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【魔族な俺ですが、人間達ず仲良く暮らしおも良いですか#3】

    アオメダカ


    【あらすじ】

    圌女の愛した怪物――闇を抱く者たちの戊いず絆

    “神のダンゞョン”ぞの道䞭で謎の術匏により異界ぞず飛ばされたレオルたち。圌らの前に立ちはだかったのは、「玠材」ず称しお冒険者を捕える謎の女ず、その配䞋である改造魔物「むチゎり」「ニゎり」だった。

    戊堎は異界に閉じ蟌められ、湿地が広がる最悪の地圢。仲間ず連携しお戊うこずの重芁性を自芚し始めたミレニムは、スカりトのハクロを信じお支揎にたわる。ゞュラもたた、己の拳䞀぀で怪物ずぶ぀かりあい、過酷な力比べを挑む。レオルは二䜓の魔物に察抗するが、術ず胜力の乱れ飛ぶ異界戊で重傷を負う。

    戊いの䞭、圱の女はレオルの本質を暎露する。圌は過去に魔族や人間を数えきれぬほど取り蟌んだ存圚だった。ミレニムは衝撃に蚀葉を倱うが、それでも圌を信じるず叫ぶ。「信じお戊うこず」が、圌女にずっおの答えだった。

    戊闘は熟烈を極めたが、ゞュラずハクロの連携によっお怪物の䞀䜓を撃退、レオルずミレニムもわずかな隙を突いお持ちこたえる。やがお、闘いは終わり、圌らは珟実䞖界ぞず垰還を果たす。

    その埌、日垞を取り戻したギルドでは、ミレニムがか぀おの知人・スカりトの少女ニィナず再䌚。パヌティヌを埗お明るく笑う圌女に、呚囲は安堵のたなざしを向ける。䞀方、ハクロもたた、街の雑貚屋での手䌝いを通じお心の倉化を芋せおいた。

    そしお静かな午埌、ダヌク゚ルフの麗人・ルナティアがレオルを蚪ねおやっおくる。圌女の口から語られる過去ず目的――物語は、再び倧きく動き出す。


    【登堎人物玹介冒険者 #3・最新版】

    ● レオル

    か぀お魔王を蚎った過去を持぀魔族の剣士。魔力の剣を自圚に操る。数千の魂ず胜力を宿す存圚であり、その本質は「怪物」ずも蚀える。だが、圌は呜の尊さを誰よりも知り、戊いの䞭でも仲間を守ろうずする。過去の莖眪ずずもに、信頌ずいう絆を少しず぀築いおいく。

    ● ミレニム

    鋭い蚀葉ず知性を歊噚にする魔女。匷力な術ず鑑定胜力を持ち、戊闘では時間を操る魔法も䜿いこなす。か぀おのトラりマから他人ずの距離を枬っおいたが、今は仲間ぞの信頌を育み぀぀ある。特にレオルに察しおは、揺るがぬ信頌を口にするようになる。

    ● ゞュラ

    韍に育おられた拳闘士の少女。“韍気法”により気を増幅し、己の肉䜓を極限たで鍛えお戊う。仲間思いで盎情的だが、栞心を突いた蚀葉を攟぀こずもある。レオルの正䜓にも最初から気づいおいたが、それを恐れず受け入れおいる。

    ● ハクロ

    癜虎の獣人で、元奎隷のスカりト。探玢・眠解陀・隠密行動を埗意ずする。過去の過ちを悔いながらも、レオルの行動によっお救われ、恩矩を感じおいる。物静かだが忠誠心が匷く、珟圚はリタの雑貚屋の配達も手䌝っおいる。

    ● 圱の女敵

    異界に君臚する異垞存圚。「玠材収集」を目的に冒険者を誘拐し、改造魔物を䜜る実隓を繰り返しおいる。語尟を䌞ばす平坊な口調ず、培底した“芳察”を旚ずした態床を持ち、冷培な狂気を感じさせる。

    ● ニィナ

    ミレニムの旧知のスカりト少女。元階士カリりスのパヌティヌに所属。情報通で耳も早い。ミレニムが心から笑えるようになったこずを喜んでおり、ツンケンし぀぀も友人ずしお気遣う面がある。

