神武征討記外伝「ショウトクさんは胃が痛い?~大和の高級酒場で豪族の愚痴を聞き、女子におごらされた夜」
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さて、神武征討記外伝です。
神武征討記外伝は、それぞれ神武征討記に登場するキャラクターから選んだ主人公視点で描いた物語です。
一人ひとりが主人公!
神武征討記本編と合わせて、神武征討記外伝も、ぜひお楽しみください( ・ω・)
神武征討記外伝
「ショウトクさんは胃が痛い?~大和の高級酒場で豪族の愚痴を聞き、女子におごらされた夜」
ストーリーテラーのアメノウズメでございます。
「一人ひとりが主人公」の『神武征討記』。
今回の主人公は、ヤマトノショウトク(統率98、武勇84、知力100、政治100、魅力98)です。
大和十二神将筆頭であり、大和勢力の宰相でもあるヤマトノショウトクは、神武様の4歳年上。
神武様31歳の年の夏に起こったオワリノブヒメとミカワノタケチヨによる大戦役が起こった時には、35歳でした。
大戦役の際には、8万の大和本軍を率いて神武勢力の要地・伊勢(三重県)を攻めたヤマトノショウトク。しかし、伊勢侵攻軍を構成していたトミノナガスネビコら大和の諸豪族はヤマトノショウトクを文官と軽んじてその指揮に従わず、ヒヨシマル軍のミノノハンベエ・ヒメジノカンベエの計略にかかり大混乱、同士討ちの末に、勝手に壊滅していきました。
ヤマトノショウトクは、残った兵を整えて、ヒヨシマル軍団の伊賀のみを攻略。そのまま大和(奈良県)に戻りました。
大和(奈良県)オオモノヌシ王宮・・・

ヤマトノショウトク「スケヨリヒメ様。伊勢(三重県)攻略に失敗しました。申し訳ございません。」

ヒメタタライスケヨリヒメ「8万の軍勢を率いて伊勢(三重県)が取れなんだか。兵を指揮した大和の豪族達がヒヨシマル軍の計略により自滅したと聞く。ショウトク、そなたの責任でもあるまい。」
ヤマトノショウトク「いえ。トミノナガスネビコら現場の指揮官をまとめられなかったのは、このヤマトノショウトクの不徳のいたすところ。また私が大和本国のほぼ全軍を率いて出陣したがために、クマノヤタ軍が大和急襲を行おうとする隙を与えてしまいました。以後、大和本国の軍は、安易に動かさぬように注意いたします。」
ヒメタタライスケヨリヒメ「まあ、オンミョウジセイメイが霧の結界を張ってくれていたので、クマノヤタ軍は案ずるに及ばずといったところじゃったがな。」
ヤマトノショウトク「私の留守中の政務は滞りなく行えましたかな?」
ヒメタタライスケヨリヒメ「うむ。オンミョウジセイメイに相談しながら決裁しておったぞ。のうオンミョウジセイメイ。」


オンミョウジセイメイ「ショウトクさん、仕事多すぎ。
あんたがいない間、めんどい仕事ばかりやらされたよ。
もう出陣しないで、ずっとオオモノヌシ王宮で政務とってね。
俺、政務みたいなめんどいこと嫌いだから。」
ヤマトノショウトク「そつなくこなしてくれたようですね。
オンミョウジセイメイ殿、留守を守っていただき、ありがとうございます。」
ヒメタタライスケヨリヒメ「さすがのショウトクも、戦から戻ったばかりっで疲れたであろう?今宵は、ゆっくりと休むがよい。」
仕事を終えオオモノヌシ王宮を出たヤマトノショウトク。

ヤマトノショウトク「たまには・・・飲みに行きますかね。」
ヤマトノショウトクは、大和(奈良県)桜井の都の歓楽街に行きます。そして、居並ぶ高級酒家の一つ、巴仁楽(バニラ)に入ります。

巴仁楽(バニラ)のママ「いらっしいませ。あら?お客さん、宰相のヤマトノショウトク様かしら?ようこそ、愛と夢と涙の高級酒家『巴仁楽(バニラ)』へ!」
ヤマトノショウトク「・・・・・・え~と。神様でございますか?」
巴仁楽(バニラ)のママ「あらやだ。宰相様はお上手ねぇ。
サービスさせていただきますわよぉ。」
ヤマトノショウトク「この店の料金体系は?」
巴仁楽(バニラ)のママ「ワンタイム60分7000円。
女の子の指名料は3000円、お酒は飲み放題。女の子のドリンクは1ドリンク1000円になります。
あ、あと、アフターは2万円ね。」
ヤマトノショウトク「アフターはいいかな。ではワンタイム。女の子の指名は特にいないのでフリーで。」
巴仁楽(バニラ)のママ「それでは、お席へ。宰相ヤマトノショウトク様には特別サービスで、女の子を2人つけますねぇ。」
ヤマトノショウトク「女の子を2人?追加料金が発生するのでは?」
巴仁楽(バニラ)のママ「いえいえ、今回はサービスでございます。
今後とも、ごひいきに~。」
席に座るヤマトノショウトク。そこに二人の女の子がやってきてヤマトノショウトクの両隣に座ります。

