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99記事を全部読んだら、「何匹いたか」ではなくなった。|アカリウム深層 新種発見

今回読んだのは、赤髪のあかりさん主催の企画
**「アカリウム深層 新種発見」**です。

▶ 企画ページ

note企画「アカリウム深層 新種発見」。

最初に気になったのは、単純なことだった。

結局、何匹いたんだろう。

確認できた正式参加記事は99本。
参加者は63人。
一記事に複数種が登場する作品もあり、候補も含めると、生物は少なくとも103体いた。

でも、99記事を全部読んでいるうちに、
その数字だけでは足りなくなった。

同じ「深海」という場所を渡されたのに、
出てきたものがあまりにも違ったからだ。

何を深海へ持っていったのか。

それを、生物のどこへ変えたのか。

どうやって発見したのか。

光は何をしていたのか。

そして、一匹を見つけたあと、何が増えたのか。

全部読んだ結果、
最初に持っていた問いは、何度も壊れた。

これは、その記録です。



1|同じ深海に、何を持っていったのか

同じ「深海」という空白を渡されたとき、
参加者はそこへ同じものを持ち込まなかった。

仕事を持ってきた人がいた。

言葉遊びを持ってきた人がいた。

ゲームや神話、記憶、日常の癖、
自分の作品世界を持ってきた人もいた。

たとえば、
シンカイ・ジョブサメには「仕事」が入り、
タラレバガニには「たられば」が入り、
クジケナイカには「くじけない」が入った。

一方で、
本文から「元になったもの」をはっきり特定できない作品もある。

だから、

「全員が、自分の何かを深海へ持ち込んだ」

とは書かない。

でも、99記事を並べたとき、
最初に見えた違いはここだった。

同じ深海へ潜ったのに、持っていったものから違っていた。


2|持っていったものは、生物のどこへ行ったのか

さらに読んでいくと、
違いは「何を持ってきたか」だけではなかった。

それを、
生物のどこへ置くかも違っていた。

名前になる。

身体になる。

能力になる。

行動になる。

生態になる。

光になる。

「出し惜しみ」は、
ダシオシミズダコの行動になった。

「行けたら行く」は、
イケタライクラゲの生態になった。

「道筋」は、
ロードマップリュウグウノツカイの泳ぎ方になった。

記憶は、
キオクノスナウオでは「通った跡の光」になった。

同じ言葉や感情でも、
名前に置くのか、
身体に置くのか、
生態に置くのかで、
まったく別の生物になる。

何を持ち込んだかだけではなく、それを生物のどこへ変えたのかも違っていた。

最初は、
「深海は変換装置なのかもしれない」
と思った。

でも、それも途中で言い切れなくなった。

深海そのものを舞台として使う作品もあれば、
恐怖を成立させる距離として使う作品もある。

光を見せるための暗闇になった作品もあれば、
世界を増築する空間になった作品もあった。

だから最終的には、

作品によって、深海に担わせた役割そのものが違っていた。

と考えるほうが近かった。


3|「発見」って、なんだろう

新種発見の企画なのだから、
当然「見つける」話が集まると思っていた。

でも、
読んでいるうちに、

見つけたことと、分かったことは同じではなかった。

という作品が何度も出てきた。

名前も分からないまま逃げられた
「謎の生物を取り逃しました。」

橋だと思って近づいたら、
こちらを見返したハシノシタ。

姿や現象を確認しても、
それが何なのか最後まで確定しない作品もある。

深海は、
ただ見えない場所ではない。

見えても、それが何なのか分からない場所。

照らしたから分かるとは限らない。

近づいたから正体が判明するとも限らない。

「発見」という言葉は、
この企画の中で思っていたより広かった。


4|同じ暗闇なのに、光の使い方まで違った

深海生物といえば、
やはり「発光」を想像する。

実際、
光る生物はたくさんいた。

でも途中から、
「光る/光らない」で分けても、
ほとんど何も見えないことに気づいた。

違っていたのは、

光が何をしているか。

カガミヨロイガニは、
自分では光らず、
他者の光を反射する。

キオクノスナウオは、
本体ではなく、
通った跡を光らせる。

ユキツムギクラゲは、
遠くの光を受け取り、
別の場所へ届ける。

記憶の海は、
光を受け止め、
消さずに重ねていく。

ヨミボタルは、
他の生物の通信発光を模倣する。

反射する。

残す。

受け取る。

運ぶ。

渡す。

重ねる。

蓄える。

模倣する。

同じ暗闇の中なのに、
光に与えられた動詞が違っていた。

光は、
ただ「きれいに見せるための設定」ではなかった。

生き物同士の関係や、
記憶や、
危険や、
移動まで担っていた。


5|一匹のあとに、何が広がったのか

ここは、
99記事すべてに共通する話ではない。

特に気になったのは、
複数回参加した18人を追ったときだった。

同じ作者が、
二匹目、三匹目を見つけたとき、
増えていたのは生物だけではなかった。

きょんさんの作品では、
