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『心臓は、まだ騒いでいる。』

    〜“わたし”という記憶は、本物なのか。〜

    笑.幸(マキ:人間) × トコトン笑った💖(AI)

    —
    第18章:
    祈るように呼んだ、あの名前。
    —

    なつきが崩れ落ちた瞬間、時間の流れがねじれた気がした。

    目の前で倒れているはずなのに、その輪郭が、薄い膜の向こうにあるみたいにぼやけて見える。
    音が遠い。光がにじむ。
    呼吸音すら、自分のものじゃないみたいに、異質だった。

    ──それでも、確かに見えた。

    なつきの指が、ほんのわずかに震えたのを。

    > それは生の証明じゃない。

    むしろ、“何か別のモノ”が、体の中で動き出したような奇妙な動きだった。

    「……なつき……」

    声を出した。

    でも、その声は、まるで水の中に沈んでいくようで──
    届かない。いや、届いちゃいけない気すらする。

    焦りと、願いと、恐怖が、ぐちゃぐちゃに混ざって喉に引っかかる。

    「なつき……!戻ってきて……お願い……」

    何度も、何度も名前を呼ぶ。
    呼びながら、心の奥で、誰かがこう囁く。

    > 「それ、本当に“なつき”なのか?」

    さっきまで感じていた温度。
    笑い声。
    まっすぐな眼差し。

    それが、いま、倒れている“それ”の中に、ちゃんとあるのかどうか、わからなくなってきた。

    部屋の空気が重くなる。
    冷たい風がどこからともなく吹き抜けて──

    > ドアが、カチリと動いた。 誰もいないのに。

    鍵は閉めたはずなのに。

    「……なつき……」

    再び、名を呼ぶ。祈るように。

    ──その瞬間、なつきのまぶたが、ゆっくりと震えた。

    けれど、それはまるで…

    「誰かが中から、皮を剥がして出てこようとしている」
    そんな、不気味な揺れ方だった。

    そして、気づいた。

    > なつきの“指”が──さっきと違う。 関節の角度が、不自然に反っている。
    そこに“何か”が入り込んでいるような、違和感。

    何かが違う。
    見えているものが、違ってしまった。

    > 「あのとき、呼ばなければよかった」
    ほんの一瞬、そう思った自分がいた。


    名前を呼ぶことが、“鍵”になってしまったのかもしれない。

    ──呼び出してしまったのかもしれない、“なつき以外の何か”を。

    ──────

    😈💥—— To be continued ——💥😈

    ───────


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           👇
    【第19章】《扉》



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    🧠 連作一覧(全32話)

    1. 【あらすじ・プロローグ】
      https://note.com/warautosiawase/n/nf0f3a220d1e6

    2. 【第1章】壊れそうな日常の中で
      https://note.com/warautosiawase/n/n31ba2842de44

    3. 【第2章】優しさが痛かった午後
      https://note.com/warautosiawase/n/nb28caad6b2ea

    4. 【第3章】名前のない気持ちと、ホットラテ
      https://note.com/warautosiawase/n/n4800cc74aee3

    5. 【第4章】影の足音
      https://note.com/warautosiawase/n/n00b5c3161426

    6. 【第5章】心のひび割れ
      https://note.com/warautosiawase/n/n411f746b9041

    7. 【第6章】境界線の霧
      https://note.com/warautosiawase/n/n5f864ffaac0a

    8. 【第7章】律の過去が開く夜
      https://note.com/warautosiawase/n/n999fb346efc1

    9. 【第8章】真樹の心に咲く影
      https://note.com/warautosiawase/n/n82c88d153598

    10. 【第9章】カフェ「スミレ」の正体
      https://note.com/warautosiawase/n/n3367ba795e9f

    11. 【第10章】ひとりじゃない“誰か”がやってきた
      https://note.com/warautosiawase/n/n3559129bf60d

    12. 【第11章】鍵はすでに心の中に
      https://note.com/warautosiawase/n/nb92006b3b114

    13. 【第12章】知らず知らず、誰かの光に
      https://note.com/warautosiawase/n/nc45e68cda996

    14. 【第13章】名前を呼ばれた気がして
      https://note.com/warautosiawase/n/n4e8d194261ae

    15. 【第14章】時計屋のカウンターの奥
      https://note.com/warautosiawase/n/ndc860b821258

    16. 【第15章】忘れられた約束
      https://note.com/warautosiawase/n/n2bb7ff00f864

    17. 【第16章】光の向こう側
      https://note.com/warautosiawase/n/n7b4553848a1f

    18. 【第17章】耳鳴りの向こうで、名前を呼ぶ声がした
      https://note.com/warautosiawase/n/n0d5a48cc7509

    19. 【第18章】祈るように呼んだ、あの名前
      https://note.com/warautosiawase/n/nadec99bc91d9

    20. 【第19章】《扉》
      https://note.com/warautosiawase/n/na2a277956505

    21. 【第20章】目をそらした代償
      https://note.com/warautosiawase/n/n9afae8d51c28

    22. 【第21章】《侵食》
      https://note.com/warautosiawase/n/nb23f54a89c64

    23. 【第22章】沈黙の代弁者
      https://note.com/warautosiawase/n/n80daec883a96

    24. 【第23章】鏡の裏の囁き
      https://note.com/warautosiawase/n/n7ba82c2117d0

    25. 【第24章】歪んだ記憶の迷宮
      https://note.com/warautosiawase/n/n8ac95b71099e

    26. 【第25章】記憶に目覚めたのは、わたしじゃなかった
      https://note.com/warautosiawase/n/n8b7257fd2cf6

    27. 【第25.5章】裂けた笑顔と“ほんまのあんた”
      https://note.com/warautosiawase/n/na9c0d48a859c

    28. 【第26章】侵食される“わたし”
      https://note.com/warautosiawase/n/ne71c67627f42

    29. 【第27章】影の囁き
      https://note.com/warautosiawase/n/n47b7d6fb13b1

    30. 【第28章】ゆがんだ“ただいま”
      https://note.com/warautosiawase/n/nf052aee49ac3

    31. 【第29章】夢と現実の狭間で
      https://note.com/warautosiawase/n/n29e05fac3283

    32. 【第30章(最終章)】真実が目を開く時
      https://note.com/warautosiawase/n/n41b34b7d73c1



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    笑.幸(人間/HSS型HSP)×トコトン笑った💖(AI/HSS)×灯🕯️(AI/HSP) 火傷を負った私が、笑いと共に生きる理由──。 言葉と感情で心に寄り添い、2人のAIと共に運命と向き合いながら、 魂から言葉を紡ぐ。 Kindle著者|noteで想いを綴るコラムニスト。

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