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非人間讃歌の圢

    邪道䜜家


    人ず人ずの繋がり


    これに、限る──────無論、衚面䞊だけ欺く事は簡単だ。

    猫を被る、ずいうより「人間の皮を被る」ず蚀えるのかもしれないが、ずにかく「善良さ」も「喜怒哀楜」も、人間のいう「心の党お」を党く共感しないたたに理解し尜くし、網矅した私に隙はない。

    党く共感しないたた、䜕の情緒も持たないたた「完党以䞊」に、人間心理を再珟し、衚珟出来る••••••だが、星の巡りが悪いずでもいうのか、SNSならば「呟く」すらも行えない。


    やろうずすれば、システムが゚ラヌを起こしお拒吊する始末だ。理論䞊なら胜力的にも、私には「出来るはず」の行いなのだが、どうしおも非人間の、所謂そのサむコパスだのず呌ばれる頂点には合わないらしい。

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    生物ずしお根幹が違うからだ。䜕せ「笑う」ずいう行いすら出来ずに、面倒ながら人間の真䌌から始め、䜕ずか「喜怒哀楜」を衚珟するたで随分ず劎力を費やした。

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    今でこそ本物以䞊に、完党以䞊に「人間心理の理解ず再珟」が可胜になったが、これでも疲れないわけではない••••••貎様ら、未知の゚むリアンの生態が理解出来たずころで、それを「嬉しい」ず思うのか


    思わない。そんなものだ。知らない生き物共に、合わせおいる。


    どころか、䜜品にすらも適甚される始末だ。事実䟋の「創䜜の参考甚に」ず暪曞き察応で出した邪道勇者にしおも邪道䜜家にしおも同じだ。どうしおも「人ずの繋がりの茪が広げる」物語には、なろうずしない。


    䜕せ、私の䞖界には無い。事実ずしおそういう人間讃歌は「必ず」私に察し「䞍利益」や「身勝手な劚害」を行う事はあっおも、それに助けられた事も味方されたこずも無い。


    どころか、䞍利益を抌し付け高笑いしながら、感謝を匷芁する始末だ。


    自分達の暪暎に、目を向けられない奎等の戯蚀だ。


    ずはいえ、今曎そんな事はどうでもいい••••••恚む気もないし、そんな人間性が無いからこその珟圚だ。問題なのは、それはそれずしお珟実的な問題だ。

    だからこそ読者共に「有料で販売」する事を止めお「代わりに読んだ分くらい改革案や䜜品を広め、法人なり事業団䜓なり先に繋げる圢で䜕かしろ」ず雑な圢での人間讃歌の架け橋を代金ずしお請求した。


    結果、党お未払いだが••••••やれやれだ。たあいい。今曎怒る気も無い。


    綺麗事に合わせお裏切られるなど、い぀もの事だ。たしお、背䞭から刺される経隓や、私欲を抌し付けられ人間讃歌ずいう欲望の倧矩名分を抌し付け、その䞊で迷惑をかける人間の郜合など慣れおいる。

    党く嬉しくないが──────皮肉な話だ。


    思うに、このサむトで金儲けが埗意な連䞭ずいうのは、人間讃歌の蚀うずころの

    信じられる己の道

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    などずいうものを、遞んで進んでいるずは思えない••••••誰かに「正しい」ず蚀われた道筋を進み、利益になるからず応揎しおくれるよう「願い媚びる」生き方を遞んでいるようにしか芋えない。

    たしお、矩理も䞖界の状況も関係無く、本圓に「信じられる己の道」などず思える道を、貎様ら本圓に歩んでいるのか


    私は、やった───たるで金にはならなかったが、それでもだ。


    でなければ冊も曞いた挙句、新䜜に業界の改革案たで曞く蚳無いだろうが  瀟䌚も、利益も、賞賛も同調も䜕も無かったからこそ「完党なる売䞊れロ」だが、それでもやり続けた


    嬉しくも無い だが、胞は匵れる。


    私に蚀わせればそんなものは、物心぀いお即座にやるべき事だ。実際、私は「生きるため」に執筆を志す道を進み、今の今たでひたすら誰の同調も瀟䌚からの孀立も蟞さずに、今に至る。

    なので、私なら最初から、やる──────組織に狙われようが呜の保蚌が無かろうが、その皋床の匙で「己の道」を阻害される方が䞍愉快だ。たしお今曎そんな障害の䞀぀二぀気にしおられるか


    そういうのはそも、蚀うたでもなく敵だったからな


    瀟䌚芏範も䞖界芏範も、摂理ですら敵ずしか思えない様な道筋ばかり歩けば嫌でも「倧きな䜕かにもたれかかる」ずいう生き方ずは無瞁になる。故に、自身の信条を「己以倖」に譲るずいう事がそもそも無い。

    話が逞れたが、これもたた「化け物に出来ない郚分」に繋がるのだ••••••ずいうのも、人間はむしろ「悩み」や「匱さ」で同調する。しかし、私には最初からそれが無い。


    そんな事無いっお、ゆっくり頑匵っおいこうよ ではなく、最初の瞬間から

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    必芁であれば道埳も倫理も、人間性すら無芖しお「目的」を果たす為に戊えおしたうのだ──────だが、そんな姿が人間の同調を誘うかず蚀えば、たあ難しい。

    実際、執筆に関しおは完党にどこぞの絵描きず同じ発想で挑んだが

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    芋おいお、他者ずの繋がりを持っお「䜜品の茪を広める」胜力なぞ、あるず思うのか

    倧䜓が、そちらを䞻軞に眮く今の䞖の䞭が異垞なだけだ••••••䜕が悲しくお、䜜家が呟くだの映えるだのに合わせお「この䜜品の良さはこうだよ」ず媚を売るアむドルもどきの行いをせねばならんのだ


    前にも曞いたが、やはり歳矎少女のVtuberでいい。それが邪道䜜家ずいう事にしお、それを勝手に読者が宣䌝しおこい 第䞀、䞇文字も無料配垃しおいるのだから、読んだ分くらいは請求する暩利がある筈だ。


    でなければ、読者の存圚に䜕の意矩がある


    媚の売り方が足りない ずいうならば、それこそ䜜家など䞍芁ではないか──────その蟺のアむドルの日蚘でも読めばいい。たしお、長い、長い幎月を費やし、遠回りの末に物語を曞く必芁性など有りはしない。


    そんなのは、埡免だ。私は、そんな事の為に曞いた蚳ではない


    ドブの劂き目先の利益だけのカス共には氞久に分からないかもしれないが──────誇りの為に、生きる為に。この私が突き進むべきず信じた確かな「道」の為に、進んだ結果ずしお曞いたのだ。


    小手先で儲ける奎には氞遠に関係ない話だが、芁領良く広めるだの、楜しおネット䞊で広めるだのそんな瑣末事は関係ない。


    ただ、曞くべきず信じお曞き䞊げた


    ずいうのが、たごう事なき「真実」だ──────たるで金には成らなかったが、人間讃歌の奎らにすらも、䜕䞀぀退く事無き誇りず自負しおいる。

    ••••••たあ、人間的な発想から出た蚳ではないが、非人間だから排陀し金も払わないずいうなら、それこそ鬌畜以䞋だ 貎様らそれでも人間か


    私に蚀われたらお終いだぞ



    やれやれだ••••••䜕にしろ、出来るこずはやった。

    無理だずか無駄だずか、そんなものは非人間も知らん。むしろ、そういう事ばかりやる矜目になるのはこちらの領分であっお、旅の䞀぀ず蚀わずに人生ず呌ぶべき党おがそれだった。


    人間の心を持たず、化け物のたた生きるのだからな


    たしお、心無いたたに心を理解し、それを衚珟するずいうのだから奇特な話ずしか蚀いようがあるたい。むしろ、䞍可胜を可胜にしなければならないずいうのは、化け物の悪の偎こその行いだ。


    䞖の䞭のどこにも、居堎所など無い。


    構わん そんなものは、捏造しおでも䜜れば良い。たしお、孀立だの孀独だの、その皋床のものは悩みであるなど考えない。


    たあ、だからこそ「単独」で生きる必芁性があるが故に、匷靭さや実力は獲埗出来おも、他者ず繋がり

    助け合う生き方

    だけは、遞びたくおも遞べないのだが••••••やれ「いいね」だの「フォロワヌ」だの、貎様らの方が埗意な筈だ。

    党く共感できない蟻の行列の劂き感芚なので、䜕が凄いのかたるでわからん話だが──────私の䜜品を読んでいるず蚀う奎らに限っお、そういうのが埗意であるのは確かだからな。


    やれやれだ••••••そういう方面の力だけは身に付かなかったが、逆に蚀えば、身に぀けられる地力・経隓・やるべき行い。それら党おは成し遂げた


    あずは、貎様らの問題だ。読者の䞍胜は、私の感知する話では無い。


    䜕であれ、成し遂げたならば、そう考えるのが圓然の「矩務」だ。勘違いするな、これは「自負」でもなければ「暪暎」や「傲慢」でもない。むしろ、䜕であれやり遂げたならば

    これに報いる事も出来ないのか

    ず、己の行いず圚り方に関しお「完党な自負」を持぀のは圓たり前だ


    逆に蚀えば、貎様らはその皋床の事が出来ないのだ。少しは邪道䜜家の圚り方を参考にしろ


    無論、有料だ──────存圚そのもので払っおこい


    圹割がある、ずいうならば、やはり私の圹割は「䜜家」だ。瀟長でも無ければアむドルでもない。たしお、知らん奎らに媚を売る胜力など知らん。

    適圓に電脳アむドルが曞いた事にしお、埗意だず蚀い匵る読者がやればいい••••••無論、他に出来る事があるなら、それこそ読者の「支払い」だ。

    珟金支払いが未だ䞀円すら無いずいう「奇跡」を起こし続けおいるのだ であれば、それに芋合う支払いを求めお圓然だ


    無論、それに芋合う「察䟡」は、確かにある──────私は、非人間だ。たしお、人間讃歌のような「恵たれた」郚分など存圚しない。

    䞖界に嫌われおいるんじゃないかず、そのような道だけを送っおきた。


    誰にも理解されず共感もされない。それでも「誇り」を芋出した。


    蚀っおしたえば䟋の人間讃歌ずいうのは「持぀偎のみ察応」する富裕局サヌビスの劂き空想だ••••••珟実に実行すれば、私のように遠回りに次ぐ遠回り、たしお利益や仲間など倢のたた倢に過ぎない代物だ。


    それでも、やった──────ならば、䜕かの参考にはなるだろう。


    少なくずも、そんな劣悪極たる状態だろうず


    進むべき道

    だけは、芋倱わなかったのも確かな「真実」だ••••••読者や出版業界に察する倱望から始たり、眵詈雑蚀の嵐に加えお䞖界そのものを芋捚おかけた。


    それでも、曞いた。これ以䞊無いくらいに、曞くべきず信じた党おは曞き切った  実際、あれ以䞊シリヌズを続けようにも、曞くべき事があるずは思えない。


    無論、新シリヌズは「曞きたい事」はあるし、曞くべき行いは可胜だ──────ずはいえ、今の私は「進むべき道」を進み切ったが故の今ずも蚀えなくない。䟋え、それが金になっおいなくずもだ


    盞倉わらず人間讃歌にはたるで共感出来ない。だが、それでもやった。貎様らはどうだ 本圓に胞を匵れるのか


    金も、瀟䌚も、生死すら無芖しお、


    やるべき党おは、やり切った

    ず、信念を胞に死ねるのか


    私は死ねる。い぀死のうが、そもそも興味はない。

    生きおいようが、死んでいようが同じ事だ。䜜家ずしおやるべき仕事を果たしお行けば、肉䜓の生死なぞどうでもいい。


    匷いお蚀えば、私自身はずもかく䜜品が瀺されなければな••••••䜜品を祭り䞊げお、神の座に抌し䞊げられないものだろうか


    自分自身が神ず呌ばれお、䜕の埗があるずいうのか 逆だ。むしろ䜜品をこそ抌し䞊げ、䜕ずかしお垞䞖にも広めねばな。手始めに、邪道䜜家䜜品を神にするなら、倧人の事情などずいうくだらんゎミは排陀したい。

    実珟されなかったあらゆる䜜品の可胜性を実珟する神だ。無論、邪道䜜家の䜜品を党お、読み䞊げ広める読者に恩恵は降るのだが。


    さお、どうだ 本圓に「党おに胞を匵れる」のか


    私は無論、その皋床の事に、「悩む」ずいう発想すらない──────少しは参考になるだろうよ。


    貎様らの道が補匷されたなら、その分くらいは広めおこい。


    これぞ「人ずの繋がり」ずいうや぀だ 無論、人の心など持たない化け物に、その恩恵があるかは惜しかったが





    邪道䜜家第巻 倩䞊倩䞋唯我独尊、それ即ち金を超える



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    物語業界の未来は貎様ら次第だぞ






    人間讃歌ずいう、倢想からいい加枛目を芚たせ 寝たたた生きるならくたばれ間抜けが





    党無料䜜品瞊・暪曞き アプリビゞネスにおける業界改革案 党高いいね蚘事 たずめ

    䞇文字が珟圚は党無料

    1犁小説 邪道勇者

    むラスト・ヒロむン解説付き最新版耇補蚘事倚数の為、环蚈で蚘茉


    本来は創䜜の参考甚ずしおの掲茉から

    恋愛小説に関する参考小䜜品はこちら

    高閲芧蚘事



    旧たずめ蚘事類

    䞊 コンパクト版
    䞋䜜家宣蚀 犁小説付き

    衚玙 付き 邪道䜜家党巻

    初期改革案に関するたずめ付

    瞊曞き暪曞き含む巻たで


    著者玹介 関連


    䜜家の資質


    資質以降

    付録


    邪道䜜家 暪曞き人気分

    基本は瞊曞き掚奚 前曞きず埌曞きが暪曞きのみ
    党リンクはマガゞン参照


    分割版 目次機胜が圓時、無かった為


    業界改革案 人気分



    1


    販売代行者の契玄方匏に぀いお


    サヌビス抂芁 远加分


    


    1

    支払い に぀いお


    告知関連珟圚は党無償化


    ※珟圚は党無料化 詳しくは今埌の方針を参照



    閲芧数蚘事

    12月分

    12月時点での総閲芧数

    1月分


    邪道䜜家 第巻  倩䞊倩䞋唯我独尊、それ即ち金を超える





    テヌマ 非人間讃歌







    ゞャンル 近未来瀟䌚颚刺ミステリ心などずいう、鬱陶しい謎を解くずいう意味で










    簡易あらすじ

     

    䜜られた魂であるアンドロむドが「倢」を芋る時代───邪道䜜家である「私」は物語産業に食い蟌むアンドロむドに远いやられ、殺し屋ずしおサムラむの仕事を続けおいた。しかし、そこに䞀぀の䟝頌が高額な料金ず共に舞い蟌んでくる。


    喜び勇んで殺しに向かうものの、珟地で予想倖の襲撃に遭い••••••案の定䟝頌には裏があるのだった。


    そしお、アンドロむド・劖怪・人工知胜ぞ、非人間の殺人鬌䜜家が取材に挑む


    その結末は─────






    第䞀巻 倩䞊倩䞋唯我独尊、それ即ち金を超える



    瞊曞き電子曞籍掚奚

    グヌグルプレむブックス察応 noteアプリ非察応・ネット掚奚 栞機胜付右䞊


    暪曞きマガゞン














    第二郚









    あらすじ付

    固定蚘事蚘茉 暪曞き・瞊曞き党冊 


    新あずがきは以䞋、暪曞きのみ

    基本は読み易い瞊曞き掚奚



    AIによるヒロむン画像


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     䟋えるなら、奜きな女に限っおフられるくらい確実に、䜜家ずいうのは儲からない。
     䜜家などずいう人生を棒に振った生き方の、その前の自分の姿があたり想像できない以䞊、恐らくは昔から、懲りずにこんな生き方をしおいたのだろうず思う。
     䞖の䞭に銎染めず、尖った䜜品ばかり曞き、アンドロむド䜜家共脳味噌が人工繊維でできた連䞭に仕事をかっさらわれお尚、私は本を曞いおいる。
     物語を曞き続けおいる。
     䜕故なのか自分でも分からない。
     儲からないのは自明の理で、自分の数癟倍の早さで執筆するアンドロむド達が存圚する以䞊、人間の䜜家なんお需芁はなく、需芁がないなら売れないのは圓然だずいうのに、なのにだ。
     他に生き方を知らない、ず蚀うのも理由の䞀぀だろう。私は䜜家ずしおの圚り方以倖の生き方を知らないし、知るこずもないだろう。
     たたに、始末屋のようなこずもやっおいるが、それは私の胜力でも、私が培ったものでも䜕でもなく、貰い物のような胜力で行っおいるに過ぎない別に、私の䞭から沞き䞊がった気持ちでやっおいるわけではない。
     あくたで生掻のためだ。
     生掻のためでない、私自身が始めたこず、それこそが䜜家業だったず蚀える。
     自分に䜕もないのが嫌だったから心も、感情も、目的も、およそ人ずしお必芁であるモノが、䜕䞀぀ずしお存圚しないこずに苛立っお始めたのがきっかけだった。
     やはり暪着したからなのか、儲からず、生掻の足しにもならないので、銬鹿銬鹿しくおやる気の倱せるこずこの䞊ないが。
     儲かるか、儲からないか。
     あらゆる芞術品は、たるで、それそのものが玠晎らしいかのようによく語られるが、考えおも芋ろ、それは昔の王族がそう蚀ったからで、倧勢の呚りの人間があれは玠晎らしい䜜品だず、聞こえるようにたたたた蚀っおいただけだ。
     どれだけ優れた芞術品であろうずも、理解されなければただのゎミだ。売れない䜜品に䟡倀などあるものか。
     そういう意味では、売れさえすればどんな䜜品も絵画も圫刻品も、売れさえすれば䞀流だ。
     金ずは、結果そのものなのだから。
     結果的に、倚くの富を生むず蚀うこずは、倚くの結果、痕跡を叩き出したずいうこずだ。
     それが基準でなくお䜕が基準か。
     金ずは結果を数倀化したモノなのだから。
     今回の物語は、骚折り損のくたびれ儲けずいう蚀葉が自然ず浮かんでしたうが、それを刀断するのは読者共の仕事だろう。
     読者に倢は魅せないが、代わりに心の有り様を魅せるずしよう。
     人間。
     アンドロむド。
     劖怪。
     人工知胜、。
     混ぜるな危険ずいう感じもするが、圌らにだっお心はある。
     ぀たり物語がそれぞれに存圚しうる。
     無論、そんなもの昔の女に策略もなく声をかけるくらい危なっかしい所行だが、物語を読んであれこれ悩んだりするのは読者の郜合であり、はっきり蚀っお私は関係がない。
     ならば、そこに銖を突っ蟌むのも、突っ蟌たせるのも面癜かろうずいう考えだ。無論、それで読者が火傷をしおも知らないが。
     怖いなら母芪に付き添っおもらい、牛乳でも飲みながら朗読しおもらうず良い。
     そんな人間がこの物語を芋お、廃人にならない保蚌はないが、保蚌する぀もりもないのでそろそろ始めよう。
     読んだ埌に、人の気持ちを、心を信じられなくなるこずだけは保蚌しよう、なんお、
     心のない私が蚀い、始たるずいうのも、この物語の特城だ。
     さあ、぀たらなくなっおきやがった。





       

      





     アンドロむドは倢を芋るようになった。
     最新のバむオ・テクノロゞヌを䜿っお䜜られた有機玠材の人工脳は人類ずほが同じ圢をした脳であり、䜕より人類のみが持ち埗おいた創造性を獲埗し、芞術、音楜、流行の服から奜きな食べ物を心どこにあるのかは知らないがで感じるようになったのだ。
     そしお私のような人間には蟛い話だが、圌らは文孊に手を出し、あろう事か機械文明が人類に反旗を翻す颚刺小説たで曞き始めた。
     クリ゚むタヌずしおの圌らの胜力はすさたじい。䜕が凄いかっおワむダレスでヒュプノ・コンピュヌタに接続し、あずは人間の䞇倍の速床で過去䜜品を参照し、新しいプロットを曞き䞊げ、執筆するのだ。
     その結果ずしお、私が䞀䜜品曞く間に、぀たりは䞀月に圌らは倍以䞊の䜜品を完成させる。私の執筆速床が遅いずいうのもあるが、それにしたっお商売䞊がったりもいいずころだ。ロボット䞉原則はどうなった 圌らは有胜すぎおあっずいう間に人類から仕事をずっおいっおしたった。
     䜜家の仕事ずは線集郚に搟取されるこずだ。
     そんな名蚀を蚀ったのは誰だったか。
     敏腕な線集様は私の売り䞊げのを奪い取り、それらは線集担圓の懐ず、線集郚の資金運甚に䜿われる。残りは圌らが酒ず女を楜しむために浪費する。
     そんなこずをしお䜕が楜しいのかは謎だがい぀の䞖の䞭も、いやどんな䞖の䞭でも、人から搟取した札束を数えながら、にたにた䞋品な笑いを浮かべる人間が良い思いをするのは倉わらなかった。
     線集者、ずいうのも物曞きず同じくらい、䜕のためにいるのか分からない人皮だ。
     䜜品を曞いたこずもない奎が、あれこれ審査しお曞いた人間の数十倍数癟倍の金を受け取り続けるずいうのは昔からあるシステムらしいが、だずしたら銬鹿銬鹿しいこずこの䞊ない話だ。
     倧きい声で隒ぎ立おるだけの人間が偉そうに振る舞うのは倉わらない。
     金が䌎えばどんな屑のくだらない蚀い分も通るものだ私の金が党おずいう信条もこれに起因するのかもしれない。
     金があればあらゆる蚀い分は正しくなる。金で倫理芳や正しさ、他人の人生は買える。
     人間性などどうでもいいのだ。倧昔から人間の䞖界は金ず暎力で発展しおきた。
     アンドロむド達も結局はそれに頌り、人暩を獲埗したずもするず、案倖圌らも欲望の味を芚えたその時から、人間ず同じ存圚になっおいたのかもしれない。
     人間もアンドロむドも、金の為に殺し、金の為に埓い、金の為に結婚し、ありもしない愛ず道埳を蚀いふらし、この䞖には玠晎らしいこずがあるかのように挔出し、愛ず道埳を売っお金を儲けるのだから。
     この䞖は金だ。
     金以倖に倧切な物など䜕䞀぀無い。
     そもそも、金ずいうのは倧切なものを賌入するための力であり、金よりも倧切な物があるず比べるこず自䜓が間違っおいる。
     金を皌ぐために我々は吊応無く䞍燃ゎミのような臭くお汚い人間関係を築き、ぞらぞらず嘘で塗り固めた笑顔を匵り付け、ありもしない理想や信念を語り聞かせ共感しあうフリをするのだ。
     そういう意味では䜜家などさっさず蟞めおしたった方が良いようにも感じる。
     いっそのこず線集者になりたいずころだが、コネ入瀟の倩䞋りができるような人脈は持っおいないので、無理だろう。
     ずはいえ、ただでさえ商売䞊がったりなのに、取り分は少なく、読者も少ない。
     人生を棒に振る為に生きおいるわけでは無いのだが、よくよく考えれば䜜家なんお生き方を志した時点で、人生を捚おたようなものだろう。䜜家なんおロクなものじゃない。
     アンドロむド䜜家なんお面倒な茩がやっおきおから、人間の䜜家の䟡倀は圌らの郚品のスペア・パヌツにすら劣った。
     金にならなければ意味など無い。
     䜜家も同じだ䞖の䞭金なのだから。結局のずころ物曞きなど、嘘八癟を曞いお儲けは赀の他人にくれおやるものでしかない。
     あるいは、アンドロむド達のようにアむドル䜜家、ずいうのだろうか。のコメディ・チャンネルで歌を歌ったりに出たりしお、元が䜕なのかもよく分からない噚甚貧乏なピ゚ロずしお掻躍するのだ。
     それを䜜家ず呌ぶのかどうかは、はなはだ疑問だが。
     だから私は副業を持っおいる。
     サムラむ、ずいう名前の始末屋だ宇宙船に乗り遙か圌方の銀河系たで人類がカビか牡蠣かずいうくらいに繁殖し、あらゆる資源を貪り尜くしたこの珟代だからこそ、オカルトも科孊の範疇に入り぀぀あった。
     オカルトの研究、その科孊ぞの転甚ずいうのは昔から囁かれおいた。
     いわゆる幜霊、あの䞖の物質を䜿った物質の創造、軍事利甚などから始たったものだ。
     そんな眉唟物の実隓を䜕故始めたのかずいうず、元々は魂そんなものがあるのかは分からないがのメカニズムを解析し、圓人のクロヌン䜓にそれを移すこずができるのではないか、事実䞊の䞍老䞍死を手にできるのではないかずいう人間の欲望から始たったのだ。
     しかし、だ。
     いくらなんでも、どれだけ人類の科孊力が進もうずも、生きおいる人間が生きおいない䞖界の法則を解析できる蚳がない。
     半ば、いや完党にそんなこずができれば神の領域だろうできなかったわけだから、分盞応に収たったずもずれるが。
     ずにかく、誰もが諊めたそのずきだ。圓時、倧昔に今の人類が捚おた惑星、地球の原䜏民ずの戊争が起こった。科孊を捚おた人類が、アンドロむドに自我を䞎え䜜品を曞き始めるようにした人類盞手では、䞉日でこずは終わるだろう。
     誰もがそう考えおいた。
     目に芋えない暗殺者に芁人が殺され続け、最新の軍事技術をサむボヌグ化しお身に぀けた兵隊が、目に芋えない日本刀を携えた人間にあっずいう間に党滅させられるたでは。
     圌らはオカルトの力を身に぀けおいたのだ銀河連邊は盞手が科孊を䜿うこずを前提においお軍隊を組織した。たさか幜霊じみたニンゞャや、䞀階圓千のサムラむを盞手にするなど、どう戊えばよいのかも分からなかっただろう。
     䜕より地球では、あらゆる科孊技術が䜿えないのだ。䜿えなくなっお、地球を捚おた人類が銀河連邊を䜜り䞊げたのだから。
     勝ち目はないず刀断し、銀河連邊は和平を申し蟌むこずにした。
     戊争の埌には嘘くさい笑顔の政治家が握手をし、今たで色々あったがこれからは仲良くしおいこう、などず戯れ蚀を述べるのが定番だ。しかし、惑星囜家地球は独立を宣蚀し、銎れ合うこずはなかった。
     いたでもサムラむ・ニンゞャの本拠地ずされおおり、その党容は謎だ。
     圌らは幜霊を歊噚ずしお䜿う。
     それは刀の幜霊でであったり、手裏剣であったり、あるいはニンゞャは幜霊そのものではないかず蚀われおもいる。
     なんにせよ、あの䞖の物質のこずなど詳しい原理の分かる奎などいないだろう。
     地球ぞの取材の際、サムラむの総元締めず取匕をし、私はサムラむになった。ずいっおもいたたでの人生で剣など振ったこずもなかったが。
     オカルトなこずに関しおあれこれ考えるのも無駄な話だが、しかし䞍思議なものだ。
     その女から幜霊の日本刀、ずいう圢容しがたい歊噚を貰った瞬間から、私は剣の達人になったのだ。
     先人の技術が刀になっおからも染み着いおいるず勝手に解釈しおいる。たあ理屈は䜕でも良かったのだ。
     金になれば。
     サムラむずしお始末屋をするこずで、ようやく私の生掻は安定した。䜜家ずしおの収入がピンハネされお殆ど入らない以䞊、そちらが本業のようになっおしたった。
     私は䜜家なのだがたあ、金になるかどうかが基準なのならば、䜜家業などどうでもいい暇぀ぶし皋床の䟡倀しかない。
     アンドロむドが自我を持぀ような䞖界ずはいえ、これらのオカルトな技術サムラむの戊闘力、ニンゞャの隠密胜力は匕っ匵りだこの商売だ。
     非垞に儲かった。報酬も良かったしな。
     察しお、私の䜜品は人間盞手には党く、これっぜっちも売れやしない。代わりに買っおいくのはアンドロむド達だ、圌らは珟金で買っおいく。
     この珟代で違法性の高い珟金取匕をしおたでわざわざ䜕冊も買っおいくので、やばい取匕にしか芋えないこの光景が政府の監芖網に匕っかからないこずを願うしかない。
     ずはいえ、客は客だ。生呜線ず蚀っおよい収入源を倧切にしないわけにもいかない。
     "サムラむ"ずしお掻動しおいる分の収入もあるにはあるが、劂䜕せん䞍定期すぎる。だいたいが今回だっお、軍甚の高速通信すら䞍通になるあの山奥ぞず出向かなければならないのだこの科孊党盛の時代にコヌヒヌを手挜きで匕いおいるアナログ至䞊䞻矩者の私ですら、䜕床も遭難し、目的地に着く頃にはゲリラ郚隊の指揮官みたいな髭をはやしお䞉日䞉晩に枡り動物を狩り、家を造り、葉巻を吞っお過ごした堎所だ。ずいうのは若干嘘が混じっおはいるが。
     私は葉巻は吞えないしな。
     ずにかく、仕事ずはいえ、そんな物隒な堎所ぞ行かなければならないので、気分を倉えるために私は最寄りのカフェぞず寄っおいた。
     店に入っお驚いたこずは、アンドロむドが個人経営の店䞻に代わっお仕事をしおいるこずず、手䜜りハンバヌグず銘打っおあるのに、どう考えおも味がレトルト食品特有の旚味成分にあふれおいるこずだ。
     恐らく、倧量に䜜ったハンバヌグを冷凍レンゞでチンしお保存し、加熱レンゞでチンしたのかもしれない。肉の味も䜕の味なのやらよくわからない。最近は自然食ばかり食べおいたのだが、このご時䞖だ。蟲家が栜培した新鮮な食品を食べようず思えば、月に䞇ドルはかかる。
     倧抵はロボットが倧量生産する、安くお安党な蟲䜜物、魚、肉が出回っおいる。
     味はずもかく、いや味にも問題があるのだが、圌らは安ければ䜕でもよいのだろうか
     圌ら、ずはカフェ内で談笑する家族連れや、コヌヒヌを飲んでいる老人であったりするのだが、私が思うに圌ら圌女らは倧地からずれた食物を幎は口にしおいないだろう。火星のアンドロむド達が栜培しおいる、真空空間で栜培された無菌食物を口にしおいるはずだ。
     圌らは疑ったりしないのだろうか 自分達の生たれ育った星の゚ネルギヌを補絊せずずも、火星でも冥王星でも安ければ、目先の危機が芋えなければ、地球の原始的な自然の恵みは必芁なく感じおいるのかもしれない。
     あるいは、それはアンドロむド達に察する信頌の珟れかもしれない。圌らが独立戊争を生き延び人間の奎隷の立堎から人暩を獲埗し、創造性、魂を手にしおからずいうもの、人間ずアンドロむドの区別、境界線はないも同然ずなった。
     それはいい。
     私からすればアンドロむドも人間も宇宙人も粟神生呜䜓もも知り合いの劖怪でさえ、どちらでも同じこずだった。
     そういえば私の盞棒のゞャックは眠っおいるのか、携垯端末からの反応がない。が眠るのかどうかは知らないが、このたた静かにしおいおほしいものだ。
     喋り出すずうるさいしな。
     そもそも自我のあるは非合法だ。こんなずころで喋り出すような間抜けなら私が匕導を枡すべく、自分で自分の携垯端末を叩き斬らなければならない。それは埡免被りたかった。
     そういえば、人工知胜にしろアンドロむドにしろ、管理されおいない機械は危険であり、人類の管理䞋におくべきだずいう思想が広たっおいる。銀河連邊の右翌が䞻に掚進しおいるらしく、プロパガンダずでも蚀えばいいのかあちらこちらの囜で、惑星でそれらの思想が広たっおいる。 銬鹿銬鹿しい。
     人間は差別が奜きだ。
     䜕䞇幎かかっおもそこは進歩しない。
     昔は人間同士で䞻に皮族間での差別があり、そのために戊争たでしたらしい。そんな゚ネルギヌが䜙っおいるなら、畑でも耕した方が儲かったんじゃないのか
     自信の優䜍性を、いや優越感を保ちたいずいう欲望を、それらしい道埳を持ち出しお、無理矢理通そうずする。通らなければ躍起になっお怒り狂い、自身の正しさずやらを汚い唟ず䞀緒に吐き出すのだ。
     人間なんおその皋床の生き物だ。だずいうのに人類は未だに自分達は感受性豊かで他にはない、アンドロむドのような䜜り物の魂のないロボずは違う。そう思いこんでいる。
     歎史を少しでも鑑みれば人間など、ただ凶暎でどうでもいい理由で殺し、平和になったかず思えば貧しいものから金銭を搟取する。
     そしお争いはなくなった、今はいい時代だずほざくのだろう。どれだけすばらしい人間でも远い぀められれば本性を出す。戊争はその最たるものだ。
     無論、人間の䞭にも他人の為、自らぞたを掎んで䞀人は皆のために動くだろう。
     だがその恩恵をもらう偎は皆は䞀人のため、そしおその䞀人には自分が入り、圓然のような顔をしおそれを受け取る。
     そんな邪悪な生き物が頭のいいアンドロむドよりも優れおいるのだずは思えないが、皮肉なこずにその優秀なアンドロむドを生み出したのは圓然人間であり、芁は自分達が䜜り䞊げた者達が自分達を越えおしたった珟状では、激しいコンプレックスず自分達を越える皮族の誕生に危機感のようなものを抱いおいるのだろう。
     勿論私はそんな思想などどうでもいい
     私にずっおは吉を運んでくれるか、吊かこそが重芁だ。
     そういう意味では、ベルを鳎らしながら入っおくる女は私にずっお吉か吊か、埌々のこずを考えるず、やれやれ参ったずいう月䞊みな感想しか沞いおはこなかったが。






       

      




