これ、本当に20年前のビヨンセ?『B’Day』20周年記念盤が45歳の誕生日に発売へ
1. はじめに
2026年9月4日、ビヨンセの2ndアルバム『B’Day』が発売20周年を迎えます。
それに合わせて発表されたのが、『B’Day』20周年記念盤です。
ジャケットを見たとき、私は最初、普通に「今のビヨンセ」だと思いました。
でも、20周年記念盤。
もしかして、これって20年前の写真…?
改めて見ても分かりません。
2026年9月4日にビヨンセは45歳になり、『B’Day』を発売した2006年は25歳。
20年も違うのに、どちらだと言われても納得してしまいそうです。
気になって撮影時期を調べてみたのですが、意外なことに、今回のジャケット写真そのものがいつ撮影されたのかを明記した公式情報は見つけられませんでした。
そして調べているうちに、さらに分からなくなってきました。
20周年記念盤に加わった曲を見てみると、2006年より前に発表されていた曲もあれば、2013年頃に録音されたと報じられている曲もあります。
しかも、聴いてみても私には声だけで年代が分かりません。
写真を見ても分からない。
声を聴いても分からない。
泣いてばかりいる子ネコちゃん🐱
そもそも、なぜこのアルバムは『B’Day』というタイトルなのでしょうか。
気になって20年前まで遡ってみたら、25歳だったビヨンセと現在のビヨンセが、思っていた以上につながって見えてきました。
???
— 月凪(つきなぎ) (@tsukinagi_moon) August 27, 2026
右って、現在のビヨンセですか?
衰えを全く感じない…
3日後くらいの写真じゃないの?
恐ろしい、羨ましい… https://t.co/j0sRbhRPze
髪形の分け目まで全く同じなんですけど、それさえもサービス精神が旺盛なビヨンセだったらやってのけちゃうと思っちゃうのがBeyhiveでしょうか…。
2. そもそも、なぜ『B’Day』?
『B’Day』というタイトルは、ビヨンセの誕生日にちなんだものです。
オリジナル版が世界発売されたのは、2006年9月4日。
ビヨンセの25歳の誕生日でした。
そして20年後の2026年9月4日。
『B’Day』20周年記念盤が発売されるこの日は、ビヨンセの45歳の誕生日でもあります。
今回の場合、20周年というだけでなく、発売日そのものが再びビヨンセの誕生日と重なります。25歳の誕生日に世に出したアルバムを、45歳の誕生日にもう一度送り出すことになります。
実はこの記事を読むと、今回の20周年記念盤が少し違って見えてくるんですよ😁🤭🤫
では、25歳だったビヨンセは、どんな状況でこのアルバムを作っていたのでしょうか。
なんと、2006年9月4日は日本武道館での公演があり、日本にいたんです🥰
3. 25歳のビヨンセは、何をしていた?
『B’Day』が生まれたのは、映画『Dreamgirls』の撮影を終えた直後でした。ビヨンセは約6か月間、音楽制作から離れて映画の撮影に集中していました。
撮影が終わったあと、本人は当時のインタビューで、「6か月間、一つの場所にいたことは、私にとって休息のようなものでした。映画が終わったときには、自分の音楽に取りかかる準備ができていました」と振り返っています。
とはいえ、最初からすぐに次のアルバムを作る予定だったわけではありません。
別のインタビューでは、「アルバムを作る予定ではなかったのですが、自然に生まれてきて、こうして完成しました」とも語っています。
そこから『B’Day』は、わずか約3週間で作られました。
しかも制作を始めた当初、父でマネージャーだったMathew Knowlesやレーベルにも、その計画を知らせていなかったと報じられています。
当時のビヨンセは『B’Day』について、女性のエンパワーメントをテーマにした作品だと語り、さらに、「このアルバムは違います。コンセプトがあり、これまでやったことのないことを声でもやっています」と説明していました。
この「これまでやったことのないこと」とは、何だったのでしょうか。
『Dreamgirls』の撮影中、ビヨンセは役柄に合わせて、唸るような歌い方や強く張り上げる歌唱、高音、細かく音程を動かす歌い方などを抑えるよう求められていました。
撮影を終えたビヨンセは、そこで抑えていたものを「すべて解放する必要があった」と振り返り、それが曲で叫ぶように歌った理由だったと説明しています。
実際に聴いてみると、「Ring the Alarm」の叫ぶような歌声や、「Suga Mama」の荒々しい歌い方など、きれいに歌うだけではないビヨンセの声がかなり前に出ています。
では、20周年記念盤には、そんな2006年の曲だけが集められているのでしょうか。
ここからは時系列が少しややこしくなります…。
4. 新曲だと思ったら、新曲じゃない?