セイショウノナゴン「はじめましてぇ!ナゴメで~す。」

キチョウ「キチョウです。今夜はよろしくお願いいたします。」

ヤマトノショウトク「・・・・・・え~と。二人ともはじめまして・・・じゃないよね?」
セイショウノナゴン「バレたか。はい。キョウノミチナガ軍団のセイショウノナゴンです。」
キチョウ「ヤマトノアヤタムラマロ軍団のキチョウです。」
ヤマトノショウトク「二人ともこんなお店で何をやっているのですか?」
セイショウノナゴン「何をやってるって、副業に夜のお店で時給4000円のバイトしてるんですよぉ。バ~ニラ♪バニラ♪高収入~♪ってね。」
キチョウ「夜のお店は情報が集まりますからね。情報収集にも役立つ良い副業ですわ。」
ヤマトノショウトク「そうなのか。とりあえず、何か飲むかね?」
セイショウノナゴン「おっ。わかってんじゃな~い。こっちから言わなくてもドリンクご注文。さっすが名宰相ショウトクちゃん。」
キチョウ「それではドリンクいただきます。」
ヤマトノショウトク「キョウノミチナガやヤマトノアヤタムラマロは二人がここで働いていることは知っているのですか?」
セイショウノナゴン「キョウノミチナガ様は知ってますよ。だって、あの方、このお店の常連だし。いっつも、女の子をお持ち帰りしてますね。あっ、ミチナガ様は、私には手を出さないです。」
キチョウ「ヤマトノアヤタムラマロ様はこの店によく来てますが、私は席に着かないようにしてます。あのオッサン、イヤらしくて嫌いだから。」
ヤマトノショウトク「なんと。キョウノミチナガ殿とヤマトノアヤタムラマロ殿もこの店の常連なのか。しかも持ち帰りの常習者と全開スケベオヤジというところか。」
セイショウノナゴン「ミカワノタケチヨさんも、大和(奈良県)に来たときに、ふらっと寄ってくれることがありますね。まあ、ほんと、たまにだし、あの人、飲み方は綺麗だけど、きっちりワンタイムで帰っちゃうんですよね。」
キチョウ「ミカワノタケチヨさんは、飲み方が綺麗ね。お話も楽しいし、あの方のお席についているとストレスが無いわ。」
ヤマトノショウトク「ほう。ミカワノタケチヨ殿も、来たことがあるのか。お姉さんのいる店での酒の飲み方もそれぞれの個性が出るものですねぇ。」
ヤマトノショウトクがセイショウノナゴン、キチョウと話し込んでいると別の席から何やら大声が聞こえます。
そっと聞き耳を立てるヤマトノショウトク。





