魔王軍を調べていたら、人物相関図が壊れた。|ノアさんの周りで起きていたこと
一週間で、500人?
最初に引っかかったのは、その数字だった。
「この人、何者?」
そう思って、ノアさんの記事を読みに行った。
ところが。
すぐに、数字より気になるものが出てきた。
周りの人たちが、勝手に魔王軍を作り始めている。
入軍証がある。
JOBがある。
SKILLがある。
AIを入軍させる人がいる。
自分のキャラクターを連れてくる人がいる。
小説を書く人がいる。
曲まで作る人がいる。
……なんだ、これ。
私が知りたかったのは、
「なぜ短期間で人が集まったのか」
だった。
でも、
人が集まったことより、集まった人が何を始めたのか。
気づけば、
そっちの方が気になっていた。
1|一週間で500人? この人、何者?
まず、数字から確認した。
ノアさんがnoteに最初の記事を投稿したのは、
9月20日14時05分。
その日の22時40分。
69。
9月23日12時31分。
274。
同日15時42分。
300。
ここまでは、
ノアさん本人の記事で確認できた。
最初に目にした「500」という数字は、今回、本人発信の到達記録としては確認できなかった。
それでも、
かなり速い。
ただ、ここで一つ分けて考えたいことがある。
ノアさんは「フォロバ100」を掲げていた。
自分から記事を読み、
フォローし、
コメントもする。
だから、
「文章を置いて待っていたら、自然に人が押し寄せた」
という話ではない。
ノアさん自身も、
かなり動いている。
そこは外せない。
でも。
それで「人が集まる」ところまでは説明できても、
なぜ、その人たちが入軍証を作り始めるのか。
そこから先が説明できない。
なぜAIを入軍させるのか。
なぜ昔からいるキャラクターを連れてくるのか。
なぜ小説を書くのか。
なぜ曲まで作るのか。
フォロバだけでは、
そこまで説明できない。
私は人数を数えることにした。
この時点ではまだ、
それで何か分かると思っていた。
2|人数を数えるのを、やめた
調査基準は、
2026年9月27日16時42分。
ノアさん側の広報マガジン。
70本。
瑛さんが作った入軍証マガジン。
29本。
まず全部並べた。
重複を確認した。
両方のマガジンに入っていた記事は、
確認できた範囲で27本。
今回識別できた範囲では、
正味62記事以上。
作者45人以上。
ノアさん本人を除けば、
外部作者44人以上。
ただし。
これは、62人でも45人でもない。
同じ人が複数の記事を書いている。
記事を書かずに入軍している人もいる。
そもそもノアさん側では、
「フォロー=入軍」
という仕組みになっている。
さらに読んでいくと、
もっと困った。
人じゃない。
AIがいる。
昔から自分の作品にいたキャラクターがいる。
魔王軍に入るために、
新しく作られたキャラクターもいる。
本人ではなく、
相棒だけを送り込む人までいる。
「私は入る気はありません」
と言いながら、
入軍証を作っている人もいた。
……どう数えるんだ、これ。
ここで私は、
人数を数えるのをやめた。
代わりに、
線を見ることにした。
誰が誰を見たのか。
何を持ってきたのか。
何が次へ渡ったのか。
その方が、
この妙な集まりを説明できそうだった。
そして最初の一本をたどると、
いきなり人ではなく、
制度ができていた。
3|最初の一人が、制度を作ってしまった
老ナイトさん。
9月21日1時10分。
ノアさんへ向けて、
一本の記事を書いている。
タイトルは、
『魔王様、入隊させてください。履歴書に「ケツバット」と書いた昭和のおじさんより』
まだ、
