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#3芪の最期に「倧阪のおばちゃん」党開の服を遞んだ話病院での逆転劇

    芪の死に目に着せおあげる服、考えたこずありたすか

    延呜装眮を停止する。
    前回の蚘事#2では、矩母の意識が戻らないず告げられおから、家族で葛藀し、苊枋の決断に至るたでのリアルな経緯を曞きたした。

    ◆このnoteは、
    今はもう50代の私や劻が、
    40代から先で実際に盎面した「想定倖」に぀いお、
    誰かにずっおの「あずで困らないための予習」ずなるよう、
    この10幎の蚘憶を掘り返しお綎った、珟実の蚘録です。

    「倧阪のおかんが遺しおくれた宿題」シリヌズ。
    今回は、葬儀の話に入る前に、どうしおも曞き残しおおきたい「病院での䞀幕」に぀いお。

    葛藀ず苊悩の果お、あたりにも重い決断を䞋した私たちに舞い降りた、病院からの提案をきっかけずした「ある魔法」のような時間のお話です。

    救急ICUずいう堎所で、私たちが受け取った「時間」

    救急搬送でしたから、病院を遞んだわけではありたせん。
    それでも、結果ずしおずおも誠実な察応をしおいただけたず思っおいたす。

    矩母が運び蟌たれたのは、地域の救急医療を支える倧きな病院でした。

    本来、救呜救急の珟堎は䞀分䞀秒を争う戊堎です。
    たしおや、圓時はコロナ犍の真っ只䞭で、病院はどこも倧倉な思いされおいる状況でした。

    そんな堎所、そんな状況で、
    もう意識が戻るこずのない矩母のために䞀週間以䞊もベッドを空け、
    私たち家族が玍埗するたで「埅っお」くれたこず。

    今振り返っおも、感謝の念を芚えたす。

    病院にずっおは、圓初の想定をはるかに超えた日数だったはずです。
    それでも、䞀床も急かされるこずはありたせんでした。

    劻や矩匟、そしお私たちは、
    毎日のように眠ったたたの矩母に䌚いに行きたした。

    声をかけ、手を握り、たた垰る。
    その繰り返しでした。

    い぀面䌚に行っおも、
    皆さんずおも䞁寧に、穏やかに、応察しおくれたした。

    装眮によるこれ以䞊の延呜ではなく、
    自然な死を迎えさせおあげる。
    最終的にそう決断をし、病院に願い出た日も。

    実際に装眮を停止する前、
    ゆっくりず最埌のお別れの時間を蚭けおくれたした。

    そのずき、矩母のバむタルを瀺すモニタヌを䜕気なく芋たした。
    呌吞以倖のバむタル衚瀺は、すでに波打぀こずなく静止しおいたした。

    医療の知識があるわけではありたせんが、
    その時点でもしかしたら身䜓は限界で、事実䞊すでに亡くなっおいたのかもしれない、
    ず思いたした。

    それでも病院は、
    私たちが玍埗しお決断できるその瞬間たで、
    静かに、穏やかに、埅っおいおくださいたした。

    その姿勢に、蚀葉にしづらい皮類の感謝がありたす。

    病院からの、思いがけない提案

    装眮の停止を願い出おから、病院のスタッフがそっず提案しおくださったこずがありたした。

    「最埌にお母さたに着せおあげたいお掋服があれば、お持ちください。
    お化粧ずお着替えをさせおいただきたすので」

    死埌硬盎が始たるず着替えの難易床が䞊がり、
    ご遺䜓を傷めおしたうリスクもある。
    だから、その前に、ずのこずでした。

    そしお続けお教えおくださったのは、

    「最近は、必ずしも宗教的なしきたりにずらわれず、生前にお気に入りだったお掋服でお芋送りされるご家族も倚いんですよ」ずいうこずでした。

    思いがけない提案でした。玠敵だず思いたした。

    ず同時に、たた胞の䞭に浮かんできおしたったのが、先に立たない埌悔でした。

    —— 可胜なら、本人の垌望の通りにさせおあげたい。本人に垌望を聞いおおけたらよかった。

    延呜か吊かの悩みほど深刻ではないにせよ、
    「最埌にどんな服を着たいか」、䞀床でも聞けおいたなら。
    そう思わずにはいられたせんでした。

    でも、この小さな埌悔には、思わぬ続きがありたした。

    今際の際の母のセンスをディスる嚘「お母さん、センスあかんねん」

    実家にはたくさんの服が残されおいたすが、そこから正解を芋぀けるのは至難の業です。

    たたもや、本人の垌望を聞いおいないツケが回っおきたかず、私が思っおいたずころ、
    しばらく考えた劻の結論は、明快でした。

    「今お母さんが持っおる服っお、茶色ずか濃玺ずかの地味で暗いや぀ばっかりでな。
    最埌にそんなの着お嬉しいかっお思うようなのばっかりやねん。あたしやったら絶察嫌」

    「お前それお母さんの服のセンスをディスっおいないか」
    ず思わず突っ蟌みを入れおしたったのですが、

    「お母さん、センスあかんねん」

    もしお矩母さんが聞いおたら「なんでやねん」ず蚀っお怒りそうな事を、この状況で平然ずのたたう劻。
    これはこれで芪子の信頌関係でしょうか。

    「あたしが、お母さんらしい服、新しいの遞んで買っおくる」
    そう宣蚀したその足で、看護垫さんに時間をもらえるようお願いしにいった劻に付き合っお、病院近くの近鉄癟貚店ぞず向かいたした。

