
日記本のおすすめ30選|一度は読みたい名作・作家・現代の日記を厳選
小説とは違い、その日にあったことや感じたことが、そのまま積み重なっていく日記本。何気ない食事や買い物、家族との会話、読んだ本、仕事のことまで、誰かの毎日をたどっているうちに、その人の人生や生きた時代が見えてきます。
作家の日記、暮らしの日記、読書日記、戦争を記録した日記、海外の名作、古典の日記文学など、内容もさまざまです。「人の日記を読むのは初めて」という方も、気になる一冊から手に取ってみてくださいね。

🔷日記本を初めて読む人にもすすめたい現代の日記
『富士日記』武田百合子
夫、武田泰淳と過ごした富士山麓での十三年間を、澄明な目と無垢な心で克明にとらえ、天衣無縫の文体で映し出す。田村俊子賞受賞作。巻末に関連エッセイ、大岡昇平の「山の隣人」と、武田泰淳の「山麓のお正月」を収録する。
『無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―』山本文緒
突然の膵臓がんの診断。宣告された余命は4ヶ月――。
『恋愛中毒』『プラナリア』『自転しながら公転する』など数々の名作を残し、58歳で急逝した著者。
亡くなる直前まで書きつづけた日記。
2021年4月、私は突然膵臓がんと診断された。治療法はなく、進行を遅らせる抗がん剤をやめて、緩和ケアに進むことを決めた――。まるで夫とふたりで無人島に流されてしまったかのような、コロナ禍での闘病の日々を、作家は日記として書き残した。痛みや発熱の苦しみ、これまでの人生、夫への感謝と心配、「書きたい」という尽きせぬ思い……。58歳で急逝した著者からの、ラストメッセージ。
『日記の練習』くどうれいん
「おもしろいから書くのではない、書いているからどんどんおもしろいことが増える」
小説、エッセイ、短歌、絵本と幅広い創作で注目される作家、くどうれいん。その創作の原点は日記にあった。そんな彼女の日記を一年分まるごと初公開するのが本書である。仕事から私生活まで、愉快なことも苦しいことも、真正面から受け止めて、描ききる。日々の短文日記=「日記の練習」とそれをもとにしたエッセイ「日記の本番」をとおして浮かび上がる、みずみずしくも生々しい、作家くどうれいんの一年。
『5秒日記』古賀及子
『日記は1日のことをまるまる書こうとせずに5秒のことを200字かけて書くといい』
そんなつぶやきから生まれた、「北欧、暮らしの道具店」の人気連載がついに書籍化!
「鳩サブレーは、はんぶんこが難しい。袋の上から慎重に慎重にふたつになるように割った。娘には別のお菓子があるから、学校から帰ってきた息子と私のふたりで分けた。どうも尾の側のほうが大きそうで、そちらを息子に渡す。私は少食のくせに意地汚く欲ばりで、でも、こういうときは躊躇なく大きなほうを子どもに渡すのだった。大きいほうを渡すときはいつも、山賊の親も子にはこうだろうと思う。」
「冷奴を生姜ではなくわさびで食べようと食卓に出したら、息子が白いご飯にわさびをのせて醤油をかけ、『海鮮丼の瞬間の味』と言って味わっており、私も真似した。海鮮丼そのものの味はしない。けれどたしかに、瞬間の味はする。」(本文より)
日常のささいな瞬間のきらめきがぎゅっと詰まった珠玉の日記エッセイです。
『にっきにき日記』堂前透
ロングコートダディ堂前透の、とっても楽しい日記集(^^)
noteや755で発信していたエッセイから厳選したエピソードに、2026年の最新日記やイラストの書き下ろしが加わり、一冊の本になりました。
――キスが上手になりたかったのでキストレーニングセンターに向かった。
――本日はフックの日(2月9日)ということでフック専門店「鈴木フックくん」へ。
――アニメ映画の声優のお仕事へ。声優といっても僕のセリフは「芽キャベツ? 珍しいですね」のみ。
堂前透の、数奇で不可思議な日常をぜひお楽しみください。
『モトムラタツヒコの読書の絵日記』モトムラタツヒコ
「書評ではない。絵日記である。」
2018年よりスケッチブックに描き続けた読書の絵日記。手描きイラストと手書き文字で、本の虫こと、モトムラタツヒコが、紀行、エッセイ、外国文学、落語、プロレス、絵本など、むさぼるように読んで描いた!
