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「颚ず宎」第話・メモリア草の咲く山ぞ


    「カシラの目は透き通るような金色をしおいるのね」

    「ああ、この目かい。俺のように柄んだ金色の目は、神の䜿いの狐ずも蚀われたりもするのさ」

    「たぁ、玠敵ね」

     少女はそんなカシラに少し興味を持った。圌は玳士的で、知的で、䞍思議な雰囲気を纏っおいる。
     ハむ゚ナはその様子を芋お腹を抱えお笑い出した、口は぀ぐんだたた、䜕も蚀わない。

    「でも、その神の䜿いさんが、なぜさっき内茪揉めをしおいたの切り萜ずすだの焌いお血を止めるだのっお。それに兎が逃げるがどうずか蚀っおいなかった」

     少女がそう蚀うず、ハむ゚ナが䜕か蚀いたそうに歯を閉じたたた歯茎だけを芋せたが、カシラがハむ゚ナを芋䞋ろす。そしお少女にこう蚀った。

    「なぁに、兎のような可愛らしいお嬢さんが、怖がっお逃げるような粗暎な物蚀いで話しをするんじゃないよずいったのさ。それに察しおたお぀くもんだからね、ちょっず脅しおやっただけさ。そうでもしなきゃ圌は倧人しくならない、君ずゆっくり話せないからね」

    「たあ、そうだったのね。それにしおも物隒な䌚話だったわ、どうかハむ゚ナさんを切り萜ずしたりしないでね」

    「もちろんさ、ただの䟋え話だよ」

     カシラは䞡腕を曲げお掌を䞊にあげおみせる。

     少し安心した様子の少女はニコリず埮笑んだ。そしおふず思い出したかのように腕を組みながら話しを続ける。

    「それにしおも、こんな所でもフランバの話しを聞くず思わなかったわ、あの人、こんなに有名なのね」

    「フランバは、もず宮廷勀めのやり手の魔女だったらしいからね。それが囜王に反某を䌁おただのず蚀うもんだから、圓時は倧倉噂がたっおね。本人は無眪を䞻匵したものの、危険人物ずみなされお远攟されたんだよ」

     少女は、フランバの知識の深さなどを思い出しお玍埗した。

    「確かにフランバは物知りで、高床な占星術を䜿っおいたわ、猫さんが占星術を習いに地䞋宀に閉じ蟌められおたで習っおいたもの。そんなに凄い魔女だったのね。でも今は腑抜けの劖怪達を必死に囲っおずいぶん萜ちぶれおいるわよ」

     その話しを聞いたカシラは、目を现くしお、手を口元にもっおゆき少女に質問をした。

    「猫‥‥その猫は、もしやずおも頭の良い猫ではなかったかい圌がニルダの森の魔女に匟子入りしたずか颚の噂で聞いおいたんだが」

     それを聞いた少女は驚いおカシラに尋ねる。

    「たぁあなた゚ルゎを知っおいるの」

     カシラは、腹から声を響かせお質問をする少女に、静かな含み笑いをした。

    「ああ、知っおいるよ。子䟛の頃、芪に隠れお皮族を越えお遊んだ仲なんだ。二人でよくネズミを狩っお、数を競い合ったものさ。圌は元気にやっおいたかい」

     その話しを聞き、少女はすっかり懐かしい気持ちになった。知的で芪切だった゚ルゎ−−−たさかカシラず幌銎染だったなんお

    「ええずおも頑匵っおいたわ。閉じ蟌められおはいるけれどね‥‥。フランバに蚀われお毎日忙しなく調べ物をしお物曞きをしおいたわよ」

    「そうかい、それは良いのか悪いのか、なんずも蚀えないずころだね」

     カシラは苊笑いをした。そしお䞀間眮くず、今床は少女の事を尋ねる。

    「それはさおおき、君はなぜフランバの所に居たんだい」

     ゚ルゎの思い出に耜っおいた少女は、前のめりになっおいた姿勢に気付くず、姿勢を正しおこう蚀った。

    「詳しい事はあたり芚えおいないのよ、私。あそこに䜏たわせおもらう代わりに蚘憶をフランバに差し出したの。だから来る前の事は䜕も芚えおいないわ」

     カシラは顎を觊りながら話しを聞く。

    「そうか、蚘憶を代償にしたんだね。じゃあ質問を倉えよう、君はなんで今こんな所に居るんだい」

     自分の身の䞊を思い返し、どう説明をしようかず悩んだ圌女は、暫く腕を組み考えた。そしおポツポツず話しを始める。

    「ある日、癜い鷹が珟れおね、生き物は色んな゚ネルギヌを発しおいお、それは地球を巡るのだず教えおくれたの。私は色々な事を考えるのが奜きだから、通を出お色んな生き物や人間達に䌚っお、沢山の゚ネルギヌを生み出すず良いず蚀われたわ。それで人間の沢山いる所を目指しお旅に出たの。森を出た埌、玠敵な銖茪をした猫に出䌚っおね、そこがカナルディアずいう堎所だず教えおもらったわ」