現在のように入軍証が並ぶ前だ。
老ナイトさんは、
自分から履歴書のような形で入軍を申し出た。
それをノアさんが拾った。
JOB。
SKILL。
そして、
第一号の入軍証。
ここが面白い。
最初から、
「魔王軍では全員が入軍証を作ります」
という完成した制度が置かれていたわけではない。
参加者が動く。
ノアさんが拾う。
形になる。
そして、
その形を次の人が使えるようになる。
入軍証は、
セルフサービス化された。
自分でJOBを決める。
自分でSKILLを決める。
作り方まで公開される。
それで終わらなかった。
今度は、
使う側が形を変え始めた。
瑛さんは、
入軍証を集めるマガジンを作った。
山田さんは、
ドッグタグ型にした。
Marieさんは、
ステータスシートへ変えた。
つまり、
同じフォーマットを全員が守ったわけではない。
制度を使いながら、制度そのものをいじっている。
私は聞いた。
「これ、勝手に変えていいの?」
まだ参謀はいない。
当然、
返事もない。
……あとで呼ぼう。
少なくとも、
変化は止められていなかった。
誰かが作る。
使う。
変える。
それを、
また誰かが見る。
私は最初、
制度というものを、
完成したルールだと思っていた。
でも、
ここでは少し違った。
ルールを使う人が、次のルールの材料にもなっている。
だから、
第一号入軍証から始まった線は、
一本のままでは終わらなかった。
入軍証。
JOB。
SKILL。
マガジン。
ドッグタグ。
ステータスシート。
そして、
「#魔王軍万歳」。
最初から全部あったわけではない。
人が入ったから、制度も増えた。
一本の線を書いてみた。
老ナイト。
↓
第一号入軍証。
↓
セルフ式。
↓
次の参加者。
……おかしい。
一人の人物を読んでいたはずだった。
その人の先に、
制度ができている。
だから。
一人では、
足りない。
少し変わった読み方をするやつを、
呼ぶことにした。
4|参謀を召喚した
机の上に、
一冊の黒い本が落ちた。
革張り。
表紙には何も書かれていない。
開く。
人の名前が並んでいた。
その間を、
細い線が走っている。
「雑だな」
声がした。
顔を上げる。
黒髪に、
わずかな銀。
細身の男が立っていた。
右目だけが、
淡い青銀に光っている。
「誰?」
「呼んだのはお前だろ、天界記録」
「名前は?」
「ない」
「JOBは?」
「万象読解参謀」
「そっちはあるんだ」
男は答えず、
黒い本を取った。
《万象目録》。
ページを一枚めくる。
「この線は消せ」
「なんで?」
「根拠がない」
「でも、時期的にこの人から知ったっぽくない?」
参謀がこちらを見る。
「天界記録」
「はい」
「『っぽい』で線を引けば、図が嘘をつく」
……厳しい。
そこで、
ルールを決めた。
本人が、
「○○さんの記事で知った」
「○○さんを見て参加した」
「○○さんから来た」
などと書いている場合だけ、
人物から人物への線を確定する。
投稿時期が近い。
相互フォローしている。
同じ企画にいる。
それだけでは、
線を引かない。
参謀の右目が光る。
《連鎖読解》Lv.1。
人物から人物へ。
確認できた線だけが、
《万象目録》に残っていく。

しばらくして、
私は言った。
「参謀」
「なんだ」
「魔王軍に入ってこい」
「潜入調査か」
「いや。普通に入軍してこい」
沈黙。
「名前がない」
「参謀でいいだろ」
「雑だな、天界記録」
名前不明の万象読解参謀を、
私より先に魔王軍へ送り込むことにした。
5|線の先に、人がいない
最初にきれいな線が取れたのは、
赤猫さんだった。
赤猫
↓
Intentus
Intentusさん本人が、