『私運転日記』大崎清夏
中原中也賞受賞詩人・大崎清夏による初めての丸ごと一冊日記の本。
“出会っても出会っても、歳をとればとるほど、自分のことをどこから話せばいいかわからない感じになっていくのだろう。だから深い関係がほしいのかもしれない。だから日記なんか書くのかもしれない”
「ほんとうにひとりのひとり暮らし」を機に、日記をつけ始めた詩人。
島での免許合宿、ソロハイク、初めてのドライブ……
40代の広すぎる道を、確認しながら自分で運転してゆく日々が始まった。
“たぶん私はいま、自分の外に出ていきたいのだろう。
風で道の脇に落ちた、小枝のようなものになりたいのだろう。
そういう私自身を、じっくり引き受けてやりたいと思う”
“忘れたくないことも、忘れがたいことも、早く忘れたいことも、日記に書いてしまえば、安心して忘れられる。すべて忘れても何ひとつ忘れることなんてないことを、日記を書くことは慰めてくれる”
『台風一過』植本一子
自分自身として生きること、
自分たちの家族をつくること――。
気鋭の写真家が模索した鮮烈なるドキュメント。
2018年1月24日、壮絶なる闘病生活の果に、末期癌を患った夫にしてラッパーのECDが亡くなった。悲しみと喪失感が押し寄せるなか、激変していく毎日の暮らし。友人たちの支え、ふたりの娘の成長、そして新たな恋人との出会いの先で、今もなお家族のなかに生き続ける夫の姿とは――。気鋭の写真家が記録した、新しい家族のかたち。
『1日が長いと感じられる日が、時々でもあるといい』小沼理
新型コロナウイルス、東京オリンピック、元首相銃撃事件。著しい社会変化があった3度の夏、それでも生活は続いていく。迷い、怒り、喜び、苦しみ、考え、先へ向かう、注目のフリーランスライターによる3年間の日記。
『ティンダー・レモンケーキ・エフェクト』葉山莉子
わたしの日記を送ります。 あなたの日記を送ってください。
Tinder上で「日記」と名乗り、夜な夜な毎日、日記を送る。 日記を交換するうちに、ひとりの男性に恋をした。
二〇二二年二月から一〇月までの わたしの日記と、数日間の彼の日記。
マッチングアプリでの出会いに消耗していた「わたし」は、ある日「日記」と 名乗り毎日日記を書き、マッチした男性に日記を送りはじめた。多い時には 100 人あまりと日記を送りあっていたが、やがてひとりの男性に恋をして ......9ヶ月間の「わたし」の日記と数日間の「彼」の日記は、恋愛のリアルを間近で追体験しているよう。
日々の暮らし、カル チャー、食、社会、恋愛、性など自由に縦横無尽に書き綴る文章は読み応えがあり、新しい書き手として注目必至です。
2022年12月、自費出版したZINEは評判を呼び、瞬く間に完売。待望の書籍化です!
『もうあかんわ日記』岸田奈美
もうあかんくなったら、読んでください
家族が終わりそうなので、
あなたに頼みたいことがあります。
母・ひろ実の大手術を機に、家族の日常が一変する。
タイムスリップした祖母は、冷蔵庫にある食材をひたすら醤油で煮込み、同じ味にした。
祖母の心ない言葉に、ダウン症の弟は床を踏み鳴らし、自室にこもる。
追い打ちをかけるように、壊れる家電、手続きの山、おしっこをまき散らす犬、鳩の襲来……
次々と降りかかる「もうあかんわ」に気力も体力も削られる長女・奈美。
「人生は、ひとりで抱え込めば悲劇だが、人に語って笑わせれば喜劇だ(本文より)」
を体現した37日間のサバイバル日記。
『あのころなにしてた?』綿矢りさ
直筆カラー挿絵&写真を収録!
著者初の絵日記エッセイ!
すべての予定が消えた今、今日は何をしよう――。深刻さと楽観視がくるくる入れ替わったあのころ。おうち時間に作った「嚙むとゴリゴリ鳴るほど固いパン」を家族で食べ、リモートでラジオに生出演し、カフェでマスクをつけて談笑する女子高生を見て「好きな人のマスク姿」にときめく様を想像する。2020年、めまぐるしい日々のなか綴られた著者初の日記エッセイ。直筆のカラー挿絵や写真、計34点を豪華収録。
『尾崎世界観の書かなかったこと日記』尾崎世界観
尾崎世界観が日々を綴った日記連載が、待望の単行本化!
