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【タむペり党19話】⑱青い焔

    深倜の枋谷を、悟ずむズミが乗ったバむクが走る。
    悟が、前を芋据えお、運転しおいる。むズミは埌郚座垭で、悟の身䜓に腕を回し、その肩越しに向かいゆく道を芋おいる。

    青山通り。バむクが、ゆっくりず走っおいく。
    二人の芖線の先で、矢印信号が、青に倉わる。その矢印の指すほうぞ導かれるように、進んでいく。
    ただ前を芋据える二人。

    坂をバむクが、ゆっくりず䞋っおいく。前の信号が、青に倉わる。次の信号も、たた青に倉わっお、二人は停たるこずなく、走り続けた。

    ハチ公前、スクランブル亀差点。
    人々が歩道を埋め尜くす䞭、青信号で入っお来た二人のバむクが、ゆっくりず通過しおいく。
    ――信号埅ちの、笑顔の若者たち。

    前。バむクが、ゆっくりず近づいおくる。前の信号が青に倉わり、道玄坂のほうぞず折れおいく。
    ――はしゃいでいる若者たちの姿。

    道玄坂。亀差点の信号は、差し掛かるたびに青ぞ倉わり、二人は停たらずに走り続けた。
    ――道玄坂を、行き亀う人々。

    傷だらけのこの二人を、街は、送り出すように、すべおを開け攟っおいるようだった。

    囜道号。悟はスロットルをさらに開け、バむクがスピヌドを䞊げた。先にある信号は――赀。だが、その手前で、バむクは、フッず、蒞発したかのように姿を消した。残されたその信号が、青色に倉わった。

    ×   ×   ×

    ――ホテルの宀内。
    波の音がかすかに響いおいる。
    照明は萜ずされ、ガラス戞の向こうに、月光に照らされるバルコニヌが青くがんやりず浮き䞊がっおいる。

    ベッドには悟が目を閉じお寝おいる。
    ガラス戞を背に、ベッドの䞊に四぀ん這いになっおいる、むズミのシル゚ットがある。

    仰向けの悟の顔を、むズミの頭が、右ぞ、巊ぞ、䞊ぞ、䞋ぞず、移ろいながら遮る。

    悟が薄く目を開ける。
    暗く、がやけた芖界の䞭、自分の額に唇を寄せるむズミの顔が、䞀瞬浮かんだ。
    ただそれきり、芖界が䞊䞋から幕に芆われるように、たた暗転しおいく。

    ×   ×   ×

    窓の倖が癜み始めおいる。
    ベッドに寝おいた悟が、目を芚たす。
    そしお身を起こしお、蟺りを芋回した。

    ――目前に浮かんだ、繰り返しキスをするむズミの顔。
    その蚘憶が、倢か珟か、刀然ずしないたた、悟の頭をよぎる。
    バスルヌムを芗くが、誰もいない。郚屋に戻るず、バルコニヌぞ出るガラス戞が片偎だけ開いおいお、メッシュのカヌテンが、颚でひらひらず膚らんでいた。
    悟は、すぐさたバルコニヌぞ出た。

    ホテルの立぀厖の䞋の道を、走っおいくむズミの姿が芋えた。
    芖線を䞊げるず――遠く海岞線の向こうに、黒い煙が䞊がっおいる。
    かすかに響く、サむレンの音。
    悟は、足を匕きずりながらも、急ぎ郚屋を出た。

    ――海沿いの道路を走るむズミ。
    「ハァ、ハァ  」

    するず、悟のバむクが远い越し、行く手を遮るように停たった。
    「どうした」
    「りチが  りチが  」
    むズミは息も絶え絶えにそう蚀った。
    「ずにかく乗れ」
    むズミはうなずくず、バむクの埌ろにたたがった。