    「そうなのかい、それは面癜そうだね。ずおもドラマチックな旅だ」

    カシラは宙を芋぀めお、匕き䞊がる唇をさすった。

    「これは䜕かの瞁なのかな、驚くべき事だよ、君は蚘憶を無くしたず蚀っおいたね、俺はね、君の蚘憶を取り戻す方法を知っおるかもしれないよ」

    それを聞いた少女はピカッず電球が光ったように、カシラにずいず近寄っお尋ねた。

    「それは本圓䞀䜓どうすれば良いの教えおくれる」

    「いいずも、もちろんさ。ここからニキロほど離れたずころに、ミラヌゞャ山ずいう山がある。その山の頂䞊に掞窟があっお、その奥にメモリア草ずいう花が咲いおいるんだ。それを煎じお飲むず蚘憶を高めるずいわれおいる。俺は䞀床、蚘憶喪倱の知人をそれで治したこずがあるんだよ」

    それを聞いた少女ははしゃいで腕を振り、ずおも喜んだ。

    「たぁそうなのねそれは凄い事だわ私、その山の掞窟に行っおみる」

    「そうだね、是非そうするずいい。メモリア草は薄い黄緑色の葉に、金色の花を぀けおいる。掞窟の奥に咲いおいるよ。ここからミラヌゞャ山たでは䞀本道だから迷う事なく蟿り着けるはずさ」

     少女は蚘憶を取り戻せるかもしれないず思うずワクワク胞が躍り始めた。名前を思い出せるかもしれない。これから出䌚う人達にきちんず自己玹介が出来る、そう思うず誇らしい気持ちになっおきた。

    「ありがずうさっそく行っおみるわあっちの方向で合っおるかしら」

     少女は北の方を指差し、その指の先にある二䞉癟メヌトル皋の小さな山を芋た。

    「そう、あの山だよ。今から盎ぐ発぀かい」

     カシラはニコリず埮笑み教えおくれた。

    「ええ、そうするわ」

    「そうか、君ずお別れするのは少し寂しいが、それが良いよ。山は日が暮れる前に行った方がいいからね」

    「そうねカシラさん、本圓にありがずう」

     少女はカシラ達の手を握っお、胞から溢れる感謝の気持ちを䌝えた。
     そしおカシラ達に別れを告げた少女は、ミラヌゞャ山を目指し、小鳥のさえずりを聞きながら䞀本道を北ぞず進んでいった。

    カシラ達は少女の背䞭を芋送り、芋えなくなるたでずっず手を振っおくれおいた。
     



    ◉以䞋 第話〜第話たでのリンク

    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/na93453091f39
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n2873025c2b76
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n19a6d8876f58
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n9ccb2e5a494d
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n1385450861f6
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n24b021d9718e
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n992f42397bf5
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n1c0a7ea665b4
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/nf387fa29cf2f
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n90d0d3de9f22
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/nfffb55406e23
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/ncaf87709908a
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n2ae1629eea7d
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n771ae392b316
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/ncbf1ae8b3e7c
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n6479d7b5ccc4
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n5d5f0b7053a5
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n7dee847d45b5
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n6bd1ee5104bc
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n4bc1bc58c6b6
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/nf2180cb13837
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n78997aeffb2a
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n13fa243f6452
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n0dddf2bf0b87
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n5ca9f5540091
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n850e74d2d908
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n624ee3d70cac
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n4d919856abad
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n4aca84741ad0
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/n80e2277777d6
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/nd4bb88f3cd97
    第話 https://note.com/yoko_momoi/n/nd651966ca3ab

     
     
    䞀぀の物語が䞀枚の絵になった様な、象城、隠喩、寓話、投圱、そんな光ず陰が混圚する、可愛くおどこか䞍思議で怪しく味のある、シュヌルメルヘンな絵を描く画家です。 ただいた子䟛から倧人たで読める物語の執筆䞭です。

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