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Photo byjerushag8vc

「×」むチずニィ、圌らの蚘憶⑬【第四章蜜月】創䜜倧賞2025ミステリヌ小説郚門


    ずっず奜きだよ
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    むチ×ニィの蜜月


      ヒナはナツず二人で倕食をこしらえお、暗い郚屋で静かに食べる。
    「そろそろ電気぀けようよ。ほずんど芋えないよ」
    「そうだな。最近は日が萜ちるのがはやい」
    「前の家は街灯があったから、倜でも芋えおいたのに」
     電気を぀けお、孊校の宿題をする。
    「明日は掗濯の日か。はやく起きなきゃだね」
     ヒナがあくびをしお芖界がすこしにじむ。぀られおナツもあくびをする。

    蚘憶 䞃月十䞀日

     時蚈は六時ちょうどを指しおいる。開けた窓から入る颚が、カヌテンをなびかせる。薄暗い郚屋に、早朝の柄んだ空気が満ちおいる。
    「これもネットにいれるの」
    「そうだな。ちょっずだけここにレヌスがあるから」
     母芪の掟手な䞋着を掗濯ネットに入れお、掗濯槜に攟りこむ。その時、玄関チャむムが鳎る。

    蚘憶 䞃月十二日

     掗濯の甚意をしおいるず、玄関チャむムが鳎る。ドアが激しく叩かれ、わめき声が聞こえる。ヒナはナツず顔を芋あわせる。ナツが眉根を寄せお、うなずく。
    「  父さんの声だ」
     開けおいる窓ずカヌテンを急いで閉め、二人でテヌブルの䞋に隠れお息を朜める。

    蚘憶 䞃月十䞉日

    父芪の声は続く。ろれ぀が回っおいない様子で聎き取れない。玄関のドアノブがガチャガチャず回される。
    「鍵、壊れそうだよ」
    「しっ 黙っお」

    蚘憶 䞃月十四日

     叫ぶ父芪の声。

    蚘憶 䞃月十五日

     テヌブルの䞋で隠れおいるヒナずナツ。玄関扉を壊れそうなほど叩いおわめく父芪の声。時蚈は六時䞉十分を指しおいる。
     ヒナは自分の手の甲を噛んで泣き声を殺しおいる。床にポタポタず涙ず掟氎が萜ちる。ナツがヒナの耳をふさぐ。
     ひずきわ倧きな叫び声が聞こえおから、急に静寂が蚪れる。
     六時四十五分。ナツが玄関扉を開ける。
    「倧䞈倫だ。もういない」
     ナツは窓の倖を譊戒し぀぀、ヒナは泣きながら、途䞭で攟り出しおいた掗濯の甚意を続ける。
    「孊校、間にあわないかもしれないな」
    「䌑もうよ」
    「䌑むず絊食がないだろ。腹枛るぞ」
    「倖に出たら、たた䌚うかもしれない」
     ナツが倧きな溜め息を吐く。
    「ここ、たた匕っ越さないずいけないかもしれないな」

    蚘憶 䞃月十六日

     スヌツ姿の男が母芪の隣りで埮笑んでいる。
    「ナツキくん、ヒナタくん。はじめたしお。ほんずうによく䌌おいるね」
     はじめたしお、ずナツが無愛想に答える。ヒナはナツの埌ろに隠れお䌚釈だけをする。
    「これからよろしくね。仲良くやろう」
    「ほら、二人ずも。この人がお父さんになるんだから」
     母芪にうながされお、男に差し䌞べられた手ず握手を亀わす。
    「うん。二人ずも、しっかりした男の子だ」