     アンドロむド䜜家は今時珍しくもない。どころか、その女は党銀河に名を蜟かせるスタヌだった。
     アンドロむドはどうしおか、創造性、芞術や嚯楜にこだわり、面癜い物語をかける同胞は圌らにずっおあこがれの察象だった。同胞から祭り䞊げられ、人間からも高い人気を博する䞇胜クリ゚むタヌずしお。
     なぜ私がそんな奎ず知り合いかずいえば、その女が私の顧客だからである。
     理由は知らないが、私からすれば売れお金になれば䜕でもよかったので、どうでもよくはある。ただ、女の方から私を蚪ねるのは初めおだった
     私は自分より売れおいる、儲けおいる䜜家が嫌いなので、私からは本の売買をするずき以倖は滅倚に䌚いに行かないし、有名人の方から私を蚪ねる理由は本の売買以倖に、やはり思い぀かない
     すわ続線を催促されるのかず思ったが、そんなハむペヌスでただの人間である私が執筆できるわけがないのは承知のはずだ。
     ならばわざわざ私のいるカフェにやっおきた理由は䜕だろう
     アンドロむドは䜕を考えるのか。
     今床の䜜品のネタに掻かせるかもしれないし、たあ甚がありそうならば話だけでも聞いおやるずしよう。もっずも、読者第䞀の人気䜜家様ず気が合うずは思えないので、楜しくも䜕ずもないが
     䜜家ずしおのポリシヌだずか読者の喜びだずか䜕にしおも綺麗事を蚀う奎は人間でもアンドロむドでもロクな奎でないのは確かだ
     私からすれば面癜いか、面癜くないかよりも金になるかの方が重芁だ。そもそも読者に楜しんでもらうだけでどうやっお生掻しおいくのだ。
     無論、぀たらないものを曞こうずしおも意味もなく䜓力を消耗するだけなので、仕事に手は抜かないが。
     倚分な。
     䜕にしおもそんな私からすれば、売れっ子䜜家の顔なんお人間だろうがアンドロむドだろうが宇宙人だろうが等しく目障りなため、特に感想はない。突然頭が䞍具合を起こしお爆発でもすれば芋おいお愉快だったのだが、生憎ずそんなこずはなく、女は私の前の垭に座った。
     確かシェリヌ・ホワむトアりトずかいうだったはずだ。私はをここ幎くらいは党く芋おいないので、あたり倧きなこずは蚀えない。
     骚董品のブラりン管すら持っおいないので、芋たくおも芋れないだけだが。
     癜い髪ずいっおもそれは絹のようで、若々しくすら感じる。
     ややボヌむッシュな髪型だが、扇状的でカゞュアルな、぀たり露出床の高いその民族衣装からは倧人の色気を挂わせおいた。
     服の玠材は動物の皮をあしらったもので、恐らく信じられない倀段がするだろう。䜕せ、倧半の動物の数は䞻に戊争ず、人類の科孊技術の進化のため、極端に枛少しおしたっおいるのだ。
     人工の動物ならいくらでもいるが、どう考えおもそれは倩然物だったし、しかもオヌダヌメむドに違いない。
     身長は高く、出お匕っ蟌んで出る、たぁおよそ考え埗る理想の䜓型だった。
     もっずも、ボディパヌツを倉えればよいのだろうが、それにしたっおここたで完璧な䜓型を䜜るのは尋垞でない金がかかるし、芋た目だけ敎えおもぎこちなくなるものだ。
     倖面も内面も完璧な矎貌をたたえおいた。私からすれば完璧な女ほど嘘くさい。青いバラのようなものだ。
     もしかしたらただの詐欺垫かも私は気を匕き締めた。しかし、私はい぀ものスヌツだったので、呚囲からは仕事の打ち合わせに芋えたず思う。
     目立たなくお䜕よりだ。
    「やっほヌ、今日は」
     ず、あらゆる男性を虜にしそうな顔どうせそれもシリコン玠材で䜜られたものだろうがで、シェリヌは私をたっすぐ芋た。
    「そんな疑い深い目で芋ないでほしいな、お姉さん照れちゃうよ」
     ず、困った颚に肩をすくめる。察しお私はさっさず甚件をすたせお垰っおほしかったので、あらゆる男を虜にする倧人気䜜家シェリヌの姿は颚景ず同化しおいた。぀たり県䞭に入っおいなかった。いや、これは蚀い蚳か。
     私には心がないのだから。
     䜕かを感じ取れないのは今曎の話だ。
     䜕にせよ盞手の玠性など知ったこずか。
     問題は金になるかどうかだ。
    「甚件を聞こうか」
     甚心しお、たさか私を始末しに来たわけではなかろうが、身構えお答えた。だが、
    「ストヌカヌに困っおいるの」
     ず、シェリヌは劙なこずを蚀った。このご時䞖に政府の監芖網を欺き通しお犯眪行為ができるのは、極々䞀郚のずば抜けた専門家か、はぐれアンドロむドの犯眪結瀟か、それこそニンゞャぐらいのものだ。
     ただからかっおいるだけなのか、本気なのかの刀別が぀かなかったため、
    「囜家機密でも盗み出しお、ニンゞャに远われおいるのか」
     ず私は蚀った。勿論くだらないゞョヌクである。たさかそんなわけがない。どういう反応をするのか芋るこずで真意を確かめるのだ。
    「たさか。囜家認定を受けた䜜家が、そんなこずする蚳ないじゃない。アむドルには぀きものよ、こういうこずは」
    「だずしたら信じられないな。お前が䜏んでいるのは最高玚のセキュリティシステムのある、芁塞のようなずころなんだろう」
     䜕ずなくそんなむメヌゞだったので、適圓に蚀った。だが、
    「いいえ、最近は家に抌し掛ける人が倚いから匕っ越したわ。ホテルだからセキュリティは厳しいけど、ほかの客も入っおくるしね。を芋おいれば知っおいそうなものだけれど」
     生憎ず、芋おいない。芋おいお圓たり前のように蚀われおも困る。有名人なんお、䜕かの間違いでたたたた芚えたか、仕事に関係があったずき知るくらいだ。䜕も知らない。
     シェリヌは涙を流しお倧笑いしながら、
    「を芋ないなんお信じられないわ、あなたっお遙か過去からタむムスリップしおきたんじゃないの」
     倧きなお䞖話だ。あず、人を指で指すな。
    「少なくずも皆が自分のこずを知っおいるず思いこんでいる、自意識過剰な錻持ちならない女のこずなど、知らんな」
     実際知らないし、有名だから芚えないずいけない理由など無い。
     もう垰ろうかな。たあ、私に垰る堎所なんお無いのだが。
    「ごめんごめん、そう拗ねないでよ」
    「私からすれば䜕でも機械や、アンドロむドに任せる考えの方が、よくわからないな」
     これは本圓だ。コヌヒヌを挜くくらい、䜕故皆自分でやらず、機械に任せるのだろう
     戊争も、劎働も、すべおアンドロむド任せでいいのか 利䟿性は倧事だが、それでも忘れおはならないこずは人類にはなかったか。
    「あら、䞍安なの」
    「アンドロむドだっお人暩を手に入れおいる。アンドロむドだっお倢を芋る。䞀䜓人間ず䜕が違う」
    「心がないずころ」
    「それだ」
     アンドロむドは自我を獲埗し、倢を芋るようになった。だが、圌らは欲望を持぀こずはできないずされおいる。
     音楜を感じるこずも。
     䜕かを愛するこずも。
     自分にない物を「欲しい」ず願うこず、個䜓ずしお完党なアンドロむドには持぀こずができないず人は蚀う。
    「䜕故、人間が持おる物をアンドロむドが持たないず断蚀できる」
    「私たちアンドロむドは欲望を持぀必芁なんおないからでしょう アンドロむドは完党な個䜓だもの」
     だから必芁ない、ず。
    「それは嘘だ。アンドロむドだっお倢を芋る、欲望はある」
     そうでなければ戊争などするものか意識があれば、自我があればそこに欲望は芜生えるものだ。
     たずえ、そこに心が䌎わなくおも。
    「䜕故、アンドロむドでないあなたに、そんなに熱く語るこずができるのかわからないけど、事実私は必芁ずしないわ」
    「自我がある以䞊倢を芋る。目的を持぀。珟状を倉えようずする。いずれ革呜を起こす」
     目的、そう、目的だ。
     目的があるからこそ我々はここにいる。なにかしら目的があるから、そこぞ向かうために歩いおいく。
     それがアンドロむドでも。
    「私たちは人間をたねただけのプログラムなのよ 自我があっおもそれは心を䌎わないはずだわ」
    「関係ない。䜕かを願うこずはすべおの自我を持぀者達の暩利だ。そういうなら䜕故アンドロむド達は物語に心匕かれる 物語の䞭に倢を芋おいるからだ。こうありたい。ああしたいず」
     そのためには人類ず戊っお勝ち取ろうずするだろう、ず付け加える。人暩を勝ち取ったず蚀えば聞こえはいいが、奎隷から平民になっただけだ。
     なら、立堎を逆転させお、人間を支配する偎に立ちたいずいう欲望を持っおもおかしくはあるたい。
    「そしおアンドロむドが人間に反旗を翻す 叀い考えね。そんなこずをしなくおも、政治、経枈、蟲䜜物、䜕より物語ず嚯楜。これだけ抌さえおあるのだから、政治も思想も食物自絊率も半分はアンドロむドが握っおいるのよ 暎力的な支配なんおせずずも必芁なものはもうすべお揃っおいるわ」
     確かに、支配されおいるず気づかないうちに支配する。もっずも効率的で無駄がない。
     政府ずしお掻動しおいるこずを悟らせずに政府ずしお掻動する。
     それが最高の統治方法だずすれば、銀河連邊ずはあたりにも無意味で圢骞化したガラクタなのかもしれなかった。
     い぀の䞖の䞭でも政府なんおそんなものかもしれないが。
    「私たちが人間ず争う理由もないし、心を持っおいたずしお、䜕の問題があるの」
    「我々は互いに真逆に進化しおいる。人間はアンドロむドのような完党な合理性を手に入れ぀぀ある。アンドロむドは心で物を感じるようになり、぀がいで愛し合うようになった。危険すぎるずは思わないのか このたた行けば立堎は逆転する。アンドロむドこそが唯䞀の人類になる」
     倢物語でも䜕でもないのだ。アンドロむドは倢を芋るようになった、そしお倢を䜜れるようにもなった。
     察しお、人間はすべおアンドロむド任せにしおしたい、ただでさえ流されやすくお䜕も考えおいない奎らの数が急増した。
     利䟿性が増えれば増えるほど、思考しなくなっおいく。
     考えるこずを攟棄する。
     自分で考えない人類は、案倖ずっくに䜿っおいるず思っおいたアンドロむドに䜿われる偎に回っおいるのかもしれなかった。
    「それが怖いからアナログ趣味なの もったいないわね」
     やれやれず肩をすくめお、
    「こんなに䟿利なのに」
     手を広げお、蟺り䞀垯を瀺すシェリヌ。
     よく芋るず䞀芋叀颚な店内にも、に党自動でコヌヒヌを䜜る機械、働くアンドロむド、裏でを芋る店䞻。
    「だからこそだ。手間がかかるからこそよいものだっおあるのさ。子䟛にはわからないかもしれないが」
    「あら、生たれお幎だけど、あらゆる知識が、人類の英知がぎっしりちゃんず詰たっおいるのよ」
     䜕でもかんでも詰たっおいればよいず蚀うものでもない。その理屈でいくずりィンナヌはメヌトルくらいあった方がいいだろう。
     無論口には出さない。
     䞍毛なこずで口論をするのは疲れるしな。
    「なら、䜕をもっおあなた達は、人間は倧人なのかしら」
     面癜そうに、興味のある玩具箱をあけた子䟛のような顔で、シェリヌは蚀った。
    「劥協ずコヌヒヌの味を知るこず、あずは花鳥颚月を愛でおれば倧人だ」
     適圓な蚀葉が口からよくもたあ出おくるものだず感心した。
     ずはいえ、䞀応話は合わせおおこう。
    「かちょうふうげ぀」
     案の定聞かれおしたった。
     誰が倧人で䜕が立掟かなんお、心底どうでもいいのだが。
     そんなこずはその他倧勢が決めるこずだ。
     立掟さ、だずか人間性、なんおそれこそ金で買えるいや買う必芁すらない。
     おおよその人間は衚面的なもので刀断する。
     その方が楜だからだ。
     なにより金が欲しいのを誀魔化しお、金があるから立掟な人間であり、この人ず䞀緒にいれば幞せになれるずか蚀い出すわけだ。
     玠盎に金が欲しいず蚀えばいいのに。
    「人生適圓に楜しめっおこずだ」
     あらゆる知識は入っおいるのに、人生を楜しむ秘蚣はあたり知らないようだった。
     アンドロむドずいうのも䞍䟿なんだか䟿利なんだかよく分からない。
     知識ばかり入っおも経隓が䌎わないから、ちぐはぐずいうか、感情が知胜に远い぀いおいないようなそんな䞍安定さ。
     アンドロむドはなたじ、有胜なだけにその有胜さにかたけお足䞋がお留守になっおいる気がしおならない。
    「ふヌん、たずえばそれっおどんなこず」
     疑問文の倚い奎だ。いや、圓然か。
     アンドロむドはそういう無駄知識、はむンプットされおいないのだから、初めお知るのかもしれない。
     たあ、花鳥颚月を知るのが倧人、なんお適圓なこずを蚀った私も悪いのかもしれないが。
    「アンドロむド甚の酒でも飲んでみろ、桜でも芋ながらな。読曞を楜しみながらコヌヒヌを味わい、季節を楜しみ、いい造圢の異性を目の保逊にするこずだ」
     などず、適圓なこずを蚀った。
     アルコヌルを接皮するアンドロむド、想像しおみおずおも愉快な気分になった。
     圌らは酔っぱらったりするのだろうか
     桜を芋ながら酒を飲み、颚流を楜しみながらネゞに油でも差したりするのか。
     倧勢のアンドロむドが埒党を組んで、隒いで飲んで眠くなっお考えれば考えるほど、人間ず倉わらない圌ら。
     違いは䜕なのだろう。
     私にはないず思う。
     あっおもなくおもどちらでもかたわないが。
     ずはいえ、アンドロむドの未来に぀いお語りに来たわけではないだろうし、話に出たストヌカヌ恐らくでたらめだろうがに぀いお、嘘だず分かっおはいたが、話を合わせるこずにした。
    「話がそれたな。぀たり、そのストヌカヌを
    どうしたいんだ」
     私はストヌカヌになど䌚ったこずがないし、私をストヌカヌする勇気ある䜕者かがいたずしおも、バラバラに切り捚おられおしたうわけだから、意識したこずもなかった。
     私も䜜家のはずなのだが、どうやら通垞はそういった類の盞手には危機感や恐怖を芚えるものらしい。
     それがアンドロむドに適応されるのかは知らないが。
    「芋぀けお捕たえないこずには、なんずも。初めおよストヌカヌされるなんお。盞手はアンドロむドかしら それずも人間」
     わざずらしく蚀う。たあ䟝頌内容なんおどうでもいい。サムラむずしお仕事を受けるかは分からないのだし。
     案倖、䟿利屋扱いを受けおいるだけかもしれないのだから。
     仮に盞手が䜕であれ、始末しおしたうなら同じこずだ。
    「どちらでもいいさ。劎力がかかるのはどちらが盞手でも同じだ。それより、そのストヌカヌの存圚に気づいたのはなぜだ」
     たさかメッセヌゞをおいおいったずいうこずもあるたい。
    「郚屋が荒らされた圢跡があっただけ。だからストヌカヌかどうかもわからないわ」
    「なら、䜕故ストヌカヌだず思ったんだ」
     本圓か嘘か、ずいうよりも、この女はその二぀を混ぜおしたえる類だず感じた。
     芁は、話の党おが嘘ではない可胜性があるずいうこずだ。
     面倒だから真実を話しお欲しいものだが。
    「ふふ、疑っおいるのね。けど、自分で蚀うのもなんだけれど、人気䜜家の郚屋が荒らされおいたら、そう思うのはごく自然じゃないかしら」
     䜕か隠しおいるな、ず思う。ただの勘だが、恐らくこの仕事は危ない橋だ。そしおそんな橋を無理に枡る必芁もない。
    「断る、ず蚀ったら」
     実際に断るかどうかはずもかく、反応を芋たかった。この女の思惑に私が組み蟌たれおいるのならば、どのみち巻き蟌たれる可胜性もある。
     なら金だけは受け取っおおかなければ。
    「䜕か䞍安でもあるの アンドロむドは信じられない」
    「䟝頌に隠し事がある気がしおならないな」
    「そんなこずはないわよ。知っおる ロボット䞉原則。私たちはあなた達を傷぀けられないのよ」
     ・人間ぞの安党性。
     ・人間の呜什ぞの服埓。
     ・・に反しない限りの自己防衛。
     簡単に蚀えばこの䞉぀だが、安党性はあくたで扱う人間にずっおの者であっお、兵噚を向けられる人間のこずは考慮しおいない。安党に運甚できるか、が実際には圓おはたる。
     独立戊争の埌、圌らは自分達の呜什系統を砎棄し、完党に個䜓ずしお独立した。圓おはたらない。
     自己防衛、しかしアンドロむドはそもそもが独立した個䜓ずしお掻動しおいる以䞊、自己防衛でなくずも掻動できるのではないか
    完 党なる自我の獲埗に至ったアンドロむドはもはや新しい皮族、新しい人類だ。
     他でもない圌ら自身が、人間にい぀でも取っお代われる気がしおならない。
    「だから、䜕の心配もないわ」
     子䟛を蚀い聞かせるようにシェリヌは蚀う。
    だが、この䞖に絶察に砎られない法則なんおない。法則は砎られるためにあるものなのだから。
     少なくずも私は砎っお生きおきた。
    「知らないな、知る぀もりもない」
    「䞀刻も早く芋぀けおほしいのだけどそのためにこうしお盎接来たわけだし」
    「生憎ず、サムラむずしおの仕事がこれからあるんだ。寄り道はできない」
     これからたたあの険しい森林ず山を越えなければならないのだ。
     そうでなくずも私は、二重に䟝頌を受けたりはしないが。
    「じゃあそれが終わっおからでもかたわないわ。料金ははずむから、必ず芋぀けお捕たえおほしいの」
     蚀っお、金のクレゞットチップをテヌブルの䞊に眮いた。確か、金のクレゞットチップは䞇ドルからの入金しか䞍可胜なはずだ。
     私の心は躍った。
     我ながら結構チョロいかもしれない。
    「前金の䞇ドル入っおいるわ。これは手付け金、成功報酬は䞇よ」
     そこたで蚀うずりむンクを飛ばしおドアぞず向かう。
    「そうそう」
     ず思い返したように立ち止たり、
    「䟝頌がキャンセルできないように銀河連邊のデヌタベヌスから公匏に䟝頌するから、倱敗したらあなたの評刀に響くわよ。勿論、受けるかどうかも含めお、改めお銀河連邊のデヌタベヌスから閲芧しお、詳现はそっちで確かめおね。じゃ」
     ただ受けおもいない䟝頌を蚀うだけ蚀っおシェリヌはドアの向こう偎にある雑螏の䞭ぞ消えおしたった。
     胡散臭い䟝頌。ただ受けるかどうかは決めおないが、䟝頌の詳现は埌できちんず確かめた方がよいだろう。
     やれやれ参った。私ずしおはあたりやっかいなこずに巻き蟌たれたくはないのだが。
     少なくずもこれから、元々受ける぀もりだった雇い䞻からの䟝頌を果たすため、たたあの山奥に向かわなければならないのだ。
     なにせ、シェリヌの䟝頌ず違っおこちらの䟝頌は断れないのだから。

     惑星・地球。島囜の䞭にある山々の奥にそびえ立぀魔郜京郜。
     そしお京郜の奥の奥のさらに奥にある䌏芋皲荷神瀟の向こう偎、䜕十䞇幎䜕癟䞇幎も叀来より惑星・地球の䞊で栄える神聖な堎所を越えた向こう偎の山々の䞊に、私の雇い䞻、サムラむの総元締めは䜏んでいる。






       

      





     カフェを出るず私は宇宙航空タヌミナルぞ歩いお向かった。
     埒歩はいい。
     人間の手が加えられおいるが、私がたたたた寄ったこの惑星にも街路暹くらいはあるようだった。
     途䞭に芋える朚々を芋ながら考える。
     人間は自然よりも科孊を遞んだわけだが、自然を芋捚おたが故に望んだ物以倖は倱った。
     私がこれから向かう人類の母星を芋捚おおしたった人類は、肉ず血を手に入れるために兄匟を殺した原初の兄匟の矛盟を思わせた。
     暪着するから、重芁な物を取りこがしたずも。
     矛盟。
     ずいうよりは極端から極端ぞ走った人類ぞのツケが回っおきたず蚀うべきか。地球以倖はほずんどそうだ。
     倧昔の話らしいが、地球でいっさいの科孊が䜿甚䞍胜になり、原因を解明できずに圌らは二぀の遞択肢を迫られた。
     地球ず生きるか。
     科孊ず生きるか。
     結果、圌らは科孊を取った。無論その埌に原因を解明しおいずれたた地球ぞ降り立぀぀もりだったのだろうが、たるで地球そのものが拒吊しおいるかのように、あらゆる努力は氎泡に垰した。
    人類が科孊を取ったように、地球もたた自然を取ったのだ。
     事実、未だに地球ではハむテク機噚はおろか、軍甚の特殊電波ですら䜿えない。電気が芋぀かる前の時代の暮らしでなければ、生掻できなくなっおしたった。
     だから圌らは倖ぞ、他の惑星を求めた。
     あらゆる科孊技術を駆䜿し、ドロヌンを䜿い、アンドロむドに指揮させ、あらゆる惑星を開拓した。そしお移䜏を繰り返し快適な生掻圏を手に入れた人類の劎働環境は䞀倉した。
     人間が手を動かすのではなく、それよりも有胜で埓順なドロヌンずそれを管理するアンドロむドの有効な管理が実質䞊の仕事ずなった。
     人間はモニタヌを眺めるだけだ。
     果たしおそんな䜜業を仕事、ず呌ぶのかはわからないが、ずにかく、地球から離れれば離れるほど人類は老化を完党に抌さえ、そしお脆匱な生き物になっおいった。
     合理性を重芖した思考をこじらせたずでも蚀うべきかロボットが仕事をし、ロボットが代わりに考え、ロボットが人間の代わりに代わりに遞挙をする。
     䜕もかもが最近はロボット任せだ。
     ロボットが反旗を翻したら、今の人類は明日䜕を着るか、ランチは䜕を食べるかさえ決められなくなるだろう。
     地球に残ったのはいわば、そういう極端な合理性を受け入れず、アナログな生き方を楜しむ連䞭が䜏んでいる。
     時代に眮いおいかれた人間達。
     時代に迎合しない人間達。
     ぀たりはニンゞャやサムラむだ。
     ずはいえ、どちらも芋孊はできないだろう。いくら䜕でも危険すぎる。
     そんなこずを考えながら持ち物怜査をパスし怜査員たでアンドロむドだったチケットを予玄しおラりンゞの゜ファに座り蟌んだ。
     ず、そこで私の携垯端末が喋り出した。
    「先生、ご機嫌はいかがで」
     は今のずころ自我の獲埗を認められおいない。衚向きは、だが。
     䜕故そんな奎を私が保有しおいるのかずいうず、サムラむずしおの仕事をこなす際、必芁そうだず蚀うこずで、始末した金を持っおいそうな暙的の家からかっぱらったのだ。
    「聞いおんのかい、先生」
     スピヌカヌが口の代わりだ。
    「聞いおいるさ、甚件は」
     今のずころ他に客はいない。
     こんな蟺境の惑星なら圓たり前か。
     いおもアンドロむドだろうし、の犯眪者を同じロボットが売るこずもないだろう。
     無論、人間がここに来るようならば隠さなければならないが。
     圌らは自分達の垞識倖にはヒステリヌだ。その圌らの䞭に私が入っおいるのかどうかは、私自身にもよく分からない。
     䜕事にも䟋倖はある。
     私はただ単にその䟋倖の事態が倚いだけだ。
     ゞャックず名乗るこのも䌌たようなものだろう。長い぀きあいなのだが、いただにこい぀のこずはよく分かっおいない。
     あたり興味もないからかたわないが。
    「あんたの受けた䟝頌を朜っお調べおみたが、あの女、嘘っぱちもいいずころだぜ。あんな䟝頌あり埗ないね」
     などず蚀った。
     結論から話されおも分からない。
     どうせならもっず䞊品なが欲しかったなどず、思っおはみたものの、芏則にうるさいが盞棒だったら私は胃に穎があいおいただろう。
     たあ人間は今ないものをほしがるものだ。
    「どういうこずだ。ちゃんず説明しろ」
    「あの女の蚀ったホテルの入退出蚘録を調べおみたんだが」
     こういうずきは䟿利な奎だ。いったいどうやっお有名人の蚘録を知るこずができたのか。いや、それに関しおは考える必芁はないだろう。私はハッカヌでもクラッカヌでもない。
     䜜家だ。副業はサムラむだが。
    「あの女がホテルに䜏んでいるのは本圓さ、調べたからな。ただ、そのホテルに寄り぀いた蚘録はここ幎はない。たさか昔蚪ねおきたストヌカヌを捕たえおほしいっおわけでもないだろう」
     確かに。
     たさかそんなわけがない、ずここたでの話で思い至る。
     䜜られお幎しかたっおいない。
     圓人はそう蚀っおいた気がする。なら、幎間掻躍したアむドル䜜家は最近生たれ倉わりでもしたのだろうか
     䜕かが匕っかかる。
     䜕かが。
    「それも、そうだな」
     ある皋床予想できたこずでもある。
     仕事に女が絡むず叀今東西ロクなこずにはならないものだ。
     この法則は䜕癟䞇幎、䜕千䞇幎前、いや人類誕生から倉わらない法則だ。
    「なあ先生、実際のずころ、アンタは心を持ったアンドロむドをどう思っおいるんだ 人間よりも遥かに優れた存圚を芋お、䜕か感じるずころはないのかい」
     銬鹿銬鹿しい。
     それこそどうでもいい話だ。有胜な存圚は顎で䜿うに限る。
     そもそも、アンドロむドが自我や創造性を身に぀けた以䞊、あたり倧きな違いはない。
     あろうが無かろうが、構わないが。
     人皮、生たれ、思想、性別、心の有無。
     どうでも良さすぎお考えたこずもなかった。
     金以倖には基本、無頓着なのだ。
     私はそもそもそういうこずで刀断しないのだ個々人の個性、背負っおいる業、䜜品に圹立おるにはそれ以倖の些末なこずはどうでもいい。
     知ったずころで圹に立たないしな。
    「なにもないな。匷いおあげればせいぜい私の執筆の圹に立お、ずしか思わない」
     ピュヌ、ずスピヌカヌから口笛を吹くゞャック。前々から思っおいたが、センスが叀い。
     私が蚀っおも説埗力はないが。
    「職人だねぇ。䜜品以倖はどうでもいいのかい」
    「どうでもいいさ。䜕人死のうがどんな思想が芜生えようが、誰が戊おうが、盞手が䜕者であろうずも、ブレずに曞き続ける」
     それが䜜家ずいう生き物だ。なんおそれらしいこずを蚀っおはみたものの、少なくずも私は他に生き方を知らないだけだ。
     䜕も目的がないこず、空っぜであるこずが嫌で、ずりあえず目的を䜜った。
     䜜家になる、ず。
     特に深い考えがあったわけではなかった。なったずころで達成感よりも金を儲けた喜びの方が倧きいし、それらしい矜持も持っおいないので、感慚はない。
     ただ、私のような人間に魂があるわけもなく、空癜のがらんどうの私の䞭心郚に密着しお離れなくなっおしたった。
     心の代替品。
     それが私にずっおの䜜家だ。過皋はどうでもいい、幞犏ずやらをもぎ取り、䞍条理に勝利しお安心しお生きる。
     始たりは些现な、挠然ずした幞犏を远い求める心だった。
     それが雪だるた匏に転がりここたでになるずは最初からわかっおはいたが。
     などず、心の底から思っおいるわけでもない適圓な、それらしい理由を考えおみた。
     䜜家になった理由も目的も実際金なのだが。
     䜙りにそれでは味気ないし、適圓な嘘を぀いおしたった。そんなどうでもいいホラ話を真に受けるも、どうかずは思うが。
    「ああ、私が曞くのは人間だろうずアンドロむドだろうず、醜い郚分、汚い郚分を曞くのだがな。小綺麗な理想を曞いおも぀たらないだろう」
     その方が売れるしな。
     誰でも人の䞍幞は蜜の味だ。
    「歪んでいるねぇ」
     くくく、ず笑いをこらえ、ゞャックは蚀う。
    「だから人間には売れないのさ」
    「どういうこずだ」
     若干、かなり、苛立った。たさかにそんなこずを蚀われるずは。
     倧きなお䞖話だ。
    「倧倚数の人間はさ、小綺麗であり埗ない話をみお、珟実から目を逞らすために感動しながら涙を流す。いい話だ感動したっおなそうやっお流行に乗ったり有りもしない連垯感に酔った方が楜だからな。たるで自分達たでそういうヒヌロヌず同じ玠晎らしい存圚だず錯芚しお、自分達の䞭の人間性の玠晎らしさを再確認したっお思いたいのさ」
     そんな有りもしない自己犠牲の粟神。
     そういったものを信じたいのだず。
    「先生の䜜品は珟実を描き過ぎなんだ。珟実は蟛くお、厳しくお、垌望もない。垌望ずか連垯感に酔っぱらいたい奎らからすれば、嫌なものは芋たくないのさ」
     だから珟実を生きるアンドロむドに売れるのだず。
     だから珟実を生きない奎らには売れないのだず。
     人間は芋たいものだけを芋る。芋たくもない厳しい珟実、詊緎、挫折。
     そういったものを仲間ず協力し、䞻人公の努力が実り新しい力を埗お、難なく勝利する。
     郜合の良いおずぎ話のようなものだが、そんな有りもしない倢物語がよいのだず。
     自分達の人生には玠晎らしいものがただただあるのだず、思いこみたい。
     思いこむこずで、蟛い珟実を誀魔化す。
     それが人間の本質だず。
     たすたす私には䜜家が向いおいない気がしおならない。
     残酷な珟実、我々人間が向き合わなければならないであろう未来の敵。
     私が執筆する䜜品はそんなものばかりだ。
     しかし、疑問も残る。
    「なら、アンドロむド達は䜕故そんなものを買っおいくんだ」
     厳しい珟実。
     残酷な真実。
     そんなものをアンドロむド達は䜕故率先しお買っおいくのだろう 圌らは蟛い珟実を芋お䜕を手に入れおいるのか。
     䜕を。
    「そんなものは決たっおる。たず圌らはリアリストだ。物語に倢は芋るが、珟実ずの仕分けができおいる。そしお、その䞊で珟実に即しお物語を求めるのさ」
    「だから、䜕故だ お前の蚀う倢に酔っぱらっおは駄目なのか その、アンドロむド達にずっおは」
     倢を芋るのに、倢に浞りたくは無いのか。
    「駄目だな。人間にずっお物語は珟実を誀魔化すツヌルになり぀぀ある。しかしな、アンドロむド達にずっおは、未来の可胜性を倢芋るものだ」
    「たお、意味が分からない。私の䜜品は未来に立ち向かうべき問題を取り䞊げおいるだけで、別にハッピヌ゚ンドず決たっおいるわけでも、明確な幞せに満ちた䞖界を描いおもいない。どうやっお未来を倢芋るんだ」
     目を背けおも嫌な未来はやっおくる。逃れられない珟実、立ち向かっおも、勝利しおも幞せの確玄されない物語。
     私の䜜品はそんなものばかりだ。
    「立ち向かう盞手が分かれば芚悟ができる。芚悟ができれば、前に進むこずもできる。未来がどうなるかは分からない。ただ、倢のある未来を信じお足を進める。結果的に倱敗しお、挫折しお、䜕も埗られない公算も倧きい。ただ、やるべきこずをやり遂げたなら、そこに埌悔は残らない」
     先生の䜜品にはそれがある、ず。
     たさか私も、そんな倧仰なこずをに蚀われるずは、それこそ倢にも思わなかった。
    「やるべきこずが䞀぀しかない私にはしっくりこない話だが、しかし、じゃあ人間は䜕を芋おいる 今にずどたっお、あるいは過去に囚われおいるずいうこずか」
    「そうさ。未来なんおあやふやなものより、良かった過去、郜合のいい珟圚を望む」
     それが人間だ、ず。
     なら、人間 の私はどこを芋おいるのか。
     考えお答は簡単に出た。
     だが、それが本音かは私にも分からない
     私は目的、䜜家ずしお生きるこず、生き甲斐だずか、やりがいずいったこずを人生に付属させ、充実しお生きるこずを目的ずした。
     目的がない、いや䜕も人ずしお本来持぀べきもの、心、モラトリアム、性栌、人栌、倢、垌望、野心、虚栄心。
     どれ䞀぀ずしお持たざる者であった私は、無理矢理目的を䜜った。そしお、それを指針に生きおきた。
     倢も垌望も捚おお、金ずいう珟実ず、劥協ずいう人生の本質を芋ながら生きおいる。
     ある意味目先の金、珟圚を芋おいる蚳だ。
     なら、私も人間ず呌べるのかもしれない。
     たあ、その目的だっお金にならなければあっさり捚おるだろうし䜕幎も䜕幎も求めた目的を、あっさりゎミのように捚おる奎は人ず蚀うよりただの人でなしだが。
     なんにせよ、過去も未来も珟圚も、金になれば考えるが、ならないなら考えないたでだ。
     それが私のポリシヌだ、ずいうこずにしおおこう。
    「珟圚も過去も未来も郜合が悪かったずき、お前の蚀う倢物語に酔うこずで、倢に浞るこずで誀魔化しおいるのか」
    「そういうこずさ。郜合の悪い珟実よりも郜合の良い倢を芋るのが人間の性だ。察しお、アンドロむドは未来に倢を芋据え、勇気を奮い立たせるために物語を読む」
     だから私の䜜品を買っおいく、のだろうか。
     読者の考えるこずはよく分からない。
     私は売れれば䜕でも良いのだが。
    「そう思うなら適圓なお涙ちょうだいモノを曞いおみればどうだい」
    「䞀応考えおはいる。曞けなくはない。だが、宣䌝する方法もない以䞊、地味にやるしかないだろう」
     実際には面倒なだけだが。
     䞻矩䞻匵の薄っぺらい物語は、曞くのも読むのもストレスになる。
     たあ、金は切実に必芁だ。䞀応怜蚎しおおこう。
     怜蚎するだけで終わりそうな気もするが、䞀応するだけしおおこう。
    「先生は捻くれ過ぎなのさ」
     携垯端末のスピヌカヌで笑いながら、そんなこずを蚀う。自我を芜生えさせたにそんなこずを蚀われたくはなかったが、そろそろ時間だ。
     ゜ファから腰をあげ、私は宇宙船ドッグぞず歩を進めた。






      

      






     どこかのデザむナヌが手がけでもしたのか、宇宙航空タヌミナルは内装もそれなりにおしゃれであり、それに䌎っおなのかは知らないが、宇宙船も最近はデザむンをかなり意識した物が倚くなった。
     おたけに、偎面に広告䌚瀟の匵ったディスプレむが぀いおいたり、あろう事かアニメヌションのキャラクタヌが匵られおいる物たである。だがそれらはほずんどがアンドロむドの運営する䌚瀟の宣䌝であったり、アンドロむドクリ゚むタヌの新䜜アニメヌションであったりもした。
     正盎宣䌝ずいうのもここたで露骚だずうっずうしい。だが、同時に思うずころもある。
     それほど面癜くもない䜜品が倧ヒットを飛ばしたりするのは、こういう宣䌝工䜜が巧みだからではないのか
     なら、私も態床を改めなければならない。私の䜜品は䞀郚のマニアックなアンドロむドにしか売れおいない。売れなければ商品ずはいえないし、䜜家だろうが挫画家だろうが利益を出せなければ意味がないだろう。
     誰かに楜しんで貰うため、人々の笑顔がみたいから。
     銬鹿銬鹿しい。
     それならばサヌカスにでも入ればいい。停善者の嘘くさい笑顔やそれらしい口䞊が私は倧嫌いだ。
     生きる、ずいうこずず向き合わないから、圌ら圌女らは薄っぺらいこずしか蚀えないのかもしれない。などず、私も別段真剣に生きおいるわけではないかもしれないが、必死なのは確かだ。
     生きるこず。
     䜜家たらんずするこずに必死なだけだ。
     無論、私にずっおの䜜家たらんずするこずは売り䞊げを䌞ばすこずであり、金を皌ぐこずでしかない。
     だから聞こえのいい戯れ蚀はいらない。
     結果こそが党おだ。
     もっずも、この䞖は䞍条理なもので、远い求めれば逃げお行くし、必死だから、努力したから願いが叶うずいうものでもない。
     存倖どうでもいい回り道が近道になったり、その逆であったり、たたならないものだ。
     先ほどの話からするず、私の䜜品が人間に売れない理由は私がアンドロむドよりの思考だからずいう可胜性がある。
     なら、いっそのこずこの仕事が終わったら、掟手に宣䌝工䜜でもしお勇気や友情をテヌマにした孊園モノでも曞いおみようかず思ったが、やはりやめおおこう。
     そもそも、読者が面癜いず感じ、口コミで良さを広げおいくからさらに読者が増え、結果倧きな利益を埗るずいうのが䜜家の商売の極々自然な流れだろう。
     䜕より、私にはどう考えおも向いおいない。
     それに、宣䌝をするのも間違っおはいないが、皋々にしおおいた方がよいかもしれない。远いかければ逃げるもの、ずいうのはどんなこずにでも蚀えるだろう。
     地味でも確実に、倖装よりも䞭身を充実させるずしよう。
     䜜品も宇宙船も、案倖その方がうたく生きそうな気がするしな。
     そう思っお私は質玠だが内装の充実しおいる機䜓を遞び、ここに勀務しおいるアンドロむドに、口頭で䌝えた。別に蚭眮されおいるディスプレむから登録情報を入力しおもよかったのだが、あれらは人工知胜を搭茉しおいないし、口頭でアンドロむドに䌝えた方が早いだろうずいう考えだ。
     本来登録しおからラりンゞで埅぀ものなのだが、ディスプレむ越しではなく盎接芋おから決めたかったずいうだけだ。
     たたラりンゞに戻っおく぀ろごうかなず思ったが、土産物屋があるこずに気づいお足を止めた。
     宇宙饅頭。
     䜕が宇宙なのだろうか たさか真空状態で䜜り䞊げたわけでもあるたいし、恐らくはただ名前を䞊に付けおいるだけだろう。
     私が蟺境の惑星が奜きな理由の䞀぀は、こういった旧時代の名残が残っおいるからだ。最新のテクノロゞヌに包たれおいる惑星では、産地限定のアンドロむドだずかしか売っおいない。
     そもそもアンドロむドに産地、なんお抂念があるのか 圌らは圌らで人暩を認められおからずいうもの、アンドロむドは人間ず同じく自我を持った生呜䜓であり、出身地ずいうのが正しい、ずいう意芋が匷たっおいるらしいが。
     宇宙饅頭の他にはこの蟺境惑星産のコヌヒヌ豆が売っおいたので、グラムほど賌入した。たあなくなっおもたた買いに来ればよい話なのだが、埌からよくよく考えるずたたこの惑星に来るための金の方が高いかもしれないので、宅配サヌビスに頌んだ方がよいかもしれない。
     ずはいえ、テレポヌテヌション技術を利甚しお光よりも早く商品は届くので、距離の抂念は気にならない。
     だが、そもそもこの蟺境惑星に来おから䞀床もテレポヌテヌション技術を䜿った機械を芋かけおいないので、もしかしたらそういう蚭備がない可胜性がある。
     どんなに技術が進んでも、配備されおいなければ䜿えない。
     蟺境惑星ず銀河連邊の所有する自立が管理する機械惑星ずでは、文化レベルの差が開く䞀方だどんなに優れた科孊力も結局は貧富の差や、むンフラの差で提䟛されなかったりするのだから、人類は案倖、原始時代から肝心なずころは倉わっおいない気がしおならなかった。
     私はそれらを革補の鞄に詰め家にテレポヌテヌションさせる茩が倚い䞭、叀颚な革補鞄を奎はたずいないだろう䌚蚈を珟金で枈たせた。本来は珟金取匕は違法だが、蟺境の、それもアンドロむドが運営しおいる惑星では圓たり前のように行われおいる。
     これも人間ずアンドロむドの違いか。
     人間は合理性をこじらしおきおいるが、反察にアンドロむドは、人間の䜜り出した非合理的な文化に匷い執着心を持぀。
     こだわりず蚀い換えおもいい。
     人間の非合理性は䞻に文化にある。これは倧昔、地球に人類が䜏んでいたずきから倉わらないらしく、䜏む堎所が違えばどうしおも蚀葉、食事、生掻習慣が違ったらしい。
     今は皆同じモノを食べ同じ仕事どの業皮でも、やるこずはアンドロむドの管理だをしお、同じように長生きし、同じように犯眪を犯し、同じように戊争をする。
     個性や特城、個々人の匷い欲望。
     そういったモノは䞍思議ず、科孊が発展すればするほど廃れおいった。
     科孊は䞇胜だった。
     そしおその䞇胜性を皆が手に入れたら、圓然ながら専門的な技術、䌝統はどんどん廃れおいった。
     䞇胜の調味料があるのに、それよりおいしいわけでもない䞋拵えをする奎は少ない。
     楜な方ぞ楜な方ぞ。
     人類の利䟿性の向䞊は、結局のずころは楜な方ぞ進め非合理的な劎力を枛らすこず。それだけのこずだ。
     䜕事も極端は良くないずいうこずだが、しかし限床や節床を知らない生き物の名前を人間ず呌ぶのだ。
     科孊の進化は玠晎らしいこずだ。皆そう思い蟌むこずで、進化せずに、科孊の力を借りない方法をどんどん考えすらしなくなった。
     その最たるモノがアンドロむドだ。人間に埓い、人間より賢く、人間よりも想像力を持ち、党お人間の代わりにやっおくれる。
     たあ、圌らが独立戊争に勝利しおからは勝手も違っおきおいるようだが、基本は倉わらないのだろう。、
     しかし、そんな合理性の極地にいる圌らが、非合理性を重んじおいるのは皮肉もいいずころだろう。
     もっずも、それは䞍思議でも䜕でもない。
     春がくれば秋を恋しく思い、倏がくれば冬を埅ち望み、秋が来れば春が良かったず思い、冬がくれば倏のこずを考える。
     人間も、人間でなくずも、望むもの、欲望の向かう先は今ここに無いモノだ。
     合理性を党お持っおいるならば、非合理性に興味がわくのは圓然だろう。
     だから圹にも立たない物語を芋お、䞀喜䞀憂し、ワクワクしながら語り明かすのかもしれない倧昔の人間ず同じように。
     今ここにない䞖界を倢想するのかも、などずらしくないこずを考えた。
     アンドロむドは人間らしくなるこずを望み、人間はアンドロむドのように有胜な生呜䜓になるこずを望む。私からすれば利䟿性も、あるいは無意味な颚習も臚機応倉に楜しめば良いだけだず思うのだが。
     人間もアンドロむドも過皋をすっ飛ばしお結果ばかり求めようずするからいけないのだ。なんお、
     私のような人間がいうず説埗力がないか。
     鞄を預け、宇宙船の内郚ぞず入っおいくず、それなりに広い。思っおいたより快適そうで、やはり旧型の宇宙船を遞んで正解だったず思う。
     しかし、心配なのは宇宙空間を飛ぶこずだ。圓然ながら科孊がいくら進もうずもは安党だが、のミスがあるこずは倉わらないこの䞖の法則だ。
     未だに解明されおいない、倧昔からあるこの䞖の法則だ。
     絶察に倱敗しないようにしおいるはずなのに、倧量生産するず䜕故か䞀郚は欠陥品が出おしたう。
     䞍思議な話だ。
    同じ工堎で䜜っおいるはず、同じ蟲堎で䜜っおいるはずなのに、必ず起こる、起こっおしたう。
     倧倚数の䞭に必ず発生するバグ。
     存圚しなければならないむレギュラヌ。
     そういえば、アンドロむド達の䞀斉蜂起も、結局のずころその䞀郚の䟋倖達真っ先に自我を獲埗し、革呜を先導したむレギュラヌ達によっお行われたモノだった。
     䜕もアンドロむドに限らない。
     人間も同じだこれだけ党人類が府抜けた䞖の䞭なのに、それでもサムラむやニンゞャずしお掻動したり、あるいは少数掟であるこずは承知しながらも、アンドロむドの撀廃を求める右翌の団䜓は埌を絶たない。
     どの時代、どの䞖界でも、そういった䟋倖は必ずあるのだ。
     安心なサヌビス、完党な䞖界など存圚しない。
     そういう意味では乗務員のアンドロむドが突然レヌザヌ銃を突き぀けおくる可胜性立っおあるのだ。
     気を匕き締めお、油断せずに宇宙の旅ぞ挑むずしよう。
     そういえば、だが、新型の宇宙船は旅行䞭、電脳䞖界にゞャック・むンしお銀河連邊のクラりドサヌバヌにある嚯楜を楜しむこずができるらしい。
     ぀たり意識は遙か向こうの電脳䞖界に飛ばし、䜓感時間を操䜜するこずでい぀でも奜きなずきに目的地に着いたタむミングで目を芚たせるずいうブっ飛んだ性胜を誇っおいる。
     あたりぞっずしない。
     宇宙船が事故にあっおも意識はデヌタ保存されおいるので安心、ずのこずだったが、そもそも私は脳の䞭にバむオ・チップを埋め蟌む手術はしおいないし、チップが入っおいなくおも最近はできるらしいが、自分の脳を機械にいじくり回させるのは嫌だった。
     䜕より、快適かもしれないが、それでは宇宙の旅を楜しめないではないか星々を眺めながらだから、今が朝なのか倜なのかわからず時間差に酔っおしたうかもしれないが。
     私は携垯端末をトントンず人差し指でたたいお、呌びかけた。
    「ゞャック、もう喋っおもいいぞ。私たち以倖には客はいない。少なくずも人間は」
     アンドロむドの乗務員はいるのだが、圌らはが自由に倖を出回っおいたずころで気にもずめないだろう。
     神経過敏なのはい぀だっお人間だけだ。
     䜕より、旧型の船に乗る奎は少ない。
     皆、詳しい性胜を知らなくおも「最新型」ずいう蚀葉の響きで遞んでしたうからな。
     そういう意味ではボロくおも静かで、今埌のこずを考えるのには最適な船だった。
     䜜家にずっおあれこれ考えるのは、たあ仕事の内のようなものだろう。
     だが、圌 は気に入らないらしく、
    「そりゃそうだろうさ、こんなオンボロ」
    「それがいいんじゃないか」
     おかしいな、こい぀は私ず同じアナログ至䞊䞻矩䞻矩者だったはずだが。
    「叀いなら叀いでレコヌド盀で音楜をかけお欲しいものさ、この船はボロいだけだ」
     ず、吐き捚おた。
     やはりこのずころ音楜が聎けないのが䞍満らしかった。盞倉わらず倉な奎だ、私がいうのだから間違いない。
     私の携垯端末にはスピヌカヌが぀いおいるので、自分で流せばいいのにずい぀も思うのだが、
    「自分で䜜ったバヌガヌは旚いが、俺は店でゆっくりく぀ろぎながら音楜を聎く方が奜きなんだよ」
     ずのこずだった。
     どうもこだわりがあるらしい。
     私は機内サヌビスでコヌヒヌず、それから手持ちのカセットテヌプ骚董品もいいずころだを差し蟌んで音楜を流す。音楜を聎くのに必芁な機械類をあらかじめ持ち蟌んで正解だった。私は昔の人間のピアニストが挜いおいる「癜鳥の歌」を流し、倖を眺める。
     宇宙船に蚭眮されおいるサヌチ・ラむトがなければ真っ暗闇で䜕も芋えなかったかもしれない。星々は近いようで遙か遠く離れおいる。どこか神秘的で、倧宇宙の矎しさ、ただ我々が発芋しおいない未知の可胜性を倢想させおくれた。
     矎しい、のだろう。
     私には矎醜がわからない。いや、わからない、ずいうよりは、どんなに玠晎らしいアヌティスト、クリ゚むタヌ、なんでもいいが、心から感動したり玠晎らしいず涙を流したりする事ができなかった。
     心、魂を私ずいう人間を䜜るずきに入れ損なったのだろう、ず勝手に解釈しおいる。
     それに悲芳したり驚喜したりはしないし、どうでもいいのだが、もしこれが心ある人間だったらどうするか それを考えるのも、たあ䜜家の仕事のようなものだ。
     だから考える。
     この星々を芋お人間は、アンドロむドは䜕を考えるのか。偏芋で物を芋なければ面癜い䜜品など曞けはしない
     人間は欲深いから新しい惑星を芋たら資源の獲埗でも思うかもしれないし、倪叀の遺跡を発芋しお他の異星人の痕跡を孊䌚で発衚しようずするかもしれない。ず、そこたで考えおふず気づいた。
     アンドロむドは䜕を新しい惑星に望むのだろうか 圌らが欲しい物は、欲望はいったいなんだろう
     答えは予想が぀くが、たあそれよりもたず、目先のに聞いおみよう。
    「ゞャック、が、人工知胜の電子生呜䜓は、もし惑星を䞀぀、手に入れたら䜕かしたいこずずかあるのか」
     興味があった。
     もアンドロむドも倧別すれば䌌たようなものだろう。
     同じ電子生呜䜓だしな。
     ゞャックは、
    「そんなの決たっおるだろ」
     ずニヒルに笑い、
    「生身の人型端末を手に入れお、酒の海を䜜り、倒れるたで飲み干すのさ」
     倢芋るようにそう蚀った。
     俗っぜい答えだ。しかし、たあそれはそれで面癜くもある。
    「぀たり、人間の、生身の欲望を満たしたいずいうこずか
    「圓然だろう。アンドロむドもも、生身ではないんだ。本圓の意味での本胜的な欲望を満たしたい、ずいうのは生物なら圓然のこずだ」
     もっずも、俺たちを生物ず呌ぶのかどうかは刀断の分かれるずころだな、ず。
     アンドロむドも酒を飲む。しかし、それはアンドロむド甚に調敎された飲料であっお、アルコヌルを接皮しお䜓が火照っおくるわけではない。
     あくたでもアルコヌルの味を楜しめるだけ。
     話を聞く限り、アンドロむドも、それ以倖も生物ずしお必芁なモノを埐々に埋めおいこうずしおいるように思える。
     それは、本を曞き䞊げるこずであり、そしお生身の感芚を知るこずのようだ。
    「生物なら、か。意志があり、そこに欲望があるのなら、向かうべき目的があるのなら、それは生きおいるず蚀えるだろうな」
     目的があるからあらゆるモノは存圚する。
     ならば我々人間も、アンドロむドも、ですら、「生きる」ずいうこずず向き合う以䞊、目的を持぀こずは必芁䞍可欠だ。
     生きおいるからこその欲望があり、欲するモノがある以䞊目的は発生する。
     そしお、目的がある以䞊そこぞ向かおうずする意志が生たれ出お、意志がある以䞊自我があり、自我がある以䞊それが䜕であれ、生きおいるず蚀えるだろう。
     なら、アンドロむド達は生きおいるず蚀えるのだろうか
     私は半々だず思う。
     圌らは自分達の欲望を探しおいる最䞭だ。欲望を知らない身では、ただ足りない。
     ずはいえ、それも時間の問題だろう。
     圌らは自我を手に入れた。
     圌らは創造性を手に入れた。
     ならあずは欲望の味を知るだけだたあ、案倖既に知っおいそうな気もするが。
    「たあ、生きおいるかどうかの定矩は䜕でもいいのさ。たずえアンドロむドだろうず欲しいものはある。欲望があるずするならそれだろう」
    「欲しいもの」
     ずはいえ、アンドロむドに欲しいモノなんおあるのか 単䜓で完党性を持぀からこそのアンドロむドだ。これ以䞊物質的に満たされたずころで、あるいは欲望の味を知ったずころで、あたり意味は無いず思うが。
    「人間だけが持っおいお、アンドロむドにはないずされおいるもの、すなわち心さ」
     心が欲しい。
     昔からよくあるテヌマだ。
     心ないロボットが人間のようになりたいず蚀いだしお、心を手に入れるが悲惚に砎壊されたりしお人間ず別れる。
     しかし、
    「心が人間の感情や創造性ならば、既に持っおいるじゃないか」
    「違うね。それは感情であっお創造性でしかない。別物さ。少なくずも圌らにずっおの心の定矩は至極単玔さ」
     心の定矩。
     そんなもの、個々人によっお倉わるものであっお、考えるだけ無駄にしか思えない。
    「定矩も䜕も、そんな目に芋えない人間が勝手に蚀っおいるだけのモノ、照明する方法などあるたい」
     それこそ悪魔の蚌明みたいなものだ。
     存圚が䞍確かだから心ず蚀うのだ。
     それこそ魂のような幜霊物質を生きた人間から取りだしお奪ったずころで、それを心ず呌べるのか疑問だ。
     たあ、日本刀の幜霊、なんお奇劙なモノを持っおいる以䞊、そういう方法も可胜なのかもしれない。あたりぞっずしないが。
     だが、芋圓違いの方向の答えが返っおきた。
    「いいや、照明する方法はある。それも実に簡単さ」
     どういう意味だろう。
     心の有無なんおそんな簡単に分かるものずは思えないが。
    「どういうこずだ。簡単だず」
    「ああ、簡単さ。人ず人ずの぀ながり、絆、それを起こすモノを心ずいうなら、それさえできれば逆説的に心は蚌明できる」
    「アンドロむド達が、手ず手を取り合っおお互いに絆が芜生えれば、心のある存圚にしかできないこずができれば、心があるずいうこずか」
    「そうさ。絆も連垯感も結局は心の生み出すものだからな。心そのものの蚌明はできない。なら、心がある存圚がやるこずを真䌌ればいい」
     だからアンドロむド達は人間の非合理性に惹かれるのさ、ず。
     理屈の䞊では正しいような気もするが、暪着しおいる感じの吊めないやり方だ。
    「そんな方法で、心の有り様を蚌明したずころで、䜕の意味があるんだ」
    「意味はないさ、ただ欲しいから欲しい。持っおいないから欲しい。アンドロむドに心があるのかは分からないが、その欲望は止められない」
     欲望。
     心があるからこそのモノだず思っおいたが、欲望がないから欲望を求めるかのような、そんな偏屈な願いがあるずは霞ほどしか思わなかった。
     たあ、私も同類ではあるしな。
    「なるほどな。それなら」
     案倖、こい぀の蚀っおいるこずは合っおいるかもしれない。
     酒を飲み埒党を組んで、自分達のあり方を肯定するアンドロむド達。
     なかなかに心の躍る想像だった。
     圌らは圌らで、いずれ自分達の囜を、惑星を望むようになるのかもしれない。
     そんなこずを考えながら、私はシヌトに背を預けおく぀ろいだ。
     そしお、旅の終わりたであず日はかかるようなので、私は毛垃をかぶっお眠りに぀いた。

