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宇宙叙事詩の科学ノート 知性成立編 第4回 抽象化はなぜ必要だったのか

    📚 関連作品 『知性の叙事詩』本編👇
    🌐 第6章 立ち上がるもの 第1節・第2節
    🌐 第6章 立ち上がるもの 第3節・第4節


    本稿の位置づけ

    前回は、

    👉 世界の構造

    が、
    生命内部へ保持され始める段階を扱った。

    しかしここで、
    さらに大きな変化が現れる。

    👉 個別経験を超えて、
    👉 共通性が扱われ始める

    のである。

    本稿では、

    👉 抽象化

    の成立背景を扱う。


    最初の生命は個別に応じていた

    初期生命の反応は、

    👉 「今ここ」

    への応答だった。

    この光。

    この刺激。

    この危険。

    すべては個別であり、

    👉 「似ているもの同士」

    をまとめる必要はほとんどない。


    しかし世界は複雑になる

    生命が高度化すると、

    👉 個別処理だけ

    では対応できなくなる。

    例えば、

    ・似た危険
    ・似た地形
    ・似た獲物
    ・似た状況

    など。

    毎回完全新規として扱うのは、
    効率が悪い。


    パターン化の始まり

    ここで生命は、

    👉 「共通性」

    を扱い始める。

    例えば、

    ・この形は危険
    ・この動きは逃げるべき
    ・この匂いは食べられる

    など。

    重要なのは、

    👉 完全一致

    ではない点である。

    少し違っていても、

    👉 「同じ側」

    として扱われ始める。


    分類の萌芽

    ここで生命内部には、

    👉 「まとめる」

    構造が現れ始める。

    つまり、

    ・危険なもの
    ・安全なもの
    ・食べられるもの
    ・避けるべきもの

    など。

    これは後の、

    👉 分類

    の萌芽でもある。


    抽象化の利点

    抽象化が起きると、

    👉 未経験状況

    にも対応しやすくなる。

    例えば、

    完全に同じ敵でなくても、

    👉 「似た危険」

    として回避できる。

    つまり生命はここで、

    👉 「経験そのもの」

    ではなく、

    👉 「経験の構造」

    を扱い始める。


    脳と抽象化

    現在の脳研究でも、

    👉 高度知性

    ほど、

    👉 パターン抽出

    が重要になることが知られている。

    人類でも、

    ・言語
    ・数学
    ・科学

    などは、

    👉 抽象化

    の極端な発達形態とも言える。


    動物にも見られる抽象化

    抽象化は、
    人類だけの能力ではない。

    例えば、

    ・カラス
    ・イルカ
    ・霊長類

    などでは、

    👉 「同じ種類」

    をまとめて扱う行動

    が確認されている。

    つまり抽象化は、

    👉 知性進化のかなり早期

    から始まっていた可能性がある。


    世界を圧縮する

    抽象化の本質は、

    👉 「世界を圧縮すること」

    とも言える。

    無数の個別事象を、
    一つずつ扱うのではなく、

    👉 共通構造

    としてまとめる。

    ここで生命は初めて、

    👉 「個別世界」

    ではなく、

    👉 「構造化された世界」

    を扱い始める。


    宇宙叙事詩との関係

    宇宙叙事詩では、
    ここを、

    👉 「世界構造の抽出」

    として扱っている。

    生命はここで、

    👉 世界そのもの

    だけではなく、

    👉 「世界の共通性」

    を内部へ持ち始める。


    本稿のまとめ

    抽象化とは、

    👉 難しい知的能力

    として突然現れたわけではない。

    その始まりは、

    👉 「似ているものを、
    👉 同じ側として扱うこと」

    だった。

    生命はここで初めて、

    👉 「経験の構造」

    を内部へ持ち始める。

    そしてこの流れが、
    後の、

    ・言語
    ・概念
    ・文明
    ・科学

    へつながっていく。


    📓 宇宙叙事詩の科学ノート👇
    🌐 第1回 〜第23回 👉 宇宙叙事詩の科学ノート等のリンク(ブログ)
    🌐 第24回 生命の進化 I ― 単細胞はどのように分かれたのか
    🌐 第25回 生命の進化 II ― 生命はどのように重なり始めたのか
    🌐 第26回 生命の進化 Ⅲ 生命はどのように“ひとつ”になったのか ─ 多細胞生物の誕生
    🌐 第27回 生命の進化 Ⅳ 感覚はどのように始まったのか ─ 「感じる」は、器官より先に生まれた

    📓 宇宙叙事詩の科学ノート 生命回路編👇
    🌐 第1回 生命はなぜ単純な化学反応ではないのか
    🌐 第2回 クエン酸回路とは何か
    🌐 第3回 カルビン回路とは何か
    🌐 第4回 回路はどのように成立したのか

    📓 宇宙叙事詩の科学ノート 共生進化編👇
    🌐 第1回 なぜ原核生物は巨大化できなかったのか
    🌐 第2回 ミトコンドリアはなぜ奇跡なのか
    🌐 第3回 葉緑体と酸素革命
    🌐 第4回 酸素はなぜ危険なのか
    🌐 第5回 なぜ複雑生命は成立できたのか
    🌐 第6回 なぜ複雑生命は稀なのか

    📓 宇宙叙事詩の科学ノート 記憶と選択編👇
    🌐 第1回 記憶はどのように始まったのか
    🌐 第2回 学習はどのように成立したのか
    🌐 第3回 神経系はなぜ必要だったのか
    🌐 第4回 有性生殖はなぜ生まれたのか
    🌐 第5回 性選択は生命をどう変えたのか
    🌐 第6回 なぜ生命は「選ぶ」ようになったのか
    🌐 第7回 社会性はどのように始まったのか

    📓 宇宙叙事詩の科学ノート 知性成立編👇
    🌐 第1回 なぜ生命は未来を予測し始めたのか
    🌐 第2回 生命はなぜ世界を操作し始めたのか
    🌐 第3回 内部世界モデルはどのように生まれたのか
    🌐 第4回 抽象化はなぜ必要だったのか(本作)
    🌐 第5回 知性とは何か(6月19日公開)


    📚 『知性の叙事詩』本編はこちら(ブログ)👇
    🌐 第1章 広がるもの 第1節・第2節
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