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Photo bysoeji

「×」むチずニィ、圌らの蚘憶②【第䞀章芚醒】創䜜倧賞2025ミステリヌ小説郚門


    僕は僕に殺される
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    蚘憶サスペンス開始


    ■月日

     目が芚めるず、息を切らしおいた。咳が出る。しだいに芖界がはっきりするず、芋慣れない倩井があった。起き䞊がるず吐き気がこみあげ、口もずに手をあおようずしお違和感を芚えた。巊腕の䞋半分が包垯で芆われおいる。さらに包垯の䞋からは现い透明の管が䌞びおいた。

     病院、ずいう単語が真っ先に浮かんだのは、宀内が真っ癜だったからかもしれない。

     次の瞬間、すぐ隣りで暪たわっおいる少幎に気づき、ちがう、病院じゃないず理解できた。僕たちはベッドにも垃団にも寝かされおいなかった。癜いリノリりムの床に、たるで捚おられたように寝転がっおいたのだ。それも党裞で。

     腕から垂れおいる管は隣りの少幎も同様で、二本ずも正面の壁面の小さな孔あなに぀ながっおいた。孔の向こうは暗くお芋えない。

     いったい、ここはどこだろう。どうしお僕はこんなずころにいるんだろう。寝る前は䜕をしおいたっけ
     思いだそうずしおも䜕も出おこない。芚えのない映像が断片的に脳裏に浮かんでくるのに、その぀ながりがわからない。
     さっき芋おいたのは倢だったのだろうか。
     鋏の音がしお、誰かに殺されるような倢  誰に
     確か、「僕」に殺されるず――「僕」  

     僕は誰だ

    〈僕は〉

     その先が出おこない。しかも、自分の声がくぐもっおいる。倉だ。頭のなかには響いおくるけれど、声が倖に出おいる感じがしない。たるで氎のなかにいるみたいだ。

     ずにかく、䜕がどうなっおいるのか答えが欲しい。
     僕は隣りの少幎の肩を揺さぶった。

    〈起きお〉

     声が届いおいるのかはわからないが、少幎はうっすらず目を開けた。それからたわりを芋回しお、起き䞊がる。

    〈あのさ。ここがどこか、わかる〉

     少幎がたっすぐに僕を芋据える。その瞳の、薄茶色の虹圩、長いた぀げ。どこか懐かしくお安心するのは、なぜだろう。

    〈おたえ、誰だっけ〉
     圌の声はくぐもっおいるせいか、僕ず同じに聞こえた。
    〈それが思いだせなくお  。きみは 自分が誰だか、わかる〉
    〈俺  〉

     髪をがしがしず掻きむしっお、唇を開きかけおは閉じおいる。圌も思い出せないのだろう。
     
    〈ずりあえず、情報を敎理しよう〉
    〈䜕の〉

     䜕の情報もないから困っおいるのに。

    〈たず、今日は䞃月䞀日らしい〉
    〈えっ、どうしおわかるの〉

    〈そこに日めくりがある〉

     圌は巊埌方を指した。倧きく振り向くず、確かに、壁に日めくりがかかっおいる。日付が倧きく瀺されおいお、䞊郚に小さな字で幎月が、䞋郚に曜日が曞いおある。
     平成十䞃幎二〇〇五幎、䞃月䞀日、金曜日。

    〈あれ どうしお日めくりに気づかなかったんだろう。さっき郚屋を芋回したのに〉
    〈それのせいじゃないか〉

     指されお、巊県を觊る。垃のようなものがあおられおいた。

    〈え、䜕これ〉

    〈県垯だな。巊偎の芖野がせたいから、よく芋えなかったんだ〉
    〈どうしおこんなものが〉
    〈病気か怪我か。怪我だずしたら、事故か事件か〉
    〈あっ。その事件のせいで、僕たちはここにいるかもっおこず〉
    〈わからないけど。ちょっず觊らせお〉

     圌が、僕の巊県に指先をあおるず、痛みが走った。
     鮮明な映像が浮かび䞊がる。

     机の䞊の酒瓶。
     灰皿からあふれる吞い殻。
     割れた皿の砎片。
     男の怒鳎り声。
     女の泣き声。
     逃げおいる足もず。
     远いかけおくる足音。
     振りおろされる酒瓶、
     殎られる――

    〈うわあぁ〉
     
     おもわず圌を突き飛ばすず、映像は消えた。

    〈痛い〉
    〈倧䞈倫か〉

     その時、倩井のほうから機械のような声がした。

    『〇八䞀五宀、朝の回蚺』

     ノィン、ず音がしお、宙にモニタヌが珟れる。死んだ魚みたいな目をした女の人が映った。
     女の人は僕たちのほうに芖線を向けるず、こちらをのぞきこむように眉を寄せた。顔がアップになる。
    『はっ』
    それから急にぎょろっず目を開いたかず思うず、モニタヌは消えた。

    〈䜕 今の〉
     僕の問いに、
    〈さあ〉
     少幎も銖を傟げおいる。

     しばらくするず、ふたたびモニタヌが珟れた。
    『あらためたしお。〇八䞀五宀、朝の回蚺』
     さっきの機械みたいな声は、この女の人が出しおいたらしい。
     隣りに癜衣の男を連れおいる。
     
     男は腕を組み、僕たちを芋䞋げるように䞍敵の笑みを浮かべおいた。
    『やあ諞君、おはよう。目芚めの感想はどうだ』
     圢の良い唇から、癜すぎる歯がのぞく。
    『うん 自分の感想も答えられないのか ゚ヌ、発声障害も病名に加えおおけ』
    『かしこたりたした』
     ゚ヌず呌ばれた女の人が、手もずのノヌトパ゜コンに入力しおいる。真っ癜な手袋を぀けたたた。

     「病名」 ここは病院 それずも監獄 

     男の癜衣には赀い染みが散らばっおいる。僕たちはこれから人䜓実隓でもされるのだろうか。
     怖くお少幎の腕にしがみ぀いたが、圌は平然ずモニタヌに目を向けおいた。

    『ふん。蚀語理解力ず感情は発達しおいるようだな』
     男はふんぞり返っお、二、䞉床うなずく。
    『今から重倧な発衚をするから神経を集䞭しお聞け。゚ヌ、はじめろ』

    『はい』

     圌女は䞀歩前に出お䞀瀌した。癜いポロシャツの圌女は、あいかわらず冷めた目぀きだ。

    『たず、あなた方の珟状認識を深めたす。あなた方は、眪を償うためにここにいたす。曎生しお、別の人生を歩んでください』

    〈眪  〉



    ▌③に続く


    🌻お読みいただき、ありがずうございたす。
     最埌たでむチずニィの物語にお付きあいいただけたしたら幞いです☺

    【各ペヌゞURL】
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    〈プロロヌグ〉①
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    〈第䞀章芚醒〉③
    〈第䞀章芚醒〉④
    〈第二章認知〉⑀
    〈第二章認知〉⑥
    〈第二章認知〉⑊
    〈第䞉章慕情〉⑧
    〈第䞉章慕情〉⑚
    〈第䞉章慕情〉⑩
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    〈第六章砎綻〉⑳
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    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉒
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉓
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    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉙
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    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉛
    〈第九章分断〉㉜
    〈第九章分断〉㉝
    〈第十章回顧〉㉞
    〈第十章回顧〉㉟
    〈゚ピロヌグ〉㊱


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