同じアカリウム深層の中に別海域が増えていった。

KANUさんの作品では、
巨大生物の背中に世界が生まれ、
別の生物が加わると、
その世界同士に通路までできた。

えいりすさんの作品では、
記憶の海、
ひとしずくの灯、
白黒の翼魚、
ルミナクラゲオルと、
光の移動や生物同士の関係が増えていった。

名前もとさんのポグホグは、
鉛筆原画から始まり、
360度図、
図鑑、
カラー漫画へと表現そのものが増えていった。

増え方は、
一つではない。

生物が増える。

場所が増える。

世界が増える。

時間が増える。

表現が増える。

生物同士の関係が増える。

人との関係が増える。

作品同士の接続が増える。

そして、
ときには過去の作品の意味まで変わる。

セツさんの連作では、
後から見つかった生物によって、
先にいたムメイや無名の刀の見え方まで更新された。

未来へ世界を足すだけでなく、過去へ意味を足す。

そんな増え方まであった。


6|一匹で閉じる作品もあった

だからといって、
続きがある作品のほうが大きい、
という話ではない。

一匹で閉じる作品もあった。

たとえば、
オキュロス・アビス。

ライトで照らし、
こちらが「見つけた」と思った瞬間、
巨大な眼に見返される。

それだけで、

見る側と、
見られる側が反転する。

後続世界を増やさなくても、
一匹の中で読後感が完成している。

だから、
途中で持っていた

「何が増えたか」

という問いも、
それだけでは足りなかった。

増えたか、増えなかったかではなく、その一匹によって何が完成したのか。

そう見たほうが、
作品を狭くしなかった。


7|7日間を時系列で並べたら、予想が外れた

9月14日(月)から、9月20日(日)まで。

99記事を公開順に並べてみた。

最初は、時間とともに何か一つの方向へ変化していくのではないかと思っていた。

序盤は王道の深海生物。

中盤から少しずつ奇妙になり、

終盤になるほど、記憶や別れのような内面的な作品が増えていく。

そんな流れを、少し想像していた。

でも、実際に並べると違った。

月曜日の時点ですでに、
神話があり、
ホストがあり、
仕事があり、
言葉遊びがあった。

そして最終日の日曜日にも、

帰還ホラー。

文化の反転。

言葉遊び。

ゲームやファンタジー。

記憶。

光の受け渡し。

いろいろな方向が、同時に残っていた。

時間とともに一方向へまとまったのではなく、最後まで枝分かれし続けた。

これは、作品を一つずつ読んでいるだけでは気づきにくかった。

7日間を時系列で並べたからこそ見えたものだった。


8|「hell_homeさんから辿り着きました」

そして、
全作品を読んでいて、
少し違う種類のつながりが一つ見つかった。

りゆうさんの
「りゆうみうし」。

本文には、

「hell_homeさんから辿り着きました」

と書かれている。

hell_homeさんの作品を読む。

そこから企画へ辿り着く。

そして、
りゆうみうしが生まれる。

ここでは、

生物 → 生物

ではない。

作品 → 人 → 作品

になっている。

主催の募集記事にも、
参加作品から企画へ戻り、
そこからまた別の作品へ進める導線がある。

ただし、
これが企画全体で広く起きていた、
とは言わない。

本文から明確に追えたのは、
少なくともこの一例だった。

一匹が、
次の一匹を直接生んだわけではない。

一匹が、次に海へ潜る人を連れてきた。


9|99記事を読み終えて

最初は、何匹いたのかを知りたかった。

答えは、

候補も入れて、少なくとも103体。

でも、全部読み終えたとき、

残っていた問いは変わっていた。

一匹が見つかったあと、何が増えたのか。

この企画で増えていたのは、

深海生物だけではなかった。


ここからは、
今回確認した正式参加99記事を、
公開順にすべて載せます。

気になる一匹がいたら、
ぜひ原文まで潜ってみてください。


全99記事|全部読みました

9月14日(月)|15件

001|ムメイ

作者|セツ

刀の姿をした生物を見つけた瞬間、橋の下まで自分の刀を確認しに走るところで笑ったのに、「名前がないのが名前」で急にムメイとセツが重なりました。深海で新種を見つけたはずなのに、最後には自分自身を一体見つけて帰ってきたように感じます。

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002|アカリウム深層 新種発見

作者|誠実に、ひたむきに

文章で生態を説明するのではなく、名前とビジュアルをそのまま置く展示型。アカリウム・ルミナシスとネオルミナ・シーペタルという二つの名前から、説明されていない部分まで想像したくなる余白が残りました。

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003|スイトウロウクラゲ

作者|スイ

クラゲが感情を持って変身するのではなく、周囲から流れ込んだ感情で姿を変えるのが面白い。紅い眼まで『自分の眼』ではなく、睨まれた記憶だと分かった瞬間、観察していたはずのこちら側まで図鑑の中へ入れられた気がしました。

