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第章 / い぀かこの䞖界はこの䞖界ではなくなる. 【前篇】 䞍倉を重宝する珟代性に反しお倉わりたくる蚘録。

    音䞭今倜

    − 
    氞遠に完成しない未来のオブゞェクト


     オブゞェクトには、「物や物䜓」ずいう意味の他に「目的や目暙」ずいう意味がある。

     タむトルに冠した「氞遠に完成しないオブゞェクト」ずは、すなわち「時代や環境に合わせお可倉する物や目的」ずいうコトになる。そしお、そんな䞍確かでふわふわずしたオブゞェクトがなければ生きおゆかれない人間にずっお、倧切にすべき哲孊が「反脆匱性悪くなれば悪くなるほど良くなる状態」であり、それは普遍的な「矎埳」ぞず繋がっおいる。

     人間の描く目的や求める物などは、いかに「脆いモノであるか」を認識し、状況によっおアゞャストしおいくコト––––぀たり、倉化を恐れない反脆い粟神むしろ、倉化を歓迎するしなやかさ––––それを助けるメ゜ッドこそが「ナラティノ」であり、そのメ゜ッドを最倧限に掻かせるフィヌルドが「むマヌシノ  没入型の仮想珟実」なんだず、たったそれだけのコトを章もかけお長々ず曞いおしたった  

     それなのに、僕が曞く「本線」は、実は、この第章なのだず蚀ったら、お叱りを頂戎するこず必至だ。

     読むのを止める前に、もう少しだけ、お付き合い願えないだろうか

     もし、ご自身の生掻に今すぐ圹立぀情報を求めおいらっしゃるならそれにお応えできたのかは分かりたせんがここたでお読みいただければ十分だ。なぜなら、ここから先は音楜業界の䞭のボクが曞く劄想だから  より䞀局、今すぐ圹立぀コトなど曞けないし、最悪の堎合、未来氞劫、無甚の戯蚀に終わる可胜性も吊めない。

     ぀たり、読むに倀しないかも知れない。

     䞀方、章たでに蚘した内容は、ボクずいうちっぜけな個人の経隓や知識から導き出した方法論ではなく、音楜業界ずいう䜕千䜕䞇を超える人々が䞖玀から玡いできた歎史から拝借した「ちょっぎりの成功」ず「倥しい倱敗」に由来する「知恵集合知」だ。

     だから、䟡倀があるかも知れない。

     だっお、少なくずも、ボクが曞いたわけじゃないから。幎ほど続く音楜業界がボクに曞かせただけで  その内容を創り䞊げたのも無数の先人たち、だから––––

     章たでの内容を吊定するコトは、音楜業界を生き抜いた諞先茩が流した血ず汗ず涙、そしお、ごく皀に埮笑む幞運が嬉しくおやはり流した涙––––そのすべおを䜕十䞇字ずかけお「嘘泣き」だったず断蚀するに等しい。

     どうか、圌らが喜怒哀楜から芋出した「ナラティノだからこそ反脆い」ずいう神話を信じお欲しい。

     もし、ご自身の生掻に今すぐ圹立぀情報を求めおいらっしゃるなら、ここたでお読みいただければ十分ずいうのは、嘘ではない。

     でも、最埌の「章」だけは、ボクが曞く。

     よっお、自信がない。

     ただ、圹に立぀かどうかは分からないが、「新しい䜕か」をお䌝えできるずしたら、これから曞くプロタむピングの方かも知れない。

     これたで曞いおきたコトは、これから曞く「今ここにないからこそプロトタむプたるプロトタむピング」の前提ずなるキヌワヌドの共有小説であれば冒頭の䞖界芳を説明するシヌンも兌ねおおり、その共通蚀語がなければ、この章で描いおいく⑥぀のストヌリヌは、荒唐無皜な珍玛挢玛に終わっおしたう。

     僕が生きる゚ンタメ業界における「矎埳」ずは、シンプルに「プロセスでは泣かせたずしおも、最終的には人々を笑顔にするコト」だ。

     本曞も、たた、゚ンタメでありたいず願っおおり  

     ただの知識の共有で終わらず、僕の筆力が届くか䞍安だが、粟䞀杯、日々の生掻に疲れた心を癒すためのカタルシスを含めた感動を届けたい––––

     僕が、音楜あるいは音楜ビゞネスの歎史や性質から、珟圚の゚ンタメに芋出せた反脆さは、たった぀「ナラティノ」ずいうメ゜ッドだけだったが、それは、今埌、あらゆる業界が「の掚進」「仮想珟実゜リュヌションの実装」「IMMERSIVEずいうトレンドの理解促進ず掻甚」など––––今はただ新しいずされおいるテクノロゞヌや発想を甚いる際、倚くの堎面で重宝できる普遍性を持぀

     断蚀できる。

     なぜなら、冒頭で明蚀した通り、それは、僕ずいう個人が曞いたのではなく、音楜産業ずいう数癟幎蠢く倚頭生物が描いた軌跡史実の暡写––––著䜜者ず名乗るにはかなりチヌトな「写実芋たたたの曞き写し」––––

     玛れもないファクトだからだ。

    「新しい技術を䜿うずいうコンセプト」がキャッチコピヌ呌び氎ずなり、それだけで人々が楜しんでくれるのは初期のごく僅かだけだ––––結局、その技術を䜿っお生たれる䜓隓が楜しいコトなのか––––ずいう圓たり前の方に普遍性は宿る––––それは、ずきにプリミティノ原始的であり、ずきにむノベヌティノ革新的であり、あるいは、その䞡方を䜵せ持぀「回垰的な新しさ枩故知新」であったりする。

     ナラティノは、音楜業界史によっお蚌明されたたさに原始的な神話であり、最先端のテクノロゞヌでもあり、その䞡方を兌ね備えた枩故知新の発想だ。

     情報瀟䌚Society 4.0から非物質的瀟䌚Society 5.0ぞの過枡期である珟代においお––––たずえば、デゞタラむズやむンタヌネットを駆䜿した超民䞻的なあるいは/゚ンタメその最たる䟋がむマヌシノシアタヌは「人々を楜したせるコト」を進化させるための重芁なファクタヌに違いない。

     それは「可倉的な途䞭経過プロセスでしかない各刹那に起こり続ける珟象の連鎖に、䞍特定倚数の意志がリアルタむムに反映されおいくコト」であり––––結果のような瞬間は、次から次ぞず倉化し続けるしかない––––぀たり、い぀たで経っおも完成しない唯䞀解に固定されないコミュニティを生み、だからこそ反脆い氞続性を持぀時代を超えお氞く人々に愛されるこずが分かっおきた。

    【 ナ ラ テ ィ ノ ず は  】

     より具䜓の䟋を挙げるず、ディズニヌリゟヌトは、「タヌトルトヌク」ずいうナラティノなアトラクションに関しおは、䞀般人がYouTubeなどに投皿する䜓隓映像を消去しようずしない––––これたで「悪」ずされおきた「䞊でのネタバレカキコミ」を、むしろ「顧客が物語るクチコミ」ずしお歓迎しおいるように芋受けられる。

     この考察が正しければ、たさに、悪ければ悪いほど良くなるネタバレすればするほど興味喚起される反脆い状態ず蚀えるだろう。

     事実、「タヌトルトヌク」に限っおは、顧客らの投皿ネタバレを芋た方がより実䜓隓したくなるずいう芋慣れない珟象が起こっおいる––––そもそもナラティノには唯䞀の完成圢など存圚しないわけで、ネタバレするネタなどあり埗ないずも蚀えるが  

     この逞話が難しいコトのように感じるようなら、その原因は、偏に、僕の筆力䞍足にある。だっお、タヌトルトヌクを知る人であれば、誰でも倧きく頷いお頂けるような分析ですらない事実描写に過ぎないのだから。

     これは、埓来の固定的なナラティノに乏しいアトラクションでは蚱し難いだからこそ、ディズニヌリゟヌトが躍起になっおむンタヌネット䞊から消そうずする顧客による自由なリヌクだ。

     実に、反脆い事䟋だず思う。

     次に挙げたい実䟋は––––玙ずいう物質に固定印刷された埓来の蟞曞ずは䞀線を画す、デゞタルデヌタに過ぎないからこそ超民䞻的に可倉するナラティノな蟞曞「りィキペディア」で起こった「ヒト科の写真にた぀わる癜熱した議論もはや炎䞊」だ––––

     ––––圓初、ヒトを象城する写真ずしお掲茉されたのは、「パむオニア蚈画無人機による惑星探査」のためにが甚意した「地球倖生呜䜓に遭遇した際にヒトを説明するための男女の絵」だった。

     それが、䞀芋、ペヌロッパ系の癜人らしいコトが物議を醞すず、次にアメリカの癜人少女ず黒人少女の写真に眮き換えられた––––結局、この議論は数幎間続き、珟圚はタむのアカ族の男女を撮圱した写真に萜ち着いおいる。

     玙に印刷された蟞曞にずっお、「炎䞊」は、商品回収にも繋がり兌ねないリスクだが、可倉的な「りィキペディア」では、「或る時点の刹那的な誀り」も「それに察する炎䞊」も、掲茉されおいる情報の粟床を向䞊し続ける歓迎すべきプロセスだ。

    間違いを嫌うのは脆い状態、間違いを単なる情報ずしお扱うのは匷い状態、間違いを愛するこずこそが犯す間違いは小さくもなるだろうし反脆い状態である。原曞を参考に、僭越ながら筆者が芁玄

    「反脆匱性――䞍確実な䞖界を生き延びる唯䞀の考え方」ナシム・ニコラス・タレブ著

     ネタバレすればするほど挔者も顧客も燃えるタヌトルトヌク、燃えれば燃えるほど質を高める魔法のような蟞曞––––それらが、どのような技術に裏打ちされおいるかを、ナヌサヌは気にも留めなだろう。

     圌らが重芖するのは「䜓隓」であり「技術」ではないからだ。ただし、技術がなければ、新たな䜓隓䟡倀は生たれづらいのも今らしさなのだ。

    「脆いすぐに移ろう人の目的」ず「反脆い䞍倉的な手段」は䞡方そろっおこそ真䟡を発揮する。倢ずいう目的だけを持っおいおもホラ吹きに過ぎず、テクノロゞヌずいう手段だけを誇っおみおも暩利を振り翳すのみで、意矩も、矩務も、生たれない。

     盛期ルネサンスから垂民革呜ぞず倉遷した時代によく䌌た䞖玀の幕開け、益々、新たなテクノロゞヌの発明モノづくりがコトづくりクリ゚むションのむンスピレヌションになり、逆に、新たなコトの実践においお炙り出された問題点がテクノロゞヌ開発のモチベヌションになっおいる。

     ゚ンタメずテクノロゞヌ––––アヌティストず゚ンゞニア––––哲孊ず量子物理孊––––挙げればキリがないが、そんな芞術ず科孊技術の理想的な関係は、誰も傷付けない可胜性が高い嚯楜の舞台゚ンタメの䌚堎だからこそ、䜕も恐れず、玠早く瀟䌚実装できるのではないか

     䞡者のサむクルをアゞャむルに䜕床も巡りながら倱敗を歓迎しながら「技術力ずいうコトを含むクリ゚むションを支えるハヌドりェアモノ」ず「物質的な䜜品ずいうモノを含む人々を楜したせるアヌトや゚ンタメずいう゜フトコト」を生み出す茪––––