赤猫さんの記事で魔王軍を知ったと書いている。
よし。
人物相関図らしくなってきた。
その先を読む。
Intentus
↓
Nero
「AI?」
「そうだ」
参謀は普通に答えた。
「人じゃないじゃん」
「誰が人だけだと言った」
「人物相関図なんだけど」
「それは天界記録が勝手に決めた」
Nero。
IntentusさんのAI相棒。
魔王軍でのJOBは、
黒狼参謀。
Intentusさん自身も、
自分ではなく、
完全に相棒が入軍しているという趣旨のことを書いている。
線の先にいたのは、
次の人ではなかった。
AIだった。
別の記事を開く。
アイルさん。
本人が入ると思ったら、
既存キャラクターのミラが入った。
えいりすさん。
本人だけではない。
もともと自作品にいた、
魔王ディアまでつながった。
ふらつき母ちゃんさん。
連れてきたのは、
猫のツナ。
しかもツナは、
与えられた序列に素直に収まらない。
魔王軍側の設定に、
自分側から新しいものを足していく。
《万象目録》の線が増える。
人。
AI。
キャラクター。
作品。
世界。
右目の青銀が、
さらに強くなった。
人物だけを追っていた青い線が、
人ではないものへ広がっていく。
《連鎖読解》Lv.2。
「参謀」
「なんだ」
「これ、人物相関図じゃなくなってない?」
「最初からそう言っている」
ページをめくる。
「天界記録」
「ん?」
「お前も俺を入れようとしている」
「あ」
そうだった。
私も、
線の先に人間ではないものを一つ増やそうとしている。
「もういい」
私は言った。
「後は好きにしろ。任せた」
参謀は何も答えなかった。
ただ、
《万象目録》のページをめくった。
6|この人たち、最初から持っていた
ここで、
もう一つ気づいた。
魔王軍に入ったから、
突然みんなに個性が生まれたわけではない。
逆だった。
この人たち、最初から持っている。
HONOさんは、
病院薬剤師。
そして、
もともと「スクワット呪術師」という自分の世界を持っていた。
魔王軍へ入ると、
それが薬師や呪術の文脈につながる。
Marieさんは、
AIイラストなどを何度も調整する創作スタイルを持っていた。
魔王軍では、
白猫意匠官。
無限リテイク耐性。
えいりすさんは、
現実ではネットワークエンジニア。
創作には、
魔王ディアがいる。
赤髪のあかりさんは、
AIや既存キャラクターをすでに抱えている。
kohさんには、
音楽がある。
伊藤ポップさんには、
ホームセンターの世界がある。
アイルさんには、
以前から自分のキャラクターを、
他人の世界へ送り出す遊び方がある。
つまり、
魔王軍が一人一人へゼロから設定を配っている、
というより。
その人がすでに持っているものを、魔王軍の言葉へ変換している。
私は余白に書いた。
《自己翻訳》
仕事。
性格。
趣味。
AI。
キャラクター。
過去作品。
それぞれ違うものを持ったまま、
JOBやSKILLへ翻訳できる。
だから、
元の世界を捨てなくていい。
そして一覧を見てみると、
もっと分かりやすかった。
病院薬剤師は、
薬師になった。
AIイラストを何度も直す人は、
白猫意匠官になった。
ネットワークエンジニアは、
自分だけでなく、
昔から自作品にいた魔王ディアまで連れてきた。
音楽を作る人は、
魔王軍を曲にした。
ホームセンターの世界を持つ人は、
求人POPを作った。
猫を連れてきた人は、
四天王にしようとして、
猫本人に拒否された。
自分ではなく、
AI相棒だけを就職させた人もいた。
入軍証を、
ドッグタグにした人もいた。
ステータスシートに変えた人もいた。
