
紡がれる、音——和音が重なる場所へ・創作大賞エントリー作紹介・刑事ドラマ
「守る」とは何か。問い続けた男の、二年間の物語。
この記事は、ワタシが創作大賞に初挑戦した作品「紡がれる、音」を読んでいただくにあたってのガイドの様なものです。
この作品はもともと初長編小説「和音が重なる場所」の過去編として執筆しました。公開済みでしたが、創作大賞エントリーの機会に改定、推敲を重ねたものを再投稿しました!
「踊る大捜査線」「MIU404」が大好きで、昔から刑事ドラマは好きでよく見ていたんですが、イマイチ警察小説、というジャンルには馴染がなく、始めて書いた「和音が重なる場所」の主人公が元刑事という設定だったので、どうせなら、自分が読みたい刑事モノを書こうと思い至り、本編を書き終わった後、4話辺りにあった過去を語る数行のエピソードを元にこの「紡がれる、音」を書きました。
推敲、改訂前のものは、大体2週間くらいで書き上がり、文字数も今より15000字ほど多かったと思います。ちなみに「和音が重なる場所」は3週間ほどかかり、180000字ほどの長編になりました。
ワタシは典型的な「ライブ系」の作り方で、今回の推敲、改訂でキャラの暴走を整理した分、残念ながら熱量少しだけは下がってしまったと思います。ですが、読みやすく映像が浮かぶような表現を心がけ、内省を削り、動作や情景で心情を想像する余白を出せたと思います。
初エントリー、初警察小説、初中編、初過去編、初改訂、文章も、小説を書き始めたのも今年に入ってからと、まだまだ稚拙で未熟な物語です。
読みにくいところも多々ありますが、それでも、思いがけずアツい、クラシカルな刑事モノになったと思います。
傷を抱えつつも穏やかに笑える日常のために、悩み、寄り添い、前を向く。
少しでも多くの人に読んでほしい。出来ればリアクションをいただけると、この先の執筆の励みになります!どうぞよろしくお願いいたします!
・あらすじ・
東京の繁華街を走る機捜隊員、コンドウ。
胸に傷を抱えても、手を差し伸べることを止めない。
ある夜の取り調べで、宿り木の居酒屋の店長、
カワハラが犯罪に関与していることを知る。
友人を逮捕したその夜から、歯車は軋み始めた。
「事件が起きる前に止めたい」
その信念を胸に、花形から地味な現場に異動したコンドウの前に、
ある相談が舞い込む。
裏社会と繋がる客、エナミに執拗に追われる、パブ従業員、ヤヨイ。
ヤヨイを守るため、コンドウはエナミを追う。
「この笑顔を守るためなら、何でもやってやる」
痛みを抱えたまま、コンドウは選択を迫られる。
刑事として追い続けるのか。それとも——。
派手な事件はない。銃撃戦もない。あるのは夜の繁華街と、
相棒との酒と、落ちた涙と、消えそうな月。
まだ見ぬ景色の中で笑うために、俺は今、前を向く。
本編11話、番外編1話、全12話完結済み。
登場人物
コンドウ 本作主人公。警視庁機動捜査隊所属。機捜のエースと呼ばれた刑事。その後、生活安全課に異動。不愛想で言葉遣いも悪いが、熱い男。
サカイ 機捜時代のコンドウの相棒。後に組織犯罪対策課へ異動。冷静で頼りになる、コンドウの良き理解者。
ヤヨイ コンドウが担当することになる相談者。過去の傷ゆえに、ひとりで生きることに慣れてしまった女性。エナミに狙われる。
カワハラ 居酒屋〈いこい〉の店主。コンドウが通う、宿り木の主人。
ミチコ 〈いこい〉の従業員。快活でよく気が付く。
サユリ カワハラの娘。聡明で、父想いで、真っ直ぐな目をした高校生。
イシダ 生安課の若手刑事。コンドウが教育係となり、行動を共にする。
エナミ コンドウが内偵で接触した、竜岡組の関係者。
欲しいものへの執着が強く、手段を選ばない。
・各話リンク・
第一話 歯車 軋みを、聞いた夜。
第二話 雨の音 雨は、俺の代わりに泣いてくれた。
第三話 相棒 途中で終わるのは、もう嫌だ。
第四話 エース 去り際の横顔が、少しだけ泣いていた。
第五話 違和感 消えない引っかかりが、足を動かす。
第六話 変わらない景色 それでも、灰汁を掬い続ける。
第七話 花束 路上に、片方だけの靴。
第八話 二枚のカード 手の中に残ったカードは、あと何枚だ。
第九話 時計の針 針は止まらない。だから、走る。
第十話 ロッカー 階級章の跡を、指でなぞった。
最終話 灯り ここで生きる、灯りの中で。
番外編 ある刑事の、背中 背中はもうない。でも、歩き方は残ってる。
・マガジンはこちら。
・リンクで移動できます。各話タイトルをクリック!
6月に入ってから、全話改訂、推敲した、
「和音が重なる場所」を改めて公開します。
「かずね」に集い、和音を奏でる人々、その後のお話、どうぞお楽しみに!
スキ、コメント、フォローお待ちしております!
note / 創作大賞 2026 エンタメ原作部門 エントリー作品