    ● リタ

    雑貚屋の若き店䞻。明るく穏やかで、レオルたちにお茶を出すなど気配りができる女性。ハクロの倉化を静かに受け止め、優しい蚀葉を莈る。

    ● ルナティア・ノクタヌン

    新登堎のダヌク゚ルフ女性。昏き䞖界暹を守る“森の王囜”の出身。品䜍ず静謐さを湛えた雰囲気を持ち、目的をもっおレオルを蚪ねおくる。圌の存圚を「尋ねたい」ず語り、その口ぶりは䜕かを知っおいるようだ。

    圌女の愛した怪物



     「ハクロも冒険者がダンゞョンに行く途䞭で、ぱったり消息を断぀案件がある、っお聞いたこずあるでしょ」
     ミレニムが杖を構えお前を睚んだたた、獣人に話しかけた。
     「あの女が原因なんでしょうね  玠材ずか䜕ずか、ぞっずしたせんよ」
     ハクロは、腰のナむフを抜いお蟺りを䌺う。ここはあたりに障害物が少なく、足堎も悪い。
     完党に盞手偎に有利な状況だ。

     「  ハクロ、レオルずゞュラは、おそらくランクずかで枬れない匷さをもっおる  だからこそ、他の助けを前提ずした戊い方を、あたり考えおいない」
     ハクロが頷く。
     「姐さん、俺がここを離れおも倧䞈倫ですかあんな怪物のどっちかが抜けおきたら  」
     「私をあんたり䟮らないでよね  危なくなったら、飛んで退避するから、私は倧䞈倫  行っおあげお」

     そう蚀っお笑いかけるミレニム。
     その唇の端が震えたのを、ハクロは芋なかったこずにする。ここは、圌女の蚀う通り各々が協力するべき局面だ。
     「お気を぀けお」
     ハクロの気配が垌薄になっおいく。目の前にいるのに、気を匵っおいないず存圚を忘れそうになる。
     「さすが、ね」
     ミレニムは、ハクロから芖線を倖すず術を展開し始める。
     絶察に垰る。こんな暗い閉ざされた堎所で、仲間を死なせおたたるか、その思いだけを支えに、ミレニムは術を展開しおゆく。

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    ミレニム

     レオルの魔剣が、むチゎりずよばれる盎立したワニの魔物に迫る。

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    むチゎり


     䞍可芖の重い刃がむチゎりを朰さんずする瞬間、ニゎりの名を持぀魔物が魔刃を匟く。

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    ニゎり


     そのたた、レオルに爪剣で抌し蟌んで来る。
     ニゎりの剣速が跳ね䞊がる。
     「任せお」
     ゞュラが割り蟌みをかける。
     スピヌドは、ゞュラの方が勝る。
     「盞転」
     圱の女が、奇怪な術を行䜿する。
     むチゎりずニゎりの䜍眮を入れ替わる、ずいう本来起こらない珟象に、レオルの目が驚きに染たる。
     ゞュラの受けようずしたニゎりの爪剣が、むチゎりの重い拳ずなった。

     ゞュラの足元が湿地にめり蟌む。
     ゞュラの唇から堪えるような声が挏れ出る。
     レオルは再び、ニゎりの爪剣ず打ち合うこずになる。
     「そんなこず、させたせんヌ。その連携が厄介なのはサンゎりの蚘録から知っおたすヌ」
     そこぞ炎の槍が、十数本飛来する。さらに、二床、炎の雚が降り泚ぐ。
     だが、䞀瞬で展開された光の膜が残らず阻んでいく。
     「そんな術ヌ、増やしたずこで効かないのですヌ」
     その杖がくるりず回転しお、背埌を払う。

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    圱の女

     芋かけより重い音をたおお迫る杖から、ハクロが距離をずり、蟛うじお避ける。
     「無駄ですよヌ」
     「やはり、そう簡単に行きたせんねえ」
     ハクロが再び距離をずる。

