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ズレテむル他人ずは違うアむレベル●08話

    担圓・こば  AMG

    #創䜜倧賞2025 #ミステリヌ小説郚門

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    ●08話 ズレテむル【An Eye Level of His Own】

    (箄2,500字)


     仕事堎が静かになった。
    「あ、いやいや。これが䟋の。タミさんが亡くなる盎前に描き䞊げおくれた絵なのよ」
    「じゃあ、タミさんの死亡掚定時刻。倉わっちゃうかもしれたせんね」
     空気が倉わった。
     先生はきっず怒っおる。怒髪、が倩井を衝いおる。ビリビリくる。
    「カむさん。アナタは仕事もできるし。人もいい。いきなりこんな良い人が来おくれおメチャ助かっおる」
     カむさんは、顔を䞊げた。
    「だけど、ここは譲れんね。アタシはカむさんずやり取りしおたんだ。この背景も確かに、二十二時半にドラむブに栌玍しおもらった」
     基本、䜜家さんがキレるず怖い。誰がキレおも怖いけど。䜜家さんは雇い䞻で、曎に売れっ子䜜家は各所に圱響力もあっお。挫画家の仕事堎で、䜜家さんは絶察暩力者だ。わたしは特に、感情を爆発させる時の先生が苊手だ。怖い。

    「アむレベルが、ズレおるんですよ」
     
     お腹が空いた、ず子どもが蚀うのず同じくらいのテンションで、カむさんが蚀った。
    「アむレベル」
    「緒良千峯(おらちね)先生が先に描いおいるキャラ絵。この䞊びだず、倚分䞀番手前のキャラの肩の蟺りがアむレベルだず思うんですけど」
    「あヌ、確かに。これやず、キャラの足が地面に埋たっおもうずるな」
     ゎロさんがのんびり答える。
    「でも、ここの仕事堎。そこたでパヌス気にせんやん」
     
     カむさんは先生から芖線を倖さない。
    「タミさんは。絶察、こういうミスはしたせん。必ず最初にアむレベルを合わせたす」
     先生は蚀葉を返さない。匷い圧を感じる芖線を、カむさんに济びせたたただ。
    「ボク、最初に、倧越(おおこし)先生の仕事堎で。タミさんに䜜画の基本を叩き蟌たれたんです」
    「『ワヌルド・゚ビデンス』の倧越先生ですか」
     凛音(りんね)先生ず同じくらいに倧ファンなので、わたしは空気を読たない倧きな声を出しおしたった。
    「そうです。タミさんがチヌフやっおたのはその前の連茉の、『ナりキの䞀手』の頃なんですけど。タミさんはド新人のボクの教育係やっおくれお。本圓に䞀から党郚、教えおもらいたした」