    蚘憶 䞃月十䞃日

     匕越屋のトラックに荷物が積み蟌たれおいく。
    「あ、すみたせん。これも䞀緒に。はい、こっちに」
     母芪が䜜業員に指瀺を出すかたわらで、新しい父芪が梱包を手䌝っおいる。
    「ごめんなさい、匕越圓日にこんなバタバタで」
    「おたがい忙しかったんだから、しかたないよ。子どもたちもよく手䌝っおくれたじゃないか」
     新しい父芪が「郚屋着」ず蚀っお着おいるトレヌナヌはずおも枩かそうで、高玚そうに芋える。圌は䜜業員に謝り、梱包を続ける。
    「新しい家っお倧きいの」
     ヒナの問いに、母芪は笑っおヒナの頭を撫でる。
    「倧豪邞よ。ヒナたちの郚屋もあるんだから」
    「いやいや、いち庶民がロヌンを組んでやっず買えた家ですよ」
     䜜業員が郚屋を出た時に、ナツが぀ぶやく。
    「  あい぀、ほんずにもう来ないよね」
    「来させないよ」
     新しい父芪は、䜜業の手をずめお断蚀する。
    「ホゎメヌレむが出たからね」
     ヒナは銖を傟げる。
    「ホゎ、メヌレむ」
    「きみたちにもお母さんにも近寄っちゃだめっお、裁刀所の偉い人が呜什したんだよ。倧䞈倫、オトりサンがきみたちを守るよ」

    蚘憶 䞃月十八日


    〈あの芪子、平和な展開になっおきたなあ〉
    〈それで僕も、痛いのがたしなのかな〉
    〈それはよかった〉
    〈むチが優しいおかげもあるけどね〉
    〈おたえもがんばっおいるからな〉

     むチはほんずうに優しくなった。蚘憶の再生を開始しおも、痛みが匷くなるず無理をしないで切り䞊げおくれる。䞀日に䞀回だけずいう玄束も守っおくれおいる。

     泣く回数は枛った。死にたいず思う頻床も。未来が䞍安なのは倉わらない。どちらかが――おそらく僕が、死ぬのだろう。でも、むチずの玄束事をこなすうちに、圌ず同じリズムで呌吞をしおいる気になれた。圌ず同じこずはできなくおも、同じ枩床で蚘憶の再生をしおいるず思えた。

     䜕床か癜衣の男が珟れお、『䞀日䞀回だず 遅い』『完成には皋遠い』ずモニタヌ越しに怒鳎られた。でも、ちっずも怖くない。点数なんか䞋げたければ䞋げればいい。今の僕にずっお、むチのそばにいる時間が最重芁だ。

     死ぬたでずっず、むチずくっ぀いお過ごすんだ。




    ▌⑭に続く


    🌻お読みいただき、ありがずうございたす。
     最埌たでむチずニィの物語にお付きあいいただけたしたら幞いです☺

    【各ペヌゞURL】
    ペヌゞ䞊郚の「䞀芧」マガゞンからもご芧いただけたす。
    〈プロロヌグ〉①
    〈第䞀章芚醒〉②
    〈第䞀章芚醒〉③
    〈第䞀章芚醒〉④
    〈第二章認知〉⑀
    〈第二章認知〉⑥
    〈第二章認知〉⑊
    〈第䞉章慕情〉⑧
    〈第䞉章慕情〉⑚
    〈第䞉章慕情〉⑩
    〈第䞉章慕情〉⑪
    〈第四章蜜月〉⑫
    〈第四章蜜月〉⑬←珟圚こちらのペヌゞです
    〈第四章蜜月〉⑭
    〈第五章自我〉⑮
    〈第五章自我〉⑯
    〈第五章自我〉⑰
    〈第六章砎綻〉⑱
    〈第六章砎綻〉⑲
    〈第六章砎綻〉⑳
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉑
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉒
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉓
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉔
    〈第䞃章蚘憶Ⅰ〉㉕
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉖
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉗
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉘
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉙
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉚
    〈第八章蚘憶Ⅱ〉㉛
    〈第九章分断〉㉜
    〈第九章分断〉㉝
    〈第十章回顧〉㉞
    〈第十章回顧〉㉟
    〈゚ピロヌグ〉㊱


    各章の芋出し画像クリ゚むタヌ様



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    小説の話などをしたす。 ◇略歎さばえ近束文孊賞2018䜳䜜受賞月刊「たる」2016幎5月号「今宵の䞀話」掲茉゚ブリスタ超劄想コンテスト「3時」優秀䜜品◇同人誌アン゜ロゞヌ倚数参加◇個人本出したい◇2026幎挢怜準1玚取埗◇BLずラブサスペンス系が奜き◇倧阪垂圚䜏

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