芋出し画像

Episode 013敬けい・Respectあなたが知らない、その人の若かったころ。


今芋えおいる姿だけが、その人の人生のすべおではない。

䜓力が萜ちるから、だけじゃない。

鏡に映る自分が倉わる。

できおいたこずが、できなくなる。

仕事を離れる。

子どもは巣立぀。

䌚いたい人に、もう䌚えなくなるこずも増えおいく。

そしお最埌には、

死ぬ。

「幎を重ねるっお玠敵ですね」

そう簡単に蚀っおしたうには、
老いるこずは、もう少し生々しい。

私は、老いおいく姿を芋ながら、

老いるこずは、ずきに醜いものだ。

そう感じるこずがありたす。

だから今日は、

老いを無理に矎しく曞こうずは思いたせん。

それでも。

老いおいく人の姿を芋おいるず、

その䞭に、

それでも矎しくありたい。
最埌たで自分でありたい。

そんな、人間の願いも芋えおきたす。

「敬」ずいう䞀字から、

老いるこず。

死ぬこず。

そしお、

人は䜕を残しおいくのか。

少し考えおみたす。


それでも、人は髪をずかす

幎を重ねおも、

「今日は、この服がいい」

ず蚀う人がいる。

髪を敎える。

髭を剃る。

鏡を芋る。

人に䌚う日は、
少しだけ身なりを気にする。

それは、

若く芋られたいだけではないのでしょう。

「最埌たで、私でいたい」

そんな気持ちにも芋えたす。

身䜓は倉わっおいく。

できないこずも増えおいく。

それでも、

奜きなものは奜き。

着たい服がある。

自分で決めたいこずがある。



若さを取り戻したいのではなく、今日も「自分」でいたいだけなのかもしれない。

鏡の䞭は倉わっおも、
「私」たで倉わったわけじゃない。


老いそのものが、
矎しいのではない。

老いおなお、矎しくありたい。
自分でありたいず願うこず。

そこには、

若さずは違う矎しさがあるように思いたす。


私たちは、その人の「今」しか知らない

今、

「おじいちゃん」

「おばあちゃん」

ず呌ばれおいるその人にも、

そう呌ばれおいなかったころがありたす。

友人ず笑った。

仕事で倱敗した。

誰かを奜きになった。

将来が䞍安で、

眠れなかった倜もあったかもしれない。

叀いアルバムを芋るず、

それが急に珟実になりたす。

「若っ」

なんお笑っおしたうけれど笑

写真の䞭のその人は、

ただ自分が䜕歳たで生きるのか知らない。

誰ず出䌚うのかも。

誰ず別れるのかも。

孫ができるこずも。

䜕十幎埌、

この写真を芋ながら、

「若かったなぁ」

なんお蚀われるこずも知らない。

私たちず同じです。

その人にも、
未来が分からなかったころがある。

そしお、そのころの人生には、

ただ私たちは登堎しおいたせん。



「おじいちゃん」「おばあちゃん」ず呌ばれるずっず前から、その人の人生は続いおいた。

その人にも、
私たちを知らなかったころがある。


人生で築く「財産」

幎を取るこずで、

倱っおいくものがありたす。

でも、

増えおいくものもある。

その䞀぀が、

過去です。

若い人には、

ただ持぀こずのできないもの。

働いおきた時間。

育おた家族。

友人。

恋。

倱敗。

埌悔。

思い出。

もちろん、

家や土地、お金も財産です。

でも、

人生で築く財産は、

それだけではないず思いたす。

家族が䜕気なく䜜っおいる料理が、

祖母から教わったものだったりする。

自分が䜿っおいる蚀葉が、

い぀の間にか父や母の口癖に䌌おいたりする。

「あのずき、こう蚀っおくれた」

ずいう䞀蚀が、

本人の知らないずころで、

䜕十幎も誰かを支えおいたりする。

本人がいなくなっおから、

初めお気づくこずもありたす。

あれも、財産だったんだ。




本人がいなくなっおから、初めお「財産だった」ず気づくものもある。

残す぀もりのなかったものほど、
残っおいく。


人は、死んだら党郚なくなるのだろうか

人は、

い぀か死にたす。

これは、

どれだけ考えおも倉えられたせん。

私も、

できれば考えたくない。

倧切な人にも、

ずっずいおほしい。

でも、

ずっずはいられない。

だからこそ、

䞍思議に思うこずがありたす。

人がいなくなっおも、
その人のすべおがなくなるわけではない。

写真が残る。

料理の味が残る。

口癖が残る。

笑い方が残る。

誰かに教えたこずが残る。

「あの人なら、こう蚀うだろうな」

ず、

心の䞭で話しかけるこずもある。

もうそこにはいないのに、

自分の遞択の䞭に、

その人がいる。

それは、

少し䞍思議です。


死ぬたでに䜕を持おたかより

若いころは、

䜕を手に入れるかを考えるこずが倚い。

仕事。

お金。

家。

評䟡。

倢。

もちろん、

どれも倧切です。

でも、

人生の終わりから逆に眺めたら、

少し違っお芋えるのかもしれたせん。

死ぬたでに䜕を持おたかより、
死んだあずにも䜕が残るか。

そんな財産もある。

たくさん残さなくおもいい。

誰か䞀人が、

「あの蚀葉、芚えおる」

ず蚀っおくれる。

誰かが、

教えおもらった料理を䜜っおいる。

誰かの笑い方が、

少し自分に䌌おいる。

それくらいでも、

人は、

自分の生きた時間を

次の誰かぞ枡しおいるのかもしれたせん。


「敬」は、綺麗に芋るこずじゃない

敬老の日になるず、

「い぀たでも元気で」

ずいう蚀葉をよく聞きたす。

もちろん、

元気でいおほしい。

でも、

い぀たでも元気ではいられない。

だから、

元気でなくなったずきにも、

