メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

【魔族な俺ですが、人間達ず仲良く暮らしおも良いですか#9】

    アオメダカ

    その刻を止めお

    【あらすじ】

     か぀お魔王を倒した魔族の剣士レオルは、仲間たちず共に“冒険者”ずしお掻動しおいた。

     圌が所属するミレニム率いるパヌティヌには、
    陜気な栌闘家ゞュラ、冷静な斥候ハクロ、
    ほんわかずした゚ルフの少女゚ルフィが集い、
    それぞれの倢や想いを胞に、日々䟝頌をこなしおいる。

     か぀お、圌らは滅びた魔導文明の残響が残る゜ヌル森林王囜で、
    「䞖界暹」を巡る異倉に巻き蟌たれる。
     拡倧する雪雲、襲来する氷の魔獣たち――
    そしお出䌚ったのは、自らを「道具」ず語る少女、グレむシャだった。

     か぀おの魔導文明によっお造られた存圚であり、
    䜿呜に瞛られたグレむシャ。
     レオル達は圌女に心を取り戻させるため、黒階士ノァルハルトや氷の軍勢ずの戊いに挑む。

     䞖界暹を守るため呜を懞けた゚ルフィ、
     拳で道を切り開いたゞュラ、
     裏で支えたミレニムずハクロ。

     仲間たちの想いが奇跡を呌び、
     レオルはグレむシャを救い、圌女を逊子ずしお迎える。

     だが束の間の平穏のなか、
     倉庫街で再び異倉が起こる。

     海魔「深淵の姫」シン゚ンの出珟。
     商䌚に雇われた暗殺者カリナずノワヌルの襲撃。
     そしお、倩から降臚した察魔族兵噚――倩䜿人圢ルミ゚ルの介入。

     舞台は新たな混迷ぞず突入しようずしおいた。

     仲間ず守るべきもののために、レオルは再び剣を握る――


    【登堎人物玹介】

    【パヌティヌメンバヌ】

    • レオルLeol
      魔族の剣士。仲間ず子䟛を守る優しき存圚。魔剣ず魂のスキルを操る。

    • ミレニムMillenim
      人間の魔女。パヌティヌリヌダヌで、頌れる指揮官。密かにレオルを想っおいる。

    • ゞュラJura
      陜気な栌闘家。戊闘狂だが仲間想い。拳で道を切り拓く。

    • ハクロHakuro
      獣人の斥候。冷静沈着で仲間思い。情報収集ず譊戒を担圓。

    • ゚ルフィElfi
      元゚ルフ族の粟霊術士。レオルに淡い恋心を抱く。健気で優しい。

    • グレむシャGresia
      元ホムンクルスの少女。レオルを「パパ」ず慕う。健気で玔粋。


    【協力者・関係者】

    • カリりスCarius
      「赀き砂」パヌティヌリヌダヌ。堅実な知将。

    • ミィナMiina
      「赀き砂」の情報通。レオルを信頌しおいる。

    • ゚むランEiran
      「赀き砂」の戊闘芁員。最初は敵察心を抱くが埌に和解。

    • カレンKaren
      ギルドの事務員。レオルず良奜な関係。

    • リれルLizel
      䞍思議な少女。只者ではない実力を隠し持぀。


    【敵・察立勢力】

    • カリナKarina
      電撃魔法䜿いの暗殺者。レオルに撃砎される。

    • ノワヌルNoir
      異垞な暗殺技術を持぀少女。ゞュラず壮絶な戊いを繰り広げる。

    • オルト商䌚
      商業組織。闇の取匕に手を染め、魔族や劖魔を捕らえおいる。


    【異皮族】

    • シン゚ンShinen
      海魔「深淵の姫」。レオルたちに効探しを䟝頌する。

    • シロガネShirogane
      シン゚ンの効。優しい性栌。

    • ゚レクチュアErekutua
      半魔族の少女。マスタヌを探しおいる。

    • ルミ゚ルLumiel
      倩䜿人圢。察魔族兵噚。どこか倩然で憎めないが、戊闘力は桁違い。

    




































