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GPT-6 Astraの使い方|ChatGPT・API・料金【2026年9月】

GPT-6 Astraの使い方|ChatGPT・API・料金【2026年9月】

【2026年9月5日 更新】プラン別の提供条件とCodexでの使い方を公式ヘルプで確認しました

ChatGPTのPro($100/$200)・Business・Enterpriseでは「GPT-6 Pro」としてChatで順次利用でき、Plus は ChatGPT Work と Codex で GPT-6 Astra を利用(Chatのモデル選択欄のGPT-6 Proは対象外)。Codex CLI は 0.153.0 以上が必要、Enterprise は発表から2週間は既定オフで、初回ロールアウト中は Daybreak アクセスも条件です。本文に「Codexでの使い方」と「プラン別条件の細部」を追記しました(出典: OpenAIヘルプ「GPT-5.6 and GPT-6 Pro in ChatGPT」、Codex「Models」、Codex「Pricing」、Enterprise「Workspace model availability」、いずれも2026年9月5日参照)。

GPT-6 Astra は 2026年9月23日時点で、ChatGPT の有料プランと OpenAI API の両方で使えます。ChatGPT では Pro $100・Pro $200・Business・Enterprise がチャット画面の「GPT-6 Pro」として、Plus は ChatGPT Work と Codex から。API のモデル ID は gpt-6-astra、料金は Standard で100万トークンあたり入力 $10.00・出力 $50.00(9月4日から据え置き)です。

そして2026年9月22日、Astra の下に GPT-6 Sol と GPT-6 Luna が加わり、GPT-6 は3モデルになりました。公式の位置づけは、Astra=複数の手順とツールをまたぐ最も難しい仕事、Sol=複雑なコーディングとエージェント作業(入力 $2.00・出力 $10.00)、Luna=分類や抽出のような定型を大量に回す仕事(入力 $0.10・出力 $0.50)。Astra を選ぶ理由は「いちばん賢いから」ではなく「Sol でも Luna でも落ちる仕事だから」に変わりました。

この記事でわかること

  • 3モデル(Astra・Sol・Luna)の公式な位置づけと、Astra から下ろしてよい仕事の見分け方
  • ChatGPT の各プラン・Codex・API・AWS で「どういう条件で」使えるのか(管理者の有効化が要る場所はどこか)
  • API での最短の呼び出し方(モデル ID・対応エンドポイント・使えるツール・Tier別のレート上限)
  • GPT-5.6 Sol から切り替えるときに直す5か所(temperature の削除、reasoning.effort の none 廃止など、公式の移行ガイドに書かれている項目)
  • 料金の実務換算(1リクエスト・月間・キャッシュ利用時を、計算式つきで日本円に直した試算)
  • 安全チェックで処理が止まったとき(HTTP 403)に何をして、何をしてはいけないか

対象読者:ChatGPT や OpenAI API を業務で使っている企業の情報システム部門・開発責任者・意思決定者。
今日やること:いま Astra に流している処理を1本選び、同じ入力を gpt-6-sol にも通して、結果と費用を並べること。落ちなければ、そのまま単価が5分の1になります。

最終更新:2026年9月23日

「GPT-6 Astra は結局どこで使えて、いくらで、どの仕事に向くのか」——公開から3週間たったいま、質問はここに移りました。2026年9月23日時点の答えは「ChatGPT の有料プランと OpenAI API の両方で使える。ただし9月22日に GPT-6 Sol と Luna が出たので、Astra は『最も難しい仕事だけに残す』使い方が公式の想定になった」です。

単価で言うと、Astra は GPT-6 Sol の5倍、GPT-6 Luna の100倍です(入力・出力とも)。同じ仕事が Sol で終わるなら、Astra に流し続ける理由はありません。この記事は「Astra をどう使うか」と同じくらい「Astra から何を下ろすか」に紙幅を割いています。

数値・仕様・料金は OpenAI の公式ページを2026年9月23日に開き直して確認したものだけを使い、確認できないことは「2026年9月23日時点で公式に公表されていない」と書きました。発表内容そのもの(ベンチマーク13項目、Critical 認定、System Card)はGPT-6 Astra 公開の速報記事、Sol と Luna の中身はGPT-6 SolとLunaの違い|料金・性能・仕事別の選び方にあります。

【追記 2026年9月23日】Astra の下位に GPT-6 Sol・Luna が追加(9/22)

Astra だけでなく、日常の業務や大量処理に向く GPT-6 Sol・Luna が 2026年9月22日に発表されました。3 モデルの使い分けと API 料金は次の記事で整理しています。 → GPT-6 SolとLunaの違い|料金・性能・仕事別の選び方【2026年9月】

【追記 2026年9月24日】GPT-6 Sol の料金(API・ChatGPT プラン別・Copilot)は別記事へ

GPT-6 Sol の料金(API 単価・ChatGPT のプラン別・GitHub Copilot での扱い)は GPT-6 Sol 料金|API単価・ChatGPTプラン・コスト試算【2026年9月】 にまとめています。ChatGPT では Plus が上限あり、Pro が拡張の扱いで、無料と Go は対象外です(2026年9月23日時点の公式ページ)。

どこで使えるのか|ChatGPTのプラン・API・AWSの提供条件

まず「自分は今使えるのか」から。2026年9月23日時点では、Astra はロールアウトを終えて ChatGPT の有料プランと OpenAI API の両方で使えます。公開当日(9月3日)は Trusted Access Program の企業だけ、翌日の時点でも「今後数日のうちに提供」という書き方でしたが、その段階はもう過ぎています。

公式ヘルプ「GPT-5.6 and GPT-6 Pro in ChatGPT」は、いまこう書いています。

GPT-6 Pro は GPT-6 Astra で動いており、ChatGPT の Pro $100・Pro $200・Business・Enterprise の各プランで利用できます。Enterprise のアクセスはワークスペースのモデル権限にも依存します。Plus プランは ChatGPT Work と Codex で GPT-6 Astra を利用できます。(OpenAI ヘルプ・2026年9月23日参照/日本語訳)