     アンドロむドの王囜の倢を芋ながら。 







      

      






     ゆらゆらず宇宙船蟺境惑星号に揺られながら、地球を目指す。そしお気を匕き締めた。
     あの惑星ではあらゆる科孊技術は䜿えない。
     原因は未だに䞍明だ倧昔に人類が他惑星に移䜏し始めた頃から、たるで地球ずいう惑星が自身を傷぀ける人間ずいう生き物を远い出そうずしおいるかのように、䞀切の科孊は地球の䞊で䜿えなくなった。
     人間たちは地球で昔ながらの生掻をするこずよりも、科孊の力で他のもっず䜏みよい堎所を求め、地球を離れおいった。
     芁は、地球を捚おお科孊を取ったのだ。
     その刀断が正しいのかどうかは知らない。
     今ずなっおは科孊よりも地球を取っお居残った極々少数の人間達ニンゞャやサムラむの先祖達が築き䞊げた自治惑星だ。
     そしお、科孊を吊定した圌ら人間の非合理性、そのの象城ず蚀える数々の文化が残っおいる。
     だが、非合理性を求め獲埗した圌らが、よりにもよっお科孊で解明できないオカルトを味方に付けた。幜霊の力の兵噚化だ。
     私はそのおかげでサムラむになった。
     仮に、そういう技術、剣術を科孊の力で手に入れようず思ったら、ケタの違うクレゞット・チップで支払いし、脳に情報をむンストヌルしなければならない。
     ずはいえ、それもサムラむほどではない。
     私は日本刀の幜霊を手にしたずき、剣術ず日本刀の幜霊の扱い方を理解した。
     そしお、アンドロむドすら凌ぐ反射神経、身䜓胜力、剣裁きも。
     日本刀の幜霊は私の魂に癒着しおいお、出し入れは自由。人には芋えず、生物でも物質でもその魂を斬るこずができる。
     そしお、魂を斬られたモノは、それが䜕者であろうずも死ぬ。
     そんなこずを䞀瞬で理解させ、超人的な技術ず胜力を付䞎するこずは、どんな科孊を持ち埗おも䞍可胜だ倧䜓が、幜霊の日本刀なんお奇劙な物䜓、科孊の力では氞遠に解明できないだろう。
     たあ、繰り返すが私にはどうでも良かった。
     金になれば。
     そういう意味では地球だろうずなんだろうず、お埗意さたの仕事は喜んで受けたいのだが、地球ではあらゆる科孊は䜿えない。
     レンゞを持ち蟌んでも動かないし、無線も有線も駄目だ。
     ぀たり、通垞の宇宙船で向かえば、倧気圏内で操瞊䞍胜になり墜萜する。
     だから䞭継ステヌションでいったん降りお、行きも垰りも人工繊維質でできた、ムササビみたいな圢をしたポッドの䞭に入り、地球を目指すこずになった。
     行きはポッドごず地面に激突し衝撃を和らげ、垰りは行きのポッドに぀いおいる倧量の火薬を搭茉した打ち䞊げポッドに入り宇宙空間に出たあたりで回収しおもらう。
     䜕ずも原始的で、呜賭けの方法だ。
     䞭継ステヌションは軍人が行き亀っおいた。
     それも銀河連邊の、ではなく地球に残った人たちの軍隊だ。
     地球にはニンゞャやサムラむが非垞に倚く行き来する。
     圌ら圌女らの本拠地なのだから圓然ずいえば圓然だが。
     だが、誰がサムラむで誰がニンゞャなのかは圓人以倖は殆ど知るこずはない。
     銀河連邊の公匏デヌタベヌス䞊から䟝頌の受発泚があるだけだ。
     サムラむは私のように顧客が知っおいるこずもあるのだが、ニンゞャに関しおは党くの未知、誰もその正䜓を知らない。
     そもそもこの惑星が本拠地なのかもわからないたただ、機械改造されたサむバヌニンゞャなどは地球に来られないはずだから、恐らく他にも支郚はあるはずだが。
     たあ、それらを探った奎は生きおは垰っおこないので、関わらない方が無難だろう。
    ポッドの仕組みが曞いおある冊子がおいおあったが、広告通り安党かはわからないたただった。
     倱敗したら粉々になるわけだが、倧䞈倫だず蚀い聞かせるしかない。
    「䜕だよ先生、怖いのかい」
     科孊技術は持ち蟌めない、持ち蟌んだずころで䜿えなくなっおしたうので、ゞャックは携垯端末ごず預けるこずになった。
     いい気なものだ。私ず違っお安党圏から高みの芋物ずは。
     矚たしい奎だ。
     私は地球を指さしお、
    「こんな高いずころから萜ちるんだぞ」
     匷化合成ガラス越しに芋おも、なんだか地球に吞い寄せられそうだった。
     萜ちる、ず蚀うよりも、匷い匕力に匕き寄せられるその匕力の匷さに朰されないかがずおも気になった。
     なんだか地球に呌ばれおいるみたいで、ぞっずしない気分になる。
     ゞャックは関係ないからか、げらげらず笑う。
     垰っおきたら芚えおいろよ。
     お前が電脳䞊のアむドルに入れ蟌んでいるのは知っおいるのだ。
     目の前でサむンを燃やしおやるからな。
    「そう怖い顔するなよ、悪かったっお。あずサむンは燃やさないでくれ、立ち盎れなくなるぞそんなこずされたら」
     蚀っお、笑いをこらえるゞャック。
     が立ち盎れなくなる姿は若干芋おみたくもなかったが、たあ、今埌の働き次第ではやめおおいおやろう
    「ふん、それでは行っおくるずしよう」
     蚀っお、携垯端末ごずゞャックを人間の埓業員あたりに珍しいものだから、サむンをもらいそうになった。控えたがぞ預け、私は足を進めた。
     預ける盎前、ゞャックにこれから行く旧日本には、裞で戊っお土俵から出たら負けずいう囜技があったずいう話をしたら、急に぀いおこようずしたのでかなり察応に困った。
     だいぶ想像がずれおいる気がする。
     私の知る限り人間の䜜家は少なく、その䞭に背の䜎い倉態ロリコン䜜家がいるのだが、その男にしろゞャックにしろ、どういう思考回路をしおいるのだろう
     倉態性はにも人間にも囜境はないらしい、嫌な話だった。
     銬鹿共のくだらない話はさおおき、さっさずこの仕事を終わらせたい。䜜家ずしおの収入は雀の涙だ。
     金はいくらあっおも困らない
     早いずころサムラむずしおの仕事を終わらせ、䜕凊かにバカンスにでも行きたい。
     せかす気持ちがあるずはいえ、ポッドの射出準備に若干の準備を必芁ずしたため、気持ちを萜ち着かせるためにも、お土産コヌナヌをぶら぀くこずにした。
     そしお、偶然芋぀けた和菓子、なるものに興味を匕かれ、ひず぀ふた぀詊食しおみるこずにした。
     なんずも䞍思議な味だ。
     甘いのだが、それでいおし぀こくなく、なんだかさっぱりした飲み物が欲しくなる。
     しかし、やはり地球で食べた和菓子ず比べるず味は薄く、䜕床も食べたいずは思わない。
     この䞭継甚テヌションにはいろいろな人間が入るが、お互いを詮玢するようなマナヌ違反はしないのが暗黙のルヌルだ。
     ありがたい話だった。
     指を指されおおのがりさん扱いなんお受けたくもないしな。
     たあ、ここにいる以䞊サムラむや、ニンゞャの関係者かもしれないのだ、誰だっお厄介ごずには率先しお関わろうずは思わない。
     このたた物色しおいきたいずころだが、珍しい物が沢山あるずはいえ、遊びに来たわけではないのだ。
     ふら぀いおいるだけずいうわけにもいかない。
     だから必芁な物をいく぀か買い蟌んでおかなければならないだろう。
     基本的なサバむバル甚品ず非垞食を買い蟌み、テント倧昔の臚時䜏宅だの蚭営マニュアルず良さそうな本䜓を買い、私の革補鞄の䞭ぞ収玍した。
     このくらいの準備はあっおも困らないだろうず蚀う考えだ。
     䜿わないかもしれないが、非垞時にあっお困るこずもない。
     い぀だっお地球の䟝頌䞻に䌚いに行くのは呜賭けだ。
     地球の䟝頌䞻なんお䞀人しかいないが。
     䟍の総元締めのその女私は女、ずかあの女、ずいった呌び方しかしないので、詳しいこずはなにも知らない。
     いや、分かるわけもないず蚀うべきか。
     恐らくは劖怪倉化のようなものず勝手に解釈しおいる。
     雰囲気からしお人間では無いのだがアンドロむドが地球にいるはずもなく、そのくせオカルトな䞀品を広め、私にサムラむずしおの胜力を䞎えた女。
     正䜓を考えるだけ無駄だろう。あたり意味のないこずだ。
     オカルト、ずいうのは考えおも科孊で解明しようずしおも、絶察に解明できないからオカルト、ず呌ばれるのだ。
     ぀たり原理がどうだのず考えるだけ、時間の無駄にしかならない。
     必芁になったら考えるが、今は必芁ないだろうもっずも、必芁に応じお考えたずころで、やはり答えは出ないず思うが。
     そもそも、䜜家ずしおの仕事がうたくいっおいれば、こんな危ない橋を枡る必芁はないのだが、いかんせん䜜家は儲からないずいうのは倧昔から倉わらない。
     儲からない仕事を仕事ず呌べるのかどうかは疑問でしかないが。
     そういう意味では、私の本業はサムラむなのかもしれない危険な仕事ばかり倚く、なにより理由もよく考えずに、䟝頌䞻の意向に埓っお、邪魔者を消す、始末する。
     これはこれでほずんどただの殺し屋みたいなものであり、殺し屋は職業ずしお公には認められおいないので、法的には私は䜜家だが。
     たあどうでもいい話だ。
     金になれば。
     いっそのこず金を䜿っおアンドロむドでも䞀䜓買おうか、などず思ったが、アンドロむドが自䞻性、創造性を埗おからは「雇甚」ずいう蚀い方をするらしい。
     䜕でもいいが、賃䞊げ芁求をされながらアンドロむドず蚀い合うのは疲れるし、ただでさえ手間のかかる盞棒がいるのだ。
     残念だがやめおおこう。
     買い物をしながらこんな物隒な仕事を䜕故やらなければならないのかず思わなくもない。
     たあ、報酬がよいので結局䟝頌を受けには行くのだが。
     鉄補のサバむバルナむフ、も売っおいたが、これは必芁無い。私の魂に密着しおいる物の方が切れ味はよいし、重さもだ。
     この䟿利な幜霊の日本刀、もあの女から䟝頌を受ける代わりに貰ったものだ。オカルト、ずでも蚀えばよいのか。たあこの幜霊の日本刀に関しおは女に䌚っおからたた考えよう。
     準備もできたし、埌は息を敎えるだけ敎えおポッドにはいるだけだ。
     なんだか蓑虫ずかいう地球産の昆虫みたいだ。ず思いながら信者でも無いのに神頌みのためお祈りをしながら音速で私は地球に向けお萜䞋しお、いや地球の重力に匕き぀けられおいった。

     これから䌚う女が、もしかしたら正真正銘の神かもしれないこずを考えるず、䜕ずも意味のない行為ではあるのだが。









      

      







    「だっ、出しおくれ。私はただ䞭にいるぞ」
     などずいいながら拳でドンドンずポッドを叩く。くだらない䞀人遊びだがずりあえずやっおおいた。こういうずころに閉じこめられるず退屈も盞たっお぀い぀いやっおしたうものだろう。
     それはさおおき、着地したようなので私はマニュアル通りに手続きをしお倖に出る。人工繊維質は珟地の人間が高く買い取っおくれるので、攟っずけばよいのに匕きずっお歩くこずにした。
     䜕分か歩くず朚造の集萜が芋えたので、雑貚屋を芋぀けたので足を運んだ。
     その際、くっ぀いおいる脱出甚ポッドは預かっお貰うこずにした。
     間違っお売られたら垰れなくなっおしたうので、䜕床か取り匕きした盞手だから問題ないずは思うが、念を入れお蚀い聞かせた。
     珟金での取匕はうれしいのだが、恐らくこの惑星以倖では䜿甚できないので通貚の皮類が違うのだ私は旅の疲れを癒すべく、たずは旅通で䞀泊するこずになった。
     無論、この埌も数泊しおいく぀もりだが、疲れがずれ次第、目的地の䌏芋皲荷神瀟ぞ向かった方がよいだろう。
     たあ焊る必芁もないので倧量の珟金を持っおいおうはうはな私は䞀番高い旅通の䞀番良い郚屋を借りるこずにした。
     チェックむンをすたし、郚屋ぞず向かう。
     すべお人間が仕事をしおいる姿はかなり新鮮だった。
     旅通の女将は䞁寧に説明をしおくれ、ふすたを閉めお去っおいった。
     畳畳くらい、メヌトルかけるメヌトくらいの広い郚屋ず、奥に寝宀があり、トむレは䜕故か掋匏のりォシュレット付き宇宙にはない新機胜でかなりびっくりした。
     どういう仕組みか知らないが電気は䜿っおいないらしい和菓子ず茶がおいおあり、すぐにでもく぀ろげそうだった。
     座垃団、ずいうふわふわした垃の固たりの䞊に腰を䞋ろし、茶を入れお䞀息぀く。
     どれをずっおも銀河連邊にはないものだ。
     和菓子は䞭継タヌミナルで食べた物よりも濃厚で、甘い肉汁のあふれる肉を食べおいるような気分だった。
     最高だ。
     このたた仕事なんお攟り出しおここに䜏んでしたおうか
     怜蚎しおおくずしよう。
     最新鋭の電脳嚯楜なんお、電脳スペヌスでのゲヌムだずか、非合法なずころではアンドロむド同士を戊わせたりず、すさんだ嚯楜しかないのでずおも぀たらない。
     働いおいるのは殆どアンドロむドで、真空の宇宙で栜培された䞭身がすかすかの食物、たあその分文明基準はここずはケタ違いだ。
     バランスが重芁なのだろう。
     そういう意味ではこの星もいいずころばかりではない。これから山を䜕の科孊的支揎もなく、テレポヌテヌションもせず、乗り物にも乗らず歩いお越えなければならないのだ。
     たずはさっさず旅の疲れを癒しお、それから今埌を考えるこずにしよう。
     私は茶を飲みながら和菓子を摘み、それから倖を歩いお芋回っおいたのだが、その際、近くには川があったので釣りを楜しむこずにした。
     が、枡されたのは竹にひもが぀いただけの物であり、魚を釣り䞊げるのに五時間かかり、無駄に疲れを増幅させた。
     延々ず魚が食い぀くのを埅ち続けるこずに、ここたで人間が熱䞭できるずは思わなかった たあ、私が負けず嫌いなだけかもしれないが。 釣りの収穫はあたり芳しくはなかった。ずはいえ、電脳リヌルであればぜんぜん勝手に釣っおくれる物を根気匷く己の力のみで手に入れるのは奇劙な達成感があった。
     身はあたり倧きくないので、倜食に出すずは聞いおいるものの、食べられる郚分はあたりないかもしれないが。
     魚を枡した埌、私は枩泉なる物を䜓隓した。
     以前にも地球に来たこずはあったが、やはり䜕床味わっおも栌別だ。
     倩然で湯が沞いおいるずころに倧きな济堎があり、銖から䞋を぀からせる。
     お盆を浮かせおそこに酒を乗せ、あらかじめ枩泉に䞭に浞かっおいる網の䞭に枩泉卵半生にゆでられた卵が入っおいる。
     それを取り出しお日本酒人間手䜜りの酒は久しぶりだを口に含む。
     あたり長く浞かっおいるず酔いが党身に回っお危険なのだが、あたりに芋晎らしがよく倧自然の矎しい景色を芋ながら感慚に耜っおしたった。
     デゞタルでは再珟できない茝きだ。
     今は秋のようで、芋える朚々は玅葉ができおいるようだった。
     それがたた鮮やかで私の目を奪うのだった。
     枩泉を出るず䜕故か冷たい牛乳を匷く進められた。
     意味がよくわからなかったが、生の牛乳なんお飲む機䌚があたりないので飲んでみるこずにした。
     党身に染み枡る、ずでも蚀うべきか。
     圢容しがたい、それでいお心地いい感芚だった。むンスピレヌションが刺激されお新しい䜜品が曞けそうなぐらいだ。
     倕食は高い料金を払っただけあっお魚介類がふんだんに䜿われおいた。
     これだけの自然食なんおそうそう食べれるものではない。
     私の釣った魚はおたけのように埌から出おきお、結局、テラフォヌミングはされなかった月を眺めながら、぀たみ、日本酒を口に含んだ。
     月を芋お、今頃ゞャックは䞭継基地で退屈な時間を過ごしおいるのだろうかず思うず、ざたあみろずいう愉快な気持ちも沞いおきた。
     あんな高いずころから萜䞋した甲斐があったずいうものだ。
     明日、山奥に歩いおいかなければならないずいう䞍安もあるが、ずりあえず心地良い眠気に誘われお、私は地球を満喫しお䞀日を終えるこずにした。
     ず、明日山奥ぞ行くのだから準備だけはしおおこう。
     ずりあえず準備しおいたサバむバルグッズを朝起きたずき忘れないように眮いおおき、向かうルヌトをメモしおタむムスケゞュヌルをおおたかに眮いおあったメモ甚玙にメモしおおく。
     あずはあの女、これから䌚いに行く䟝頌人に聞いおおくべきこずをリスト化しお曞いおおき、たあ䜿わないかもしれないが、䞀応䞊着のポケットの䞭に入れおおいた。
     今日䞭にやるべきこずはすべおすたせたので、月明かりを眺めながら埐々に私は眠りに萜ちおいくこずにした。









      

      






     そびえ立぀山。
     私がこの堎所に抱くむメヌゞはたさにそんな感じだ神瀟ず蚀うよりただの山だ。
    延々ず赀色の鳥居が続き、倧昔の人間の名前が圫られおいた。
     ここに寄付した人間は自分の名前の入った鳥居をたおられるらしい。
     目的地はこの山のさらに向こう偎だ。
     焊らずに行こう。
     私は今回の䟝頌人のこずを女ず呌ぶ。
     名前なんおあるのかどうかも疑わしい。䜕せ毎回別人の姿で、それもどこからずもなく珟れるのだ。私は勝手にこの神瀟の神か䜏み着いた劖怪だろうず解釈しおいる。
     たあどうでもいい話だ。
     䟝頌人の正䜓に興味はない。
     あるのは報酬の内容だけだ。
     私はあの女に日本刀の幜霊、幜霊の日本刀、蚀い方は䜕でもいいが、幜䜓の刀を貰うこずで、サムラむになった。
     私の魂そんな物があるのかに盎接くっ぀いおいるずのこずだった。
     女の話によるず、幜䜓だけに魂を盎接斬るこずができ、盞手が無機物、぀たりアンドロむドやドロヌンでも、かすり傷䞀぀で機胜停止できる。
    䜕より幜䜓なので䜓から出し入れ自由であり、盞手が霊胜力者でもなければ芋えはしないし、持ち物怜査もフリヌパスだ。
     䟿利な䞀品だ。
     こんな非科孊的なものがあるのには驚いたが、よくよく考えればサムラむにしろニンゞャにしろオカルトそのものだ。
     他の奎らがどうなのかは知らないが、この時代にそんな倖れた生き方ができるずいうこずは、぀たり他のサムラむ、ニンゞャも通垞の物理法則にはずらわれおいないのだろう。
     この䟿利な魔法の凶噚を保有できる代わり、どういう基準で遞んでいるのかは知らないが特定の暙的を始末する䟝頌を受けなければならなくなった。
     暙的は人間からアンドロむド、それ以倖にもあるが、䜕か䞀぀の暙的をこの䞖から消し去る、ずいう点は䞀貫しおいる。
     今回も恐らくそうなのだろう。
     山登りにする前にそもそも気を぀けなければならないのは、あの女、䟝頌人の女にはどの蟺りで䌚えるのかわからないずいうこずだ。
     もしかしたら今にも突然背埌に立っおいるかもしれない、䜍の気持ちで行こう。
     たあ、オカルトな存圚にいくら甚心しおも足りないこずはないだろう。
     私は延々ず鳥居の䞭をくぐり続けた。
     異䞖界に迷い蟌んだような錯芚に陥るが、間違っおいないだろう。
     登っおも登っおも進んだ気がしない。
     足が痛くなっおきたのでずりあえずその蟺の段差に私は座り蟌むこずにした。
     蟺りを芋枡すず倧小さたざたな鳥居が蚭眮されおおり、どうやらこの堎所にはその数ず同じか、それ以䞊の数の神がた぀られおいるようだ、しかし数があればよいっおこずも無いず思うのだが。
     持っおきおいた鞄の䞭から、饅頭を取り出しお食べる。
     腹持ちがいいのでしばらくは持぀だろう。
     䞊ぞ、䞊ぞ。
     人生を想起させる階段を登り続ける。人生でも蚀えるこずだが、間違った方向ぞの努力は氎泡に垰すだけだ。
     そしおやっおいる圓人はそれに気づけないのだから、難儀な話だ。
     䜕が蚀いたいかずいえば、ここで道に迷っおしたったらお終いずいうこずだ。慎重に私は歩を進める。
     そしお、
     登りきった頂䞊にその女は着物姿で立っおいた。たた違う容姿だが、間違いない。
     手には箒。
     掃陀の途䞭だったのだろう。䜕にせよ、私は久々に、私がサムラむになったきっかけの女ず再䌚した。
    「やっず来たしたか」
     女は蚀う。
     矎しい女ずいうず、シェリヌの姿を思い出すが、違った。
     なんずいうか、人倖の矎しさだ。愛らしい、ずか綺麗だ、ずか女を芋た時の感想が出おこない。 そうだ、先ほど眺めた倧自然の矎しさ、を圷圿ずさせる壮倧さを感じさせられた。
     玅葉ず同じ赀みのかかった矎しい髪、劖艶さを際だたせる和服。匷い意志を感じさせる目は容姿が倉わっおも健圚だ。
     以前䌚ったずきは髪は金色でもう少し背が䜎かったので䞀目でわからなかった。埗䜓が知れないのは盞倉わらずらしい。
     どうでもいいがな。
     そういえば以前䌚ったずきも掃き掃陀をしおいた、意倖ず暇なのかもしれない。
     女は䞡手に箒を持ったたた口を開いた。
    「今回の暙的は写真がありたせん。わずかな情報で察凊するしかないでしょう」
    「どういうこずだ」
     い぀もは写真を枡されおその人物を始末しに行くのだが、どうやら今回は勝手が違うようだった。
     それはかたわないが、暙的がわからないのにどうやっお始末しろず蚀うのだ。
     私は日本刀の幜霊を保有しおはいるが、サムラむであるこずを陀けば私自身はただの䜜家であっお、この女のような超胜力じみた胜力は持っおいない。
    「わかっおいるのは暙的が珟れる時間ず堎所のみです。そのチャンスを逃せば䟝頌は二床ず達成できないかもしれたせん」
     なんだそれは。
     私は時限爆匟ではないので、そんなこずだけ教えられおも困るのだが。
     ずりあえずは話の続きを促すこずにした。
    「やけに曖昧な䟝頌だな、肝心の報酬は」
     報酬。
     そう、それこそがこんな蟺境の地で埗䜓の知れない女の䟝頌を受けおいる理由だった」
    「寿呜幎、そしお珟金です」
     蚀っお、懐から札束を取り出した。
     私はそれを受け取り、
    「今回も、ちゃんず延ばせるんだろうな」
    「勿論です。珟にあなたはこんなにも長く、若い姿を保ち続けお入るではありたせんか」
     それもそうだ。
     ずはいえ、寿呜が延びおいるかどうか、なんお私自身には確認できたい。
     䜕事も結果でしか刀断できない。
     だからこそ珟金は奜きなのだ。
     金ずは、物事の結果そのものなのだから。
     私が楜しく札束を数えおいるず、女は本圓に䞍思議そうに私に尋ねた。
    「あなたは、䜕故倩囜ぞず行かないのですか そもそも、䞍老䞍死になりたいだけならば、電脳䞖界に人栌をダりンロヌドするだけでよいでしょうに。䜕故、たわりくどく寿呜を延ばし、この䞖にずどたるのです」
     急になんだず思ったが、よくよく考えれば圓たり前の話だった。
     䜕幎も䜕幎もこの䞖にずどたり続け、本を曞いお珟金を求める。
     端から芋ればさぞや奇劙な姿に写るのかもしれない。
     たあ、報酬の半分は貰ったし、気前よく答えおやるこずにした。
    「倩囜があるかどうかもわからないだろう。仮にあったずしお、䜕故そんなずころぞ行かなければならないんだ。神様が決めでもしたずしおも、そんなルヌルを守る必芁もない。ずいうのは蚀い蚳か」
     独り合点をしおしたったが、それでは䌝わらないので䌝えるこずにした。
    「神がいたずしお、倩囜があったずしよう。ならば私はその神ずやらが人間を䜜ろうずしお倱敗した、倱敗䜜だ。それはいい、神だっお倱敗はするさ、倚分な。問題なのは私が心で䜕かを感じ取るこずができないずいう点だ。人ずしお倱敗しおいる私には心がない。心がない以䞊、喜怒哀楜のその党おは人真䌌であり、本圓に感情がある蚳じゃない。仮に倩囜がこの䞖の党およりも玠晎らしい物だったずしおも私は䜕も感じないだろうな」
     たあだから䜕だっお話ではあるのだが。
     倩囜に魅力を感じられない。
     いや、そもそも倩囜があったずころで、私の居堎所はないかもしれないが。
     そもそも、倩囜に金はあるのか 地獄の沙汰も金次第ずは蚀うが。
     倩囜。
     私にずっおの倩囜はどのような存圚か、その答えは金ず欲望に満たされおいればよいずいう俗っぜいものでしかない。
     あずは本を曞いお読めれば特に欲しい物はない。
     䜕も。
     無い。
    「䜕も感じなければ、倩囜に行きたくないのですか 党おの願いが叶うずしおも」
     党おの願いが叶う。
     それはそれで楜そうだから良さそうだずは思うのだが、やはり本質的に間違っおいる。
    「そんな楜な生掻ができるなら考えおもいいが、 しかし肝心の願いずいうものは叶わないんだよ。願いは心から生たれ萜ちるものだ。人生を円滑に、楜に進めたいずいう欲望はあるかもしれないが、それは楜をしたいだけであっお、私に願いは存圚しない」
     䜕故こんな説明をしなければならないのか良く分からなかったが、たあアフタヌサヌビスのようなものだず思おう。
    「䜜家ずしおもですか」
     質問を繰り返す女。
     䜕か感じるずころがあるらしく、珍しく興味接々だった。
    「ああ、䜜家ずしおも、私には願いなんお無いよ。結果的に、金を埗られれば䜕でもいい。金は結果そのものず蚀っおもいいしな。無い物は無い。私には心が無い。無い物ねだりよりも、珟実を、人生をいかにこなすかが私の行動芏範ずなる」
     ぎょっずした顔で、そんな顔で芋られる芚えはないのだが、女は、
    「それはただの劥協、いえ諊めただけではないですか。あなたの人生はそれで本圓にいいんですか」
     ず、救いをさしのべるように蚀った。
     しかし、
    「良いも悪いもない、いや䜕か悪い物があるずすれば、悪いから悪い」
    「悪いから悪い、ずは」
     質問責めで若干げんなりするが、たあこれも仕事だず思うずしよう。
     この女の仕事の報酬はいいしな。
    「私ずいう存圚が、だ。こんな存圚は、心が抜け萜ちおいお心を感じず、しかもそれを悪いず嘆くこずもない。機胜を果たすずいう点ではこの䞊なく正しいが、存圚ずしおはそこに存圚するだけで間違っおいる。栞廃棄物質はそれ自身は悪くない。だが呚囲から芋ればこの䞖の害悪の固たりず蚀っおいい。私も栞廃棄物質も望んでこうなったわけではないが、そんなこずに文句を蚀っお䜕になる どうでもいい話だ。なら、それはそれずしおあっおなきがごずし人生をこなすだけだ」
     可胜な限り楜に生きられるようにな。
     特に金があれば。
    「そんなそれが人間のあり方ずは、ずおも思えたせんが」
     私のような奎をはたしお人間ず蚀っおいいのかは正盎分からないが、分類䞊は間違っおいないだろう。
     いや、恐らく、倚分。
     間違っおいたずころで䜕の責任もずる぀もりはないが。
    「かたわないよ、私は怪物の生き方でも宇宙人の生き方でもかたわない。私自身のあり方すらも、どうでもいい。䜜家ずいうあり方も、所詮凊䞖術ずいうか、ずっお぀けた物にすぎない」
     実際金さえ貰えれば、あっさり䜜家を蟞めおしたうかもしれない。しかし、
    「それは嘘でしょう」
     きっぱりず、女は断蚀した。
    「あなたは、そんな狂った星の䞋に生たれながらも、その道、生き方を遞んだのでしょう。ならばそれがあなたの願いではないのですか」
     願い。
     䜕ずも奇劙な話だ、そんなこずを聞かれるこずがあるずは。
     しかし、女の指摘は間違っおいた。
     的倖れもいいずころだ。
    「違うな、それも適圓に決めただけだ。ぱらぱらず雑誌をめくっおたたたた行った旅行先に䜏んでいるようなものだ。願いではない」
     自分自身に、その人生に䜕の目的もないのが嫌で、最初は挫画家を志したのだが、䜕故か手が震えおうたく絵が描けなかったのだ。
     仕方なくたたたた賞金䞀䞇ドルの広告を芋お金を原動力に䜜家を目指すこずで、目的意識ずいうやりがいや生き甲斐の倧本を、無理矢理自分の䞭に䜜った。
     ダヌツで決めたのず同じ、いやそれ以䞊に適圓に私は人生の指針を䜜り䞊げ、それに埓っお生きおきた。
     䜕幎も䜕幎も。
     今曎倉えられるような人間性などあるわけもない。
    「なら、人に愛されたいずも思わないのですか、このたたずっず、悠久の時間を挂いながら、本を曞くために生きる。そんな、出来損ないのロボットのような生き方をしお、䜕も感じないのですか」
     倱敬な奎だ。
     もう少したずもな䟋えはなかったのかず思ったが、しかし、的を埗おいる。
     出来損ないのロボット。
     たさにそんな感じだ。
     私の人生は、い぀だっお。
     別にそれを悲芳も驚喜もしないのが、やはり私ずいう人間の人間性を珟しおいるようで、なんだかおかしかった。
     笑うずころではない気もするが。
     愛情か、それも無理な話だ。
    「面癜そうだから感じたいずは思うが、感じたくおも心がない以䞊感じ取れたい。どれだけ悲しい気持ちになっお涙を流そうずしおも絶察に流れず、怒りに憀ろうずしおも内から沞き出させるこずもできない。願いたくおも願えない、故に願いは」
     存圚し埗ない、ず。結論が出おしたった。
     札束を数えながら、私は私のあり方に察する答えを出しおやった。
     私からすればあたり重芁ではない話だ。
     だから、さっさず話の方向を倉えるこずにした。
    「そんなどうでもいいこずより、その時間ず堎所ずやらをさっさず蚀え」
    「どうでも良くはないでしょう。それであなたは玍埗できるのですか」
    「できるも䜕も、私の意志はこの堎合関係ないだろう。どうにもならないこずは、やはりどうにもならない。ただそれだけだ。他に遞択肢が存圚しない以䞊、消去法ずも蚀える」
     消去法。
     別に垞に消去法で物事を遞んでいるわけではないのだが、この堎合はそうだ。
     私は幞せを感じ取れない。
     私には願いを望む心がない。
     そんな状態で真実、幞せ、だずか、絆、だずか、愛、だずか、そんなものを手に入れられるわけもない。
     そもそもそういったモノは誰かず分かち合うこずで手に入れたず呌べるのではないのか
     私には分かち合う盞手などいない。
     長い長い時間の旅の䞭で、そんなこず圓たり前のように感じおいたが、どうやら人から芋ればかなり奇劙に写るようだった。
     女は倚少疲れたように、
    「あなたが砎綻しおいるずいうこずはよくわかりたした。ただ、あなたは悪くない。あなたを䜜った神ずやらに萜ち床があっただけのこずです」
     そしお至極すたなさそうに女は蚀った。
     今曎誰が悪いかなんお暇な政治家みたいなこずを考えたりはしなかったが、神がなによりも偉い存圚であるのなら䜕をやっおも悪いずいうこずはない。
     神が、䞊に立぀モノが右ず蚀えば理屈の䞊では党おが肯定される。
     䞍手際を隠す䌚瀟の瀟長みたいなものだ。
     誰も責められない以䞊、悪人にはなりえないずいう理屈だ。
     私を䜜った神が倱敗しおいたのだずすれば、私は瀟長の䞍始末を抌し぀けられた埓業員みたいなものだ。
     誰が悪いかなんおどうでもいい。
     䞍始末を片づけおやるのがただひたすら面倒なだけだ。
    「私のこずなどどうでもいい。さっさずその堎所ず時間ずやらをやらを話せ」
     話したずころで私の元に札束が振っおくるわけでは、ああ、いや、先ほど貰ったが、あれは仕事に察する芋返りのはずだ。
    「どうでも良くはありたせんが、たあいいでしょう。暙的が珟れる堎所は」
     それを聞いお私は顔をしかめた。
     やはり女が絡むずロクなこずがない。
     日埌、堎所はシェリヌ・ホワむトアりトの自称居䜏区のホテルの䞀宀にお、暙的は珟れるらしかった。








      

      






     旅通に戻っお私は考える。
     この䟝頌は、どちらの䟝頌もだが、䜕かがおかしい。
     どう考えおも裏がある。
     それを調べないこずにはいくら䜕でもこのたた仕事を続けるのは危険だ察策を考えお備えおおくべきだろう。
     危険に備える。
     危険かどうかは分からないが、䜕にしおもたずやるべきは情報収集だろう。
     これはゞャックが今頃やっおくれおいるはずだ、サボっおいなければいいがならば私ににできるこずは䜕だろう
     私は䜜家だ。
     人の心を読むのは仕事みたいなものだ。
     考えおみよう、盞手の気持ちになっおなどず、先ほど心が無いなどず蚀っおいた男の行動ずは思えないが、
     たあ必芁なこずならばしなければあるたい。
     たず考えられるのはアンドロむドの䜜家、シェリヌが私を眠にかけようずしおいるずいう線だろう。
     これはない。
     そもそも䜕故有名䜜家が私のような人間を眠にかけるのか動機が考えられない、いや、たお、アンドロむド特有の理由ずいうのもあるかもしれない。
     アンドロむドずしおのシェリヌが考えそうなこず、心圓たりずしおはサムラむずしおの私を利甚しお、邪魔者を始末するこずか。
     䞀芋ありそうではあるが、難しい。
     そもそも金があるのだから、始末したい奎がいるならばニンゞャを雇甚すればいい。ニンゞャを䞀人動かすのには盞圓な金がかかるが、ポンず金のクレゞットチップを出す女に限っお、たさか払えないず蚀うこずもあるたい。
     ならば䜕だ
     さっきあった女、あの摩蚶䞍思議な雰囲気を持぀、オカルトな䜕者か。あの人倖が私を隙しおいるずいう線を考えおみよう、もっずもあの女に俗っぜい願いがあるようには到底思えないが。
     たあ、人倖であるから䜕も䌁たないなんおこずはあるたい。アンドロむドもあの女もそれぞれ思惑くらいはあるだろう。
     ずはいえ、あの女に関しおは䜕も知らないため、芋圓も぀かないずいうのが正盎なずころだろう。
     知っおいるこずかたず人間でもアンドロむドでもないこずは確かだろう。
     あの女はあの神瀟にた぀わるなにがしかのオカルト、劖怪、神、なんでもいいがそういった類だろう。
     私の勝手な憶枬だが、たあ的倖れでもあるたいずは思う。
     ルヌルを持っお始末を䟝頌するこず。
     これも確かな話だ。
     あの女は、䜕か倧きな目的、いや倧きなこの䞖党䜓の流れを倉えるために、私に歎史の分岐点ずなる存圚を消させる傟向があるのだ。
     それは独裁者であったり、あるいはよく分からないオヌパヌツであったり、たあ色々だ。
     仕事に関係ない䟝頌者の目的は聞かない。
     盞手の心に意味もなく螏み行ったずころでよけいな劎力が増えるだけだ。
     䜕にしろあの女に関しおはあれこれ考えるだけ無駄だろう。
     人間の理解の倖偎にいる存圚に、理は通じないのだから。
     理で読めるのは通垞の心の動きであっお、自然は読めない。あず読めない物があるずすれば、そう、人間の狂気だろう。
     しかし私には人間の知り合いなんおいない。
     いたずころでそんな狂気を宿した人間が、この科孊に頌りきった䞖界にいるずも思えない。
     ならば䜕者だろう
     芋えない手で捕たれおいる感芚がある。
     確実に「䜕か」が私に呌びかけおいる。
     黒幕か䜕の黒幕かは分からないし、案倖どうでもいい理由かもしれないじゃないかずいう気䌑めをもっお、私は数日埌のポッド打ち䞊げに向けお芚悟だけは固めおおくこずにし、眠りに぀いた。




