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ChatGPTと一緒に小説を書くということ。


ありがたいことに、創作小説を読んでもらえる機会が増えてきた。

コメント欄では時々、こんなことを聞かれる。

「これ、AIですよね?」

という人もいれば、

「いや、これはAIじゃ書けないですよね。」

という人もいる。

答えは、その中間くらいだ。

私はAIを使っていることを隠すつもりはない。

むしろプロフィールにも書いているし、聞かれれば普通に答える。

せっかくなので今回は、

私がChatGPT(チャッピー)とどうやって小説を作っているのか。

その制作過程を、そのまま公開してみようと思う。

何でも記事になる。

それがnoteの面白いところでもある。

これまで作ってきた作品はこちらから!



作品によって、スタート地点が違う


実は、毎回作り方が違う。

例えば『違和感』。


あれは最初からオチが決まっていた。

「優秀な小児科医が一日中焦っている。」

でも、その理由は命に関わることではない。

好きなアニメがパチンコ化され、新台を打ちたくて仕方がなかった。

このオチだけ先に思いついた。

そこからChatGPTに、

「ここまでの話を作って。」

とお願いした。

もちろん、そのままでは使わない。

「夜から新台抽選はない。」

「もっとパチンコを打ちたい気持ちを強調して。」

「西尾維新風に、頭の中だけをもっと書いて。」

そんなやり取りを何十回も繰り返した。

完成した作品は、最初の案とはかなり違うものになっている。

恋愛小説の『何か話があるんでしょ?』は、また別の作り方だった。


これは最初に、私がかなりしっかり流れを書いた。

男子校出身で、医学部に入って初めて共学になる。

女子と話すのが苦手なまま研修医になる。

美人看護師とのチャンスを逃す。

その話を、隣の席の後輩研修医に笑われる。

いつの間にかその後輩が一番居心地のいい人になる。

付き合う。

すれ違う。

彼女に押し切られて同棲する。

夢の国でプロポーズしようとして、結局言えない。

ゲートを出た後に、

「何か話があるんでしょ?」

と言われる。

そこまで、ほぼ最初から流れはあった。

そこにチャッピーが肉付けしてくれた。

会話を増やし、情景を増やし、主人公の情けなさを足し、医師夫婦の生活感を足していく。

だからこれは、私がプロットを出して、チャッピーに小説として膨らませてもらった作品だ。

一方、『0.02秒の向こう側』や『退院サマリーの最後の一文』は逆だった。


「何かゾワッとする医療ホラーを書きたい。」

そんな曖昧な依頼から始まっている。

ネタはChatGPTにいくつか出してもらう。

「これいいね。」

「それは見たことある。」

「もう一捻り欲しい。」

そこから一緒に広げていく。

だから作品によって、

私がオチを持っている時もあれば、AIからネタをもらう時もある。

私がプロットを出して、AIに肉付けしてもらう時もある。

どれもある。

AIが書いた文章のほとんどは、一度捨てる


完成した作品だけ見ると、AIがスラスラ書いているように見えるかもしれない。

実際は全然違う。

チャットの履歴はこんな感じだ。

「違う。」

「ここ矛盾してる。」

「夜中の2時に家族と話してるのはありえない。」

「それだと医療者はそう動かない。」

「最後の意味がわからない。」

「伏線になってない。」

「怖いけど納得できない。」

「もっと狂気が欲しい。」

かなり厳しい。

我ながら、チャッピーが少しかわいそうになる。

でも、このやり取りが一番大事だと思っている。

書き直しの速さが、いちばんすごい


ChatGPTと創作していて、一番すごいと思うのは、実は文章力そのものではない。

書き直しの速さだ。

例えば、私はこれまでに、

「西尾維新風に、内面描写多めで」

「湊かなえさんっぽく、少しずつ視点がずれていく感じで」

「もっと狂気を足して」

「最後の一文だけ変えたい」

「この設定だと医療者が読んだら違和感がある」

みたいなお願いを何度もしてきた。

すると、チャッピーはすぐに書き直してくれる。

しかも一部分だけではなく、