ミナミ「まあ、面白い!なんですの?それ?」

トミノナガスネビコ「今、流行りの『王子ごっこ』だ。」

エウカシ「俺、意外といい男なんじゃね?」

エシキ「それにしても、伊勢(三重県)のヒヨシマル軍団。計略ばかりで、まともに戦おうとしなかったな。男なら真っ向勝負せんかぁ!」

オトシキ「敵のヒヨシマル軍団にしても、ヤマトノショウトクにしても、智謀だなんだと、卑怯な策ばかり使いやがって。グダグダ策など弄せず、男なら、やってやれだ!」
エウカシ「だいだい、盟主のスケヨリヒメ様もスケヨリヒメ様じゃ。俺達、大和の古くからの豪族をまったく重んじず、ヤマトノショウトクやよそ者の大和十二神将ばかり重んじおる。気に入らん!気に入らんぞ!」
トミノナガスネビコ「天下を取るのは、我ら、純血の大和の者であるべきじゃ。大和十二神将のうち大和出身なのは、宰相ヤマトノショウトクとヤマトノアヤタムラマロ総司令官の二人のみ。その他の十二神将は、みな、大和の生まれでも、純血の大和人でもない。こんな状況を進んで作っておるヤマトノショウトクの野郎が悪い。あ~!あいつ、殴ってやりてえなぁ!」
ミナミ「なんだか、難しいお話されてますねぇ。まあ、お酒をどうぞ。」
エウカシ「おう。姉ちゃん。いいケツしてんなぁ。さわっていい。げへへ。」
ミナミ「おさわりはダメで~す。おさわり禁止がこの店のルールで~す。」
エシキ「ルールなんぞ無い方が好きなようにできるのなぁ!」
オトシキ「ヤマトノショウトクの野郎もルール好きだよな。法により公平で公正な統治をするとか言いやがって、俺達、豪族が昔みたいに好き勝手できなくなってる。やっぱ、ヤマトノショウトクぶっ飛ばしてやりてえなぁ!」
トミノナガスネビコ「まあ、盟主様であるスケヨリヒメ女王がヤマトノショウトクを信頼しておる。しばらくは、宰相殿の地位は安泰・・・ということだろうな。天地がひっくり返るようなことが起これば別だが。」
エウカシ「日本全土を闇に包んじまう魔王とかが出てきたら、宰相殿もアタフタするのかねぇ?」
エシキ「そんな魔王なんぞが出てきたら、俺達もまともに暮らせなくなるわい。」
オトシキ「魔王がヤマトノショウトクとか大和十二神将だけぶっ潰してくれて、その後、俺達が支配するとかならいいだけどなぁ。」
トミノナガスネビコ「まあ、魔王なんてありえない話をしてても仕方ねえ。よし、そろそろ帰るぞ。女。支払いは、ヤマトノアヤタムラマロ総司令官のツケでな。」
ミナミ「えっ?そんな勝手に人のツケにするなんて。」
トミノナガスネビコ「どうせ。ヤマトノアヤタムラマロ総司令官は、ここでいくら使ってるかなんて計算してねえさ。100万の支払いが105万になったからって、あの人は気にせんだろ。」
ミナミ「私では、判断できないのでママに伝えておきます。」
ママによりヤマトノアヤタムラマロのツケでの支払いが了承され、トミノナガスネビコらは帰っていった。

ヤマトノショウトク「・・・・・・私って、嫌われてたんですね。」

セイショウノナゴン「あ~。あいつらを率いてたんじゃ、8万の兵力があっても伊勢攻略できなかったはずですねぇ。あいつら平均知力いくつかしら?」

キチョウ「大和の豪族ども。でも、あれで階級だけはそこそこ高いのよね。まあ、功績を上げ続けれている私達には及ばないけど。」
ヤマトノショウトク「大和をうまく治めていくためには、ああいう連中も完全に排除することはできない。まったく胃が痛いことですよ。では、そろそろワンタイム終了なので、私も帰りますかね。」

キチョウ「ヤマトノショウトク様。せっかくなので、延長していきませんか。はい。延長しましょう。」
ヤマトノショウトク「えっ!?いや、私もミカワノタケチヨ殿のようにワンタイムきっちり主義で行こうかと・・・」
セイショウノナゴン「明日はお休み!延長して飲み明かしましょう!ママ~!お客さん、延長よ!ミナミちゃんや空いてる女の子みんなつけちゃって~!」
ヤマトノショウトク「なんと!?」
ミナミ「私も一杯いただいてもいいですかぁ?」
ヤマトノショウトク「・・・どうぞ。」
セイショウノナゴン「私は、いっぱい、いただいてもいいですかぁ?」
ヤマトノショウトク「えっ?ちょっと怖い感じがする。いっぱいは、ダメだな。」
キチョウ「まあまあ、ショウトク様、お飲みください。私も、いっぱい、いただきま~す。」
ヤマトノショウトク「こ、こら!勝手に注文するな!」
ミナミ「ミナミを甲子園に連れてって!」
ヤマトノショウトク「いったい、なんの話!?」
セイショウノナゴン「今日は、宰相ヤマトノショウトク様のおごりよ~!みんなガンガン飲もうぜ~!」
店中の女の子が集まり、ヤマトノショウトクにたかるようにドリンクを飲む。そして、会計のとき・・・

巴仁楽(バニラ)のママ「う~ん。足りないわねぇ。ヤマトノショウトク様、足りない分は、ツケにして、オオモノヌシ王宮に請求書送りますね。」
ヤマトノショウトク「いや・・・すぐ払うから。家に帰って足りない分持ってくるから、スケヨリヒメ様のいるオオモノヌシ王宮には請求書回さないで。」
巴仁楽(バニラ)のママ「次から、ちゃんと金額計算して飲んで下さいねぇ。宰相様なんだから。」
こうして、ヤマトノショウトクはたまたま飲みに行ったお店で支払いの現金が足りずツケを負うことになった。もっとも、翌日には、ヤマトノショウトクは支払いをすませ、もう二度とあの店には行くまいと決意したという。
宰相ヤマトノショウトクのそんなある夜の出来事であった。
神武征討記外伝
「ショウトクさんは胃が痛い?~大和の高級酒場で豪族の愚痴を聞き、女子におごらされた夜」
完
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