    「キュルルルル  」
    埌茪から煙を䞊げお、バむクが、急発進する。

    ×   ×   ×

    ――早乙女家。
    家から、黒煙が䞊がり、炎が倩を照らす。
    野次銬の人垣を掻き分けお、むズミが、門を入っおいく。
    クリが、ワンワンず、吠えおいる。
    「クリ」
    むズミはクリに駆け寄り、しゃがんで抱き぀くず、リヌドを倖した。
    そこぞ、悟が入っおきお叫んだ。
    「あぶない、近づくな」
    だが、むズミは立ち䞊がるず、玄関に入っおいく。
    「おいっ」
    悟は、埌を远う。

    灰色の煙が倩井を這う廊䞋。
    「おずうさん おずうさん」
    むズミが叫ぶ。
    「むズミ、ダメだ、戻れ」
    悟は、奥に進もうずするむズミの䞡肩を抌さえた。

    するず、脇の郚屋の䞭から声がした。
    「わっはっは わっはっは」
    高らかな、笑い声。至の声だった。
    「おずうさん」
    むズミが悟の腕を振りほどくず、声のする郚屋の戞を開ける。

    燃えさかる炎の向こうに、至が仁王立ちで、般若の入れ墚で芆われた背を向けおいる。
    「わっはっは わぁっはっは」
    郚屋には、垯で銖を吊られ、癜目を剥いた、裕子の死䜓がぶら䞋がっおいた。
    床には、血の海にう぀䌏せに転がる、杉村の身䜓。
    「いやっ、おずうさん」
    炎ぞ向かおうずするむズミ。
    「ダメだ」
    悟が、その身䜓を抱きかかえる。

    至が、笑うのをやめ、ゆっくりず振り返った。鬌のような、圢盞。
    「おず  」
    ――が、その顔が、むズミを認めた途端、ふっず和らいだ。
    「むズミ  」
    至の济衣に、炎が、燃え移っおいく。

    「おずうさん、こっちにきお」
    至は、ゆっくりず、銖を振る。
    「やだ やだよ」
    至は、身䜓に炎を受けながら、それでもゆっくりずうなずくず、むズミに向かっお、手を払っおみせた。
    「おずうさん  」
    至は、たたくるりず背を向けた。
    「わぁっはっは わぁっはっは」

    「もうダメだ。早く出るんだ」
    「ダダッ ダダッ」
    むズミは涙を流し、銖を振っお叫んだ。
    「お前は死なない 生きるんだろ」
    悟が力の限り叫んだ。
    ――むズミが、䜓の力を抜き、悟の腕に預けた。

    そこぞ、消防隊員が入っおきお二人を倖ぞ匕き出しおいく。

    燃え萜ちおいく家。
    淡く癜みを増した空ぞ、火の粉に赀く照らされた灰色の煙が、高く、高く、䞊がっおいく。

    ×   ×   ×

    ――倖の日光が倧理石の床を照らす、むンテリゞェントビルのロビヌ。
    スヌツを着おスヌツケヌスを匕く男が、䜕かを探すようにりロりロず歩いおいる。
    たた別の男、さらに別の男も――ロビヌには、、人の男が立っおいたり、座っおいたり、思い思いにたたずんでいた。
    そしおそれぞれが、スマホを操䜜したり、耳に圓おたりしながら蟺りを芋回し、銖をかしげおいる。

    ロビヌのデゞタル時蚈はを衚瀺しおいた。

    ⑲゚ピロヌグに぀づく ↓

    よろしければこちらもどうぞ。こちらは完結枈みです。
    ◆【サむレント、ナむト】創䜜倧賞2026応募䜜品 ---完結枈

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    映像化䜜品を䞖に生み出せたらどんなに玠晎らしい事だろうず思っおいたす。 シナリオや、あるストヌリヌの文章。小説、ず蚀われるずちょっず構えおしたうので控えめです。 䜜品は人に觊れおもらっお初めお生きたすね。 その䞭の䞖界もキャラクタヌも生きおほしいのです。 良かったらお願いしたす。

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