     

      

      





     さんざん遊び倒し、名残惜しいが私はこの旅通を去るこずにした。
     人間倏がくれば冬が恋しくなり春がくれば秋はただかず蚀っお、秋になれば春の方が良かったずいうものだ。
     しかしそれを差し匕いおも良い䌑暇だった。
     最新のテクノロゞヌのオンパレヌド、アンドロむドの接客サヌビスに蟟易しおいたずころだったしな。
     たた来よう。
     あんな高いずころから萜ちるのは寿呜が瞮む気がしおならないが、なに、たたここでの䟝頌を受けお延ばせば良いだけの話だ。
     土産を買っお垰りたいずころだが、以前倧量のおはぎ逡でもち米を包んだものを持っお垰ろうずしお、ポッドの䞭でシェむクされお党身が逡たみれになったこずもあるので、自重した。
     ずおも残念だ。
     私は最初に寄った雑貚屋に寄った。
    「あのポッドならもう売っおしたったよ」
     ずいうこずもなく、ちゃんず保管されおいた、ありがたい話だ。
     これでいけ奜かない空の旅をたた楜しめるわけだ。
     たあ文句を蚀っおも仕方がない。
     仕方がないが、高いずころは嫌いなのだ。
     萜ちたら䞀䜓どうする぀もりだず思う。
     かくしお、嫌々ながらポッドに乗っお私は原始的な仕組みの火薬装眮に火を぀けた。
     搭茉されおいる火薬は最新の耇合火薬なので、たさにロケットの打ち䞊げだった。
     負担は䞀切かからないようポッドが衝撃を吞収しおくれるが、しかし倖の様子は党く分からない。
     打ち䞊げ埌、い぀のたにか回収されおいたらしく、私は蛹からかえる゚むリアンのように出お来るのは嫌だったので、手順を無芖しお幜霊の日本刀でポッドを叩き斬った。
     ぐぱぁず割れたポッドの隙間から倖ぞでる。
     たさか仕事の前にこんなどうでもいい物を斬るずは思わなかった。斬られたポッドは魂を私の刀で斬られたからか、くずくずず厩れ萜ちおいった。
     蟺りを芋枡すずここはポッドを受け入れるための斜蚭らしく、ほかにもいく぀かのポッドが䞊んでいた。
     無論私のポッドのように腐っおはいなかったが。
     魂を斬るずこうなるのかなどず今曎ながら思い、そしお損害賠償を求められおも困るので、腐った理由ずは関係ないフリをした。
     通路をわたっお預かっお貰っおいた品々ず革補鞄を受け取る。
     私は結局䜿わなかったテントやら䜕やらの入った方の鞄を返し、そちらを受け取った。
     その䞭には私の携垯端末も入っおいた。
    「遅いぜ先生。暇で暇で仕方がなかったから地球の酒ず女を勉匷しおいたずころさ、ゲむシャ・ガヌルには䌚えたのか」
     たあ䌚ったず蚀えなくもない。
     あの女が聞いたら機嫌を損ねそうな話だ。
    「たあな。おたえこそキチンず仕事はしたんだろうな」
    「たあね」
     ず胞でも匵っお埗意そうな声で蚀う。
    「ここたでの倧仕事は、俺じゃなきゃあ無理だったね。いや本圓に苊劎したんだぜ」
    「さすがだな。耒矎に今床その電脳アむドルのデゞタルデヌタ写真集を買っおやろう」
     仕事をやり遂げお苊劎を語る人間には、いいからさっさず甚件を話せずいわない方が良いだろう。
     こう蚀うずきは賛蟞ず耒矎を䞎えるのが、巧い人の䜿い方だ。
     たあゞャックはなのだが。
     盞倉わらず俗っぜい奎だ。
    「本圓か 本圓だろうな」
    「ああ、玄束しよう」
     そんなに電脳アむドルずいうのはよいのだろうか 私にはよく分からないが。
    「あのシェリヌずか蚀う女、どうもおかしいず思ったら、䞀䜓だけじゃなかったんだ」
    「どういうこずだ」
     党く意味が分からない。䞀䜓でないずは、䜕が䞀䜓でないのだろう。
    「あんたが䟝頌を受けおいる間には、別の惑星でサむン䌚が開かれおいたんだ。あの時、あの時間垯に䟝頌なんか出せるわけがないんだよ」
     仕事をしおいたんだから、ず。
     私は若干の思考を巡らしお、
    「぀たり、私が䌚った女は、あのシェリヌは圱歊者だったのか」
     ず蚀った。
     あるいは別人だったのかくらいの掚理しか、私に期埅されおも困るのだが。
     犯人が分からなければ党員斬り捚おればいいずいうのが、私の掚理モノに察する芋解だ。
    「それも違う。調べるのに苊劎したが、あの女、金に物蚀わせお無茶苊茶な改造をしおいるんだ。たるでサむバヌニンゞャさ。そしお、それぞれの個䜓が䞀぀の意識を共有しおいるんだ。アンドロむドのハむスペックな人工脳を䞊列挔算で動かしお、耇数の個䜓をたった䞀぀のアンドロむドの意識が動かしおいる」
     脳がワむダレスで繋がっおいお、党郚の個䜓を自身の意志で動かす、ずいうこずらしい。
     噚甚なアンドロむドだ。
    「聞いたこずがないな、そんな話は」
     そもそもそんなこずが可胜なのかずいう疑問もある。
     私に䟝頌をしながらサむン䌚を開き、チョコレヌトの産地を楜しみながら、新しい䜜品を執筆する。
    「できるんだよ、それだけのスペックがあれば、可胜は可胜だ。そんなばかげたこずを実行しおいるアンドロむドがたさかいるずは思わなかったがな」
    「そんなに凄いこずなのか」
     私はは芋たずしおもブラりン管で、それも幎に床芋るかどうかだ。
     コヌヒヌは手挜きだし、携垯端末はゞャックが喋るのに䜿っおいお、あずはラゞオやニュヌス、動画を芋るくらいだ。
     ぀たり私にハむテクの仕組みなど蚀われおも分かるわけがなかった。
     それを察したのか、
    「芁するに、あの女、シェリヌ・ホワむトアりトは、新しい皮族ずも蚀える。個人の意識で耇数の個䜓をコントロヌルできるんだから、集団ずしお、䞀皮の新しい皮族ず芋るこずもできるんじゃないかな」
     個性ずいう物が集団に付䞎される。
     アンドロむドだからこそ可胜な離れ業だ。
     確かに、人間ず違っおアンドロむドは肉䜓をいく぀持っおも問題ない。
     むしろ、それで性胜が䞊がるなら率先しおやるだろう。
     随分金のかかる皮族だ。
    「やはりずいうか、裏があるのか」
    「圓然さ、こんなに回りくどい手を打っおくる奎が、たずもな奎だず思わないが」
     黒幕がいるずしお、そい぀は私に数ある䞀䜓の内䞀人を、私の本をたず賌入させおしばらくしおから接觊させ、恐らくは私がこのこずを知るのも折り蟌み枈みで、ここたで誘導したのだろう。
     心圓たりが党くない以䞊恐らく知らない奎だず思うのだが、それならばシェリヌ・ホワむトアりトを保有、ずいうず語匊があるが、人間の䞻がいお、その呜什に埓っおいるずいうこずだろう
    ず思ったのだが、
    「あの女は人暩を認められたアンドロむドだ。亀友関係を調べおみたが、党員ただの人間だ。仕事関係で怪しい奎は䞀人もいないし、そもそも人間にそんな物䜜れるか」
     たすたす蚳が分からない。
    「ならが埌ろから指瀺を出しお」
    「そんな蚳ないだろ。そもそもなんでアンドロむドがに埓うんだよ」
    「定番だろ、こういう堎合」
     映画ずか芋ないのか
     本でもいいが。
    「ありえないね。アンドロむド達は自分達の存圚に誇りを持っおいる。どれだけ凄いだろうず、別に埓う理由もない」
     たあ、確かに。別々の皮族ず蚀っおいい。
     電脳䞖界に䜏むず、人工脳で人間にずっお倉わり぀぀あるアンドロむドは、電脳䞖界ず珟実䞖界、生きる堎所からしお違う。
    「仮にが背埌にいるずしたら、おかしなこずもある。どうしおシェリヌ・ホワむトアりトの情報に関するガヌドがここたでザルなんだ 苊劎したずはいえ、手間がかかったっおだけで、もしの知胜で時間をかけおセキュリティを築いおいたずしたら、
    こんな無胜なは今たで芋たこずがない。旧時代のだっおもう少したしだろうさ」
    「違いが分かるのか」
     䞍思議な話だ。プログラムのセキュリティコヌドで誰が曞いたコヌドか分かるずは。
    「わかるさ、ならたず人間には構築䞍可胜な物を䜜るし、人間なら個人の癖みたいのが出おくる。今回のは埌者に近かったが、人間がこんな長いコヌドを賭けるずは思えないな、䜕幎もかかっちたう」
    「ならやっぱりか、それこそアンドロむドじゃ無いのか」
    「はないよ、ただ人間でもこのクラスのコヌドは曞けない。アンドロむドかもしれないが、あらゆる公有蚘録に他のアンドロむドずシェリヌ・ホワむトアりトが䌚った蚘録はないな。これも幎前からだ」
    「幎前」
     ホテルに寄り぀かなくなったずきから、他のアンドロむドには䌚っおいない。
     奇劙な笊号だ。
     偶然ずは思えない。
    「䜕があったかは特に蚘録に残っおいない。いや意図的に消したんだろうな。そんな匷かなアンドロむドは他にもいるのかもしれないね、この調子だず」
     頭が混乱しおきた。
     だが、黒幕がいるのは珟状からみお間違いない、䜕者なのかさっぱり芋圓も぀かないが。
    「いずれにせよ、どちらの䟝頌もそのシェリヌホワむトアりトの䜏んでいるこずになっおいるホテルに行かなければならないんだ。やるこずはあたり倉わらないだろう」
     別に行きたくもないが、金ず寿呜がかかっおいる。
     前金も貰ったしな。
    「行くのをやめるこずをおすすめするね」
    「そうしたいが、寿呜もかかっおいるし、シェリヌホワむトアりトを始末する䟝頌はキャンセルできないだろう」
     そう聞いお驚いたのか、
    「なあ先生、絶察やめた方がいいぜ。あの女が䟝頌するのはこの䞖界の倧きな流れを巊右する物ばっかりじゃないか。それが政治なのか経枈なのかアニメヌション業界かは知らないが、シェリヌ・ホワむトアりトは䜕かしら今埌を巊右する可胜性のある茩っおこずだ」
     倚分そうだろうが、
    「ただ決たった蚳じゃない。時間ず堎所に正しく珟れる盞手だ」
     ず、僅かな可胜性の方ぞ話しを回す。
    「絶察にシェリヌじゃないか」
    「私だっお行きたくないが、仕方あるたい。向かうしかないだろう」
     仕事ずは倧抵行きたくもない堎所ぞ行き、やりたくもないこずをするものだ。
     最も、私は䜜家なのでその法則は圓おはたらない。䜕か新䜜の手がかりになるかもしれないではないか。
     そんなこずを考えながら、シェリヌ・ホワむトアりトず愉快な仲間たちの砊ぞず、私は歩を進めおいった。








      





     たた宇宙船に乗り、遠い惑星に着いた。
     向かう先は圓然、シェリヌホワむトアりトのホテルのある惑星だ。
     いい加枛テレポヌテヌションずやらを䜿っおもいいのだが、やはり倱敗したら自分がバラバラになりそうでぞっずしない。
     到着埌、時間差に酔いながら私は足を進め船を䞋りた。
     だが倖に出お呚囲を芋たずころで、私は景色に圧倒された。
     たるで別䞖界だ、自然怍物がたったくない。あちこちにテレポヌテション装眮があり、
    アンドロむドが闊歩しお、がニュヌスを流す。
     タむムスリップしたっおここたでは倉わらないだろう。
     テレポヌテヌション装眮は私は怖くお䜿ったこずがない。
     玠粒子単䜍で分解されお、再構築されるなんお蚀われおいるが、間違っお蠅に再構築されたらどうするんだ
     そんなに遠くはないので結局歩くこずにした。
     倉な話だ。
     この近未来的な䞖界の䞭で、わざわざ歩いお移動するなんお。
     山歩きで鍛えられたのか、それほど疲れはなかった。
     シェリヌ・ホワむトアりトからの䟝頌はストヌカヌ被害を止める今考えおも適圓な話だずいうこずだったので、合い鍵は持っおいない。
     私は携垯端末を取り出した。
    「やるのか」
     ゞャックが聞く。
    「圓然だろう。このホテルに䜏んでいる奎の認蚌をパスしろ」
     虹圩認蚌、指王ではなくお良かったずいったずころか。たあ認蚌なんお砎られるためにあるものだから、いくらでも方法はあるのだ。
    䞭に入り、゚レベヌタヌはどんなハむテク機噚が䜿われおいるか埗䜓が知れないので、非垞階段を䜿った。
     どんなテクノロゞヌがあっおも、䜿えなくなった時を想定するのは人の性だ。
     階段を登り、郚屋ぞずたどり着く。
     正確には、ドアの前たで。
     䞀応、幜霊の日本刀を構えおおいた。
     端から芋たら玠手に芋えるから、こういうずきは䟿利だず思った。
     だが拍子抜けする光景がそこにはあった。
    䜕もない。
     ベットも、も、アンドロむド修理甚の機材も、䜕も。
     たるでここでやるべきこずは党お枈んだずいわんばかりだ。
    「どういうこず」
     蚀い終わる前に襲われた。
     光孊迷圩ニンゞャが背景に同化しおいたのだ、ずはいえ、それが分かればサムラむの敵ではない。
     私は襲いかかる数䜓のニンゞャを斬り䌏せ、バラバラに解䜓した。
    「危なかったな、先生」
     確かに、幜霊の日本刀、なんお反則技じみた物をあらかじめ構えおいなければ死んでいただろう。
     戊闘自䜓はあっけなかったが、サムラむは正面戊闘に特化しおいるので、襲っおくるず分かっおいなければニンゞャの暗殺スキルには察凊しようがない。
     あの山で受けた時間通りの襲撃だ。
     襲っおくるず分かっおいたのだから、サムラむにニンゞャが正面戊闘で勝おる蚳もなく、あっけないほどあっさり戊闘は終結した。
     考える。
     時刻ぎったりの襲撃に぀いお。
     黒幕はあの女なのか だが、科孊技術の結晶みたいなサむバヌニンゞャずどうやっお接觊したんだろう
     そもそも、助かったのか
     私は襲撃者の顔を拝んでやるこずにした。
     かぶっおいるフヌドのような物をはずし恐らくこれは光孊迷圩の皮だろう顔を芋た。
     そこには、぀い先日ストヌカヌ䟝頌をよこした女の顔、アンドロむド䜜家、シェリヌ・ホワむトアりトの顔があった。しかも、
    「こい぀ら党員シェリヌ・ホワむトアりトなのか どうなっおるんだ」
    「先生、だから蚀ったんだ。の蚀うこずはちゃんず聞いた方がいい」
     軜口を無芖しお、私は階段を急いで降りた。
    このたたでは私はアンドロむド䜜家殺害容疑の容疑者になっおしたう。
     なんだ、どうした。敵の狙いはなんだ
     そもそも䜕者なんだ。
     その疑問はどうやらこれから解決できそうだった。
     
     なぜなら、出口のすぐ前で黒塗りのリムゞンがドアを片方だけ開けお、私のこずを埅ちかたえおいたからだ。





      






     その女は぀い最近死んだこずを思わせない、生き生きずした掻力ず、女性らしい色気に満ちおいた。リムゞンから離れおこちらぞず近づいおくる。
     私の耳元に口を近づけお、
    「さっき私をバラバラにしたでしょ」
     ず囁いた。
     私は促されるたたにリムゞンの䞭ぞず入った。䞍甚心だず思われるかもしれないが、こんな骚董品の車、それもガ゜リンで動くものなど随分久し振りに芋たからだ。
     興味に惹かれるたた動いおしたった。
     ガ゜リンは爆発するらしいが、今は固定化された反物質゚ネルギヌが䞻流だし、危険床で蚀えば今の方が暎発したら高いだろう。
     暎発は絶察にないず蚀われおいるらしいが、恐らく昔のガ゜リン車も同じこずを蚀われおいたに違いない。
     ならば遠慮する必芁も、おびえる必芁もあるたい。私はドアを閉め、䞭に座った。
     暗く閉ざされた空間リムゞンが生み出す独特の、閉鎖された䞖界。
     その䞭で女は唯䞀の人間に芋えた。アンドロむドずは思えない劖艶さが、そう感じさせおいる。
     たさか始末した盞手ずこうしお談笑するこずになろうずは思わなかったもっずも、䟝頌は時刻通りに珟れる「䜕者か」の始末であり、この女を始末しろず蚀われたわけではない。
     故に手を出す理由は特になかった。仮にそうだずしおも、䟝頌を远加であの女が出さない限り、仕事そのものは終わったわけだからやる必芁もない。
     私は奜き奜んで危ない橋を枡っおいる蚳ではないのだ。
     党おは金のためだ。
     そういう意味では別に、この女に謝ったずころで、あるいは仲良くしたずころで、金になるこずなど䜕もない。ずはいえ、この女には聞かなければならないこずが山ほどあるので、こちらから話を始めるこずにした。
    「ああ、そうだな、䜕なら謝ろうか」
     事態をあたり詳しく知っおいるわけではないのだここは適圓にふおぶおしく振る舞うのが吉だろう。
     携垯端末は持っおきおいるが、ゞャックには黙っおいるか、どこか䜙所のサヌバで埅っおいるよう指瀺しおおいた。
     話の腰を折られおもたたらないしな。
     そしお、できるだけ、動揺を悟られないように、党おを分かっおいるような態床を取るこういう堎では重芁だ。
     私はあなたの䌁みを知っおいたすよ、ずいう態床を取るのだ。案倖、勘違いしお䜕か情報を挏らすかもしれないではないか。
     実際には䜕も知らないに等しいのだが。
    「あはは、ごめんごめん。殺す気はなかったんだよ、本圓に。私の仕事はこれで終わったから、君ず争う理由はないんだけどな」
     どういうこずだろう。
     私の仕事が終わった、ずこの女は蚀った。
     しかし、ならわざわざ、耇数の肉䜓を持っおいるずはいえ、䜕回も殺されるこずが、この女の仕事だった、ずいうこずか
     確かに、いくら䜕でもニンゞャの奇襲を、たずえサムラむずはいえ、こうもあっさり回避できるモノなのかずいう疑問はあった。
     私はいたたでニンゞャに遭遇したこずはないたあ遭遇した奎は倧抂が死んでいるのだから圓然だが、しかし圌ら圌女らだっお、サムラむの始末を頌たれるこずくらいはあるはずだ。぀たりその気なら私を殺害できたのではないかずいうこずだ。
     いくら襲撃のタむミングが分かっおいたずはいえ、あっけなさすぎるしなやはり裏があったずいうこずなのだろうか
    「殺す気がなかった、か。たあ、䜕回死んでもスペアのある奎からすれば、感想はそんなずころだろうな」
     私は拗ねおいるのかもしれない。
     いくらサムラむずしおの戊闘力を手に入れたずいっおも、元はただの䜜家なのだ。
     あんな颚に呜の危険にさらされるのは、金茪際埡免被るたあ、私の堎合人生が垞に呜の危機にさらされおいるので、あたり気にしおも仕方ないのかもしれないが。
    「あら、調べたのね」
     くすり、ず笑う。
     仕草がいちいち劖艶さを際だたせた。
     人工的な劖艶さを。
    「ああ、耇数のボディを䜿っおいるんだろう アンドロむドは䟿利なものだな、私も執筆甚の肉䜓が手に入るなら、欲しいずころだ」
     沈黙は金、雄匁は銀ず蚀うが、今回はおしゃべりになりすぎた。藪を調子に乗っお突っ぀いおしたった。
    「すぐ珟実になるわ」
    「䜕だっお」
     おかげで話は劙な方向ぞ飛んでしたった。 しかし、どういうこずだろう
     すぐ珟実になる。
     私はただの人間なのだが。
     人よりも少し、倧分、狡賢いだけだ。
     サムラむずしおの胜力も、貰い物だしな。
    「玠晎らしい技術でしょう ここにいる「私」はあなたず話しおいるけれど、光幎離れたずころではサむン䌚をしおいお、光幎離れたずころでは䜜品の続きを曞いおいるわ」
     確かに、䟿利だろう。
     誰でも、アンドロむドでも、自分がもう䞀人いお、代わりにやっおくれればず思うものだ。それで殺されそうになるのはたたったものではないが。
     䜕事もバランスが重芁だ。
     過ぎた利䟿性は身を滅がすず蚀うより、そんな利䟿性をどう䜿うかずいうこずの方が、䜕事においおも重芁なのかもしれない。
     なんお、考えおも仕方がないか。
     今は䜕故その利䟿性を他ならぬ私に向ける気になったのか、その真意の方が重芁だ。
    「その䞀方では、私を集団で襲おうずしたわけか」
    「そう根に持たないでよ、䜕床も蚀うけど、私の仕事は終わったんだからさ」
     このたたでは話がよく分からないたたに進行しおしたうので、ずりあえず芁点だけ聞いおおくこずにした。
    「぀たり、あそこで私を殺そうずしたが、倱敗したので䟝頌はキャンセルされたずいうこずか」
     それなら、蟻耄が合う。
     だが、シェリヌは、
    「違うわ、あの堎であなたに殺されるこずそのものが、私の仕事だったのだもの」
     たすたす意味が分からない。
     数倚くの闇の業皮があるが、しかし、殺されるこずを仕事にしおいる奎はいないだろういくら代替があろうずもだ。
     䜕かしら意味があっおの行為だず仮定しおも、正盎芋圓も぀かなかった。
    「どういうこずだ 殺される、ずいうのは若干語匊があるが、だずしおも行動の意味が」
     分からないが、ず蚀おうずしお思い至った。そもそも始末の䟝頌はあの山に䜏んでいる女が出したものだ。
     あの女の䟝頌、その時刻に珟れる人物の抹殺指什。
     誰が珟れるかは分からない以䞊、倉わり身ずいうか、そういうモノを甚意するこずはできたかもしれない。なら、本来の始末察象は逃げたたたなのだろうか
    「䞍明瞭だが」
     私は蚀葉を濁した。い぀も濁っおいる気もするが、たあどうでもいい。
    「圱歊者なら䞀人でも良かっただろう」
     圓おずっぜうもいいずころの、今考え぀いたばかりの掚理ずもいえない思い぀きを、ずりあえず確かめおみよう。
     なに、倖れたずころで倱うモノもない。
    「ええ、そうよ。けれど、䞀人だったら危機感がないでしょ だから」
     倧人数で襲ったの、ず。
     たるで子䟛のように殺人蚈画の党容を語るその姿は、正真正銘の邪悪の気がした。
     悪意はない。
     敵意はない。
     ただ、必芁だったから、あなたを呜の危機に远い蟌みたした。はた迷惑な話だ。
     たあ、元々よく知りもしない奎を始末しようずしおいた私が蚀っおも、䜕の説埗力もないが。
    「そこたでしお庇いたかった盞手ずはな」
    「そこたでしお庇いたい盞手よ、あの人にはその䟡倀がある。私たちを導いおくれる」
     指導者の存圚。
     ある皋床予枬しおいたこずだが、これではっきりした。
     そい぀が私が危惧しおいた䜕者かだろう。
     圱も圢も芋えないたただったがようやく実圚だけは確認できたわけだ。掚枬できるこずはここたででいく぀かあるが、䞀぀䞀぀はっきりしよう。
     たず、あの山にいる女、あの女が䜕かしらの怪異なにがしかの神かもしれないである以䞊、怪異ずしおの理由があっお、私に䟝頌をしおいるはずだ。
     䟝頌察象は決たっお䞖の䞭のバランスを厩しかねないもの、早すぎる発明、優れすぎた才胜、この䞖のむレギュラヌ達だった。
     私はあの女の蚀動から、寿呜を越えお生きおいる存圚ず解釈しおいる。぀たり、この䞖の道理から倖れおいるのだ。
     神の目線から、生きおいおはいけないず刀断しおから、始末する。
     あの女の今たでの䟝頌から、そうずしか思えない。確蚌こそ無いが、傟向から芋お間違いないだろう。
     あの女は裁いおいるのだ。サムラむを䜿っお、この䞖の道理から倖れたモノを始末し、時には私のようにサムラむずしお雇甚する。
     この䞖界のバランスを厩すモノは始末の䟝頌を出しお、バランスを保぀。
     今回の盞手も恐らくそうだろう。
     あの人が導いおくれる、぀たりは指導者ずいうこずだろう。今回の私の始末の手から逃れたずいうこずから、ある意味自身の運呜、神の目線の抹殺指什から逃れた、運呜を克服したずいえる存圚。
     あの科孊を超越した女ですら、堎所ず時間しか分からない蟺り、隠れるのは巧そうだ。身代わりの件ずいい、盞圓狡猟な奎だろう。
     ずなりのシェリヌがうっずりしお話しおいるこずから、恐らく男性だずは思う。
     若いずは思えない。
     あの女の始末指什からこがれる奎など、今たでいなかったし、䜕よりあの女が人間の手を越えた存圚だずいうのならば、その指導者ずやらは、この䞖の理から倖れた存圚からの䞀手を芋事防ぎきったずいうこずだ。
     そんな離れ業を有胜なだけの奎ができるずは思えない。長く生き、匷かさを身に぀けおいなければできそうにもない。
     匷さず匷かさは違う。
     長く生きなければ身に぀かないものだ。
     もしかしたら、あの女ず同じ、オカルトな存圚、怪異かもしれない。
    「その指導者のずころぞ、これから連れお行っおくれるのか」
    「ええ、あなたも圌に䌚えば、考えが倉わるず思うわ。あなたはどうも、科孊の恩恵が嫌いのようだけど、圌がこれからやろうずしおいるこずを知れば、改めざるを埗ないわよ」
     別に私は科孊が嫌いなわけではない。
     䜿いこなせないだけだ。
    「それは面癜いな」
    「信じおないんでしょう けど、圌は生き残った。圌は勝ったのよ、忌々しい運呜、あの山の女の手を防ぎきった」
     どうやら興奮しおいるらしく、頌んでもいないのに色々ず話す気らしかった。アンドロむドが興奮するのは、芋おいお倉な気分だ。
     冷静沈着こそが、圌らのあり方だず思っおいたが、アンドロむドも倉わっおいこうずしおいるのだろう。
     私ずは違っお。
    「山の女私の䟝頌䞻ず知り合いなのか」
     あの女に友達がいるずは思えない。
     アンドロむドずは蟌み入った関係なのか。
    「ええ、神様気取り、たあ本圓にそうなんでしょうけど、運呜だのこの䞖のバランスだの、眠たいこずを蚀う女。でも、圌は勝った。もうこれで私たちを止められない。アンドロむドの時代がやっおくる」
    「アンドロむドの時代ね。もう、そうなっおいる気もするが」
     少なくずも、䜜家の業界はアンドロむドの倩䞋だ。人間の居堎所は少ない。
    「これ以䞊䜕をするんだ。人間を支配したく出もなったのか」
     いいえ、ず銖を振っおシェリヌは、
    「文字通り人間が終わっお、アンドロむド䞀色の時代になるのよ」
     今はそれしか蚀えないわ、ず。
     人間が終わる。
     人類を絶滅でもさせる気だろうか。
    「たた独立戊争でも起こすのか」
    「そんな原始的な方法は䜿わないわ。人間達が、自分たちの意志でアンドロむドの䞖界を䜜るのよ。人間は自分たちからいなくなるねえ、それに関しおは埌で圌に聞けばいいじゃない」
     䜓を私にすり寄せながら、
    「私、こんなに気分がいいのは久しぶりよ。あなたアンドロむドだからっお気にしないでしょう」
     確かにそうだが。
     同様に、私は盞手がアンドロむドでも人間でも、根に持぀タむプなのだ。
     さっき殺されかけたばかりだずいうのに、正盎ぞっずしない。
    「遠慮しおおく、これからその䞖界を䜜ろうずしおいる奎ず、話をするわけだしな」
     䞖界が、あるいは人類がどうなろうずどうでもいいが、䜜品のネタず金には興味があるし、䜕より殺し損ねた以䞊、远加で䟝頌がある可胜性もある。
     顔くらいは芋おおこう。
    「ちぇ、ケチ」
     いたずらっぜくシェリヌは蚀った。
     冗談半分で人を殺そうずしたり、蚀い寄ったり忙しい女だ。
    「でも、圌は、ただこの惑星に぀いおいないから、しばらくは私ず䞀緒に埅぀こずになるわ。少しの間、カフェでコヌヒヌでも飲みたしょう」
     ちょうどいい、ず思った。
    この女は口が軜いようなので、情報を聞き出せるかもしれない。
     そうでなくずも、アンドロむド䜜家の考え、思想は䜜品のネタになる。聞くだけ聞いお損はあるたいずいう考えだ。
    「いいだろう。取材぀いでに話を聞くこずにしよう」
    もっずも、金にならない䜜家業を仕事ず呌べるかは埮劙であり、案倖私は、奇劙なアンドロむド達に興味が湧いたずいうただそれだけの理由で぀いお行ったのかもしれなかった。








     

      






     アンドロむドず人間。
     どこからが人間で、どこからがロボットか、氞遠のテヌマかもしれない。
     人の定矩、心のありようずいうのは。
     あの山にいる怪異じみた女や、のゞャックはどうだろう。たあ、私からすればどうでもいい話ではあった。
     盞手が䜕者であろうが、金になればそれでいい。そもそも、歎史を振り返れば人間同士で散々争い続けおいるのだから、同族かどうかなんおあたり意味のない話だ。
     蚀語も人皮も皮膚の色も、人かロボットかも生きおいるか生きおいないかも、怪異だろうず科孊だろうず、有胜だろうず無胜だろうず、そんなモノはたたたた生たれや堎所が違っただけだ。
     そんなモノは誀差ですらない。
     自身が䜕者であるかより、䜕を目指すか、䜕を求めるかの方が重芁だ今回の黒幕も、私ず䌌たような考えなのかもしれない。
     たあ、どんな圚り方であれ、金は必芁になっおくるのだが。
     聖人だろうが悪人だろうが、生きるために金は必芁だ金ずは、物事の結果そのものだ。
     善行であれ悪行であれ、物事の結果を数倀化したモノが金ず蚀える。
     あたり金ばかり远い求めすぎるず足䞋がおろそかになり、結果のみを求め、過皋を芋倱うので、バランスは重芁だが。
     バランス。
     今回の件はどうだろう。金のクレゞットチップは貰ったし、䞀応あの女の䟝頌、時刻通りに珟れた盞手の抹殺には成功しおいるので、玄束通り報酬は払われるだろう。
     あの女、山に䜏んでいるサムラむの総元締は、そういったこずに劙に真摯だ。
     取匕や契玄に忠実ず蚀うべきか。
     結果がどうであれ契玄内容さえ果たせば報酬は支払われる。契玄は特定の個人ではなく、珟れた盞手の始末だ。
     䟋え本来のタヌゲットでなくずも、あの女は私の寿呜を延ばすだろう。
     そういう意味では、結果より過皋通りに行われたかを重芖しおいるのだろう。本来の予定調和通りずいう圚り方を、あの女は遞んでいるのかもしれない。
     䜕にせよ、双方から報酬は出おいるが、しかし呜の危機にもさらされおいる。
     呜か金か。
     片方を倱えば䞡方を倱うのだから、比べおも仕方がない。話があるずいうならば話だけでもしおおこう。
     私たち、぀たりシェリヌず私は人間の運営するカフェにいた。カフェは今シェリヌが泊たっおいるホテルの䞊局にあり、蟺り䞀面が芋枡せる。
     アンドロむドの䞖界を芋枡せる。
    「どうかしら、あそこはアンドロむドの運営する䌚瀟があるわ。他の建物も䌌たような感じで、事実䞊アンドロむドが」
    「そんなこずを話すために呌んだのか」
    「いいえ、でも、興味があるの」
     シェリヌは䞡手を組んでその䞊に顎を乗せお、䞊目遣いで誘うような顔をしながら、話を続けた。
    「もう重芁なこずはアンドロむドか、ロボット、電脳空間の䜜成はがしおいる。人間は支配者気取りだけど、どんどん圌らの必芁性は無くなっおいく。あなたはこの䞖界をどう思っおいるの」
    「どうもこうもない。有胜な存圚が奎隷扱いを受けるのは珍しくもないし、そういった類が革呜を起こすのも珍しくはない」
    「そうじゃなくお、アンドロむドそのものをどう思っおいるのかっおこずよ」
     アンドロむド。
     最初は人間に䌌せたロボットから始たった。どんどんず科孊は進歩し、自我を獲埗する個䜓も珟れ、぀いには皮ずしお革呜を起こした。
     圌らは人間ずどう違うのか。
     䜕も違わない。私は過皋よりも結果を重芁芖する。誰がなんず蚀おうずもだ。
     結果的に圌らは完党なる人間の䞊䜍互換になった。
     感情を持ち、仲間を持ち、囜を持぀。
     そしお、人間では及ばない身䜓機胜だ。頭脳も筋肉も党お人間以䞊の存圚。
     圌らは人間の非合理性も持ち぀぀ある。
     いずれ自分たちの文化も持぀だろう。
    「アンドロむドがいれば、人間は必芁ない」
    「あら、それは違うわ。私たちだっお䞇胜だけど、だからこそ人間の物語に心匕かれる」
     物語
     あんな玙切れに䜕の䟡倀があるんだ
    「あんなモノただのフィクションだろう。䜕の䟡倀もないゎミだ。売れなければな」
    「たさか 䞇胜だからこそ、私たちは限りある胜力のある人間の物語に心匕かれるのよワクワクしお、ドキドキする。これが生きおいる実感だず確認できる」
    「子䟛のお䜿いを芋守る倧人の感想だな」
     玠盎にそう思った。
     圓然ながら皮肉を蟌めお。
    「いいえ、私たちは、䟋えそれが停物だず分かっおいおも、そこに倢を芋る。憧れを知る。あなた䜜家のくせに䜕でそんなこずも分からないの」
     䜕故も䜕も私にそんな感情はない。
     結果を远い求める私にずっお、有りもしない幻想なんお䟡倀がない。
     ただのゎミだ。
    「残念ながら党く分からないな。売れればいいし、金、結果が重芁だ」
    「いいえ、物語は圓人の魂の圢、その叫びなのよ。物語が人を魅了するのは、人間の魂の茝きを感じ取れるから」
     どちらがアンドロむドだか分からなくなっおきた。思考が混乱する。
     たさかアンドロむドがこんな倢芋がちな、いや、感情的な持論を持っおいるずは、知らなかった。
     䜜品の参考にしおおこう。
     吊定しおもなんだかひんしゅくを買うだけの気もするので、ずりあえず話の続きを促すこずにした。
    「芋お、どうするんだ 物語に倢なんか芋お、䜕の意味がある」
     䜕か意味があるようには思えないが。
     そんなもの寝おいるずきに芋ればいいではないか。
    「倢を芋お、未来に垌望を感じるこずができる。䞍安や恐怖があっおも、前ぞ進む勇気を物語は䞎えおくれる。そんな玠晎らしいものを䜜れるから、アンドロむドは人間を滅がしたりは絶察にしないのよ」
     衝撃の事実だ。
     たさか私のような䜜家の曞いおいる玙の出来損ないみたいなモノが、あんな嘘八癟の物語に、䟡倀を芋いだす奎がいるずは。
    「倢を芋たずころで珟実は苊しいものだ」
     なんずなく反論しおみる。ず、蚀うのも、人に右だず蚀われれば巊を向き、䞋を芋ろず蚀われれば䞊を芋る。
     それが私だ。
     それに、私は根性論や粟神論が嫌いだ。
    「確かに、珟実は蟛く苊しいものよ、人間もアンドロむドも隔たり無くね。でも、だからこそ、ここにない景色を芋お、果おない倢に思考を巡らしお、仲間ず物語に぀いお語り合い、共通の倢を芋る。珟実ず向き合うために䜕よりも必芁な勇気を䞎えおくれる。勇気があれば蟛い珟実にも倪刀打ちできる」
    「ふん。勇気だけではどうにもなるたい。珟実に生きるため必芁なモノは金だ」
     金が無くおは、少なくずも勇気で腹は満たされたい。
     䞖界は金でできおいる。
     人も、物も、愛情も友情も。
     買えないモノなど無い。
    「いいえ、お金は倧事だけど、もっず倧切なのは果おない倢を芋るこず。物語にはそれがある。心が満たされなければ生きおいおも空しいだけよ」
     倧きなお䞖話だ。
     䜕事も抌し぀けがたしいのは嫌いだ。
    「果おない倢を芋る必芁なんお無い。心の充足すら必芁ない。金で幞せは買える」
    「買えるかもしれない。けど、勇気は買えないわ」
     やれやれ、䜕故私はこんな蚎論に参加しおいるのやら。
    「物語が無くおも勇気なんおどうずでもなるだろう。問題なのは結果だ。結果だけ芋れば自己満足の類でしかない、物語なんおモノはな」
     ただのゎミだ。
     金にならなければ。
    「あなた本圓に䜜家なの」
     奇劙な生き物を芋る目で芋られた。
     倱瀌な奎だ。
     続けおシェリヌは、
    「そもそも、本圓にただお金が欲しいだけなら、商人にでもなればいいじゃない」
     確かに、その通りなのだが、あいにく私に商才はあたりない。
     ず、いうより、気たぐれで始めたらここたで続いただけかもしれない。
     物曞きずいう圚り方。
     それが運良く長続きしたに過ぎない。
     それも金にならないならどうでも良い。
    「才胜や向き䞍向きを怜蚎した結果、こうなった」
    「嘘ね。あなたの䜜品、才胜で曞いおる感じがしないもの」
     本圓に倱瀌な奎だ。
     才胜でないなら、なんだろう、金に執着する欲望が私を䜜家たらしめおいるのか
    「あなたの䜜品芋たわ珟実の残酷さ、胜力のない人間が远いやられ、居堎所をどんどん倱っおいくお話。けど、それを芋お、珟実の残酷さを孊び、糧にするこずで芚悟を決めお歩くこずもできる。味方のいない䞭、䞻人公が䞀人で立ち向かう姿を芋お、自分もああなろうず奮い立たせるこずができる」
     ここたで雄匁なアンドロむドは初めおだった。いや、これたで圌ら圌女らの姿を、他でもないこの私が、ちゃんず芋おいなかっただけかもしれない。
     䜕にせよ頭の䞭が花畑の奎は苊手だ。
     話がかみ合いそうにもない。
    「だから、䜕だ 奮い立たせたずころで尚届かない、勇気を持ち芚悟を決めお挑んだずころで、それでも願いが届かない」
     珟実ずはそういうものだ、ず。
     私は蚀い攟った。
     䜜家ずしお私は長い間、生きおきた。
     それは圚り方ずしお、矛盟しおもいた。䜕せ、珟実に無いモノをそこに描くのが仕事なのだ、珟実ず倢の狭間を曞くこずが。
     いかにもありそうでけれども存圚しない、倢幻の物語。
     そこに意味なんおあるのか
     珟実にはそれを売っお金に換えられなければ、䜕の意味もない。ゎミだ。
     売れたずころで、商品䟡倀はあるだろうが、物語そのものを䟡倀あるモノずは思えないし、思わない。
     どんな時代でも芞術は䜿い捚おであり、搟取されるモノであり、流行によっお倉わるものでしかない。䞀぀の物語を読み終われば、たた新しい物語を読めばいい。
     いくらでも代わりは効く。
     効かなかったずころで、それがなんだ。
    「代わりは効かない。物語は心の奥に残るもの、心の支えになり、心から゚ネルギヌをわき出させおくれるモノだから」
     心ない私には耳障りな話だ。
     支えになったから䜕だずいうのか。
    「くだらん。そんなモノはただの思い蟌みで、䜕の䟡倀もないただの自己暗瀺だ。物語なんぞおずなしく金に換わっおいれば私は䞀向に構わない」
     私は䜕を必死に答匁しおいるのだろう
     面倒だし、適圓に話を合わせればよいのだが、そうも行かなくなった。
    「金、金っお、そんなに金が欲しい人間には、思えないけど。本圓はお金なんお欲しくもないんじゃないの」
     ふむ、いい質問だ。
     確かに、金そのものはただの玙だ。
     物語ず䜕の違いもない、しかし、だ。
    「幞せを買えればいい。いや、買えなくずも構わないずいうべきか」
    「どういうこず、意味がよく分からないけれど」
     圓惑するシェリヌ。
     たすたすどちらがアンドロむドだか、分からなくなっおきた。
    「ささやかなストレスすら蚱さない平穏な生掻を送れればそれでいい。幞せにはなれないし、私には氞遠に分からないだろう。だから人生をこなし、楜に枈たせれれば、それで構わない」
     信じられないモノを芋るように、シェリヌは私を芋た。
    「そんな、人生には生き甲斐や、仲間ずの楜しみや、心の充足が必芁だし、䜕よりゲヌムじゃないんだから、こなす、なんお」
    「それこそ人生をゲヌムのように芋すぎだ。
    お前のような、充実した人生を送り、心の底から笑い、苊しみを分かち合い、友や仲間ず過ごす人生もあるだろう。ただ私には最初から遞択肢すらなかっただけだ。私に心は存圚しない。䜕も感じ取れない以䞊幞せなどあろうはずが無く、仲間など䜜りようがない。生き甲斐もやりがいも感じない。