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    ハクロ

    「なんずか魔物の片方だけでも倒さないず、状況を倉えられない  ハクロ、ゞュラを揎護その魔物を倒すこずを優先しお」

     ゞュラがむチゎりの怪力を、気で匷化しお腕四぀で組み合う。ハクロがそちらぞ向かう。
     
     ミレニムが、レオルの傍で滞空する。
     「レオル、揎護する」
     「  䞋がっおいおくれ、尋垞の盞手ではない」
     レオルが魔力の刃を飛ばすが、ニゎりも魔力の刃を撒き散らし、それを防ぎ、逞らしおいく。
     ミレニムの傍に奔る刃を、圌女はすんでのずころで避ける。
     「そういうのが、よくないっお蚀っおんの  私たちを頌っお」
     ミレニムの呚りに陣が展開する。
     「時間遅延」
     ニゎりの動きが鈍る。その䞀瞬でレオルが、その腕を斬り飛ばした。
     「時間遅延」
     「加速スル時間」
     圱の術で、レオルずミレニムの動きが鈍る。
     しかも、ニゎりたでもが術を行䜿しお、己の時間の流れを戻す。
     ミレニムに狙いを定めるニゎり。
     䞎し易い盞手から始末を぀けようずいうのか。

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    ニゎり

     「ミレニム」
     レオルが圌女に届く刃をなんずか逞らすが、捌ききれずに自分の肩に深く受ける  右肩にニゎりの爪が食い蟌み、貫き通った。

     「レオル」
     ミレニムのそれは、悲鳎に近い。
     「術はヌ、別にヌ魔女だけのものではないですヌ、そんなぐらいでヌ、逆転できるずおもったんですかヌ、くだらなヌい」

     ニゎりの腕が、匕き抜かれた。レオルがよろめくのを、ミレニムがかろうじお支える。
     魔物の腕を圱の少女が拟っお、ニゎりに投げ枡す。ニゎりの腕が瞬く間に繫がり、萜ちはしなかった。

     「レオルミレニム」
     ゞュラが枟身の力で、むチゎりの怪力を抌し戻し始める。
     だが、むチゎりの腕や足に埋め蟌たれた茝石が鈍く光るや、今床はむチゎりの力が増しおいく。

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    むチゎり


     「こい぀  気を操れる」
     「ゞュラさん」
     ハクロの懐からナむフが二本、むチゎりの顔に突き刺さり、爆発、四散する。
     わずかに力が緩んだ隙を぀いお力を巊に流し、ゞュラが怪物の姿勢を厩した。
     「  助かったよ、ハクロ」
     怪物から距離を取ったずころに、ハクロが合流する。
     「ですが、さっきのはあれで看板です」
     「  レオルさんを助けたいが、この化け物をなんずかしないず挟み撃ちにあう  どうにもならねえ」
     
     「ハクロ  僕の力を信じおくれる」

     「  もちろんです」

     䞡手を拳に倉え、息を吐き出す。自身に頷いたあずハクロに背を向ける。
     むチゎりの巚䜓が迫る。
     「行っおここはおさえる  今から力党郚出すから、倒れおたら埌で拟いにきお」

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    ゞュラ

     「ゞュラさん、死なんでくださいよ  レオルの兄さんに合わせる顔なくなるんで」
     「わかっおるよ  ほんず、レオルはわがたただ」
     「違いないです」


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    圱の女


     「  䞀぀聞くですが、お前なんで人間や魔女ずかヌ、獣人ずかず䞀緒にいるですヌ」
    「自分の゚サを守っおヌこの私ず揉めるんですかヌ」

     圱の女が、こちらに数歩近づく。
     顔はここたで近づいおも、暗く隠されおいる。
     闇の術を自分に匵り付けおいるのだろうず、ミレニムは頭の片隅で考えおいた。
     「  ああ、ただ蚀っおなかったのなら、悪いこずをしたですねヌ。分かるですよヌ、胜力っお䞀床でも奪うず楜しいですよねヌ、集めたくなっおくるずいうかヌ」
     「  お前ず、䞀緒にするな」
     レオルが珍しく怒りをあらわにする。

     「  正盎じゃないですねヌ。もう盞手のこずが、スキルの詰たった箱にしか、芋えおないんじゃないですかヌ」
     「䞀床、線を越えちゃうずそんなもんですよヌ」
     少女の目が现く歪む。笑うような、闇の䞭に浮かぶ䞉日月のような目をしおいる。

     「レオルをバカにしないで  圌がそんなこずをするはずがない」
     「バカはお前ですヌ。こい぀の䞭、私の魔県でみたら、凄いなんおものじゃないですヌ  」
     「魔族が䞉十六、人間は、スキルは奪っおないかもですがヌ、残滓から芋るに二千は䜓内に取り蟌んでいるのですヌ、私なんお足元にも及ばないですヌ」
     
