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烙印  第2話 「事件当日」

    関口直子


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     遅い。何をしているんだマサの奴。もう、開場時間だぞ。こっちは会場入りし、入り口付近の待ち合わせ場所にすでに30分前についているというのに。
    「おい、マサ。やっとつながったか。電話にも出ないとはなんだ!どこにいる!」俺は思わず怒鳴る。

     するとスマホから、ひどく寝ぼけた声が聞こえた。
    「なんだあ?今日は3日だろ?寝かせろよ。眠いんだよ。」どうやらヤツは日付を完全に間違えていやがる。

     「馬鹿野郎、今日は4日だ!」

     何やら、馬鹿でかい物音がしている。今頃気付いたようだ。そして、ようやく数十分後に、ヤツは来た。

     「済まねえエイジ!」

     「馬鹿野郎、済まねえですむか。というか、荷物小せえなおい!野外だぞ!そんな荷物じゃ、タオルどころか、日焼け止めすらないだろ!ほら、これ使え!このビニール袋に、必要なものは大抵ある!」

    ルイはあきれ果てて何も言わない。

     「ああ、助かったぜ!焼けちまうところだった!ていうかこれ、ニベアだろ。お前の使ってるアネッサにしてくれよ。」

    これには俺は完全にキレた。

    「マサ、てめー!」
     
    マサは、爆笑している。

     「冗談だよ。お前怒らせるとめちゃくちゃ面白えからなあ。行こうぜ!もう、始まってるからよ。もたもたすんなよ!早くしろ。」

    誰のせいでこうなっているんだ。全く。

     「あんまりマサを甘やかすなよ。あいつ、完全にお前をあてにしてるぞ。」

    そういうルイこそ、待っている間に弁当を買ってやっている。

    釈然としないが、確かに始まっている以上行くしかない。

    「冗談じゃないぜ。全く。しかし、とんでもなく広い会場だな。」
     
     俺が見上げる埼玉スタジアム2002は、浦和美園駅から徒歩にしておよそ15分強かかる位置にあったが、駅から続く一本道の半ばを超えたあたりからでもそのデカさは十分目視出来た。

     今日は雨の予想だったが、万全を期して持ってきた防水リュックも、三人分の雨具も、どうやら必要がなかったようだ。
     
     暑くなりそうだ。

    次回 いざ、フェスで盛り上がらん!!お祭り騒ぎとはまさにこのこと!!浮かれ騒ぐマサとエイジ!!まだ平和な休日であった、
    そう、次回までは!!まとめ読みは上記リンクより!!

    https://note.com/prime_lemur1632/n/n101d092de82e 第1話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/nffe878333923 第2話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/n70230ea1ca35 第3話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/n8673917ba9cf 第4話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/n20c6e4724ed6 第5話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/n60fd4e2ba418 第6話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/na9525663d4d5 第7話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/nb430df89623b 第8話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/nc3f782ad1e33 第9話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/nb6db7055e9b6 第10話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/nc29e78a3f484 第11話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/nf682707fe11d 第12話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/ncefa75cbe910 第13話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/n2c42d27c8d20 第14話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/nb3035166132a 第15話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/nf9b14b543f14 第16話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/n3e7f02c6c809 第17話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/n7d297e091bcb 第18話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/n8ddbe81c4b03 第19話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/ne039696f85e4 第20話

    https://note.com/prime_lemur1632/n/n156481928991 第21話


     
     
     
    静けさの中に沈む物語と、心の奥で揺れる小さな灯火を描いています。 闇に触れ、魂の輪郭を確かめながら、人が再び歩き出す瞬間を記録しています。 あなたの内にある光を、そっと思い出せる場所でありたい。

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