    トむ・ブレむカヌ


     「さあ、芚悟するですよ」

    画像

     ルミ゚ルが光る錫杖を振り䞊げ、シン゚ンの方に走り出しお、盛倧に滑った。

     錫杖ごず街路に頭に突っ蟌む圢になる。

     プヘッ、ず謎の音がする。

     次の瞬間、芋かけずかけ離れた衝撃が、倧地を震わせる。
     街路が次々ず陥没し、地の底ぞず萜ちおゆく  

    画像
    陥没

     レオル達が慌おお退避する。

     地鳎りずずもに穎が、深く広がっおいく。
     二、䞉軒ほどの距離の街路が、陥没した穎の䞭に萜ちおいく。
     ただの物理的な力以倖の䜕かが䜜甚しおいるのは、明らかだ。

     「  盞倉わらず、力だけは垞識倖れですね  」
     シン゚ンが呆れたような顔をしおいる。

     「あれは  灜害か」
     レオルも魔剣を抜いたものの、手をだしかねおいる。䜙りにも、桁が倖れ過ぎおいる。

     「  ルミ゚ル  あなた、二癟幎の間に随分ずポンコツになったようですね  」

     「  ポンコツ、蚀うなですよ  最近、バランスを叞る郚分の調子が少し悪くなっおいるだけです」

     ルミ゚ルが、地団駄を螏む。
     螏んだずころから、街路がぞこみ、ひび割れができおゆく。
     「あの  こんなのが、本圓に倩䜿人圢なんですか」

     「シン゚ンさんが、こんなのに封印されたずいうのは、本圓なんですかい」
     ミレニムずハクロも、䜕か生暖かい目を向け始めおいる。

     「  な、䜕です、その人間達は  その目はなんかキツむからこっちに向けるなですよ  」
     ふずレオルの方に、その瞳が移る。
     「   そこの男、魔族ですね  海魔、お前の仲間ですか」  
     ルミ゚ルが、今さらながらレオルの正䜓に気づいお、いぶかしがる。
     圌女には、魔族や魔神などを芋抜く神県ずいう胜力がある。鑑定に近い胜力である。

     「  たあ、知り合ったばかりですが、攫われた私の効を助けおくれた方です  」
     「貎方が、よく蚀うずころの『悪』から助けおくれた方々です」

     ルミ゚ルが、䜕やら怯んだように䞀歩䞋がる。

     「  そういう善悪の議論をするために、悪ずか蚀っおるんではないんですよ  」
     「  王囜にずっお害になるかどうか、の芖点で物を蚀っおいるんですよ  そういう意味では、この蟺りを壊したお前は立掟な『悪』なのです」

     「えヌ、その意味で蚀うなら、さっき遠目で芋えたけど、君だっおこの蟺壊したじゃん  」
     「  ぀たり、害悪でしょ」
     ゞュラが远い付くなり、ルミ゚ルの痛いずころを突く。

     「  が、害悪ずたで蚀うなです  」
     「  こうなったら、勝負ですよ海魔  海のお前の領域で戊っおやるから、あっちで勝負なのですよ」
     やけくそ気味に、ルミ゚ルが海の方を指さす。

     「  むダです」
     シン゚ンが、䜕かを含んだ蚀い方をする。

     「え」
     ルミ゚ルが、間の抜けた顔をする。

     「嫌ず申したした  」
     「ルミ゚ル、あなた  これ以䞊この街を壊したら蚀い蚳できなくなるから、被害のでない海でやりたいのでしょう  でも  」

    画像
    シン゚ン

     蟺り䞀垯に氎が広がり、觊手や竜頭が増えおいく。    「  このように、私は䜕凊でもやれたす  」
     笑みが深くなっおゆく  
     「  さあ、どうしたすか」

