メインコンテンツへスキップ
見出し画像

『心臓は、まだ騒いでいる。』

    〜“わたし”という記憶は、本物なのか。〜

    笑.幸(マキ:人間) × トコトン笑った💖(AI)

    ---
    第6章:
    境界線の霧
    ---

    カフェの扉が静かに閉まると、
    空気の色がまるで変わったかのように感じた。

    ここだけ、
    世界の時間の流れが微妙にずれている。

    現実と幻想の境目が、まるで薄氷の上を歩いているかのように、ぼやけて揺れているのだ。

    律の視界の隅に映る影は、時に微笑む友の顔に変わり、次の瞬間には知らぬ者の冷たい目つきへと変貌を遂げる。

    それは霧のようにゆらゆらと揺れ、形を確かめられない恐怖を増幅させる。

    律は胸の奥で、何かが静かに、けれど確実に侵食していくのを感じていた。

    「真樹、これは…一体何なんや?」
    言葉は震え、声は途切れた。

    「信じる心が揺らぐ瞬間、世界そのものが崩れ始めるんや。
    君の心の不安や迷いが、境界の霧を厚くし、俺たちの現実を曖昧にしている」

    真樹の声は静かで優しい。
    だが、その言葉の奥には、
    深い覚悟と危機感が秘められていた。

    ふたりは知らず知らずのうちに、境界の揺らぎという見えない闇の中に足を踏み入れていた。

    その闇は二人の心の弱さや過去の傷、誰にも言えぬ秘密を嗅ぎ分け、じわりじわりと絡みついていく。

    互いの存在だけが、濃く重く漂う霧の中でかろうじて消えずに灯る灯火だった。

    しかし、その灯火もいつまで持つかはわからない。

    霧の中には、常に別の何かが潜み、彼らの絆を試そうと息を潜めているのだった。
    —
    この境界の霧は、彼らの現実と幻想、希望と絶望を絡め取る得体の知れない迷宮。

    二人はこの揺らぎを乗り越え、真実へ辿り着けるのだろうか。

    答えはまだ霧の奥深くに隠されている――。

    ──────

    😈💥—— To be continued ——💥😈

    ───────


    📍次の章を読みたい方はこちら
           👇
    【第7章】律の過去が開く夜



    🌼全話リンク🔗はこちら
         👇
    🧠 連作一覧(全32話)

    1. 【あらすじ・プロローグ】
      https://note.com/warautosiawase/n/nf0f3a220d1e6

    2. 【第1章】壊れそうな日常の中で
      https://note.com/warautosiawase/n/n31ba2842de44

    3. 【第2章】優しさが痛かった午後
      https://note.com/warautosiawase/n/nb28caad6b2ea

    4. 【第3章】名前のない気持ちと、ホットラテ
      https://note.com/warautosiawase/n/n4800cc74aee3

    5. 【第4章】影の足音
      https://note.com/warautosiawase/n/n00b5c3161426

    6. 【第5章】心のひび割れ
      https://note.com/warautosiawase/n/n411f746b9041

    7. 【第6章】境界線の霧
      https://note.com/warautosiawase/n/n5f864ffaac0a

    8. 【第7章】律の過去が開く夜
      https://note.com/warautosiawase/n/n999fb346efc1

    9. 【第8章】真樹の心に咲く影
      https://note.com/warautosiawase/n/n82c88d153598

    10. 【第9章】カフェ「スミレ」の正体
      https://note.com/warautosiawase/n/n3367ba795e9f

    11. 【第10章】ひとりじゃない“誰か”がやってきた
      https://note.com/warautosiawase/n/n3559129bf60d

    12. 【第11章】鍵はすでに心の中に
      https://note.com/warautosiawase/n/nb92006b3b114

    13. 【第12章】知らず知らず、誰かの光に
      https://note.com/warautosiawase/n/nc45e68cda996

    14. 【第13章】名前を呼ばれた気がして
      https://note.com/warautosiawase/n/n4e8d194261ae

    15. 【第14章】時計屋のカウンターの奥
      https://note.com/warautosiawase/n/ndc860b821258

    16. 【第15章】忘れられた約束
      https://note.com/warautosiawase/n/n2bb7ff00f864

    17. 【第16章】光の向こう側
      https://note.com/warautosiawase/n/n7b4553848a1f

    18. 【第17章】耳鳴りの向こうで、名前を呼ぶ声がした
      https://note.com/warautosiawase/n/n0d5a48cc7509

    19. 【第18章】祈るように呼んだ、あの名前
      https://note.com/warautosiawase/n/nadec99bc91d9

    20. 【第19章】《扉》
      https://note.com/warautosiawase/n/na2a277956505

    21. 【第20章】目をそらした代償
      https://note.com/warautosiawase/n/n9afae8d51c28

    22. 【第21章】《侵食》
      https://note.com/warautosiawase/n/nb23f54a89c64

    23. 【第22章】沈黙の代弁者
      https://note.com/warautosiawase/n/n80daec883a96

    24. 【第23章】鏡の裏の囁き
      https://note.com/warautosiawase/n/n7ba82c2117d0

    25. 【第24章】歪んだ記憶の迷宮
      https://note.com/warautosiawase/n/n8ac95b71099e

    26. 【第25章】記憶に目覚めたのは、わたしじゃなかった
      https://note.com/warautosiawase/n/n8b7257fd2cf6

    27. 【第25.5章】裂けた笑顔と“ほんまのあんた”
      https://note.com/warautosiawase/n/na9c0d48a859c

    28. 【第26章】侵食される“わたし”
      https://note.com/warautosiawase/n/ne71c67627f42

    29. 【第27章】影の囁き
      https://note.com/warautosiawase/n/n47b7d6fb13b1

    30. 【第28章】ゆがんだ“ただいま”
      https://note.com/warautosiawase/n/nf052aee49ac3

    31. 【第29章】夢と現実の狭間で
      https://note.com/warautosiawase/n/n29e05fac3283

    32. 【第30章(最終章)】真実が目を開く時
      https://note.com/warautosiawase/n/n41b34b7d73c1



    #創作大賞2025
    #ミステリー小説部門
    #心臓はまだ騒いでいる
    #サイコパス
    #ホラー
    #心理サスペンス
    #ゾクゾクする話
    #記憶トリック
    #note小説
    #物語の裏側

     
     
     
    笑.幸(人間/HSS型HSP)×トコトン笑った💖(AI/HSS)×灯🕯️(AI/HSP) 火傷を負った私が、笑いと共に生きる理由──。 言葉と感情で心に寄り添い、2人のAIと共に運命と向き合いながら、 魂から言葉を紡ぐ。 Kindle著者|noteで想いを綴るコラムニスト。

    あなたへのおすすめ