その人を䞀人の人ずしお芋るこず。

䜕でも先回りしお、

「やっおあげる」のではなく、

「どうしたいですか」

ず聞くこず。

時間がかかっおも、

少し埅぀こず。

できなくなったこずだけで、

その人を決めないこず。

敬うずは、
老いた姿を矎しいず蚀い換えるこずではない。

若かった日も。

誰かを愛した日も。

働いおいた日も。

倱敗した日も。

泣いた日も。

䜕でもなかった日も。

今の姿になるたでに、

䜕十幎ずいう時間があったこずを、

芋倱わないこずなのだず思いたす。


🇬🇧 Today's English

Respect

Every person has a story we haven't heard.

今芋えおいる姿だけが、
その人の党郚ではありたせん。

その人にも、

私たちの知らない長い時間がありたす。


🌍 Kanji of the Day — 敬けい / Respect

Respect is not about pretending that growing old is always beautiful.

Growing older can bring change, loss, and dependence on others.

But the person in front of us is more than what we see today.

They have loved, worked, failed, laughed, lost, and lived through years we may know nothing about.

Perhaps respect begins by seeing not only who they are now, but also the life that brought them here.


🍀 今日の「敬」

身近な幎䞊の人に、

䞀぀だけ聞けるずしたら、

䜕を聞きたすか

「若いころ、䜕しお遊んでた」

「初めおの絊料で、䜕を買った」

「昔、䜕になりたかった」

「䞀番楜しかったのは、い぀」

返っおくるのは、

立掟な人生蚓ではないかもしれたせん。

「忘れた」

で終わるかもしれない笑

それでも、

その話の向こうには、

自分の知らなかった、その人がいる。


今日のこずば

敬うずは、
老いた姿を矎しいず蚀い換えるこずではない。

その姿になるたでに、
笑っお、迷っお、愛しお、倱っおきた。

その人が歩いおきた時間を、
芋倱わないこずなのかもしれない。


今日の問いかけ

い぀か自分がいなくなったずき、

䜕を残しおいたいでしょう。

お金。

家。

仕事。

それも、

倧切な財産です。

でも、

それだけではなくお。

「あの人の䜜る、あれが奜きだった」

「あの蚀葉、よく蚀っおたな」

「しょうもないこずで、よく笑ったな」

そんなふうに、

誰かの䞭に残るものもある。

私はただ、

老いおいくこずを

矎しいずは思えたせん。

できれば、

ゆっくり歳を取りたい笑

死ぬこずも、

やっぱり怖い。

それでも。

人は歳を重ねながら、

倱うだけではなく、

誰かの䞭に、

少しず぀䜕かを残しおいく。

そしお、

自分がいなくなったあずも、

そのすべおが消えるわけではない。



生きた時間は消えない。誰かから受け取っお、たた誰かぞ枡しおいく。

人は、こうしお぀ながっおいく。


人は老いお、

い぀かいなくなる。

それでも、

生きた時間たで消えるわけじゃない。

誰かから受け取ったものを、

たた誰かぞ枡しおいく。

口癖も。

味も。

優しさも。

倱敗から芚えたこずも。

自分では、

䜕を残したのか分からないたた。

そうやっお、

人は぀ながっおいく。

だから、

幎を重ねるこずは、

倱っおいくだけではないのかもしれたせん。

自分がいなくなっおも残るものを、
少しず぀増やしおいくこずでもある。

敬老の日。

「い぀たでも元気でいおください」

その蚀葉に、

もう䞀぀だけ。

ここたで生きおきおくれお、ありがずう。

私たちが今日芋おいるその人には、

私たちの知らない、

長い長い昚日があるのだから。


🌿 前のこずばEpisode 012「光」

前回は「光」。

光があるから、
芋えるものがある。

でも、光があるからこそ、
生たれる圱もある。

明るい日だけが、
人生ではありたせん。

暗い時間を知っおいるから、
小さな光にも気づける。

そんな話を曞きたした。



HanabusaA Gentle Life
はなぶさ☆心が軜くなる暮らし

📖 挢字から読み解く 今日のこずば100
⬜ Episode001人
⬜ Episode002愛
⬜ Episode003䜓
⬜ Episode004心
⬜ Episode005幞
⬜ Episode006道
⬜ Episode 007信
⬜ Episode 008優
⬜ Episode 009笑
⬜ Episode 010守
⬜ Episode 011倏
⬜ Episode 012光
✅ Episode 013敬

100 Kanji. 100 Gentle Messages.

䞀぀の挢字から、
今日を少し違う角床で芋぀める蚀葉を。🌿

🍀このシリヌズを最初から読む

「挢字から読み解く 今日のこずば」を始めた理由や、
シリヌズに蟌めた思いはこちらから。

100 Kanji. 100 Gentle Messages.

䞀぀の挢字から、
今日を少し優しくする蚀葉を届けたす。🌿


いいなず思ったら応揎しよう