
授業実践第5回|コンビニの150円から、経済の登場人物を考えた話(公民・経済⑤-経済主体)
経済の授業で「経済主体」と言われても、生徒にはまず届きません。
家計、企業、政府。
教科書には普通に出てくる言葉です。
でも、そのまま出すと「また覚えるやつか」で終わりがちです。
ただ、今回は少し違いました。
前回まで、資本主義の成立や仕組みの話を続けてきました。
その流れが効いていたのか、生徒にあまり抵抗感がありませんでした。
なので今回は、コンビニで150円のジュースを買うところからスタートしました。
「この150円、そのあとどうなると思う?」
店に入る。
仕入れに使う。
給料になる。
税金として持っていかれる。
こういう流れは、こちらが説明しなくても、わりと出てきます。
つまり、「経済主体」という言葉は知らなくても、
お金が動いている感覚自体は、すでに持っているということです。
今回は、その感覚に名前をつける授業でした。
家計は、働く。そして、買う。
企業は、つくる。売る。そして、利潤を目指す。
政府は、税金を集めて、公共サービスを提供する。
この整理も、思ったよりスムーズに入っていきました。
コンビニの例で金の流れを押さえたあとだったので、
「誰が何をしているか」が、感覚的に理解できていたのだと思います。
今回、印象に残ったのは「公共財」のところです。
「公共財って何?どんなもの?」
ここで、意外と生徒が声を出しました。
道路。
学校。
消防。
警察。
一つ例を出すと、ぽつぽつと続いて出てくる。
理屈っぽい単元なので、こちらが一方的に説明する展開も想定していましたが、
このあたりは、生徒の方から言葉が出てきたのがよかったところです。
後半は、経済循環の図に入りました。
家計・企業・政府の間を、
お金、労働力、財・サービス、税金が行き来する。
ここはどうしても抽象度が上がります。
ただ、生徒の様子を見ると、
「金と労働力と財・サービスが回って成り立っている」
というイメージ自体は、感覚的につかめているようでした。
全部を厳密に理解させるというより、
「ぐるぐる回っている」という感覚が持てれば十分です。
今回も、あまり欲張らないことを意識しました。
今日の合格ラインは三つです。
経済主体は、家計・企業・政府。
企業の目標は、利潤の最大化。
三つの主体は、貨幣を仲立ちにやりとりしている。
これが残れば十分。
使う教材は3つです。
〇授業プリント
ChatGPTとClaudeに過去の自作教材をかけて、実業高校用に整理しました
〇スライド
授業プリントをClaudeにかける→スライド原本→notebookLMで整形という段取りで作っています。必要なところだけ使ってください
〇教師用原稿
詰まったときの保険です。授業プリントとスライドをClaudeもしくはChatGPTにかけて、作成しています。しっくりこないところは自分で書いています。
〇まとめのシート
疲れている感じもあったので、
最後は少し早めに切り上げました。
実業高校の授業では、
「深く考えさせる」前に、「まず見失わせない」ことが重要です。
生活の中の具体例で入口をつくる。
そのあと、教科書の言葉に戻す。
最後に、最低限の用語を確認する。
買うこと。
働くこと。
税金を払うこと。
公共サービスを使うこと。
経済のほぼ全部が、身近な日常の中にある。
次回は06_価格と市場の役割です。