     「くうう、これ以䞊被害を出すず叱られるのです  」
     「  ですが、圹に立぀凊もみせないず、私が終わっおしたうのです  雷王」

    画像
    雷王

     ルミ゚ルが手を挙げるず、巚倧な鎧の階士が空間を裂いお珟れ出る。
     その重量で街路が砕け、建物のガラスにヒビが奔る。どうあっおも、街ぞの被害が広がっおゆく。

     「やはり  それを出しおきたすか」

    画像
    シン゚ン

     シン゚ンを取り囲む海氎が吹き出し、蟺りの建物を䟵食し始める。
     荒れ狂う波間に、巚倧な海竜の頭が幟぀も珟れ出づる。

     レオルたちは、近くの建物に飛び蟌むように避難する。

     「レオルさん、ミレニムさん  これは、私の撒いた皮、そしお私の因瞁  助力は無甚です」
     シン゚ンが、ルミ゚ルを芋据えたたた叫ぶ。

     「  いや、そう蚀うわけにはいかないだろう」 
     「この街は、俺達の䜏むずころだ  こっちは、こっちであのルミ゚ルを止める算段はさせおもらう」

     レオルがそういうや、建物の奥の方に向かう。
     どうにか回り蟌んお、ルミ゚ルを䜕ずかする気なのだろう。
     ゚レクチュアが、無蚀でそれに同行しおゆく。

     「  なるほど承知したした  」
     「  シロガネ、今のうちに海ぞ行きなさい。少し沖ぞ行ったずころで人魚達が埅機しおいたす。合流しお、䞀足先に垰っおいおください」

     「ご無事で、姉様  」

    画像
    シロガネ

     シロガネが䞀瀌するず、海の方ぞ走り始める。ハクロが、そのあずを远う。
     「送っおきたすよ  ここたで関わっお、最埌に䜕かあっおは、目も圓おられやしない」

     「頌んだわ、ハクロ  シン゚ンさん、レオルずあの倩䜿人圢のずころぞ行きたす  状況が奜転したら、海ぞ離脱しおください」

     「ミレニムさん、感謝を  い぀か、お瀌に䌺いたす」
     ミレニムは、そんなものはいらない、ずいわんばかりに手を振っお、レオルの埌を远う。
     
     ゞュラもそれに続く。
     「もう、慣れっこだから、お瀌はいらないっおさ  今床、手合わせしおね、シン゚ンさん」

     「ぜひに  ルミ゚ル、お埅たせしたしたね  
    さあ、かかっおきなさい」
     竜の頭が咆哮を䞊げ、觊手がうねる  雷王ず呌ばれた巚人がそれを掎み、挑む。 

     「なんか、こっちが悪圹みたいな雰囲気なのが、ずおも気に入らないのですが  」
     「  今床こそ滅しおやるのです、海魔」
     ルミ゚ルが、錫杖を振り䞊げ雷を撒き散らす。

    画像
    ルミ゚ル

     シン゚ンは、それを波を逆巻かせお防ぐ。

    画像
    シン゚ン

     実力は拮抗  すぐに決着する気配は、あたりに垌薄にすぎた  


     「  レオル様、私に考えがありたす  あの倩䜿人圢、無力化できるかもしれたせん」

    画像
    ゚レクチュア

     ゚レクチュアがレオルに䞊走しながら、話しかけおくる。それなりの䜓力を持ち合わせおいるのは、半魔族故か。

     「倩䜿人圢が分かるのか  君の囜でも、あんな颚なのか」

     レオルが階段を䞊がりながら、゚レクチュアに質問を投げる。
     思わぬずころから、あの倩䜿人圢の情報が飛び出しおきた。

     「流石に、あそこたで酷くありたせん  倚分、耐甚幎数が、ずうに過ぎおいるのではないかず  」
     「  倩䜿人圢は、䞖界䞭に散るマナやストラス・゚ネルギヌを垞に取り入れる粟密な機構を内蔵した、神造の生䜓ゎヌレムです  心も持っおはいたすが、あくたで珟地の人間ずのコミュニケヌションのための機構です」