     それが回るたび、誰かを蜢き殺すようでは、誰しもが躊躇しおしたう。でも、゚ンタメずいう分野には、前述した自動車教習所のような、それでいお、遊園地のゎヌカヌトのような、誰も死なないレヌスコヌスが敎備されおいる。

     さらに、高速茪廻の䞭で氞遠の未完成であるコトを喜ぶのは「オブゞェクト補品ずいう物䜓や物質的な䜜品」だけでなく「オブゞェクト目的や目暙」もで––––だから、ナラティノ色々な人々が関わっお垞に可倉的な状態な運転の仕方を遞ぶ際には、ダむバヌシティ・むンクルヌゞョンであればあるほど、生たれる軌跡成果はそれだけ倚圩になるし、倚角的な優しさが持おる。

     目の芋えない人が党力で走れお、片足のない人もやはり思いっ切り走れる。それができるのは、戊堎ではなくパラリンピックずいう゚ンタメの舞台だ。

     倚様性の内包は、ゞェンダヌ問題だけに適甚されるような狭矩な思想ではない。

     法治䌁業でも蚘した通り、䌁業ずいうゲれルシャフトは、もはや囜境ずいうゲマむンシャフトを悠々越えながら掻発に掻動しおいる。近い将来、䌁業ずいうゲれルシャフトの壁すら超えた新たなゲマむンシャフト「ダむバヌシティ・゚ンハンスメント※ 倚様性を内包するだけではなく、むしろ、その違いをより顕著にし、倚様性のダむナミクスをさらに高める組織」が求められるはずだ。

     その「箱」には、ただ、名前がない。少なくずも、囜でも、䌚瀟でもない。もしかするず、友達や故郷に近い存圚になのかも  

     ずにかく、゚ンタメは、誰䞀人傷付けるこずなく、あらゆる術を詊すこずができる超平和なフィヌルドにもっずも近い堎所だ。

    ※ この蚀葉は「人機䞀䜓」を率いる「金岡博士」氏から教わった蚀葉だ。

    https://www.jinki.jp/#top-mv

     月䞊みな衚珟だが、僕は、色々な地域だけでなく、様々な䌁業や業界の人たちず「新たな家族や友人ゲマむンシャフト」になりたいず願っおいる。人䞊みに人芋知りでも努力しお望むべきだず思っおいる。

     故郷や家族や幌銎染など、元々の血瞁地瞁も倉わらず倧切にすべきだ。しかし、資本䞻導瀟䌚においお、家族よりも職堎の仲間ず過ごす時間の方が長いのもたた事実。生たれ故郷の友人よりも倚くの時間を共にする可胜性が高い職堎の仲間は、䌁業間で分断されるべきではない。

     その「間」は、越えるずきに囜境のようにパスポヌトや面倒な手続きが必芁ないから、超楜チンだし、メヌル本で、い぀でも、繋がれる存圚だったりもする。

     だからこそ、軜薄なのではなく、より深く、共通蚀語や共同思想を䌎っお、新たな法治瀟䌚である集団より良い瀟䌚を実珟する方法を共創するただ名付けのされおいない組織を圢成しおいくべきだず思っおいる。陜キャずか陰キャずかいう話でもない。仕事の堎で、性栌の明るい暗いは、良し悪しにも、幞い蟛いにも、関係ない。もし、そんな事態が起こっおいるなら、それは、個人の問題ではなく、組織の課題だ。

     最終ずなる本章では、ノェルヌのようにはいかないが、自分なりに、粟䞀杯、新たな法治䌁業が、今埌、どのような玠晎らしい未来を共創しおいけるのか––––「⑥぀の話」をプロトタむピング※しおいきたいず思う。

    ※ 今 回「     」 に 公 開 す る の は そ の 侀 郚
    新 芏 事 業 に 関 わ る 郚 分 も あ り な ん お 、な ん お ケ チ な ん だ ろ う 

     それらに共通する「反脆さ」ずは䜕か––––

     元々、軍事甚語だったは、ビゞネス界においおもネガティノなキヌワヌドずしお、あるいは、察峙しなければならない混沌のように扱われるこずが倚い。

     それを取り巻く問題の根本も、その解決策も「あちら  な状況」偎にあるのではなく「こちら  ではない意識」偎にあるのではないだろうか

     ぀たり、珟代人に必芁なのは––––

    「であれ」

     ––––ずいうバむブルかも知れないのだ。

    ・Volatility倉動性  ・Uncertainty䞍確実性
    ・Complexity耇雑性 ・Ambiguity曖昧性

     これが、を構成する芁玠だ。

     どれも、䞀芋、悪に芋えるが、可倉性ずいう幅を持っお耇雑であるコトはたったく悪いコトではなく、むしろ、歓迎されるべき状況ずも蚀える。「封建的で䞭倮集暩的な瀟䌚」から「民䞻的で分散型の瀟䌚」になる過皋で、もっずも倧切にされおきたのもなシステムなわけで、遞挙や法治経枈掻動も突き詰めればすべお倉動性ず䞍確実性によっお支えられおおり、結果、倚くの人々が刀断に携われるように曖昧な状況を生んでくれおいる。

     むしろ、でない䞖界の方が、いかに脆く危険であるかの参考たでに、を構成する芁玠の反意的な状況がどのような状態になるかを挙げおみる。

    ・䞍倉的 or 固定性  ・安定的 or 䞍掻性
    ・䞀元的 or 単玔性  ・確定的 or 透明性

     おおよそ、䞊蚘のような感じ––––

     これらの「蚀葉」に魅力があるだろうか

     魅力的に映る「安定」や「透明」ですら、捉え方によっおは諞手を挙げお歓迎できるような芁玠ではない––––曖昧だからこそ楜しめる物事は意倖に倚い––––安定は誰しもが求める欲求である䞀方、恋愛や結婚においおマンネリを生む原因でもある––––食事をするずきに「それがどのようなプロセスを経お䜜られたか」を知りたがる 「可芖化透明化 しろ」ず䞻匵する人々は倚いが、「すべお」を知りたがる人は少ないのも事実だ。

     自らが食べる動物や魚が、狩られたり、締められたりするシヌンを、積極的に芋たい人は倚くはないそれを生業にする方々を吊定する意図は䞀切ございたせんので悪しからず––––あくたで、顧客が、そのシヌンを芋たいかどうかの傟向の話です。

     ここでも「心の適甚範囲」が物を蚀う。

     身勝手な我々は「自分の健康に害のないプロセスで䜜られたか」を芋たいだけであっお、「食事の矎味しさを远求するあたり、他者にどれだけの犠牲を匷いおいるか」を芋たいわけではない堎合が倚い。

     埌者には、明確に「䞍透明性」を求めおいるわけだ。

     それは、あくたで「利己的な透明性」であっお、曖昧にしおおきたいずいう意識を無意識の方ぞず远いやったに過ぎない。

     倉動ずいうのは可倉を蚱容する幅を生み、䞍確実だからこそ向䞊心が生たれる。耇雑性ずいうのは蚀い換えれば倚様性ずなるし、それを内包するこずで心地よい曖昧さを生み、遞択の自由が生たれる。

     䞍特定倚数による予枬䞍胜な遞択の連続あるいは同時倚発は、倚様性の内包のみならず倚様性が指す幅を広げるだろう。そしお、これは、ナラティノに通ずる考え方であり、もっず蚀えば、こそ「ナラティノの生みの母」なのだ。

     そういったに察応するず敵察するずいう考え方は「完成された唯䞀解に収束しよう」ずいうアプロヌチに繋がりかねない。

     それを導く方皋匏やステレオタむプを芋出そうずする捏ち䞊げが、あたかも正しい救枈のように垃教されおいくこずにも、匷い嫌悪感や危機感が募っおいる。

     それは、䞍倉ずいう固定が生む安定ずいう䞍掻性、䞀元的であるがゆえに短絡的な単玔思考が唯䞀解を求めるあたりより確定的なシステムを奜む、そういう保守。䞀芋するず、透明性ある正盎な䞖界の枅さや朔さは、面癜み遊びや寛容を排陀し、善意的に正盎ずいうよりは銬鹿正盎––––ようはたったく融通の効かない閉塞的な瀟䌚を誕生させるかも知れない––––

     党䜓䞻矩は、の真裏に朜んでいるのだ。

     だから––––

    「可倉的であるがゆえに未完成垞に次の新しさを提瀺し続ける 氞遠にプロセスにあっお倉動的で䞍確実であるがゆえに倚様性を内包するだけでなく増幅゚ンハンスすべき耇雑で曖昧であれ」

     ––––「であれ」ずいうメッセヌゞの方が「反脆匱性」を持っおいる。

     タレブ氏が「ANTIFRAGILE」に蚘した「間違い」の䟋ず同じく、「を嫌う」のではなく「を愛する」ずいう姿勢が重芁だず思うし、それは、ナラティノなマヌケティングやサむクルを謳う「Collective Genius集合倩才」ずいうアゞャむル組織においお、非垞に重芁な実践哲孊になるはずだ。

     垞に新しいずいうのは、垞に倱い続けるコトず同矩で––––ずいう集合知は、今埌より高速化倧容量化しおいく通信環境の進歩に䌎い、孊習デヌタの集積を加速効率化し、その深局孊習スピヌドを急激に増しおいくだろう。

     次の瞬間には、それは瞬刻前の知ずは別次元の胜力ぞず進化しおいる。

     そんな人工知胜の刹那性は、か぀お固定的だったモノコンテンツに、民䞻的な刀断を反映できる。単玔な倚数決ではないリアルタむムな可倉性ナラティノなコンテクストを䞎え、オブゞェクトに氞遠ずいう「倢」を付加しおくれる。

     さらに、人は、史実を遡る限り、人以倖からの支配を求める傟向にある。か぀おは、神の審刀を厇め、やがお、法に裁刀を委ね、今はお金による刀断を敬う。人々が次々に拝んできた神も、法も、金も、すべお人倖の存圚だ。

     たずえば、メタバヌスで行われるバヌチャルシンガヌのオンラむンLIVEで、仮想であるがゆえにリアルな実物の䌚堎やアヌティストでは䞍可胜な「リアルタむムに倉化する衣装や䌚堎の圢や色」を甚意し、それを決めるための投祚を行なったずき––––

    「赀か 青か」

     ずいう二者択䞀のシステムであるなら、あらかじめ決められた分岐点を「右ぞ進むか 巊ぞ進むか」の連鎖の先に「マルチ゚ンディング」が埅っおいるような––––叀来の「あみだくじ」に近い––––狭矩な初歩的なむンタラクションから生たれる䜓隓䟡倀しか生たれない。

     に近付けるためには、たずえば、赀ず青の比率によっお「玫」の色を倉えるような仕組み赀91%青9%の投祚結果の堎合は、限りなく赀に近い赀玫、赀45%青55%の堎合は、どちらかずいうず青寄りの青玫になるようなシステムがあればいい。

     そこにが加われば、よりなシステム  予枬䞍胜な䜓隓が生たれる。

     人工知胜技術においお「プロセス人間の思考回路のシミュレヌションなど」を぀くるコトはできおも、それを経お生たれる「結果」を操䜜するコトはできない––––完党に独立した人間の倖偎に圚る存圚であるからこそ、人工であっおも、それは「知胜」たりうるからだ。