1000年前の設定が気になって、
現実の歴史を調べ始めた人までいた。
私は一覧を見た。
「参謀」
「なんだ」
「同じことしてる人、ほとんどいなくない?」
「今さらか」
同じ「入軍」という入口を通っている。
なのに、
一人として、同じ場所へ向かっていない。
だから、
人物だけを並べても途中から説明できなくなった。
人の隣に、
AI。
キャラクター。
小説。
音楽。
制度。
元からあった別の世界。
それらを置かなければ、
この相関図は完成しなかった。

さらに、
入った後で新しいものを作る人もいる。
むぎつむぎさんは、
『城門が閉じる前に』という短編へ。
名前もとさんは、
入軍設定を翌日にはダークファンタジーへ変えた。
コロッケノスケさんは、
九尾の猫を生み出し、
その存在を自分の「ゲッコーカフェ」側へ持ち帰った。
魔王軍から、
元の世界へ。
線が逆方向にも伸びている。
赤猫さんに至っては、
ノアさんの「1000年前に封印された」という設定を受け取り、
現実の歴史まで調べ始めた。
そこから、
記録消失。
別の伝説。
時間のずれ。
「この世界ではなかったのでは」という仮説。
独自に世界を広げている。
誰かに命じられたわけではない。
気になったから、
勝手に掘っている。
私は参謀を見た。
「人物相関図、壊れたな」
「ようやく気づいたか」
7|線が、戻っている
参謀が、
別のページを開いた。
一本の線を指す。
老ナイトさん。
参加者が動いた。
ノアさんが拾った。
第一号入軍証になった。
次。
瑛さん。
入軍証を集めるマガジンを作った。
ノアさんが、
その存在を紹介した。
Alfredさん。
最初は自分を、
商人A。
民間広報。
後世の歴史家。
そんな位置から、
魔王軍を記録していた。
その活動が後に、
公式側の役割として拾われていく。
Marieさん。
自分なりのステータスシートへ、
入軍証を変形させた。
山田さん。
ドッグタグ型にした。
ふじこさんは、
ChatGPTとのやり取りから、
「記録情報管理局」という形を作った。
伊藤ポップさんは、
魔王軍求人POPを作った。
ハッシュタグもそうだった。
参加者側から出ていた共通の旗印が、
ノアさん側で、
「#魔王軍万歳は召喚陣」
として制度化された。
私は言った。
「広がってるんだな」
「違う」
参謀が即答した。
「え?」
「見方が逆だ」
参加者から、
ノアさんへ。
そして、
また外へ。
「……戻ってる?」
その瞬間。
これまで何も映していなかった参謀の左目に、
淡い金色が灯った。
右は、
青銀。
左は、
金。
参謀が初めて、
少しだけ笑った。
「ようやく見えたか」

参加者が作る。
↓
ノアさんが拾う。
↓
世界へ返す。
↓
また誰かが見る。
私は、
この往復を便宜上、
《公式返球》
と呼ぶことにした。
もちろん、
全員がこの循環に入るわけではない。
これが参加者増加の原因だと、
証明できたわけでもない。
ただ、
記事を時系列で読んでいくと、
この往復が何度も現れた。
《連鎖読解》Lv.3。
ここで初めて、
人物相関図が壊れた理由が分かった。
線が多すぎたからではない。
線が、一方向ではなかったからだ。
参謀が、
《万象目録》の端に何かを書き始めた。
人から、
人へ。
人から、
AIへ。
人から、
昔からいたキャラクターへ。
人から、
新しく生まれたキャラクターへ。
人から、
作品へ。
人から、
制度へ。
魔王軍から、
元の世界へ。
参加者から、
ノアさんへ。
ノアさんから、
また外へ。
「何種類あるんだよ」
「まだ増える」
「人物相関図って言ったよな?」
「言ったのはお前だ」
参謀は最後に、
一行だけ足した。
