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宇宙叙事詩の科学ノート 共生進化編 第6回 なぜ複雑生命は稀なのか

    📚 関連作品 『知性の叙事詩』本編👇
    🌐 第2章 重なり合うもの 第1節・第2節
    🌐 第2章 重なり合うもの 第3節・第4節
    🌐 第3章 まとまるもの 第1節・第2節
    🌐 第3章 まとまるもの 第3節・第4節


    本稿の位置づけ

    前回は、

    👉 複雑生命が
    👉 危険を制御し、分業し、統合することで成立した

    ことを扱った。

    しかしここで、新たな疑問が生まれる。

    👉 なぜ地球では、複雑生命の出現までこれほど長い時間が必要だったのか。

    本稿では、

    👉 複雑生命成立の困難性

    を扱う。


    生命そのものは珍しいのか

    現在の研究では、

    👉 単純な有機物

    そのものは比較的生じやすい可能性がある。

    実際、

    ・アミノ酸
    ・脂質
    ・塩基

    などは、

    👉 実験室でも自然生成可能

    である。

    さらに地球では、

    👉 生命誕生後まもなく原核生物が現れている。

    このため一部研究者は、

    👉 単純生命そのものは宇宙に広く存在する可能性

    を考えている。


    しかし問題はその先

    重要なのは、

    👉 「生きること」

    と

    👉 「複雑化すること」

    は別問題だという点である。

    地球では、

    👉 原核生物時代

    が20億年以上続いた。

    しかしその間、

    👉 大型動物
    👉 神経系
    👉 知性

    は存在しなかった。


    巨大化の壁

    原核生物には、

    👉 細胞膜依存のエネルギー生成

    という制約があった。

    つまり、

    👉 大きくなるほどエネルギー不足

    になりやすい。

    ここで、

    👉 ミトコンドリア型共生

    が起きたことで、

    👉 高エネルギー化

    が可能になった。


    しかし共生そのものが難しい

    問題は、

    👉 細胞内共生

    が極めて特殊な出来事だった可能性である。

    通常、

    👉 他生物を取り込めば消化される。

    しかしミトコンドリア祖先は、

    👉 消化されず
    👉 共生し
    👉 分離不能になった。

    これは、

    👉 偶然だけでは説明しにくいほど特殊

    とも考えられている。


    酸素という危険

    さらに複雑生命は、

    👉 酸素利用

    によって高効率化した。

    しかし酸素は、

    👉 活性酸素(ROS)

    による自己破壊リスクも生む。

    つまり複雑生命とは、

    👉 高性能であるほど壊れやすい

    構造でもある。


    必要だったもの

    複雑生命成立には、

    ・高エネルギー化
    ・活性酸素制御
    ・DNA修復
    ・分業
    ・細胞統合
    ・長期安定環境

    など、

    👉 多数の条件

    が必要になる。

    つまり、

    👉 一つだけでは成立しない。


    地球でも一度だけかもしれない

    現在の研究では、

    👉 真核生物成立は一度しか起きていない可能性

    も指摘されている。

    もしそうなら、

    👉 地球そのものが極めて特殊

    だった可能性もある。


    「細菌惑星」

    ここから生まれる考え方が、

    👉 「細菌惑星仮説」

    である。

    つまり宇宙には、

    👉 単純生命は多い

    かもしれない。

    しかし、

    👉 複雑生命へ進めず

    原核生物段階で止まる惑星が大半かもしれない。


    フェルミ問題との関係

    これは、

    👉 「なぜ宇宙人が見つからないのか」

    というフェルミ問題とも関係する。

    もし複雑生命成立が極端に難しいなら、

    👉 知的文明

    そのものが非常に稀になる。


    地球の特異性

    地球では、

    ・液体の水
    ・長期安定恒星
    ・磁場
    ・プレート運動
    ・酸素革命
    ・細胞内共生

    など、

    👉 多数の条件

    が長期間維持された。

    つまり地球は、

    👉 単に生命が生まれた星ではなく
    👉 複雑生命が維持できた星

    だった可能性がある。


    本稿のまとめ

    複雑生命とは、

    👉 単純生命の延長

    ではない。

    それは、

    👉 高エネルギー化
    👉 共生
    👉 毒性制御
    👉 分業
    👉 長期安定

    という、

    👉 多数の危険な条件

    を同時に乗り越えた結果である。

    生命は生まれやすいかもしれない。

    しかし、

    👉 “考える生命”

    は、宇宙でも極めて稀なのかもしれない。


    📓 宇宙叙事詩の科学ノート👇
    🌐 第1回 〜第23回 👉 宇宙叙事詩の科学ノート等のリンク(ブログ)
    🌐 第24回 生命の進化 I ― 単細胞はどのように分かれたのか
    🌐 第25回 生命の進化 II ― 生命はどのように重なり始めたのか
    🌐 第26回 生命の進化 Ⅲ 生命はどのように“ひとつ”になったのか ─ 多細胞生物の誕生
    🌐 第27回 生命の進化 Ⅳ 感覚はどのように始まったのか ─ 「感じる」は、器官より先に生まれた(6月9日公開)

    📓 宇宙叙事詩の科学ノート 生命回路編👇
    🌐 第1回 生命はなぜ単純な化学反応ではないのか
    🌐 第2回 クエン酸回路とは何か
    🌐 第3回 カルビン回路とは何か
    🌐 第4回 回路はどのように成立したのか

    📓 宇宙叙事詩の科学ノート 共生進化編👇
    🌐 第1回 なぜ原核生物は巨大化できなかったのか
    🌐 第2回 ミトコンドリアはなぜ奇跡なのか
    🌐 第3回 葉緑体と酸素革命
    🌐 第4回 酸素はなぜ危険なのか
    🌐 第5回 なぜ複雑生命は成立できたのか
    🌐 第6回 なぜ複雑生命は稀なのか(本作)

    📓 宇宙叙事詩の科学ノート 記憶と選択編👇
    🌐 第1回 記憶はどのように始まったのか(6月12日12時公開)
    🌐 第2回 学習はどのように成立したのか(6月13日公開)
    🌐 第3回 神経系はなぜ必要だったのか(6月13日6時公開)
    🌐 第4回 有性生殖はなぜ生まれたのか(6月13日12時公開)
    🌐 第5回 性選択は生命をどう変えたのか(6月14日12時公開)
    🌐 第6回 なぜ生命は「選ぶ」ようになったのか(6月15日公開)
    🌐 第7回 社会性はどのように始まったのか(6月15日12時公開)

    📓 宇宙叙事詩の科学ノート 知性成立編👇
    🌐 第1回 なぜ生命は未来を予測し始めたのか(6月16日12時公開)
    🌐 第2回 生命はなぜ世界を操作し始めたのか(6月17日公開)
    🌐 第3回 内部世界モデルはどのように生まれたのか(6月17日12時公開)
    🌐 第4回 抽象化はなぜ必要だったのか(6月18日6時公開)
    🌐 第5回 知性とは何か(6月19日公開)


    📚 『知性の叙事詩』本編はこちら(ブログ)👇
    🌐 第1章 広がるもの 第1節・第2節
    🌐 第1章 広がるもの 第3節・第4節
    🌐 第2章 重なり合うもの 第1節・第2節
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