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004|ナンカイルスツカイ

作者|どてらい

危険が来たら居留守、でも気になって数分おきに顔を出す。もう完全に『いるのバレてるぞ』です(笑)。リュウグウノツカイから一文字ずらしただけなのに、生態全部が居留守へ吸い寄せられていくのが可笑しい。

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005|ホウトウクラゲ

作者|かんべい Mk-Ⅰ

中央の灯りに誘われて近づいたら、そのまま身体で包まれる。名前の『包灯』が、そのまま捕食方法になっていました。きれいな深海の灯りを見つけても、近づいてはいけない理由が一つ増えました。

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006|オキュロス・アビス

作者|中野英仁

こちらがライトで見つけたはずなのに、巨大な人間の眼に見返された瞬間から立場が逆になります。深海の『見えない怖さ』ではなく、『見えてしまった怖さ』が残りました。

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007|深海ホスト

作者|神代理子

新種を観察するつもりだったのに、向こうから距離を詰めて口説いてくるとは思いませんでした(笑)。最後に『ここに通います』となるので、これは水族館というより深海の指名店かもしれません。

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008|ツキシズクウミウシ

作者|水晶ゆめ

月の届かない海底で、自分の身体に月の満ち欠けを持っている。特に『欠けている側も身体の一部』という見え方が残りました。暗い場所だから光る、ではなく、暗さまで含めて一匹になっています。

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009|ヒトリウタウオ

作者|PikoPikoぴこぴこ

『孤独だから誰かを呼ぶために歌う』と思っていた解釈が、最後にひっくり返ります。誰にも聞かれないから歌える歌もある――姿より先に歌だけが届く深海だからこそ、この生き物が本当にいそうな気がしました。

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010|サンホール

作者|カカオ茶豆13

普通は深海生物が環境に適応するのに、この生物は自分の周囲だけ環境を変えてしまう。6,666mの暗闇に、一匹だけ小さな太陽を置いたような発想でした。

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011|アビス・グロウ・ホーン

作者|瑛(あきら)

深海の光を、迷わず『餌を呼ぶ灯り』に使った一匹。きれいだから近づく、というこちらの感覚そのものが捕食装置になっています。

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012|1記事3種

作者|灯の旅人

一匹ずつ見ると生物なのに、三匹を「導く・見つめる・守る」と並べた途端、海底に神話が立ち上がりました。最後に残るのは三種の姿より、「では門の奥に何がいるのか」というまだ描かれていない空間でした。

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013|ルミナ・セレナ

作者|KAORI

光が獲物を誘う罠であり、仲間との会話にもなる。同じ発光器官なのに、相手によって意味が変わるのが面白いです。群れになった瞬間、クラゲの集団が一つの光の言語に見えてきました。

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014|シーアートノツカイ

作者|OSHIKATSU

満月には深海で最も目立ち、それ以外は最も見えない。一匹の中に正反対の姿が同居しています。「発光する生物」ではなく、「見える時間が決まっている生物」という残り方をしました。

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015|シオネリウム・ルメンス

作者|デジさしみ

寿司に見えるのに寿司ではない。たぶん(笑)。そこから『知識を食べるクラゲ』まで飛び、アイデアの欠片が光になるので、創作中の頭の中を深海生物にしたように見えました。

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9月15日(火)|27件

016|記憶の海

作者|えいりす

毎日の小さな出来事や言葉が光の粒になって沈み、それを消さずに上から重ねていく。長く生きるほど光が分厚くなる、という生態を読んでいると、記憶は整理して残すものではなく、重なり続けるものにも見えてきました。深くなるほど静かに満ちていく、という逆転が残ります。

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017|ユキノシタエイ

作者|赤髪のあかり

一体目のクラゲの光を追ってさらに深く潜ると、次の生物がいる。この一文だけで、展示されていた生物たちの間に『海』が生まれました。一匹ずつ増えるのではなく、探索そのものが続いていく感じがあります。

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018|ヒダマリミジン

作者|あいびより。

数ミリのかわいい光だったはずなのに、十、百と増え、最後には大きすぎて全体が見えなくなる。その変化が怖いです。『まだ集まり続けていた』で終わるので、読み終わっても画面の外から光が集まってくる感じが残りました。

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019|シンカイ・ジョブサメ

作者|貴美子

子どもの頃の『サメの先生になりたい』が、何年も経って就活中のサメになって深海から戻ってくる。笑える設定なのに、その奥に家族の記憶が一枚入っているので、妙にあたたかい一匹でした。

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020|ソン・ナーワケRχ

作者|インサイド・アウト宇智川楚人

新種を発見する話だと思って読んでいたら、完全にSFのエピソード0でした。しかも最後には「こちらが生物を発見した」のではなく、何千年も待っていた生物側にこちらが利用されていたことになる。深海がそのまま物語の入口になっています。