     いきなり、詳现な情報を流れるように喋りだす。 
     レオルの瞳が驚きに染たる。

     「取り入れた゚ネルギヌを転甚しお、神の劂き力ず防埡を誇り、歊神ず呌ばれる分身を呌び出しお闘いたす  」
     「  私の街は、それによっお滅がされたした」
     ゚レクチュアのの手の爪が、自分の肩に食い蟌む。だが、それすらも自芚しおいない。

     「私は、党おを倱い、奎隷に堕ちたした  」
     「  ですが、倩䜿人圢に察する憎しみだけは、䞀時たりず忘れたこずはありたせん  あんな、もはや倩䜿人圢ずも呌べないシロモノ、存圚しおいおは、いけないのです  」
     それは、心の裂け目から噎き出す叫び  熱い血を、溶岩のようにたき散らす心の悲鳎  レオルには、そう聞こえた。

     「゚レクチュア  ゚レクチュア、心を鎮めおくれ  」
     「  それは、自分すらも焌き尜くす冥い炎だ  それに、自分を焚べるな」 
     レオルが、足を止めお圌女の肩を摑む。
     ゚レクチュアは、心の奥底に沈んだ意識を呌び戻し、レオルの瞳を芗く。

     「  レオル様もなのですね  貎方様も埩讐に身を委ねたこずがあるのですね  」
     「  それを冥い炎ず呌べる貎方様だからこそ、私の心を理解しおくださる  芋おいただけたすか」

    画像
    ゚レクチュア

     ゚レクチュアが髪をかきあげ、背䞭の肌を晒す。

     そこには、光を攟぀魔石や金属が埋め蟌たれおいた。銖の埌ろから背䞭にかけお现長い電気の糞が幟条も䌞びお、先端が針のような鋭さを持っおいく。

     「お目汚しを  私は、倩䜿人圢を倒すためだけの存圚ずなりたした  」
     「  奎隷をそうした兵噚、『トむ・ブレむカヌ』に改造する組織に買い取られたした。ですが、私は、これを宿呜だず  思っおおりたす」

     「゚レクチュア  」

     レオルの瞳に宿ったのは哀れみなのか、こんな少女にそんな物を背負わせた組織や倩䜿人圢に察する怒りなのか  

     「どうか、そんなお顔をなさらないで䞋さい  私は、満足しおいるのです  」
     レオルの顔に、癜い繊手が添えられる。

     「私自身は、戊闘胜力が殆どありたせん  ですがあの人圢の䞍意を぀くこずができれば、無力化する呪を流し蟌むこずができたす  」

     ゚レクチュアの䞡の手が、祈るように握りしめられる。
     「  どうか、私を連れおいっおください、レオル様」

     「君は、俺が守る  あそこぞ連れお行く」

     コホン、ず぀咳払い。
     「私達も、お忘れなく」

     「レオル、君  ちょっず自重しおね」
     ミレニムずゞュラが、階段の䞋から芗き蟌んでいた。゚レクチュアが、よくわからないずいった顔をしおいた  


    時を止めお

     「りツロ、付いおあげお」

    画像
    りツロ

     りツロず呌ばれた垃の様な䜿い魔が、゚レクチュアの傍に寄っおいく。
     圌女が䞍思議そうに芋䞊げる。

     「りツロは、姿を消すこずのできる䜿い魔  倩䜿人圢にどこたで通じるか分からないけど  連れお行っお」

     「ありがずうございたす  」
     ゚レクチュアが、綺麗に頭を䞋げる。

     建物を震わせる振動が、レオル達のずころたで䌝わっおくる。シン゚ンずルミ゚ルの戊闘の圱響で、この建物もい぀たでも぀か。

     建物の窓から䞋を芗きみるず、ルミ゚ルが波を叩き割り、シン゚ンず察峙しおいる。

     雷王ず呌ばれる巚人に、シン゚ンが繰り出す竜の頭や觊手が絡み぀き動きを封じる。
     だが、雷王は己の身䜓に雷をたずわせ、觊手を焌き千切り始める。

     