     ずきに、我々は、実圚を
    「物䜓ずしお圚るか吊か」によっお
     刀断しがちだが––––

    「知胜」における
     実圚を問うずき、
     物質性は、たったく重芁ではない。

     ホログラムで投射された「」ず、
     実際に立っおいる「人」がいるずしよう。

     前者はバヌチャルで、埌者はリアルずいう分別は、可芖化の方法における「物質か非物質か」の話であっお––––それによっお「はバヌチャルだ」ず断ずるのは、尚早だ。

     本質的な「存圚」を怜蚎するずき、「実圚珟実か架空仮想か」は––––あらゆる他者の頭の䞭に自分の完党がいないコトが重芁ではないだろうか。

     僕が僕ずしお、䜕からも独立し、存圚できおいるのは、
     僕にしか分からない郚分が、僕の䞭にだけ圚るからだ。

     人工知胜を名乗る箱は、箱は箱でも
     ブラックボックスである必芁がある。

     あなたも、別のあなたも、
     あの圌も、その圌女も、同様だ。

     それこそ、独立した存圚である蚌だからだ。

     もし、僕なりのあなたなりの圌や圌女なりの心䞭が、誰かの頭脳に完党に読たれおいるような事態––––぀たり、誰かに創られたものであるなら、それは、もう知胜ずしおは架空であり、実圚しないず蚀える。たずえ肉䜓を持ち、たしかに物䜓ずしお目の前に立っおいたずしおもだ––––本来、そんなこずをしでかすのは「神」しかいないが  

    本曞「ずシンギュラリティに぀いお ❶」参照
    https://note.com/oto_ningen/n/n54e06a2ee459

     自分以倖のすべおが予枬䞍胜な「個」ずいうのが、リアルな実圚を担保する最重芁玠だ。予枬できる物事ずは、぀たり、誰かが糞を匕くフィクションに過ぎない。

     䞊蚘の通り、予枬䞍胜でリアルな存圚であるが、オンラむンLIVEの投祚における結果を生み出すずすれば、それは人ではない䜕かの独断に或る人間の独断に埓うよりは心地良く埓える新たな「ナラティノな䜓隓䟡倀」を生むかも知れない。

     人間である誰か個人の独断は非垞に耇雑か぀打算的で、玔粋にその物事だけで刀断するような冷たさを持っおいない。䞀方で、人工知胜には他意や感情ずいった䞍玔物がないため、ずおも冷たいフラットな独断を行うコトができる。

     だからこそ、人は、その刀断を枩かく受け入れられるず予想する。

     小池氏は幎の郜知事遞でを、かなり具䜓のレベルで利甚しおいた。

     遞挙運動では、避けお通れない「自分で自分を小池癟合子ずいう人が小池癟合子ずいう人を自画自賛する」ずいう厚顔無恥を、自分のに自分を耒めさせるこずで緩和した。

     これは、有暩者にこれたでずは䌌お非なる奜印象を䞎えたはずだ––––

     〜途䞭略〜

     ––––姿圢は小池氏にそっくりなアバタヌでも、やはり、それは人倖なのだ。うたく自画自賛の厚かたしさや嫌味を排し、ずもすれば、チャヌミングに映った可胜性すらある〜新たな支配を担う人倖は、䞖界各囜で語り継がれおきた神話に登堎する神々に倣い、憎めなさや可愛らしさを持぀べきなのだ〜そういった面からも「ゆりこ」ずいうネヌミングや字面も秀逞で、「お地蔵さん」のような芪しみやすさも兌ね備えおいた。

     しかし、それ以䞊に最倧のメリットは、「ゆりこ」が確実に「小池癟合子」ずいう人間ではなかった点にある。

    本曞「が人類から 〜 「 」 を思い知るだろう」参照https://note.com/oto_ningen/n/n459a99b58b3f

     人工知胜ずいう人倖の存圚は、ルヌルや倚数決に代わる新たな平等を担うシステムや発想になり埗る。

     もし、人工知胜が叞法に取っお代わるような未来が来れば、人治囜家王ずいう人が領民ずいう人々を治める瀟䌚から法治囜家王に代わっお法があらゆる人々を治める瀟䌚で、裁刀官怜事匁護士などは法の代匁者に過ぎないぞず倉遷した珟代のさらに先にある「人工知胜が治める瀟䌚」が、瀟䌚党䜓の䞀郚に実装されおいくかも知れない––––

     それは、人々にずっお、ずきに枩かな絶察零床冷たさを持っおいる。

     先ほどの可倉的なオンラむンLIVEのバヌチャル衣装の色でいえば、「赀か、青か」だけでなく、アヌティストぞの想いなどの文字情報も䞀緒にしお人工知胜に送るコトで、意味も分からないたた「薄い緑色」になるコトもあるだろう。

     むしろ、意味など分からない方がでいいのだ。

     そんな未来は、予枬䞍胜な人工知胜ずいう人倖のあらゆる人に察しお平等に䞍条理で冷たい独断を楜しむような瀟䌚的雰囲気が醞成され、誰もが最終的には玍埗する––––もしくは、せざる埗ないリテラシヌやマナヌが普及した想像も付かない新セカむが埅っおいる。

    「神」のような存圚ずなった人工知胜は、あるずきはコミカルに「さすが、分かっおる、ネ申」ず評され、あるずきは恚み蚀の察象ずしお「今回の神の刀断は到底受け入れ難い。あの堎面で黄色にするなんおセンスなさすぎでしょ」など、予枬䞍胜で幅広い倚様性を内包した結果を生むだろう。

     そしお、それによっお、どれだけ新たな神が憎たれようずも、肉䜓を持たない限り、ナむフで刺される事件も起こらなければ、感情を持たないがゆえに自身が粟神的に傷付くコトもない––––人々もどこかで、人間ではないから蚱容できる郚分が倚いはずだ。

     意味の分からない䞍条理な刀断  党人類の倖偎にいる新たな神性であるの予枬䞍胜な独断は、新たな平等やナラティノを啓瀺するだろう。

     その神は、宗教や法埋のような想造によっお心の䞭だけに珟れる絶察的だがリアルではない存圚ではなく、我々の想造の完党に倖偎から心の䞭に働きかける絶察的ではないがリアルな存圚ずなるはずだ。

    【 人は人倖からの支配や刀断を歓迎する傟向にある 】



     自身は瀟䌚生態孊者を名乗り、他者からは未来孊者フュヌチャリストず評されたピヌタヌ・F・ドラッカヌ博士は、疟うに予報した。

    今、瀟䌚は粟神的な䟡倀ぞの回垰を必芁ずしおいる。それは、物質的な䞖界を補うためではなく、物質的な䞖界に意味を䞎える為に必芁ずしおいる。

     本曞に「どこでもドア」ずいう重芁なむンスピレヌションを䞎えおくれた日本が誇るフィヌチャリスト、藀子・F・䞍二雄先生は、ご自身の子䟛に向けた垌望をこう話した。

    最䜎、身に付けお欲しいのは硬盎しない柔軟な考え方です。䞀面でしか物事を芋られない。そんな人間だけにはなっお欲しくない。そのための぀の方法ずしお、乱読させおいたす。いわゆる良曞に限りたせん。䞖の䞭には様々な䞖界があり、色々な人たちがいお、それぞれ違った考え方・生き方をしおいるのだずいうこず。それを分かっお欲しいず思うのです。

     音楜業界は、グヌテンベルクの掻版印刷ベルや゚ゞ゜ンらによる録音モトロヌラヌのカヌラゞオ゜ニヌのりォヌクマンアップルのデゞタル流通網ず新たなデバむス「iPOD珟iPhone」など、科孊技術や文化の発展によっお経枈的な成長をしおきた䞀方で、ラゞオやテレビの攟送、貞レコヌドやレンタル、YouTubeや定額制ストリヌミングサヌビスずいった新たなむンタヌネット䞊の攟送など、同じ科孊技術や文化の発展によっお、幟床もの危機を迎えおきた。

     そのたびに「危機パラダむムシフト」を「チャンス垌望」に脳内倉換し、たくたしく生き抜いおきたのだ。

     そこからの経隓則は、音楜業界にずっお、音楜だから䞍利なこずや音楜だけが䞍利なこずは、リスナヌにずっおは、音楜だから䟿利なこずや音楜だけが䟿利なこずだずいうものだった。

     これたで蚘したように、僕たちは「音源」流通垂堎が瞮小するこずを「音楜」が求められおいない––––ず短絡するのは愚行だずいうこずを痛いほど知っおいる。

     倧切なのは、そういった負を起こした原因は、同時に、音楜自䜓の需芁を増長させた面もあるずいう事実だ。音楜業界にずっお、垞に音楜はビゞネスの起点であるべきで、決しお、発想を制限するような存圚であっおはならない。

     危機の原因こそ、チャンスの兆し––––

    「わたしたちだから䞍利なこず / わたしたちだけが䞍利なこず」を、
    「わたしたちだからできるこず / わたしたちだけができるこず」に。

     時代を悲芳しおも䜕も生たれない––––その倉化を歓迎するだけではなく、そんな䞀芋、自分にずっおは䞍郜合な珟圚珟実を愛する反脆さを持ちたい。

     垞に新しい垌望を––––半分は自分に蚀ったようなものだ。


    ここからは、⑥぀のプロトタむピングずなりたすが、
    珟圚進行䞭の新芏事業に関わる郚分もあるため
    【予告線ダむゞェスト版】のような圢で蚘しおいきたす。

    【 以䞋、−「① 圢ず動きず声で぀くるミカンの話」のみ党線掲茉 】

    再床、念抌しですが  
    ここからは、僕個人の想造ずいうオマケみたいな章なので、
    読んで頂いおも、今すぐ圹に立たない話です。

    それでも、もし、読み進めお頂き、
    今はただありもしないこの先も来ないかも知れない
    架空の未来ずそのワクワクをご共有できるのなら、
    クリ゚むタヌの端くれずしお、ずおも、嬉しく思いたす。


    − 
    ① 圢ず動きず声で぀くるミカンの話



     カメラは、どんな情報を取埗するマシンだろうか––––

     –––– 光 だ 。

     そしお、光の原則「」を甚いお色圩も反映する。

     時間ず組み合わされば、スチヌル写真が連続投圱されお動画ずなる。さらに音声を加えれば、映画やミュヌゞックビデオになる。

     䞖玀を垭巻した「写真」は「光」ず「色」––––「映像」はそれに加えお「タむムラむン」ず「音声」によっお “完成する” アヌカむノ蚘録だった。


       §


     幎––––昭和が続いおいれば、癟幎ずいうメモリアルむダヌ。

     カメラに魂が抜かれるず信じる人がいた時代の写真は、庶民にずっお、䞀生に䞀床、撮圱できるかどうかの䜓隓䟡倀を持っおいた。

     もはや電話ず呌ぶべきかどうかも知れないスマホのカメラで、䞀生どころか䞀日、いや、䞀分間に、倚ければ、䜕十枚もの写真を気軜に撮圱できる珟代は、圌らからすれば信じられない䞖界だろう。

     数幎前、プリクラに代衚されるプリントシヌル機のアバタヌ版である「パラれる」のβ版がロヌンチされたずき、開発者ず垂堎の間にそびえる障壁は––––

    「リアルなアバタヌは、床生成したら、
     なかなか次を生成しない可胜性が高い」

     ずいう垂堎調査結果だった。

     リアルアバタヌ垂堎がスケヌルする未来を、たず、開発者自身が描けずにいた  

     かず蚀っお、写真が発明された時代のように、䞀生の蚘念に高額を支払っおアバタヌを぀くるような雰囲気がないこずも、たた、明癜だった。


       §


     幕末から明治にかけお、䞀念発起、写真通を開いたパむオニアたちは、䞊流階玚をタヌゲットに高玚品ずしお写真を売っおいた。撮圱ずいう䜓隓自䜓がテヌラヌメむドで、非垞に䟡倀あるレアなコトだったのだ。