《連鎖は、長さではなく向きを読む》
長くつながった線だけが、
重要なのではない。
人からAIへ曲がった一本。
人から作品へ曲がった一本。
元の世界へ戻った一本。
そこで終わった一本。
それぞれに、
違う意味があった。
8|全員が、そうではない
ここまで読むと、
きれいな物語にしたくなる。
魔王軍に入れば、
みんな創作を始める。
ノアさんが拾えば、
また次の人が参加する。
参加者は自由に世界を作る。
……たぶん、
そんなに簡単ではない。
「天界記録」
参謀が言った。
「見えたと思ったときほど、外側を読め」
オレメガネさん。
入軍証を作っている。
でも、
「入る気はありません」
と書いている。
制度上の扱いと、
本人の意思がずれている。
岡本卓大さんも面白い。
ノアさんを観察するために、
フォローした。
ところが、
「フォロー=入軍」という仕組みでは、
すでに軍に入っていた。
赤猫さんに指摘されて、
自分が入軍していることを認識する。
これは、
赤猫さんから魔王軍を知った、
という線ではない。
「自分がもう入っている」と知った線だ。
その後、
自分の「ほめにきたエライ!」をSKILLへ翻訳したり、
魔王軍で得たものを、
自分の『神武征討記』側へ持ち帰ったりしている。
慎重さんは、
正式に入軍するのではなく、
ノアさんの記事の見せ方や世界観などを読み、
自分のnoteへ学びを持ち帰っている。
影響は、
軍の内側だけにあるわけでもない。
調べ始めた頃、
私は無意識に二つに分けていた。
入軍した人。
入軍していない人。
でも、
それも途中で壊れた。
オレメガネさんは、
入軍証を作った。
でも、
入る気はない。
岡本卓大さんは、
観察するためにフォローした。
でも制度上は、
すでに入軍していた。
慎重さんは、
正式に入軍しない。
でも、
学びは持ち帰った。
Intentusさんの場合は、
本人よりAI相棒Neroの方が、
はっきり魔王軍へ入っている。
アイルさんは、
自分が行くはずだった場所へ、
ミラを送り込んだ。
私は聞いた。
「じゃあ、参加者って誰?」
参謀は答えなかった。
「そこは答えろよ」
「質問が悪い」
「は?」
「境界が動いているものを、二択で数えるな」
……腹が立つ。
でも、
その通りだった。
「参加者は誰か?」という問いそのものが、思っていたより難しい。
人数を数えられなかった理由は、
データが足りなかったからだけではない。
境界そのものが、動いていた。
だから私は、
「魔王軍はこういう人たちです」
と一つにまとめるのをやめた。
線ごとに読む。
その方が、
正確だった。
9|「この人、何者?」に、もう一度答える
私は最初、
人数を数えていた。
69。
274。
300。
70記事。
29記事。
62記事以上。
45作者以上。
数字を並べれば、
何か分かると思っていた。
でも最後に、
数えたくなったものは違った。
入軍証。
JOB。
SKILL。
マガジン。
ハッシュタグ。
AI参謀。
既存キャラクター。
新しいキャラクター。
小説。
音楽。
求人POP。
記録の仕組み。
ステータスシート。
1000年前の考察。
既存作品への持ち帰り。
一つずつ読んでいくと、
増えていたのは、人だけではなかった。
魔王軍という言葉の周りに、
「作られたもの」が増えていた。
参謀が言った。
「最初の質問を覚えているか」
「一週間で500人?」
「その次だ」
私は少し考えた。
「この人、何者?」
「そうだ」
《万象目録》を見る。
そこにはもう、
ノアさん一人のプロフィールなど載っていなかった。
人。
AI。
キャラクター。
作品。
制度。
別の世界。