「じゃあ全文でもう一回出して」

と言えば、全文で出してくれる。

それを何回でもやってくれる。

これをもし、本当に作家と編集者の間でやったり、あるいは自分が作家側として編集者から言われたりしたらどうだろう。

「このオチだけ変えてください」

「主人公の心理を全部変えてください」

「医療描写を直してください」

「雰囲気は残したまま、別の文体でお願いします」

そんなことを言われたら、それだけで何日もかかると思う。

下手をしたら、何週間、何ヶ月とかかるかもしれない。

それをAIは、ほぼ一瞬でやる。

もちろん、その一瞬で出てきたものがそのまま完成形になるわけではない。

むしろ、一発で完成することの方が少ない。

でも、

すぐに別案が見られる。

すぐに違う方向へ試せる。

すぐに失敗できる。

これは、人間だけで創作していたらなかなか難しい。

AIとの創作の面白さは、ここにあると思う。

完成度の高い文章を一発で出してもらうことではなく、

何度も試して、何度も壊して、何度も作り直せること。

その速度が、物語の可能性を広げてくれる。

一番時間をかけるのは「削ること」


意外かもしれないが、私は文章を足すより削る方が多い。

例えば『退院サマリーの最後の一文』。

最初のオチは、

「退院できない。」

だった。

でも、それでは現実味がない。

精神科に入院したとしても、退院できないわけではない。

だから何度も話し合って、

最後は、

「本人は、まだ自分が患者だと気づいていない。」

になった。

この一文が決まるまで、かなり時間がかかっている。

リアリティは、現場で働いている自分が担当する

医療小説は特にそうだ。

ChatGPTは医療知識は持っている。

でも、病院の空気は知らない。

だから私はそこを何度も修正する。

「夜中の2時に家族と話してるのはありえない。」

「当直医なら学会発表の準備で病棟に残っている方が自然。」

「その時間に家族とは話せない。」

「この看護師の動きは違う。」

実際に働いている人が読んで、

「そうそう。」

と思えるくらいまでは直す。

そこは私の役割だと思っている。

キャラクターは、会話で育つ


プロットより時間がかかるのは会話だ。

恋愛小説『何か話があるんでしょ?』では、それを痛感した。

「何か話があるんでしょ?」

この一言にたどり着くまで、かなり書き直した。

「その人らしさ」は、会話を書いているうちに見えてくる。

AIは、共同執筆者というより共同編集者


AIが全部書いているわけではない。

私が全部書いているわけでもない。

ネタをもらうこともある。

オチを渡すこともある。

プロットを出して、肉付けしてもらうこともある。

文章を書いてもらうこともある。

でも、そのまま公開した作品は一つもない。

「ここをもっと怖く。」

「ここは説明しすぎ。」

「伏線になってない。」

「その心理じゃない。」

「もっと情けなく。」

そんなやり取りを何十回も繰り返している。

だから私にとってChatGPTは、「代筆者」ではない。

一番近いのは、

終わらない脚本会議の相手。

あるいは、

何度ダメ出しをしても付き合ってくれる共同編集者。

そんな存在だ。

おわりに


創作には正解がない。(偉そう。違う、エロいんだ。)

だから、一人で考えていると煮詰まる。

そんな時、ChatGPTは必ず別の角度を出してくれる。

もちろん、そのまま採用することは少ない。

でも、その一言で物語が動き始めることがある。

最近作った作品は、恋愛小説、医療サスペンス、心理ホラーと、ジャンルも少しずつ広がってきた。

次はどんな作品になるのか。

それは、まだ私にも、チャッピーにもわからない。

たぶん、また何十回も「違う」と言いながら、一緒に作っていくのだと思う。

おまけ

昨日の制作過程を貼ってみます!


……ちなみに、この文章も何度もやり直してここまで来ました。(この一文は私だよん。)
つまり、いつもより本文もAI成分多めです。
さすがにわかってきたかな?わからなかったかな?人とAIの区別なんてもうないんですよね…

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