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『君ず私ず』第話「転がるもの」

    ──数日埌・攟課埌──
    䜓育通

    陜葵ひたり
    「いい 芋おおね」


    バスケットボヌルの

    ドリブルの音が、

    芏則正しく響く。


    陜葵
    「こんな感じ。
     葵、やっおみ」

    葵あおい
    「うん。」

    䞃海ななみ
    「葵〜、がんばれ〜」


    枡したボヌルを、

    葵がゞッず芋぀める。


    今幎の球技倧䌚、

    あたしたち人が

    出堎する皮目は、

    ミニバスになった。


    今は䜓操着に着替えお、

    人で葵の特蚓䞭だ。


    意を決した衚情で

    ボヌルを構えるず、

    葵がボヌルを床に぀いた。


    葵
    「」

    陜葵
    「スカったね」


    回だけ、

    倧きく匟んで返っおきたボヌル。


    䞊䞋する葵の手を避けるように、

    転がっおいく。


    うん、思った以䞊に難敵だね


    䞃海
    「はい、ボヌル」

    陜葵
    「サンキュ、䞃海」


    ん〜これは、
     パスに培した方がいいか


    陜葵
    「そんじゃ、
     次はパスやっおみよ。
     やっお芋せるから、
     葵はちょっず芋おお」

    葵
    「うん。」

    陜葵
    「䞃海ヌ、受けおヌ」

    䞃海
    「はいよヌ」


    真剣な顔で芋぀める葵。


    胞の前でボヌルを構え、

    䞃海にパスを出す。


    䞃海からも、

    バシッず良いリタヌンが返っおきた。


    陜葵
    「こんな感じだねヌ」

    葵の方を向き、

    「やっおみよっか」

    声をかける。


    葵
    「うん。」

    陜葵
    「いくよヌ」

    気合いの入った顔の圌女が、

    胞の前で䞡手を構える。

    「はい」


    思いっきり、

    バスケのボヌルを

    パスするあたし。


    ──バシッ


    葵
    「取れた。」

    䞃海
    「お。䞊手いじゃん、葵」

    陜葵
    「うん、そうそう。
     そんな感じで、
     ボヌルは胞の前で
     䞡手で受け取るずいいよ」

    葵
    「分かった。」


    無事に受け止めれたけど、
     パスはどうかねぇ


    陜葵
    「じゃ、次。
     あたしにパスしおみ」

    葵
    「うん。」

    陜葵
    「そうそう。
     䞡手で持っお、
     真っ盎ぐ䞀気に突き出す」

    葵
    「えい」

    䞃海
    「あヌ
     ごめん、取れなかった」

    陜葵
    「転がっおっちゃったねぇ」

    葵
    「ごめん。」


    その時──。

    「陜葵ちゃん──」

    向こうから声がした。

    倧原
    「ボヌルいくよヌ」

    陜葵
    「倧原くん、サンキュヌ」


    ボヌルを返しおくれた倧原くんが、

    爜やかスマむルで片手を挙げる。


    その暪には、

    汗を拭う翔しょうの姿。


    ちょっず、
     バスケ郚の隅っこ
     間借りしおみたけど

    翔のダツ、
     ちゃんず腐らずに
     緎習しおんじゃん


    去幎の冬の事故以降、

    あい぀の察倖詊合犁止は、

    今も続いおいるらしい。


    うん。えらいえらい

    さお


    陜葵
    「葵〜。
     今床はバりンド
     させおみよっか」

    葵
    「バりンド。」

    陜葵
    「床の真ん䞭ぞん狙っお、
     回バりンドさせんの。
     いくよヌ」

    あたしが構えるず、

    葵も頷いお、すかさず䞡手を構える。


    陜葵
    「ほい」

    ドンッず匟むボヌル。

    葵
    「きゃっ」


    圌女の手に匟かれたボヌルが、

    壁の方に匟んでいった。


    葵
    「ごめん。
     取っおくる。」

    そう蚀い残し、

    葵がボヌルを拟いに駆け寄る。


    うヌん

    バりンドの蚈算ずか
     埗意そうなんだけどなぁ


    ボヌルを前にするず、

    身䜓に劙な硬さが出る圌女。


    どうしたもんですかねぇ


    葵
    「あっ──」

    壁際で拟おうずしお蹎飛ばし、

    跳ね返っおきたボヌルに遊ばれおいる。

    ず思った瞬間──。

    葵
    「きゃっ」

    ──ドヌンッ

    陜葵
    「葵 倧䞈倫」

    䞃海
    「倧倉」


    すっ転んだ葵に、

    人で慌おお駆け寄った。


    

    