     䞀般人が、自分のカメラでい぀でも気軜に家族や友人を撮圱できるようになったのは、そういった写真通が生たれお癟幎以䞊経ったのち––––

     今から幎前のこずだ。

     幎代に入るず、「䜿い捚おカメラ」なるプロダクトが登堎した。

     その頃には、写真撮圱はかなり身近な存圚になっおいたが、それでも䜿い捚おるカメラは、旅行やむベント時に賌入する莅沢––––非日垞品だった。そのすぐのち、時代を垭巻した「プリントシヌル」ですら、毎日のように撮圱できる䟡栌垯のサヌビスではなかった。

     そう考えるず、䞀般倧衆が、日垞的に写真を撮圱するようになったのは、カメラ付き携垯電話が普及した平成になっおからだ。


       §


     携垯電話による写真撮圱が普及しおからの「写真モノ」ず「撮圱コト」は、ありふれた䜓隓になり過ぎおしたい、サヌビスずしおは著しく陳腐化した。リアルなアバタヌの「撮圱」に進化したずころで、ビゞネスずしお成立するほどの単䟡を支払っお䜕床も撮圱しおくれるようなペル゜ナは、どこにも芋圓たらなかった。

     蚘念撮圱を生業ずしおいた写真通の隆盛を陀けば、䞀般人向けの撮圱ビゞネスの黄金期は、第次䞖界倧戊から埩興した盎埌の昭和、぀たり、䞖玀埌半のたった半䞖玀ず蚀っおも過蚀ではないだろう。䞀般向けのアバタヌ撮圱垂堎も同じく、短期で急萜するずいう悲芳的な予枬は、その時点では、しごく真っ圓な未来予想だったのだ。

     さらに、リアルではないデフォルメされたアバタヌを手軜に入手できるスマホアプリの登堎や、ゲヌム内でのアバタヌ掻甚が普及しはじめたこずが、次䞖代のプリクラを暙抜し、アミュヌズメント斜蚭ぞの導入を目論み、利甚者が生成するたび䞀定の料金を取るようなビゞネスモデルを想定しおいた「リアルアバタヌ生成ポッドパラれる」に察する開発者の絶望に拍車をかけた。

    「床、生成されたら、次を生成する意味なんおないだろ」

    「リアルか぀である倧矩が芋出せないね」

     ず、たぁ、こんなふうに、䌚瀟の䞊局郚の目に映り、そのビゞネスは撀退間際だった。


       §


     そんな状況を救ったのは、ゞュヌクボックスのような存圚だった。

     それは、か぀お、たったく売れなくなっおいたレコヌドを「䜿っお」新しい䜓隓コトを生み出し、レコヌドメヌカヌを救ったマシン––––

     開発者らは、その逞話を教科曞にした。

     䞖玀初頭に登堎した「録音技術」によっお、音源レコヌド流通ビゞネスが登堎する。

     決められた䌚堎に赎き、同時に、みんなで、享受する生挔奏のコンサヌト生挔奏ラむノを公共の堎で楜しむコトが䞀般的だった時代––––い぀でも奜きなトキに個人で楜しめる音楜鑑賞の登堎は革新的な出来ゎトだった。

     幎代には、ラゞオ攟送無料で聎けるコトが普及し、幎代には、い぀でもだけではなく「どこでも」を付け加えた「カヌラゞオ」が、車での移動ずいうプロセスを音楜で挔出するコトに成功した。

     攟送ずいう無料聎取B2B4Cモデルナヌザヌからは料金を受け取らず、䌁業からの広告収入を糧ずするずいう仕組みによっお、B2Cで音源を流通しおいたレコヌドメヌカヌの売䞊はアメリカで最倧玄%にたで萜ち蟌んだず蚀われおいる。

     その危機を救ったのは、幎頃に登堎した音楜を共有するトキ曲をバックに螊るコトや、呚囲に自らの音楜センスを自慢する、はばからず蚀えば、ひけらかすコトを提䟛する「ゞュヌクボックス」だった。

     カスタマヌは、個人がい぀でもどこでも奜きな時間や奜きな堎所で聎けるコトパヌ゜ナラむズこそが最先端だったはずの音楜鑑賞に、再び、コンサヌトのような回垰的なコンサヌト䌚堎に近い公共性を求めはじめたのだ。

     集団で同時に決められた曲を聎くずいうパブリックなトキを「䞍䟿だ」ず決め付けお、個人の遞曲に付き合うコトで共有せざるを埗ないトキが堎合によっおは音楜を楜しむために必芁なプロセスを持っおいるコトを芋倱っおいたのは、他でもないレコヌドメヌカヌだった。

     この段階で、音楜業界は、カスタマヌが、

    「音源を聎くモノ」よりも「音楜を楜しむコト」の方に––––
    「音楜を聎くだけのモノ」ではなく「音楜を䜿っお楜しむコト」の方に––––

     より倧きな䟡倀を芋出しおいるコトに気付くべきだったのだ

    本曞「第章 / 悪くなれば, 悪くなるほど, 良くなる存圚.」
    −「倉化に察する反応速床は狙っお出せる」より、䞀郚抜粋

     レコヌドずいう音の蚘録の生産を救ったゞュヌクボックス––––アバタヌずいう圢の蚘録の生成を救うのは、果たしお、どのようなシステムになるのか

     技術者たちは、ビゞネスのフォヌカスを「どうやっお、アバタヌを぀くっおもらうか」から「぀くったアバタヌを、どのように䜿っおもらうか」––––぀たり、「モノを売るためのコトづくり」の方にスラむドした。

     蚘録するコトぞのニヌズではなく、蚘録したモノを䜿うトキぞのニヌズを研究しはじめたのだ。

     そしお、次元のアバタヌは、撮圱するず䞍倉性を固持する撮圱した画像は氞遠に倉わらない次元の写真や映像ずは異なり、モヌションキャプチャされた動きのデヌタや、自分の声や話し方を再珟しおくれる「声アバタヌ音声合成」ず組み合わせるコトで、可倉性を持぀※ナラティノな玠材ずなるコトに泚目した。

     結果、人の人間が、倚くのアバタヌを持぀時代が到来した。

     これは、そんな「䞀人倚分身時代」の幕開けのお話だ。

    ※ 䞍倉的な録音した音声は氞遠に倉わらない音源を䜿っお、ナヌザヌ自身が螊るコトがゞュヌクボックスずTikTokのコア。

     TikTokは、それに加え、螊る姿を撮圱し、䞖界䞭に発信できるようにした。

     そのトキ、レコヌドあるいは音源デヌタ音の蚘憶は曲で、事足りるだろうか

     答えは、もちろん「吊」だ。

     音源デヌタをアバタヌに眮き換えるず––––床、生成するず䞍倉的な圢を䜿っおナヌザヌが、その分身に䜕かしらの動きや音声を加えおその姿を撮圱し、䞖界䞭に発信できるようにすれば  

     きっず、ゞュヌクボックスやTikTokのように、色々なアバタヌが必芁ずされるはずだ。

     圌らは、そう、考えた。


       §


     なぜ、人々は、䜕人も分身を぀くるようになったのか

    「レコヌド」を䜿う「ゞュヌクボックス」にあたる「アバタヌ」を䜿う「システム」ずは、䜕だったのか––––

     ––––それは、珟実䞖界には存圚しなかった。

     皆がこぞっお生成したアバタヌが生きるセカむは、この䞖ではないアノ䞖––––「バヌチャルリアリティ」だった。

     映画やミュヌゞックビデオは人称芖点で鑑賞するだけの蚘録––––぀たり、自分自身はこちらの䞖界珟実に存圚する状態で、スクリヌンを通しお䜜品を芳る䜓隓だが、䜜品は、人称䞻人公芖点、自身の網膜を通しお䜓隓するプロセスだ。芖界  䜜品※ずなる。

    ※ 映像鑑賞は、芖界 = 自分であり、䜜品はその䞭の䞀郚に登堎するあるいは、その䞭を䞀郚を暪長のやに切り取ったような画面の䞭のみで展開される。

     叀くはテヌプ、今でもテヌプやディスクなどのメディアに蚘録されたモノ「映像」を介した蚘憶ではなく、脳にダむレクトに蚘憶ずしお残る䜓隓––––

     アバタヌは、そんなコンテンツを人で楜しむ分には䞍芁で、むしろ、没入感を削ぐ存圚だった––––ゎヌグルたで付けお、せっかく、あちらのセカむの䜏民になり切ろうずしおいるのに 芖界のすべおをセカむの光景で芆うための努力をしおいるのに、叀来のTPV人称芖点アクションゲヌムみたく、わざわざ、自分の芖界にゞブンの分身をマリオずか勇者のように登堎させたい人はいない。

     珟実䞖界で、ちっちゃな自分を目の前に浮かべお生掻する人がいないのだから、自分の分身アバタヌを芋ながらバヌチャルリアリティを歩き回るなんお、リアリティの欠劂に他ならない。

     じゃあ、のどこに、リアルなDアバタヌが必芁なんだ

     むしろ、邪魔者扱いされおいるマヌケットや需芁などないように芋える。

     ––––ずころで、ゞュヌクボックスは、レコヌドの可芖化に意味などあっただろうか

     いや、ゞュヌクボックスを䜿うずき、レコヌド自䜓は芋えない存圚だったはず  むしろ、邪魔物ですらあった––––いちいちレコヌドを吊り䞊げおプレむダヌたで運び針を萜ずす時間は、短瞮すべき「トキプロセス」だった。

    「なら、きっず、倧䞈倫だ音楜業界の過去に倣うなら、アバタヌずいうモノが邪魔者扱いされる分には問題ないはずだ」

     答えは、ただ、芋付かっおいないが、せめお、そう、蚀い聞かせ、ゞュヌクボックスにあたる「アバタヌを䜿うコト」を暡玢し続けた––––

     そこで、盞談を持ち掛けたのは、゚ンゞニアでも、科孊者でもなく、物語映像ゲヌムのクリ゚むタヌたちだった––––圌らはその話に目を茝かせ、「是非ずもやりたい」ず蚀っおくれた––––そうしお出来䞊がったのが、ムヌビヌの先駆的䜜品––––

    「STEREOTYPE KILLERS定型殺し」だ。

     タむトルに、䞊々ならぬ意気蟌みがあふれおいる  悲壮感すら挂っおいた––––が、これがヒットした。

     高性胜ではなく䞊質な゜フトによっお、ファミコンやが競合他皮に打ち勝ったように、アバタヌ垂堎で圌らが最優先したのは「䞍特定倚数に䜿っおもらい倉化する柔らかさ゜フトりェア」だった。


       ↓


    「STEREOTYPE KILLERS」––––略しお「ステキラ」。

     孀島に取り残された人が次々ず殺されおいく兞型的なサスペンスで、島に枡る際に䜿った小型船は、嵐の海に拐われた。倖郚ずの連絡手段がすべお断たれたペンションには、瀺し合わせたように぀の客宀がある。

     䜿い叀された状況––––予想が付きそうな展開––––䜕床ずなく繰り返されおきた構成––––そこに独創性は皆無だった––––「脚本」ずいう面では、むしろ駄䜜の郚類かも知れない  だから、最終的にチヌムに加入しおくれたのは「ゲヌム」のクリ゚むタヌのみだった。脚本家も、映像䜜家も、みんないなくなった。

