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猫を魔王軍四天王にしたら「それは降格だ」とキレられた|ラグドール|猫エッセイ|魔王軍|AIイラスト|猫のいる暮らし

吾輩は猫である。
名は鮪(ツナ)。


この家の絶対君主である。

その吾輩を、母上は魔王軍の四天王にしようとしておる。

……待て。

王を、誰かの部下にするだと?

母上よ。 それは降格である。


事の始まりは、吾輩が静かな午睡に入ろうとした時であった。

「ツナ〜!魔王軍に入ったよ!」

……。

また母上である。

下僕どもの騒々しさが、吾輩の午睡を妨げるのである。

仕方なく片目を開けてやると、何やら妙なものを差し出してきた。


ほう。

魔王軍。

母上は、noteで「魔王軍」なる集まりに入ったのだそうな。

昨日まで学園の二代目会長として走り回っていたと思えば、今度は魔界へ進出である。

母上よ。

お主はどこへ向かっておるのだ。

まあよい。

吾輩に害がなければ好きにするがよい。

そう思っていたのだが――

ジョブ名:絶対君主ツナ直属・欲望錬成師

……。

直属?

吾輩、そのような辞令を出した覚えはないぞ。

勝手に吾輩の配下を名乗るとは、なかなか図太い下僕である。

もっとも、

「絶対君主ツナ」

ここは正しい。

うむ。

そこだけは大変よろしい。


ところが母上。

今度は吾輩を、

魔王軍四天王

なる地位へ送り込もうと企んでおるのだそうな。

……待て。

吾輩は絶対君主である。

王である。

それを四天王にするだと?

母上よ。

自ら「絶対君主ツナ直属」と名乗っておきながら、その絶対君主を降格させるとは。

お主、入軍早々に謀反か?




しかも聞けば、わかモン殿がすでに四天王へ名乗りを上げておるとのこと。


「おのれ〜!先を越されたぁぁ!」

母上はたいそう悔しがっておった。

……。

争点はそこではない。

わかモン殿には、その席を譲ってやろう。

吾輩は争いを好まぬ。

決して怖いわけではない。

王たる者、むやみに争わぬだけである。

ゆえに――

吾輩は、その上でよい。

完璧な解決である。

ところが、一つ妙な話が耳に入った。

この軍にはすでに、

「魔王」なる者がおるのだそうである。

……。

聞いておらぬぞ。


わかモン殿は四天王へ名乗りを上げ、

母上は吾輩を四天王へ送り込もうとし、

吾輩はその上に座ろうとしておる。

……。

誰一人、魔王殿に聞いておらぬではないか。

魔王ノア殿。

心中、お察し申し上げる。

己の軍でありながら、蚊帳の外である。


……。

どこぞの学園にも、似たような御仁がおった気がするが。


まあよい。

吾輩とて、いきなり魔王殿の玉座を奪うつもりはない。

そのような危険な――

いや。

品のないことはせぬ。

四天王の上あたりに、

「絶対君主」なる役職を新設すればよい。

……何?

そのような役職はない?

作ればよかろう。

吾輩はかつて「タラヲニャールズ」なる新部門を一日にして設立した実績がある。


吾輩の組織運営能力を、侮ってもらっては困る。


そういえば母上よ

お主。

魔王軍だけではないな。

あの学園でも吾輩を好き勝手に使っておるではないか。

聞けば吾輩、

「アニマルバージョンのモデル」

なる大役まで仰せつかっておるのだそうな。

……。

承諾した覚えはないぞ。

魔界では四天王候補。

学園ではモデル。

我が城では絶対君主。

まったく。

高貴に生まれた者は忙しい。


まあ、三十もの装束が集まった催しである。

母上にしては、よう働いた。


興味のある者は、過ぎ去りし祭りの跡でも眺めてゆくがよい。

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しかし、母上よ。

吾輩の役職ばかり、勝手に増えておるではないか。

待遇の説明が、一度もないぞ。

……そういえば。

魔王軍とやら。

供物の制度は、どうなっておる?

最高級カリカリが定期的に献上されるのであれば、

話くらいは聞いてやらぬこともない。


べ、別にカリカリにつられたわけではないぞ。

王には、臣下からの供物を受け取る務めがあるのだ。

魔王ノア殿。

条件次第では、

交渉に応じよう。

ただし、魔王城とやらへ出向く必要があるのであれば話は別である。

見知らぬ場所へ軽々しく足を踏み入れぬのも、

王として当然の危機管理である。

決してビビってなどおらぬ。

……。

供物だけ、こちらへ届けてもらおう。


もっとも――

吾輩は、

王であるがな。



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