
デリシャス
「あうんのブレス」とルー大柴が言っていたのは
笑えたが、これはあまり笑えなかった。
20代の頃、付き合っていた彼女がいわゆる帰国子女と言われる女性だった。彼女が話す会話の節々で英語がちょいちょい混ざるのはある意味自然だったのだろうが、私はそれがなんだか嫌だった。鼻につくというやつか。
なんて心の狭い男であろう。
横浜、町の洋食屋に食事に行った時だったと思う
私は確かパスタ、彼女はピラフだった。
最初のひとくち目を口に入れ、美味しかったのだろう、彼女は少しだけ目を見開いてひと言
「 Delicious 」
と言った。
別れてしまったのはその後間もなくだったか。
最期の時は割と唐突にやって来た記憶がある。
人生と前置きするにはあまりにも軽い出来事だけども、一寸先はダークなのよね。
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