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Photo bysoeji

「×」むチずニィ、圌らの蚘憶③【第䞀章芚醒】創䜜倧賞2025ミステリヌ小説郚門


    僕は誰だ
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    蚘憶サスペンス開始


    『曎生のためには、第䞀に病気の治癒が望たれたす。そこで、あなた方の病状に぀いお話したす。䞻病は蚘憶喪倱です。倱われた蚘憶を取り戻すために、今から説明する課題に本日より挑戊しおください。良いでしょうか』

     話に぀いおいけなくお、隣りの少幎をうかがう。圌も眉毛を寄せお銖を傟げおいる。
     僕たちの様子にかたわず、次の説明がはじたった。

    『では、課題内容を説明したす。郚屋の隅に小型ノヌトパ゜コンが二台眮いおいるのがわかりたすか』

     あたりを芋回すず、巊埌方の隅、日めくりの䞋に癜い薄型の機噚が重ねおある。郚屋の癜さに同化しおいお気が぀かなかった。

    『そちらです。どうぞ開けおください』

     蚀われたずおりに倩板を䞊げるず、すでに電源は入っおいたらしく、二台ずもに同じ画面が珟れた。最䞊郚に【問題。蚘憶を時系列順に䞊べお完成させよ】の䞀文があり、その䞋に倧きな四角い枠がある。

    『ご芧のずおり、取り戻した蚘憶を文章にしお、問題文の䞋にある入力フォヌムに入力し、送信ボタンを抌しおください。䞀日䞀回以䞊の送信を掚進したす。最初は断片的な蚘憶でも蚱可したすが、䞀定の日数を過ぎた時点では前埌関係のわかる蚘憶ずしお時系列順にたずめおください。蚘憶の明確さ、および日々の態床を総合しお、あなた方それぞれに毎日点数を付けたす。点数の刀断は、こちらの先生がされたす』

     先生ず呌ばれた癜衣の男は、わざずらしい笑みを浮かべた。

    『課題を重ねお䞀定の点数に達するず、この郚屋を脱出する暩利が䞎えられたす。脱出予定日は、そちらの日めくりで「八月十五日」。本日が「䞃月䞀日」ですから、残り四十六日間です。しっかりず課題に取り組んでください。予定日が来おも点数が足りない者は、死を遞んでもらいたす』

    〈死  〉

     信じられないほど重い眰に、隣りの少幎の顔色をうかがう。しかし、圌は顔色ひず぀倉えずにモニタヌを泚芖しおいる。

    『ここで、あなた方の䞊腕郚から壁に぀ながっおいる管に぀いお説明したす。それぞれの巊䞊腕郚分、぀たり巊肘のすこし䞋あたりに包垯が巻かれ、その䞋から管が出おいるでしょう。その管は、栄逊泚入のためのチュヌブです。生呜維持に䞍可欠な成分を随時泚入しおいたす。くれぐれも抜去せぬよう、扱いには泚意をはらっおください。たた、それぞれのチュヌブに識別番号を振っおいたす。ご自身の番号を確認しおください』

     蚀われお、包垯の䞋から出おいるチュヌブをよく芋るず、小さく「」ず青い字で印字されおいた。 

    『なお、忠告がありたす。原則ずしお䞀郚屋に䞀人入宀のため、あなた方に䞎える栄逊は䞀人分だけしか甚意しおいたせん。よっお、点数の高い者に優先しお栄逊を䞎えたす。必然的に、点数の䜎い者に䞎える栄逊は少なくなりたす。぀たり、点数の䜎い者は、たずえ合栌ラむンに達しおいようず衰匱死する可胜性がありたす。こちらずしおは、お䞀人でも蚘憶を取り戻しお予定日に脱出が叶えば、課題完了ずみなしたす。
     もちろん、栄逊を䞊手に分けあえば、お二人ずも脱出できる可胜性はれロではありたせん。ぎゃくに倱敗すれば、お二人ずも死亡する可胜性も吊定できたせん。ちなみに、栄逊の質に関する盞談は䞀切受け぀けおおりたせん。良いですね』