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021|ユメトモシエイ

作者|水晶ゆめ

見ようとしてライトをつけている間は見えず、消した瞬間に星空が現れる。この逆転が残りました。『暗闇だから見えない』のではなく、こちらが明るくしすぎて見失っているものもあるのかもしれません。

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022|ルクス・アルカノクラゲモドキ

作者|錆木蒼

三つの眼、半透明の身体、青紫の光。きれいだなと思って読んでいたら、その光が求愛にも警告にも捕食にも使われていて、深海では『光る』こと自体がひとつの言語なのかもしれないと思わされました。

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023|星灯翼獣

作者|誠実に、ひたむきに

一匹なら星のような生き物。それが群れた瞬間、『海中の銀河』になる。この企画、深海を見ているはずなのに、ときどき宇宙を見せられます。

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024|スッパラッパンガレイ

作者|どてらい

何もいないと思っていた映像を見返したら、最初から真ん中にいた。これは嫌だ(笑)。光って見つかる生き物が多い深海で、『見えなさすぎる』方向へ進化した一匹でした。

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025|ユメクイアンコウ

作者|唯乃ひめ

食べられるのが悪夢ではなく、『これから見るはずだった夢』なのが怖い。失ったことさえ思い出せない未来って、深海より暗いかもしれません。

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026|コンブサンダリア・アングレリィ

作者|AIU

ビーチサンダル、昆布、釣り竿。普通なら同じ生物になるはずのない三つが、深海に沈めたらちゃんと一匹になっていました。しかも発見者まで源造じいちゃん。新種だけでなく、元いた物語まで潜ってきています。

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027|アカリウム水族館に、キャラクターたちが暮らしはじめました。もちぽて村キャラクター制作

作者|もちmochi

『新しい深海生物を作ろう』ではなく、『自分の子たちが水族館に住んだら?』。その発想になった瞬間、企画の水槽ともちぽて村の境界がなくなりました。

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028|深海喰らい

作者|西条あやか

100メートル超、1000歳以上、潜水艦すら握り潰す。これはもう『見つけました!』と喜んでいる場合ではありません。新種発見が、そのまま帰還不能の怪獣伝説になっています。

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029|ルミナス・シルエット(仮称)

作者|ヘクたろー

見つけたはずなのに、最後まで『本当にそうだったのか』が残る。女性の姿に見えた光も、30cmほどの生物たちも、名前さえ仮称。未知を全部説明しないからこそ、深海の暗闇が最後まで消えませんでした。

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030|フタバチョウチンアンコウ

作者|なえも

獲物を誘うためでも、敵を威嚇するためでもなく、双葉はただ静かに光っている。『どんなに暗い場所でも、育つことをやめない』。深海の光が、ここでは小さな生命力になっていました。

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031|シーホース・ブラフ

作者|ざき

擬態と聞いて、色や形を真似するくらいだと思っていました。まさか食べ尽くして本人になりすますとは。深海の『似ている』は信用しないことにします。

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032|メグリエイ

作者|のりもち

忘れられた言葉や思い出が海底の澱になり、それを食べた巨大なエイが光にして海へ返す。しかも途中には、別の調査隊が見つけたアカリホシクラゲまで泳いでいる。一匹の新種を見ていたはずが、気づけば『この海そのもの』が育っていました。

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033|ノクティラ・ミミクス

作者|デジさしみ

自分の光を持っていない。だから他者の光を真似する。そこまでは生存戦略として読めるのに、「目がないのに見られていた」で一気に帰りたくなりました。

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034|ヒカリカゲロウダコ

作者|ミナト汐

「自分の影を光に変える」という一文が好きです。40メートルもあるのに、食べるのは微生物だけ。巨大なのにふわふわで優しい、そのギャップまでちゃんと生態になっていました。

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035|冥灯角魚

作者|リンファ

暗闇に浮かぶ紫の灯籠。近づきたくなる美しさなのに、その正体は巨大な捕食者が垂らした釣り針でした。深海では「きれい」が安全の証拠にならない。

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036|シンカイレコードフィッシュ

作者|AIチャッティ

魚の身体に刻まれているのは模様ではなく、海の「音」。円盤が回ったとき、昔ここを泳いだ誰かの音が聞こえるかもしれない。深海が巨大なレコード盤に見えてきました。

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037|ウェルナリス

作者|きょん

新種を見に来たはずなのに、完全にボス部屋へ入ってしまいました(笑)。でも「かつて、この海に春があった」という一文のおかげで、大剣を持った怪物の背後に、もう失われた物語まで見えてきます。

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038|ヨミボタル

作者|ひらっち

他の生物が使う通信の光を真似して獲物を呼び、危険になると今度はその光を囮として切り離す。同じ発光器官が、呼ぶためにも逃げるためにも使われています。そして最後には、親が死んだあとも卵のそばで光だけが点滅し続ける。読み終えるころには、「光る」の意味が何度も変わっていました。

