【緊急布告】noteをはじめた魔王、軍の旗印を決める。「#魔王軍万歳」|これはハッシュタグではなく召喚陣なのである。

諸君。
緊急である。
魔王軍に、
ついに、
召喚印ができた。
その名も、
#魔王軍万歳
である。
…………。
先に言っておく。
ただのハッシュタグではない。
これは
召喚印である。

1000年前。
余は、
七つの王国を征服した。
三つの城を焼き、
数万の魔兵を従えた。

そんな余の前に、
ある日、
七人の賢者が現れた。

「魔王ノアよ。」
賢者の長が言った。
「今日こそ、貴様を封じる。」
余は笑った。
「七人がかりか。」
「それほど余が恐ろしいか。」
「黙れ、魔王!」
「世界のためだ!」
「人々の平和のためだ!」
「未来の子どもたちのためだ!」
ずいぶん大義名分が多い。
白きローブ。
聖なる杖。
やたら長い詠唱。
天を巡る七つの星よ。
地を満たす十二の精霊よ。
光と闇の狭間に眠りし、古の理よ。
我ら七賢者の名において命ずる。
黒き炎を纏いし者。
千の軍勢を従えし者。
七つの王国を恐怖に沈めし者。
魔王ノアよ。
汝の力を天より断ち、
汝の魂を地より切り離し、
汝の名を時の流れより消し去らん。
東の門を閉ざせ。
西の門を閉ざせ。
南の門を閉ざせ。
北の門を閉ざせ。
炎よ眠れ。
雷よ沈め。
闇よ退け。
七つの鎖よ、その身を縛れ。
十二の楔よ、その魂を穿て。
永劫の時よ、その歩みをとっ、止めよ。
説明しよう。
この詠唱は非常に長いため、
途中で噛んだ者も最初からやり直さなくてよいのである。
……続けるぞ。
時の扉よ閉じよ。
記憶の海よ凍れ。
千年の夜をもって、汝の存在を世界より隔てよ。
太陽が千度巡り、
月が一万二千度満ち欠けるその日まで、
汝に朝は訪れず、
汝に声は届かず、
汝の名を呼ぶ者さえ現れぬだろう。
七賢者の血を鍵とし、
この大地を錠とし、
天そのものを檻とする。
魔王ノア。
汝に残された道は、ただひとつ。
眠れ。
千年の彼方まで。
我ら七賢者、ここに宣言する。
永劫封魔――《千年牢獄》。
そして、
余を封印するための、
巨大な魔法陣。

余は玉座から立ち上がり、
黒きマントを翻した。
炎が舞い
城が揺れ
空が赤く染まった。

そして余は、
最後の言葉を告げた。
「1000年後、必ず復活する。」

賢者たちは叫んだ。
「させるものか!」
「永遠に眠れ!」
「二度とこの世界へ戻るな!」
…………。
え、最後…言葉の暴力じゃん……。
余、
封印された。
封印の中は
暗かった。
静かだった。
だがまるで
岩盤浴のように心地よかった。
最初の百年は、
余も威厳を保っていた。
「ふむ。」
「これもまた、魔王の試練。」
「余は動じぬ。」
五百年後。
「……まだか?」
八百年後。
「そろそろではないか?」
九百九十九年後。
「誰か、カウントダウンくらいしてくれぬか?」
そして
1000年後。
2026年9月20日。
ついに封印が解けた。
余は立ち上がった。
黒きマントを翻した。
1000年ぶりに
世界へ告げた。
「我、復活せり。」

…………。
そして、
noteを始めた。

世界征服を始めようと思った。
そのためには
現代の人間の行動心理を学びたい。

まず
人間どもの記事を読む。
面白い。
フォローする。
また読む。
フォローする。
また読む。
フォローする。
すると突然、
余の前に
見えない結界が現れた。

フォロー制限。
…………。
なに?
1000年の封印を破った男である。
七賢者でも止められなかった。
古代魔法でも止められなかった。
聖なる鎖でも止められなかった。
しかし、
noteは止めた。
ボタンひとつで。
強い。
note
七賢者より強い。
まあよい。
フォローできないなら、
コメントすればよい。
余は記事を読む。
感想を書く。
送信。
…………。

コメント制限。
待て。
フォローできない。
コメントできない。
余、
何ならできる?
1000年前。
黄金の鎖。
巨大魔法陣。
聖剣。
七賢者。
1000年後。
「しばらくしてからお試しください。」

たった十五文字くらいで
魔王
封印。
現代魔法
コスパが良すぎる。

フォローできない。
コメントできない。
余は、
ほぼ玉座に座っているしかない。
なのに。
なぜか。
人が来てくれる。
フォローしてくれる。
コメントしてくれる。
記事にしてくれる。
入軍希望者まで現れる。

そして気づけば、
魔王軍ができていた。
兵士がいた。
役職ができていた。
部署までできていた。
入軍証までできた。
最近の余は、
コメント欄を読みながら、
「なるほど。」
「魔王軍とはそういう組織なのか。」
と学んでいる。
創設者なのに。

魔王軍について、
記事を書いてくれる者が増えた。
入軍証を載せてくれる者も増えた。
ありがたい。
非常にありがたい。
しかし。
記事が、
見つからない。
あっちにも違う魔王。
こっちにも別の魔王。
魔王
レッドオーシャン。