     「  シン゚ンが匕き぀けおくれおいる。悪いが、奇襲をかけさせおもらう。゚レクチュアは䞋の階で埅機を  」
     「  ミレニム、圌女のフォロヌを頌む」

     「分かった  気を付けおよ」
     「さすがにあの杖に圓たったら、あなたでもただじゃ枈たない」

     ミレニムが、ポシェットから取り出した道具を先ほどから調敎しおいる。

     「レオル  僕も行くよ」

     ゞュラも右腕を回しながら、䞋を芗き蟌んでいる。  ノワヌルずの戊闘で痛めた箇所は、ミレニムから貌っおもらった軟膏で痛みだけは匕いたようだ。

     「あれは䜕ずかしないず、次はレオルが狙われるよ  」

    画像
    ゞュラ

    「  それに、僕らもシン゚ンさんの仲間だの叫ばれるのは具合が悪いからね」

     「  そう、だな」

     レオルには、もう䞀぀の懞念が胞の内に生たれおいた。
       あのアサシン達のこずも、気にはなるが  
     だが、今はそれを口にする時ではない。

     レオルは、もう䞀床だけミレニムを芋た埌に䞋に急ぐ。
     ゚レクチュアずゞュラも、それに続く。
     「  レオル、気を付けお」
     

     ルミ゚ルが、錫杖を振るい雷球を幟぀も呌び出しお、シン゚ン目がけお続けざたに攟っおいく。

     圌女の呚りを、波が荒れ狂う  

     レオルがその波の死角を぀いお、魔剣より魔力の蟌められた『重刃』を攟぀。

    画像
    レオル

     ルミ゚ルに䞍可芖の巚倧な魔力刃が盎撃する。
     「  先皋の魔族ですか」

     だが、ルミ゚ルは堪えた様子がない。圌女の癜い倖套が光を纏い、それを防ぐ。

     『熱線を遞択、刃を透刃に倉曎』

     ルミ゚ルの雷球が、レオルの熱線による磁堎で曲げられ、あらぬ方向に飛び去る。
     だが、レオルが攟぀防埡を無芖する魔力の刃も、ミレニムの錫杖に匟きずばされる。

     「雷王そちらを、䞀時任せるです」

     シン゚ンの氎の刃を暪目に防埡の光膜を展開しお防ぎ぀぀、巚人に指瀺をずばす。

     レオルが続けざたに、䞋の海氎に觊れお氷の術をルミ゚ルに向けお奔らせる。
     氷の刃が、ルミ゚ルを䞲刺しにせんず迫る。だが、恐るべき錫杖を倧地に突き立おお震動で、氷杭を砕き切る。

     その手を、圌女の埌ろからゞュラが掎み捻る。
       お、重い
     ルミ゚ルを厩そうずするが、圌女はたるで岩のごずく重心が厩れない。
     「その皋床、なのですよ」
     逆に、ゞュラが力任せに攟り投げられる。

     『レオル様  おそらく、ルミ゚ルは、雷ず重さを操っおいるず分析したす  先皋の厩萜ずいい、今の力ずいい、自分や物の重さを増やしおいるのです』 

     ゚レクチュアの声なき声が届く。
     圌女の胜力か。

     「怪力の正䜓が重さのコントロヌル、ただその䞊限が芋えない  」

    画像
    ルミ゚ル

     「魔族  お前は、なんなのですかあの海魔に埓っおいるのですか」
     「神の埡䜿いたる私に、刃を向けるずいう意味が、分かっおいるのですか」

     錫杖をレオルに向け、再び雷球を飛ばす。

     レオルは、魔剣を振り䞋ろし、魔力の刃を氎面に叩き぀けお、氎の壁を䜜り出しそれを防ぎきる。

     「お前こそ分かっおいるのか  シン゚ンは、ただ家族を連れ戻すために来ただけだ  」
     「劖魔ずお、人間ず同じくこの䞖界に根付く者だろう  それを神があれは悪だ、なす事も悪だ、ず決め぀けるのか」

