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01_ここにある音に触れる - 石巻かほく随想コラム「つつじ野」掲載文(2026.04.07)+あとがき

    宮城県石巻市の地方紙「石巻かほく」の随想コラム「つつじ野」に、2026年4月7日から寄稿させていただいています。このnoteでは掲載された文章と、書ききれなかったことや執筆時に考えていたことなどを掲載していきます。なお、新聞掲載時には規定により一部の漢字表記などが変更されましたが、こちらでは原稿のまま掲載いたします。

    掲載文「ここにある音に触れる」

    石巻で音を聴いていると、風や波の中に、どこか懐かしいリズムを感じることがあります。朝の静かな海や、夕方のやわらかい風の中でふと耳を澄ますと、遠くから運ばれてくるような音の重なりに気づくことがあります。
    目には見えないけれど、確かにそこにある音です。

    私は普段、篠笛や太鼓のほか、ギターや音を変化させる機材なども使いながら音楽を演奏しています。いわゆるアンビエントと呼ばれる静かな音楽や、即興でその場の空気とやりとりするような演奏です。
    一方で、雄勝の獅子舞や岩手北上の鬼剣舞といった民俗芸能の囃子にも関わり、日々稽古を重ねています。

    活動を続ける中で、音は単なる自己表現ではなく、土地や人の記憶と深く結び付いているものだと感じるようになりました。音はその場に流れては消えていきますが、不思議と身体のどこかに残り、ふとした瞬間によみがえるものでもあります。

    高校卒業後に渡航した先、オーストラリアで現地の民族音楽に触れた時、それまで知らなかった音の在り方に強く心を動かされました。同時に、自分が生まれ育った場所、石巻の文化や歴史を、ほとんど知らなかったことにも気付かされました。それから少しずつ、地元の芸能や歴史に目を向けるようになり、今の活動へつながっています。

    音は形に残りにくいものですが、だからこそ人から人へと手渡されてきました。この場所に流れてきた音や記憶に耳を澄ませながら、自分なりに受け取り、また次へとつないでいけたらと思っています。

    これから8週間、そんな日々の中で感じていることを、少しずつ書いていきます。

    石巻かほく「つつじ野」2026年4月7日(火)掲載と同内容

    あとがき

    第一回は、挨拶も兼ねて自己紹介のような内容を書きました。「僕はこういう活動をしていて、こういうことを考えています」ということを、まずは読者の皆さんにお伝えしたいと思ったからです。

    新聞という媒体に自分の文章を載せるのは初めてでしたので、言葉選びや表現にはとても気を使いました。

    普段noteを書く時は、音楽や民俗芸能に興味のある方や、同じような活動をしている方が読んでくれているだろうと思いながら書いています。しかし「つつじ野」の読者は、音楽や民俗芸能に関わっているとは限りません。地元に暮らすさまざまな世代の方々が読むことを意識すると、自然と身が引き締まりました。

    例えば、今回の本編中で本当は「エフェクター」と書きたいところを、あえて「ギターや音を変化させる機材」と書いています。専門用語を使えば短く正確に伝えられる一方で、それが読者との距離になってしまうこともあります。そのため、説明的になりすぎないよう気を付けながら、全体の構成も何度も見直しました。

    また、字数も700字前後(16字改行、41〜46行)と決まっています。短すぎればたんぱくで味気無くなり、長く説明しようとすれば今度はくどくなってしまう。そのバランスには今も悩まされています(2026年6月も執筆中)

    ある意味では、曲を制作するより難しいかもしれない・・・と、思ったほどです。しかし限られた字数の中で自分の考えを整理していく作業は、自分自身を客観的に振り返る良い機会にもなりました。

    これからも掲載文とあわせて、そんな裏話も少しずつ書いていけたらと思っています。

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    「つつじ野」+あとがき リスト




     
     
    四倉 由公彦 (ゆっき) 民俗芸能愛好家/音楽家/サウンドアーティスト 篠笛、和太鼓、ギター、エフェクトなどで即興演奏しています。民俗芸能は鬼剣舞、獅子舞など(主に囃子)をやらせてもらっています。宮城県石巻市出身在住。

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