20周年記念盤のデラックス版には、全部で27曲が収録されます。
最初に収録曲を見たとき、私は「昔の未発表曲がたくさん出てくるのかな?」と思いました。
ところが調べてみると、そう単純ではありませんでした。
たとえば「My First Time」。
『B’Day』の時期の曲かと思いきや、実は2003年、「Crazy in Love」のシングルなどに収録されていた曲です。つまり『B’Day』よりも前。
「Creole」は逆に、2006年の『B’Day』日本盤に収録されていました。
日本のファンにとっては、新曲というより懐かしいボーナストラックです。
さらにややこしいのが、2026年7月に正式リリースされた「Morning Dew (Donk)」。
複数のメディアでは、2013年のアルバム『BEYONCÉ』の制作時期に録音された曲だと報じられています。
一方、今回収録される「Can I Watch You」は、私が調べた範囲では、2026年以前の正式リリースを確認できませんでした。
ただし、これも「2006年に録音された『B’Day』の未発表曲」と公式に明かされているわけではありません。
こうして見ていくと、2003年に発表された曲もあれば、2006年のボーナストラック、2013年頃の録音と報じられている曲、さらに録音時期が分からない曲まであります。
20周年記念盤なのに、収録曲を調べるほど「これはいつのビヨンセ?」という疑問が増えていきます。
ちなみに今回のデラックス版には、このほかにも過去のボーナストラックやスペイン語版などが多数収録されています。
そして、この中で私が特に気になったのが「Morning Dew (Donk)」でした。録音されたとされる時期を知ってから聴くと、今度は別のことが気になってきました。声は、いつのビヨンセなのでしょうか。
ℹ️全27曲の内容や各形態の違いについては、すでに詳しくまとめているnote記事があるので、こちらも参考にしてみてください。
⬇️about Beyoncé ★ ビヨンセについてさんの記事
「B'Day 20周年記念盤の予約販売スタート!!」
5. 声を聴いても、いつのビヨンセか分からない問題
「Morning Dew (Donk)」は2026年7月に正式リリースされた曲ですが、複数のメディアでは、2013年のアルバム『BEYONCÉ』の制作時期に録音された曲だと報じられています。
ということは、聴こえているのは30代前半のビヨンセの声なのでしょうか。そう思って改めて聴いてみたのですが、私には分かりませんでした。
現在のビヨンセが歌っていると言われても、私はたぶん疑わなかったと思います。
もちろん、2026年のリリースにあたってボーカルに手が加えられた可能性まで否定することはできません。現時点では、今回の音源が2013年当時のボーカルをそのまま使っているのか、後から録り直したり手を加えたりしているのか、公式には明らかにされていません。
単に「ビヨンセの声は20年間まったく変わっていない」と言いたいわけではありません。
ただ、2006年の『B’Day』を聴き、2013年頃の録音と報じられている「Morning Dew (Donk)」を聴き、現在の歌声を知っていても、私には声だけで簡単に年代を当てられませんでした…😅
調べ始めたきっかけはジャケットだったのに、曲の年代までバラバラで、声を聴いても結局よく分かりません😓
結局、最初に気になったあの写真は、いつ撮られたものなのでしょうか。
6. では、この写真はいつ撮られたの?
ここで、最初の疑問に戻ります。
『B’Day』といえば、ビヨンセがアリゲーターと一緒に写った写真を覚えている人もいるかもしれません。2006年の『B’Day』では、写真家Max Vadukulがビヨンセを撮影しています。
当時の撮影では、本物のアリゲーターも登場しました。🐊
後年の制作関係者の証言では、このアリゲーター撮影はビヨンセ本人のアイデアだったとされています。
最初に用意されたアリゲーターはかなり大きく、ビヨンセは調教師の傷を見て、その個体は断ったそうです。代わりに小さなアリゲーターと撮影しました。……ん?これ、小さいんだ……。😨
なかなか強烈な撮影です。
ちなみに、危険だったのはアートワーク撮影だけではありません。
2006年当時のインタビューで、ビヨンセは「Déjà Vu」のMV撮影について、アリゲーター、ヘビ、蚊、ハチなどがいたと振り返っています。さらに、グリーンスクリーンだと思われがちな場面も、実際には沼の中の小さな筏に乗って撮影していたそうです。
その撮影中、ボートがハチの巣にぶつかり、大量のハチが飛び回る事態に。ビヨンセはヘアスタイリスト、メイク担当、監督と一緒に傘の下へ隠れたと話しています。
20年前の『B’Day』、写真だけでなくMV撮影までなかなかワイルドです……。😨😰🥶
では、20周年記念盤に使われているアリゲーターと一緒の写真も、そのときに撮られた未公開写真なのでしょうか。今回の20周年記念盤の写真にも、Max Vadukulの名前がクレジットされています。
しかも、当時の撮影には未使用のカットが残っていることも分かっています。Max Vadukul本人も、撮影した写真がネガフィルムで残っていることを後年語っています。
それなら今回の写真も、2006年に撮影されていた未公開カットなのかもしれません。
……と思うのですが、ややこしいのは、今回のアートワークが現在進行中の『COWBOY CARTER』以降のビジュアルにもどこか通じて見えることです。
20年前の未公開写真なのか。それとも、20年前の雰囲気に寄せて新しく撮影したのか。
ますます分からなくなってきました😅
結局、最初に抱いた「これ、いつのビヨンセ?」という疑問は、調べても解決しませんでした😓
『cowboyCarter』のアートワークってこれなのよ、奥さん。似てるでしょ?だから混乱😅
アリゲーター2匹をリードでつないでお散歩している写真は見たことあったけど、尻尾持っているのは初見です…。
7. 20年前から、今につながるものがあった?