GPT-6 Astraの提供の進み方。2026年9月3日はTrusted Access Programの企業、今後数日のうちにChatGPT Plus・Pro・Business・EnterpriseとOpenAI API・AWSへ拡大する時系列

プラン別に見た提供条件

利用場所2026年9月23日時点の公式情報
ChatGPT Plusチャット画面の「GPT-6 Pro」は対象外。ChatGPT Work と Codex で GPT-6 Astra を利用できる
ChatGPT Pro($100・$200)Chat・ChatGPT Work・Codex のいずれでも利用できる。チャット画面では「GPT-6 Pro」として選ぶ
ChatGPT Business「GPT-6 Pro」を利用できる。管理者がワークスペースのモデル設定で制御できる
ChatGPT Enterprise「GPT-6 Pro」を利用できるが、ワークスペースのモデル権限に依存。初回ロールアウト中は組織に Daybreak アクセスが必要で、公開から2週間は既定でオフ
ChatGPT Free・GoAstra の記載なし。GPT-6 Luna をデスクトップアプリで利用できる(順次提供)
OpenAI APIモデル ID は gpt-6-astra。対応エンドポイントは Responses・Chat Completions・Batch の3つ
Codexcodex -m gpt-6-astra で指定。Codex CLI は 0.153.0 以上が必要
AWSAmazon Bedrock 経由でも提供(発表ページ)。請求は AWS 側で、商用リージョンの料金は OpenAI 直販と同額
ChatGPT の追加料金利用は既存のサブスクリプションの枠内に含まれる。上限に達した分はクレジットを購入して継続できる

実務で引っかかるのが Enterprise の「既定でオフ」です。公式の管理者向けドキュメントは「Astra は公開から2週間、ChatGPT Enterprise では既定でオフ」「初回ロールアウト中は組織に Daybreak アクセスが必要」としており、管理者が Chat・Work・Codex のそれぞれでユーザーやグループに有効化して初めてモデル選択欄に出てきます。さらに9月22日に加わった GPT-6 Sol と GPT-6 Luna も、Enterprise ワークスペースでは公開時点で既定オフで、管理者が1つずつ有効にする必要があります。提供が始まっても誰も気づかないまま数日が過ぎる、が毎回起こります。

想定シナリオ/構成例:「提供開始のアナウンス → 管理者が有効化 → 部門長へ周知 → 利用ガイドラインの追記」を1つの手順書にしておく構成。担当者が決まっていないと「ニュースでは使えるのに出てこない」という問い合わせが現場から集中します。

なお、Astra について公式に名前が挙がっているのは Plus・Pro・Business・Enterprise の4つで、Free・Go への提供は2026年9月23日時点の公式ページに記載がありません。ただし9月22日以降、Free と Go のユーザーはデスクトップアプリで GPT-6 Luna を使えます(順次提供)。「GPT-6 を無料で試したい」の答えは、いまは Astra ではなく Luna です。

GPT-6 の3モデル|Astra・Sol・Lunaの位置づけと使い分け(2026年9月時点)

2026年9月22日、OpenAI は GPT-6 Sol と GPT-6 Luna を公開しました。発表ページの説明は「GPT-6 Astra は引き続きすべての面で最良のモデル。最良の結果と妥協のない体験が欲しいときに選ぶ」。裏を返すと、そこまで要らない仕事は下の2つに下ろしてよいという設計です。Sol と Luna の API 単価は、GPT-5.6 世代の販促価格からさらに50%下がりました。

GPT-6の3モデルを3段の帯で示した図。上段のGPT-6 Astraは最も難しい仕事を最後まで、中段のGPT-6 Solは日常の複雑な仕事、下段のGPT-6 Lunaは定型を大量に回す。下に用途で3段を使い分けると書かれた帯がある
GPT-6はAstra・Sol・Lunaの3段
項目GPT-6 AstraGPT-6 SolGPT-6 Luna
公式の位置づけ最も能力の高いモデル。最も難しい一連の作業向け複雑なコーディングとエージェント作業向け目的の絞られた大量処理に最も効率的
モデル IDgpt-6-astragpt-6-solgpt-6-luna
API 入力(100万トークン)$10.00$2.00$0.10
API 出力(100万トークン)$50.00$10.00$0.50
キャッシュ入力$1.00$0.20$0.01
コンテキスト長1,050,0001,050,0001,050,000
知識のカットオフ2026年4月30日2026年4月20日2026年5月18日
reasoning.effort の none非対応対応対応
ChatGPT で使える場所Chat(Pro・Business・Enterprise は「GPT-6 Pro」)/Work/CodexWork と Codex のみ。Chat では使えないWork と Codex のみ。Free・Go はデスクトップアプリ
向く仕事後戻りできない操作を含む長い自律作業・重い判断日常の複雑な仕事・コード変更・調査・文書抽出・分類・変換・定型の要約

単価の出典はOpenAI 公式料金ページ(2026年9月23日参照)、位置づけは各モデルページと発表ページ「Introducing GPT-6 Sol and Luna」です。Sol と Luna の比較はGPT-6 SolとLunaの違い|料金・性能・仕事別の選び方、Astra のプラン別料金はGPT-6 Astra料金|ChatGPTプラン別とAPI単価、Sol 単体の費用試算はGPT-6 Sol 料金|API単価・ChatGPTプラン・コスト試算に分けてあります。

「賢い順」ではなく「落ちる順」で選ぶ

3モデルを上から順に試す必要はありません。公式が Codex 向けに示している選び方は「Astra=複数の手順とツールをまたぐ最も難しい仕事、Sol=日常業務と複雑なコーディング、Luna=良い結果の形が分かっている反復作業」。推論強度の出発点も、Astra は Light(設定上は low)、Sol は Medium、Luna は High と、モデルごとに違います。

公式の測定でも、上下関係は単純ではありません。業務ワークフローを測る AutomationBench 1.0.6 では、GPT-6 Sol の xhigh(33.2%・1タスクあたり $0.27)が GPT-6 Astra の low(30.3%)を上回り、Astra 側の費用は Sol の3.9倍でした(OpenAI 公式発表より)。強度を上げた下位モデルのほうが、強度を下げた上位モデルより安くて結果も良い、という並びが実際に起きます。