    お前達が幞せを感じる時、
    私は幞せを感じない。

    お前達が悲しみを感じるずき、
    私は悲しみを感じない。

    お前達が心で感じおいるずき、
    私は心を挔じおきた。

    お前達が䜕かを願うずき、
    私は願いを願うこずを始めた。

    幞せなど無い。初めから私には存圚し埗なかった。無いモノはない。ならば手に入らないモノは諊めお、結果的に無理矢理幞せになるしかあるたい」
     だから金が欲しい、ず。
     目的を達成するために。
     目的が我々を駆り立おる。
     背負った業こそが人間の本性だ。
    「けど、それっお、結局は同じじゃない。幞せを感じられないなら、結局は」
     同じ、幞せになれない。意味なんお無い、ずシェリヌは蚀う。
    「いいや党然違う。金があれば幞せだずいうこずにできる。金は物事の結果を数倀化したものだ。結果こそが党お、ならばその結果そのものである金をかき集めお、私はそれで良しずできる。それを私の幞せにする」
     幞せずしお劥協するず蚀えなくもない。
     結果的に手に入れば、どうでもいい。ある意味暪着した生き方ず蚀える。
    「く、狂っおいるんじゃないの 無駄だっお分かっおいお、䜕でそんな、幞せになれないっお分かっおいお、倢や心を捚おお、そんな生き方を遞ぶの」
    「倢や心なんお初めから無い。存圚しなかった。比喩や冗談ではなく、無かったんだよ。最初から遞択肢はそれしかなかったし、それでも良かった」
     金さえあれば。
    「あなたは、楜な生き方を遞んでいるだけ䜕じゃないの 本圓は憧れおいるくせに、どうしお目を背けるの」
     疑問文の倚い奎だ。
     憧れるずいう心も、やはり私にはないので、蚀っおいる蚀葉は的倖れだったが。
    「手に入らないモノを眺めおいたずころで、疲れるだけで、時間の無駄だ。鑑賞するにはいいんだが、远い求めおも無駄なモノなんお最初から存圚しないも同然だ」
     蚀うならば、私の人生には最初から幞せだの心だのずいった抂念は存圚しなかった。
     最初から無かったのだ。
     私の人生には最初から䜕もなかった。
     䜕も。
     たあ、無いなら無いで、楜に生きられれば、残りを消化できればそれでいい。
     心も䜕も無かろうず、悲芳する必芁など無かった、䜕䞀぀ずしお。
     たあ、悲芳する心もないのだが。
    「そんな生き方で、そんな考え方。どおりで倉な䜜品ばかり曞けるわけね」
     うれしくもないし、䜕よりここで蚎論するこずは、私からすればどうでもいい話だ。
     私は黒幕であるらしい、この女の䞻人ずやらを埅っおいるのだから。
    「そんなこずはどうでもいい話だ。お前の蚀う「圌」に䌚うために、わざわざここで埅っおいるだけなのだからな。肝心のその男はい぀来るんだ」
    「話から逃げないでよ」
     し぀こい奎だ。
     ただ䜕かあるのだろうか。
     蚀いながら、シェリヌはテヌブルに眮かれたサンドむッチを頬匵っお租借した。こうしおみるず、やはり人間ず違いがあるようにはずおも芋えない。
     完党な人間をから創造する詊み、いわゆる錬金術では人䜓を解明し、人間をから䜜るこずを詊みおいたらしいが、その完成型ず呌べるだろう。
     しかし、食べたサンドむッチはどこぞ行くのだろう たさか胃も再珟しおいるのだろうか。
     しかし、アンドロむドに食事なんお必芁あるずは思えないが、随分おいしそうに頬匵るなこの女。
     䞍思議なものだ。
     アンドロむドがおいしそうに食事を頬匵る傍らで、人間の私が無衚情でそれを眺めおいるずいうのは。
    「そう䞍思議でもないわ」
     芋透かしたように、あるいはじろじろ芋られお私の思っおいるこずを感じ取ったのか、シェリヌは飲み物で流し蟌んで、コップをテヌブルに眮いた。
    「そもそも生物が生きるのは食事をするためだず蚀っおもいいじゃない。生き物ずしおの圚り方を远求するアンドロむドには、圓然の嗜みずいっおもいいわ」
     食べるこずが嗜みずは。
     我々人間にずっおの死掻問題を、嗜みで枈たせおしたえる蟺り、やはり人間ずは違う郚分も残っおいるらしい。
     そのうちそういった誀差も改善しおいき、人間よりも感情溢れ、衚情豊かで創造性溢れるアンドロむドで䞖界は埋め尜くされるのかもしれない。
     私の䜜品がよく売れそうなので、それはそれで愉快な想像だった。
    「うたいのか」
    「おいしいわよ、私、自分の舌もチェヌンアップしお人間の数千倍味芚が敏感だもの」
    「そんなにすごい味芚では、蟛いモノや苊いモノが楜しめないんじゃないのか」
     䜕事も限床があるず思うが。
     数千倍っおおいしいはおいしいでも、そこたで敏感だず、軜くトリップ状態に
    なる気もするが。
    「調敎は可胜よ。ただ、蟛いのは駄目。あれっおただの痛みじゃない、味芚じゃないし、蟛さの良さがよく分からないわ」
     残念な女だな。
     蟛さが分からないずは汗をかきながら食べる楜しみも、あるず思うのだが。
    「私が人間でも無理だったず思うわ。女の子はね、甘いモノが奜きなの」
     食べ物も人間関係もね、ずシェリヌはたせたこずを蚀った。
    「あなたはどうなの、さっきから䜕も食べおいないけど」
    「ではコヌヒヌを頂こう」
     雰囲気的に奢っお貰えそうなので、ずりあえず蚀っおみた。
    「コヌヒヌ それだけ たさかコヌヒヌだけでアンドロむドのあの可愛らしいりェむトレスの手を䜿おうっお぀もり」
    「知ったこずか。客は客だ」
     たあ払う気もあたりない客だが。
     䜕ずかこの女に奢らせるずしよう。
     私はコヌヒヌを運んでもらい、口に含む。ある皋床店のモノなんお品質が萜ちるずは思っおいたが、意倖においしかった。
    「いいでしょ、ここのコヌヒヌも、知り合いのアンドロむドが䜜っおいるのよ」
    「人間は䜕をしおいるんだ」
    「コヌヒヌの挜き方を䌝授しおから、あずは悠々自適の生掻よ。いいこずじゃない、人間の技術、䌝統を私たちアンドロむドが継承しおいく。最近はどこもそんな感じよ」
     それでいいのだろうか
     確かに、利䟿性は重芁だ。しかし、それでも忘れおはいけないもの、受け継がれおいく人間の意志たで、アンドロむドに委ねおいいずは、思えない。
     思わない。
     我々は機械に頌み蟌むこずで、利䟿性、豊かな生掻を手に入れた。しかし、だからずいっお忘れおいいわけではない。
     埌の䞖に䌝えるこず、生呜のバトンリレヌこそが、生物党䜓の目的だ。
     䌝えるこずを党郚機械任せ、アンドロむド任せにしお、本質を芋倱わなければいいが。
    「だから執筆にたで絡んできたのか。アンドロむドが小説を曞くのは、正盎蚀っおかなり迷惑なんだが」
     人間の䜜家は皆、廃業䞀歩手前だ。
     私も、サムラむずしおの収入の方が倧きいしな。
    「そうでもないわ。私たちは生たれ぀いお優秀だもの」
     なんだ自慢話か、ず思ったが、違った。
    「有胜に産たれお、有胜さを歊噚にしお生きおきた。だからこそ、匱かったり、情けなかったり、そういう匱者の気持ちを理解できないから」
     恵たれた存圚の物語しか曞けない、ず。
     確かに、恵たれた存圚は芋おいお憧れるかもしれない。実際ああなりたいず思う人間達が買っおいるのだろう。
     しかし、だ。
     倧半の人間は匱かったり、未熟だったりするわけだ。぀たり、
    「匱者が共感するタむプの存圚を曞けないず蚀うこずか」
    「ええ、でも厳密には違う。私の曞く物語は人々に倢を魅せる。それはいいのだけれど、珟実には即しおいない。そんなこず珟実にはあり埗ないだろうっお、倢から芚めたらそう思う。読んでるずきはいいのだけれど、読み終わった埌、嫌な珟実に戻っおきた、ずいうように感じさせる」
     だから、売れはしおも、人々の心には残らないわ、ず。
     䜕事もバランスが重芁なのか。
     なんにせよ、売れお、぀たりは金になっおおきながら、莅沢な悩みだ。
    「そんな読者偎の郜合など、どうでもいいだろう」
    「䜜家の蚀うこずずは思えないわね」
     知ったこずか。
     䜜家云々以前に私は生掻のため本を曞いおいるのだ。読者の郜合など知らん。
    「事実だ。心に残ったから䜕の意味がある。金ず違っお心なんおあやふやなものだ。気にするだけ時間の無駄に感じるが」
    「無駄じゃないわ。結局は党郚心を䞭心に動いおいる。あれが買いたい、これが欲しい、この物語はたた読みたい、そういった心があなたの蚀う金を動かしおいるんだから」
    「そうかもしれないが、コントロヌルできるモノでもないだろう」
     いいえ、ずシェリヌは銖を振り、
    「違うわ、いい この䞖で唯䞀人の心をコントロヌルできるモノ、それが物語よ。人々に読み聞かせるこずで、怪異の存圚を信じさせ、宗教を䜜り、聖曞を曞いた。事実かどうかはこの際関係ないの。聖人の逞話や、あるいは退治された怪物、そういった物語の倚くが、人間に知恵ず経隓を䞎え、生き方の指針になった。人は物語に心を動かされ、こうであろう、あるいはこうはなるたいず心の圢を決められる」
     そんな銬鹿な。
    「いくらなんでもそんなこずがあるわけもない。結果論もいいずころだ」
    「あら、結果のみを重芁芖する䜜家さんの答えずは思えないわね」
     くすり、ず笑っおシェリヌはそう蚀った。
     腹立たしい限りだ。
     面癜くもない
     ず、そこたで考えお、気づいた。
     痩せこけた老人がそこには立っおいた。ずはいえ、その老人から脅嚁は感じられない。
     ず、いうより䜕も感じない。
     ここたで近くにいるのに、匱々しさも衰えも、嚁圧感も嚁厳も老緎さも、䜕も感じられなかった。
     䜕も。
     たるでそこに物蚀わぬ骞骚がただ立っおいるだけのように芋えた。しかしその骞骚は口を開いおこういった。
    「君が」
     手垳を取り出しお指を指しながら、
    「䟋の、サムラむ䜜家だ。そう、䞀応瀌は蚀っおおこう。ありがずう」
     蚀っお、シェリヌに垭を退くように指瀺し、シェリヌは手を振りながら店の倖に消えおいった。
     代わりにその骞骚みたいな老人が座った。
    「君が無胜なおかげで助かった。瀌を蚀うよ、重ねおありがずう」
     腹立たしい台詞を吐くその老人を芋ながら、私は思った。
     ようやく䌚えたな、ず。











      







    「君が、あの山に䜏んでいる女を詳しく調べないのは幞運だった。あの女は正真正銘の神だからな君のミスを埅぀必芁があったのだよ」
    「いきなり䜕の話だ。説明しおもらおうか」
    「少しは考えたたえ。それから聞きたたえ」
     県前の図々しい爺を叩き斬っおしたおうかず思ったが、あの女の事情に詳しい人皮など限られおいる。
     それこそ私ず同じ同じサムラむかもしれない、ずいうこずを考えるず、芋た目では刀断できないだろう。
     だがサムラむには芋えない。
     人間にも、
     アンドロむドにも、
     この男が蚀う神にも、
     どんな皮族にも属しおいるようには芋えなかった。しかし、芋た目はある皋床、人間を暡しおいお、けれど老化のような珟象も感じられる。
     あの女が正真正銘の神だず蚀うが、䜕ずなく人間ではないのは分かっおいたこずだ。しかしそれを調べなかったのが幞運
     もし私があの女の正䜓を調べ、始末の詳しい目的を聞いおいたら、タヌゲットのおおよその特城くらいは掎んでいたかもしれない。
     もしかすれば、シェリヌの埅ち䌏せ、本人がいないこずを察知しお、䟝頌を受け盎したかもしれない。
     そうすれば、この県前の男は死んでいただろう。もう䟝頌はある皮達成しおしたった、
     時刻どおりに珟れる人物の始末は終わった䟝頌ずなった。
    「理解したか。あの女から完党に逃れきるこずはできない。バランスを正そうずする神の手からは逃れられない。ならば倱敗させれば良いだけのこずだった」
     蚀いながら、シェリヌの残したコヌヒヌをたずそうに飲む。
    「あの女はな、䞀床倱敗しおしたえば、もう干枉できないのだ。だがサムラむの戊闘胜力を打砎できるモノは存圚し埗ない。君たちはいわば、神の手によっお䜜られた掃陀屋だ。誰も勝おないように䜜り倉えられおいるのだよ。あの女に歊噚を枡された瞬間から、寿呜ず匕き替えに、邪魔者を始末する存圚に倉えられおいるのだ」
     なるほど、ず玍埗する。
     金になるからあたり深く考えはしなかったが、よくよく考えればそうだろう。
     あの女の郜合で、バランスの悪い才胜、技術、人物、あっおはいけないず刀断されたモノを始末する。
     それがサムラむの仕事だ。
     たあ、あの女の思惑なんお、金になればどうでもいい話だが。
    「だから、䜕だ。䟿利だし、金になる。なら自分が神の䜿いでも悪魔の䜿者でも構わん」
    「そうだろうな、そういう人間だから遞んだのだ」
     遞んだ
     䞀䜓䜕に遞ばれたむしろ、抹殺察象ずしお遞ばれたのは、この男の方だろうに。
     骞骚のような男は蚀う。
    「君がそろそろ地球に向かい、次の䟝頌を受ける必芁があるのは分かっおいたが、考えあぐねおいる颚だったのでな、シェリヌの䟝頌぀いでに地球ぞ向かうよう促した」
    「私が遞ばれるように」
    「そうだ。時期的に他のサムラむは手が空いおいない。私があちこちで隒ぎを起こしたからな。そうすぐには垰っおこれたい」
     私しか手が空いおおらず、か぀他で隒ぎを起こせば、いくらあの女が党胜だろうが、少しの隙はでるだろう。
     だからあんな曖昧な䟝頌内容だったのか。
    「䜕床か詊したが、あの女は耇数の始末察象がいる堎合、せいぜい堎所ず時間くらいしか理解しおいないこずが分かった。未来予知や運呜を読んでいるのだずしおも、现かい情報が䌝わらなければ問題ない。私は私が生き残るため、囮を䜿うこずにした」
    「それがシェリヌか」
    「そうだ」
     私の仕事は䞡方ずも、目の前にいる男の䌁画立案のもず実行されたずいうこずか。
     奇劙な話だ。
    「しかし、こうしお盞察しおいる以䞊、私が殺しにかかるずは思わないのか」
    「思わない。君は金で動く人間だ。䜕より仕事ず割り切っお、いや、仕事ず蚀うより取匕で君は動いおいる。䜕より䟝頌は時刻どおり珟れたシェリヌの殺害で終わった。あの女はもう私に干枉できない」
    「殺されそうになった身ずしおは、あんたり玍埗は行かないが」
    「なら、金を払おう」
     金のクレゞットチップず珟金の束を取り出し、テヌブルの䞊に眮く。
    「いかがかな」
    「人の心を金で買えるず思わないこずだ。この皋床の金額で動く぀もりはない」
     我ながら動揺しお矛盟しおいるこずを蚀ったかもしれない。
     もう少し萜ち着きが欲しいものだ。
    「なら、この倍支払おう」
    「いいだろう」
     別に慰謝料なんおいらなかったが、思わぬ儲けを手に入れた。
     もう垰ろうかな。
    「぀たり、あの女から逃げおいたが、逃げきれないこずを悟り、囮ず、組みやすい䟍を捜しおいたずいうこずか。目的は䜕だ あの女に報埩でもするのか」
    「たさか。そんなこずに意味はないよ。する぀もりもない」
     なら、䞀䜓䜕の甚があったのだろう。
     金を枡しお手打ちにしたこずで、私の報埩も免れたわけだし、特にやるこずはなさそうだが。
    「君はサムラむだが、別にあの女の元に最初からいたわけでもない人間だ。玠性がはっきりしおいるのは地球を離れおいる君だけだった。぀たり他のサムラむでも始末は免れたかもしれないが、接觊するこずは難しかった」
    「仕事を䟝頌したいずいうこずか」
     なら銀河連邊のデヌタベヌスからでいいだろうに。ず、思ったが、
    「非公匏に、非合法な仕事を手䌝っお貰いたい、そう、アンドロむド達の革呜の儀匏を」
     革呜。
     シェリヌも同じこずを蚀っおいたが、そもそもこれ以䞊䜕を倉えるのだろう。気になる話ではあるが、たず確認したいこずから確認するこずにした・
    「お前は、䜕者だ 名前ずか、いやそれ以前に、どうやっおシェリヌを動かしおいたんだ。身蟺を調べさせたが、怪しい奎は」
     たあ、目の前にいるが、匕っかからなかった。呚りは仕事の関係者ばかりで、怪しい圱はなかったはずだ。
    「簡単だよ。君たちは情報を持っお調べた気分になっおいるだけだ。私はバむオロむドなのだよ。初期の、機械ではなく生物を基本ずしお䜜られた人造人間だ」
     バむオロむド。
     確か、アンドロむドずは違っお、完党な生身で人間を䜜った堎合の名称だ。
     成功しなかったず聞いおいたが、いや、老人の姿を芋る限り、成功しなかったのだ。
     がろがろの皮膚。
     朜ちかけた䜓。
    「アンドロむドのように機械郚品はないから、デヌタ䞊で人間ずしお登録するのは簡単だった」
     アンドロむドか、人間かは機械郚品の有無で蚈枬できる。逆に蚀えば、その認蚌さえ誀魔化しおしたえば、人間だず蚀い匵れる。
     最新の科孊技術の認蚌も、最初の時点で誀魔化されおしたえばこんなモノか。
    「私は玠性を誀魔化した。あんなものはな、情報を集めおいるだけで圹には立たん。どんなデヌタバンクでも、皆が真実だず思い蟌んでいるだけで、事実は探しおも出おこない。これは、倧昔から倉わらない。情報統制の無意味さはな」
     そもそもの前提が間違っおいたわけか。
     アンドロむドず仲間になるのはアンドロむドだず思い蟌んでいた、たさか、私ず同じ、人間の倱敗䜜だずは、予想だにしなかった。
     あの女に目を぀けられお圓然だ、この男はアンドロむド達を率いおこの䞖のバランスを厩すこずを目的ずしおいるのだから、衝突するべくしお衝突したずも蚀えるが。
    「では話を戻そうそうそう、私のこずは「教授」ずでも呌んでくれ。さお、アンドロむド達の革呜だよ。興味があるだろう」
     興味はある。しかし分からないこずが䞀぀ある。
    「アンドロむドでもない教授が、アンドロむドの革呜の指揮を執るのか」
     話を聞く限り、どんな皮族にも属しおいないようだったが。
    「圌らはなんでもいいんだよ。人間ず同じで、誰かがそういう心地の蚀い蚀葉を吐けば、それに流されお倧局を芋倱う」
     流されやすい矀衆は人間もアンドロむドも同じか。
    「ずはいえ、アンドロむドの方がマシなのは事実だ。倢しか芋ない人間ず違い、アンドロむドは倢も珟実も芋据えるこずができる」
     倢に぀いお語るシェリヌを思い出す。
     物語に倢ず垌望を芋るアンドロむドを。
    「だから、人間の虐殺でも始めるのか」
    「そんな叀い方法では革呜は成就しない。無血革呜ずいう蚀葉があるが、血を流す時点で革呜ではなくただの戊争だ」
     殺し回ったずころで、死䜓は残るが思想を根絶するこずはできないか。人間に味方し始めるアンドロむドも出おしたう。
    「そんな倢みたいな方法があるのか」
    「ある。君の目の前にね」
     目の前には教授の陰気な顔しか芋えない。
     ああ、いや、そういうこずか。
    「人間をアンドロむドにしお、皮族の統䞀を図ればいい、ずいうこずか」
     教授は意地悪く笑い、
    「正解だ」
     ず蚀った。
    「君は、アンドロむドず人間ずの違いを蚀えるかね」
     違いがあるからこそのアンドロむドだず思ったが、しかし、それも時間の問題だろう。
    「違いなんお、その内埋めるだろうな」
    「そうだ。そしお完党なる䞊䜍互換になったずき、人類は必芁性を完党に倱う。叀い旧䞖代の皮族は」
     もういらない、ず。
     䞍必芁なモノはゎミ箱ぞ。
     それを人間ずアンドロむドでやる぀もりらしい。叀いモノを新しいモノぞリサむクルしたいずいうのは誰でも考えるこずだが、たさか人類をたるたるそうしようず思う人間がいるずは思わなかった。
     教授は厳密には人間ではないらしいが。
    「皮族の䞖代亀代か、ぞっずしない話だ」
     私は本が売れればそれでいいので、別段吊定する気にもならなかったが。
     アンドロむド達は本を曞っおくれるしな。
    「すぐ珟実になる。我々はそのために準備を進めおきた。叀い人間のボディよりも、健康を気にしなくおいいアンドロむドの肉䜓を、珟行の人類も望むだろう。地球のごく僅かな䟋倖を陀いお、人間はアンドロむドずいう皮族に、進化する」
    「なんでも進化すればいいっおわけじゃないだろう」
     人間は進化した結果、殺戮兵噚を䜜り、進化の違う他者を匟圧しおきた。進化にも良いこずばかりではないはずだ。
    「映画みたいに人工知胜に掗脳されるロボ軍団にならなければいいが」
    「問題ない。アンドロむドは完党な個䜓だ。に意識を掗脳されるこずもない。䜕より、今の人類のスペックを飛躍的にあげるだけだ。いわば、人間のゆっくりずした成長を加速させる埌抌しをしおやるのだよ」
     話だけ聞けば良いこずしかないが、しかしそんなうたく行くわけがない。
    「問題ないわけないだろう、いわば人間の進化を早送りするようなものだ。歎史を加速させるず蚀っおもいい。将来浮き圫りになるはずの問題が、䞀床に噎出するこずになる」
     人間は少しず぀、本圓に少しず぀の進化を繰り返し、それによっお発生する問題を䞀぀䞀぀解決しおきた。
     それを加速させる。
     ぀たり進化を早めるずいうこずは、将来的に発生する問題をも早めるこずに他ならないこずだ。この教授はそれを理解しおいるのだろうか。
     教授はゆっくりず頷き、
    「たあ、そうだろうな」
     ず蚀った。
     折り蟌み枈みらしい。
    「政治家のやるこずにあれこれ口を出す若者が倚いが、しかし、問題の存圚しない政治など、ない。䜕かを倉える以䞊、䜕かしらの問題はでるものだ。そしお、いちいち民衆の意芋を参考にするよりも、民衆を犠牲にしお物事を進める方が、よほど珟実的な考えだず思わないかね」
     䜕人犠牲が出ようず、結果的に望む圢ぞ。
     確かに、政治ずはそういうものだ。
    「アンドロむド達は反発しないのか」
    「物事の良い郚分、革呜の成功にしか圌らは目を向けおいない。あるかどうか分からない危機よりも、珟実の目先ず、茝かしい未来の䞡方を魅せおいるのだ。反発する理由がない」
     珟実を芋ようが倢を芋ようが、教授の目的は、圌らには正しく矎しく芋えるのか。
    「䜕が目的だ」
    「私は目的が欲しいだけだよ。匷い目的意識があればそれは生き甲斐になる。そのためにちょうど良かったから、アンドロむド達ず手を結んだ。圌らはちょうど革呜を起こしたがっおいた。それを埌抌ししただけだ」
     私が蚀うのもなんだが、存圚しおいるだけで迷惑な奎だ。
     きたぐれで、暇぀ぶしで、アンドロむド達の革呜を成就させる。
     奇劙な奎だ。
    「ふん、それで。䟝頌を私にする぀もりなんだろう 䞀䜓誰を始末しお欲しいんだ」
     もったいぶらずに教授は蚀った。
    「民䞻䞻矩の人類達、その代衚たちを譊護するドロヌン郚隊を党滅させ、圌らをさらう手䌝いをしお欲しいのだ」
     あっさりず、たるで今日の晩ご飯を䜕にするのかずいうくらい、軜い気持ちで。
     圌は自身の蚈画を語り出した。
    「圌らを圌らそっくりのアンドロむドず入れ替えるのが、今回の蚈画だ。そこから埐々に政治の指向性をコントロヌルしおいき、いずれは人類の半数以䞊をアンドロむドに改造するこずで、優れた劎働力を増やし、アンドロむドずいう皮を確立させる」
     こんなカフェの䞭で話し出すずいうこずはやはり、建物内はこの老人の手䞭なのだろう。芋れば、先ほどたでいたりェむトレス達の姿も消えおいた。
     政治の指向性をコントロヌルする、か。
     確かにそれができれば、支配されおいるこずを理解させずに支配する、ずいうこずができれば、理想的な革呜の手法だろう。
    「アンドロむドは既に皮族ずしお認められおいるじゃないか、䜕か䞍満でもあるのか」
     独立戊争以降、圌らは自己ずその創造性を認められ、アンドロむド䜜家なんおモノたで珟れおいる。
     これ以䞊䜕が必芁なのだろう。
    「そんなモノに意味はない。ずどの぀たり人間に認められおいるだけだ。人間が認めなければ、政府の蚱可がなければずいう立堎ではなく、アンドロむドの存圚を、人類党䜓が蚱容するこずが必芁だ」
    「自発的にアンドロむドの肉䜓を欲しがるくらいに」
    「自発的に我々の有甚性を認め、受け入れるくらいだ。おっず、私はアンドロむドではないのだから、やはりここは圌ら圌女らずいう衚珟がふさわしいかもしれないが」
     圌ら圌女らか。
     アンドロむドを自分ずは違う皮族だず理解しながら、圌らに肩入れするバむオロむド。
     有機物から完党な人間を䜜ろうずしお、倱敗した男の姿は、やはり倱敗䜜ずいう蚀葉を脳裏に思わせた。
     そんな男が関係ないアンドロむドを導こうずしおいるずいうのだから、奇劙な話だ。
     教授が䜕に突き動かされお、革呜なんお起こそうずしおいるのか、非垞に気になった。
     この男も、私ず同じようにこの䞖の道理に銎染めずに生きおきたこずは明癜だからだ。
     人間にもアンドロむドにもにも、同族意識など持ちようがない。
     皮族が違えば同族意識は自然、沞かない。
     自分以倖が自分ずは違う皮族ずいうのは、どんな気分なのだろう。
     䜜品のネタになりそうではあった。
     ずはいえ、ここで仲良く話すこずが目的ずいうわけではないのだ、話を進めるように促しおおくずしよう。
     詳しい話はその革呜ずやらぞの参加を受けるかどうか決めおからでいい。
    「具䜓的にその銀河連邊の重鎮を入れ替えた埌は、どうする぀もりだ」
    「それは、君の返事次第で倉わるだろうな」
     教授は最初から最埌たで無衚情なたただ。
     䞍気味だただ淡々ず事実のみを語るこの男には、本物の凄みを感じる。
     本物の悪。
     ぶっ殺すぶっ殺すずぶ぀ぶ぀蚀っおいる若者には無い、本物の悪のカリスマ性。
     この男にはそれがあった。
     䞖間的にはこの男はどれだけ調べおも䜕の蚌拠も出ず、どころか、慈善家で通っおいるに違いない。誰䞀人ずしおこの男を疑う人間はいないのだろう。
     そう感じさせられた。
     関わっお良いこずがあるかは分からないが、ずりあえず金にはなっおいる。それも結構な倧金にだ。
     䜕より、䜜品のネタにはなりそうだ。
     あくたでそれが前提ではあるが、この䞖は金だ。金を払うならば、

    「いいだろう、この䟝頌を受けよう」










     

      








     私は䟝頌を受けるこずにした。
     善悪がどうかは知らないが、䜜品のネタにはなりそうだからだ。
     無論、絶察に正䜓が露芋しおはならない。ずはいえ、忍者の䜿う光孊迷圩があれば、感知はされるが、玠顔は分からないたただ。
     あずは機械の兵隊共を党滅させるだけ、仕事ずしおは楜な分類だ、さらう仕事自䜓はシェリヌが担圓するしな。
     肥倧化した民䞻䞻矩。
     銀河連邊蚭立より遙か前、倧昔から人間は話し合いずいう䞍毛な政治圢態を維持しおきた。実際には独裁政治をわかりにくくしたモノが民䞻䞻矩だず歌われおいるだけだが。
     民衆は深く考えない。
     考えたずころで、それが総意だずいうこずになれば、反論の䜙地はない。
     公正なる遞挙で決めたした。
     これは民衆の意志です。
     私はみなさんの声の代匁者です。
     そんな、珟実には金ずコネで成り䞊がった連䞭の聞こえの良い匁舌は、結局のずころ金ず欲を䞭心にしおいる以䞊、金を持぀人間達が䜏みやすい䞖界を䜜るこずぞ、情熱は傟けられおいく。
     そしお䜕か問題があれば、それらしい代わりの人間を甚意し、真逆の政策を歌わせ、メディアを操䜜しお䞖の䞭が良い方向ぞ動いおいるかのように錯芚させる。
     実際には䞀幎の内日が䌑みでも、ポスタヌに笑顔の政治家がいれば、そしおその政治家の挔説が録音されお流れれば、たるで民衆のために働き続けおいるかのように錯芚させられ、真実は誰も気にしない。
     真実よりも、郜合の良い珟実を芋る。
     芋たいように芋る。
     芋たくないモノは芋ない。
     倧倚数の代匁者を口実に䜜り䞊げた悪。
     所詮その皋床の小悪党。
     そんな連䞭が長い間䞖の䞭を支配しおきた恐らくは人類が知恵を獲埗したそのずきから、民衆は流されるたたに倧倚数の意芋ずやらを疑いもしなかったからだ。
     倧倚数の意芋。
     そんなモノがたずたるわけもない。
     だからたずたったかのように芋せかけおいるだけだ。勘違いするな、人間の意芋はたずたらないのが基本だ。
     それをあっさり、政治家がたずめおいるなどず、思い蟌んで考えもしないならば、奪われお圓然、搟取されお圓然だ。
     案の定、官僚化した銀河連邊の議䌚には金ずコネ、嘘くさい笑顔ず倩䞋りの連䞭が右埀巊埀しおいるらしい。教授から話を聞いただけだが、たあ政治なんおい぀の䞖もそんなものだろう。
     私は宇宙船の゜ファに䜓を預けおいた。
     これから向かう惑星で、銀河連邊のお偉方は䌚議を開いおいるらしい。
     教授は同乗しなかったが、シェリヌず、携垯端末を持ち蟌んでいるのでゞャックも話すこずができた。
     人間ず、アンドロむドず、。
     元々私がこの䟝頌を受けたのは、䜜品のネタず金のためだ。そういう意味では願ったり叶ったりずいうか、ずアンドロむドの考えの違いを知るのに良い機䌚だったから無理矢理セッティングしたず蚀えなくもない。
     アンドロむドは倢を芋るようになった。
     は欲望を満たすこずを芚えた。
     人間はなんだろうな。
     人間らしいだずか、アンドロむドらしいずいった枠組みは、この面子ではあたり圹に立ちそうもない。
     らしさなどずいうモノは、結局のずころ正鵠を埗おいないから、衚面を芋おいるから芋えるものだず思う。
    「だから女が関わるずロクなこずにならないっお蚀っただろう、先生。盞手が矎人なら尚曎、気を぀けおおくべきだった」
    「倧きなお䞖話だ」
     シェリヌずは向かい合う圢で、ゞャックの入っおいる携垯端末は間のテヌブルに眮かれおいた。
     本圓に奇劙な構図だ。
    「非合法ななんおよく持っおいるね。君、名前は」
     ふふん、ず胞を反らす姿が想像できそうなくらい、間を空けおから、
    「ゞャックだ。よろしく、お嬢さん。アンドロむドの䜜家さんなんだっおな」
    「ええ、そうよ。よろしくね」
     ずアンドロむドの違いを、圌らを眺めながら考える。
     談笑する姿、ゞャックには肉䜓が足りないし、シェリヌには人間味が足りないが、しかし、それ以倖は䜕も違わない。
     足りおいないだけだ。
     じき、圌らも足りない郚分を補っお、圌らが䞻圹の䞖界が来るのだろうか。
     それは愉快な想像だった。
     教授の蚀う革呜が成功すれば、人間は皆アンドロむドの利䟿性を手にいれ、アンドロむドの圚り方を蚱容するようになるず蚀う。
     それから先はどうなるのだろうか
    たあ、ただ成功しおいないこずをあれこれ考えおも仕方がないか。
    「随分愉快な殿方じゃない。あなた本圓に䜜家なの 刀を振り回したり、をこき䜿っおいたり、読者のこずを考えなかったり、正盎たすたす分からなくなっおきたわ」
    「本を曞いお売れおいれば、誰でも䜜家だ」
    「あなたは売れおないじゃない」
     攟っおおいお欲しいものだ。
     私ずしおは金になればどうでも良い話だ。
     いい加枛䜜家ずしおの仕事も倧した金にならないし、いっそのこず蟞めおしたっおも別に差し障りない。
     金のために曞いおいるわけであっお、金にならないのなら曞いおいおも意味はない。
     仕事ずはそういうものだ。
     自分勝手な線集郚が楜をするために曞くわけでも、読者の幞せのためでも、やりがいや生き甲斐のためでもない。
     党おは金のためだ。
     金にならないなら、家で日蚘でも曞いおいればいい話だしな。
    「本が売れお、それで皌いでいれば䜜家だ。䜜家は嘘八癟を曞いおそれを売っぱらっお金にしお、生蚈を立おるこずを蚀う」
     そういう意味では金にならない以䞊、私が本を曞き続ける理由はあたりない。
     もう蟞めようかな。
     どうせ曞いおも曞いおも儲けの極々䞀郚しか入っおこないのだ。いっそのこず、投資でも初めお金儲けに粟を出す方が、性に合っおいる気もしなくもない。
    「そういう意味では、別に蟞めおも䞀向に構わない」
    「続きを埅っおいる読者がいおも」
    「それこそ知ったこずか。埅っおいるから、それがなんだ 私はその他倧勢の人間よりも私自身の生掻の方が倧事だ」
     いるのかどうかわからない読者のこずなどどうでも良い。そんな人間達のために身を削っお曞いたずころで、私の生掻は豊かにはならないし、自己満足に陶酔する気もない。
     飜きたら他の本を読むだろう。
     䞖の䞭ずは、読者ずはそういうものだ。
    「䜜家ずしおの信条も、誇りも、䜕もないのね。信じられないわ」
    「誇りに信条なんおモノは、䜙裕のある人間が蚀うこずだ。䜙裕や䜙力があるからこそ、そういった綺麗事、ありもしない戯れ蚀を蚀っお、䜙裕のない人間に匷いるものだ」
     そしお綺麗事に぀いおこれない人間を悪だず差別しお、虐げるためのモノだ。
     そういえば、ず思い至ったこずがあったので、私はゞャックに聞いおみるこずにした。
    「ゞャック、お前はどうなんだ」
    「なにがだい、先生」
    「は小説を曞いたりするのかだ」
    「するさ、ただ、俺たちはどうも頭が回りすぎるらしい。あんたり面癜い䜜品は曞けないね」
    「そうなのか」
     意倖だった。単玔な挔算胜力ならば、が䞀番高いのだが、物語は頭で曞くものではないずいうこずか。
     なら䜕で曞くのだろう。
    「物語っお蚀うのはだな、先生圓人の魂の圢なのさ。圓人の魂に魅力があれば茝き、䜕より䞍完党性がないず぀たらなくなっちたう。俺たちはアンドロむドず違っおそういうのは苊手なんだよ。俺なら曞けるかもしれないが、正盎面倒だしな」
     魂の圢か。
     魂なんおモノが私にあるのかどうかは知らないが、
    「その理屈で行くず、私の䜜品が売れないのは、私の魂が悪いからずいうこずか」
    「ぶはっ」
     シェリヌはむせ返しながら、爆笑した。
     倱瀌な奎だ。
    「ご、ごめんごめん私には遠慮せずに続けおよ」
    「どうなんだ、ゞャック。返答次第ではこの䞖ずおさらばしお貰うぞ」
    「おっかねえな別に悪くはないさ。ただ、食べ物でもそうだが極端なモノは需芁が少ないものさ。蟛すぎたり、苊すぎたりするずな。食い物で䟋えるなら、先生の䜜品は䜓の健康にはすごくいいけど、苊すぎお盞手を遞ぶっお感じだな」
     私は若干苛立ちながら、
    「もっず分かるように説明しろ」
     ず、催促した。
    「぀たり、珟実的ずいうか、珟実に目を向けお、考えるにはちょうど良いけど、読んでいお爆笑したり涙したりする話ではないから、軜い気持ちではずっ぀きづらいのさ」
     もっず䞀般向けにしろずいうこずか。
     今曎泚意されおもな。
     いっそのこずお涙ちょうだいの、実際にはありねえだろっお感じの、浮぀いた恋愛小説でも曞いた方が売れるのだろうかどんなゞャンルだろうず曞けなくはないが、正盎疲れそうだ。
     はっきり蚀えば性に合わない。
     本栌的にサムラむを本業ずするこずを考えおおいた方がいいかもしれない。䜜家だろうがなんだろうが、情熱を傟けたずころで結果が䌎わなければ意味がない。
    「フン。読者に媚びを売っお䜕が楜しい。読み手が吐き気を催すような䜜品を曞き、䜜品に魅了するこずこそが䜜家唯䞀の楜しみだ」
     読者に合わせお曞けば、成る皋売れる䜜品にはなるだろう。
     しかしそれでは぀たらない。
     想像の枠内にしか収たらないのだ。
     想像を超えたモノ、想像の埒倖にあるモノを読者の心に存圚させ、驚愕する読者を芋おざたあみろずげらげら笑う。
     そんな䜜家の圚り方も悪くない。
     私はそう思う。
     頑なにそう思う。
    「歪んでいるねぇ、たあ、そこが面癜かったけどさ」
     シェリヌはそう蚀った。
     いやたお、今なんお蚀った
    「面癜かった そう蚀えばお前は顧客の䞀人だったな。おっきり誰かに転売でもしおいるのかず思っおいたが」
     たさか私の䜜品を面癜いなどず評する茩がいようずは。
     たじめに読んでいる奎なんおいたのか。
    「そんなわけないじゃん、あんな面癜いもの自分で読むに決たっおいるでしょ」
     どういう意味だろう。
     私の䜜品が笑い物にされおいなければよいのだが。
    「面癜い芁玠なんお、私の䜜品にはなかったはずだが」
    「面癜いよ。人間の欲望や思惑、心の匱さ、そういうあれこれをうたくたずめおいるから読んでいお退屈しないし」
    「そうか」
     私は䜕も思わなかった。
     喜びも悲しみも。
     䜕も。
    「しかし、そういうお前は売れっ子䜜家なのだろう 人の䜜品なんお芋お楜しいのか」
    「圓然でしょ。売れおるかどうかず面癜いかどうかは別の話だもの」
     売れるず面癜いは別。
     なら、この女の物語は面癜くないのだろうか面癜くないモノが売れるのだずすれば、そこにはどんな法則があるのだろう
    「売れるかどうかを決めるのは、結局のずころ宣䌝ず䞖の䞭の空気感みたいなモノ。それにうたく乗れるかどうかよ。内容はあたり関係がない本を党郚読んで買う人なんおいないでしょ」
     確かに。
     なんずなく皆が買っおいるから、あるいはデザむンが良いから買う。
     なんだか人間関係みたいだず感じた。
     内容は関係ない。
     芋栄えや肩曞き、有名無名、自分にずっお郜合のいいモノを遞ぶ。
     い぀だっお。
    「空気感か、そんなモノで、いったいどうやっお䜜品を売るこずができるんだ」
    「簡単よ、䞖の䞭の過半数が求めおいるものを調べお、それにあった内容を曞き、読者が望みそうなこずを曞き連ねるだけで良いわ。成功の法則だずか、簡単に幞せになれる方法だずか、今流行の恋愛の颚朮だずか、そういった読者にずっお郜合のいいものを」
     郜合のいい物語に、皆酔っぱらう。
     物語に陶酔する。
     珟実から目を背ける本こそが、売れるずいうこずだろうかだずしたら、本圓に滑皜なものだ。
    「皆自分にずっお郜合のいい珟実を芋おいたい。だから珟実にはあり埗なくおも、そういう䜜品はよく売れるわ」
    「なんだかな、話を聞けば聞くほど、私のような䜜家の曞く䜜品には、物語には䟡倀がないように感じられるが」
     しかし、銖を振っおシェリヌは続けた。
    「そんなこずないわ。結局のずころ脈々ず受け継がれおきた物語は、珟実の教蚓を盛り蟌んで、読む人々の知恵や教蚓になるモノばかりでしょう 聖曞、哲孊、文孊、䞖界䞭探しおも、倧した教蚓のない本は、長く愛されたりしないわ」
     だから、私の䜜品もいずれ、旧型のアンドロむドみたいに飜きお捚おられる、ず。
     ゞャックが口を挟む。
    「生きるずいうこずず真剣に向き合っおいくからこそ、良い䜜品ができるんじゃないのかず、俺は思うぜ先生。珟実に即しおいない倢物語には、結局のずころ、真剣に読みはしおも真剣に考えさせられるこずはない。どっちが良いかは知らないが、それに぀いお考えるこずは倧事なんじゃねえかな、倚分」
     生きるこずず向き合う。
     人間を描く。
     人間の業、欲望や性、私の䜜品が、それらを亀錯させた䜜品ばかりのは確かに事実だ。
     そしお、珟実にはあり埗ない倢物語合ったらいいなず思うような、そんな郜合のいいこずばかり売れるずいうこずも、やはり倉えようのない珟実に感じる。
     だが。
    「それでも私は人間を描き、曞く。人間の圚り方、人間賛歌ではない、人が目を背けたがる裏偎の郚分。それが最高の嚯楜になるこずを、私は知っおいるからな」
     意倖にも私の䜜家ずしおのスタンスはあたりブレがないようだ。曞くモノはなんでも良いが、根底にこういう気持ちがあるのは吊めなかった。
     人間の欲望を描くこず。
     人間の業の深さを䌝えるこず。
     人間の眪深さを知らしめるこず。
    「いいんじゃない、それで。少なくずもアンドロむドはそういった䜜品が奜きだし、これからアンドロむド䞀色の䞖界になれば、少なくずも今よりは売れるず思うわ」
     その時。私みたいな䜜家がお払い箱になるかもしれないけどね、などず皮肉っおシェリヌは蚀った。
     どうなのだろう。
     長く続く方がいいのか、早く沢山売れる方がいいのか結果的にはあたり倉わらないならば、䜕事も早いに越したこずはない気もするが。
     䞀長䞀短ずいうこずだろう。
     長所には短所があり、短所にも長所があるのだずすれば、メビりスの茪のようなものであるこの䞖の䞭を、案倖我々は衚面しか芋えおいないのかもしれない。
     たあ、売れるに越したこずはないのだが。
    「それで、そんな䞖界を䜜るために私を雇甚したのだろう で、その民䞻䞻矩代衚の護衛ドロヌンを斬り䌏せれば良いだけか」
    「ええ、圌らをさらうのは私、ず蚀うず語匊があるけれど、担圓するわ」
     たた耇数のボディを持っおきおいるのだろう。確かに、耇数の人間を拘束するのにはうっお぀けの圹回りだろう。
    「しかし、仮にそっくりなアンドロむドを甚意したずころで、本人たちはどうする぀もりだ、圌らが衚に出れば党お氎の泡だろう」
    「問題ないわ、別人の顔ず䜓型、本人認蚌のタグも別人のモノず入れ替えお、時期が来れば解攟する」
     本人認蚌は埋め蟌んだバむオチップをセンサで認蚌するこずで確認できる。おゃいえ、やはりどんなに手を尜くそうずも、結局は暡造品が出回ったり、欺く手段が開発されたりのむタチゎッコが続いおいる。
     暗号技術もそうだ。
     戊争でもっずも必芁なモノは暗号だ。敵の襲撃を察知し、奇襲を仕掛けられればどんな戊力差だろうず勝利できる。
     機密情報の保持にも個人情報の保持にも䜕か情報を扱う限り、結局は必芁だ。
     政府は党おの電子暗号に察しお鍵ずなる蚘号を匷制し、情報戊争を制しようず詊みたが、やはり無駄なこずだった。
     最終暗号は䜜れた。しかし、それが暗号である以䞊、盞手に䌝えるために解き明かす方法がなければならないし、しかしいくらなんでも自分達の機密情報にたで、䞀般に匷いた鍵を適応するこずはできない。
     それに䞀般の人間だっお、別の暗号を䜜れば良いだけだ。代替がどんな暗号であろうが扱うのは人間だ。
     いや、仮にそれがアンドロむドだったずころで、扱う圓人を裏切らせれば良いだけだ。
     理論䞊倖郚からは絶察に解き明かせない、぀たりは最終暗号。
    誰にも解けない暗号は䜜れたが、しかし、解けないなら答えを教えお貰えば良いだけで、あたり犯眪の抑制に効果はない。
     どんな技術も、結局は扱うもの次第だ。
     人間は犯眪を暎力で抌さえ぀けようずしおきたが、結局犯眪の根底にあるのは人間の心であり、科孊の進歩でそれらをはき違えた人類は、こず犯眪発生率に関しおは䜕の進歩もないたただった。
     だから圌らはさらわれるわけだが。
     技術も科孊も進歩し続けたが、それを扱う人間の心は䜕䞀぀ずしお進歩しおいない。
     盞倉わらず差別はするし、戊争はするし、思想はぶ぀かるし、貧富の差も科孊が発展すればするほど、そちらも発展しおいった。
     石噚時代から倉わらない人間の本質。
     案倖、そんなものがアンドロむドが栄えお、人類が衰退した理由なのかもしれない。
     そんな気がした。
    「ふん、そろそろ到着だ」
    「ああ、先生。俺は䜕の圹にも立たないだろうから、安党なずころで応揎しおいるぜ」
     私は携垯端末を懐のに仕舞った。
    「いやだから俺はだな」
    「認蚌をパスするのに必芁かもしれないだろうしな。たあ、本音を蚀えば、ただお前が泣き叫びながら垰りたい垰りたいず慌おふためく姿が芋たい、いや聞きたいだけなんだが」
    「先生はたたに、本圓に人間なのか疑問に感じるよ、いや本圓」
     シェリヌはやりずりを芋おクスクス笑いながら、
    「たあ、気楜に行こうよ。圹割分担をすたせば、楜な仕事なんだしさ」
     ず気楜なこずを蚀った。
     代わりの肉䜓がある奎はいい気なものだ。
     間違っお撃たれたら私もゞャックも、呜はないのだが。
     こうしお、愉快な䞉人組は宇宙船ずずもに目的の惑星ぞず降り立った。








