
❻ 第五章「満ちる」 ── すべては、すでに有る ── | 泉ホログラム宇宙論 第一巡
響きによって、
世界は満ちる。
膜の内側は、
息づく。
光が巡る。
響きが巡る。
命が巡る。
巡るたび、
世界は、
少しずつ満ちていく。
満ちる。
それは、
増えることではない。
欠けたものを、
埋めることでもない。
最初から、
有る。
すべては、
そこにある。
まだ見ぬ
山も。
水も。
風も。
火も。
草も。
星も。
そして
命も。
わたしも。
あなたも。
世界は、
わたしたちを、
あとから付け足したのではない。
最初から、
その響きを抱いていた。
不足は、
世界にはない。
あるのは、
響きを見失うこと。
つながりを、
忘れてしまうこと。
けれど、
忘れることも、
旅になる。
迷うことも、
響きになる。
混濁は、
また抱く。
光は、
また照らす。
私たちは、
また耳を澄ます。
巡る。
響く。
満ちる。
その繰り返しの中で、
世界は、
何度でも、
自らを思い出す。
わたしたちは、
宇宙のあとから生まれた存在ではない。
宇宙が、
自らを知り続けるために生まれた、
一つの響き。
第一巡 根源
― 泉ホログラム宇宙論 ―
Version 1.0 最初の円
目次
はじめに
この世界の歩き方
第一巡 根源
第一章 無
── 何もないことさえ、まだ存在しない ──
第二章 全体としての私
── 私は、全体の中のひとつの意識 ──
第三章 三者
── 私・あなた・全体の誕生 ──
第四章 最初の波動
── 世界は、最初に響いた ──
第五章 満ちる
── すべては、すでに有る ──
第六章 泉
── 内なる世界は、やがて響きになる ──
第七章 余白
── また、ここへ還ってくる ──
あとがき
最初の円を描き終えて
編集方針(奥付)
Version 1.0 ── 最初の円 ──