どんなに寄り添っても、全部は書けない。だから、書く。
クリープハイプのフロントマンであり作家の尾崎世界観が綴った、40歳から41歳の1年間の日記。書かなかったことは、%で記録する。“なかったこと”にしないために。
ロックバンド・クリープハイプのフロントマンであり、著作が2度芥川賞にノミネートされるなど作家としても注目を集めている尾崎世界観が
本とマンガのカルチャー誌『ダ・ヴィンチ』にて2024年12月25日から2025年12月24日までの1年間を記録した連載「尾崎世界観の書かなかったこと日記」がついに単行本化。
それぞれの日記の末尾にはその日“書かなかったこと”の比率が“%”で示され、日記に書かれたことだけでなく、書かれなかったことへの想像も含めて楽しめる内容となっている。
本作では人気絵本作家・イラストレーターのヨシタケシンスケと初めてタッグを組んでおり、尾崎の日記に呼応するイラスト「日記読んだ日記」にも注目してほしい。
『365 僕のたべもの日記』麻生要一郎
――食べることは生きること。
うまくいかない日もあるけれど、
日々の食卓をつづったレシピ&エッセイ365日。
『二十歳の原点』高野悦子
200万人が読んだ青春のバイブル!
痛みと美しさにあふれた、ある女子大生による魂の日記――
高野悦子没後50年。コミック版『二十歳の原点』も刊行!
独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である。
高野悦子、20歳。立命館大学に通う女子大生。学園紛争の嵐の中で格闘しながら、理想を砕かれ愛に破れた彼女は、1969年6月に自ら命を絶った。本を読み、恋をし、生きることについて真摯に考え続けた彼女の日記は、没後に出版されてベストセラーとなった。青春の美しさと痛みに溢れた本作は、いまなお人々の心を打ち続ける――。
🔷作家の日常や人生を読む名作日記
『摘録 断腸亭日乗』永井荷風
永井荷風(1879―1959)は38歳から79歳の死の直前まで42年間にわたって日記を書きつづけた.断腸亭は荷風の別号,日乗とは日記のこと.岩波版全集で約3000ページにのぼるその全文からエッセンスを抄出し読みやすい形で提供する.この壮絶な個人主義者はいかに生き,いかに時代を見つづけたか.
『啄木・ローマ字日記』石川啄木
一九〇九年,単身本郷の下宿に移り住んだ啄木はローマ字で日記を綴り始める.若く清新な芸術家たちとの交わり,飽くことのない真理への献身,来信に触発され燃え上る想い,また一転して私娼窟に沈む日々,脳裏を重くよぎる妻のこと子のこと.生活全般を覆う貧乏,閉塞の時代にも腐蝕せぬ青春の輝きを,ローマ字は記録する.
『仰臥漫録』正岡子規
「子規は死ぬ時に糸瓜の句を詠んで死んだ男である」。畏友の死について漱石はそう書いた。病の床から見える糸瓜棚。子規はその風情に己を重ね、昵懇の想いを寄せる。子規が死の直前まで折々に書きとめた日録。喜怒哀楽を筆に込め、命旦夕に迫る心境が誇張も虚飾もなく綴られる。直筆の素描画を天然色で掲載する改版/カラー版。
『成城だより―付・作家の日記』大岡昇平
齢を取ってから既成概念が引っくり返されるのは快い――。
成城に暮らして10年あまり。70代に入ってなお作家の好奇心は衰えることがない。
文学、漫画、映画、ニューミュージック、世相、文壇事情……批評と所感を闊達に綴った日記文学の傑作。1979年11月から80年10月まで。
大磯時代の日録「作家の日記」(1957年11月~58年4月)を併録。【全3巻】
〈巻末付録〉小林信彦
『山頭火(行乞記)』種田山頭火
山頭火が放浪の日々を詳細に記した日記、行乞記(ぎょうこつき)を全て収録。
地名索引、人名索引付きです。
🔷戦争・歴史を残した日記
『戦中派不戦日記』山田風太郎
私の見た「昭和20年」の記録である。満23歳の医学生で、戦争にさえ参加しなかった。「戦中派不戦日記」と題したのはそのためだ――(「まえがき」より)。 「歴史」「死」に淡々と対峙する風太郎の原点がここにある。終戦直後の日本人の生活精神史としても実感できる貴重な記録。
『敗戦日記』高見順
危機の時代の証言
敗戦へと向かう日本。フランス文学者の日記には生々しい声が記されていた――。
日本が敗戦へと向かうなか、フランス語で綴られていた日記。そこには国家への絶望と希望の間で揺れ動く知識人の生々しい姿があった。