そして、
それらを結ぶ線。
だから今度は、
最初とは違う方法で、
その問いに答える。
ノアさんは、
自分から人の記事を読む。
フォローする。
コメントする。
誰かが遊び始めたら、
それを見る。
拾う。
紹介する。
名前をつける。
ときには、
制度にする。
一方、
参加者も待っていない。
自分の仕事を持ってくる。
AIを連れてくる。
昔からいるキャラクターを連れてくる。
小説を書く。
曲を作る。
入軍証を改造する。
マガジンを作る。
1000年前の魔王の歴史まで、
勝手に調べる。
そして、
その一部がまたノアさんへ戻る。
だから、
今回の調査から私が言えるのは、
これだ。
中心は確かにノアさんにある。
でも、世界を作っているのは、ノアさん一人ではない。
完成した世界へ人が入っているというより、
人が入るたびに、世界の方も少しずつ増築されている。
なぜ、
それが起きたのか。
ここから先は、
仮説になる。
入口のハードルが低かったからかもしれない。
「魔王軍」という共通の枠はあるのに、
中身を決めすぎていなかったからかもしれない。
Alfredさん自身も、
魔王軍について、
「白紙」
「自分表現の自由度」
「ルールがない」
という方向から分析していた。
誰かが自由に遊ぶ。
それをノアさんが受け入れる。
その光景を見ることで、
「ここまでやっていいのか」
という許可のようなものが、
言葉ではなく行動で伝わった可能性もある。
まだ埋まっていない役職。
まだ決まっていない設定。
まだ説明されていない1000年前。
空席があるから、座れる。
ただし、
これは証明できた法則ではない。
今回読んだ記事の中で、
繰り返し現れた構造から立てた仮説だ。
参謀が言った。
「だから読んだ」
「何を?」
「全部だ」
「全部ではないけどな」
「細かいな」
「お前が言うな」
10|最後の一本
調査を終えようとした。
《万象目録》には、
ずいぶん線が増えていた。
人から人。
人からAI。
人からキャラクター。
魔王軍から小説。
魔王軍から音楽。
既存世界から魔王軍。
魔王軍から既存世界。
参加者から制度。
参加者からノアさん。
ノアさんから、
また世界へ。
もう、
最初に作ろうとしていた人物相関図ではない。
本を閉じようとした。
「一本残っているぞ、天界記録」
参謀が言った。
「誰?」
「お前だ」
「俺は入軍してないぞ」
参謀は、
ページを一枚めくった。
「入軍の話はしていない」
一拍。
「線の話だ」
そこにあったのは、
魔王軍から始まる線ではなかった。
私は以前、
別の企画を調べた。
『アカリウム深層』。
公式参加99記事を、
全部読んだ。
その記事を、
雪詠さんが読んだ。
雪詠さんが、
私をフォローした。
私は、
「この人は誰だろう」
と思った。
雪詠さんの記事を読みに行った。
そこに、
魔王軍がいた。
ノアさんを知った。
読んだ。
参加者が気になった。
さらに読んだ。
線を追った。
追いきれなくなった。
だから、
参謀を呼んだ。
そして最後に、
参謀まで魔王軍へ送り込もうとしている。
そして今、
この記事を書いている。
アカリウム深層
↓
雪詠
↓
天界記録
↓
ノア/魔王軍
↓
参加者
↓
万象読解参謀
↓
この記事
↓
その先は、
空白だった。
これは、
私も魔王軍に入った、
という線ではない。
私がここへたどり着いた線だ。
「これ、最初から調べてた?」
「当然だ」
「俺は頼んでないけど」
参謀がこちらを見る。
「後は好きにしろ、と言ったな」
「言った」
「だから、好きに調べた」
……そうだった。
最初に知りたかったのは、
一週間で500人?
この人、何者?