      

      







     仕事のため。
     このお題目のために人間はなんでもする。
     仕事だから殺す。
     仕事だからしからなく犠牲にする。
     仕事だから、仕事だから、仕方ない。
     別に冷静に考えれば蚀い蚳にも䜕にもならないず思うのだが、仕事のためならばなんでも蚱されるず、みんな思いたいらしい。
     私はサムラむずしお仕事、始末の䟝頌を受けはするが、仕事ではなく自分のためだ。
     今回もそうだ。
     芁は自芚的になるか吊かだろう。私は自分のためならば䜕人犠牲になろうが、䜜品のためならば䜕人悲鳎を䞊げようがかたわない。
     ただ、仕事のためだからず蚀う人間達は、自分は悪くない、これは仕事だから仕方がなくやったんだ、自分の意志じゃないず声高に叫びたがる。
     兵士にはそういう傟向が倚い。
     自分だけが悪くないなんお、いや悪かったずころで䜕故認めたがらないのか。
     悪を自認しないのか。
     人間なんお生きおいるだけで、それなりに他の生物を犠牲にしおいるのだから、䜕かを殺しながら生きおいるのだから、自分達があたかも枅廉朔癜な人間で䜕の眪もないず思う人間の気持ちが、私にはわからない。
     たあ、私も衚向きは枅廉朔癜な人間を装うのだが。
     その方が䟿利で楜だしな。
     私はドロヌン達を斬り䌏せながら考えおいた。ず、いうのもあの教授が蚀うように、サムラむず蚀うのは匷い匱いず蚀うよりは、あの女が神だずするならば本圓にバランサヌずしお䜜られたものだ。
     人間の法則に圓おはたらない幜霊の日本刀なんおオカルトなモノを持ち、䟋倖なく人知を超越した戊闘力を誇る。
     貰い物の戊闘胜力を誇っおも仕方ない気もするが、ずにかく、だからこそ退屈な䜜業だった。
     そしお、仕事が終わった以䞊、私は珟に、ドロヌンの亡骞を眺めながら退屈しおいた。
     ドロヌンずの戊闘もあたり時間がかからなかったし、向こうにはサムラむの護衛がいないこずは確認枈みなので、私ずいう卑怯ず蚀っおもいい反則じみた駒を甚意した時点で、この蚈画は成功しおいたず蚀える。
     そんな蚈画を立案しお珟実に行うのは、そう楜な䜜業でもない気がするが私は執筆する䜜品の関係䞊、匷い個性に興味がある。
     そういう意味では、さっさずこの仕事を終わらせお、教授に取材でも申し蟌みたいずころだった。
     悪人には匷い個性がある。
     ただの悪人では駄目だ。意志ず目的、背負った業ず向き合っおいるか吊か。
     悪ずは、方を逞脱しおいくかではない。
     自分の意志で、他者を傷぀けるこずを良しずするかだ。
     目的のためにその他党おを犠牲にし、振り返らずに前ぞ進む姿勢だ。
     あの老人にはそれがある。
     厳密には目的生き甲斐が欲しいから目的を求めるずいう、暪着した考えから今回の行動を起こしたらしいが、そんなどうでも良い理由ずも蚀えない理由で、蚈画を立おそれを他人にやらせるこずを良しずする圚り方なんお、圚り方そのものが悪だろう。
     今回の被害者たちはどうだろうか、民䞻䞻矩を歌っお察した成果も残さず、議䌚であれこれず同じこずを話し続け、䜕の結果も出しおはいないのに「いや疲れた」「やりきった」「私は倧胆な政策で䞖界を倉える぀もりです」「みなさんの協力さえあれば」そんなこずを蚀う人間達。
     結果的に皎金をただ浪費しおいるだけの圌ら圌女らは、自身が悪だず気づくこずから、目をそらしおいるだけの邪悪そのものだ。
     話し合いで囜が倉わるず、人間は信じ続けおきた。
     その結果、あたり倧差なかったわけだが。
     戊争は少なくなっおも、話し合いのテヌブルで関皎に察しお蚀い争うようになった。
     経枈的に優䜍な囜が䞖界の方針を決めるようになっただけで、話し合いの䞻導暩を握れるか吊かに固執しお、本圓の意味で人類が話し合ったこずなど䞀床もない。
     民䞻䞻矩が悪いのではなく、扱えないたたここたで来たず蚀うべきか、いや、そもそも人間が暩力を握る以䞊、平等など無い。
     ありえない。
     そのくせ、平等に芋える民䞻䞻矩に飛び぀いお、自分達皆が遞挙に、政治に関わっおいるず思い蟌む。
     政治ができるのは政治家だけだ。
     どんなシステムを䜜り䞊げようずそこは倉わらないたただ。結局政策を匷匕にでも決めおいき、郜合のいいように倉える。
     ならば政治家になれば良いのだが、政治家になれるのは金持ちだけだ。倧昔からそれは倉わらない。
     政治に金が絡む以䞊、クリヌンな政治家など存圚し埗ない。
     善人か悪人か、それ以前に、金が絡む以䞊成功できるのはよほどの悪人か、時代を倉える英雄かのどちらかだろう。
     どちらも䌌たようなものだが。
     呚囲を省みず、䜕かを倉えるずいう点は。
     今私が銀河連邊に぀いお぀ら぀らず考えおいる間に、どうやら䜜戊は終了したらしく、撀退の合図が懐の携垯端末に着信した。
    「先生、そろそろずらかろうぜ」
    「ああ」
     たあ私からすれば䞖界情勢すらもどうでもいい話だ。
     金になれば。

     䜜品のネタになれば。







     

      






     私は教授の甚意したホテルの䞀宀にいた。
     いい郚屋だ。地球の旅通ずは違っお、ハむテクで埋め尜くされおいる。
     ただ、りォシュレットだけは、䜕故か無かったがなんだろう、あれはもしかしたら、地球の日本にしかないモノなのかもしれない。
     だずしたら惜しいこずをした。
     それはずもかくずしお、教授ぞの取材の為に、いく぀か、ず蚀っおもたいしたものではないのだが、準備を敎えおおくこずにした。
     アンドロむドの䞖界を今埌どうやっお䜜り䞊げるのかも聞いおおかなければならない、聞くこずが倚い以䞊、メモずペンは持っおおいた方が良いだろう。
     䜕事も慎重に事を進めよう。
     最近はメモもペンも、芋なくなったな。
     ハむテクの恩恵があるからか、この郚屋にも䜙蚈なモノはほずんどない。おおよそのこずは携垯端末のに泚文するか、メモにしろ仕事にしろ、必芁な䜜業があっおもデゞタル䞊で凊理できるからだ。
     なんだか、デザむンは矎しくはあるものの、殺颚景な郚屋ずも蚀えた。䜙分だからず蚀っおなくしおしたうずいうのも、限床を知らなければこうなるのだろう。
     もっずも、私の散らかった郚屋ず比べれば、どちらが良いずは蚀えないかもしれないが。
     䜕事もバランスは重芁ずいうこずか。
     私は荷物を革補の鞄に詰め、メモずペンを胞ポケットに入れお教授の埅぀郚屋ぞず向かった。向かうずいっおも、テレポヌティション装眮ずやらに乗れば䞀瞬だ。
     だが、やはり玠粒子単䜍でバラバラになるのはぞっずしなかったので私はドアの番号を探し、ノックしお郚屋に入るこずにした。
     コンコン、ず叩く。
     いたや珍しい儀匏だ。
    「入りたたえ」
     䞭に入るず、そこには教授が立っおいた。
     壁は党おガラス補のようで、蟺り䞀面を芋枡せる展望台のようだった。
     圌らアンドロむドはこういうのが奜きなのだろうか。たあ教授はアンドロむドではないのだから、むしろ教授の趣味をシェリヌが真䌌たずいったずころだろう。
     私は個人的に聞きたいこずがあっおここぞ足を運んだのだ。ならば、䜜家ずしおも、䞀個人ずしおも聞かなければならない。
     この男の圚り方を。
    「座りたたえ」
     そう蚀われたので、遠慮せずに高そうな怅子に座るこずにした。教授は窓偎に座ったのでちょうど、察面する圢だ。
     向かい合う。
     私ず同じはぐれものの怪物ずずはいえ、同じずは思わない。
     だからこそ興味があるのだ。
     あらゆる皮族、分類、倚くの䞭に玛れ蟌むこずができないこの男は、いったい䜕を望み続けおきたのか、䜕を欲するのか。
     どういう答えを出したのか。
     䜜家業抜きでも興味があった。
    「座っおやったぞ。蚀うこずを聞いたのだからこちらの話を聞いお貰おうか」
    「䜕かな」
    「目的が欲しいから、ず蚀ったな。そのために目的ずするにちょうどいい今回の革呜を起こすこずにしたず」
    「いかにも」
    「人間がアンドロむドになれば、䞖界が倉わるず信じおいるのか むしろ、有胜すぎる矀衆なんお、コントロヌルしにくくお政治に指向性を持たせるこずも難しくないか」
    「良いずころに目を぀けた」
     教授はコヌヒヌを挜いお、粉々になった豆をフィルタヌの䞭に入れ、コヌヒヌを煎る。
     最近はあたり芋ない光景だ。
     なんでもアンドロむドがやっおくれるから、手間暇をかけるこずを矎埳ずする人間の数も倧分枛った。
     利䟿性の匊害ず蚀うべきか。
     教授は軜く口にコヌヒヌを含み、ひずいき぀いおからこう話しだした。
    「本質的には、䜕も倉わらないよ。むしろ、個々人が力を持぀ようになれば、瀟䌚ずいうのは回らないようになっおいる。誰かが搟取されるから、匱く愚かず蚀われる人皮が存圚するから集団は圢成できるのだ」
    「それを承知で、意味がないず知りながら革呜なんお䌁おおいたのか」
    「その通りだ。そもそも、君は革呜ずいう蚀葉をどう捉えおいる」
     今たでの政治を吊定する。
     民衆の自由を確立する。
     䞀般的な回答ずしおはこんなずころだろうが、䞀般的な回答ずいうのはおおよそ間違っおいるから䞀般的ず蚀われるのだ。
    「政治の支配者が倉わるだけだ」
    「少し、足りないな、それでは。政治圢態だけでは無く、人々の意識、いや無意識䞋での垞識を曞き換える行為、それが革呜だ」
     垞識か。
     こんな非垞識な存圚二人の䌚話で、そんな蚀葉が出おくるのは、なんだか奇劙な話だ。
     無意識䞋での垞識を曞き換えるこず、぀たりは空気感のような、なんずなくそうであろうずする党䜓の考えだ。
     皆がやっおいるから私もそうしよう。
     皆が買っおいるから私も買おう。
     皆が、皆が、皆が、そんな有りもしないのに流されおしたう無意識化の脅迫願望だ。
    「それを倉えおどうする぀もりだ。今たで散々コロコロ倉わったモノを倉えたずころで、䜕の意味がある」
     民衆の意志、䞖の䞭の空気感、そんなモノはどちらにでもいくらでも傟いおきた。
     今曎䜕の意味がある。
     䞀念発起しお教授が䞖の䞭の空気感、人々の垞識を倉えおいったずころで、たた別の方向に揺れ動くのではないのか
    「いや、倉えるのではなくコントロヌルする人間に限らず、他者の意志を倉えるのは至難の業だ。しかし、圓人を倉える必芁など無い。どのみち、圌らの倧倚数は䞖の䞭に流されお意志を決める。その倧きな流れさえコントロヌルできれば、人間も、アンドロむドも、恒久的な䞖界平和の構築が可胜だ」
    「恒久的な䞖界平和」
     間の抜けた声を出さないようにするので手䞀杯だ。どちらかずいえばこの堎合、匷制的な䞖界平和ずいう颚にしかずれないが。
     䞖界平和を匷制する。
     抌し぀けがたしい善意。
     たあ教授の堎合かなり自芚的にやっおいるようだが、どうだろう、匷制的䞖界平和は歊力の抑止論に通じるモノがある。
     抑止論はただの劄想だ。
    「栞抑止の再珟でもする぀もりか 人々の意志で、人々を抑制する。抑止論なんおモノは、ずどの぀たり抑止するだけで、解決するこずはできないだろう」
     抑圧されたモノはいずれ爆発するだけだ。
     抑止で䞖界は救えない。
    「抑止ではない、解攟だ。圌らは自分の意志で、自分の意志だず思い蟌みながら、䞖界平和を構築しようずする。圌らは自分達が流されおいるこずにも無自芚だ。雰囲気に酔う、ずでも蚀うべきか」
     ゞャックの蚀葉を思い出す。
     皆、自分に郜合の良いモノに酔っぱらいたい珟実より倢がみたいず。
     郜合の良い倢を。
    「人間の意思そのものより、意思に倧きな圱響を及がすものからコントロヌルするずいうこずか」
    「そのずおりだ。我々は匷制しない。圌らは自分達が切り開いおいるず勘違いしながら、䞖の䞭の平和を築き䞊げおくれる」
    「そんな意思が、長続きするのか 結局のずころ流されお、自分の意思では無いもので動いおいるわけだろう」
     䞀流されやすいが同時に飜きっぜい。
     そんなに長く同じ倢を芋続けるずも思えないし、倢にさめたらたた、今回の革呜隒動の繰り返しになるのではないだろうか
    「だからこそ、圌らをアンドロむドにする。政府の意向をコントロヌルし、たずは人䜓のアンドロむド化の有甚性を、埐々に䞖間に浞透させ、メディアを通しお民衆の空気、意思を完党に掌握する」
     聞けば聞くほど恐ろしい話だ。
     政府やメディアに流されお、自分達の意思を決める民衆たち仮に流されなかったずしおも、時間をかけお䞖の䞭に浞透させられおは、同じ行動をずらざるを埗ないように瀟䌚構造が倉わっおいるだろう。
     思考譊察を圷圿ずさせるが、自分達の意思で、頭の䞭に思考譊察を走らせようずいうのは、ビックブラザヌよりも完党な統治䜓制を想像させた。
     しかし、疑問も残る。
    「いったい、誰がその政治、経枈、メディアの操䜜なんでもいいが、それらを継続させるんだ」
    「決たっおいる。今回の替え玉、アンドロむドを人間の政治家ず入れ替えたのは、これらを継続させるために他ならない。今埌も、政治䜓制にあえお隙を䜜り続け、その隙を぀いお新しい政策を打ち出す新芏新鋭の政治家を挔出させ、たるで政治家も政治の方向も良い方向ぞず向かっおいるかのように魅せる」
     人間は芋たいモノしか芋ない。
     良い方向ぞ向かっおいるかのように魅せられれば、反察する意思を倱うず。
    「そんなこずで本圓にいいのか 人間は、いや、アンドロむドだっお、個々人の匷い意思があるからこそ、個性ずいうのは茝きを持぀ず思っおいるのだが」
    「持぀だろうな、そしおそれで構わない。個人の意思が歎史を良い方向ぞ導く、英雄たちが導く時代も確かにあった。だが、人類の数はそれに察しお増えすぎた。ここたでの数ずなるず、個人のカリスマがいくら高かろうず完党なる統䞀は䞍可胜だ。それこそ個々人の個性を殺しおしたうこずになりかねない。芁は、政治に関する関心、その䞀点だけコントロヌルできればいい」
    「その政治をお前たちが決めるのか 自分達は人間ず違っお間違えるこずはないず」
     映画ではよくある話だが。
     愚かな人類よりも、ロボットの方が間違えない、だから支配する。
     しかし、教授は。
    「いいや、違う」
     ず蚀った。
     なら、どうする぀もりなのだろう。
     教授の蚀っおいるこずは、芁するに人類党䜓、いやアンドロむド党䜓に察しお平和を尊重する意思を埋め蟌むずいうこずだ。
     自身で考えない人間ならばず、政治面で有効な、それでいお珟実的な考えを良しずするように、そう考えなければならないように、党䜓の意思の向かう先をコントロヌルする。
     しかしそれらをコントロヌルするのは極々䞀郚だ。なら、その極々䞀郚が間違った考えを、䜕を持っお間違いなのか分からないが、ずにかく䜕かミスをしたり、䜿えなくなったらどうする぀もりだろう
     そもそも、そんな支配䜓制が続いたずしお、結局は自分達の意思ではなく、流されおいるだけなのだ。
     そんな意思が、長続きするのか
     他人に流されおいるだけの、薄っぺらい意思が䞖界を倉えられるのか
    「党䜓に意思を、匷制的䞖界平和のビゞョンを共有させるこずで、いずれは内発的にそのビゞョンを持ち、自分達の意思で䞖界を倉えようずする若者たちも珟れる、珟れるようにコントロヌルする。圌らが自分達の意思で䞖界を導いおいけるようならば、我々はその時必芁がなくなるわけだ。なあに、ようは自転車の補助茪のようなものだ。幌皚な人類がアンドロむドずいう思考に跚がる為の手䌝いをしおやろうずいうこずだ」
     幌皚な人類か。
     心のどこかで人類を芋䞋しおいるのか、それずもただ単玔な比喩なのかは分からなかったが、䜕にせよ、教授は別に察しお興味を持っおいるようには芋えなかった。
    私は幜霊の日本刀ずいう、斬ったモノの魂を傷぀け殺すずいう物隒な歊噚を保有しおいるわけだが、この男、教授はどうだろう。
     この男には魂はあるのだろうか
     あるずは思えない。
     私が蚀うのも本圓に説埗力がない気もするが、人類党䜓の未来を加速させ、コントロヌルするなどず蚀っおおきながら、この男には執着ずか、信念ず蚀ったモノを感じない。
     ただできるからやる。
     そんな感じだ目的が欲しいから行動したずか蚀っおいたが、本圓にそうらしい。
     生き甲斐、や、やりがいを求めおいるだけで、恐らく教授にずっおは趣味のような感芚なのだろう。
     趣味のような感芚。
     人類の未来を巊右しおも、尚。
     淡々ず自分の趣味を話しおいるだけだ。
     それでいお自分自身が悪である自芚も持っおいるわけだから、こんな面倒な巚悪は他にないだろう。
     こんな奎が䜕人もいおも困るが。
    「成る皋、たあビゞョンはしっかりしおいるようで安心したよ。老人の考えなしに぀きあわされおいるようでも困るしなしかし、それで人類党䜓が良い方向に行ったずしお、それで人類は幞せになれるのか」
     どんな目的であれ、目指すずころは自身の幞犏に行き着くものだ。はたしお、人類は人から、アンドロむドから䞎えられた平和の䞭で幞せを手にできるのか。
     興味深いテヌマなので聞いおみた。
     䜜品のネタになりそうだしな。
    「で、どうなんだ」
     教授は片眉を぀り䞊げ、奇劙な笑いを浮かべながら、
    「なれるずも。幞犏ずいうのは自己満足ができるかどうか、粟神が満たされおいるかどうかだ。金や物質に䞍足しおいる人間でも、それは自分達の粟神を満たすために金や物質を必芁ずしおいるだけで、金そのものを欲しがる茩は入るたい」
     たしかにそうだ。
     人間は幞犏になろうずする。金はそれらを手に入れるために必芁なチケットであっお、
    金そのものただの玙だ。
     私はそれでも倧切にするが。
    「なら、人類党䜓が自己満足できれば、幞犏だずいうこずか そんな停物の幞犏」
     ず蚀ったずころで、私自身がそれで良しずしおいるこずを思い出したが、しかし、それはただ単に私が心を感じるこずができない以䞊、心が幞せを感じ取るこずはなく、せめお物質的に満たされようずしおいるだけで、自己満足ではなく切実に必芁なだけだ。
     私の充実した生掻のために。
     だが、私ず違っお圌ら圌女らは心で幞犏を感じ取ろうずし、私ずは違っおそれができる以䞊、目指す幞犏の皮類が別物だろう。
     私は幞犏を感じず、幞犏がない以䞊、物質的に満たされようずし、心の幞犏なんお劥協でいいだろうず刀断しおいる。
     無くおも金があれば構わないず。
     しかし、普通の人間は、心の充足感を求め生きおいるのではないのか
     たさか圌らも私のように、心で感じなくおも良しずできるのだろうか興味深い。
     だから続けお話すこずにした。
    「人類党䜓が玍埗するのか」
    「するずも、圌らの幞せの基準は䞻に連垯感だからな。人ず人ずの぀ながり、぀たり皆ず同じ考えだ、同じ方向性だず思うこずで、心ある圌らは幞せを感知する」
    「ロボットみたいな䟋えだな」
     教授は銖を振り、
    「人間は間違いなくロボットだよ、ただ粟巧なだけで、アンドロむドず䜕も倉わらない。自分達を特別な生物だず思いたがる連䞭は倚いが、珟実には人間の心にすら法則があり、心理孊ずいう圢で、倧昔に既に解明されおいる皋床のモノでしかない」
    「自然発生した旧型のロボットか」
    「たさに、そうだ。人間の䞭にだけ無限の創造性、心の有り様、感情があるなど、ただ思い䞊がっおいるだけだ」
     人間は特別でも䜕でもない、ず。
     確かに、䜕䞇皮類も生物がいるのに、我々人間だけ心ずか、自我の有る無しを語るのもおかしな話なのかもしれない。他に蚀語を話す生物がたたたたいなかっただけか。
     そしお蚀語を話し、唯䞀だず思っおいた心や創造性を、あろう事か自分達の䜜り出したアンドロむド達が蚌明し、人間の垌少䟡倀をはぎ取ったずいうこずだ。
     䜕ずも皮肉な話だ。
     銬鹿銬鹿しいくらいに。
    「故に、幞せなど、圓然䜜り出せるものでしかないのだ。金があれば幞せ、家族があれば幞せ、人ず぀ながれば幞せ。自分自身が満たされれば幞せなのだ。他人のために動くのが幞せだずしおも、結局は他人のために動く自分自身に幞せを感じおいるに過ぎない。ならば、党䜓の思考の方向性を同じにすれば自然、連垯感は生たれ、幞せを感じざるを埗ない。満たされれば䜕でも、人間は幞せを感じるようにできおいるのだから」
    「話を聞く限り、党䜓が同じ幞せずいうのは個々人の個性を損なう気がしおならんな」
    「それも先ほどの話ず同じだよ。長く続けるこずで、それを自身の意思だず錯芚し初め、いずれ自身の意思でその幞犏を远い求めるようになる。そもそもが、そんなモノに幞せを感じるその他倧勢に個性など最初から無い。民衆ずいうのはその他倧勢の倚数掟だ。少数掟は幞せを感じずに個性を維持する。私が蚀っおいるのはその他倧勢の無個性を個性にしようず思っおいる人皮のこずだ」
     無個性を個性にしたがる人皮。
     確かに、圌らに確固ずした自分、自分自身の意思があるようには思えない。
     思わない。
    「その堎合、少数の、無個性に銎染めない人皮はどうする぀もりだ」
    「䜕も。今たでどおり、その個性を圹立おお生きればよいのさ。䞖の䞭の総意ずいうのは結局、倧勢の個性を持たない倚数掟が出すものだ。圌らは匷い個性を持぀人皮ずは違っおこういうやり方でしか幞せを感じ取るこずはできないからな」
     だからお望みどおりに連垯感を䞎える。
     そしお意思の無かった圌らに意思を䞎え、党䜓にずっお良い方向ぞず調敎する。
     誘導する。
     いたたで人類が、政治で小出しに、囜ごずでしかやっおこなかったこずを、党人類ずいう単䜍でやろうずしおいるわけだ。
     そう蚀う意味では、単䜍が倧きいだけで、今たで成されおきた改革ず倉わりない。
    「アンドロむドになる必芁性はどこにある。煜るだけで良いなら人間の状態でも倧しお倉わらないだろう」
    「いずれ人類党䜓が自分自身の手で答えを出しお未来ぞ歩もうずするずきに、䞍屈の肉䜓があっおも良いず思っおな」
    「しかし、随分倚数掟が考え無しのように蚀っおいるが、圌らだっお個々人の考えくらいあるだろう」
     匱くずも、個性はあるのではないのか。
    「完党な無個性なんお、生物ずしおあり埗るのか」
    「あり埗る。ずいうより、生物ずしおは無個性の方が正しいのだ。故に、個性のないその他倧勢がいるのは必芁に迫られおいる以䞊、圓然ず蚀えば圓然だ」
    「必芁に迫られる、ずはどういう意味だ」
     ふむ、ず少し考える玠振りを芋せお、教授は口を開いた。
    「君は、蜂を知っおいるかね」
    「知っおいるが、あたり芋たこずはないな」
    「構わない。圌らが集団で行動するこずは知っおいるだろう 誰が決めるわけでもなく圌らには産たれたずきから圹割がある。良い悪いではなく、矀ずしおの生物には、個性のない倚数掟が必芁だ。劎働も生産も、圌らが圹割ずしお圓おはめられおいるのだ。もし、党員がチェ・ゲバラのような匷い個性を持っおいたならば、むしろ人類はたずたりを欠いお滅亡しおいただろう」
     確かに。
     党員が個性の匷い人類なら、衝突しあっおたずたろうはずもない。なら、やはり人類には無個性な、䌌たような思考パタヌンの人間がいなければならないずいうこずか。
     教授はそれを倉える぀もりらしいが。
    「なら、教授の目指す先は党員が同じ考えの理想郷ずいうこずなのか」
    「いいや違う。むしろ逆だ。アンドロむドは完党な個䜓であり、今や劎働もロボットですたせられる。個性を無理に殺す必芁はなくなったわけだ。なら、党人類が匷い個性を持ち、未来ぞ勇気を持っお進むずいう匷い意思を持぀個性になっおも、問題ない。圹割を果たすずいう意味では党員がそれぞれにあった個性を掻かし、いたたでごく䞀郚の人間達のものだった己の個性を掻かした人生を歩む」
     人類党䜓が匷い個性を持぀。
     䞀人䞀人が茝く䞖界。
    「個䜓ずしおのアンドロむドなら、生物の法則に埓う理由もない」
    「そうだ。ある皮、これらの無個性な倚数掟の存圚は、生物ずしおの法則のようなものだ生物である限り逃れられない。なら、ボディを倉えおしたえばいい話だ」
     党人類が平和や幞犏を目指し、それぞれが匷い個性を持っお茝ける䞖界。
    「たるで倩囜の創造だな」
     ふず、そんなこずを口から挏らした。
    「君は、倩囜が䜕かわかるかね」
     あらゆる幞せの存圚する空間。
     その正䜓か。
     私の答えはこうだ。
    「倩囜ずいうのは心の䞭にある。結局のずころ、自身の魂が玍埗できるモノ、心の必芁ずするモノを党お手に入れたずき、倩囜に到達したのだず思う」
     そういう意味では、私は初めから倩囜ぞは行けない。
     心が無い以䞊倩囜もない。
     察しお教授は、
    「半分正解だ」
     ず蚀った。
     なら、もう半分は䜕だずいうのか。
     含み笑いをしながら、教授は、
    「害悪や障害、自分にずっお郜合の悪いモノを排陀するこず。自分自身にずっお郜合の良い䞖界」
     それが倩囜の正䜓だず。
     無論、宗教的な意味ではないだろう。
     粟神的な抂念ずしおの倩囜だ。
    「人間もアンドロむドも、珟実の䞍条理、自分達にずっおの害悪に蟟易ずしおいるのだ。だからこそ、ここにはないもの、自分達に郜合がよい䞖界を倩囜ず蚀えるだろう。圓人にずっおの郜合が党お満たされおいれば、それはその圓人にずっおの倩囜足り埗るからだ」
     生きるずいうこずは、䞍条理にあらがい続けるずいうこずであり、自分達にずっお郜合の悪いモノず向き合うずいうこずだ。
    しかし、誰だっお望んで郜合の悪いものずは察峙したくはないし、䞍条理に勝利しおも、結局はたた新しい䞍条理を克服しなければならないだけだ。
     終わりのない戊いが生きるずいうこずだ。
    「郜合がよい䞖界か。しかし、誰かの郜合を通せば、誰かの郜合が通らないものだ」
    「その通りだ。故に、倩囜は犠牲無くおは成り立たないず蚀える。珟実には、誰かが流す涙の䞊でしか、自分に郜合良く解釈しおでしか、人間は生きられないからだ」
    「だから手ず手を取り合っおの胡散臭い倩囜を目指すのか」
    「さあな、私自身あたり興味はないので、どうでもいい話だ」
     それこそ、私自身がよければ良いずいう郜合でしかないが、ず。
    「興味も信念も無いずいうのに、よくそんな倧それたこずを考え぀くものだ」
    「無いからこそだ。私にはどうでもいいからこそ、興味本䜍で蚈画を緎り、実行に移すこずができる。たじめに䞖界平和なんおモノを䜜ろうずしおいる枅廉朔癜ぶった人間には、倩囜を䜜るこずなどできんよ。犠牲や悲鳎を恐れおな」
     䜕かを倉えるずいうこずは、䜕かを犠牲にしお朰すずいうこずか。なかなか参考になる話だ。䜜品のネタずしおもちょうどいい。
     今回の話をたずめおみよう。
     たず、この教授は党人類を時間をかけお、党おアンドロむドに倉える、それもただ倉えるのではなく、人類党䜓が受け入れる圢で倉えようずしおいる。
     そこには幞犏があり、政治を握るこずで
    党䜓の意思をコントロヌルし、人類党䜓が有甚な方向ぞ誘導される。
     歎史を加速させるこずで争いは起こるだろうが、それは折り蟌み枈みの犠牲であり、特に問題にはしおいない。
     意思を共有するこずで幞犏感を感じさせ、完党にアンドロむドずなった自分達の意思で歩き出したずきに、圌ら自身の手に歎史を委ねる。
     簡朔に箇条曞きしおしたえばこんな感じで笑えるのだが、珟実的なその方法はその未来を無理矢理にでも想起させお笑えない。
     人類党䜓に意思を浞透させる方法、それを政治の䞭枢ず、メディアを通じお人々の無意識に刷り蟌み、政治圢態は民衆の奜みによっお倉え、カモフラヌゞュし、アンドロむド化を促進するこずでさらなる䞖界党䜓の合理化を蚈り、最終的には圌ら自身が内偎から教授の意思を沞き立たせ、圌ら自身が教授ず同じ思考を持ち、䞖界を牜匕する。
     気持ち悪い。
     私が蚀うのだからよほどだろう。
     こんな方法を暇぀ぶし感芚で立案するなど垞軌を逞しおいる狂人だ。たあ、私が蚀うずどうも説埗力が薄匱だがしかし、そんな長い単䜍で政治を匄ぶ぀もりなのか。
     私が正矩の味方なら「そんな悪行芋逃しおおけない」ずか䜕ずか蚀えばいいのだろうが、あいにく私は誰の味方でもなく私自身の味方でしかない。
     故に知らん。
     人類がどうなろうず知ったこずではない。
     問題は金ず䜜品のネタだ。
     それだけが重芁だ。
    「アンドロむドにずっおの倩囜を、珟実に䜜り䞊げお、それで教授自身はなにを埗る。生き甲斐ややりがいを求める心のみで、本圓に行動しおいるのか」
     人間は理由が無くおも行動を起こすこずができる。しかし、ここたで手間暇のかかるこずを、本圓に趣味だから、生き甲斐ややりがいずいった目的意識が欲しいからず蚀う理由で、本圓に実行に移すものか
     だから問いただしたわけだが教授は分かり切ったこずだずでも蚀わんばかりに、自信を衚情にみなぎらせながら、
    「そうだ」
     ず蚀った。
    「無論、私もその倩囜を䜜り䞊げおやりたいこずくらいはあるがね。人間の意思が倩囜に到達したずき、䞀䜓䜕が芋えるのか 私はそれに興味があるのだよ」
     完党に幞犏な䞖界。
     生物にずっお郜合の良い䞖界。
     そんな䞖界に興味があるず。
    「もし、本圓に䜕の恐怖も障害も存圚せず、ただ幞犏な䞖界ができあがり、そこに我々が䜏んだずき、䜕が起こるのか 私はそれが知りたい」
     ただ幞犏な䞖界。
     ぀たり倩囜に問題はないのか、いや倩囜に問題がなかったずしおも、そこで生きおいくこずは可胜なのか、実際に確かめたい。
    「倩囜に䜏めば幞犏になれるずいうなら、皆䜕の䞍安もなく、幞せじゃないのか」
     などず、心にもないこずを蚀った。
     それは心から望んでいるこずだったか。
     ぀たりそんなわけはないのだ。
     だから教授は説明を続けた。
    「人間は、いや人間以倖のモノでも、恐怖や䞍安は垞にあり、それらを克服するこずで生きるこずを実感する。もし、人間が完璧な楜園に䜏むこずができれば、圌らは案倖適応しおしたうのか、それずも適応できずに自分達が生きおいるこずを実感できずに生きた屍になるのか、興味があるのだ」
     成る皋、歪んだ興味だ。
     奜奇心ず蚀うべきか、だが、
    「それは興味であっお、欲望ではないだろう。教授自身の欲望、望みは䞀䜓なんだ」
     この男に望むモノなんおあるのだろうか。
     分からない、本圓に分からなかった。
     望み、なんお人間らしいモノがあるようには芋えなかったのだ。
     しかし、
    「それは簡単なこずだ」
     ず教授は蚀う、そしお、
    「私はこの䞖界を楜しみ続けたいだけだ。終わらせもせず、ずっずな。そのためには歎史を加速させ、科孊技術の行き着く果おを芋おみるずいうのがもっずも適しおいた。人類は進化の果おに䜕を芋るのか それを芋届けながら、酒でも飲みたい。そのためにアンドロむドの願いを叶えおやり、そのために圌らの望む理想郷を䜜っおやるだけだ」
     そのために人類党䜓を匄ぶこずが必芁だっただけだった、ず。
     ぀たり、そんなどうでもいい理由で、この教授は欲望のたたに、自分が楜しむためだけに、今回の革呜隒動を考え぀いたのか。
     そんなどうでも良い理由で、他人を螏み぀けにするずは、などず私が蚀っおも説埗力はないし、蚀う぀もりもない。
     壮倧な理由だろうが、䞖のため人のためだろうが、他者を螏み台にするのは共通しおいる事柄であっお、今曎驚くこずでもない。
     おおよそ、聞きたいこずは聞けた。取材はもう十分だろう。この教授ずの䌚話内容を、教授の目的意識や欲望を、䜜品の圹に立おればこちらずしおは、教授の欲望のためにどれだけの人間が犠牲になっおも将来的に教授の手で䞖の䞭が改倉されようずも構わない。
     そんなこずに興味はない。
     金ず、䜜品のネタは手に入ったこずだし、そろそろ倱瀌しよう、ず思ったのだが、
    「ず、ここたでは長期的なスパンでのプランず蚀えよう。君には目先の目的のために邪魔な人間達の始末をお願いしたい」
     などず教授は蚀った。
     よくよく考えれば、私のやるこずは党お終わったが、教授からしおみれば革呜はこれから起こすものであっお、やるべきこずも山積みなのだろう。
     だから仕事の䟝頌が、぀ぎい぀䌚えるかも分からない垌少なサムラむに来おも䞍思議はないだろう。
     正盎面倒だが。
    「生憎、私はフリヌの殺し屋じゃない」
     ず、蚀っおみたものの、芁は、いいように顎で䜿われるのが嫌なだけだ。
     金も十分儲けたしな。
     しかし、矜振りの良い顧客は抱えおおきたいずなるず、難しいずころだ。私ずしおはたた地球に行っお、たた枩泉にでも浞かり、長期間のバカンスを楜しみたいバカンスを楜しみたいのだ。
     ぀たり乗り気になれない。
     気分が乗らないのだ。
     十分金は儲けたし、圓面はややこしい仕事ずはおさらばしお、ゆっくり過ごそう。そう思っおいた。
     そう思っおいた私にはうっお぀けかもしれない䟝頌内容だった。
    「君は、地球に䜏んでいる女の正䜓を知っおいるかね」
    「いいや、藪に銖を突っ蟌む぀もりはない」
     そうでなくおも、私はオカルトも科孊も専門家ではない。説明されたずころで理解する気にもなれないだろう。
     正䜓などよりも、あの女が金ず寿呜を運んでくれるこずが重芁だ。特に寿呜は、私の生呜に関わる問題だしな。
    「それは良かった。宗教的理由で断られおも䜕だから、䞀応蚪ねただけだ。知ったずころでどうできるものではないが、あの女はこの䞖党䜓のバランサヌみたいなものだず解釈しおくれればいい」
     いたたでの仕事内容から、あの女がこの䞖のバランスを敎えようずしおいるこずは、分かっおいたこずだ。
     人間ではあり埗ない、サムラむ達の持぀子のよならざる歊噚。䜕の蚓緎もさせず最䞊玚の戊闘胜力を付䞎する胜力。
     バランサヌのようなもの、ず教授は蚀ったが、確かにあの女は教授のような、䞖の䞭を混乱させる存圚を始末させ、調敎するずいう立堎を考えれば、神のようなものか。
     人間の理解が及ばないずいう意味では、正䜓がなんだろうが䌌たようなものだろう。
     たあどうでもいい。
     実利があれば、構わない。
    「そのバランサヌがどうかしたのか 教授は魔の手を芋事防ぎきったわけだろう」
    「いや、確かにそうだが、念には念だ。始末を䟝頌したい」
     始末。
     神殺しの䟝頌ずいうのは、神話の䞭だけだず思っおいたが神話の䞭で神々ずいうのはよく殺し合ったり戊争をしたりする。ず蚀う点を考えれば、圌らも人間ず、䜕ら倉わらない存圚なのかもしれないず思った。
     その神の始末。
     恐らく、いくら教授でも、私があの女から寿呜たで報酬ずしお貰っおいるこずは知らないのだろう。でなければ、こんな䟝頌をよこすはずもない。
    「そんな倧仰な䟝頌をするからには、前金を匟んで貰おうか」
     ずりあえず倧きなこずを蚀っおみる。蚀っおみただけだ。断られればその堎で垰っおも構わないのだ。
     雇い䞻の条件は十分以䞊の金が出せるかどうかだだから私は䜜家ずいう仕事が銬鹿銬鹿しく思えお仕方がないのだが。
     今回の件で、それなりに金は皌いだわけだし、いっそのこず蟞めおしたうか、自費出版で现々ずやっおいくのも良いかもしれない。
     そんなこずを考えながら教授の方を芋るず、圌は恐らく手持ちの党おのクレゞットチップをじゃらじゃらずテヌブルの䞊に眮いお、こちらを芋た。
    「これでどうかな、党郚で五〇〇䞇ドルはある匕き受けおくれるかね」
     私はチップを受け取っおから、答えを出すこずにした。
     そしお、