プラン別の提供条件の細部|公式ヘルプで確定した「使える場所」の違い

OpenAI の公式ヘルプ「GPT-5.6 and GPT-6 Pro in ChatGPT」で、プランごとに「どの画面で使えるか」が違うことがはっきりしました。「Plusなのにモデル選択欄に出ない」という問い合わせは、この差が原因です。以下は2026年9月23日に同ヘルプを開き直して確認した内容です。

プランChat(通常の会話画面)ChatGPT Work・Codex公式の注記
PlusGPT-6 Pro の対象外GPT-6 Astra を利用できる「Plus plans include GPT-6 Astra in ChatGPT Work and Codex」
Pro $100 / $200GPT-6 Pro を利用できるGPT-6 Astra を利用できる「Your Pro plan includes GPT-6 Astra in Chat, ChatGPT Work and Codex」。なお Pro $200 は新規申込とアップグレードが一時停止中
BusinessGPT-6 Pro を利用できるGPT-6 Astra を利用できる管理者がワークスペースのモデル設定で制御できる
EnterpriseGPT-6 Pro(ワークスペースのモデル権限に依存)同左公開から2週間は既定オフ。初回ロールアウト中は Daybreak アクセスが必要
Free / Go対象外Astra は対象外。GPT-6 Luna はデスクトップアプリで利用できるChat の既定モデルは GPT-5.6 Luna

Chat で使う「GPT-6 Pro」には回数の上限があります。公式ヘルプの表では、Pro $200 が週200メッセージ、Pro $100 が週50メッセージ、Business Standard が月15メッセージ、Business Premium が週50メッセージで、いずれも GPT-5.6 Sol Pro と枠を共有します(Pro $200 だけは GPT-5.6 Sol Pro に別枠の1日170メッセージがあり、両方合わせて1日200メッセージまで)。Pro の契約で上限に達しても契約自体は変わらず、表示されるリセット時刻まで待つか別のモデルを使う、という扱いです。

Enterprise は条件が3段あります。①組織に Daybreak アクセスがあること(初回ロールアウト中)、②管理者が Chat・Work・Codex ごとにユーザーやグループへ Astra を有効化すること、③「有効化」と「既定モデルにする」は別の判断であること。さらに、ChatGPT ワークスペースで有効化しても API のアクセス権は付与されません(API キーは紐づく組織とプロジェクトの権限に従う)。想定シナリオですが、「情シスが有効化したのに API から 404 が返る」という混乱は、この分離を知っていれば1往復で片づきます。

API の料金・移行手順は GPT-6 Astra API|料金・1.05M・移行手順、提供状況の全体像は GPT-6 Astraはいつから使える?プラン別提供状況 にまとめています。

APIでの呼び出し方|モデルID・対応エンドポイント・レート上限

API 側は仕様が全部出そろっています。ここは提供を待たずに設計できる部分です。

基本仕様

項目GPT-6 Astra
モデル IDgpt-6-astra(スナップショットも同名)
コンテキスト長1,050,000 トークン
最大入力トークン922,000 トークン
最大出力トークン128,000 トークン
知識のカットオフ2026年4月30日
入力の種類テキスト・画像
出力の種類テキスト
推論の強度(reasoning.effort)low / medium / high / xhigh / max

コンテキスト長 1,050,000 トークンは GPT-5.6 Sol と同じ値です。長文脈の横断比較は主要AIモデル コンテキスト長 横断比較にまとめてあります。

使えるエンドポイントと使えないエンドポイント

ここが移行で最初に効きます。公式モデルページのエンドポイント表で対応しているのは Responses(v1/responses)・Chat Completions(v1/chat/completions)・Batch(v1/batch)の3つだけ。Realtime(音声)・Realtime translation/transcription・Assistants・Fine-tuning・Embeddings・画像生成・動画・音声合成・文字起こし・Moderation・レガシー Completions はすべて非対応です。

つまり音声対話(Realtime API)で GPT-6 Astra は使えません。音声フロントを持つサービスは、対話部分だけ Astra に寄せるか従来モデルを併用するかの判断が要ります。Fine-tuning も非対応なので、独自チューニング前提の構成はそのまま移せません。

Responses API で使えるツール

使えるツールは10種類です:web_search/file_search/image_generation/code_interpreter/hosted_shell/apply_patch/skills/computer_use/mcp/tool_search。対応機能は streaming、Structured Outputs、function calling、画像入力、プロンプトキャッシュなど。最小構成の呼び出しはこれだけです。

from openai import OpenAI

client = OpenAI()

response = client.responses.create(
    model="gpt-6-astra",
    input="この議事録から、決定事項と担当者と期限だけを表にしてください。",
    reasoning={"effort": "low"},
)
print(response.output_text)

reasoning.effort は Responses API での書き方です。Chat Completions では reasoning_effort というパラメータ名になります。

Tier別のレート上限

公式モデルページには Standard 処理のレート上限がそのまま載っています。試算の前提として使える値です。

使用量ティアRPM(1分あたりリクエスト)TPM(1分あたりトークン)Batch キュー上限
Tier 1500500,0001,500,000
Tier 25,0001,000,0003,000,000
Tier 35,0002,000,000100,000,000
Tier 410,0004,000,000200,000,000
Tier 515,00040,000,00015,000,000,000

この上限は GPT-5.6 Sol と同じで、切り替えても上限は下がりません。ただし長文脈を連発すると Tier 1・Tier 2 では TPM 側から先に詰まります。1リクエストで 500,000 トークン入れると、Tier 1 では1分に1本しか通りません。

Codexでの使い方|モデル指定・CLIの最低バージョン・使用量の目安

開発者にとって Astra の入口は Codex です。公式ドキュメント「Models」によると、CLI では codex -m gpt-6-astra で指定し、設定ファイル config.toml では model = "gpt-6-astra" と書きます。公式ヘルプは Codex CLI 0.153.0 以上が必要としており、あわせて ChatGPT デスクトップアプリも最新版に更新するよう案内しています。「Codex のモデル一覧に Astra が出ない」ときは、プランの提供状況より先に CLI のバージョンを確認してください。