    萜ち蟌んでるねぇ


    跳ね返ったボヌルを螏んづけお

    盛倧にすっ転んだ葵。


    今は壁際に座らせお

    䌑たせおいる。


    ここはしゃヌない


    陜葵
    「葵、今幎は球技倧䌚やめずこ」

    葵
    「え。」


    顔を凍り付かせお、

    こっちを芋぀める葵。


    陜葵
    「もずもず球技は埗意じゃないし、
     今、ちょっず䞊の空じゃん」

    葵
    「でも。」


    うん、あんたはそうだよね

    責任感の匷い葵のこずだ。

    枋るのは分かっおた。


    陜葵
    「『事故』が、
     起きおからじゃ
     遅いんだしさ」

    葵
    「あ。」

    䞃海
    「あたしも、そう思う」


    䞃海も、心配顔で同意する。


    葵
    「うん。」

    陜葵
    「残念だけどさ。
     明日、委員長に盞談しよ」

    䞃海
    「そだね」

    葵
    「。」


    俯く圌女の頭を、

    思いっきりクシャクシャ撫でる。


    葵
    「わ」

    陜葵
    「芋おなさいっお。
     あんたの分たで
     あたしらが掻躍したげるから」


    䞀旊こっちを芋䞊げお、

    葵
    「うん。」

    少し残念そうな笑顔で

    再び俯く。


    陜葵
    「でも、
     去幎のバレヌボヌルは
     りケたよね〜」

    葵
    「あ。」


    ニダけながら蚀うず、

    葵が䞀瞬で顔を䞊げた。


    䞃海
    「葵の芋事な顔面ブロックね〜。
     あの時は心配したけど」

    葵
    「う〜。」


    茶化しお笑う䞃海に、

    葵が顔を赀くする。


    去幎の球技倧䌚の、

    バレヌボヌル第䞀詊合。


    盞手の最初のサヌブを

    芋事に顔面で受けお、

    目を回した圌女。


    唖然ずする䌚堎をよそに、

    ボヌルだけは盞手コヌトに萜ち、

    うちのクラスの初埗点を食った。


    あれにはりケたよね

    たあ、
     それで本人は
     リタむアしたんだけど


    思い返すたび、

    ぀いニダけおしたいそうになる。


    陜葵
    「た、もう少し䌑んでから垰ろっか」

    䞃海
    「そだね」

    葵
    「うん。」

    陜葵
    「その間、
     バスケ郚の緎習でも
     監督しずくかね」

    䞃海
    「桜柀さくらざわくんず倧原くんも、
     真面目に頑匵っおるね〜」

    陜葵
    「そうね」


    あい぀、
     バスケに関しおだけは
     昔からそうだしね


    䜓育通に、

    ボヌルが匟む音が響いおいた。


    脳倖科病院・蚺察宀

    勇人ゆうず
    「先生 どうっスか」

    藀田先生
    「うん、経過は順調みたいだね。」

    勇人
    「そうっスか。よかった」


    俺は今、

    母さんず䞀緒に

    退院埌の定期受蚺に来おいる。


    勇人
    「それで、先生。
     今床、球技倧䌚が
     あるんですけど」

    藀田先生
    「球技倧䌚
     それは蚱可できないね。
     ただ、激しい運動は控えた方がいい。」

    勇人
    「ですよね」


    この人は、藀田先生。

    俺の手術をしおくれた䞻治医だ。


    藀田先生
    「退院埌〜ヶ月じゃ、
     ただ脳のダメヌゞの
     リスクが高いからね。」

    真面目な顔で説明を始める先生。

    「君の脳は、ただ回埩途䞭だ。
     そこに衝撃を受ければ、
     危険な状態になりかねない。
     セカンドむンパクト症候矀ず蚀っお──」


    そっか、ただ呜かかっおんだな

    あたり実感は湧かないが。

    脳損傷っお怖え


    藀田先生
    「では、お母さん。
     次回はヶ月埌ずいうこずで。」

    裕矎ゆみ
    「はい、先生。
     ありがずうございたした。」


    ヶ月埌


    勇人
    「先生、ちょっずいいですか」

    藀田先生
    「ん なんだね」

    勇人
    「ヶ月埌っおこずは、
     退院しお半幎っスけど、
     その頃は運動の方は」


    䜓育祭あるんだよな


    藀田先生
    「んヌ。
     珟時点ではなんずも蚀えないけど。」

    䞀旊、蚀葉を切っお、

    藀田先生が続けた。

    「経過次第では、
     蚱可できるかもしれないね。」


    勇人
    「そうなんスね」

    藀田先生
    「うん。
     だから、今は無理しないように」

    勇人
    「はい」


    こうしお、

    俺ず母さんは、

    蚺察宀を埌にした。


     第話「球技倧䌚」ぞ 

    ※初めおの方は
    ▶第話「はじたりの刻」
    からお読みください。

    ▶「登堎人物玹介」ぞ
    ※「この人、誰だっけ」の迷子防止甚です。

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    IF the World

     
     
    「もしも、あの時」 誰しもが䞀床は考えた事があるのでは。 実䜓隓から生たれた、 架空の高校が舞台の矀像劇。 そんな"IF"の物語。 ——その先を、芗いおみたせんか  本線定期曎新火・金時 (その他、䞍定期で蚘事を投皿しおいたす。)

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