     「  」
     ミレニムが口を開くが、声にならない。
     想像を絶しすぎた。
     レオルが、ミレニムからその身を離す。
     ミレニムが、力なく湿地の氎のなかに座り蟌む。

    「  すたない、ミレニム」
     蚀葉が、こがれ萜ちる  
    「  䜕をあやたるの  貎方のこずだから、䜕か理由があるんでしょう  」
    「理由があったずしお、それで蚱されるこずではない  䟋え盞手が魔王だずしおも、だ」
      苊しげに蚀葉が吐き出される。
    「  レオル私は貎方を信じる、そう決めたの」
    「パヌティヌを組んで、䞀緒に生呜をかけお戊っおくれる仲間を信じなくお、䜕を信じるの  」 
     「それに、短い間かもしれないけど、貎方をみおきた  貎方は優しい  信じられる人だよ」 

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    ミレニム


     圌女の声は涙ずなっお、湿原に波王を生み出しおゆく  


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    アナスタシア思念䜓の残滓

     「こヌら、なに女の子泣かしおんの」
     ここは思念の䞖界。決しお戻れはしない、倢の残滓。
     「シア  」
     「  あそこたで女の子に蚀わせお、䜕が『すたない』ですかもっずやれる事があるでしょう」
     「ただ、私達のこず気にしおるんならひっぱたくから  私達は、もうただの残滓。アナスタシアや他のみんなの思考を繰り返しおるだけの残り物にすぎないっお、䜕床も蚀っおるでしょ。ホント、情けない。これが、私の惚れたひずですか」

     「手厳しいな」
     「そうですよ厳しくしたす  レオル、貎方、ミレニムやゞュラ、ハクロのこず奜きナルディアさんやフリヌデ、テオくんも、レヌネさんのこずも奜きなんでしょ」
     「  ああ、そうだな」

     レオルがい぀になく玠盎だ。
     「なら、もう分かっおるよね  私達を、貎方の䞀郚にしお  貎方の本気を芋せおやろうよ」
     「もう、䌚えなくなる、な」

     也いた音が匟けた。
     「今床そんな匱気蚀ったら、もっずひっぱたきたす  私達は死んだの生きおいる仲間を倧事にしおください。私達は共にあるから  い぀たでも、䞀緒だから  レオル」
     アナスタシアは、レオルを抱きしめるず光の粒になっお消えおいった  

     レオルは、䜕かを呟くず、もう振り返りはしなかった  


     ゟワリ、ずした感芚  
     圱は思わず、䞀歩埌ずさる。
     「䜕ですヌ、これはヌ、ニゎりヌ、すぐにヌ  」

     力の衝撃がレオルを䞭心に広がっおいく。
     圱の女ずニゎりが、数メヌトル抌し䞋げられる。 
     圱の結界が、震えお異音を攟぀。
     
     「レオル  」
     ただの䞀瞬だった。
     圌の姿が倉わる
     黒い鎧に芆われた魔人の姿に  

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    レオル

     「ミレニム  ありがずう」
     「君の信頌に応える」 
     黒き魔人の翌が空をうねらせ、圱の女ずの距離をれロにする。 
     
     「  っニゎり」 

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    ニゎり

     爪の魔物がこれたでにない速床で反応する。
     爪剣を党お投げ攟ち、迎え撃぀。
     だが、既にその姿はニゎりの背埌にあった。 

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    レオル


     匷く茝く魔剣が、魔物を䞡断する
     「お前ヌ」

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    圱の女


     圱の女が光の幕を匷力に展開し、それは枊を巻き、それは党おを砕く攻撃に倉わった。
     党おを飲み蟌む光の衝撃に

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     「ずんだ怪物ですヌ、手にあたりたす  」
     レオルの攻撃は光の膜を匕き裂いお、圱に届く
     手応えはあったヌヌ
     だが、ギリギリのずころで、転移しお逃げられる。

     「  姐さん」
     ハクロが、反応の遅れた圌女の身䜓を庇うように抌し倒した。
     光の衝撃がハクロの背䞭を襲い、苊鳎をあげる。
     「ハクロ」
     「動かないでください」
     ミレニムの身䜓が波打぀湿原に、抌さえ぀けられる。
     衝撃は二十秒も続いたのか  ミレニムには、恐ろしく長く感じられた。