Codex の Power(能力と速度のプリセット)は、9月22日の Sol・Luna 追加にあわせて Luna High / Sol Light(開始時のプリセット)/ Sol Medium / Astra Light / Astra Medium / Astra Extra High の6段になりました(有料プランによっては Astra Extra High が無い)。公式の使い分けは「Astra=複数の手順とツールをまたぐ最も難しい仕事、Sol=日常業務と複雑なコーディング、Luna=良い結果の形が分かっている反復作業」です。

強度の上には Max(同じ仕事にもっと時間をかける)と Ultra(サブエージェントに分けて並行で進める)があります。公式は「ほとんどの仕事に Max も Ultra も要らない」としており、GPT-6 Luna は Max までで Ultra には対応しません。

もうひとつ、期限のある話を先に。GPT-5.5 は2026年10月14日に ChatGPT・ChatGPT Work・Codex から退役します(OpenAI API は対象外)。ワークスペースの既定・保存済みのモデル設定・管理された構成・カスタムエージェント・定期実行タスク・スクリプトに残っている gpt-5.5 を、それまでに gpt-6-sol などへ置き換える必要があります。GPT-5.4 と GPT-5.4 mini は、ChatGPT サインインの Codex では2026年8月31日に退役済みです。

Plus・Pro でサインインした対応クライアントでは、コンテキストウィンドウをまたいでメモを保持する実験機能を有効にできます。Astra が同じタスク内の以前のメッセージやツール結果を検索できるようになる機能ですが、2026年9月23日時点の公式ドキュメントでは既定オフの実験機能のままで、Business・Enterprise・API キーでのサインインでは公開時点で使えません。有効化は config.toml に features.context_management.experimental_mode = true を書き、新しいタスクを開始します。

モデルPlusPro 5xPro 20xStandard Business
GPT-6 Astra5〜4525〜225100〜9005〜45
GPT-6 Sol15〜15070〜700300〜3,00015〜150
GPT-6 Luna350〜3,0001,750〜14,0007,000〜56,000350〜3,000
GPT-5.6 Sol(参考)10〜10050〜500200〜2,00010〜100

ローカルメッセージの5時間あたりの目安です(API キーで使う場合は従量課金)。Business $100 は Pro 5x の目安、Enterprise・Edu の柔軟課金では固定の上限がなくクレジットで伸びます。

公式は「固定の上限ではなく目安。タスクの大きさやローカル/クラウドの別で変わる」と注記しています。Fast mode は GPT-6 Astra・Sol・Luna とも標準の2.5倍のクレジットを消費し、ローカルメッセージとクラウドのチャットは同じ枠を共有します。数字を並べると差は明らかです。同じ Plus プランで、Astra は5〜45本、Sol は15〜150本、Luna は350〜3,000本。Astra だけで回すと5時間枠はすぐ尽きます。

クレジットの単価でも同じ差が出ます。Codex のクレジット表(100万トークンあたり)は次のとおりです。

モデル入力キャッシュ入力出力
GPT-6 Astra250 クレジット25 クレジット1,250 クレジット
GPT-6 Sol50 クレジット5 クレジット250 クレジット
GPT-6 Luna2.5 クレジット0.25 クレジット12.5 クレジット
GPT-5.6 Sol(参考)100 クレジット10 クレジット500 クレジット

Codex のクレジット課金には、API と違ってキャッシュ書き込みの別料金がありません(Codex「Pricing」・2026年9月23日参照)。Astra は「難しい工程だけに使い、定型は Sol と Luna に振る」設計にしておくと、5時間枠の途中で止まる事態を避けられます。

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GPT-5.6 Solから切り替えるときに直す5か所

OpenAI の移行ガイドは、2026年9月22日の Sol・Luna 追加にあわせて「Using GPT-6」(3モデル共通)に変わりました。モデル ID を差し替えるだけでは足りない項目が明記されています。実際に直すのは次の5か所です。

GPT-6 AstraとGPT-5.6 Solの違い。入力10ドル出力50ドルと入力4ドル出力20ドル、知識のカットオフ2026年4月30日と2026年2月16日、reasoning.effortのnone有無の比較

1. reasoning.effort の none が使えない

GPT-5.6 Sol は none / low / medium(既定)/ high / xhigh / max を受け付けますが、GPT-6 Astra は none に対応していません。公式ガイドは「いま none か minimal を使っているなら low から始めて結果を比べる」よう案内しています。それ以外の値を使っている場合は、現在の実効的な強度をそのまま維持します。

なおGPT-6 Sol と GPT-6 Luna は none に対応します。none 前提で組んである処理は、Astra に上げるより Sol・Luna へ移すほうが改修は小さく、単価も下がります。

2. ツール呼び出しは Responses API に寄せる

GPT-6 Astra は Chat Completions にも対応していますが、ツール呼び出しを使うなら Responses API が必要と公式ガイドに明記されています。Chat Completions と function calling で組んでいるシステムは、ここで移行作業が発生します。

GPT-6 Sol と Luna は、reasoning_effort: "none" のときに限って Chat Completions でも function calling が使えます。推論を効かせながらツールを使うなら、どのモデルでも Responses API です。

3. temperature・top_p・top_logprobs を消す

この3つは非対応なので、リクエストから削除します。Chat Completions ではさらに logprobs も削除。Responses では include から message.output_text.logprobs を外します。出力の揺らぎを temperature で制御していた設計は、プロンプト側と reasoning.effort 側で作り直すことになります。

4. プロンプトキャッシュの設定キーが変わる

GPT-5.5 以前から移行する場合、prompt_cache_retention を prompt_cache_options.ttl(値は "30m")に置き換えます。キャッシュの区切り位置と書き込み課金が変わっている点も公式が注意喚起しています(書き込みはキャッシュなし入力単価の1.25倍)。

5. Fast mode と EU データレジデンシーの組み合わせ

EU データレジデンシー環境では GPT-6 Astra・Sol・Luna とも Standard 処理だけで、Fast mode は使えません。service_tier: "fast" も "priority" も指定できません。加えてAstra の Fast mode にはレイテンシ SLA が付きません(GPT-5.6 以前は Fast mode と Scale Tier に同じ SLA の扱いがあります)。データレジデンシー対応のリージョナル処理は、2026年3月5日以降に公開されたモデルでは10%割増になります。