    〈良くない〉
     僕は銖を暪に振ったが、゚ヌさんの反応はない。隣りの少幎が溜め息を吐いた。
    〈たぶん、俺たちの声は届いおいない〉

    『最埌に、排泄は奥に蚭眮しおいる氎槜に流しおください。浄化装眮が付いおいたすので枅朔です。たた、あなた方のからだには抗菌䜜甚を斜しおいたすので、枅拭および入济は䞍芁。それず、必芁があれば氎槜暪に衣服を甚意しおいたすので着甚しおください。
     申し遅れたしたが私ぱヌ、先生の助手を務めたす。䞀日䞉回の回蚺をおこない、倜に日めくりを曎新いたしたす。日めくりは蚱可なく觊らないように。そのほか、先生のおっしゃるこずを守っおください。以䞊』

     ゚ヌさんが䞀瀌をしお退くず、癜衣の男が前に出た。

    『わかったか諞君。せいぜい励め。がっかりさせるなよ、ふっ』

     手にメスを持っお、愉快そうに笑っおいる。今朝の倢で芋たのは、この男に殺される堎面だったのかもしれない。

    『ちなみに先生の癜衣の染みは血液ではなく、朝食時に盛倧にこがされたトマト゜ヌスです』
    『な、なんで知っ、䜙蚈なこずは蚀わんでい』
    『それでは通垞どおり朝の回蚺をはじめたす。バむタル枬定』

     ゚ヌさんが、モニタヌの向こうから僕たちに向けお、四角い機噚をかざす。

    『、バむタル正垞。は心拍数高め、ほか異垞なし。芚醒䞀日目、課題の説明を理解。以䞊、「䞃月䞀日」ずしお朝の回蚺をおこないたした』

     ノィン、ず音がしおモニタヌが消える。あずは虚空がひろがっおいた。

    〈なんなんだよ、いったい〉

     鎖のように僕の運呜を瞛り぀ける栄逊チュヌブに、うんざりする。

    〈課題っおなんだよ、おかしいよ。僕たちは閉じ蟌められおいるんだ。課題なんかより、助けを求めるほうが先だよね〉
    〈無駄だ。ここには出入り口がない〉

     少幎に指摘されお、はじめおこの郚屋に扉も窓もないず気づいた。栄逊チュヌブを倖に出しおいる孔は、指が䞀本か二本入るくらいの倧きさで、ずおも脱出できるずは思えない。


    ▌④に続く


    🌻お読みいただき、ありがずうございたす。
     最埌たでむチずニィの物語にお付きあいいただけたしたら幞いです☺

    【【各ペヌゞURL】
    ペヌゞ䞊郚の「䞀芧」マガゞンからもご芧いただけたす。
    〈プロロヌグ〉①
    〈第䞀章芚醒〉②
    〈第䞀章芚醒〉③←珟圚こちらのペヌゞです
    〈第䞀章芚醒〉④
    〈第二章認知〉⑀
    〈第二章認知〉⑥
    〈第二章認知〉⑊
    〈第䞉章慕情〉⑧
    〈第䞉章慕情〉⑚
    〈第䞉章慕情〉⑩
    〈第䞉章慕情〉⑪
    〈第四章蜜月〉⑫
    〈第四章蜜月〉⑬
    〈第四章蜜月〉⑭
    〈第五章自我〉⑮
    〈第五章自我〉⑯
    〈第五章自我〉⑰
    〈第六章砎綻〉⑱
    〈第六章砎綻〉⑲
    〈第六章砎綻〉⑳
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉑
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉒
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉓
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉔
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉕
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉖
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉗
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉘
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉙
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉚
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉛
    〈第九章分断〉㉜
    〈第九章分断〉㉝
    〈第十章回顧〉㉞
    〈第十章回顧〉㉟
    〈゚ピロヌグ〉㊱


    各章の芋出し画像クリ゚むタヌ様


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    小説の話などをしたす。 ◇略歎さばえ近束文孊賞2018䜳䜜受賞月刊「たる」2016幎5月号「今宵の䞀話」掲茉゚ブリスタ超劄想コンテスト「3時」優秀䜜品◇同人誌アン゜ロゞヌ倚数参加◇個人本出したい◇2026幎挢怜準1玚取埗◇BLずラブサスペンス系が奜き◇倧阪垂圚䜏

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