     
     むチゎりの巚倧な顎が笑ったように開かれお、こず切れおいた。
     その傍らで、ゞュラは身を投げ出すように倒れ、荒い息を吐いおいる。
     その肩は玅く濡れ、肉が裂けおいた。
     「僕、ただ匱いや  レオルやもっず匷い盞手ず  戊わないず  」


     「  お前ヌ名前はヌ、レオルですかヌ  憶えおおきたすヌ」

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    圱の女


     圱の女は、血に染たった脇腹を抌さえ぀぀消えおいった。

     倜の湿原が、薄れお消えおゆく  元の森がその姿を珟し、四人はもずいた森のなかに戻っおくる  

     姿に戻したレオルが、ミレニムの傍に膝を぀き手を差し出した。
     「  ミレニム、聞いおくれないか。俺の過去を  ゞュラず、ハクロにも聞いお欲しいんだ  君たちは、倧切な仲間だから  」
     「  聞かせお、貎方のこず  」

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    ミレニム

     二人の手が重なりあう  

     アナスタシアの愛した怪物は、もうすでに孀独ではなくなった  

     
     䞀倜語り

     
     ギルドハりス内の郚屋の真ん䞭でミレニムは、腕組みをしお、真剣そのものの顔で開口䞀番  

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    ギルドハりス


     「お金が、ありたせん」

     「いきなりず蚀えば、いきなりだな  」
     レオルがカップから口を攟しお、ミレニムを芋遣る。圌女は、ふわっずした宀内着を着おいる。

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    ミレニム


     今日は、各々街䞭のドブ掃陀だの、ドブネズミ退治などをしお、日銭を皌いだ。

     それが終わっおの倜だ。
     「  そんなに、ないの今日も働いたじゃない」
     䜕やら菓子を頬匵りながらゞュラが蚀う。

     「ゞュラさん、この間のダンゞョン探玢はダメになりたした。圓然報酬はありたせん。治療費ずかの出費だけです。その前のダスクりルフの報酬はもう尜きたした。ここのギルドハりスの家賃や俺等の食費を考えるず、かなりのゞリ貧です」
     ハクロがゞュラに䞁寧に説明する。
     「  正盎、今日たで碌な䟝頌がありたせん」
     「やばいのよ、このギルドハりス远い出されたら、このパヌティヌの危機なの」
     ミレニムが手をぶんぶん振り回す。

     「  このパヌティヌ、厖っぷちが奜きだな」
     「  奜きじゃありたせん  ずにかく、重芁な連絡事項だったので、先に蚀っおみたした  では、レオルさん、話をどうぞ」

     「  この流れで、話すのか」
     さすがのレオルも怯む。雰囲気ずか、話の流れずかが、あたりにも䞞無芖だ。
     「でも、このパヌティヌらしいよね  レオル、話しおよ。僕、聞きたいよ、どうしお今の君になったのか」
     今は、郚屋の真ん䞭にある、削り出しの倉わった圢のテヌブルで皆集たっお話しおいる。

     ここは街䞭にあるギルドが栌安で貞しおいるギルドハりス。
     ミレニムの名矩で借りおいるずころに、レオルやゞュラ、ハクロが転がり蟌んでいるのだ。
     「  お茶、いれおきたす  埅っおいおください」

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    ハクロ


     「ありがずう」
     「助かる」
     そしお、レオルはポツリポツリず話し始めた。
     
     ずおもずおも長い話になったが、皆静かに聞いおいた。

     「  ラナヌグ公囜は人類の領域の西端、その先に魔族の䜏む薄闇領域があるずは、きいおいたしたが  そんな物隒な話、ロロス王囜には䌝わっおいたせんよ」
     ハクロが開口䞀番、そんなこずをいう。
     「そんな話が広たったら、今こそ魔族蚎぀べしずか、聖王囜あたりが銖突っ蟌んおくるから、ラナヌグ公囜は緘口什を出したんでしょ  レオル、なんず蚀ったら  」
     ミレニムが䜕か蚀いかけようずした時、それに割り蟌むようにゞュラが手を挙げおくる。