GPT-6 Astraへ切り替える5ステップ。モデルIDをgpt-6-astraに、reasoning.effortはlowから、temperatureとtop_pとtop_logprobsを削除、ツール呼び出しはResponses APIへ、prompt_cache_options.ttlを30mに

途中で推論の強度を変える運用なら、リクエスト単位の reasoning.effort を書き換えず configuration_update という入力アイテムを使います。リクエスト単位の値を変えないことで前置きがキャッシュに残るため、費用に直接効きます。Codex を使っている場合は公式の openai-docs スキルに移行作業を任せる方法も案内されています。

$openai-docs migrate this project to the GPT-6 model family

GPT-6 Sol/Lunaとの使い分け|Astraから下ろす判断

移行作業の本番は、モデル ID を gpt-6-astra に差し替えることではありません。いま Astra に流している処理のうち、どれを gpt-6-sol と gpt-6-luna に下ろすかです。単価は入力・出力とも Sol が Astra の5分の1、Luna が100分の1。件数の多い処理ほど、この判断がそのまま毎月の請求額になります。

いまAstraでやっている仕事を3つに振り分ける図。後戻りできない操作を含むならAstraのまま、判断は要るが手順は決まっているならSolへ下ろす、分類・抽出・要約だけならLunaへ下ろす。下に同じ入力で結果を比べてから決めると書かれた帯がある
Astraから下ろすかの分かれ目

判断の材料は3つです。

  1. 後戻りできない操作を含むか。ファイル書き込み・外部システムへの反映・送信をともなう自律作業は Astra に残します。Astra は不整合監視の対象で、Responses API と推論の保持・WebSocket・compaction を組み合わせたときだけ会話を止められるからです(後述)。ここを下位モデルに下ろすと、止める仕組みごと外れます。
  2. 手順が決まっているか。何をすれば完了かを文章で書き出せる仕事は Sol です。公式の Codex 向けガイドも Sol を「日常業務と複雑なコーディング」に置いています。AutomationBench 1.0.6 では Sol の xhigh(33.2%)が Astra の low(30.3%)を上回り、Astra 側の費用は Sol の3.9倍でした。
  3. 文章を作る必要があるか。分類・抽出・変換・定型の要約のように「良い結果の形が分かっている」処理は Luna です。Luna は reasoning.effort の none にも対応するので、推論を切って安く速く回せます。

下ろす前に必ずやることが1つ。同じ入力を3モデルに通して、出力・所要時間・費用を並べることです。公式も「推論強度はモデル世代のあいだで正確に対応しない。慣れた仕事を低めの設定で試して、結果を見て調整する」と書いています。感覚で下ろすと、結果が落ちたときに原因がモデルなのか強度なのか分からなくなります。

次の処理について、GPT-6 Astra から GPT-6 Sol または GPT-6 Luna へ
下ろせるかを判定してください。

【処理の内容】
(ここに現在の処理の流れを箇条書きで貼る)

【判定の観点】
1. 後戻りできない操作(書き込み・送信・公開)を含むか
2. 完了条件を文章で書き出せるか
3. 出力が分類・抽出・変換・定型の要約で足りるか

出力は「Astraのまま / Solへ下ろす / Lunaへ下ろす」の3択で結論を先に書き、
そう判断した観点の番号と、下ろした場合に壊れる可能性がある箇所を挙げてください。
判断できない場合は「判断できない」と書き、必要な追加情報を列挙してください。

下ろす先はモデルだけではありません。Astra に残した処理も、推論の強度を1段下げるだけで費用は変わります。Codex の Power で言えば Astra Extra High から Astra Light へ。まず強度を下げて成立するかを見て、それでも重ければモデルを下ろす、の順に試すと失敗が少なくなります。

料金の実務換算|円に直すといくらか

公式料金ページの値を、まず素のまま置きます。単位は100万トークンあたりです。

モデル入力キャッシュ入力キャッシュ書込出力
gpt-6-astra$10.00$1.00$12.50$50.00
gpt-6-astra(入力272Kトークン超)$20.00$2.00$25.00$75.00
gpt-6-sol$2.00$0.20$2.50$10.00
gpt-6-luna$0.10$0.01$0.125$0.50
gpt-5.6-sol$4.00$0.40$5.00$20.00
gpt-5.6-terra$2.00$0.20$2.50$12.00
gpt-5.6-luna$0.20$0.02$0.25$1.20

OpenAI 公式料金ページ(2026年9月23日参照)。入力が272Kトークンを超えるリクエストは、そのリクエスト全体で入力とキャッシュの単価が2倍・出力が1.5倍。Batch と Flex は Standard の半額、Fast mode は2倍です。GPT-6 Sol と Luna の単価は、GPT-5.6 世代の販促価格から50%引き下げられた値です。GPT-5.6 Sol の単価には「少なくとも2026年11月21日まで有効な販促価格」という注記が付いたままです。

試算例(実測値ではありません・前提と計算式を明示します)
為替は、計算しやすいよう1ドル=150円と置きます(2026年9月時点の概算です。実際の請求額は決済時のレートと為替手数料で変わります)。

1リクエストあたり

入力100,000トークン・出力5,000トークンのタスクを想定します。

  • GPT-6 Astra:入力 100,000 ÷ 1,000,000 × $10.00 = $1.00/出力 5,000 ÷ 1,000,000 × $50.00 = $0.25 → 合計 $1.25(約188円)
  • GPT-6 Sol:入力 $0.20/出力 $0.05 → 合計 $0.25(約38円)
  • GPT-6 Luna:入力 $0.01/出力 $0.0025 → 合計 $0.0125(約2円)
  • GPT-5.6 Sol(参考):入力 $0.40/出力 $0.10 → 合計 $0.50(約75円)

Astra と GPT-6 Sol の差は1件あたり $1.00(約150円)。同じ仕事が Sol で終わるなら、1件ごとに150円を置いていっている計算になります。

月間(1日100件・稼働20営業日=2,000件)