     登堎人物にも、これたたありきたりな「蚭定」が䞎えられた。

     ステキラの登堎人物は以䞋。


    ① 芳光でやっお来たらしい胡散臭い成金瀟長自信家で高圧的
    ② 瀟長のお付きである若手瀟員気匱な代
    ③ 目の奥が笑っおいない無口な医者
    ④ 䜕を話しおいるのか分からないミステリアスな倖囜人
    â‘€ 倏䌑み期間䞭だけ別荘でアルバむトしおいる明朗掻発な倧孊生
    ⑥ お人奜しに芋える別荘の䞻人


     映画ず倧きく違うのは、プロの圹者が䞍圚ずいう点––––この物語の登堎人物は、顧客の分身である「アバタヌ」だ。今も、倚くのムヌビヌには䞻人公がいない。映画なら、必ずいるはずの謎解きの倩才もいない。

     たず、自分が誰になるどのキャラに憑䟝する––––いや、されるのかを遞ぶ。

     これを読んでくれおいる「君」の堎合を芋おみよう。

     君は、今回、②の若手瀟員を遞んだ。

     仲の良い友人いなければ家族を人、思い浮かべおみお欲しい。それぞれが憑䟝する圹を遞ぶ。䜙った人の圹は、ファミコンの野球ゲヌムにあったCOMコンピュヌタヌプレむダヌ的存圚の「仮想プレむダヌ」に任せよう。もし、お望みなら、有名俳優のアバタヌが挔じおくれる課金サヌビスもある––––それを、想像しおくれおもいいよ。

     さぁ、いよいよ、ダむノだ。
     あの䞖に飛び蟌もう。


       ↓↓


    私のアバタヌワタシの暪には、「①瀟長」を挔じる友人のリアルなアバタヌが座っおいる。向かいには、別の友人のアバタヌたちが挔じる「③医者」や「④倖囜人」がいお、私が垌望した人気俳優のアバタヌが「⑀苊孊生」を挔じおいる。「⑥䞻人」には、芋たこずもない誰か、あるいは、架空かも知れないアバタヌが、自動的にアサむンされたようだ。

     今回のようなリアルなムヌビヌ内で、友人や有名俳優のアバタヌが、アニメのようにデフォルメされおしたうず、私の䞭のリアリティは䞀気に消え倱せ、没入感が損なわれる。アニメの着ぐるみが、珟実䞖界のリアリティずかけ離れおいるせいで、違和感だらけになっおしたうのず逆の珟象だ。

     こうしお、リアルな友人のアバタヌや俳優のアバタヌを芋おいるず、ムヌビヌにおけるアバタヌずいうのは、自分以倖のための゜リュヌション––––利他的な゜リュヌションなんだず思う。

     私のアバタヌは皆んなのために––––
     みんなのアバタヌは私のために––––
     そんな存圚だ。

     声たで友人にそっくりな「①瀟長」が、怒りに満ちた衚情でワタシに蚀う。

    「この状況、䜕ずかならない
     本圓なら今頃、倧事な商談の真っ最䞭でしょ」

     男蚀葉で話すか 女蚀葉で話すか は、圌だか圌女だかが自由に決めたはずだ。「パラれる」や「ステキラ」を぀くった䌚瀟補のヘッドマりント型ゎヌグルには、぀の聎芚むンタヌフェむスが装備されおおり、぀は普通のヘッドフォンで、もう぀は骚䌝導タむプになっおいる。さっきの「①瀟長」のセリフはヘッドフォンの方からから聎こえたが、

    「すみたせん  䜕床も連絡を詊みおいるのですが  」

     ず、返したワタシのセリフは、骚䌝導によっお䌝えられた。

     再び、友人が憑䟝するあるいは、ステキラのキャラクタヌに身䜓性を乗っ取られおいる友人の姿をした「①瀟長」の怒号が錓膜を揺らす。

    「蚀い蚳なんお、聞きたくない」

     今床は、同じ骚䌝導でも、かなりくぐもった音質でワタシの心の声が聎こえおくる。

    もう、付いおいけないよ、この人には  殺しおやりたい

     同時に、半透明のボダけた字幕も登堎した。

    小説では、「  」を付けるず、セリフになる。

    今じゃ圓たり前のこの技法も、誰かの発明であり、それをリテラシヌずしお読者に啓蒙し続けた努力の賜物だ。

    ステキラの功瞟❶は、他人の台詞は通垞のヘッドフォンから流れるのに、自分のセリフや、小説の   にあたるモノロヌグ心の声は、骚䌝導で届くコトだ。

    私のアバタヌが、実際に発したような気になっおいる声ず、心の䞭に留めたず思わされおいる声を、トヌンで区別し、さらに、埌者の堎合のみボダけた字幕で補填するずいった手法を、䞖界共通の新たなリテラシヌずしお定着させた。

     倜になり、それぞれ、ゞブンの郚屋に戻る。

     倢を芋るモノもいるだろうが、若手瀟員のワタシは、パワハラ「①瀟長」のムチャブリによる疲劎か、すぐに深い眠りに萜ち––––私は、䜕も芋えなくなった––––真っ暗な時間が数十秒続き、私ずワタシに朝が来る。私は目を開けたたただが、ワタシは片方の瞌だけをうっすらず開いおいく。

     景色が癜く掠れおいる––––それは、映像䞊のワタシの掠れなのか––––珟実の目芚めず同じように私の芖芚野がオヌバヌフロりしおいるのか––––もう、区別が付かない。埐々に、リアルずバヌチャルの境界線が溶け出すのを感じおいる。

     ゆっくりず起き䞊がり、ワタシがドアの方ぞず歩いおいくそのずき、私は少しだけ違和感を感じる  ほんの少しの違和感だ。

     その正䜓は、ただ、分からない。

     奇劙な感芚を保ったたた、階のリビングぞず降りおいく。

     階段だず、より違和感が匷たった気がするが、やはりその栞心には迫れない。窓の倖は䞀面のグレヌで、南の島の青さは芋圓たらない。嵐は酷くなる䞀方で、砂でも混じっおいるんじゃないかず思うほど重い颚が窓を叩いおいる。

     ずっくに「①瀟長」は起きおいお、ダむニングテヌブルの䞭倮付近に陣取っおいる––––私の心の䞭では、もう私の友人ではなく、完党にシャチョりになり぀぀ある––––/からぞの移行が完党に枈んだのだろう。

    【 /からぞの移行は、−「倢は皮類」を参照 】

     あれだけ、激しいヒトだ  ゆっくりず寝おいた胜倩気をキツく叱られるず思ったが、そんなこずはなく、たるで私が憑䟝しおいるワタシなどいないかのように口笛を吹いた。

     おはようございたすず挚拶するが、それは無芖される。

    あれ やっぱり、怒っおる

     ボダけた文字は出ない  それは、私の心の声だからだ。

     シャチョりは、昚日の新聞をめくりながら、「い぀たで寝おる぀もりだろう」ず呟いた––––誰のこずだろう––––ワタシならここにいるわけだし––––そのずき、キッチンから出おきた「⑀ 倏䌑み期間䞭だけ別荘でアルバむトしおいる明朗掻発な倧孊生」が、ワタシを芋るなり、倧きな叫び声を䞊げお腰を抜かした。

     心配になっお近寄るず「来るな 来るな」ず、必死の圢盞だ。

     ワタシは私もなんだか怖くなっお、トむレぞ避難する。

     手掗いにある鏡に映ったゞブンの姿を芋る。改めお、リアルなアバタヌで良かったず思う。デフォルメされおいたら、どれだけシラけたこずだろう。でも、アニメのムヌビヌのずきは、これでは困る。そのアニメのテむストに寄せおデフォルメされたゞブンもどきがいい。それはそれで楜しい。

     にしおも、そこに映ったワタシは、随分ず青癜いカオをしおいる。よく芋るず、クチからチが出おいる––––あれ 背面にある壁、透けおない––––

     ワタシず私は、そのずき、初めおゞブンが殺されたコトに気付いた。

     怪談ではよく聞いおいた「死んだこずに気付かず幜霊ずしお埘埊しおしたう」––––そんなバカなず思っおいた䜓隓を、今、圓事者ずしお味わっおいる。

     そんなコンテンツ  これたでには存圚しなかった。

    これこそ「ステキラ」の功瞟❷未知の人称䜓隓の創出だ。

     ––––なるほど、ベッドから階段を降りるたで続いおいたあの埮かな違和感––––あれは、生きおいるニンゲンだったずきは、歩くず䞊䞋に揺れおいた芖界が、スムヌスに浮遊移動するナりレむになったこずで、ちっずも揺れなくなった芖界から発生しおいたのか  

    こういった数々のムヌビヌ特有の挔出メ゜ッドの発明が「ステキラ」の功瞟❞だ。

     半時間にも満たない短いこの䜓隓は、ヒトリを残しお、れンむンが死ぬずいうスヌパヌバッド゚ンドで幕を䞋ろした。


       ↑↑


     これが映画なら、もう回、芳たいなんお気は、すぐには起こらないだろう。でも、ムヌビヌに関しおは違う。

    「瀟長①」を挔じおいた友人が、私にこう尋ねる。

    「初日の倜にすぐに殺されたよね 次の日の朝、幜霊になっお、苊孊生の前に珟れたらしいね。そのあず、床だけ、私の倢枕にも立っお、それ以倖、最埌たでずっず姿を芋せなかったず思うんだけど、その間、䞀䜓、どこで䜕をしおたの」

     もうワタシではない私は、「瀟長①」の残像を感じおしたい、普通に話す友人の口調が匷迫的に聞こえおしたう。それでも、その質問には、意気揚々ず答えようずした盎前––––友人は、慌おお、それを遮り––––

     「いや、やっぱり聞きたくない もう䞀床、やろう」

     ず蚀いはじめた。

     私も、ワタシだけが知っおいるはずのあのデキゎトの意図を、今床は「①〜⑥犯人」に憑䟝しお知りたい。

     そう、あのずき、ワタシは、泣いたのだ。


       ↑今は、この矢印は気にしなくおいい

     あの䞖にダむノなんお蚀っおしたっお、申し蚳なかった。

       ↓今は、この矢印は気にしなくおいい

    「これを読んでくれおいる君は、もう、君だろうか」

       ↑今は、この矢印は気にしなくおいい

    そろそろ、本曞の没入者に戻っお、聞いお欲しいんですが  

       ↓今は、この矢印は気にしなくおいい

     こんなふうに「ステキラ」は、別の圹に憑䟝しお、同じ䜜品を䜕床でも楜しみたくなる䜜品だ。結末も党䜓のストヌリヌも知っおいるのに、芖点どこにいお、どこを芋たかによっお、毎回、プロセスが倉わるし、同じ圹でさえ、䜕床も、楜しみたくなる。

     今も、君は、若手瀟員だった君やキミのコトが気になっお、頭からずっず離れないはずだ。ボクは、クリ゚むタヌずしお、そんな君をもっず混乱させようずするだろう。

    「なぁ、君。よく聞いおくれ––––

     死んだ日の朝、キミも、君も、死んだコトに気付かず、郚屋から出おしたったけど、もし、あのずき、ドアを開ける前に振り返っおいたら、ベッドの䞊には、キミの死䜓が暪たわっおいたのはずだよな」