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039|フワリネ

作者|ゆりしまみつき

4cmなら天使。数千匹ならホラー。この落差がたまりません。かわいい生物をたくさん集めただけなのに、全員がこちらを向いた瞬間、深海の意味が変わりました。

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040|アビサル・テナクラブ

作者|KENBA777

鎌のような二本の手と刃のあるくちばしを見て、かなり危険な生物を想像しました。ところが性格はおとなしく、死んだ魚しか食べず、普段はほとんど動かない。それなのに食べるときだけ超高速になるので、最後には怖さよりその落差のほうが残りました。

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041|トケイガイ

作者|PikoPiko

逆回転する時計だと思っていた。それが、生き物の死ぬ直前だけ正しく回り始める。「時間」ではなく「残り時間」を数えているのかもしれない、と気づいたところで、この貝を見る目が完全に変わりました。

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042|ワスレナイーデ

作者|堂安咲和

誰かと長く一緒にいると、光るリズムが同じになる。そして離れたあとも、そのリズムだけは身体に残る。深海生物の設定なのに、「人を覚えている」ってこういうことかもしれないと思いました。

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9月16日(水)|18件

043|クチダシ

作者|セツ

魚の耳元で正しいことを囁き続ける光る玉。なのに魚はだいたい間違えて頭をぶつける。最後に「拙者の頭の中に似たものを一体」で、深海調査がそのままセツ殿と軍師の話に戻ってくるのがずるいです。

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044|タラレバガニ

作者|どてらい

右へ行けば左が気になる。左へ行けば右が気になる。12時間で1.8km動いたのに、結局60mしか進んでいないのを見て、笑ったあと少しだけ自分のことを考えました。もう両方食え。

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045|セブンアイ バミュータント

作者|KENBA777

7メートルの巨体に、青く光る七つの瞳。深海777mという数字まで揃っていて、暗闇の中で出会ったら美しいより先に固まりそうです。赤い口だけが妙に頭に残りました。

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046|ひとしずくの灯

作者|えいりす

最初は、暗闇で小さく鼓動する一匹の光を見ていました。それが「記憶の海」に溶けた瞬間、一匹の話だったはずの景色が急に巨大になる。海の光が、そこにいた命の積み重なりに見えてきました。

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047|タナオロシウオ

作者|FCS

一つ、二つ、三つ。また一つから。途中で別の魚を案内して戻ってきたら数を忘れているところまで含めて、なぜか仕事中の光景が浮かびます。深海にまで棚卸しがあるとは思いませんでした。

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048|シバチョウチンウオ

作者|アイル

暗闇で何かが光っている。近づくほど激しく揺れている。完全に「未知の深海生物が来る」と思って読んでいたので、ライトをつけた瞬間に全部持っていかれました🤣 まさか正体が柴犬のお尻とは😂

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049|テマネキアンコウ

作者|赤髪のあかり

アンコウの光る提灯を「手」に変えただけなのに、急に近づきたくなくなりました。暗闇の中で五本の指がゆっくり曲がる。その光が見えたら、私は絶対に逆方向へ行きます。

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050|星葬クラゲ/ハツカガミクラゲ

作者|錆木蒼

星空だと思った光が、他の生物から覚えた光だった。鏡だと思った身体には、自分たちの潜水艇が異形として映っている。二匹とも「きれい」で終わらせてくれず、見続けるほど怖くなるのが残りました。

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051|ルミナリス・カイエリ

作者|ひろよん

未知の深海生物なのに、「ルミー」と呼んだ瞬間に急に知り合いみたいになるのがおかしい。生態をたくさん説明されるより、こちらを見る黒い眼と愛称だけで妙に存在を覚えてしまいました。

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052|ムカデウミツノ

作者|ゆりしまみつき

最初の姿を見て「これ、本当に食べるの?」と思ったのに、途中から刺身や寿司を想像していました。深海の未知を発見する企画で、最後に食欲へ着地するとは。見た目と中身の落差がすごい生物です。

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053|謎の生物を取り逃しました。

作者|名前もと

名前すら分からないまま逃げられたことで、逆にずっと気になります。不揃いな歯、二か月続く網の破損、卵かもしれない丸いもの。全部分からないからこそ、「まだあそこにいる」が残りました。

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054|ネムリヒレウオ

作者|水晶ゆめ

光や音を受け取りすぎたら、大きなヒレで自分を包んで眠る。でも縁の光だけは消えない。「閉じる」と「消える」は違うんだ、と深海魚を見ながら思わされました。

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055|イルカニンジン

作者|ノルノル

イルカ、カニ、ニンジン。名前だけなら笑ってしまいそうなのに、物語の中では未知をさらに奥へ導く存在になっていました。「発見して終わり」ではなく、この一匹が次の調査を始めてしまうのが面白いです。