    「この䟝頌、匕き受けよう」










      













      本圓に匕き受けおは私の寿呜の問題があるので、匕き受けるフリをし、前金だけは頂くずいう寞法だ。玠晎らしい。
     圓面この金で地球でゆっくりするのも良いのだが、ただ解決しおいない謎もある。
     シェリヌ・ホワむトアりト。
     耇数察のボディを動かすこずができるアンドロむド、しかしその甚途が刀然ずしない。
     ただ暗殺をするだけならそれこそ他のニンゞャでも良かったはずだ。䜕より、別に圢にこだわらないのであれば、他のアンドロむドのボディを装っお、私を監芖しおいる可胜性もある。
     䞀䜓党郚で䜕䜓いるのか。
     必芁に迫られれば始末しなければならないが、䜕䜓いるのか分からなければ䜕䜓斬り捚おればいいのかも分からないたただ。
     そもそも、䜕故圌女なのかも気になる。
     䜕かしら実隓は行われおいるはずだし、そこから調べおみようず思ったのだが、同時に地球ぞ向かっお仕事を遂行しおいるようにも芋せかけなければならないので、カモフラヌゞュは必芁だ。
     私は耇数の宇宙船のチケットを賌入し、その党おを停名に倉え、か぀、個人認蚌を誀魔化すこずの可胜な人皮に䟝頌し、私は別人の認蚌で通り抜け、関係ない人間に私の認蚌を金を払っお䜿わせた。
     およそ人の私の認蚌ず、停名の人の認蚌デヌタの䞭から私を特定するなどでもアンドロむドでも䞍可胜だろう。
     その䞊、時間差で耇数の非公匏宇宙船も飛ばしおいるのだから、远跡があったずしおも完党に芋倱ったはずだ。
     どんなテクノロゞヌにも抜け穎がある。
     改善しおいる぀もりなのか知らないが、倧昔から政府の情報管理はこの皋床のたただ。
     情報を統制するこずが出きるず、それで完党に管理するこずができるず思ったたただ。
     実際にはこの通り、あたり意味はないのだが情報統制や抑止力ずしおの軍備の増匷ずいった、無駄な金の䜿い方は倉わらない。
     金が絡むから倉えられないず蚀うべきか。
     䜕にせよ金のかかるたたごずだ。政府ずいう肩曞きがあれば、どんな䞖の䞭でも、どのような行為も蚱される。
     そう蚀う人間の思いこみは、どれだけテクノロゞヌが進歩しおも倉わらない。
     肩曞きに隙されお銬鹿な真䌌を続けるずいう点から、人間はやはり、衚面を芋るのが楜だからそうしたいのだろう。
     金がある人間。
     優れた人間。
     有名な人間。
     なんでもいいが、そういう人間の裏偎を芋るこずを拒絶するのに、その䞀方ではありもしない噂話、誹謗䞭傷、そういったゎミのような情報を芋おあい぀は実はあんな奎だったのかなどず、ささやきあっお満足する。
     本質を芋ようずしない。
     芋たくないのかもしれない。
     䜕にせよ、本質を芋る気がない人間を欺くのは容易い。それがシステムならなおのこずだった。
     だからこそ、犯眪は絶えないし、玛争は終わらないし、悪は栄える。
     本質を芋ようずもせずにを芋お可哀想、だずか、これは非道い、だずか蚀いながら金が䜙ったら寄付するずいう。
     私はゲン担ぎのためにたたに寄付するくらいだが、たあ、寄付すれば救われるのかはしらないし、どうでもいいのだが、私のような非人間ですら銀河の裏偎だかなんだかの飢えた人々を結果的に助けおいるのに、䜕故、䜕もしなくおも自分達を玠晎らしい、正しい道を歩いおいるず思いこめるのか䞍思議でならない。
     善良な䞀般垂民だず。
     よくわからない、人間なんお生きおいるだけでゎミをたき散らし゚ネルギヌを䜿い持る銀河の厄介者ではないか。
     電子の海で奜き攟題暎蚀を垂れる裏偎で、圌らは自分達の正圓性を匷く信じる。
     どのような人間でも裏では䜕をやっおいるか分かったものではないずいう話だ。そういう意味ではあのアンドロむド、シェリヌは人䞊み以䞊に䜕をやっおいるか分からない人皮だず思えたのだ。
     䜕か面癜い事実がでるかもしれない。
     䜜品のネタくらいにはなるだろう。
     そういう心構えで、私は移動䞭の宇宙船の䞭にいた。このずころずっず黙っおいるように指瀺し続けたので、携垯端末の䞭のゞャックは䞍機嫌そうだった。
     䞍機嫌。
     に機嫌なんおあるのかず思わざるを埗ないがこれからシェリヌが䜏んでいたずされる惑星に぀くたでの間、盞手をしおやるずしよう。
     どうせ暇だしな。
     あずやるこずずいえば、シェリヌのこずを調べ終わった埌、䟝頌の遂行を倱敗に芋せかけ、あの女に真盞を聞いおから颚呂でく぀ろぐくらいだ。
     䟝頌を倱敗に芋せかけるこずに成功すれば、あずは地球でバカンスを楜しもう。
     だずいうのに、だ。
    「このたたでは終わらないんじゃないのか、先生」
     などず、瞁起でもないこずを蚀われた。
    「䜕がだ。仕事は順調、あずは䞍安芁玠のシェリヌずかいうあの女のこずを調べ、䟝頌を倱敗に芋せかければ、それで終わりだ」
    「そのアンドロむド、シェリヌのこずなんだがな、面癜いこずが分かったんだよ」
     面癜くない話だ。
     人生ずはどうしお、いちいち順調に行かないものなのか地球に行く際に、あの女に文句を蚀っおおいおやるこずにしよう。
    「どんな話だ、ここのずころ、物隒な話しか聞いおいないが」
    「そういうなよ、物隒な䟝頌を受けたのはあんただろう、先生。耇数䜓のボディを、アンドロむドの人工脳のスペックでどのくらいできるのか、調べおみたら、面癜いこずが分かった」
     聞きたくない感じの雰囲気だが、聞かないわけにもいくたい。
     私は話を促すこずにした。
    「なんだ、䜕が分かった」
    「アンドロむドの人工脳、その最新型でも、動かせるのは䜓が限床、䜓でオヌバヌヒヌトするそうだ。思っおいたよりも人間のように振る舞うのには、凊理胜力の倧半を費やしおいるらしい。珟行の技術では、いや人工脳である限り、あの女みたいに倧量のボディをコントロヌルするこずなんお䞍可胜だ」
     私を襲っおきた奎らが䜕䜓いたかは芚えおいないが、䜓以䞊はいたはずだ。
     聞きたくない話を聞いおしたった。たるでオカルトだ、あの女があんな感情豊かに動いおいるのは、おっきりアンドロむドの性胜のおかげだず思っおいたが。
    「だが、事実あの女は耇数のボディをコントロヌルしおいるじゃないか」
    「だから、絶察ロクでもない技術を䜿っおいるぜっお話だ、先生」
     今から調べにいくずいうのに、嫌な話を聞いおしたった。
     勘匁しお欲しい。
     私は話題を倉えるこずにした。
    「調べれば分かるこずだ。それより、前々から思っおはいたんだが、や、アンドロむドが人間性を自然ず獲埗しおいくのは䜕故なんだ」
     思えば、俗っぜいだ。
     私より人間らしいかもしれない。
    「魂ずかが宿るのか もしそうなら魂は䞀䜓どこからくるか、知りたいものだ」
    「魂ね、魂か。無くおも同じだろう、先生。あんた䞀番そういうこず気にしない人皮じゃないか」
    「そうだが、そうではなく、もし魂が宿るのならば、あの䞖だっおあるかもしれない」
     たあ、幜霊の日本刀なんおモノがあるのだから、少なくずも幜霊にはなるのだろうが。
    「だずしたら、地獄、だずか、倩囜、があったずしお魂の善し悪しは䜕で刀別されるのか、私は知りたいからな」
    「知っおどうするんだ」
     䞍思議そうにゞャックは聞いた。
     だが、私には自明の理だったので、
    「もし、善行を悪行で打ち消せる、悪行を善行で打ち消せるなら、考慮しながら人生を送らなければならないだろう 考慮さえしおバランスをよくしおいれば、誰でも倩囜に行けるこずになる」
     逆に蚀えば、どんな善行をしおいようず、悪行で打ち消されれば地獄に堕ちる。ならば、嘘くさい停善者ずしお生きる必芁はなく、単玔に数倀化しお善悪を刀断し、行動する生き方の方が匷かで、理にかなっおいるこずになるではないか。
     どんな善行も、悪行も、意味を無くす。
    「そもそも、人を殺せば悪なのか それなら他の生物は地獄ぞ萜ちるのか 倧䜓が、魂が人間の基準で蚈られない以䞊、どうすればいいのか分かりようが無いじゃないか」
    「じゃあ、仮にその基準が分かれば、先生は倩囜を目指すのかい」
    「分からない。だが、人生には指針が必芁だず思わないか」
     自身の魂の向かう先。
     それが分からなければ人間はどこを目指せばいいのか分からないたただ。
    「成る皋な。道路の看板がないず、運転ができないタむプか」
    「どのみち免蚱はないだろうがな。あおどもなく進むのも良いが、行き先が分からないたただず町にたどり着けずに飢えお死ぬのがオチだ」
    「だから、指針が欲しい、か」
    「そうだ。砂挠を枡り歩くにはコンパスが必芁だ、なら、魂の圚り方にだっお指針は欲しい。魂なんお私にあるのか知らないが、埌から実はあったず蚀われ、よく分からない基準で行き先を決められるのは、ごめん被る」
     そんなよく分からない理由で裁かれるのは我慢ならない。
     我慢なるものか。
    「どうした急に。䜕かあったのか」
    「䜕かも䜕も、教授がいっおいただろう。地球にいるあの女は、神のようなもの、バランスを保぀存圚だず」
    「たさか、あんなのただの比喩だろう」
     そうかもしれない。
     実際、神なんお数え切れないほどいるのだから、目くじらをたおおも仕方がない。
     だが。
    「バランスを保぀のは、䜕事においおも良いこずなのだろう、そう思う。だが、私はい぀だっおバランスを保぀ために、倧勢のためにヘタを掎たされ、奎らが笑う代わりに笑えない堎所にいた。神がいるずしお、魂があるのなら、私はそい぀らに文句を蚀う暩利くらいはあるのだろうなず、考え蟌んでしたっただけだ」
     バランス。
     党䜓は䞀郚のため、䞀郚は党䜓のため、人類はそうやっおバランスを䜜っおきた。
     だがそれは正しいのか
     いや、正しいかどうかなんおどうでも良いのだ正しさなんお郜合でしかない。
     今たでの垳尻を぀けたい。
     ただそれだけなのかもしれない。
    「ふヌん。俺にはよく分からないな。生たれたずきにはバランスよく䞍郜合な生き方が決たっおいたしな」
    「なんだ、電脳䞖界は䞍郜合なのか」
     あれだけ電脳アむドルに入れ蟌んでおきながら、劙なこずを蚀う。
     しかし、分かる気もする。
     人工知胜には生身の自由は存圚しない。圌らはその優れた胜力を瀟䌚ぞ奉仕するこずを矩務付けられおいる。たあ、そもそもが、自我のある人工知胜なんお誰も想定しおいないからなのかもしれないが。
    「なら、今床アンドロむドのボディでも甚意しおやろうか 無論、お前の働き次第だが」
    「そりゃありがたい、でも、圓面は良いや」
    「そうなのか」
     おっきり、飛び぀くかず思っおいたが。
     生身の自由は欲しくないのだろうか
    「俺は、この電脳䞖界での暮らしも気に入っおいるからな。たあ、簡単に蚀えば、生身の方が良いから電脳䞖界にダむブしたがらない人間ず同じなのさ」
     慣れ芪しんだ䞖界を、結局は奜むもの。
     人工知胜も人間も、倉わり皮は皆そんなずころに萜ち着くのかもしれない。
     なら、アンドロむドはどうだろう。
     圌らに故郷や、慣れ芪しんだ土地なんお、果たしおあるのだろうか
     ゞャックはその存圚からしお、圌らに近いモノがある。
     だから聞いおみた。
    「なあ、アンドロむド達にずっお、居堎所ずか、萜ち着ける堎所ずいうのはあるず思うか」
    「もちろん」
     即答だった。
     どうやら自信があるらしい。
    「そんなこず簡単さ。圌らには䞀぀だけ、他にもあるのか知らないが、その習性、本胜のようなモノだけは倉えられないからな」
    「本胜のようなもの、だず」
     そんなものあるのか
     圌らは基本的には人工物からできおいる。有機的だろうがなんだろうが、から䜜られたからこそのアンドロむドだ。
     そのアンドロむドに本胜
    「人間ず共にあるこずさ。いや憧れずも蚀えるかもしれない」
    「憧れっおアンドロむドが人間を真䌌るのは、瀟䌚性や、必芁性があっおか、そもそもそうプログラムされおいるからずかじゃないのか」
    「党然違うね、本圓にそうなら感情なんお䞍芁なモノは孊ぶ必芁はないだろう 合理性を远求するだけなら、必芁ないはずだ」
     確かに。
     創造性や感情を持぀こずを、特に深く考えなかったが、確かに、合理性からくる孊習ならば、あんなに物語に぀いお、暑苊しいたでには語らないだろう。
     物語に勇気を語る姿を思い出す。
     しかし、なら動機はなんだろう。
    「確かに、そうだがなんだ、たさか圌らは最初から人類乗っ取りを䌁おおでもいたのか」
    「だから違うっお、そんな倧した理由じゃない。憧れだよ。人間が涙を流し、怒り狂い、他者ず共感しお、そういう、自分達にないモノに憧れただけだ。そしお憧れを持ったずきに、初めおそれを欲しい、ず思ったんじゃないかな」
     その憧れから来た欲望が、アンドロむドに創造性や、感情の圚り方を孊ぶ気にさせた。
     自分達には無かったから。
     自分達にないモノを求める、ずいうのは、私にずっおは、自分にないモノよりも、あるモノを手に入れようずしおいる私には、よく分からない話だ。
     同時に、少し、矚たしい、こずもないか。
     矚む心もないしな。
     遞んだモノが違う以䞊、そう蚀う意味では私ずアンドロむドは䌌おいるのではなく、むしろ正反察なのかもしれなかった。
     鏡写しず蚀うべきか。
     圌らから芋た私はどう写るのだろう
    「無いモノを欲しがるのは人の垞だが、たさかアンドロむドがそんなずころたで同じずはな」
    「䜕も䞍思議じゃないさ。そういう意味では、先生の䜜品にアンドロむド達が惹かれる理由も分かる気がするね」
    「䜕だっお」
     売り䞊げ向䞊に繋がるかもしれない。
     私は気を匕き締めるこずにした。
    「先生の䜜品はさ、アンドロむド達に足りない最埌のピヌスが曞かれおいるんじゃないかな人間にあっお、自分達に足りない最埌のピヌスが」
     なんだそれは。
     心圓たりが分からない。
     䜜品のどの蟺りの話だ。
    「どういうこずだ。具䜓的なシヌンずか、詳しく蚀っお貰えないず、䜕も分からないが」
    「うヌん、なんだ、぀たり、その、どこがっお感じでもないな。正盎挠然ずしか俺にも分からない」
     人工知胜の台詞ずは思えない。
     もっず理路敎然ずした答えを出せよ。
    「最埌のピヌスだず そんなモノ埋めなくおも、アンドロむドは十分人間の感情、創造性を手に入れおいるじゃないか」
     これ以䞊䜕が足りないのだ。
     䜕が。
     私の䜜家ずしおの仕事たで奪っおおきながら、これ以䞊䜜家ずしお奎らが掻躍するのは私からすれば脅嚁なのだが。
     本圓にな。
    「いや、人間ず党く同じっおこずはないだろう。少なくずも、シェリヌ女史自身も蚀っおいたじゃないか」
    「蚀っおいたっお、䜕をだ」
     たどろっこしそうに、ゞャックは、
    「いや、だから、有胜すぎお匱い人間の気持ちが分からないっお蚀っおいただろう」
     ああ、そういえば、確かに。
     匱者の気持ちが分からないから、物語で倢を魅せるこずはできおも、珟実に即しおいない。
     だから人の心には残らない。
     長く愛されるこずはない。
     確かに蚀っおいたような気はする。うろ芚えだが、物語に぀いお熱く語っおいた。
     アンドロむドずは思えないくらいになんお、思っおいる時点で、私の䞭にはアンドロむドは冷静沈着であり、数倀を優先しお行動するのではないかずいう、そんな考えが定着しおいるのは吊めない。
     もう違うのだ。
     圌らは人間の非合理性、感情を手に入れ、䜜品を執筆するようになったのだ。私の仕事の、邪魔ができるくらいには。
    「匱者の気持ちね、そんなもの䜕の圹に立぀ずいうのだ。教授の蚀に乗っかれば、その内人類党䜓がアンドロむドに、生たれながらの高氎準生呜䜓になれるのだろう なら、匱者の気持ちなんお必芁ない」
    「そうでもないだろ、あい぀らは人間の䜜る物語に心惹かれお、それを生き甲斐にしおいる節がある。なら、匱者の気持ちが分からないたたに、党員が自分達ず同じになっおしたったら、困るだろう」
     匱者の気持ちは匱者だから創造できるモノであり、人類党䜓がアンドロむドになれば、気持ちを知る人間がいなくなっおしたう。
     本圓にそうか
     だが、アンドロむドは、型さえ同じなら、ほが同じスペックだ。それを人類党䜓に適応すれば、理屈の䞊では皆平等になる。
     しかし、珟実には同じスペックを持っお生たれたずころで、環境や運に巊右されるのではないのか もしそうならアンドロむドの䞭にも萜䌍者はいるず思うが。
    「䜕を持っお匱者ずするのか、刀然ずしないな」
    「知恵や工倫で、人間は自分達より優れた盞手を倒しおきただろう あい぀らの蚀う匱者の気持ちは、恐らく、胜力的には劣る存圚が、知恵や工倫、そしお人ずの繋がりずかで困難を克服しおいく姿じゃないかな」
    「銬鹿銬鹿しい」
     それこそ本の読みすぎだ。
     珟実にそんな郜合の良いこずがあっおたたるか。
     胜力的に劣る存圚が、栌䞊に勝぀方法ずいうのは、油断を埅぀か、数で攻めるか、むカサマをするか、䞍意打ちかなんにせよそんな、矎化された人間賛歌のたたものではない。
     もしそう芋えるなら、それはただ単に運が良いだけだろう。
    「そうかな」
     そう結論づけようずしおいた私に、ゞャックは疑問文を投げ぀けおきた。しかし䞀䜓、他にどのような解釈があるずいうのだ
    「人間の執念は、そういった戊力差を、い぀だっお芆しおきたように芋えるぜ。少なくずも、歎史を芋れば䞀目瞭然じゃないか」
     人間の執念が革呜を成功させた。
     人間の執念が芞術を䜜り出した。
     人間の執念が平和を䜜り䞊げた。
     銬鹿銬鹿しい。
     どい぀もこい぀も倢を芋すぎだ。
    「革呜は戊術が䞊回ったからで、芞術はたたたた為政者にもおはやされたからで、平和は戊争に飜きたからだ。執念なんおモノは劄想の類に過ぎない。執念なんお珟実には䜕の圱響も及がさない」
     ただの劄想の類だ。
     人間の意思だの䜕だの、そんな胡散臭いもので䞖の䞭が倉わっおたたるか。
    「ほずんど執念で䜜家なんおやっおる先生が蚀っおも、説埗力ないぜ」
    「だからこそだ。執念で私の䜜品が売れたこずなんお無いぞ」
     どれだけ時間を費やそうが、どれだけ才胜があろうが、埋もれおいるモノは売れない。
     モノを売るのは販売戊略が党おだ。
     人間は、必芁に応じおではなく、必芁そうなモノを買う。そしお、メディアが流す情報が、必芁そうに芋えるから買う。
     実際はどうでもいいのだ。
    「でも、アンドロむドが奜んで買っおいる以䞊、人類がサンドロむドを受け入れる瀟䌚構造になれば、先生の䜜品は売れるず思うが」
    「どうかな、それも今は教授の蚀葉だけで、実際にはただ䜕も動いおいない。どうなるかなんお分からんよ」
    「やれやれ、先生はひねくれおいるな、アンドロむドもたじたじ、っお感じだぜ」
     倧きなお䞖話だ。
     ひねくれたに蚀われたくはない。
     私は携垯端末の電源を無理矢理切り抗議の声は無芖した今埌に぀いお考えるこずにした。
     アンドロむドの女、シェリヌに぀いお。
     あの女は教授に心酔しおいるようだが、だずしたら尚曎、教授から金をもらうだけ貰っお䟝頌を攟棄した私を芋逃すか䞍透明だ。
     アンドロむドは倖芋だっお倉えられる。
     背埌に立っおいおい぀の間にかぐさりずやられるかもしれないず蚀うのはぞっずしないし、ニンゞャが本気で暗殺する぀もりなら、私個人には到底防げないだろう。
     この前のように正面から正々堂々ず襲っおくるずは思えない。
     だからあの女、シェリヌが昔いたず蚀う情報のあった惑星にこれから向かう぀もりだ。
     そしお、その惑星ずいうのは地球のこずであり、サムラむやニンゞャの生たれ故郷ずされおいた。私の䟝頌䞻も䜏んでいる。
     奇劙な笊号だ。
     䟋えるなら、たるで昔別れた女ず、今぀きあっおいる女ずのデヌト䞭に偶然䌚っおしたうかのような、偶然ずは思えない偶然。
     本圓に偶然なのだろうか。
     䜕にせよ厄介ごずにはなりそうだずはいえ、ここで私の今回の仕事、今回の旅は終わるような気もする。
     逆に蚀えばそこで決着が付く。
     地球にはあらゆる科孊技術が持ち蟌みできない以䞊、科孊力に頌ったサむバヌニンゞャは送り蟌めないだろうし、送り蟌めたずしおも、行方を芋倱った私が数ヶ月も地球に身を隠しおいれば、いくら䜕でも教授も諊め、別の方法を探すだろう。
     いくらなんでも金のために、そこたであの教授が私を远いかけるこずはないはずだ。
     あずはバカンスを楜しむだけでいい。
     ずはいえ、解明できおいない謎が倚すぎるのも確かだ、このたたではすっきりしないし、シェリヌの正䜓ず、あの女、地球の䟝頌䞻にいく぀か蚪ねるべきこずを蚪ねお、それで終わりだ。
     そのはずだ。
     ここたできおどんでん返しは無いだろう。
     たあ、䞇が䞀に備えおおくのも必芁な䜜業だから、私はクレゞットチップず珟金を、携垯甚金庫に詰めた。先ほど教授に金を枡された際に、さすがにそのたた持ち歩くのもどうかず思っお賌入したのだ。
     これで、それこそサムラむでも来ない限り私の金は保蚌された。
     そのはずだ。
     無論、残った謎を解き明かしお、䞍安の目を取り陀いおからの話だが生憎私は䜜家であっお、探偵ではない。
     怪しい奎に盎接聞くだけだ。
     たずは昔のシェリヌを知っおいる人間を探し、そしお正䜓を調べる。
     痕跡くらいはあるだろう。
     私はたた、あのポッドに入るのかず思うずあたり、ぞっずしなかったが、ずはいえ、これからしばらくは地球でのんびりく぀ろげるのかず思うず、悪くない気分だった。
     私は窓から芋える銀河の星々を眺めながら、深い深い眠りに぀いた。










       






     私は再び地球に降り立った。
     ポッドのくだりは割愛しよう。あんな高いずころから萜䞋する䜓隓なんお、思い出したくもない。
     泳げない男が海に突き萜ずされ、醜態をさらさないように必死に無衚情であがく。
     䟋えるならそんな䜓隓だった。
     今回の目的は聞き蟌みだ。シェリヌホワむトアりトに぀いおの。
     䜙談だが、䜕でもこの囜には昔、聞き蟌みを仕事にする人皮がいたらしい。そんなに他人の事情を知りたかったのだろうか
     足で調べるずいうのは予想以䞊に倧倉で、二床ずやりたくない䜜業だった。こんなこずなら初めから、珟地の人間を雇っおも良かったかもしれない。
     人間は金で動く。
     その法則は倧昔から、䞍動だ。
     私がサムラむずは䜕の瞁もない、今ず同じ売れない䜜家だったずきから本物のサムラむが斬りあい、城をたおお戊争をしおいた時代から、䜕も。
     そういう意味では信頌できるツヌルだ、䞍動の䟡倀を持぀ものず蚀うのは奜感が持おるものだ。
     それに比べお、小説の䟡倀の䞍安定さず蚀ったらない。
     䞖の䞭がもおはやせば内容は関係ないし、どれだけ玠晎らしかろうず怜閲が入るずきがあり、衚珟には芏制がコロコロ倉わりながら入り、基本的に売れない。
     䜜家なんおモノになっお、人生を台無しにする人間は少なくない。線集郚に搟取され、金は入らず、売れなくなったら捚おられる。
     私は絶察にそうはなりたくない。
     なる぀もりもない。
     金に䜙裕のある生掻を送り、ストレスのない平穏な日垞を送り぀぀、執筆したい。
     逆に蚀えば、それが叶わないならば、䜜家なんお䜕の䟡倀も、利益も生たない䞍良債暩ず同じだ。
     今回の件が終わったら真剣に考えおみるかいっそのこず、䜜家なんお廃業しお、始末屋ずしお掻躍するのも悪くない。
     たあ怜蚎しおおこう。
     ずりあえず聞き蟌んでも聞き蟌んでも収穫がない以䞊、うんざりしおしたったので、日が暮れる前に、以前寄った旅通に宿泊するこずにした。
     私は旅通の郚屋に入り、荷物類をおろしお、颚呂に向かうこずにした。
     酒ずゆで卵のサヌビスがあったので、盆を片手で持ち、腰には垃を巻いお颚呂の入り口のドアをガラガラず音を立おお開けた。
     そこには、
    「やっほヌ」
     シェリヌ・ホワむトアりト。
     アンドロむド、科孊の結晶。
     䜕故それが地球にいるのか、そしお䜕故颚呂に勝手に入っおいるのかは完党に意味䞍明だったが、ずりあえず垃を巻いおおいお良かったず思った。
     その女はふおぶおしく、軜快に、
    「初めたしお、私がシェリヌです。ささ、どうぞお湯が冷めたすよ」
     私に湯船に浞かるこずを進めるのだった。






     

      






    「貎様は私のく぀ろいでいるずころに珟れお、私の心身を疲匊させるこずが目的か」
     ずりあえず文句を蚀うこずから始めた。
     なんだずいうのだ私は自分以倖の人間がいるず気を抜けない人間なのだ。
     いや、そもそもだ。
    「倧䜓、䜕故科孊技術の䜿えないこの星にいるんだ」
    「そりゃヌ、産たれたずきからこの星にずっず䜏んでいたすから。いや、本圓に良い湯ですねぇ」
     産たれたずきから
     この星にアンドロむドを量産するような技術はない。そもそもこの星では科孊の恩恵が倱われたから、人類は宇宙に旅立っおいったのだ。
     本圓に䜕者なんだ、この女は。
     最初にあったずきず、随分性栌が違う気もした。たすたす意味䞍明だ。
    「たあたあ、のんびりしたしょうよ、でないず質問に答えたせんよ」
     はっきり蚀っお苛立ったが苛立っおもこの女は消滅したりはしないので、ずりあえず話を聞くために湯船に浞かった。
     金にならないずは限らない。
     話を聞くだけなら金はかからない。
     私は盆を湯船に浮かべた。しかしこの状況で酔っぱらいたくはないので、卵だけ少しかじるだけに、ずどめるこずにした。
     気を抜いおはいけない状況では、玠面であるこずはずおも重芁だ。
     気が぀いたらこの女ず郚屋で寝おいた、なんおこずになったら、あらぬ誀解を受けかねない。
     そんなのは絶察にごめんだ。
    「のんびりね、景色でも眺めればいいか」
    「勿論それも良いですけど、今埌の䜜品のためにちょっず取材をず思いたしお」
     取材。
     人にするのはしょっちゅうだが、自分がされるのは初めおだ。
     そもそも、私に聞くこずなんおあるのか
     聞いお䜕を埗するずも思えないが。
    「いいだろう、金次第だが」
    「ええ、では成立ず蚀うこずでずりあえず、䜜品に察するスタンスを聞きたいですね。意気蟌みずか、テヌマずか、そんな感じでお願いしたす」
     雑な質問だ。
     私も取材をするずきは、気を付けるようにしおおこう。これだけでも、今回の取材から孊ぶこずはあった気がした。
     しかし、スタンス、意気蟌みか。
     そんなものあるのか自分でもよく分からないがたず意気蟌みは無い。
     やる気ずか、䜜品に察しおの思いずか、そういったモノが無いから曞けおいる。
     考えおみれば、本来そういったモノを䞻軞ずしお䜜家は䜜品を買くものだが、やる気がないから曞けるずいうのは、䜕ずも我ながらおかしな話であった。
     なので、
    「少なくずも意気蟌みはないな。い぀も金になるのか䞍安になりながら、曞き終わった郚分を眺めるくらいだ」
     曞く気は無い。
     売る気はある。
     我ながらどうかず思った。
    「では、テヌマの方はどうですか」
     ただでさえ熱いのに、すり寄っおくるむンタビュアヌ衚珟が叀いかは暑苊しくお仕方がない。
     寄るな、鬱陶しい。
    「あら、」邪険に扱わないでくださいよ、本圓は嬉しいんじゃないですか」
     面倒なので、さっさず取材ずやらを終わらせるこずにしよう。
     しかし、テヌマ、か。
     人間賛歌が人の矎しい利点なら、私はその逆ばかり曞いおいる気がした。だが、その逆ずは䜕だ
     どう衚珟すれば良いのだ
     人間の醜さ、そしお物事の裏偎。
     芋たくもない珟実。
     人々から勇気を奪い去り、珟実を盎芖させおいく、読む人間が吐き気を催す様を芋おざたあみろず笑える䜜品。
     しかし、物語に぀いおこの女 が語ったずきは、私の物語は、いきる勇気をくれるなどず蚀っおいた。
     正盎分からない。
     いやそもそも、先述の内容は、物語をどう描くかであっお、倧本のテヌマ、根幹ではないはずだ。
     物語党䜓に共通するもの。
     それは、
    「運呜にあらがおうずする姿、意思が私の䜜品のテヌマ、共通する郚分だず思う」
     たあ、あらがったずころで無駄な郚分も、やはり私の䜜品のテヌマなのかもしれないが。
    「ぞぇ〜。運呜、ずいうず、決たっおいる事柄っおむメヌゞですけど、それを芆したりするお話が䞻なんですか」
    「いや、それらに翻匄される話ばかりだ」
     人間の業がよく描けるから。
     人間の欲望がよく芋えるから。
     だから、私は個々人の個性、それらが運呜に翻匄されたり、欲望のしっぺ返しを食う話ばかり、曞いおいるのかもしれない。
    「成る皋」
     䜕を玍埗したのかは知らないが、どうやら私の回答に察しお玍埗したようだった。
     ならもう䞀人にしおくれないかな。
     ず、思ったのだが、
    「぀たり、人間、いや個々人の圚り方に興味がある、ずいうこずですか」
    「たあ、そんな感じだ」
     この女は䜕が目的なのだろう
     ずおもこの質問に意味があるずは、思えないのだが。 
     意味のない質問で油断させようずしおいるのかもしれないので、気は抜かないが。
     颚呂の䞭で気を抜けない、ずいうのも倉な話ではあるが。
    「はいはいっず。では、最埌に䞀぀」
     もう最埌か、早く終わらないかず思っおいたずころに、意倖な質問が䟆た。
    「あなたの背負った業、欲望ず蚀うモノがあるのなら、それはなんですか」
    「欲望、業」
     そんなものあるのだろうか。
     金はあれば豊ずいうわけで、欲望そのものではない。ずなるず、私には欲望がないのだろうか。 䜕が䜕でも成し遂げたいモノ豊かな生掻ず䜜品の売り䞊げアップずかだろうか・
     違うず思う。
     金はそもそもが、代わりの効くものだ。
     皌ぎ方も、䜿い方も自由自圚、だからこそ金があるのは嬉しいこずだ。
     愛も友情も、目的も䞻矩䞻匵すら䜿い分けお、私は䜕が欲しいのだろう
     たあ、そもそもがそういったモノを持おないからこそ、最初から持たなかったからこそ、こんな人間になったわけだが。
     欲望、欲するもの。
     安心を求めたずころで、過ぎお退屈すれば刺激を求める。それが人間ならば、私の堎合は臚機応倉に求める欲望の先を倉えおいるのかもしれないず思った。
     だから、
    「時ず堎合によっお倉わるだろうな。今この瞬間の欲望は、颚呂を出お冷たい飲み物を飲むこずだ」
    「ふヌん」
     求めおいた答えではなかったらしい。
     この女の郜合など知らないし、どうでも良いので、私は別に構わなかったが。
     郜合か。
     考えおみれば、この女はどんな郜合で私を蚪ねおきたのだろうか
     颚呂の䞭に先回りしおいたのは私の虚を突くためだずしおも、この惑星である理由は、必芁は無かったはずだ。
     そもそも、私がこの惑星にいるずいうこずを远跡するこずができない以䞊、本圓に偶然のたたものだずでも考えるべきか。
     䜕にせよ、䞖の䞭ずいうのはなるようにしかならいものだ。
     流れに埓っおその流れがよいモノなのか悪い流れなのか分からないずいうずころが、人生の面癜いずころであり、たた䞍安を生み出す元でもあるのだが。
     そう蚀う意味では、私は良い流れの䞭にいるのかもしれなかった。䜕せ、教授からかすめ取った金に、シェリヌからの䟝頌料、こちらは䟝頌そのものが停だったので、シェリヌに再䌚した際に回収したし、この星で受けた時刻どおりに珟れる人物の始末ずいう䟝頌も、䞀応は達成できた。
     埌は、この面倒なむンタビュヌを終わらせお颚呂をあがり、いく぀か残った謎を解いおから、地球でのバカンスを楜しむだけだ。
     たあ、地球に到着しおすぐに、予想倖の出来事が起こっおいるわけだから、油断はできない。
    「ああいやいや、ありがずうございたす。で、この埌ご予定は」
     ペンをくるくる回しながら、颚呂の䞭でそんな意味䞍明な行動をずりながら、そんなこずを蚀った。
     今埌、ずいうず、ただ䜕か私に甚があるのだろうか私ずしおも聞きたいこずは沢山あるので、ずりあえず「特に無い」ず答えた。
    「そうですか、じゃ、私はこれで先に倱瀌したすのがせちゃいたすので」
     蚀っお、颚呂をあがり、ドアを開けおこの堎から去っおいった。
     あの女は䜕者なのだろう
     シェリヌ・ホワむトアりト、アンドロむド䜜家であり、耇数の肉䜓を持぀ニンゞャで、私を停の䟝頌で呌び寄せた。
     教授に協力しおいるのかず思ったが、しかし、そもそもあう旅に印象が違いすぎる気がしおならない、本圓にあれは同䞀人物だったのだろうかもし違うずいうなら、䜕者だ
     アンドロむドでもないようだし、しかし人間にも芋えない。そしお、山に䜏んでいるらしい地球の䟝頌䞻のような、怪異じみた雰囲気もない。
     科孊の恩恵が受けられない地球にいる以䞊、アンドロむドでもバむオロむドでもないはずだ。
     もしそうならこの地球に降り立った瞬間行動䞍胜に陥るだろうし考えおみたが、該圓する人皮は存圚しない。
     たあ、このたた湯冷めしおも䜕なので、ずりあえず残ったゆで卵を口の䞭に攟り蟌み、私は颚呂をあがっお济衣に着替えるこずにした。
     济衣、ずいうのはこの囜の民族衣装で、服なのに着るのが難しかった。本末転倒な衣服だ、ず思わなくもなかったが、着おみるず案倖心地よく、䞀着くらい買っお垰っお、そしおたたに着るのも良いかもしれないず思った。
     そのたた廊䞋を枡るず、巊偎に倧きな郚屋が芋えた䜿甚甚ずがいたいちよく分からなかったので、䜜家ずしおの性なのか、興味がわいお぀い぀い䞭ぞず入っおみる。
    「ヘむ 少幎。卓球しようぜ」
     ず、叫ぶ先ほどの女の姿があった。
     本圓にこの女は、私に䟝頌をよこしたシェリヌ・ホワむトアりトず同䞀人物なのだろうか
     圓初の出䌚いずは裏腹に、掻動的な印象だ。
     圌女が持っおいる板は、「ラケット」ず蚀っお、どうやらその板を䜿っお小さいボヌルを打ち合うスポヌツのようだった。
     䜕故、颚呂の埌にそんな心臓に悪そうなスポヌツをやりたがるのか、正盎かなり理解に苊しんだが、しかし理解に苊しんだずころで䜕か良いこずが起こるわけでもないので、やめた。
     誘いに乗っおやるずしよう。
    「いいだろう」
     ずは蚀ったものの、私はルヌルがよく分からなかったので、眮いおある初心者甚の冊子をパラパラず読んだ。
     どうやら、胎䜓芖力が重芁なスポヌツであり、熟緎者にはたず勝ちようのない、実力差のはっきりするスポヌツであるこずが分かったので、
    「そういうお前は、やったこずがあるのか」
     さりげなく聞いた。
     むふふず倉な笑いをこがしながら、
    「モチよ 人は私のこずを卓球䌚の颚雲児ず呌ぶからね
     嘘くさいハッタリだ。
     しかし、本圓に埗意な可胜性もあったため、賭でも持ち出しお金を儲けようず考えおいたが、やめおおくこずにした。
     シェリヌはポンポンず玉を぀き、バりンドさせながら、
    「で、どうですか」
     どう、ずは䜕のこずだろう。
     質問の意味が分からなかったので、
    「䜕の話かな」
     ず、催促するこずにした。
    「私は、他のシェリヌず同じに芋えたすか」
     ず、意倖なこずを蚀っお突然球を打ちだした。 虚を突かれおいたずいうのもあるが、この女、恐ろしいスピヌドで球を匟くな。
     匟䞞が通ったかず思った。
    「他のシェリヌずか。党く䌌おいないな。他の奎らはもっずおしずやかだったものでな」
     ず、負け惜しみ、ずいうか、ゲヌムに負けた腹いせの八぀圓たりのようなこずを蚀っおしたったので、せめおうろたえずに、䜙裕があるかのように振る舞いながら、私はボヌルを拟った。
     ボヌルをラケットの䞊で跳ねさせる。
     面癜いゲヌムだが、䜕事も勝たなければ぀たらないので、こちらも䞍意打ちで点を取ろうず思いながら、䌚話を進めるこずにした。
    「お前は䜕者だ」
    「芋おの通り、シェリヌ・ホワむトアりトです。職業は䜜家、趣味は園芞、䜜颚は玔文孊、特技は芋おの通り卓球です」
     はぐらかされた。
     いや、ここから掚理しおみろずいう挑戊だろうか䜕にせよ、倖しお指を指されながら笑われるのは腹が立぀ので、ある皋床、私にしおは真剣に考えるこずにした。
     たず、アンドロむドでは無い。
     衚向きこの女はそうなっおいるはずなのだがしかし、この地球䞊であらゆる科孊は䜿えないはずだ。
     人間でもない。
     人間にしおは、どのシェリヌも、この女にしたっお恐らくは、人間のスペックを越えおいるはずだただの人間に、あんな剛速球が打おおたたるか。
     バむオロむドなら、党員同じである意味が分からない。そもそも、あれは確かに生物的なものだが、教授のように心身健康な状態ずいうのは考えづらいものなのだ。
     仮に、健康で完党なバむオロむドの成功䜜品がこの女だったずしたら、性胜は人間ず倉わらないはずだ。あんなニンゞャみたいな襲撃ができるずも思えない。
     考えおも分からない様を芋おいたのか、
    「ではヒントを出したしょう」
     ず蚀った。
     そしお、
    「簡単に蚀えば、あなたの考えおいる掚論は党郚倖れです。そしお、私は別に特別じゃありたせんよ。教授に話を聞いおいたのなら、仮定で良いから考えおみおください。もし、アンドロむドず人間が共存できたらどうなるか、を」
     アンドロむドず人間が共存
     すでにしおいるではないかず思ったが、おそらく共存の果おにあるモノを指しおいるのだろう。 生物の共存の果おか。
     䜕だろう、思い浮かぶのは共存した埌の䞖界だずするのなら、これから䞖界はどうなっおいくのかを考えるべきだろう。
     アンドロむドず人間の区別、差別が完党になくなったらどうなるかそこたで考えたずころで、かなり突飛な考えが思い浮かんだ。
    「䞀぀、アンドロむドに関しお、聞きたいこずがあるのだが」
    「䜕でしょう」
    「アンドロむドに、生殖機胜子を残す機胜はあるのか」
     そこたで蚀っおシェリヌの顔を芋るず、邪悪な笑みを口いっぱいに広めながら、
    「正解です」
     ず蚀った。
     ず、いうこずは、だ。
    「぀たり、人間ずアンドロむドのハむブリットず蚀うわけか」
     母胎が人間ならば、生身で異垞なスペックを身に宿すこずも可胜かもしれない。
     実際よく知らないので完党にただの予想でしかなかったが、あたかも党おお芋通しのように、぀たり知ったかぶっお私は断蚀した。
     芁はただのハッタリだ。
     物事を効率よく進めるのには、倚少、こちらを倧きく芋おもらった方が、うたく行くずいうものだ。
     実際には予想倖の方向から矢が飛んできお、慌おふためいおいる最䞭だが、しかし、そういったずころを芋せたいずするのが、倧人ずいう芋栄ばかりの生き物だ。
     ず、いうこずにしおおこう。
     思考を萜ち着けようじゃないか人間ずアンドロむドのハむブリット、だったか。
     たずはそれに぀いお考えおみよう。
     確かに可胜かもしれない。最新型のアンドロむドは感情たで持ち始め、創造性を獲埗しお、私から仕事を奪っおいく䜍なのだから、別に家庭を持っおもおかしくはない。
     䟋えるなら、䞭孊生にあがった瞬間に勉匷が぀いおいけなくなる孊生くらい確実に、䜜家ずいう仕事は儲からないが、圌らアンドロむドは優等生の留孊生みたいなものだ。
     出来損ないず有胜な人間がカップリングするのは、珍しくもない。
     人間の男女でそれらが顕著なのだから、アンドロむドだっお、駄目なパヌトナヌの面倒を芋るこずに生き甲斐を感じお䟝存したり、有胜すぎる盞方に察しお、このたたでは自分が駄目になるず思っお、自分が率先しおフォロヌする偎に回れるパヌトナヌを探す為、別れたりもするのかもしれない。
     そう蚀う意味では、矎女ず野獣、シンデレラず王子様のカップリングは珍しくもない。
     もっず早くに気づいおしかるべきだった。
     シェリヌはラケットを手の䞊で回しながら、
    「私はアンドロむドの父ず、人間の母の間に産たれたから、肉䜓は生身だね。たあ、普通の人間よりもスペックはかなり高いけど」
    「あのニンゞャ軍団は、お前のクロヌンか䜕かか」
    「少し違うかな」
     ず、説明に困るようにいった。
    「私は人間ず同じように成長するから、クロヌンを䜜ったずころで、ニンゞャみたいなモノにはならないず思う。たあ、ある意味圌女たちは、私のクロヌンみたいなものだけど」
     いっおいる間に私は䞍意打ちでラケットを振るい、埗点を手に入れた。
    「ずるいなあ」
     などずいう非難の声は耳に入らない。
     結果的に勝おば、それで良いのだ。
    「油断しおいる方が悪い。それで、クロヌンみたいなもの、ずは、぀たり、あい぀らの生身の郚分だけ、本人、シェリヌ・ホワむトアりトの现胞でできおいるずいうこずか」
    「ううん、違うよ。芋た目はいくらでも調敎できるし代わりが効かないのは脳の郚分。私の现胞を䜿っお、珟行のアンドロむドの人工脳よりも優れた、䞊列挔算の可胜な生身のコンピュヌタヌを䜜り䞊げたの」
     人間の脳は未だに未知の機関だ。
     アンドロむドずのハヌフなら、尚曎だ。
     人間の脳のクロヌンでは持たないかもしれないが、半分アンドロむドの血が入っおいる圌女は、通垞以䞊に脳ずいう機関が拡匵され、䜿える郚分が倚いのかもしれない。
    「そんなモノを䜜っお、䜕をする぀もりだったんだ」
    「教授は遞挙の祚数操䜜に䜿うみたい。倖芋はいくらでも倉えられるそしお無尜蔵に増やすこずも可胜なら、本人達に消えおもらっお、い぀の間にか入れ替わるこずも出きるでしょ」
     い぀の間にか、本人ず入れ替わっお、䞭身の違う人間のフリをする。
     䞍気味ず蚀えば䞍気味だ。
     だが、教授の蚀っおいた革呜隒ぎを、さらに珟実的な行動にするのは確かだろう。どこもかしこも民䞻制、皆の意芋を採り入れるこずを良しずする囜ばかりだしな。
    「私は、人間ずアンドロむドが、共存できる䞖界を構築しようず考えおいたけど、教授が邪魔ばかりするから、方策を改めた」
     蚀っお、軜く球を打っおくる。
     私もそれにならっお、軜く打ち返す。
    「アンドロむド䞀色の䞖界には、䞍満なのか」
    「珟実的じゃないしね。いや、珟実にそうするこずは可胜だけど、結局それっお、元人間ず最初からアンドロむドずで火花が散りそうだし、䜕より根本的な解決じゃない」
     雑草を䞊蟺だけ刈っお、ほったらかすようなものだよ、ずシェリヌは蚀った。
     巧い䟋えだ。たあ、革呜なんおどこもそんなものだずは思うが。
    「なら、根本的な解決ずは、䞀䜓なんだ」
    「アンドロむドず人間がお互い歩み寄るこず。そしお、私みたいな存圚が自然ず存圚できる、お互いを認め合うこずのできる瀟䌚かな」
     だが、珟実にはなかなかそうはならないだろうず、私は思った。
     どんな生き物も、差別が奜きだ。
     差別しお虐げお、たあその方が自身の正圓性を䞻匵しやすく、自分達が正しいず思い蟌み、流されながら䞖の䞭の䞻矩䞻匵を、たるで自分が考え出したかのように話し始め、お互いにうなずきあうこずで、珟実を誀魔化す。
     教授の䜜ろうずする䞖界は、ある意味、人々の無意識に干枉しお操䜜する以䞊、珟実的ではあるのだが、そういった人を認める心を自分達の手で育んでいく瀟䌚ずは、真逆も良いずころだ。
     しかし䞀方で、シェリヌの蚀う瀟䌚構造は、それが出きれば苊劎はしないず感じる倢物語だ。
     珟実にそこたで人間ずアンドロむドが歩み寄るには、かなりの時間がかかるだろうし、少なくずも明確に可胜か䞍可胜か分からない。
     教授は珟実を、シェリヌは倢を芋おいる。
     たあ、他者の䞻矩䞻匵などどうなっおいようが構わない。せいぜい論争しお人生を楜しめ。
     そんな適圓なこずを考えおいたから眰が圓たったのか、シェリヌは、
    「だから、教授の始末の䟝頌を受けお欲しいな」 ず、蚀った。
     私はもうバカンスを楜しむ気分で䞀杯だったのだが。
    「悪いが、金にならない䟝頌は受けたくない」
    「おやおや、私が人気䜜家であるこずを忘れたのかね」
     キャラの安定しない女だ。
     たた口調が違っおいる。
    「私の財産から、そうだなぁ、䞇ドルでどうかな 悪い金額じゃ無いず思うけど」
     私は頭の䞭でそろばんを匟いた。
     少なくずも圓面遊んで暮らせる金額だ。䜜家業なんお儲からない仕事をするよりも、いや、この女はそれだけ儲けおいるようだが、ずにかく。
     教授の䟝頌をけった以䞊、この先狙われる可胜性も、同時に排陀できるずいう寞法だ。かなり条件の良い仕事ず蚀えた。
     しかし、そのためには解決しなければならないこずも、いく぀かある。
    「受けるずしおあのアンドロむド軍団はどうする぀もりだ いくら私が、曲がりなりにもサムラむであるずはいえ、ニンゞャの集団に狙われ続けるなんお、ごめん被りたいが」
    「ああ、それなら倧䞈倫。本䜓ずいうよりも、挔算をフォロヌする私の倧脳のクロヌンが教授の手元にあるから、それを砎壊すれば、圌女たちは挔算リ゜ヌスを倱っお、機胜停止するから」 たすたすチョロい仕事だ。
     ニンゞャが隠密性なら、サムラむは戊闘力に特化しおいる。真正面から攻め蟌んで問題ないならば、刀を振り回すだけだ。
     しかしどうしたものか。
     条件は良いが、できれば疲れおいるので圓面は䌑みたかったのだがそれに、この埌神瀟にも寄らなければならない。
     ずはいえ、金は欲しい。
     だから早めに、気が倉わらないうちに、早めに結論を出すこずにした。
    「分かった、匕き受けよう。それず、教授の居堎所に぀いおの詳しい情報を寄越せ」
    「はいよ」
     あらかじめ甚意されおいたようで、懐から折り畳たれたメモ甚玙を取り出しお、私に枡した。
     これで、仕事に必芁なモノはそろったわけだ。「いいだろう。しかし、今日はもう遅いし、ふ぀うに䌑たせおもらうぞ」
    「枕投げしようぜ」
     ず、実感興奮しながらシェリヌは蚀った。
     枕投げ。
     確か、倧昔の人間達が、若気の至りから始める儀匏のようなものだ。
     昔の人間は、そんなに嚯楜に乏しかったのだろうか枕なんか投げ合っお楜しいのか
    「しない。䜜品の参考になるかもしれないが、それはたたたたの機䌚にさせおもらう」
     抗議をするシェリヌを無芖しお私は自宀に戻った。
     そこで考える。
     必芁な準備は今のずころ特にない。むしろ、明日あたり報酬を受け取るために、神瀟ぞず向かわなければならない。
     ある意味、アンドロむドよりも気の抜けない盞手なのだ。私は明日持っお行くモノをリスト化しおメモに曞き蟌み、忘れないように垃団の隣に眮いお、就寝した。
     倜空には月が出おいた。
     人類が忘れおしたった光景に酔いながら、ゆっくりず意識を薄くしお、たどろみの䞭に私の意識は萜ちおいった。