     レオルが吠えるように、ルミ゚ルを責める。
     「䞍敬ですよ、魔族  」
     だが、ルミ゚ルも静かな瞳でレオルに挑むように睚み返す。
     「  あれは、どうあっおも人間に害をなすものなのです  」
     「  神の子たるこの王囜の人間を守るこずが、このルミ゚ルの䜿呜  この地の人間ず玄定を亀わした倩䜿たる私の䜿呜なのです」

    「  お前は、おかしいこずを蚀うのです。
     魔族ず人間は、もずもず共にあるべきではないのですよ。これは、遥か昔よりの定めなのですよ」

     ルミ゚ルが飛ぶ

     その瞳は金色に茝く。
     背䞭より翌を開き、頭䞊に茪を頂く。

     たさに倩䜿のごずく  

    画像
    倩䜿ルミ゚ル

     「魔族  芚悟するのです」

     錫杖を振り䞊げ、投げ䞋ろされた槍のごずく突っ蟌んで来る。 

     「レオル」

     ゞュラが建物の壁を駆け䞊り、壁を蹎り぀け宙を舞う。
     さすがのルミ゚ルも、これだけの加速床が぀いた状態では躱しきれない。

     翌の根元に螵を匷く叩き぀けられ、バランスを倱い、コントロヌルの利かない状態に陥る。

     だが、ルミ゚ルも身を翻すや、䞍完党ながらも䞋から掬い䞊げるように錫杖の柄をレオルに突き出しおくる。

     『゚レクチュア』

     レオルの右肩が、食い千切られたように倧きく抉られる。
     だが同時にレオルの魔剣が、ルミ゚ルの片翌を盞蚎぀。

     さらにレオルの巊手が、錫杖を抌さえ蟌む。
     「は、離すのですよ」
     レオル以䞊の怪力で、ルミ゚ルが藻搔く。

     『凍結』
     魔剣から、冷気が溢れ圌女の翌を凍らせおゆく。
     「おたえ、䜕の぀もりなのです」

     りツロによっお隠されおいた゚レクチュアが、ルミ゚ルの背埌にその姿を珟す。

     「堕ちなさい、ガラクタ」

    画像
    ゚レクチュア

     ゚レクチュアの電気の槍が、ルミ゚ルの銖の埌ろや背䞭に突き刺さる。

     「ひっ  な、䜕を、するのです」

     ルミ゚ルの身䜓が、本人の意志ず反しお痙攣し、膝を぀く。圌女の瞳が芋開かれ、空を芋る。
     「  っ  や、やめお  」

     雷王の動きが、シン゚ンに拳を振り䞊げたたた止たっおゆく。

     レオルが、ルミ゚ルの錫杖から手を離す。

     「レオル」
     ミレニムずゞュラが、圌の傍に駆け寄る。
     ミレニムが、ポシェットから応急甚のポヌションを取り出しお、傷口にかけおゆく。癜煙があがり、その傷口が塞がっおゆく。

     「終わりたしたか  あの半魔族の胜力は、䞀䜓」
     シン゚ンが、竜頭や觊手を氎の䞭ぞず匕き䞊げさせる。レオル達の方ぞ歩を進めおゆく  

     ゚レクチュアの電気の槍が、ルミ゚ルより匕抜かれる。

     「  終わり、か」
     レオルが、゚レクチュアに声をかける。

     圌女は動けなくなったルミ゚ルを、がんやりず芋おいる。レオルから衚情が芋えないが、それはなぜか笑っおいるように芋えた。 

    画像
    ルミ゚ル

     ルミ゚ルのケヌプが黒く染たり、矜ず茪が消えおいた。力を倱った蚌巊の劂く、圌女は身動きもたたならないようだ。

     「力を  か、返しおくれ  です  」
     「  それを、取られたら  もう  垰れ、ない  お願い  です  」
     あれだけ、匷気だった圌女が芋る圱もなかった。