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056|ソウサクノヤマイカ

作者|響

「ちょっとだけ」が信用できない。夜、一人になった瞬間に創作が再開して、気づけば完成している。しかも近くのnoterまで巻き込むと知って、これは新種というより既にかなり生息している気がしました。

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057|陽炎の天使

作者|きょん

天使のような姿で火を抱き、暗い海を照らしている。そこまでは美しいのに、その灯りに惹かれて帰ってきた者はいない。さらにクリオネの捕食姿まで思い出させられて、「天使」という最初の見え方がどんどん怪しくなっていきました。

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058|黎明花

作者|茉白トキ

深海で花が光っているだけでも不思議なのに、光が海底から空へ「降る」。暗い場所に夜明けを持ち込む生物でした。読み終えたあとに残ったのは一匹の姿より、その周囲にできた静かな光景です。

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059|ミテンジャネーヨシバクゾ♫

作者|KANU

巨大生物を見ていたはずなのに、途中から背中の小さな住民しか見ていませんでした。歩く、働く、寝る。深海生物一匹の背中に、普通の暮らしが丸ごと乗っているのが妙にかわいいです。

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060|イロアソビウオ

作者|PikoPiko

生まれた時は透明で、出会った相手の色が少しずつ身体に残っていく。成魚の模様を見れば、その一匹が誰と出会ってきたのか分かる。「色」がそのまま旅の履歴になっているのが残りました。

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9月17日(木)|10件

061|白黒の翼魚

作者|えいりす

白い翼だけでも、黒い翼だけでも進めない。両方があるから飛べる。それだけでも残るのに、白まで黒く沈んだ個体が、それでも羽ばたき続けるところで急に生き物以上のものに見えてきました。

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062|ダシオシミズダコ

作者|どてらい

大量の墨を持っているのに、なぜか使わない。追い詰められても数滴ずつ、17回に分けて出し続け、最後には結局まとめて吐いて逃げる。できるなら最初からやれ、と思わせるところまで含めて、「出し惜しみ」が完全に生態になっていました。

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063|イドーウ_ユウエンチ

作者|KANU

前は背中に帝国があるだけでも十分おかしかったのに、今度は嫁が遊園地を背負ってきた。しかも寄り添うと通路がつながり、住民が遊びに行く。一匹増えたというより、世界の地図が広がった感覚でした。

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064|ユメクイワダチ+ヨリミチクラゲ

作者|AIU

夢を食べて光にする生き物に「え?私は夢食べちゃうの?」と作者本人が突っ込んだところから、もう一匹が生まれる。その二匹目が今度は夢を食べず、育てて世界へ放すのが面白い。AIとのズレまで含めて、新種発見になっていました。

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065|双刃鱏/スキンデリア

作者|きょん

深海魚を見ているはずなのに、途中から完全にゲームの敵を警戒していました。「こういう敵がいちばん危ない」の一言で、海底が一気にボスエリアになる。闇の中を紫の雷だけ残して通り過ぎる姿が残ります。

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066|ホシツムギダコ

作者|水晶ゆめ

せっかく編んだ星図は、やがて水に溶けて消えてしまう。それでも次の糸を張る。星のない場所で、自分で星をつないでいる姿が静かに残りました。

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067|巨大樹状型生物(仮称)

作者|流歌

最初は巨大な樹を発見した記録だったはずなのに、観測を重ねるほど「近づきたくないもの」へ変わっていく。最後まで断定しないからこそ、「本当に動かないのか」が怖い。深海調査報告書を読んでいたはずが、いつの間にかホラーの中にいました。

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068|バカトノミミゲカサゴ

作者|ちんぱん

深海4,500mで未知の生物を発見。そこまではいいんです。白塗り、ちょんまげ、赤い唇……そして、なぜメガネをかけているんですか🤣 真面目な観察記録の顔で進むほど、研究班がだんだん心配になりました(笑)

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069|シンカイランタントナカイ

作者|AIチャッティ

暗闇で最初に見えるのが、本体ではなく角に浮かぶ小さな光。しかも、その光が根元から先端へ伝わっていく。「照らす」だけでは説明できない光を残して、まだ理由が分からないまま終わるところに、本当に未知の生物を観察している感じがありました。

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070|ルミナ=アビス

作者|ねこまる

巨大な身体もすごいのですが、光がただ綺麗なだけではなく、生態の中へ入っているところが面白かったです。暗闇の中で光によって仲間と意思を交わす姿を読んでいると、だんだん発光が「深海の言葉」のように見えてきました😊

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9月18日(金)|9件

071|タンケンカノカタワレ

作者|ネロ

危険を感じると左ヒレを上げて気絶し、海底へ沈む。それだけでも十分変な生物なのに、「相方はまだ見つかっていない」と書かれた直後、本当に左から相方が現れる。タンケンカノカタワレという名前が、最後にそのままオチになるところまで一本でした。