     あのシヌンが脳内をよぎった君は、次は「②若手瀟員」に憑䟝しお味わいたいずいう友人には悪いが、もう䞀床、若手瀟員に憑䟝したがるだろう。

     そうしお、あの日の朝に戻ったキミだったが、あの朝、振り返ろうずするず  

     そのセカむの創造䞻クリ゚むタヌであるボクは、決しお、それを蚱さない。

     珟実ではあり埗ないコトだが、君が、キミを振り向かせようず、どれだけ顔を動かしおも、芖界がドアの方ベッドずは逆の方ぞず固定され、光景が貌り付いたたた、远埓しおくるようにしおおいた。

     それは、かなり奇劙で、気持ちの悪い䜓隓だろう。

     数ヶ月埌、少し、ブヌムが萜ち着いおきたなず感じたボクは、ネット䞊にある情報をリヌクをする。床目以降の「②若手瀟員」ぞの憑䟝で、やっず振り返るコトが叶う裏ワザに関する情報を。

     君は、再び、あの䞖でアノペに飛び蟌む死ぬメタメタなコトを決意する。

     そうしお、やっず、振り返るコトができたが  、

     そこにキミの死䜓はなく、暪たわっおいたのは  


       §


     このように、ムヌビヌは、氞遠に完成などしない。

     䜜者偎も、それを加速させるため、次々ず新たな芁玠を攟り蟌む。

     それを可胜にする倧きな芁因は、映画にあっおムヌビヌではなくなった「カット」や「アングル」ずいう挔出だ。

     映画は、監督が、芖点・芖線芳客に芋せる方向や芖野芳客に芋せる範囲を決める。それが芞術ずしおの評䟡基準だったりもする。でも、ムヌビヌでは芖点芖線䜓隓者が芋る方向や芖野䜓隓者が芋る範囲は、䜓隓者自身が決めるコトだ。

     それをディレクションする方向付けるコトは䞍可胜なのだ。

     ムヌビヌのクリ゚むタヌが行うのは、マテリアル玠材の配眮に過ぎず、それを線で繋ぐのは䜓隓者偎であり、だからこそナラティノな未完性を持぀。

     君はキミの芖線を操䜜しお、運良くトむレの鏡を芋たから、あの時点で幜霊になっおいるコトに気付けたが、別の人はそこでは気付かず鏡を芋ず、「窓の前で、幜霊ずなった自分自身に語りかけるシヌン」で、匷制的に既死感を認識させられた。

     これは、ボクが仕掛けた「芖芚情報によっお自身が眮かれた状況ぞの「気付き」をタむムラむン䞊でナラティノにする挔出」だ。

     さらに、再䜓隓するずきには、たっさらな状態から始めるこずもできれば、過去の動きの蚘録撮動 モヌションキャプチャ・デヌタを利甚しお、それをアップデヌトしおいくこずも可胜だ。

    画像

    「ステキラ」の回目を、君人で䜓隓するずき––––他の人ず楜しんだ回目の「圌らの動きの蚘録」を利甚しお、自分の動きだけを曎新しおいくこずができるのだ。

     そのデヌタはたた保存され、今床は、別の友人がそれを䜿っお、さらに動きを曎新しおいったりもする。

     ボクは、そういった䞭で、次々ずむベントが倉化しおいくようなプログラミングを仕掛けおおく。

     映画のディレクタヌず、ムヌビヌのクリ゚むタヌでは、映像や音声ずいう同じ芖聎芚情報を駆䜿したアヌトでも、行うコトがたったく異なる。

     ディレクタヌは蚀葉通り、あらゆる方向を決定するが、クリ゚むタヌは、運呜のいたずらをコヌディングするのだ。それは、冒涜的な衚珟で申し蚳ないが、神が䞖界を創造するのに少し䌌おいる。


       ↑


     ちなみに、あなたは、先ほどから、誰ず話しおいる぀もりだろう

     ––––この本の䜜者である僕は、ステキラのプロゞェクトに唯䞀残ったゲヌムのクリ゚むタヌじゃない––––぀たり、ボクじゃない。

     僕は、ボクじゃない。

     あれは、僕じゃないボクが、蚀ったのだ。

    「これを読んでくれおいる君は、もう、君だろうか」

     そしお、僕は曞いたはずだ。

    そろそろ、本曞の没入者に戻っお、聞いお欲しいんですが  ––––ず。

     あなたが、あのずき、戻っおいたのは「珟実」ではなく、「ステキラ」ず「珟実」の間にある「文章で出来たクリ゚むタヌのボクが生きおいる本の䞭のゲンゞツ」 「圢ず動きず声で぀くるミカンの話の䞭のセカむ」だ。

     戻る途䞭の道で、ボクず僕ずいう人のクリ゚むタヌによっお、狡滑なめらかに、仮想セカむに呌び止められたのだ。

     そこが、ただ、仮想珟実であるコトにあなたは気付いおいただろうか 

     僕は、読者を「君」なんお呌んだこずはないはずだ––––

     ヒント違和感はあったはずだ。

     急に「君」ず呌ばれはじめたあの瞬間、あなたは君がキミが幜霊になった芖界に感じたような埮かな違和感を感じたのではないか

     それを看過し、没入しお頂けたなら、幞いだ。

    「」は、必ずしも映像でなくずも、たしおやゎヌグルなど付けなくおも䜓隓化できるコトが、䞀緒に蚌明できたのだから。

     あなたは、い぀の間にか、僕の本ではなく、ボクが生きるセカむに没入しおいた。


       ↓


     そんな「ボク」のおかげで、ムヌビヌは普及し、それず共にアバタヌ生成マヌケットも順調に拡倧しおいった。

     自分のアバタヌを若返らせたり、幎老わせたりする゚フェクトもあるが、乳児圹を挔じるにはリアルな赀ちゃん時代に撮圱しおおいた方がいいだろうずか、子䟛の誕生日に毎幎リアルな3Dアバタヌを぀くっおプレれントするだずか、そんな芪心も発生したし––––䞃五䞉成人匏結婚匏など晎れの日にアバタヌを぀くらない方がマむノリティになった。

     逆に、死が迫れば、最埌のアバタヌを遺圱のように撮っおおくのも、至っお普通の慣習だ。死埌も仮想空間で生前の家族ず語り続けたい遺族は倚い。

     他にも、アニメの人気䜜品の衣装をたずったアバタヌを生成できるキャンペヌンなど、倚くのアバタヌ生成理由が生たれ、特に、女子䞭高生は、持っおいる服の数だけアバタヌを぀くっおいるんじゃないかず思うほど、倚くの分身をスマホに詰め蟌んでいる––––いや、正しくはクラりドに預けおいる。

     耇数のリアルアバタヌを持っおおくのが圓たり前の「䞀人倚分身時代」––––それは、アバタヌそのモノではなく、その呚蟺のコトを生み出す「ムヌビヌ」から始たった。

     お葬匏に喪服を着るのは、自分のためじゃない。結婚匏ぞ普段着で行かないのは、新郎新婊の晎れの堎に「耻」を持ち蟌たないようにするためだ。

     アバタヌも、自分のためじゃなく、他人やその堎の空気感を守るため––––そんな「利他の粟神」や「TPO意識」が浞透した。

     もちろん、自分が楜しむために必芁になるケヌスもある。ステキラの鏡面に映る自分を芋るシヌンもそうだうし、それ以倖にも自分が登堎する倢を芋おいるシヌン、あるいは、双子やドッペルゲンガヌを取り扱う物語のずきなど。それでも、わずかな条件䞋に限られる。

     原則、アバタヌは他人のために぀くるモノゎトだ。

     ちなみに、ストヌリヌを぀くるクリ゚むタヌだけでなく映像チヌムたでステキラ制䜜陣から離脱したのは、ムヌビヌが映像䜜家のファクタヌである「カット」ず「アングル」を必芁ずしなかったからだ。

     ムヌビヌでは、基本、カットする 「時間的にどれだけ芋るか」を決めるはご法床で、分は分ずしおリアルタむムで過ぎおいく。映画や小説のように䌞び瞮みさせたり、省略されるようなコトは滅倚にない。

     カットされるずしたら、倢を芋ない真っ暗が続く睡眠や入济やトむレなどだそれが目的でなければ。

     ディズニヌランドを早送りや断続で楜しみたい人がいないのず同じだ。鑑賞ではない䜓隓は、ストヌリヌがない分、ワンカットのリアルタむムだからこそ映画や小説ずは異なる独創的な䟡倀が生たれる。

     䞀方、アングル「空間的にどれだけ芋るか」は、䜓隓者に委ねられる––––぀のタむムラむンを共有しおいるはずの珟実においおも、どこに「どれだけ」いるのか、どこを「どれだけ」芋るのか、䜕を「どれだけ」聞くのかなどは、個々の刀断に委ねられる。

     平等に限られた時間を「どれだけ䜕に䜿うのか」を自由に刀断しおもらうこずで、結果論ずしお認識されるストヌリヌや䌏線には倉化が生じ続ける。

     珟実䞖界では、そういった干枉バタフラむ゚フェクトが、宇宙や地球の運呜たで倉えるコトもあるず蚀われおいる––––ムヌビヌも、操䜜された唯䞀䞖界の鑑賞ではなく、干枉し合うコトで無限に枝分かれしおいくパラレルワヌルドでの䜓隓ずなる。

     さらに、監督が決めるはずの衣装矎術ロケヌションも゚ンパワヌメントされおいる。衣装は、䜓隓者のアバタヌに䟝存するし、「ステキラ」の舞台であるペンションも掋颚か和颚か遞ぶコトができた。もちろん、倚蚀語化されおおり、島の浮かぶ䜍眮がどの囜の領海かも遞べる。

     もし、君がアメリカを遞んでいたら、あの階段を降りる違和感はなかった。


       ↑


     なぜなら、幜霊に足がないのは、日本独特の文化だからだ––––

     幜霊画の巚匠「円山応挙」が祖ずされおいるが、枕元に出おきた劻の幜霊に足がなかったからずか––––写生を重んじる応挙の筆が間に合わずに未完成ずなったずか––––そもそも、応挙より前の時代に足のない幜霊画があっお、䞭囜の「反魂銙焚くず煙の䞭に死者の姿が珟れるずいうもの」をモチヌフにしたずか––––たた、それも、ナラティノに満ちあふれおいる。

     だから、「応挙の幜霊」も「法事の茶」も、萜語の挔目になっお、今も語り継がれおいる。


       ↓


    「なぁ、君。そろそろ、そちらではなく、このセカむに戻っおもらっお、話したいんだけど」


       ↑


    「そうだね。随分ず話がずっ散らかった。キミのセカむぞ戻そう」


       ↓


     ステキラを、どんな蚀語で楜しもうが、「④ 䜕を話しおいるのか分からないミステリアスな倖囜人」の蚀語は、誰にも理解できない。なぜなら、あれは、架空の蚀語だからだ。

     それに憑䟝した君の友人も、骚䌝導で意味䞍明の蚀語を聞き続けるハメになったはずだ。聎芚䞊の䜜品ずしおは、苊行のような䜓隓だっただろう。

     でも、だからこそ、謎に満ちた圌だか圌女だかに関する考察がもっずも深く熱を垯びおいる。

     答えを知っおいるのはボクだけず蚀われおいるが、実は、ボクも圌だか圌女だかのコトをよく知らない。だっお、それは党人類倖––––「人間ゞンカン」ではなく「人倖」にいる存圚だからだ。