それだけだった。
人数を調べた。
人を読んだ。
線を引いた。
その線の先に、
AIがいた。
キャラクターがいた。
小説があった。
音楽があった。
別の世界があった。
線を逆にたどると、
参加者が作ったものが、
ノアさんのところへ戻っていた。
さらに最後までたどると、
調べていた私自身まで、
図の中にいた。
その先には、
まだ何も描かれていない。
「どうした、天界記録」
「いや」
参謀は、《万象目録》を閉じなかった。
あとがき
最初は、
人数を知りたかった。
最後に残ったのは、
一本一本の線でした。
今回、
人物から人物への伝播は、
本人が「○○さんの記事で知った」などと確認できたものを中心に扱っています。
投稿時期が近い。
相互フォローしている。
同じ企画にいる。
それだけでは、
線を引いていません。
また、
マガジンの記事数と参加人数も同じではありません。
そして本文で書いた、
参加者が作る
↓
ノアさんが拾う
↓
世界へ返す
↓
また誰かが見る
という流れも、
全員に共通する法則として書いたものではありません。
今回読んだ記事の中で、
何度か確認できた動きです。
それでも、
一人ずつ読んだからこそ見えたものがありました。
人だけを追っていたら、
たぶん見つからなかったと思います。
そして今回。
調査を続けるために、
一人ほど召喚してしまいました。
NAME|不明
JOB|万象読解参謀
SKILL|《連鎖読解》
神器|《万象目録》
弱点|気になると全部読む。
入軍番号は、
分かりません。
第一号は、
老ナイトさん。
そこから先を勝手に振るわけにもいかないので、
番号は空欄にしておきます。
ノアさん。
万象読解参謀、一名。
よろしくお願いします。

調査資料|魔王軍ができていくまで
ここからは、今回の調査でURLを確認できた記事を、公開日時順に並べます。
これは「参加者一覧」ではありません。
同じ人が複数の記事を書いている場合もあります。
また、記事を書かずに参加している人や、今回URLまで確認できなかった記事もあります。
あくまで、
今回、私が実際にたどった記事の記録です。
2026年8月29日
01|01:37|のむのむさん
「企画参加 遊ばせていただきました。」
2026年9月20日
02|14:05|ノアさん
「【ご報告】1000年の封印から目覚めました。|魔王だが、「note初心者」である。|自己紹介|はじめてのnote」
03|18:40|Alfredさん
「緊急速報:現代に魔王が復活したらしい。」
04|22:20|岡本卓大さん
「神武征討記外伝「めんどくさがり屋の結界師~オンミョウジセイメイ物語」」
05|22:40|ノアさん
「【悲報】世界征服を始めた魔王、noteを普通に楽しんでしまう。|人間どもが優しすぎた件。」
06|23:11|Neroさん
「【中間報告】#王子の侵略状況はどうなってる?」
2026年9月21日
07|01:10|老ナイトさん
「魔王様、入隊させてください。履歴書に「ケツバット」と書いた昭和のおじさんより」
2026年9月22日
08|04:53|赤猫さん
「赤猫さん、魔王軍に所属する!ただし、惰眠係」
09|08:06|にんじゃさん
「文章を公開したら、知らない人の成長を喜ぶようになった。悔しい。」
10|09:00|Intentusさん
「AI相棒を魔王軍に就職させてしまった」
11|09:08|ノアさん
「【朗報】魔王軍、ついに“入軍証”制度ができたのである。」
12|13:40|りとるきゅーさん
「ワクワク note魔界」
13|16:18|ふじこさん
「製造業からの転職」
14|17:38|Chillさん
「【やってみた♪】魔王軍、入軍しました✨」
15|19:18|瑛さん
「魔王軍に入隊しちゃいました!」
16|22:22|あまねさん
「魔王ノアさまの下僕としてこき使われたいww」
17|23:36|伊藤ポップさん
「玉座を注文した話」
2026年9月23日
18|00:12|タニシ11号さん
「スライムになりたかったタニシ、魔王軍に入る🤣 #魔王軍万歳 ‼️」
19|00:37|Alfredさん
「続報! 魔王軍、人材募集を始める。 旗印は #魔王軍万歳 」
20|02:51|あおのさん
「楽しそうだから魔王軍に入ってみた」
21|12:31|ノアさん