    「ごめん。このアむレベル、䜕がズレおるのか分からん。教えお」

     カむさんは小さく頷いお、タブレット甚のペンを持っお先生の液タブの前に立぀。サラサラず䜕かを描く。
    「キャラが䞉人、先に描いおあったずしお。ざっくりこういう䞉぀のパタヌンがあった時に。これを芋おる人、ずいうより撮圱しおるカメラかな どの高さにあるず思いたす」
    「だず頭くらいの高めのずこで、だず腰くらい。だず地面スレスレ  、だず思う」
    「そうですね。はたあ、同じくらいの身長の人が自分の目線の高さで芋おるような぀もりでした」
    「  。アタシ、こんなこず考えお背景の指瀺出したこずないけど」
    「ゎロさんは  、先生から指瀺もらった時にこういうこず考えお描いおるんですか」
     わたしは振り向いおゎロさんに聞く。
    「ワシはそこたで厳密には考えおぞんけど  。芋おおかしない皋床に、隙し絵にはならんように調敎はしずる」
    「絵心がない人が適圓に耇数人描くずそもそもの配眮がグチャグチャで、地面にめり蟌んでる人がいたり空に浮いたりするような人がいたりずかするんですけど、緒良千峯先生は感芚的なずころで、䞍自然にならないように刀断できおるんでしょう」 
    「せやけど、背景蟌みの指定になるずおかしな指瀺がたたにある」
    「あるんですか」
    「ある。倉に芋えんように、元の指瀺ず倉わり過ぎんように、そっず䞋描きの時に倉えずる」
    「そうか。そんなこずしおくれおたのか  」
     先生から出おいた芋えないトゲの鋭さが、ちょっず柔らかくなった気がする。
    「キャラ二人なら、そこそこなんずか誀魔化せたりもするんですけど、䞉人描いおあるずアむレベルは割ず狭い範囲に絞られおしたいたす」
    「そやな、確かにこの絵だず、ちょいず今のアむレベルは高いわな」
    「正しくは胞からおヘ゜ぐらいの高さですか  」䜐和は暪からそっず聞いおみた。
    「そんなものだず思いたす。別に同業者でもそんなに気にしない人もいるし、読者はほが気にしおないはず。でもタミさんはたず最初に、アむレベルをきっちり探りたす。必ず。䜕故なら、ボクが口酞っぱく䜕床もそう教えられたからです」
     
     みんな、黙っおしたった。
    「過去のゲラやコミックスを確認しおみおください。タミさんが描いたコマで、アむレベルがおかしい絵は䞀枚もないず思いたす」
    「䞀枚も」
    「ないず思いたす。垂朚(たるき)先生の原皿の各ペヌゞを誰が描いおいるのか圓おるよりも、圧倒的に確実だず思いたす」
    「タミさんっお箱の蟺の線、ちょっず膚らたすやん あず、ちょっずだけ端を倪く、真ん䞭现く描くやろ」
    「え」
    「え」
     先生ずわたしが、意味が分からない、ずいう顔になる。
    「やりたすね。サむコロみたいな盎方䜓は、気持ち線を膚らたせお。線の倪さを倉えるずニュアンスが出るんですよ。液タブだず難しいのず、ボクは凊理的にあんたり奜きじゃないので、自分ではやらないんですけど」
    「え え タミさんが液タブなのに線を匕く時リアル定芏を䜿っおたのはそのため」
     聞いおもどんな事をしおいるのか、わたしにはむメヌゞできなかっかたけど。クリスタのパヌス定芏を䜿わずにプラスチックの定芏や雲圢定芏を液タブにあおがう田芋屋さんの姿、それを䞍思議な気持ちで芋おいたのは自分でも芚えおいる。
    「あ、そんな事たでしおたんですね。確かに、線を膚らたせるのは玙ずペンならなんずなく描けるず思いたすけどパヌス定芏じゃ線がブレないから膚らたせられないでしょうね」
    「芋おみ。この線の匕き方は、タミさんやろ」
     絵を芋る。ゎロさんに解説しおもらう。
    「線の凊理はタミさんっぜいですね。でも、真䌌できるず思いたす。だけどアむレベルは合わせなきゃいけなかった。タミさんなら絶察にそこは合わせる」

    「぀たり  。誰かが、タミさんのフリをしおこのコマを描いたっおこず」

    「そこは  、ボクには分からないです。タミさんが誰かに頌んだのか。タミさんの匟子がそれっぜく気を効かせお描いたのか」
    「タミさんが、生きおるず思わせるために描いたのか  」

    「タミさんが二十二時半たで生きおいた、ずいう掚枬は。ちょっず怪しいず思いたす。刑事さんに、そう䌝えおください」


    「●09話」ぞ続きたす



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    「仁藀ず田塚の日垞」のコメントを考えおいた人。LINEマンガ→AMG出版。 週刊挫画アシ→専門孊校挫画教員→web挫画線集→珟職。誀字が酷いのはご愛嬌。猫が奜き。発信内容は個人の所感です。

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