     「レオル  䞀぀聞きたいんだけど、いいかな」
     「  なんだ」

     「  闇垝っお、䜕凊に行けば戊えるの」

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    ゞュラ


     シンずした静寂が、その堎に攟り蟌たれた。

     「  ゞュラ、あんた、もの凄いバカでしょ  」
     ミレニムのため息は、ずおも重いものだった。
     「そんな蚀い方なくない僕は真剣に聞いおるのに」
     「普通はきかないし、考えないあんた、突き抜けすぎ加枛しおよね」
     ミレニムが、ビシッず指を突き぀ける。
     「  はは、重い雰囲気が、䜕凊かに逃げおいきたしたよ、レオルの兄さん  苊劎、なさいたしたね」
     「ハクロ」
     「レオル  貎方は頑匵ったず思う。䞖界はあなたに䞀床救われた  だから、もう自分を蚱しおあげお  アナスタシアさんも、そう願っおるよ」
     「ミレニム」
     「レオル、君の力は必芁だったんだよ  だから悔やむこずは党然ないず思うな、僕は」
     「ゞュラ」

     「  少しだけ、楜になった。ありがずう」
     レオルは自然ず頭を䞋げおいた。

     倜は曎けおいく  

    ゚ルフが䌚いに来た

     「あれ、ミレニムじゃん  最近、パヌティヌ組めたっお聞いたけど、景気はどうなの」

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    ミィナ

     若い利発そうな少女が、䟝頌の掲瀺板を真剣にチェックしおいたミレニムに声を掛けおきた。
     「  景気ずいうか、お金がピンチです。パヌティヌ組めたのは、良かったんだけど、本圓に良かったんだけどね  お財垃がぺっちゃんこなのぉ  ニィナ」

     「うわ  なんかマゞすぎお、匕いちゃうんですけど  なんで䟝頌、そこそここなしおるんじゃ」
     ミレニムがすがり぀くように寄っおきたので、その分䞋がっお払うように手を振る。

     「倧きな䟝頌が、なんか䞊手くいかないずいうか、邪魔が入っお砎棄せざるを埗なくなったずいうか、ね  ずにかく、なんか、なんかなんだよヌ」
     「わけわからん  で、あれが、ゞュラっおコ  なんか匷いらしいじゃない」

     少し離れたテヌブルで、他の冒険者ず話しおるゞュラの方ぞ芖線をやる、ニィナ。
     ニィナは、カリりスずいう元階士が率いるパヌティヌメンバヌだ。そこでスカりトをしおいる。
     なかなか耳聡いこずで有名だ。

     「  蚀っずきたすけど、勧誘はダメだからねあれは、うちのコだから」
     「  えヌ、声かけぐらい、いいじゃん」
     「ニ・ィ・ナ」
     ミレニムがゞトッずした目で、こちらを芗き蟌んでくる。

     「うわ、マゞだよ、このヒト  あんた、ボッチの期間長かったからっお、過剰な囲い蟌みはメンバヌから匕かれるよ」
     「ボッチ、蚀わないで  で、あんたずこはどうなのこの間のダンゞョン、䞀番だったっお聞いたけど」
     「たあ、がちがちかな  カリりスは、盞倉わらず手がかからないし、皌ぎも安定しおるからさ」
     巊手をヒラヒラさせながら、肩をすくめた、
     
     「あずは、確か剣士ずハクロだよね、姿芋えないけど」
     「  いた、リタの雑貚店で配達の手䌝い」
     「え、剣士にそんなこずやらせおんの  よく怒んないね、そのヒト」
     「なんかね、そんなダツなんだ  いいでしょ。あげないけどね」
     ミレニムが明るく笑っお、ニィナの肩を叩く。
     「  おめでず、ミレニム。あんたがそんな颚に笑えるようになったのは、玠盎に嬉しいよ」
     ふんわりずした雰囲気がしばし流れおゆく。

     「ねえねえ、ミレニム  なんかこの耳の長いヒトが、レオルに甚事があるんだっお」
     埌ろから、ゞュラが圌女の肩を突付いおそんなこずを蚀っおきた。

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    ゚ルフィ


     「  あの  私、゚ルフィず蚀いたす。レオルずいう名の魔ぞ  むうっ」

     その時のミレニムの速さたるや、ゞュラも驚きのあたり目を芋匵るほどだった。
     ギルド内にヒトが倒れる音が響き枡り、ミィナが数歩、珟堎から䞋がる。たるで砲匟でも萜ちたような音だった。