『B’Day』について調べていて、もう一つ気になったことがありました。
このアルバムでは、生楽器を取り入れたサウンドも印象的です。制作に参加したミュージシャンたちも後年、そうした方向が強く求められていたと振り返っています。
さらにビヨンセは『B’Day』の楽曲をライブで演奏するため、女性だけのバックバンドを結成しました。その名前が「Suga Mama」。アルバムに収録されている曲と同じ名前です。
Beyoncé's all-female band on working with her for the last 10 years.https://t.co/yH6iUEOneL pic.twitter.com/MsuwLvDxl7
— BEYONCÉ LEGION (@BeyLegion) March 4, 2017
そして興味深いことに、2006年当時の音楽評では、『B’Day』でのビヨンセの荒々しい歌唱を若き日のTina Turnerになぞらえるものもありました。
こうして20年後の今から『B’Day』を振り返ってみると、25歳のビヨンセが試していたことの中に、その後の活動と重なる部分がいくつもあります。
もちろん、当時から現在までの活動を予告していたわけではありません。
でも、声の使い方を広げ、生楽器を取り入れ、女性だけのバンドを結成する。45歳のビヨンセを知っている今だからこそ、2006年には気づかなかったものが見えてくる気がします。
20周年記念盤は、25歳から45歳までの20年間を知ったうえで、もう一度『B’Day』を聴ける機会でもあるのかもしれません🥳🥳🥳
現在、ファンの間ではAct IIIがロックになるのではないかという予想が根強くあります。
もちろん、『B’Day』はロックアルバムではありませんし、『B’Day』20周年記念盤とAct IIIを結びつける公式発言もありません。
ただ、Tina Turnerを思わせる荒々しい歌唱や生楽器を重視したサウンドを振り返ると、今のロック説と重ねて聴きたくなるんですよね😊
『B’Day』に収録されている「Green Light」のMVもロックを感じるんですよ…!🎸
⬇️ビヨンセとロックの関係については、Act IIIの予想だけでなく、黒人ロックの歴史まで遡って別の記事で詳しく調べています。
8. おわりに
最初は、20周年記念盤のジャケットを見て、「これ、20年前の写真? それとも今のビヨンセ?」と気になっただけでした。
調べればすぐに分かると思っていたのですが、結局、写真の撮影時期は確認できませんでした。
それどころか収録曲を調べてみると、『B’Day』より前に発表されていた曲もあれば、2013年頃に録音されたと報じられている曲もありました。そして私は、声を聴いても年代が分かりませんでした。
20周年記念盤を調べていたはずなのに、いつの間にか、いろいろな時代のビヨンセを行ったり来たりしていたような気がします。
2006年9月4日。
25歳の誕生日に、ビヨンセは『B’Day』を世に送り出しました。
それから20年後の2026年9月4日。
45歳の誕生日に、『B’Day』はもう一度発売されます。
そんなことを考えながら聴く『B’Day』も、20周年ならではの楽しみ方なのかもしれません。
そして少し早いけれど、ビヨンセ、45歳のお誕生日おめでとう🥳🎂🎉🪅
【追記:2026年9月】
この記事を書いた時点では、20周年記念盤はまだ発売前で、分からないことがいくつも残っていました。
その後、発売に合わせて新しい公式情報が公開され、さらに20周年記念盤のブックレットでは、ビヨンセ本人が20年前の『B’Day』について振り返っています。
そこで、この記事で残った「結局、あれは何だったの?」という疑問を、発売後にもう一度調べました。
⬇️続編はこちら
45歳のBeyoncéが振り返る『B’Day』――20年前、彼女が手に入れた「自由」
⬇️🆓ビヨンセの20年以上にわたるステージの変化も、こちらの記事で振り返っています。
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