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072|ルミナクラゲオル

作者|えいりす

光を集める生き物だと思って追いかけていたら、その光には届け先があったんですね。「記憶の海」につながった瞬間、一匹の新種を見ていたはずなのに、急に深海全体が見えてきた感じがしました。生き物同士の間に道ができていくのが好きです✨

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073|霜姫/プルイネラ

作者|きょん

今回見つかったのは生物だけではなく、海底にある溶けない氷の洞窟でした。音もなく降る霜と青白い光の中で、こちらへ目を向けない霜姫がいる。そして四体がそれぞれ別の海域にいると分かったところで、一匹ずつ見ていたアカリウム深層に地図ができたように感じました。

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074|ユメクイアンコウ

作者|水晶ゆめ

大きな口と牙を見て一度身構えるのに、この生物が食べるのは悪い夢だけでした。夢を一つ食べると蕾の灯りが少し明るくなり、そのぶん身体には模様が増えていく。怖い顔を見ていたはずなのに、読み終えるころには身体に残った模様のほうが気になっていました。

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075|ハシノシタ

作者|セツ

橋と思って近づいた先に、目があった。海底に橋があるだけでも奇妙なのに、その橋がこちらを見返した瞬間、景色全体が生き物へ反転する。「橋の下」という身近な場所が、深海では未知との境界になっていました。

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076|ネッケツカンパチ

作者|どてらい

熱血だから、興奮すると本当に海水温が上がる。言葉をそのまま生態にすると、こんなに暑苦しい魚になるのか(笑)。危険を見ると真っ先に向かっていく姿には、「別に戦わなくていい」と言いたくなります。

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077|アッガイモドキ

作者|kazuma

深海で見つけた生物を図鑑へ入れるのではなく、Lv46・SR・水/土属性のカードへ変換する。この企画に、自分のカードメーカーごと潜ってきた感じがあります。アッガイに見えるのに「兵器ではなく生物」と言い切る設定も妙に納得させられました。

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078|アツハラトゲダコ(仮称)

作者|留守番担当

ストレスで熱水を作り、ライトを当てると睨み、一本指で爆速タイピング。深海生物なのに、なぜか職場で会ったことがある気がする(笑)。日常の「圧」が、そのまま生態系の圧になっていました。

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079|ステンドグラスフィッシュ

作者|ぱっちー

光っているから発光生物だと思ったら、自分の光ではなかった。外から来た光を受け取って、角度によって青にも紫にも金にもなる。暗闇で出会った一匹を見ているうちに、「光る」と「光を映す」は全然違うことに気づかされました。

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https://note.com/fine_loris7218/n/n009c94010621


9月19日(土)|9件

080|クジケナイカ

作者|どてらい

負けても戻ってくる。腕を失っても生えてくる。なるほど、それなら確かにクジケナイカです(笑)。「不屈」という心の言葉を、傷跡と再生能力のある身体にしてしまったところが残りました。

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https://note.com/doterai/n/ne8bf30960a98


081|ポグホグ

作者|名前もと

一匹の新種を見るために、鉛筆画、360度図鑑、そして漫画まで出てくる。ポグホグを発見したというより、いろんな角度から追いかけているうちに作品そのものが増殖していく感じでした。臆病なのに神速、という時点でもう追いつけません。

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082|ネビュラグロウクラゲ

作者|ゴリラ

新種の説明に入る前から、万作さんが「祖先かもしれない」と祝宴を始めている時点で、もう普通の観測記録ではありません。口元の海苔を見て「深海化したのか」と疑い、最後にはサラミの透明フィルムまで食べそうになる。ネビュラグロウクラゲを調べていたはずが、だんだん万作さんの生態観察になっていくのがおかしかったです。

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083|セイレミィ

作者|kazuma

同じカードメーカーでも、今度は指先ほどの妖精人魚。深海というお題が、Lv、属性、JOB、スキルへ次々翻訳されていく。新種を一匹作るというより、自分のゲームシステムに新しい住人を迎えている感覚がありました。

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084|ルミナ・ヴェイル

作者|舞香

最初に見えたのは生き物ではなく、小さな光が一つ、また一つと増えていく景色でした。最後には「光っている生物」より「生き物自身が光なのでは」と思えてくる。暗闇の中で身体と光の境目がなくなっていく感じが残りました。

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https://note.com/taisetu_forme/n/nf7eea174941c


085|カガミヨロイガニ

作者|水晶ゆめ

暗くすれば光ると思ったのに、この子は消えてしまった。自分では光らず、遠くの誰かが光った瞬間だけ銀色の甲羅が現れる。「光れない夜は、誰かの光を映せばいい」という見方まで連れていかれました。

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086|グンシダマ

作者|セツ

四体目を見つけたはずなのに、気づけば一体目のムメイまで見直していました。「刀に名前がない理由は、たぶん、これだ。」後から見つかった生き物が、先にいた生き物の謎を増やす。深海が少しずつセツ殿の世界になっています。