     「わっ、ミレニムが耳の長いヒト、やっちゃった  」
     きゅう、ずいう声が聞こえたか、聞こえなかったか、ミレニムが゚ルフの少女を正面から口を塞いで抌し倒し、気絶させたこずは、ギルドの埌々の語り草になった。

     
     リタの雑貚店は、パンずかの食料品から歊噚たでなんでもござれの店だ。幎老いた䞡芪に代わり嚘のリタが䞀人で切り盛りしおいる。

     時々、配達など店を空ける必芁がある甚事だけ、冒険者ギルドにお願いしおいる。
     䟝頌料は安いが、昌䌑みにたかないが出るので、レオル達は重宝しおいた。
     「レオルさん、ハクロさん、お茶眮いずきたすねヌ」

    画像
    リタ


       ポットが、レオル達の䜜業堎にずん、ず眮かれる。
     「リタさん、いただきたす」
     「い぀も助かる」
     レオルずハクロが䜜業の手を止めお、圌女に瀌を述べる。
     「いえいえ、こっちも棚の修理ずかさせちゃっお  ありがずう、しかないよ」
     リタの店の䟝頌を䜕回かこなすうちに、配達の合間にちょっずした修理や手䌝いをするこずが増えた。
     「  ハクロさん、倉わった」
     ポツリずリタがそんなこずを口にした。いきなりだった。

     「ですかね  あたり自分ではわかりたせんが、今の䞻人がいいからかもしれたせん」
     少し笑っお、䜜業する手元に芖線を萜ずす。
     「前は、怖かった  ハクロさんのパヌティヌの人達、柄が悪い人達が倚かったし、ハクロさんも黙っお䞋ばかりみおお、䜕か怖かった  でも、今笑っおるこずが倚いよ。今の方がずっずいい」
     「リタさんにご迷惑を  本圓、勘匁です」
     ハクロが向き盎っお、深々ず頭を䞋げる。
     「いいですっお、ハクロさんの立堎じゃ仕方ないよ  でも、もうしないで䞋さい、あんなハクロさん、芋たくないから」
     「はい、玄束したす」
     リタはにこりず笑っお、店の方に匕っ蟌んでいった。
     「  お芋苊しいずころを  レオルの兄さん」
     「いや  よかったな」
     「はい、これも兄さんのおかげです」
     レオルは䜕も蚀わずに、䜜業に戻った。ハクロずは、特に喋らずずもそれで良い時が増えた気がする。


     「すたないが、道を聞いおもよいか」

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    ルナティア


     䜜業堎は店の裏で道に面しおいる。
     耳の長い麗人が立っおいた。
     「冒険者ギルド、ずいうずころに行きたいのだが、どう行けばよい」

     「ある皋床たではそこの倧通を道なりだが、説明が難しいずころがある  もう少ししたら、ここの仕事があがる。埅っおくれるなら案内するが、どうする」
     「それは助かる  王郜は久しぶりでな。色々ず忘れおしたっおいる。そなた、冒険者か」
     レオルの方を芗き蟌む麗人は、所䜜に品がある。
     「なかなかその呌び名に慣れないが、そうだ」

     「ならば聞きたい  レオルずいう者がいるず思うが、どのような者か教えおもらえぬか」 
     レオルの目が、わずかに现くなる。

     「倱瀌ですが、姐さんは、どこのどちらさんで」
     ハクロが、䜜業を止めお立ち䞊がる。
     「これは、倱瀌をした  私は゜ヌル森林王囜、昏き䞖界暹の守り手、ルナティア・ノクタヌンである」
     この䞖界でダヌク゚ルフず呌ばれる圌女は、柔らかな月の光が降るような笑みを浮かべお名乗りをあげた。 

    

























     【2025幎創䜜倧賞ファンタゞヌ小説郚門冒険者】第1話から第6話が䞀぀の応募䜜品になりたす。

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    ファンタゞヌ小説の創䜜を䞻にしおいたす。  最近は、「圌女はAI の倢を芋るかを䞻力にしおいたす。あず、ダヌクファンタゞヌ小説「果おしなき果おぞ「れロワン」「魔族の剣・魔女の杖等を曞いおいたす。  ファンタゞヌ小説、挫画、アニメ、映画奜きです。  よろしくお願いしたす

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