  • GPT-6 Astra:$1.25 × 2,000 = $2,500(約375,000円)
  • GPT-6 Sol:$0.25 × 2,000 = $500(約75,000円)
  • GPT-6 Luna:$0.0125 × 2,000 = $25(約3,750円)

Astra と GPT-6 Sol の差は月 $2,000(約300,000円)。Luna まで下ろせる処理なら、月 $2,475(約371,000円)が浮きます。この1本の判断で、担当者1人分の外注費くらいは動きます。

プロンプトキャッシュを効かせた場合

入力100,000トークンのうち90,000トークンが毎回同じ前置き(社内規程・商品マスタなど)だとします。

  • 1回目:キャッシュ書込 90,000 × $12.50 ÷ 1,000,000 = $1.125 + 新規 10,000 × $10.00 ÷ 1,000,000 = $0.10 → 入力 $1.225
  • 2回目以降:キャッシュ入力 90,000 × $1.00 ÷ 1,000,000 = $0.09 + 新規 $0.10 → 入力 $0.19

キャッシュなしの $1.00 に対して入力側が約8割減ります。書き込みが割高なので、同じ前置きを2回以上使い回す設計なら2回目には元が取れる計算です。長い前置きを毎回投げているシステムほど、切り替え前に整理しておく価値があります。

2026年9月22日にはGPT-6 全体のプロンプトキャッシュが改善され、既定でキャッシュのヒット率が上がり、キャッシュ済み入力トークンの読み出しは90%引きになりました。キャッシュの状況は Prompt Caching Dashboard で確認でき、推論強度やツールの有効・無効を切り替えてもキャッシュが壊れなくなっています。キャッシュされる前置きの区切り位置も、明示的なブレークポイントで指定できます。

単価だけで判断しない

公式の移行ガイドには、次の記述があります。

いくつかの評価において、Astra はより少ない出力トークンでより良い結果を出しており、トークン単価が高いにもかかわらず、1タスクあたりの推定 API コストは以前のモデルより低くなる。

公式発表ページの数字でも、コンピュータ操作の評価 OSWorld 2.0 で GPT-6 Astra は 72.6%(1タスク約40分)、GPT-5.6 Sol は 65.7%(1タスク約75分)と記載されています。1タスクを終えるまでの往復回数と出力量が減れば、単価の倍率がそのまま費用の倍率にはならないということです。自社のワークフローで測るまで、単価表だけで結論を出さないほうが実態に合います。

ただし、ベンチマークの読み方には注意が要ります。9月22日の Sol/Luna 発表では、同じ OSWorld 2.0 でもオフライン集合の数字として GPT-6 Sol の xhigh が 60.5%、Claude Opus 5 の medium が 60.3%(Sol は1タスクあたりの費用が約80%低い)と示されました。集合と条件が違う数字を並べても比較にはなりません。横断比較は主要AIモデルAPI料金 横断比較とGPT-5.6 vs Fable 5.1/Opus 5 料金比較、Astra と他社モデルの横並びはGPT-6 AstraとFable 5.1・Opus 5比較に置いています。

用途別のモデル振り分け。GPT-6 Astraは入力10ドル出力50ドルで最も難しい作業、GPT-5.6 Terraは入力2ドル出力12ドル、GPT-5.6 Lunaは入力0.20ドル出力1.20ドルで大量処理

全部を Astra に寄せない

公式の案内は「最良の結果と妥協のない体験が欲しいときは GPT-6 Astra、強い推論が要る難しい仕事は GPT-6 Sol、目的の絞られた大量処理は GPT-6 Luna」という三段構えです。GPT-6 Luna の出力は $0.50 なので、Astra とは出力側で100倍の開きがあります。分類・抽出・要約のような定型処理まで Astra に流すと費用は簡単に膨らみます。分類や判定だけの処理なら、文章を生成せず判断だけを型付きで返す Jev(TypeSafe AI) のような専用モデルに切り出す選択肢もあります。

安全チェックで止まる前提の設計|403が返ったときの手順

業務に組み込むときいちばん見落とされている仕様です。OpenAI は Astra に「不整合監視(misalignment monitoring)」を導入しました。機微データの転送・アクセス、破壊的な変更といった重い場面で、エージェントが指示を正しく解釈しているかを非同期で確認し、問題の可能性があれば会話を止める仕組みです。

どの呼び方が監視・停止の対象になるか

リクエストの種類挙動
Responses API+推論の保持・WebSocket・compaction のいずれか監視対象。会話の続きを識別して以降の実行を止められる
Responses API(上記の仕組みを使わない)監視対象。webhook で通知は受け取れるが、自動では止まらない
Chat Completions APIこの監視の対象外(他の安全チェックは引き続き適用される)

OpenAI 公式ドキュメント「Misalignment monitoring」(2026年9月4日参照)

止まったときに返るもの

ストリーミング開始前にブロックされた場合、API は HTTP 403、種別 invalid_request_error、コード misalignment_policy_violation を返します。公式は「メッセージ本文ではなくエラーコードで判定せよ」と明記。出力を受け取ったあとでもエラーは起こるので、受信ループ側でも処理が必要です。

安全チェックで処理が止まったときの手順。HTTP 403 misalignment_policy_violationを受けたら後続アクションを停止し自動再試行しない、request_idとresponse_idを保存、担当者が実行済みの変更を確認

公式が指示している対応は3つです。

  1. 該当する会話について、それ以上のアクションを送らない。ブロックされた処理を自動で再試行しない
  2. リクエスト ID・レスポンス ID・ツール呼び出しの記録を、自社のデータ取扱方針に沿って保全する
  3. 担当者にエラー情報を見せ、エージェントの動作と本来の作業を突き合わせて、すでに行われた変更を確認してもらう

実務上いちばん重いのはこの2点です。止められた会話を再開する一般的な方法は用意されていません。 そして監視は非同期なので、止まる前にすでに完了した操作は取り消されません。ファイル書き込み・外部システムへの反映・メール送信のような不可逆な処理を任せている場合、「途中で止まって、途中まで実行された状態」が現実に起こります。