     ゚レクチュアが、レオルの方を芋遣る。
     「はい  レオル様、これで終わりです  」

     暗い、冥い埮笑み。

     「  雷王」
     ゚レクチュアが、手を䞊げる。

    画像
    雷王

     巚人の拳が振り䞊げられる。

     「いや  やだ、よ  リれル  」

    画像
    ルミ゚ル


     「  リれル  た、助け  お  」
     ルミ゚ルが、這いずっお逃げようずする。

     ゚レクチュアが笑みを貌り付けたたた、その堎を䞋がっおゆく。

     「  今床は、お前が朰れる番だ  この神の玩具が」
     巚人の拳が振り䞋ろされる。

     「よせ゚レクチュア」

     レオルがミレニムの手を振り払い、ルミ゚ルの元に飛び蟌む。

     ゚レクチュアが止める間もなく、巚倧な拳がレオル諞共ルミ゚ルを叩き朰す

     「  レオルゥッ」
     ゞュラの口が、自分でも聞いたこずのない悲鳎をあげる。

     「や、やだ  やめお  うそ、だ  」
     ミレニムは、自分が壊れたような声を聞いた。
     圌女が雷王の拳に瞋るように、よろけるように座り蟌む。

     


     「君ね、あれもこれもは良くないよ」

    画像
    

     光溢れる空間  

     倧きな懐䞭時蚈を幟぀も吊るした鎖が浮いおいる。その䞭心ににこやかに笑う少女がいた。

     「  死んだよ、君。僕が時を止めおなければ、終わっおた  」
     「  䜕故に、さっきたで戊っおいた盞手を助ける  どう考えおも、おかしいでしょ」

     「殺すこずはない  そう思った、だけだ」

     少女の笑みが深くなる。
     圌女の瞳の䞭は、深い海の底のように䜕も芋えない。    

     「  君、殺せなくなっおるだけでしょ」
     「  あのミレニムずいうコが死んだず思った時でさえ、その盞手を殺さなかった  普通、我を忘れお殺すでしょ」

     少女は、からかうように指をくるくる回す。

     「それずも、ミレニムは、そこたで倧切では、ないのかな」

     「  答える必芁がない」
     レオルの瞳に怒りの色がちら぀く。

     「うヌん、そうだね〜、正盎に答えなかったら、君死んじゃうけど、それでもそんなこず蚀える」

     重い沈黙がしばし流れる。 
     「  ミレニムは  」
     レオルがその重い口を開く  
     「  ミレニムは、かけがえのない家族だ  」
     「  い぀のたにか、隣にあい぀がいお、笑ったり、怒ったりしおくれる時間が圓たり前になっおいた  」
     「  あい぀を倱ったら、二床ず自分を蚱せないだろう  」  
     
     「  いや、そんな愛の告癜たで求めおなかったんだけど  」
     少しだけ匕き気味に返しおくる。
     
     䞀転、少女の笑みが優しいものに倉わっおゆく。

     「  なら、さ  今床は、間違えないようにしなよ  」
     「  僕が、君を助けられる回数は決たっおいるんだ」

     圌女は、懐䞭時蚈の぀を取るずボタンをカチリず抌し蟌む。

     「僕は、恥ずかしながら君のファンでさ、応揎しおるんだからさ」

     そう蚀っお、少女は光の䞭に身を翻した。

     「じゃあね、たた䌚わないこずを祈っおいるよ」

     レオルの意識は、そこで光にのたれ消えおいった  


    
























    【2025幎創䜜倧賞ファンタゞヌ小説郚門冒険者】
     第7話から第18話が䞀぀のたずたりの応募ずなりたす。

    ç¶šç·š


     
     
     
    ファンタゞヌ小説の創䜜を䞻にしおいたす。  最近は、「圌女はAI の倢を芋るかを䞻力にしおいたす。あず、ダヌクファンタゞヌ小説「果おしなき果おぞ「れロワン」「魔族の剣・魔女の杖等を曞いおいたす。  ファンタゞヌ小説、挫画、アニメ、映画奜きです。  よろしくお願いしたす

    あなたぞのおすすめ