころに戻る。

     それから、手に握りしめた玙を、䞀枚ず぀少幎のたわりに敷いた。
     これで準備完了だ。ずおも疲れた。
     でも、これからが本番だ。

     したった、鋏が無い。
     
     そうだ、ちょうどいいずころにパ゜コンがある。あれで鋏を泚文しよう。お急ぎ䟿で持っおきおもらおう。

     倩板を䞊げるず、画面は立ちあがっおいる。頭がふらふらしおいお、䜕が曞かれおあるのかよくわからないけれど、四角い倧きな枠がある。ここに入力しお泚文すればいいっおこずか。

     ええず。どうやっお入力するんだっけ
     キヌボヌドに指を眮いおみる。文字のボタンがいっぱい䞊んでいる。どこを抌せば、鋏、ず出おくるんだろう。

    「はさみ  」
     あれ、僕の声、さっきずちがう たあそんなこずはいいや。
     それよりも、画面に文字が出おきたような気がする。

    鋏

    蚘憶 八月十四日

    「はさみをもっおきおください」

    鋏を持っおきおください

    蚘憶 八月十四日


     出おきた文字が読めないけど、たぶん、僕の声が画面に反映されおいるっぜい気がする。ずいうこずは泚文できたず思っおいいのかな。
     なんだ、簡単な操䜜だな。声をあげればいいだけなんお。

     鋏を埅っおいるあいだ、暇だな。でも、䜕かしおいないず寝おしたいそうだし。受けずったらすぐに髪を切りたいから、起きおいないず。

     そういえば前にも、この玙で遊んだっけ 「䜕月䜕日」の玙を、眠っおいる誰かの錻先にかざした。呌吞に合わせお錻息で玙が揺れるのが楜しかった。
     
     暇぀ぶしに、敷いた玙を䞀枚、少幎の錻先に持っおいく。
     すこし揺れた。
     生きおいるらしい。
    「きょういちにちが  」

    今日䞀日が、呌吞で揺れる。 

    蚘憶 八月十四日

     今日はいったい、䜕月䜕日なんだろう。
     今は䜕時䜕分だろう。
     僕は誰だろう。
     圌は誰だろう。
     爪が䌞びおいる。髪も䌞びおいる。
     い぀からここにいるんだろう
     「䜕月䜕日」に錻息をかけお遊んだ、そのあず玙飛行機を飛ばした、その蚘憶は誰のものだろう
     僕はこれから圌の髪を切っおやっお、それから。それから――

    ――殺しお

     手にしおいた玙で、少幎の錻ず口をふさいでみた。

     圌はただ眠っおいる。
     もう䞀枚重ねお、呌吞をできなくする。さらにもう䞀枚、あず䞉枚。
     圌の眉間にしわが寄る。顔を巊右に動かしはじめる。僕はさらに玙を重ねる。どういうわけだか、僕たで息苊しくなっおくる。
     少幎はからだをよじり、手足を四方八方に動かし、その指先を僕に向けた。その䌞びた爪で、僕の巊県を刺すように。

    おたえさえいなければ 

    蚘憶 八月十四日

     盞手の銖を絞めたのは自己防衛だ。
     こい぀が存圚するかぎり、僕の巊県は傷むから。
     自分で自分を護らないず、もう誰も僕を護っおくれないから。
     息の根を止めないず。
     
     さらに力を蟌めお、銖の骚を折っおやろうずいう時に、背埌から僕の䞡腕を぀かむ者がいた。

    ――きれいな手を汚しちゃだめ




    ▌⑳に続く



    🌻お読みいただき、ありがずうございたす。
     最埌たでむチずニィの物語にお付きあいいただけたしたら幞いです☺

    【各ペヌゞURL】
    ペヌゞ䞊郚の「䞀芧」マガゞンからもご芧いただけたす。
    〈プロロヌグ〉①
    〈第䞀章芚醒〉②
    〈第䞀章芚醒〉③
    〈第䞀章芚醒〉④
    〈第二章認知〉⑀
    〈第二章認知〉⑥
    〈第二章認知〉⑊
    〈第䞉章慕情〉⑧
    〈第䞉章慕情〉⑚
    〈第䞉章慕情〉⑩
    〈第䞉章慕情〉⑪
    〈第四章蜜月〉⑫
    〈第四章蜜月〉⑬
    〈第四章蜜月〉⑭
    〈第五章自我〉⑮
    〈第五章自我〉⑯
    〈第五章自我〉⑰
    〈第六章砎綻〉⑱
    〈第六章砎綻〉⑲←珟圚こちらのペヌゞです
    〈第六章砎綻〉⑳
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉑
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉒
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉓
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    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉗
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    〈第九章分断〉㉜
    〈第九章分断〉㉝
    〈第十章回顧〉㉞
    〈第十章回顧〉㉟
    〈゚ピロヌグ〉㊱


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    小説の話などをしたす。 ◇略歎さばえ近束文孊賞2018䜳䜜受賞月刊「たる」2016幎5月号「今宵の䞀話」掲茉゚ブリスタ超劄想コンテスト「3時」優秀䜜品◇同人誌アン゜ロゞヌ倚数参加◇個人本出したい◇2026幎挢怜準1玚取埗◇BLずラブサスペンス系が奜き◇倧阪垂圚䜏

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