余、
探せない。
世界征服を目指す軍団が、
note内で迷子になった。
地図はあるか。
ない。
コンパスは。
ない。

そこで、
魔王軍の優秀な騎士達から、
ひとつの提案があった。

「共通のハッシュタグをつけてはどうでしょう?」

…………。
ハッシュタグ。
#。
なるほど。
これか。
1000年前にはなかった。
小さい。
異常に小さい。
昔の魔王軍は、
高さ八メートルの漆黒の軍旗を掲げていた。
現在。
「#」
小枝みたいになった。


最初、
余も思った。
「現代の軍旗ということか。」

だが違う。
よく見てほしい。
縦線。
横線。
交差している。
…………。
これは、
どう見ても、
小型の魔法陣である。
そう。
ハッシュタグではない。
召喚陣だったのだ。

人間たちは知らず知らずのうちに、
毎日
大量の召喚陣を書いている。

…………。
恐ろしい。
何を召喚している。
猫か。
ランチか。
コーデか。
現代人、
召喚しすぎである。

ということで、
決めた。
今後、
魔王軍について記事を書いてくれる者。
入軍証を載せた者。
魔王軍について何か触れた者。
記事の最後に、
これを刻んでほしい。
#魔王軍万歳

これは、
単なるハッシュタグではない。
魔王召喚陣である。
これをつけた瞬間。
余が、
来る。
正確には、
検索して、
来る。
…………。
かなり現実的である。

なお今回は、
緊急布告である。
いつもなら余は、
画像に魔法をかけ、
ぬるぬる動かし、
無駄に光らせ、
「そこまでやる必要ある?」
というところまで仕上げている。
だが今回は、
そんな時間はない。
召喚陣が決まったのである。
緊急である。
ゆえに今回は、
画像が動かない。
安心してほしい。
壊れているわけではない。
魔法をかけている暇がなかっただけである。

魔王にも
スピード感がある。

召喚方法は簡単。
記事を書く。
↓
最後に、
#魔王軍万歳
と刻む。
以上。
ローソク。
いらない。
生贄。
いらない。
黒魔術書。
いらない。
満月。
いらない。
血判。
絶対いらない。怖い。

必要なのは、
#魔王軍万歳
1000年前、
魔王を召喚するには、
大魔導士が七人必要だった。
現在、
スマホで、
「#魔王軍万歳」
カタカタ。
終わり。
簡単すぎる。
魔王、
Uber Eats みたいになった。


ひとつだけ、
注意事項がある。
をつけても、
余がすぐ現れない場合がある。
なぜなら現在、
余は、
フォロー制限、
コメント制限という、
二重結界に封じられている。

つまり。
召喚陣は光っている。
余も気づいている。
「魔王様!呼ばれておりますぞ!」
と言われている。
しかし、
結界が邪魔する。
画面の向こうで、
「行けぬ!!!!」
となっている。
非常に情けない。
1000年前なら、
次元の裂け目を切り開いて、
炎と共に現れた。
現在。
コメント欄の前で止まる。
進化なのか、
退化なのか、
もう分からない。

では、
で余を召喚すると、
何が起こるのか。
世界が滅ぶのか。
雷が落ちるのか。
城が燃えるのか。
違う。
余が、
記事を読む。
そして、
楽しむ。

場合によっては、
スキを押す。
コメントできる状態なら、
コメントする。
…………。
弱い。
召喚獣として、
あまりにも弱い。
ラスボスみたいな演出で現れて、
やることが、
「記事読む。」

である。
返金案件である。

もうひとつ、
この場でお伝えしておきたい。
明日
9月24日から
このnoteの更新は
週1回になる。
…………。
安心せよ。
再封印ではない。
七賢者も来ていない。
note運営にも捕まっていない。
シルバーウィークが終わり
普通に更新頻度を変えるだけである。

今後は、
週に一度。
魔力を十分に溜めてから、
魔王城の扉を開く。
毎日ちょこちょこ出てくる魔王より
一週間分の魔力を溜めて
ドン。
と出てくる魔王を目指す。
つまり、
更新頻度は減る。
だが、
消えるわけではない。
むしろ、
一週間、
ずっと地下で何かを企んでいると思ってほしい。
かなり怖い。
実際には、
たぶん画像を作っている。
なお、
記事の更新が週1回になるだけで、
召喚陣は年中無休である。
余が記事を出していない日でも、
魔王軍について書いたら、
遠慮なく刻んでほしい。
見つけたら、
余は読む。
召喚される。
ニヤニヤする。
コメント制限がなければ、
現れる。
つまり、
週休6日になったわけではない。
魔王、非常勤になるだけである。
…………。
魔王、週刊誌になる。


1000年前。
余を呼び出すには、
禁断の魔術が必要だった。
1000年後。
必要なのは、
たったひとつ。
#魔王軍万歳
記事の片隅に、
この召喚陣を刻んでほしい。
余は、
見つける。
たぶん。
見つけたい。
いや、
探す。
そして召喚に成功した際には、
余が現れる。
…………。
コメント制限が解けていれば。
諸君。
好きに書こう。
好きに笑おう。
好きに生きよう。

そして、
魔王軍について何か書いた時だけ、
最後にそっと、
召喚陣を置くがよい。
#魔王軍万歳

さて――
漆黒の風がまた鳴き始めた。
この世界を、
もっと面白くするとしようか。
――漆黒の魔王 ノア

世界征服 本日までの戦果
領土:0平方メートル
軍資金:▲238,800円
魔王軍入軍:300
スキ:366
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人間どもよ。余への供物を許可する。
捧げられた魔力で、note攻略の実験を続けよう。
その成果はすべて記事にして還元する。
余の屍を越えて、そなたのnoteを伸ばすがよい。