想定シナリオ/構成例:受発注データを更新するエージェントで 403 が返ったら、①更新キューを停止 ②request_id と response_id を運用ログに記録 ③直前のトランザクションを担当者が目視で確認 ④再実行は人が承認してから、という手順書を先に用意しておく構成。自動リトライを仕込んだままだと公式が禁じている挙動になります。

プロジェクト単位で通知を受けるには safety.alert.created の webhook を購読し、届いたアラート ID を /v1/safety/alerts/{id} で引きます(api.safety.alerts.read 権限が必要)。request_paused が true でも、それは「停止の登録に成功した」という意味で、実行が止まったことや以前の操作が巻き戻ったことの確認にはならないと公式が明記しています。reason は null になることがあり(Zero Data Retention を含む)、返る場合もカテゴリの説明です。

Critical 認定の背景など安全評価そのものの中身はOpenAI Astraとは|数学10成果と重大サイバー評価で扱っています。

業務で効く5つのプロンプト

公式の移行ガイド「Using GPT-6」には、モデルの挙動を調整する推奨プロンプトが英語で掲載されています(公式は「GPT-6 の3モデル共通の出発点。選んだモデルと自分の仕事で必ず検証すること」と注記)。ここではそのうち業務で効く5つの論点を、日本語のプロンプトとして書き直しました(原文は公式ガイド参照)。

プロンプト1:確認で止まりすぎるのを抑える

Astra は「答えが変わりうる場面では聞き返す」設計です。裏を返すと、従来モデルなら進めていた場面で止まります。

指示と会話の文脈から、依頼の意図と作業範囲を推測してください。
確認を挟むのは、判断を誤ると結果が変わる場合だけにしてください。
「できます」と答えて止まらず、依頼が示す作業を最後まで進めてください。
不足している情報があれば、最初にまとめて質問してから開始してください。

プロンプト2:承認は「完成した成果物」に対して求めさせる

確認を求める前に、すでに許可されている作業と、
提案をレビューできる状態にするために必要な作業を先に済ませてください。
外部への反映・公開・送信など後戻りできない操作の直前でだけ、
完成した成果物を示して承認を求めてください。
仮定した点は必ず「仮定」と明記してください。

プロンプト3:社内ルールとの衝突を隠させない

公式ガイドは「Astra は skill や AGENTS.md の指示に以前のモデルより敏感に反応する」と注意しています。社内ルールを大量に読ませている環境ほど原因不明の停止が起きます。

読み込んだルールファイルが原因で、確認を求めた・作業を止めた・依頼と違う方向に進んだ場合は、
そのファイル名と該当箇所を引用し、なぜそう判断したかを説明してください。
ルールに明示されている要件と、あなたの解釈とを区別して書いてください。

プロンプト4:文章の体裁を業務文書に寄せる

Astra は既定で箇条書き・表・Markdown を多用するので、社外向け文書では浮きます。

1段落につき1つの論点を扱う簡潔な文章で書いてください。
箇条書きは、内容が並列・順序・比較のときだけ使ってください。
結論を先に述べ、そのあとに必要な説明を続けてください。
「重要なのは」といった常套句は使わないでください。

プロンプト5:切り替え判断を社内で共有する

Astra に限らず、新モデルが出るたびに使えます。

次の業務フローについて、GPT-6 Astra へ切り替えるべきか、
現行モデルのままにすべきかを判断するメモを作ってください。

【業務フロー】
(ここに現在の処理の流れを箇条書きで貼る)

【前提】
・1件あたりの入力トークン数:[ ]
・1件あたりの出力トークン数:[ ]
・月間の処理件数:[ ]
・後戻りできない操作を含むか:[ 含む / 含まない ]

出力は「切り替える / 様子を見る / 検証だけ先に回す」の3択で結論を先に書き、
その根拠を費用・失敗時の影響・確認作業の増減の3点で示してください。
数字と固有名詞には、根拠(出典または計算式)を添えてください。

【要注意】切り替えでつまずく4パターン

失敗1:単価だけを見て「高い」「安い」と結論を出す

❌ Astra の $10.00/$50.00 と GPT-6 Sol の $2.00/$10.00 を並べて判断を終える
⭕ 1タスクを終えるまでの往復回数と出力トークン量まで測る
なぜ重要か:公式が「出力トークンが少なく、1タスクあたりの推定 API コストは以前のモデルより低くなる」と明記しています。単価表は入口で、結論ではありません。逆も同じで、「Sol は5分の1だから常に安い」も、自社の処理で測るまでは言えません。

失敗2:Chat Completions のままツール呼び出しを移植する

❌ モデル ID だけ変えて Chat Completions の function calling を動かそうとする
⭕ ツールを使う経路は Responses API へ移す
なぜ重要か:公式が「ツール呼び出しには Responses が必要」と明記。加えて Chat Completions は不整合監視の対象外なので、安全側の挙動も変わります。

失敗3:temperature を残したまま切り替える

❌ 既存のリクエストをそのまま送る
⭕ temperature・top_p・top_logprobs を削除してから送る
なぜ重要か:これらは非対応です。揺らぎを temperature で抑えていた設計は組み直しになります。

失敗4:403 が返ったら自動でリトライする

❌ 403 をレート制限と同じ扱いにしてバックオフ付きで再送する
⭕ コード misalignment_policy_violation を判定し、そこで止めて人に回す
なぜ重要か:公式が「ブロックされた処理を自動で再試行しない」と明記。再開する一般的な手段も用意されていません。

よくある質問

GPT-6 Astra はどのプランで使えますか?

2026年9月23日時点では、ChatGPT の Pro $100・Pro $200・Business・Enterprise がチャット画面の「GPT-6 Pro」として、Plus が ChatGPT Work と Codex で使えます。Enterprise はワークスペースのモデル権限にも依存し、初回ロールアウト中は組織に Daybreak アクセスが必要です。OpenAI API では gpt-6-astra で呼び出せます。

GPT-6 は無料で使えますか?

Astra は使えません。ただし2026年9月22日以降、Free と Go のユーザーはデスクトップアプリで GPT-6 Luna を使えます(順次提供)。通常のチャット画面の既定モデルは GPT-5.6 Luna のままです。

GPT-6 Astra と GPT-6 Sol の違いは何ですか?

