
なぜ人は物語に動かされてしまうのか?⑲
物語をめぐる思想・文学・科学年表
約4000年にわたり、人類は宗教・哲学・文学・心理学・脳神経科学・AI研究という異なる言葉を用いながら、一貫して「なぜ物語に動かされるのか」という問いに挑み続けてきた。本書もまた、その長い探究の歴史の延長線上に位置づけられる。
本書の議論に関連する思想・文学・科学の流れを、年表として整理した。この年表を俯瞰すると、古代から近代にかけては、物語の中心は宗教や哲学で「人はどう生きるべきか」という規範を示すためのものであった。一方、20世紀以降は物語の重心が心理学や脳神経科学、計算機科学に移り、「人はなぜそのように考え、行動するのか」を説明する記述科学を創造することとなった。とりわけ21世紀には、人間が物語に動かされる仕組みが、心理学的な比喩や哲学的な考察だけでなく、予測誤差や価値更新といった数理モデルによって記述・検証できる対象になり始めている。
また、科学的な手法では記述できない事柄に関しては、文学が物語の方翼を担った。近代に大きな物語が揺らいだ後、現代においては、文学は個人の物語、さらに関係の物語を描く重要な場となってきた。小説、漫画、演劇、動画といった現代的なメディアは、人類史全体から見れば比較的新しい文化であり、その作品群は時代ごとの世界観や価値観の変化を映し出している。すなわち、文学は単なる娯楽ではなく、人類がどのような世界観で生きていたのかを記録する「文化の地層」であり、同時に、新しい世界観を社会に先駆けて提示する「予言装置」でもあると考えられる。
そして、言語を数学的に処理できるLLMが登場した現在、科学と文学がシームレスに重なり合うことで、「人はなぜ物語に動かされるのか」という問いに対して、統一的な回答が可能になりつつある。物語研究は、自然科学と人文学を横断する新たな学際領域として、今まさに始まりつつある。

物語フェーズの解説
なぜ人は物語に動かされてしまうのか?
本編はこちら↓
https://note.com/korea_x_won/n/n8a35f9d00d1f
https://note.com/korea_x_won/n/n69ae4c74b4b9
https://note.com/korea_x_won/n/ne5cc07cc024f
https://note.com/korea_x_won/n/n507732c64c81
https://note.com/korea_x_won/n/nadc34ae81c04
https://note.com/korea_x_won/n/n96a2273ab2e4
https://note.com/korea_x_won/n/nc7d3d17f61ad
https://note.com/korea_x_won/n/ncbc4d49cbcdc
【フェーズ2.xの詳細な説明】
https://note.com/korea_x_won/n/n971c90657fee
【フェーズ3.xの詳細な説明】
https://note.com/korea_x_won/n/n7b09b2f666d4
【フェーズ1.xの詳細な説明】
https://note.com/korea_x_won/n/n4c8ba2088b70
【フェーズ4.xの詳細な説明】
https://note.com/korea_x_won/n/ncb5f93e33ecd
【フェーズ5.xの詳細な説明】
https://note.com/korea_x_won/n/n7052db4503d9
https://note.com/korea_x_won/n/nf45c67611657
https://note.com/korea_x_won/n/n7a23f6f7b2d3
https://note.com/korea_x_won/n/nc300f2ce296a
https://note.com/korea_x_won/n/n35b0ce80a808