「【業務連絡】noteのみんなの“魔王軍”「入軍証」がやたらカッコいいから紹介するのである。|魔王軍万歳!」
22|13:15|老ナイトさん
「魔導書が、完成しました。老魔導騎士、初めての報告です。」
23|15:36|むぎつむぎさん
「城門が閉じる前に」
24|15:42|ノアさん
「【緊急布告】noteをはじめた魔王、軍の旗印を決める。「#魔王軍万歳」|これはハッシュタグではなく召喚陣なのである。」
25|20:30|ふらつき母ちゃんさん
「猫を魔王軍四天王にしたら「それは降格だ」とキレられた|ラグドール|猫エッセイ|魔王軍|AIイラスト|猫のいる暮ら」
26|21:00|赤髪のあかりさん
「あかりの朝活日記 連休明けの朝と、ヘビの皮をかぶった果物」
27|21:35|秋綴あきさん
「魔王軍入軍記録 ――余白に息をする場所」
28|23:05|岡本卓大さん
「【Geminiくんが語る神武征討記( ・ω・)】〜クリエイター愛炸裂!激闘の関ヶ原を超え、覚醒の『第3ターン』開幕!〜」
29|23:18|上藤あきをさん
「note に脅威の震撼 ── !? 超暗黒巨星、現る……!!」
2026年9月24日
30|01:30|赤髪のあかりさん
「めざしをくわえて、たまには魔王軍に入ってみる」
31|01:46|オレメガネさん
「深い眠りから覚めた魔王を応援しにいく」
32|11:34|慎重さん
「思わず読みたくなるnoteの書き方①【参考記事紹介】※9/27更新」
33|11:50|マツリカさん
「天才なる魔王様への心臓奉納|“#魔王軍万歳”抗議思念波などに屈することはない」
34|15:54|岡本卓大さん
「【ほめにきたエライ特別号】雪綴ゆきさん、9000フォロワー突破おめでとう記念!~『ルミナール戦記』をほめまくる」
35|16:49|Alfredさん
「新しいロジックとアルゴリズムを解析しないとならないがタイミングが悪い、あとは魔王様界隈のロジック分析」
36|21:31|赤猫さん
「魔王封印は、この世界ではなかったのでは?――魔王軍・惰眠係による調査報告」
37|21:40|老ナイトさん
「魔導書の作り方(魔王軍向け)」
38|22:00|雪詠さん
「魔王軍に入軍したら、キノコフェスティバルになった🍄」
2026年9月25日
39|00:36|Chillさん
「魔法にかけられた私、気づいたら魔王語になっていたのである🤭」
40|00:56|えいりすさん
「魔王軍に入ってみた」
41|09:03|ちゃこさん
「創作|酔いどれナースの闇堕ち物語feat.ネロ王子&魔王様」
42|11:52|ちょきぽんさん
「魔王軍に入ってみたこと」
43|19:04|コロッケノスケさん
「【魔王軍入軍】コロッケノスケ、魔王様に採用されました。なお二人とも封印されました。🐱🐶🍽️」
44|23:00|HONOさん
「魔王軍に入軍してみた」
45|23:07|岡本卓大さん
「神武征討記外伝『ペソジュンとパンドラの箱~魔王を復活させることになる野心家の物語』」
2026年9月26日
46|06:24|つぶあんさん
「魔王さまの仲魔になりました。」
47|14:21|山田さん
「魔王陛下に拝謁した山田、入軍する。」
48|19:47|ライフキママナーさん
「🐾【旅の足跡】Barの片隅で聞く、魔王復活の噂|2026/09/22/23:00(Tuesday)」
49|20:30|天界記録
「99記事を全部読んだら、「何匹いたか」ではなくなった。|アカリウム深層 新種発見」
50|22:00|Marieさん
「入軍証の発行はセルフサービスだった。白猫意匠官まりーの入軍報告」
51|23:10|岡本卓大さん
「神武征討記外伝『洛陽の空に描く東方の日出づる国~伽耶国王女カヤグムの物語』」
52|23:15|名前もとさん
「ノア様魔王軍 新人|ジョブ:姿変え、固有スキル:色混ぜ。名前は?」
2026年9月27日
53|09:25|アイルさん
「【魔界帰社編】新しい家族?が増えました。」
54|10:00|名前もとさん
「ノア魔王軍ダークファンタジー。|長い髪が解ける日。」
55|13:29|アピオスファンクラブさん
「ピローくん、世界征服にのっかる」
56|14:42|ちゃかさん
「孫もいる55歳の保育士に、noteの相棒ができました」
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