    近鉄癟貚店での2時間、その遞択に思った「芪子やな」

    服遞びは、難航したした。

    1時間が経ちたした。2時間が経ちたした。
    それでも、なかなか決たりたせん。

    「これはどう思う」ず䜕床か聞かれたしたが、正盎、党郚良さそうに芋えたした。

    普段から自分の服遞びを100%劻に任せおいる、自他ずもに認めるセンスのよろしくないオッサンです。
    そんな人間に聞かれおも、䜕の参考にもならなかったず思いたす。

    「これは違う」
    「これは気取りすぎ」
    「これは䞊品すぎる」
    「こんなんお母さんちゃう」

    ず、延々ず悩み続けおいたした。

    2時間以䞊が過ぎたころ、「ちょっず方向性倉えるわ」ず劻。

    その埌少ししお手に取った䞀着を「これどう」ず芋せおくれたした。

    芋た瞬間「」

    クヌルでも、枅楚でも、爜やかでもない、
    むンパクト抜矀の䞀着でした。

    恐らく倧阪以倖では「䞀般的なお排萜」の抂念には収たらないであろう、
    ずある猫系動物の顔が、前面いっぱいにデカデカずプリントされた服でした。

    「いかにも倧阪のおばちゃん」な味わいが党開に花開いた、ある意味でずおも可愛らしく、華のある䞀着です。

    蚀われおみれば確かに、「お矩母さんらしい」ず私も感じたした。
    同時に、「センスずは」ずいう内心の突っ蟌みず共に「芪子やな」ずも思いたした。

    劻はそれを持っお、やっずレゞぞ向かいたした。

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    これはむメヌゞであり、決しお実物ではありたせん矩母ず劻の名誉のため。

    笑いず涙の、最高の逆転劇

    病院に戻り、その「デカ猫プリント」の服に着替えさせおもらった矩母。

    最埌のお別れに駆け぀けた矩匟は、郚屋に入り、ベッドの䞊で静かに眠る矩母の傍に立぀なり、倧爆笑でした。

    「ちょ、䜕これ おかん、最埌これ着るん」

    冗談を蚀いながら、声に出しお笑っおいたした。
    その笑い声で、病宀を包んでいた空気が䞀気に明るいものに倉わりたした。

    数日前たで、延呜の是非に涙し、ボロボロになっおいた矩匟が、冗談を蚀いながら矩母の顔を芗き蟌んでいる。

    劻は、満面の泣き笑い顔でドダ顔、ずいう噚甚なたねをしおいたした。

    もちろん、どうしおも最埌の時には皆、倧粒の涙を溢れさせおいたした。

    でも、その涙ず䞀緒に
    家族の「笑顔」を矩母に芋おもらう事ができた気がしお、
    それを矩母も喜んでくれおいるような気がしお、
    「矩母が最埌に着る服」は私たちにずっおも「莈り物」ずなったなず思っおいたす。

    病院のあたたかいご提案ず、
    劻の2時間の逡巡ず、
    デカ猫プリント服が、
    そこにいた家族に小さな息継ぎをさせおくれたした。

    それがなければ、
    私たちは暗い衚情のたた矩母を芋送るこずになったかもしれたせん。

    この蚘事を読たれおいる40代の皆さんや50代の私が、今できるこず

    この経隓を通しお、
    「自分の芪にも、最埌に着たい服を聞いおおくべきなのか」
    ず考えたした。

    でも正盎、今の私は、
    そこたで匷い結論にはただ至っおいたせん。

    皆さんは、どうですか
    ご䞡芪の垌望を知っおおきたいでしょうか

    なかなか聞けるものでもないずも思いたすし、
    䜕なら、この蚘事を読んだこずをきっかけに䜿っお、
    䜕気ない䌚話の䞭で尋ねおみるのも良いかもしれたせん。

    でも劻の服遞びを思い返すず、
    これはこれで、
    案倖なるようになるかもしれない、ずいう気もしおいたす。

    少なくずも、
    矩母のために劻が悩みながら遞んだあの服は、

    あの重苊しかった䞀週間䜙りの空気を、
    ガラっず倉えおくれたした。

    すべおの正解を事前に甚意しおおく必芁はない。
    ただ、最期の瞬間に「その人らしさ」を思い出しお笑い合える、そんな関係性でいられたら、それだけで十分な備えなのかもしれたせん。


    さお、お母さん。
    そのデカ猫プリントの服、倩囜でもみんなに突っ蟌たれおたすか
     


    次は、病院で最期を迎えた瞬間にカりントダりンが始たるタむムリミットに぀いお。

    ■倧阪のおかんが遺しおくれた宿題 ― シリヌズ蚘事䞀芧

    #1芪ず連絡が取れない倜、実家の鍵を持たなかった40代の倱敗
    #2芪の「延呜」どう決める元気なうちに本音を聞くこずが家族を救う
    【本蚘事】#3芪の最期に「倧阪のおばちゃん」党開の服を遞んだ話病院での逆転劇
    #4芪が元気なうちに読んでほしい病院で初めお知った『数時間』のタむムリミット
    #5遺圱に䜿える写真が、䞀枚もなかった話。──40代のあなたぞ
    #6家族葬はどこたで呌ぶ誰に連絡──芪の亀友関係を䜕も知らなかった我が家の盲点
    #7芪を倧切に思っおいるのに、お墓が決められない。──倧阪のおかんが遺しおくれた最埌の宿題

    40代以降で同じような堎面に向き合う方の、
    䜕かの予習になればず思っお曞いおいたす。

    もし読んで䜕か感じるずころがあれば、
    「スキ」を抌しおいただけるず励みになりたす。
     

    それでは、たた、別の蚘事でお䌚いできれば幞いです。

    浮氎培凪

     
     
    40代のこれから10幎、知らないず地味に困る珟実を䜓隓ベヌスで蚘録。たずはこちらの固定蚘事から↓ https://note.com/rosy_macaw8007/n/na9cdfc2648ac

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