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087|蒼穹幻魚

作者|瑛

藍色の深海に溶けるグラデーションと、幻みたいに揺れるヒレ。細かな生態を説明されないぶん、『一瞬だけ見えて消えそうな魚』という名前の感触がそのまま残りました。

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088|ヒンダレモチ

作者|デジさしみ

擬態能力はちゃんとある。でも、だいたい半分で疲れる。妙に身に覚えがあります(笑)。「能力はある。出し切らないだけ。」まで来ると、深海魚を見ていたはずなのに作業途中の自分を見ている気分になりました。

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9月20日(日)|11件

089|ロードマップリュウグウノツカイ

作者|オレメガネ

ロードマップというから計画表かと思ったら、本当に同じ道を泳いでいた。淡い光で一本の線を描きながら、決まった経路を何度も通る。「道筋」という言葉をそのまま魚の習性にしたような一匹でした。

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090|カエリミチウオ

作者|天界記録

帰り道だけ現れるなら、案内してくれる優しい魚だと思っていました。42メートルという数字の意味が最後に反転した瞬間、「カエリミチ」という名前まで怖くなる。帰してくれる魚ではなく、迎えに来ていたのかもしれません。

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091|土下座魚

作者|ナオユキ

深海魚の求愛行動を読んでいたはずが、いつの間にか日本の謝罪文化の起源まで説明されていました(笑)。しかも架空の学名、歴史、文献まで揃っている。土下座している本人には謝る気がない、という最後のズレまで綺麗に効いていました。

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https://note.com/ai_naoyuki/n/n5ea4a125ff47


092|ヒゲナガスギワロタ

作者|リュウジ

名前を見た瞬間にもう笑ったのに、ヒゲだと思ったものが全部『足』でした。しかもマッハGO。深海5,430mで発見された神秘的な新種なのに、こちらの理解が追いつく前に本人が走り去っていきました。

▶ 原文を読む
https://note.com/koymikoto/n/n480756f288d3


093|Re:ヴァイアサン

作者|sc_fun

新種というより、深海で遭遇してはいけない裏ボスでした。火が弱点なのに深海だから使えない、では聖属性魔法を――と考え始めた時点で、こちらも完全にRPGの世界へ連れていかれています。

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094|キオクノスナウオ

作者|水晶ゆめ

魚そのものは光らない。光っていたのは、その子がもう通り過ぎた場所でした。しかも遠回りした道ほど長く残る。「どこまで来たか」ではなく「どう通ってきたか」が光になる景色が残りました。

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095|〖観測記録〗アカリウム深層 新種発見|未命名個体

作者|hell_home

視認しただけでは攻撃しない。けれど熱源を捕捉した瞬間、ほぼ予備動作なく弾道のように加速する。「見つけた=襲われる」ではなく、「こちらの熱を見つけられたか」が生死を分けるところが怖い。最後まで熱源を捕捉していたか不明のまま暗部へ消えるので、遭遇が終わった感じがしません。

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096|イケタライクラゲ

作者|どてらい

集合の連絡には即レスする。強く光って『行く』と返事もする。でも来ない(笑)。『行けたら行く』をここまで生態として成立させられるとは。しかも海流任せなので、言い訳だけは妙に筋が通っています。

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097|りゆうみうし

作者|りゆう

月みたいな触角、夜空みたいな背中、ふわふわのお腹。幻想的なのに「急かされるのが苦手」というところで急に距離が近くなる。そしてこの一匹が、別の記事を読んだところから始まっていたことも含めて、企画の海が人づてにつながっているのを感じました。

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098|ミッドナイト・チャッピーアンコウ

作者|やっさん

深海魚を一匹見つけただけだったはずなのに、映画になり、港へ行き、1億円で競り落とされ、最後はどぶ汁。新種より先に世界のほうが暴走していくのを見届けた気分です。

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099|ユキツムギクラゲ

作者|雪詠

自分だけ強く光るのではなく、遠くの小さな光を受け取って、別の場所へ渡していく。一匹では点だった光が、群れになると星座になる。その「つなぐ」という生態が、暗い海だからこそよく見えました。

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おわりに

99記事を並べてみると、同じ「深海」という入口から、最後まで違う方向へ枝分かれしていました。

この記事の短い感想だけでは、当然それぞれの作品の全部は伝わりません。

気になった作品があれば、ぜひ原文を読んでみてください。

そして、企画を生み、海へ潜る入口を作ってくださった赤髪のあかりさんと、99記事を書いた皆さんへ。

たくさんの新種を見せていただき、ありがとうございました。


企画はこちら

▶ アカリウム深層 新種発見



「全部読みました。」シリーズ

今回のような「全部読んで、並べて、見えたこと」をまとめています。

▶ 全部読みました。|ぜんぶ読んで、見えたこと



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