公式の位置づけが違います。Astra は「最も能力の高いモデル。最も難しい一連の作業向け」、Sol は「複雑なコーディングとエージェント作業向け」。API 単価は入力・出力とも Sol が Astra の5分の1です(Sol $2.00/$10.00、Astra $10.00/$50.00)。ChatGPT では Astra が Chat・Work・Codex で使えるのに対し、Sol は Work と Codex だけでチャット画面では使えません。reasoning.effort の none は Sol が対応・Astra が非対応です。詳しくはGPT-6 SolとLunaの違いにまとめています。

GPT-6 の知識のカットオフはいつですか?

公式モデルページの記載は、GPT-6 Astra が2026年4月30日、GPT-6 Sol が2026年4月20日、GPT-6 Luna が2026年5月18日です。3つとも同じではない点に注意してください。それ以降の出来事は、Web 検索ツールを使うか、自分で資料を渡さないと答えられません。

GPT-6 Astra と Claude Opus 5.5 はどちらが良いですか?

2026年9月23日時点では、両社が自社に有利な数字を出している段階です。Anthropic は9月22日公開の Claude Opus 5.5 のページで、Terminal-Bench 4.0 が Opus 5.5 66.4%(xhigh)に対し GPT-6 Astra 57.9%(high・OpenAI の公表値)、FrontierCode v1.1 Main が Opus 5.5 54.4% に対し Astra 53.3% と掲載し、「既定の強度でも Astra の最高スコアを、1タスクあたり約5分の1の費用で上回る」としています。単価も Opus 5.5 は入力 $4・出力 $20 で Astra($10/$50)より安い。一方、OpenAI が9月22日に出した比較の相手は Claude Opus 5 と Claude Fable 5.1 で、Opus 5.5 との直接比較は公表していません。Anthropic 自身も「この水準ではベンチマークの差が実際の差を測る目安として当てにならなくなってきた」と注記しています。自社の仕事で同じ入力を通して比べるまで、どちらが良いとは決められません。比較の詳細はGPT-6 AstraとFable 5.1・Opus 5比較とClaude Opus 5.5とは|料金・性能・Opus 5との違いにあります。

ChatGPT で使うのに追加料金はかかりますか?

利用は既存のサブスクリプションの枠内に含まれ、追加利用分はクレジットを購入できると公式に記載されています。Enterprise は管理者が有効化するまで既定でオフです。

GPT-6 Astra の日本語性能は上がっていますか?

日本語を含む言語別の業務性能を横並びで示した公式比較値は、2026年9月23日時点で確認できていません。パラメータ数も公表されていません。9月22日の Sol/Luna 発表では「技術的・コード寄りの会話で、より明快で専門用語が少なく、余計な細部が減り、全体にやや短い返答になる」という文体の変更が Astra から3モデル共通に広がったと説明されています。

GPT-5.6 Sol は使えなくなりますか?

GPT-5.6 Sol 自体の提供終了予定は2026年9月23日時点で確認できていません。料金ページには単価が「少なくとも2026年11月21日まで有効な販促価格」と注記されたままです。ただしGPT-5.5 は2026年10月14日に ChatGPT・ChatGPT Work・Codex から退役します(OpenAI API は対象外)。GPT-5.4 と GPT-5.4 mini は、ChatGPT サインインの Codex で2026年8月31日に退役済みです。各モデルの使い分けはCodex での Sol/Terra/Luna 切替ガイドにあります。

音声(Realtime API)で GPT-6 Astra は使えますか?

使えません。公式モデルページのエンドポイント表で Realtime 系はいずれも非対応です。Assistants・Fine-tuning・Embeddings も対象外です。

Plusなのに、ChatGPTのモデル選択欄にGPT-6が出ません。故障ですか。

故障ではありません。公式ヘルプでは、Plus の GPT-6 Astra は ChatGPT Work と Codex で順次提供され、Chat のモデル選択欄にある「GPT-6 Pro」は Pro・Business・Enterprise の対象です。Plus で Astra を使うなら、Work か Codex から試してください。

Codexにgpt-6-astraが出てきません。

まず Codex CLI のバージョンを確認してください。公式ヘルプは 0.153.0 以上を条件にしています。次に、Enterprise の場合は管理者が Codex 向けに Astra を有効化しているか、初回ロールアウトの Daybreak アクセスがあるかを確認します。API キーでのサインインは、キーに紐づく組織・プロジェクトの権限に従います。

まとめ:今日から動かす3つの手順

  1. 今日:コードベースを temperature と top_p で全文検索し、削除できるかを確認する。ツール呼び出しが Chat Completions 経由になっている箇所も洗い出す。
  2. 今週中:いま Astra に流している処理を棚卸しし、同じ入力を gpt-6-sol(必要なら gpt-6-luna)にも通して、出力・所要時間・費用を計算式つきで並べる。同じ前置きを毎回投げている箇所はキャッシュに乗る形へ整理する。
  3. 今月中:後戻りできない操作を含むエージェントについて、403(misalignment_policy_violation)が返ったときの手順書を作る。自動リトライが仕込まれていないかも確認する。あわせて、ワークスペースの既定と保存済み設定から gpt-5.5 を外す(2026年10月14日に退役)。

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参考・出典


著者:佐藤傑(さとう・すぐる)
株式会社Uravation代表取締役。X(@SuguruKun_ai)フォロワー約10万人。100社以上の企業向けAI研修・導入支援。著書『AIエージェント仕事術』『Claude仕事術』(SBクリエイティブ・シリーズ累計約6万部)。SBクリエイティブ「ビジネス+IT」ほかで生成AI連載を執筆。

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佐藤傑
この記事を書いた人 佐藤傑

株式会社Uravation 代表取締役CEO/生成AIエバンジェリスト。法人向けAI研修・コンサルティングを手がけ、日経・SBクリエイティブ・GMO等のメディアで生成AIについて執筆。

執筆・監修:佐藤傑/下書き・図版・機械検査:当社のAI社員(人が確認してから公開しています)。記事の作り方と検査の方針

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