「この小さなノートを残さねばならない。あらゆる日本人に読んでもらわねばならない」。敗戦へと向かうなかで綴られた日記。分量は45頁ほど。1945年3月11日から始まり、大部分はフランス語で書かれている。そこには、国家への絶望と希望のはざまにあって、一人の文学者がいかに苦悩し、いかに正確な判断を下そうとしていたか、生々しい声が記されていた――。本書は、日記全文の翻訳に、串田孫一宛書簡と関連の文章15篇を加えたほか、戦後数カ月分の日記も収録。日記の原文は口絵に収めた。
『東京焼盡』内田百閒
空襲に明け暮れる太平洋戦争末期の日々を、文学の目と現実の目をないまぜつつ綴る日録。詩精神あふれる稀有の東京空襲体験記。
『アンネの日記』アンネ・フランク
1926年、ドイツで裕福なドイツ系ユダヤ人家庭の二女として生まれたアンネはナチスの迫害を逃れ、一家でオランダのアムステルダムに移住。1944年、姉マルゴーの召喚を機に一家で隠れ家生活に入る。ついに1944年、ナチにより連行され、最後はベルゲン=ベルゼン強制収容所でチフスのため15歳で亡くなった。ナチスに捕らわれる前まで書き続けていた日記には、自分用に書いた日記と、公表を期して清書した日記の2種類がある。本書はその二つを編集した「完全版」に、さらに新たに発見された日記を加えた「増補新訂版」。ナチ占領下の異常な環境の中で、13歳から15歳という多感な思春期を過ごした少女の夢と悩みが瑞々しく甦る。ユネスコ世界記憶遺産。
🔷海外作家の日記
『ある作家の日記』ヴァージニア・ウルフ
いま読んでいる本、創作過程の実際、本の評判や売上げ、エリオットやフォースターとの交友など、1918年36歳の年から1941年自殺する直前までの日記。死後、夫レナードによって文学活動を中心に編纂された本巻は、創造の苦しみと楽しみを生き生きと伝える。
『カフカの日記 新版 1910-1923』フランツ・カフカ
カフカの研ぎ澄まされた五感が捉えた日常、それを受けとめるカフカの心の世界。書くことへの思い、フェリーツェはじめ女性への苦悩、父との葛藤、不眠の苦しみ、ユダヤ人社会のこと、詳細な夢の描写、さまざまな創作スケッチ… そのすべてはカフカの文学に連なり、それ自体が文学になっている。
新潮社版『決定版カフカ全集』(全12巻)の第7巻(1992)を底本に、日記文学の金字塔を、カフカ没後100年の2024年、新たに世におくる。
🔷日本の日記文学の古典
『土佐日記』紀貫之
平安時代の大歌人紀貫之が侍女になりすまし、帰京の旅をかな文字で綴った紀行文学の名作。国司の任期を終えて京へと戻る船旅は長く苦しい日々の連続であった。土佐の人々に温かく見送られ出発したものの、天候不順で船はなかなか進まない。おまけに楫取はくせ者。海賊にも狙われる。また折にふれ、土佐で亡くした娘を想い悲嘆にくれる。鬱々としながらも歌を詠み合い、ひたすら都を目指す一行の姿が生き生きとよみがえる。
『蜻蛉日記』藤原道綱母
美貌と歌才に恵まれ、藤原兼家という出世街道まっしぐらな権門の夫をもちながら、蜻蛉のようにはかない自らの身の上を嘆く道綱母の21年間の日記。上巻の15年を中心に、中・下巻と鋭く人生を見つめ、夫の愛情に絶望していく心理を繊細に描く。現代語訳を前面に出し、難解な日記がしっかり理解できるよう構成。千有余年の時を超えて真摯に生きた一女性の真情が伝わってくる。現代語訳・原文ともにふりがな付きで朗読にも最適。
『更級日記』菅原孝標女
名作「更級日記」が江國香織の軽やかな訳で甦る! 東国で源氏物語に憧れた少女が上京し、宮仕え・結婚、その後……傑作日記文学。
『紫式部日記』紫式部
紫式部が中宮彰子に仕えた期間のうち寛弘五(1008)年七月から約一年半にわたる日記と消息文から成る.道長邸の生活,彰子の出産,正月の節会など大小の見聞が,式部独特の鋭敏な感覚を通して記録されている.自他の人間を見すえてたじろぐことのなかった『源氏物語』の作者の複雑な内面生活をうかがい知るうえからも貴重な文献.
まとめ| 日記本のおすすめ30選|一度は読みたい名作・作家・現代の日記を厳選
日記本には、小説とはまた違ったおもしろさがあります。特別な事件が起こらなくても、毎日の食事や仕事、人との会話、ふと頭に浮かんだことを読み続けていると、書き手の人生が少しずつ見えてきます。
近年は日常の小さな出来事を独自の視点で切り取った日記本も増えています。誰かの一日を読むことで、自分自身の毎日の見え方まで少し変わるかもしれません。気になった本はぜひ、手に取ってみてくださいね。