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お願い、迎えに来てね #000 プロローグ|なぜ、また出逢ってしまうの?

    あらすじ


    キミって、そんな子じゃないよね?
    中二の月桜は、クラスメイトの貴樹から魂の声を聴き恋に落ちる。孤独な闇を抱え沈黙する貴樹。ニセモノを演じ続ける月桜。二人は何度もすれ違い、ついに月桜は貴樹を諦めると決め、この恋に幕を降ろす。

    なぜ、また出逢ってしまうの?
    別の誰かと結ばれ、封印したはずの恋。長い歳月を経て訪れた不可抗力な再会。手も握ったことさえないのに、絶望の裏にあった愛を確信した月桜は、彼への想いを再燃させる。

    なぜ、忘れられないのか。
    なぜ、終わらせることができなかったのか。
    見えない愛を徹底的に試された40年の軌跡。
    「本当の自分」と「唯一無二の絆」を取り戻す、喪失と再生の物語。


    創作大賞2026 応募作品 INDEX(目次)

    第1部 諦念編

    #000 プロローグ|なぜ、また出逢ってしまうの?

    第1章

    #001 (1-1) キミってそんな子じゃないよね?
    #002 (1-2) もしも、月桜がいなかったら 
    #003 (1-3) 偽物への告白、本物への絶望 
    #004 (1-4) 辟易と嫉妬 
    #005 (1-5) 幽霊じゃないよね? 
    #006 (1-6) 世界線がズレていく音
    #007 (1-7) 拒絶の世界線
    #008 (1-8) リベンジ合唱コンクール
    #009 (1-9) 一枚の年賀状
    #010 (1-10) 宣戦布告
    #011 (1-11) ささやかな復讐
    #012 (1-12) 背中越しのエール

    第2章

    #013 (2-1) この場所で、友だちはできそうにない
    #014 (2-2) 待ち伏せと、赤い自転車
    #015 (2-3) ノーコメントという名の誠実
    #016 (2-4) 貴樹にはもったいない
    #017 (2-5) オレじゃダメかな?

    第3章

    #018 (3-1) こちら側に繋ぎ止める錨
    #019 (3-2) 衝撃と休戦
    #020 (3-3) 先を越された
    #021 (3-4) きみが遺してくれたもの
    #022 (3-5) 4文字で切り取らないで

    第4章

    #023 (4-1) 時効と籠城
    #024 (4-2) 光彩(ほし)を隠す自嘲(わらいごえ)
    #025 (4-3) 三次元の幸福、透明な犠牲

    第5章

    #026 (5-1) 敗北のプラットホーム
    #027 (5-2) 期待という名の自傷、愛という名の戦略
    #028 (5-3) 沈黙の義務

    第6章

    #029 (6-1) 螺旋、まだ二つ目の「ま」
    #030 (6-2) 信じて待つ、動じない強さ
    #031 (6-3) じゃんけんの波の音
    #032 (6-4) 善意の包囲網、沈黙の要塞
    #033 (6-5) 心を縛り付ける鎖

    第7章

    #034 (7-1) 新しい恋のお相手募集中
    #035 (7-2) 友だちでもない、恋人でもない「よぉ」の呪縛
    #036 (7-3) もう友だちには頼らない
    #037 (7-4) 終わらせるための儀式



    #000 プロローグ|なぜ、また出逢ってしまうの?


    20XX年の冬

    ぼくは ここで待っている
    ぼくたちが出逢ったあの場所で

    ぼくは ずっと待っている
    きみが見つけてくれたあの場所で

    風も 音も 消える
    世界が モノクロに変わる

    きみ以外 色をなくした
    すべての画が止まる

    虚空に 突如として現れた 
    青 紫 そして黄金色……
    色を変えながら 光が漏れ出す
    虹の渦 次元の歪み 

    チャンスは一度だけ
    きみと ぼくの 周波数
    その瞬間を 呼吸を合わせて
    せーので飛び込む タイミング
    真っ逆さまに 落ちていく

    Hey, little boy.

    きみは どこにいるの
    怖がらないで
    逃げ出さないで
    大丈夫 ぼくたちがついている


    1990年の冬

    駅の東側に並ぶ 電話ボックス

    きみは まるで冬の星座みたい
    鋭く 気高く 美しく
    凛として ただそこに佇んでいる
    繊細な ナイフを隠して

    駅舎を彩る イルミネーション

    きみは まるで孤高な月のよう
    強く 儚く 美しく
    一歩ずつ 近づいてくる鼓動
    敗北に 奇跡を隠して

    おめでとう ありがとう

    相変わらず ぶっきらぼうだね
    相変わらず 無理しているね

    吸い込まれてしまいそうな瞳に
    全細胞が 自然に踊り出す

    Hey, little girl.

    怖がらないで
    俯いた顔を上げて

    大丈夫 いまだってそのままだから
    そのままのきみで 大丈夫だよ

    先回りして あきらめないで

    大丈夫だから 真っすぐ 見つめて
    そらさないで 真っすぐ 見つめて

    目が合った
    きみは 笑ってくれた

    あの日 触れられなかった指先 
    いま ぼくの手を ぎゅっと握る

    帰ろうか?
    見届けなくていい?

    戻る未来に こたえは あるから
    戻った現在に こたえは あるから

    ベルベットの黒いリボンが
    いま ほどかれていく


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    ★ この物語のあらすじ・全体像はこちら

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    なぜ、また出逢ってしまうの? 友だちでもなく、恋人でもない。手も握ったことさえないのに、離れても離れても、再びめぐり逢う……。 自分の感覚だけを信じて、見えない愛を徹底的に試された40年の軌跡。事実という骨組みに祈りを込めたオートフィクション。まずは固定記事からどうぞ。

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