
乗り越えなくてもいい、選択力と活用力の【応援の波】:沖浪物語
~ まえがき ~
本文の文字数:約1,700文字
読了の目安時間:4分
これは、実話をもとに綴る幻想小説です。
文章はAIではなく、私が執筆しています。
全ての画像の著作権者は、絵筆描月です。
画像は、著作者の描画、それを基にしたAI生成画像 (Gemini)、およびAdobeStock画像を組み合わせ、加筆・修正・編集を行ったものです。
私の記事をご覧いただくにあたり【免責事項・リンク・著作権について】の内容もご了承くださいますよう、お願い申しあげます。

【 月 と 盾 狼 】:004
これは、私への【エール】にとどまらない。
朔望が込められた【応援の波】なのである。
生きることを諦めたかった絵描き、描月。
描月の ‘ 憎悪 ’ から生まれでた私、伊盾。
描月は私の主ではあるが「人の笑顔を引き出す」創作の同志であり、“ 相棒 ” である。
我々は『咲藤』一家が営むシェアハウス『藤ノ升目家』に身を寄せている。

『藤ノ升目家』の館主、もとい2児の母である美巴から、私は任務を与えられた。それにより「引用の自学」を開始した。これは、未知の世界への冒険に備える “ 盾 ” となるそうだ。
私は “ 著作権法 ” という大波に翻弄されながらも、この大航海 ( 引用の自学 ) を終えて『藤ノ升目家』に帰還した。
しかし、日常の不穏は残っている。この国のパンデミックは収まりつつあるが、まだ安心できるとまでは言いきれない状態だ。
ともあれ、私はnoteデビューを果たした。
描月がハナムケとして描きあげてくれた「桜」のイラストを掲げて―――

美巴は我々が『藤ノ升目家』にやってくる2年前の出来事を話してくれた。
咲藤家の長男、魁仁。
彼は小5のときに自ら掲げた夢に向かい、自己成長への戦いに励んでいた。しかし、小6の冬に不運が重なる。
パンデミックの苦境にくわえ、母である美巴に振りかかった ‘ 一方的な理不尽 ’。それらによって、咲藤家の日常は大きく揺いだのである。
魁仁の戦いは大詰めを迎えていたが、その一番大事な時期に美巴は心身のバランスを崩し、息子を支えることができない状態に陥ったのだ。
魁仁の努力は、夢に届かない結果となった。
2年分の自由時間の大半を費やし、日々クタクタになりながら戦い抜いた健気な少年の心に、これまでにないほどの大きな傷が刻まれた日。
美巴は強く自責した。そして魁仁に詫びた。
「一番大事なときにサポートできなかった。
一緒に戦ってあげられなかった。ごめんね」
うつむく母に、12歳の少年が応えた。
それは、精一杯の静かな一言だった。
「 ――― 俺の、力不足だよ・・・」
この日、魁仁は愚痴や悲観の言葉も口にせず、涙も見せなかった。口数が少なかったという点は言うまでもないが、普段どおりに過ごした。
そして、就寝時間に寝室へと向かった。
物言わず、そっと心情を伝えたのは、翌朝の魁仁の まぶた のみだった。

その後、魁仁が前を向いて歩き出すまでに時間はかからなかった。そんな我が子の姿に安堵と希望を感じられた反面、美巴のなかには制御できない劣等感や無価値感が募っていった。
自分の時だけが止まってしまっている。
それでも子育ては止まってはくれない。
ましてや子育てはキレイゴトではない。
自律の成長過程にある子どもたちの行いは、裏切りの連続とも感じられた。ココですら、自分の尽くしは不毛なのか ―――
美巴の孤独感は虚無感へと変わり、ささいなことで家族との大きな衝突を引き起こし、絶望感のなかで ‘ 俯無の森 ’ をさまよったのだ。
美巴はソコで、生きることを諦めかけていた描月と出会い、私を召致して『藤ノ升目家』に帰りついた。この咲藤家は、美巴はもとより、私も描月もやさしく迎え容れてくれた。
美巴は家族に支えられ、徐々に回復して今に至る。ちなみに、魁仁も新たな生活に楽しみを感じながら、笑顔で日々を謳歌している。
昭和の時代に育った美巴の目には ‘ 耐えしのぐ逞しさ ’ とは異なる ” しなやかな強さ ” を備えた我が子が映っている。
“ 現代の子ども強さ ” は「自分で決めたこと」に育まれるのかもしれない。
美巴が心身を癒やすために費やした歳月は決して短くはないが、「我が子によって、母としての成長をさせられた」とも感じているそうだ。

私は今、noteデビューの投稿に続き【 引用の自学シリーズ 】 をnoteに掲げたところだ。
このたび、描月は「波」のイラストを描いてくれた。聞かずとも『葛飾北斎』の『神奈川沖浪裏』のオマージュだと伝わる。
この「波」には、魁仁と美巴への応援も込められている。それは、現代の子どもたちと、かつて子どもだった大人たちへ贈る想いである。
生きるうえで、自ら波に挑むことは尊いことだが、生きている限り向かってくる波は止まない。望まぬ波の打ち寄せも無くなりはしない。
困難には立ち向かうべきだとか、避けたら負けだとか、どっちがどうのだとか、無責任な他人のモノサシで計られることに怯えなくていい。
避けるための、選べる力と活用できる力。
自分なりの裁量でいいから、備えいこう。
戦いの果てに傷ついた人たちへ贈りたい。
どうか、貴方の想いが報われますように。
同じじゃなくてもいい。それぞれの波を選んで、大切な人たちと連ねよう。それぞれのあり方で大丈夫。いっしょに冒険できるから。

物語調の総集編的な記事

【 引用の自学 】シリーズ目次

著作権法に基づく自学の記録シリーズ
【 月 と 盾狼 】シリーズ目次

1話1,700文字程度の読み切りシリーズ
前の話:003

~ あとがき ~
少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです。「スキ💛」いただけますと励みになります。 今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
読者さまの “ 貴重なお時間 ” をいただきました。私の小説を最後までお読みくださいまして、誠にありがとうございました。

以下は、この記事の関連記事です ( 無料 ) 。
合わせてご覧いただけますと幸いです 🍀

◂ 記事末 ▸

【免責事項・リンク・著作権について】はコチラから
©2024-2026 伊盾津志 (執筆) / 絵筆描月 (作画)