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【漫画】「明日までに100万円を用意しないと」結婚を考えていた彼女にお金を頼まれた彼氏。3年後、財布に残っているものとは

結婚の話をしていた人から、夜に電話が来た
三年と少し前のことです。
当時、付き合っていた人がいました。
「結婚したらどのあたりに住もうか」
「式をするなら小さいほうがいいね」
休みの日にはそんな話もしていました。

まだ具体的に何かを決めていたわけではありませんが、私はこの人と結婚するのだろうと思っていました。
ある日の夜、その人から電話がかかってきました。
声がいつもと違いました。
息が浅く、言葉も途切れがちです。
家族のことで急にお金が必要になった、と言いました。
「ごめんなさい、こんな時間に」
そう言ったあと、少し間がありました。
「明日までに100万円を用意しないと、家族が困るんです」
普段はそんな話し方をしない人なのに、なぜか敬語になっていました。

何があったのか聞こうとすると、先に「事情は、あとで話します」と言われました。
私は携帯を持ったまま、しばらく台所の壁にもたれていました。
100万円は、簡単に渡せる金額ではありません。
それでも、断ろうとはあまり思いませんでした。
結婚するつもりでいた相手です。いずれ二人のために使うお金なら、今この人が本当に困っているときに使ってもいい。そんなふうに考えていました。
「わかった。明日の朝、用意するよ」
そう答えて電話を切り、通帳を出しました。
翌朝、銀行の窓口で100万円を下ろしました。
金額の大きさに身構えていたせいか、実際に受け取った札束は思っていたより薄く感じました。
そのまま持ち歩くのが落ち着かず、窓口でもらった銀行の封筒に入れました。
「必ず返します」と言われた100万円
その日、駅の近くで彼女と会いました。
改札の脇には、彼女が先に立っていました。
目が少し赤く見えましたが、私は何も聞きませんでした。
鞄から封筒を出し、手渡す前に口の部分を一度だけ折り直しました。
隠そうとしたわけではなく、緊張して手の置き場がなかったのだと思います。
「ありがとう。必ず返します」
「急がなくていいから」
そのときは、本当にそう思っていました。
返してもらえるのかと疑う気持ちすら、ほとんどありませんでした。

しばらくは、それまでと変わらず会っていました。
しかし一か月ほどすると、少しずつ連絡が減っていきました。
次の季節には、ほとんど会わなくなっていました。
そして、そのまま別れることになりました。理由については、ここには書きません。
100万円も、結局返ってくることはありませんでした。
それから三年ほど経ちました。
今は別の人と結婚し、子どもも生まれています。
それでも財布の中には、あの日100万円を下ろした金額が印字された古い明細が残っています。
何度か捨てようと思いましたが、そのたびに手が止まりました。
(渡したのは間違いではないよな)
あの100万円が今あったら、と思うことはあります。

けれど、当時の自分を全部間違いだったとも思いたくありません。
結婚を考えていた相手が困っていると聞いて、助けたいと思った。
その気持ちまで否定してしまうと、あのころの自分まで嫌いになりそうだからです。
もう返ってくるとは思っていません。
それでも、あの日の明細だけは、まだ財布から出せずにいます。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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