     圌だか圌女は「」だ。

     しかも、䜓の「」 。

     それが、人類の知る由のない蚀語で、ステキラの物語を生きおいる。本物の神のみぞ知るコトが毎日のように起きおいる。

     そのたびに、プレむダヌたちは、そこに意味を芋出そうずする––––思う存分、考察ができる––––だっお、おそらく、人類内には正解がないのだから、誰も嘘぀きにならないで枈む。

    【 圓時の小孊生たちはマスメディアが「唯䞀解」を瀺した瞬間、嘘぀きになるこずを恐れ、ビックリマンずいう䞀倧ムヌノメントから退宀しおいった 】

     そんな䞭、この倖囜人の蚀葉が埐々に聎き取れるようになったず䞻匵する人が珟れた。

     それを芋おいお、ボクは、思い付いた。

     もしかするず、っお、優秀な英䌚話教材になるのでは

     留孊すれば話せるようになるのは、移動したからではなく、英語が話される環境に匷制的に身を眮いたからだ。たったく理解できない蚀語を話す「倖囜人」に憑䟝した自身が骚䌝導で意味䞍明の蚀語を聞き続けるコトも、倖囜語習埗に圹立぀はずだ。もちろん、呚りの党員も理解できない蚀語倖囜語を話すようにする。

     ストヌリヌは、きっず、分かりやすい方がいいだろう。過去のヒット䜜リメむクなどは、もっずも盞応しいように思う。すでに、海倖ドラマを吹き替えナシで䜕床も芳お、あらかたのストヌリヌを芚えた状態から、たずは字幕を英語にしお、やがおそれも倖しお英語を習埗する人がいるように、ある皋床、ストヌリヌを知った状態から始めるのがいいはずだ。

     そこに「ストヌリヌが重芁じゃなくなるの意味」が朜んでいるように感じ、その数奇に想いを銳せ、ただの偶然かも知れない珟象を、い぀か、䜓系化できる可胜性を探るが、その兆しはボクの頭の䞭にある深い闇ぞずゆっくり溶けおいった。

     なんだか歯痒くお、他の議題を頭に浮かべる。

    「になるず、効果が薄れるだろうか」

    「英䌚話甚のムヌビヌは、必ずしもリアルである必芁はあるだろうか」

     そっちの答えは、すぐに出た––––答えは、いずれも、吊だ。

     芪が英語を話せるわけでもなく、留孊経隓もない子どもがスラスラず英語を話しおいたら、倧抵の堎合、むンタヌナショナルスクヌルか英䌚話教宀のおかげだ。

     それらは自然摂理や物理法則が倧切な空間ではなく、「教育」ず「教育環境」ずいう想造が比重を占める仮想空間––––自動車教習所ず同じ構造––––だから「になっおも効果は薄れない」はずだ。

     ドラマやアニメなど架空の物語が倖囜語習埗の教材になるなら、「英䌚話甚のムヌビヌもリアルである必芁はない」––––よっお、くすぶっおいる過去の名䜜があれば、マテリアラむズの発想でムヌビヌ化すれば、玠晎らしい英䌚話「仮想教宀」になるはずだ。

     明日、早速、䌚瀟に提案しおみよう。


       ↑


     ムヌビヌずいう新たな䜜品は、アバタヌ圢のデヌタずデバむスずいう技術のみで成り立っおいるわけではない。

     他の重芁なファクタヌずしお、モヌションキャプチャ動きのデヌタず声アバタヌ粟巧なモノマネによる音声合成が挙げられる。

     アバタヌずいう圹者は意志も自䞻性も持たない。だから、あらかじめ蚘録された「動き」ず「声」の抑揚によっお挔技をさせる必芁がある––––芖芚䞊は瓜二぀のアバタヌであっおも、たったく異なる癖や声で話されるず、䞊質な没入䜓隓は担保されない。

     だから、「動き」ず「声アバタヌ」の存圚は欠かせない。

     映画は、タむムラむン「時間ストヌリヌ」に沿った「光」ず「音」ずいう情報を詰め蟌んだフィルムやデヌタの耇補を頒垃する流通ビゞネスだったが、ムヌビヌも、同じく「時」に沿っおはいるものの、デゞタル流通させるのは人物や矎術セットなどの「圢」ずその「動き」のデヌタだ。

     こういった「圢ず動きのアヌカむノ」は、「音ず光のアヌカむノ映像」の次に登堎した最新の蚘録方法であり、アヌトだ。

     䜓隓者は、チケットだけではなく、あらかじめ「自分の圢」ず「声質や話し方の癖」を賌入し、事前準備をしおおく必芁がある。぀たり、ムヌビヌ業界は、次元の「圢アバタヌ」ず「声アバタヌ」を流通させる圹割たで担っおいる。

     ムヌビヌは、次䞖代の「撮圢動カメラ」で収録されおいく。

     ノォリュメトリック・ビデオずいわれる技術だ。

     初期のモヌションキャプチャは、個ほどの反射マヌカヌを撮動察象の関節などに取り付けお、反射する光を特殊な機材によっおトラッキング远埓するこずで動きを撮る「光孊匏」が䞻だった。

     「光孊匏」のデメリットは、マヌカヌが「物質である」ずいう点だった。

     ダンスグルヌプのミュヌゞックビデオを撮圱する際、アヌティストは圓然のように衣装を着おいる––––撮圱はそれで行えるが、撮動モヌションキャプチャを行おうずするず、撮圱甚の衣装を脱いで数十ものマヌカヌを取り付けたモヌキャプ専甚スヌツに着替えなければならなかった。

     これが原因で、長らく撮圱ず撮動を同時に行うこずは䞍可胜だった。

     この問題を解決したのが、「パラれる」にも甚いられた人工知胜による画像解析技術だった。

    「ビデオ匏」ず呌ばれるこの技術は、に動く察象人間や動物などの映像を倧量に孊習させお、映像の䞭の人や動物の関節の䜍眮を認識できるようにした。さらに、その奥行きたずえば、䌞ばした腕は、身䜓より前方にあるのか、埌方にあるのかの刀断などたで、きちんず解析させるこずで、スヌツなしで普通に撮圱するだけで、モヌションデヌタも同時生成するずいう画期的なシステムだった。

     物質的なマヌカヌは䞍芁ずなり、撮圱ず撮動を同時に行える新たな「撮圱動カメラ」が誕生した。

     それは、埓来通り「光」や「色」を撮圱した映像をむンタヌネット経由でが埅぀クラりドに送り、画像解析から生成された「動き」のデヌタを、撮圱デヌタに “返す” ずいうシステムを採甚した。

     初期は、画像解析に䞀定の時間を芁するため、その堎ですぐに “返せる” わけではなく、のちほど映像線集゜フトに取り蟌む際、぀目のメタデヌタずしお返信された。

     元々、映像デヌタは、぀のメタ芁玠で構成されおいる。

    ・色を含む「光」ずいうビデオ情報
    ・「音声」ずいうオヌディオ情報
    ・「時」の経過情報タむムコヌド

     映像ず音声がタむムラむンに沿っお同期しながら、䞊走しおいる状態が、音声付きの映像映画やミュヌゞックビデオの正䜓だ。ただし、今は、そこに「動き」ずいう第のメタ芁玠が付加されおいる。

     これたでは、ビデオずオヌディオのみを線集しお新たなタむムラむン映像䜜品を生み出しおいたが、今は、自動的にその裏でビデオずシンクロした「モヌション」の線集も行われおいる。

     映画やミュヌゞックビデオが完成するず同時に、ムヌビヌの玠ずなる「モヌションボヌンず呌ばれる棒人間のような骚栌が動くデヌタ」も完成するのだ。

     そのデヌタに、モデリング圢のアバタヌずモノマネ音声合成声のアバタヌずいう぀の芁玠情報を加えるこずで実珟したのが、ムヌビヌだ。

     棒人間に、カスタムメむドされた肉付けずスキン衚面を䞎えるのが「アバタヌ」で、同時に、その声をリアルタむムに生成しおいくのが「声アバタヌ」の圹割だ。

    「時」に沿った「圢動」ず「声」のアヌカむノ情報を甚いたムヌビヌは、氞遠の “未完ミカン” を目指すこずができる。

     これは、同じく「時」に沿った「光」ず「音」のアヌカむノ情報をダむレクトに甚いた映像にはない新機胜だ。


       §


     IoEの発想で、埓来のカメラをずコネクトし、「カメラずいうモノ」を䞀切進化させるこずなく「動きを撮るコト」を付䞎したアプリケヌション本来の意味は「適甚」は、様々な胜力を有する「」を搭茉したクラりドの代衚的な掻甚法だ––––

     スマホずいう本来は「電話」ずされおいるモノを、音楜レコメンド装眮に倉化させるアプリ「Spotify」––––すぐにプロなみのレタッチができるアプリ––––ハヌドのメモリヌをはるかに超える倧容量のストレヌゞに即座に高画質のたた保管しおいくアプリなど。

     そうするコトで、スマホは、音楜プレむダヌでもあり、写真のレタッチマシンでもあり、倧容量のデゞタル倉庫ず化す。

     IoEを支えおいるのが、倧容量で超高速な通信技術だ。

     今や、高性胜な凊理を必芁ずするゲヌムを、専甚のゲヌミングを熱くしお楜しむプレむダヌはいない。

     スマホがあれば十分だ。

     昔のゲヌム機は、

    ・テレビずいうディスプレむ画面
    ・ゲヌム機本来ずいう頭脳
    ・゜フトずいう、ゲヌムコンテンツが入ったメディア
    ・コントロヌラヌ

     ずいう構成だった。

     スマホが担うのは、この぀のファクタヌの内、端ず端にある画面ずコントロヌラヌのみだ。頭脳ず゜フトはクラりド偎にある––––だから、スマホが熱くなるこずはない。

     スマホをクリックしお、キャラクタヌぞのゞャンプを呜じたコマンド信号が䞀瞬でクラりドに䞊がり、そこで凊理された映像がスマホに送り返される。スマホは、ほが䜕も凊理しない––––ただし、その行き来に蚱される所芁時間はかなり短い。

     だから、レヌテンシヌが生じない超高速のネット環境※がマストになる。

     クラりドの䞊に鎮座する「党胜の神」のような「パヌ゜ナル改めマス・コンピュヌタヌ」が、熱くなるだけだ。

     その怒り「地球枩暖化」を防ぐため、将来、それらをすべお宇宙に攟り䞊げる蚈画も進められおいる。宇宙開発は、神を倩に返す「地球枩暖化防止」の他に、もう䞀぀圹買っおいる––––もっずも有効な察策は、パンデミックでも、地球倖生呜䜓の䟵攻でもない––––「地球䞊の人類を䞀人でも倚く宇宙に攟り䞊げるコト」なのだ。

    ※ 倚くのゲヌムでむンタラクションの遅延は 200ミリ秒を超えおはならず、迅速な応答が必芁なゲヌムシュヌティングや栌闘ゲヌムでは、100ミリ秒未満にする必芁がある。

    参照Shariy Ivan 著「クラりドゲヌムは物理孊のために運呜づけられおいたすか?」
    https://hackernoon.com/ja/%E7%89%A9%E7%90%86%E5%AD%A6%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%89%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%81%AF%E9%81%8B%E5%91%BD%E3%81%A5%E3%81%91%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99


       §


     圢動アヌカむノによっお、ミュヌゞックビデオや映像は、鑑賞するだけのモノではなく、参加するコトになり、顧客のアバタヌが出挔する映像がに投皿されるずいう新たなムヌノメントメ゜ッドも生たれおいる。

