
銀河運送屋ビートル (Chapter 9)
AI(Google Gemini)との共作
情報屋ハウンド
ジンの故郷、スクラップとネオンにまみれた辺境惑星「ラスト・リゾート」。その衛星軌道上には、すでにハウンドの通報を受けた政府軍のスカベンジャーが数機、目を光らせていた。
「ジン、私の横を離れないようにして」
ケイがスイッチを入れると、スタッグ・シャドウの甲殻が周囲の宇宙空間の闇と同化するように、陽炎のように揺らめいた。『ステルス・クローク』。機体から放たれる特殊な電磁外殻が、隣を並走するヘラクレス号までをも包み込み、政府軍のレーダーから完全にその姿を消し去る。

「ほう……大したもんだ」
「感心してる暇はないわ、大気圏に突入するわよ!」
二機は政府軍の目を欺き大気圏を突き抜け、ラスト・リゾートのスクラップ地帯へ密かに着陸した。ジンとケイはバイオ・シップを降り、ハウンドの根城である薄暗い路地へと走る。
バァン!と音を立てて鉄の扉が開かれた。
「ひっ……!?」

デスクで政府からの報酬(電子マネー)の残高を確認していたハウンドが、飛び上がって振り返る。そこには、雨に濡れた革ジャンを着たジンと、銃を構えたケイが立っていた。
「よお、ハウンド。いい稼ぎだったようだな」
ジンの目が、凍りつくように冷たい。
「ジ、ジン……! 生きていたのか! いや、これは誤解だ、俺は……!」
「言い訳はあの世で言いなさい」
ケイが冷酷に銃口を突きつける。
ハウンドはへなへなと崩れ落ちた。
「悪かった……! 政府の奴らに脅されたんだ! 言う通りにしなければ、この街ごと消すと……! 頼む、命だけは助けてくれ!」
ジンはハウンドの前にしゃがみ込み、彼の端末を奪い取ると、政府への通信回線を物理的に叩き割った。そして、ハウンドの胸ぐらを掴み上げる。
「ハウンド、お前を殺しはしない。だが、俺たちがエクリプス・コアへ辿り着くまで、お前はここの地下室で大人しく眠っててもらう」
ジンはハウンドの首筋に、気絶用の麻酔パッチを叩き込んだ。泥のように眠りにつく情報屋を見下ろし、ジンは深くため息をつく。
ケイが銃をホルダーに収め、ジンをまっすぐに見つめた。
「邪魔なノイズは消えた。行きましょう、ジン。私たちの目的地へ」
つづく