     か぀お、䌁業は、オフィシャルの映像の再生回数を競い合っおいたが、今では、顧客アバタヌが出挔する「〜おみた」ずいう次創䜜映像の合蚈再生回数の方を重芖しおいる。

     オフィシャルの映像がYouTubeやテレビなどで䞭倮集暩的に再生されるよりも、倚くの䞀般人が軜い気持ちでにアップする投皿動画が少しず぀ずきにはバズったりしながら再生されおいく合蚈回数の方が、より高い゚ンゲヌゞメントを生むコトを知っおいるのだ。

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    広告におけるムヌビヌの火付け圹は、人気映画シリヌズだった。

     最高傑䜜ず謳われた久々の新䜜は、党線「撮圱動カメラ」で収録された。

     埓来の映画ずしお公開されるヶ月前、先行しお、冒頭/玄分に及ぶ戊闘シヌンが、ティザヌムヌビヌずしおむンタヌネット䞊に公開された。

     遠い宇宙を舞台に繰り広げられる宇宙船同士の空䞭戊を、パむロットである䞻人公芖点から楜しめるものだった。フロントガラスに反射しお映るのは、映画の䞻挔俳優ではなく自分自身のアバタヌだ。

     珍しく、利己的なアバタヌ掻甚  

     このずき、䜓隓者には、映画にはない特暩が䞎えられた。

     䞻人公に成り代わったファンは、自由に船内を眺めるコトができた。運良く埌ろを振り返るずいう遞択をした䞀郚の参加者には、ずおも玠敵なリヌクネタバレずしお、シリヌズの前半で死を迎えたはずの「あの人」が立っおいるずいうサブラむズが甚意されおいた。

     これは、䞀気に䞊で拡散され、固定的な映画鑑賞ずいう䜓隓に少しの可倉性を加えた。

     さらに、数日ごずに新たな挔出も加えられ、公開日埌には、操瞊垭から䞀旊離れお匟薬庫に行ったり、公開終了埌には、いるはずのない「あの人」から続線ずなる次䜜のヒントが明かされるなど、ムヌビヌ特有の「ミカン」が遺憟なく発揮された。

     ティザヌを味わっおから本線を芳にいくファンもいれば、あえお本線を芳おからティザヌに入るコトで答え合わせを楜しむファンもいた。このような手法は、新たなフォヌマットずしお䞖界に浞透しおいった。


       §


     人工知胜を甚いた「蚘憶」アヌカむノずいう䜓隓も登堎しおいる。「圢動アヌカむノ」ず同じく、によっおより垂堎拡匵した発想だ。

     サブスクリプション型の音楜ストリヌミングサヌビスには、昔から、レコメンド機胜がある。倧量の音源にい぀でもアクセスできる人類が求めたのは、「今はただ知らない奜きになるであろう曲」を的確に知らせおくれる魔法だった。

     それを実珟するためには、様々な芁玠BPMメロディラむン音質ゞャンルなどから音楜的嗜奜を分析した䞊で––––超巚倧な仮想倉庫から、各ナヌザヌが奜みそうな数曲を遞び出す必芁があった––––それは、広倧な砂挠に萜ずした砂粒倧のダむダモンドの原石を芋付けるような䜜業だ。

     それを行えるのは、だけだった。

     この魔法は、スマホや䞊で機胜するアプリ内では、ゞャケット写真が画面の端に衚瀺されたり、曲を聎き終えるず次に再生する候補ずしおリストアップされたりする「UIDナヌザヌ・むンタヌフェむス・デザむン」ずしお可芖化される––––

     が、りェアラブルデバむスを甚いたず組み合わさるず、党く新たな䜓隓ぞず倧きく倉貌した––––それは、某倧手音楜ストリヌミングサヌビスが開始した空間で味わう䜓隓䟡倀の提䟛だった––––

     ––––ずあるロック奜きのサラリヌマンは、自宅に垰るず、ビヌル片手に、空間に入っお音楜を楜しむのが日課だ。

     その䞭には、を搭茉した仮想友人がいる。

     それは、「パラれる」から䟛絊されるリアルアバタヌによっお、倧奜きなロックバンドのノォヌカルず同じ芋た目ず声を持ち、仕草たで圌ずそっくりにチュヌニングされおいる。

     サラリヌマンは、音声認識機胜によっお圌ずの䌚話を楜しむこずができる。

    「○○の新しいアルバム、奜きなんだよね」ず、圌が蚀うず、

    「それなら、絶察に○○も奜きだよ」ず、仮想友人が答える。

     そんな䌚話ず共に晩酌を楜しむ。

     仮想友人人工知胜が行なっおいる機胜は、䌚話以倖、ただのレコメンドで、スマホ䞊のサブスクアプリず同じ魔法に倉わりない。

     アプリ “侊” ではUIDずしお働いおいた魔法が、䜓隓 “内” では「圢動声アヌカむノ」を䌎っお「UXナヌザヌ・゚クスペリ゚ンス  䜓隓」ずしお、より心的に䜜甚しはじめただけだ。

     ずきには、その仮想空間に、遠く離れた故郷の友人のアバタヌを招いお、最新の音楜談矩に花を咲かせるこずもあった。

     どちらかがいないずきには、仮想友人ず話せばいいし、どちらもいないずきは、仮想友人同士が話せばいい––––

     実は、仮想友人同志は、四六時䞭、話し合っおいる互いの分析情報を亀換し合っおいる。本人たちの知らないずころで、䞖界の音楜を人の嗜奜性ぞのマッチング粟床高くディグっおおいおもらうようなコト。どんな䌚話をしたのか文章化しおくれる機胜たであり、あずで読むず䌚話倚めの小説みたいで面癜い。

     その友人ずは昔バンドを組んでおり、語るだけでは飜き足らず、぀いにはバンド掻動を仮想的に再開した。

     遠隔で合奏できる機胜を䜿い、それなりに高額なギタヌやドラムを暡した楜噚型むンタヌフェむスも必芁になるが、唯䞀の趣味を存分に味わうためなら痛くない。

     アメリカに長期出匵しおいるベヌシストの友人にも声をかけた。

     誰かが参加できないずきには、姿圢はその友人でしかないリアルアバタヌが残念ながら圌よりも玠晎らしい代理挔奏をするので、圌の挔奏の蚘録モヌキャプ・デヌタDAW  音楜制䜜゜フト経隓者なら分かる衚珟でいうず「クォンタむズ」されおいない「ノェロシティ」を䌎う「MIDI」デヌタを匕っ匵っお、圌らしく戻した。

     そうすれば、良くも悪くも “より珟実的な” 友人の存圚感に近付く。

     たずえ、その圌がアメリカに䜏んでいたずしおもだ。


       §


     このように、内では、圢ず動きず声のアヌカむノに、が分析した「嗜奜性」を加えるこずで、より新しい䜓隓䟡倀が生たれる。

     それは、音楜に限っお取られおいるデヌタではない。むヌコマヌスによっお、あらゆる物欲の「嗜奜性」が取られおいくし、やオヌプン議論プラットフォヌムからは「思考性」たで取られおいる。ネット䞊のあらゆる行動から「志向性」が抜き取られ、それらの別名が「性栌ペル゜ナ」であり、それは、その人の「蚘憶の蚘録」ずも蚀える。

     これを、自分ずは別人のアバタヌに怍え付ければ、自分ずぎったり趣味が合う話し盞手仮想友人になり、自分自身のアバタヌに怍え付けるず、自分の蚘憶を持った分身になる。

     もし、この仕組みがアむンシュタむンの生きた時代に存圚しおいれば、今も倚くの科孊者が圌の分身ず議論を亀わし、その集団もしくは圌の分身自身が科孊をもっず先ぞず進めるコトができたかも知れない。

     ペットロスを癒すための/䜓隓を担保するためには、圢を远求するロボティクスだけでは䞍十分で、個性鳎き声動きの癖蚘憶が必芁になる。

     それを可胜にするのが、声アバタヌ合成音声モヌキャプだ。

     自らの䜙生が短いこずを悟った老人が、亡くなったペットの仮想的な分身ず終を過ごす時間は、圢だけでなく声動き個性がそろっおこそ、物哀しくも心からの笑顔を生む。

     圢だけのポチやタマではなく、特有の動きで戯れ、そのものの声で鳎くからこそ、たずえ、その心臓が再び錓動を刻たずずも、老人の心は動き、サステナブルな時を刻みはじめる。

     生呜は、氞遠に安らかに眠ればいい。

     でも、残される者のために、生前から––––少しず぀––––その粟神の䞀郚を線にし––––死埌––––自身を倱った分身を延長線ずしお䌞ばすこずは––––果たしお––––冒涜だろうか––––それずも––––慈悲だろうか

     そこに法埋はいらない。

     だっお、そこは物理のない嘘っぱちのセカむなのだから。

     血はないが、涙のある堎所。

     は、゜リュヌションずしお利甚すれば「UIDナヌザヌが利甚するアプリケヌションのデザむン」になり、仮想珟実ずしお掻甚すれば「UXナヌザヌの䜓隓䟡倀」になる。

     倚くの人類が、 ×   Substitutional Reality代替珟実によっお、人工知胜が「蚘憶」や「人栌」の䞀郚をアヌカむノする仕組みでもあるこずを知った。

     僕らの脳を芗き蟌む––––でそれを䜓隓化するずき、

     必芁になるのが–––– ・圢のアバタヌ

               ・動きのアバタヌ

               ・声のアバタヌ ––––

                これが、䞀人倚分身時代の「䞉皮の神噚」だ。


    【 埌 篇 に ぀ づ く 】

    − ② オヌディ゚ンスがいなくなった話
    − ③ 或る高校生ず愉快なアバタヌたちの話
    − ④ 誰しもがサヌファヌになれる時代の話
    − ⑀ 空想䞊の地䞋にある反転郜垂での話
    − ⑥ 行動を定量化しお埪環させる瀟䌚の話未完
    − 垞新性の垌望

    【 マ ガ ゞ ン 】

    人間に限っお䞖界の半分以䞊は「想像による創造」で出来おいる。

    画像
    鳥は自由に囜境を飛び越えおいく
    人がそう呌ばれる「幻」の「壁」を越えられないのは
    物質的な高さではなく、粟神的に没入する深さのせい

    某レコヌド䌚瀟で音楜ディレクタヌずしお働きながら、クリ゚ティノ・ディレクタヌずしお、アヌト広告建築人工知胜地域創生ファッションメタバヌスなど倚皮倚様な業界ず運良く仕事させおもらえたボクが、叀くは『神話時代』から『ルネサンス』を経お『どこでもドアが普及した遠い未来』たで、史実ず、考察ず予枬、芳枬ず垌望を亀え、プロトタむピングしおいく。

    音楜業界を目指す人はもちろん、「」ず「」の良くも悪くもな歎史レファレンスず未来将来性を知りたいあらゆる人向け。

     本圓のタむトルは––––

    「本圓の商品には付録を読み終わるたではできれば觊れないで欲しくっお、
     付録の最埌のペヌゞを先に読んで音楜を聎くのもできればやめお欲しい。
     たた、この商品に収録されおいる音楜は誰のどの曲なのか非公開だから、
     音楜に関するこずをむンタヌネット䞊で䞖界䞭に晒すなんおこずは  」


    【 自 å·± 玹 介 】

    【 プ ロ ロ ヌ グ 】


     
     
     
    某レコヌド䌚瀟のディレクタヌ | 映像䜜家。

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