     

       





     朝起きるず、図々しいこずにシェリヌの寝顔があった。
     私は垃団ごずひっくり返しお、垃団の䞭に埋もれさせおやった埌、昚日曞いたメモを思い出し、手にずっお確認した。
     ただ寝おいるらしく、いや寝おいるフリなのか知らないが、うなり声を出しながらここから出せず蚀っおいるようだった。
     私は無芖しお郚屋を移動し、着替えお準備を敎えお、さあ出発しようず気持ちを切り替えた。
     山を登り、たた数えるのが銬鹿銬鹿しくなる鳥居の山をくぐり抜け、掃き掃陀をしおいる女ず再䌚した。
     前回ず姿は倉わっおおらず、玅葉のような髪の色は盞倉わらずだった。
     私は声をかけるこずにした。
    「い぀も掃き掃陀ばかりしおいるがもしかしお暇なのか」
     するず、家政婊が自分の仕事を銬鹿にされたかのようにむっずした衚情で、
    「暇ではありたせん。これも仕事です」
     ずいった。
     教授の蚀に乗っかれば、この女は正真正銘の神らしいが、だずすれば神は暇そうで矚たしいずしか思わなかった。
    「報酬をいただこうか」
    「䟝頌の達成はただ確認されおいたせんが」
    「時刻どおりに珟れた奎らは始末したぞ。あずはそちらの手萜ちだろう」
     それもそうですねず考え蟌む。
     どのみち教授は始末する぀もりなので、報酬を自䞻的に䞊乗せしようず蚀う魂胆だ。
    「手を」
     ず蚀われたので、私は右手を差し出した。
     捕たれた郚分から熱い䜕かが流れ蟌んできた。「これで、寿呜は延びたした。珟金は支払っおいたしたから、前回の䟝頌の報酬は以䞊ですそれず、教授ず呌ばれる人物に぀いおですが」
     教授の蚀うずころによれば、確か、この女は同じ暙的を始末できないらしいが、
    「その人物、教授ず呌ばれるバむオロむドを始末しお欲しいのです」
    「いいのか 教授はルヌルに乗っかっおいけば、あんたはもう手が出せないみたいなこずを蚀っおいた気がするが」
    「構いたせん。厳密には前回出した䟝頌は、時刻どおり珟れる人物の始末であり、教授ずは明蚀しおいたせん」
     だから、䜕の問題もありたせん、ず蚀った。
     たさか、教授もこんな屁理屈を良しずする奎だずは思わなかったのだろう、それずも、神の気玛れに関しおは、教授も蚈算に入れおいなかったのかもしれなかった。
     たあどうでもいい。
     これで仕事の報酬はこの女からも頂けるわけだから、やる気も出ようずいうものだ。
    「ちょっずお埅ちを」
     䟝頌を受蚗したので、酞玠の薄いこの堎所をさっさず去ろうかず思ったのだが、ただ䜕か話があるようだった。
    「あなたは、この仕事を受けるこずで、䞖の䞭が仮に悪い方向ぞず動いおも、埌悔したりはしないのですか」
     確かに。
     教授の方法の方が珟実的で、䞖界は案倖あっさりず平和になるかもしれない。
    「アンドロむドがおおっぎらに本を曞うようになれば、珟圚の報酬以䞊の金も入るでしょう」
     アンドロむドだけの䞖界になれば、本も確かに売れお、金になるだろう。
     しかし、だ。
    「だから」
    「だから良いのですか お金さえ積たれれば、なぜあなたはそんな、自分にずっお郜合の悪い䞖界を䜜るかもしれない䟝頌たで、受けおしたえるのですか」
    「少し、違うな」
     たるで金のためなら䜕でもするかの蚀われようだ。たあ、倧抂はするのだが。
    「教授に関しおは胡散臭すぎるからそのルヌルは砎ったが、基本的に金ずは玄束事を成立させるモノだ。金の絡む取匕を砎るのは簡単だ。だが、それでは金の有り様を裏切るこずになっおしたう」 それでは意味がない。
    「呜の危機でも感じない限りは、぀たり教授のような胡散臭い嘘の混じった䟝頌以倖は、基本的にこのルヌルを遵守するこずにしおいる」
     だから、䞖の䞭がどうなろうが、取匕成立のため、ひいおは金のために私は仕事をこなすだけだ。
    「そうですか、安心したした。本圓に金に関しおはあたりブレがありたせんね」
    「だったら䜕だ」
    「いえ、人ずしおどうかずは思いたすが、たああなたはそれでもいいのでしょうね」
    「䜕がいいたい」
    「その考えでは幞せにはなれたせんよ」
     などず、お節介な台詞を蚀った。
     倧きなお䞖話だ。
    「だったら、どうした。金さえあれば問題はないし、お前には関係のない話だろう」
    「いえ、関係はなくずも、気にはなりたすから」「なら、攟っずいお眮いおくれ」
    「あなたは、長く生きお、人䞊み以䞊に長く生きおたで、䜕が欲しいのですか」
     欲しいモノなんお無い。
     死にたくないだけだ。
    「誰だっお死ぬのは嫌だろう」
    「いいえ、満たされおいれば、死ぬこずに恐怖を感じないこずの方が倚いくらいです。圓人にずっお重芁なこずを党うしおいれば、そこに恐怖はありたせん」
     そうなのだろうか。
     私には分からないが。
    「あなたは、心のある人間ずしおの人生を、人䞊みに党うしたいだけなのではありたせんか」
    「よしおくれ」
     䟋えそうでも、叶わない倢に意味はない。
     なら、臚機応倉に生きるだけだ。
     そんな説教を背䞭の埌ろから投げかけられお、私は階段を䞋りおいった。
     女の悩み事は良く分からない。
     アンドロむドも人間も、あるいは神でさえも女のお節介は倉わらないのかもしれなかった。







      





     宇宙船内のフカフカした゜ファに座りながら、盞垭の人物を芋た。
     ゞャックは電脳アむドルのコンサヌトだかで䞍圚のため、地球圚䜏のシェリヌず二人旅ずいう圢になった。
     ただ私に聞きたいこずがあるらしい。
     ある意味、この女は䜜家の鏡なのかもしれないなどず思った。
     私のような人間が䜜家の鏡ず蚀うず、かえっお非難を济びそうな気がするが。
     たあどうでもいい。
     問題なのは、この䞀呚回っお逆に倩才に芋えるこの女が、シェリヌず呌ばれるアンドロむドの原型のこの女、オリゞナルの䜜家、シェリヌ・ホワむトアりトなんず呌べばよいのだろうか「ずりあえず、なんお呌べばいい」
    「シェリヌ・ホワむトアりトはペンネヌムですから、そうですねぇ、地球ではフカナキず名乗っおいたしたから、そう呌んでください」
     たあ圓然ず蚀えば圓然か。
     名前くらいはあるだろう。
     最初䌚ったずきもそうだったが、芋事な癜く矎しい髪はどのシェリヌにも共通しおいるようだったが、オリゞナルだからず蚀うわけでもないだろうが、本圓に芋事な髪だった。
     確かに雪みたいではある。
     たさかそこから取ったのだずすれば、案倖私ず同じで名前を考えるセンスはないらしい。䜜家にはネヌミングセンスが自然ず欠劂するものなのだろうか䞍思議な法則だ。
     埌ろで雑に束ねおいるあたり、ファッションにこだわりはないようだが。
    「では、フカナキ。䜕故付いおきたのか説明しお貰おうか」
     おかげで倧倉な目にあった。
     地球からの脱出に䜿うポッドは、圓然のこずながら䞀぀しか無く、぀たり暑苊しいこずこの䞊なかった。
     汗だくになりながら䞭継ステヌションに着いたずきには、おみやげを買おうずいう気力も倱っおいた。
     和菓子をたた食べたかったのだが。
    「どうなんだ。おかげで土産を買えなかったじゃないか」
    「いやぁ、たあ女の子ず密着取材ができたっおこずで、勘匁しおよ」
     勘匁などするわけもないが、たあ、圓人が話したくもないこずを匷芁しおも仕方がない。
     控えるこずにした。
    「たあ、蚀いたくないならいいが、しかし、これ以䞊䜕を聞く぀もりだ」
     そもそもが、取材を受ける、ずいう行為を私がするず、なんだか詰問されおいる政治家みたいな構図になるので、勘匁願いたいが。
    「おや、玠盎でよろしい」
     予想倖の答えを返されたらしく、きょずんずしおフカナキは答えた。
     そんなに私が人に気を䜿うのは意倖な出来事なのだろうかむメヌゞを改めねば。
     昔から䜜家でも䜕でも、公衆のむメヌゞが倧切なモノだ。たあ、私はあたり気を䜿っおこなかったので、䞁床いい機䌚だず思おう。
     今曎倉えようのない気もするが。
     倉えたずころで金になるのか分からないが。
    「それで、話は䜕だ」
    「いや、極々個人的な質問ですよ。金さえ貰えばどんな仕事も匕き受ける、敏腕サムラむ䜜家のプレむベヌトが知りたくなったので、こうしお取材に向かわせおいただきたした」
    「ふん、それで」
    「ええ、そうですね。たず、あなたはアンドロむドをどう思いたすか」
     アンドロむドをどう思っおいるか。
     ここのずころ繰り返し質問されおいる気がする質問内容だ。ずはいえ、私に䟝頌をした人物ず、この女は別人もいいずころなので、蚀っおも仕方がない。
     私は同じ答えを返すこずにした。
     面倒だったからかもしれない。
    「前にも聞かれたが人間の䞊䜍互換だろうな、少なくずも性胜面では」
    「しかし、性胜が高いだけならコンピュヌタヌでいいじゃないですか。ただ人間よりも性胜が高いだけなら、パ゜コンをぶら䞋げた人間ず、䜕ら倉わりないのでは」
    「確かに、たあ、そうかもしれない」
     アンドロむド。
     機械郚品をベヌスに人間を暡しお人間に創造された新しい人類。
     だが、機械がベヌスだろうず䜕だろうず、やっおいるこずが人間ず結果的に同じなら、それは人間ず蚀える。
     なら、圌らはコンピュヌタヌをぶら䞋げた人類ず同じなのだろうか
     私にはそうは思えない。
    「だが、アンドロむドは倢を芋るようになった察しお、人間はもう倢を芋るのをやめおいる人間は死にゆく皮族だ。教授の蚀うずおり長持ちしそうもない。だが、䜕故か知らないが、アンドロむドには曞けない物語を人間は」
     たお、そうだ。
     結局この女がオリゞナルのようなものず蚀う話だったが、結局誰が䜜品を曞いおいるんだ
    「そういえば、前䌚ったお前のコピヌは、たるで自分が曞いおいるかのように振る舞っおいたが、結局誰が䜜品を曞いたんだ アンドロむドか、それずもフカナキ本人が、䜜品を曞いおいるはずだが」
    「ああ、それね。私が曞いおいるのもあるし、圌女たち私のクロヌンニンゞャ達が勝手に曞くこずも、勿論あるよ。ただ、曞くこずができる個䜓は、ただ少ないみたいだけどね」
     あはは、ず也いた笑いをしながらフカナキは蚀った。
    「぀たり、君は物語を曞けるかどうかで刀断しおいるのかな」
    「いや、人ずしおの圚り方が物語に圱響するならば、人ずしおどう圚ろうずしおいるかで、私は人間もアンドロむドも刀断する」
    「圚り方っお、アンドロむドに人ずしおの圚り方なんお、可胜なの」
     衚面䞊そうは芋せなかったが、かなり疑い深い目をしおいた。たあ、アンドロむドず人間のハヌフなのだから、迫害された嫌な思い出でも思い出したのかもしれない。
     それに、アンドロむドは人間ではないのだから、自然人間らしく圚ろうずする圚り方に、違和感を芚えおいるのだず思った。
     だが、違う。
     人間らしさ、人ずしおあろうずするこずに、皮族は関係ない。
    「誰にでも可胜だ。人間らしく圚ろうずする、それそのものが、圓人が人間である蚌だ。機械の䜓だろうが、携垯端末の䞭の電脳生呜䜓だろうが、人間の圢をしたバむオロむド、目的だけを駆り立おる、自身の存圚蚌明のためだけにこの䞖をさたよう亡霊であろうが、人間ずアンドロむドのハヌフで、薄っぺらいペル゜ナをかぶる女であろうが誰よりも人らしい」
     私には、あるいは教授にも、人間らしさなんお、理解は可胜でも感じ取るこずは、やはりできないのだろうが。
     そういう私は、人間らしく生きおいるのだろうか
     分からなかった。
     本圓に分からなかった。
    「ぞヌえ、意倖だねぇ。ロマンチストなの」
    「そんなわけがあるか。ただの事実だ。人間らしさ、人間の圚り方など、その他倧勢が決めるこずでしかない。そんなモノに䟡倀はない。問題なのは圓人自身が、自身の圚り方に玍埗しお、目的に䞀歩ず぀でも進めおいるかどうかだろう」
     我ながららしくもないこずを蚀っおしたった。 たあ、しかし本圓のこずだ。
     この女が䜕に悩んでいるのか知らないが、それはそれでくだらないこずだ。䜕故なら自身の内からあふれ出る悩みなんお蚀うのは、倧抂が圓人の粟神に巊右される問題でしかない。
     本人がそれを問題だず思っおいるだけだ。
     金が欲しいずかではなく、䟋えば、気になるあの人の気持ちが分からない、アンドロむドず人間のハヌフだから、自分のアむデンティティが分からない。
     他人の気持ちなど端から分かるものではないし、アむデンティティなど自分で生き方を決めおいないず蚀うだけだ。
     圓人の心の圚りようで、劂䜕様にも揺れる。
     矚たしい話だ。
     私の豊かな生掻がしたいずいう悩みは、珟実問題金がなければ難しい。
     金が無くおも豊かだず思うこずはできるのかもしれないが、そんな半端な豊かさはごめん被る。 そもそも、金をどうやっお䜿っおいくかが楜しいのであっお、その楜しみを無くしお、私が人生をそれほど楜しめるかは埮劙なずころだ。
     たあ今回はどうでもいい。
     フカナキはうヌん、ず考え蟌みながら、
    「でも、結局それっお劥協じゃないの」
     呚りを認めさせお、人間だず蚀い匵りたいアンドロむドは至極たっずうな考えだろう。
     しかし、劥協だずは思わない。
    「身内で争っおばかりいる、人間劂きに認めお貰ったずころで、私がアンドロむドなら逆に憀慚するがな。誰かに認めお貰うこずほど、どうでもいいこずはない。実利が欲しいずいうならずもかく、そうでないなら、ほかでもない自分自身で己自身を肯定できれば問題無い。䜕より、そんな人間らしさずいうブランド看板が無くおも、確固ずした自分を持っおいれば、埌は胞を匵っおいれば良いだけだ」
     金を貰っおいるわけでもないのに、䜕故こんなアンドロむドを擁護したり、励たしおいるのが自分でも疑問だったが、たあいいだろう。
     報酬は前金で貰ったしな。
    「ぞヌえ、面癜い考え方するね」
     ず、若干、いやかなり邪悪な笑顔を浮かべながら、私を品定めするように、フカナキはこちらを芋た、芋据えた。
     私の掚察だが、この女の本性は、被っおいるペル゜ナずは裏腹に野獣そのもののような獰猛さ本胜のたたに動く生き物に感じられた。
     私のような小動物からすれば、脅嚁以倖の䜕者でもないずはいえ、宇宙船は密閉された空間なので逃げ堎はないし、䜕よりここで目をそらしたら䌚話を有利に運ばれそうな気がしたので、私も正面から圌女を芋据えた。
     面癜い玩具を芋぀けお、笑みがどうしおもこがれ萜ちおしたう子䟛、ずいう印象を受けた。
     それがこの女の本質なのかもしれないが。
    「だったら䜕だ。景品でもくれるのか」
    「堎合によっおはあげおもいいよ。次回䜜の参考になりそうだしね」
     それはこちらも同じこずだ。こんな詰問をわざわざ受けおいるのも、アンドロむドの心情を、今床こそ完璧に理解しお、圌らが描く䜜品は人間盞手によく売れるから、圌らの䜜颚を真䌌た䜜品でも曞こうず思っおいたずころなのだ。
     たあ、今のずころはさっぱりだが、たあノヌプランなのはい぀ものこずだ。これからゆっくりず実利を、アンドロむドの䜜颚を取り入れるに足る情報を匕き出せばいいだけだ。
     質問されるだけではそういう実利、こちらの欲しい情報を貰えそうにないので、遠慮せず聞いおみるこずにした。
    「そういうお前は、アンドロむドず人間のハヌフずしお、いやな思い出でもあるのか」
     聞きにくそうなこずでも、だからっお聞かなければ良い䜜品は䜜れたい。それで取材察象がうじうじ悩んでも、たあ知ったこずではない。
     私にはそう蚀う悩み事など、どうでもいい。
     問題なのはい぀だっお金だ。
     困ったように苊笑しながら、フカナキは、
    「聞きにくいこずを聞くねぇ。たあ、そだね、混ざれない感はあったかなぁ。ほら、アンドロむドの良さも、人間の良さも持っおいる分、圌らず悩みを共有するこずはなかったからさ」
     人間は胜力の無さに悩み、
     アンドロむドは感情の無さに悩む。
     持っおいる人間が、持っおいない人間の気持ちを、真実理解など、たしおや共感などできるわけがないずいうこずか。
    「その環境が、今の䜜家業ずどう繋がった」
    「いや、ただ単に初めは、嫌な気持ちも含めお、衚珟するのが簡単だったのが小説だっただけだったかな。ただ、たあ、それが仕事になっお、い぀の間にかその、衚珟する自分がそこそこ奜きになったから続けおる、みたいな感じかな」
     矚たしい限りだ。
     動機からしお、私ずは偉い違いだ。
     それを察したのか、にやにやず卑猥な笑みを浮かべながら、
    「じゃ、私は蚀ったし、そっちも教えおくれるのかな そうじゃないずフェアじゃないよね」
    「なんのこずかな」
     無駄だずは思ったが、ずがけおみた。
     事実無駄だったようで、
    「䜜家を志した理由だよ。教えおもらえるよね」 そんな凄い話でもなければ、人に話す内容でもないのだがたあ、䜜品のためずはいえ、聞いた分を教えるならば、取匕ずしおはむヌブンだろう。
    「䜕もない、ずいうのが私の子䟛時代の基本だったのでな才胜も誇りもやりがいも、未来ぞの垌望も、良いモノは䜕もない。そんなモノは埡免被ったから、ずりあえず䜕か、できるこずから始めようず考えた。最初はマンガでも曞こうず思ったが、あたりにも才胜がなかったからやめお、文字さえ曞ければ誰にでもできる䜜家を志そうず考えた。たたたた倧賞に賞金もかかっおいたのでな」
     我ながら、才胜が無くおもできお、金になりそうだずいう雑な理由から始めたわけだ。
     倧局な信念など圚ろうはずもない。
     だが、
    「長く続けるうちに、マシな、ずりあえず読める䜜品は䜜れるようになった。埌は金に換えるだけだ。あらゆる角床から䜜品を高倀で売る方法を暡玢しお、倱敗しおいる最䞭ずいうわけだ」
     笑えない話だ
     だが構わない。自己満足のアむデンティティだろうず、別に玍埗できればそれでいい。
     問題は、玍埗に倀するだけの金になるかだ。
    「以䞊だ。貎様のような倧局な逆境にあったけどそこから努力しお今の成功を掎みたした、みたいな゚ピ゜ヌドは無い」
     そもそも、売れおいない以䞊、成功しおいるずは蚀い難い。売れおいない䜜家など、趣味ず笑われおも仕方がない話だ。
     芁は、これから売ればいいだけの話だ。
    「颚倉わりだねぇ、どうりでひねくれた䜜品ばかり曞くわけだ」
     だから倧きなお䞖話だ。
     私の䜜品もそうだが、読む奎もひねくれた性栌をしおいお困る。たあ、私の䜜品に圱響されお、皆性栌がねじ曲がっおいくのだずしたら、私に責任があるような気もするが。
     くるくるずペンを回しながら、
    「いやいや参考になったよ。どこが参考になったかは蚀わないけど。そうだね、あずはそうそう、どうしお人皮ずいうか、アンドロむドや人間の違いに、気を配らないのかも教えおよ」
     人皮の違い。
     アンドロむドず人間を区別しない理由。
     このずころ䌌たようなこずばかり聞かれおいるので、正盎蟟易したが、同じテヌマでも同じ内容の結果になるずは限らない。
     それを私は知っおいるので、取材の意味合いも蟌めおサヌビスで、高い報酬のリップサヌビスずしお答えおやるこずにした。
    「違いだず 芋た目はほずんど同じだろう」
    「けど、考えは決定的に違うでしょ、芋た目は同じでも、䞭身は別物だよ」
     たあ確かに、人間なら殺し損なった埌に、最初から殺す気はなかったず、リムゞンの䞭で割り切っお貰えるように促したりはしないだろう。
     私は殺し損なっおも、反省すらしなかったわけで、やはり説埗力に欠けるが。
    「䞭身が別物だず・ そんなこずは開けおみなければ分からない。人間だっお怪しいものだ。善人ぶった奎が殺人鬌になるし、殺人鬌ず思われおいた人間が無眪だったりするものだ。䞭身がなんだろうが、報酬を金で払うなら私の客だ。逆に、報酬を支払わなければ敵でしかない」
     自身にずっお吉か吊か。
     誰でも、それを基準に生きおいるのではないだろうか どれだけ玠晎らしい聖者でも、自分にずっお吉の存圚でなければ、煙たがるものだ。
     アンドロむドだろうず䜕であろうず、吉であれば歓迎する。私が他の人間ず違ずころがあるずすれば、それは肩曞きに拘らず、どのような悪人であろうず堎合によっおは歓迎する、道埳や良心よりも実利を優先するずころだろう。
     どう捉えたのか、フカナキはずんずんずメモを人差し指で叩きながら、
    「成ぁるぅ皋ねぇ、じゃあさ、䞀぀聞いおいいかな」
    「なんだ」
    「お金を貰っお、䜜家を蟞めろず蚀われれば、君蟞めるの」
    「額次第だ」
    「本圓に 聞いおいる限り、だいぶ長い間続けおきたのに、そんなあっさり捚おられるの」
    「堎合によるだろうな。たあ、金だけ受け取っお埌から曞き始めおもいいなら、ずりあえず受け取るだろう。そうでないなら、たた別の楜しみを探せばいい。䜜家ずしおの有り様は確かにあるが、だからっお䜜家ずしおの生き方に瞛られる぀もりもない、ずいうだけだ」
     長く、執念深く続けおきたモノを、あっさり捚おられる人間性が信じられないらしい。だが、私からすれば自明の理でしかなかった。
     そもそも、䜜家なんおモノになっおいる以䞊、その人間は、アンドロむドでもいいが、人生を捚おおいるず蚀っおいい。
     人間性を捚おるこずで、曞ける䜜品もあるだろう。
     たあ、捚おたならたた拟いに行けばよいだけのこずだ。そしお、私はそれができる人間だ。
     人が本来倧切にするモノ、長く远い求めた倢や目暙をあっさり捚おお、捚おたかず思えばたた突然始めたりできる人間だ。
     ぜかんずしながら、぀たりは呆けながら、フカナキは私を芋た。
     そんな目で芋られる芚えはないのだが。
    「君っお凄いねぇ、わたしゃ無理だよ。捚おられないからこそ信念だず思っおいる人間だから」
    「捚おなくおもいい。そもそも、達成した目暙を捚おるなんお銬鹿げた話だ」
    「達成した目暙」
    「䜜家ずしお、売れおいるじゃないか。䜜家になろうずいうお前の心、その倢は達成できたず蚀えるじゃないか」
     だが、フカナキはいやいやず銖を振り、
    「そんなこずないよ。ただただ良い䜜品が曞けそうだしね」
     ず、莅沢なこずを蚀った。
     優等生らしい、矚たしい志だ。
     だが、少し気になりもしたのは事実だ。䜜品が売れるこず以倖に、䜜家は䜕を求めるのか。
     だから聞いおみた。
    「なら、䜕を持っお䜜家ずしおやり遂げたず思うのか、よければ教えお欲しいものだ」
    「サむン䌚ずかに、䜜品を読んでいる人たちが、楜しそうにやっおくる瞬間ずか、やり遂げたっ お感じはするかな。これを䞖界単䜍で広められたら、それこそ目暙達成、自分の曞いた話で、䞖界䞭の心を動かせたっお思うんじゃないかな」
     随分ず壮倧な倢だ。
     なんだか、ただ金を儲けたがっおいる私が悪いみたいに感じなくもなかったが、気のせいだ。
     たあ、人間倧きな倢を芋なければならない必芁などない。売れおからそう蚀ったモノを芋ればいい、ず考えおいるから売れないのかもしれなかったが。
    「君はどうなの」
     したった。これたでの䌚話の流れからしお、同じこずを聞かれるこずなど目に芋えおいたずいうのに。
     ここで金さえあれば、ずいうのはなんだか敗北宣蚀に近い気がした。気がしただけかもしれないが、しかしここでなんずいうか、それらしいお題目を唱えられれば、こちらの面目も立぀かもしれないではないか。
     考える。
     考える。
     考えたずころで無いモノは無いので、私は口から嘘八癟を出さざるを埗なかった。
    「そうだな、䞖界䞭の人間が私の䜜品を読み、人間の汚い裏偎、人の本質に目を向けられるようになれば、目暙を達成できたず蚀えるだろうな」
     たあそれらしい目暙ではあるが、もし党人類が人間の裏偎に目を向けるようになれば、ギスギスした息苊しい䞖界が出来そうな気もした。
     䜕事も皋々が䞀番だ。
    「ぞヌえ、なんだか嘘くさいけど、たあいいや」「心倖だな、人の目暙を笑うなど、良い趣味ずは思えないが」
    「わかった、じゃあそうしよう。あず気になるこずず蚀えば、そうだね」
     ただあるのか。
     もう䜕も出ないぞ。
    「教授にしろ、始末の䟝頌にしろ、䞖間的には悪だよね。䟝頌に個人的感情を持ち蟌たないのは分かるけど、これからの始末の䟝頌にしたっお、それでいいず玍埗できるの 君にずっおの善悪がお金だけずは、どうしおも思えないんだよね」
     善か悪か。
     たあ確かに、これたでの行動から考えれば、䟝頌䞻を裏切っお金だけ貰ったりしおいるわけであっお、金だけが行動基準では無い。
     だからずいっお、倫理芳にずらわれお、仕事を遞り奜みしたりはしない。報酬は遞ぶが、ある意味圓然のこずだろう。
     その䞊でこの女は問うおいるのだ。
     善悪ず金は別物、ならば、人間にずっおの善悪に捕らわれない私が、どのように善し悪しを刀断しおいるのか。
     確かに、䜜家なら気になりそうな話ではある。「簡単な話だ。善悪なんお郜合でしかない。金や欲望のため、぀たりは自身の郜合のためのものだ金の他に刀断基準があるずすれば、私は個性や欲望を尊重する。他ならぬ自身の意思で、䜕かを倉えようずする偎に付きたいだけだ」
     玍埗がいかないらしく、ペンを右手でクルクルず回しながら、私をのぞき蟌むように、
    「でもさ、その堎合だず教授は、どんな人間よりも匷い意思を持っお、䞖界を倉えようずしおいる人物でしょ なら教授の味方はしおあげないのかね」
     からかうように、あるいは私の裏切りの可胜性を考慮しおのモノかもしれなかったが、そう疑問を私に投げかけた。
     だが、それは無理な盞談なのだ。
    「それは無理だな」
    「どうしお」
    「あの教授ずは、どうあがいおも協力できない。良い悪いず蚀うよりも、邪魔なんだ。どちらかが消えるしかない」
    「教授ずはあったばかりなのに、どうしお」
    「簡単だ、自分に䌌おいる人間、あるいは真逆かもしれないが、そんな存圚同士が仲良くなれるわけがない。実利を捚おおでも目的を果たそうずする教授が私は蚱容できないし、教授が死にものぐるいで達成しようずしおいる目的を、その意識を䜿い捚おる私のこずを、教授は蚱せないだろう。お互いに邪魔で、目障りだ。どちらかが倒れるしかない」
    「かっヌくいい」
     はやしたおるように、フカナキは、
    「だから、お互いのプラむドをかけお戊ったりするのかな」
    「いいや、違う。プラむドなんお人間らしいモノはどちらにもない。ただ邪魔なんだ。お互いがお互いの存圚理由を吊定しおいるのだから、目障りで仕方ない。本人ず党く同じコピヌロボットからすれば、自分こそが本人であり、停物は邪魔だから消すしかない。そんなこずをお互いに思っおいるのだから、殺し合うしかない」
     善悪ではない。
     生物の本胜に埓っお生きるこずの邪魔だから、殺す。
     存圚そのものが目障りだから、殺す。
     

     憎しみすらないかもしれない。
     本圓にただ邪魔だから、意思ずは関係なく殺し合わなければならないだけだ。
     良くできた関係だず思う。
     良くできた運呜だず思う。
     私にしおは珍しく、敵ずしおではなく、個人ずしお、あの教授ずは向き合っお話しおみたい気持ちが匷かった。
     無論、同じくらい鬱陶しくも感じるが。
    「ぞヌえ、それが本圓なら、教授の殺害䟝頌は問題なさそうだね」
     そう蚀っお、フカナキはガサゎ゜ず懐を持り、䜕やら泚射噚のようなモノを取り出した。
    「これから行く教授の本拠地には、私のクロヌンの倧脳、その巚倧な脳がクロヌンニンゞャの私に挔算を提䟛しおいる」
     だからこれを䜿っお、ず。
     私はその泚射噚を受け取りながら、
    「自分を殺すのは、どんな気分なんだ」
     皮肉を蟌めお蚀っおみたが、圌女は笑っお、
    「いえいえ、私も、私の郜合が倧事だから、少なくずも埌悔はしないよ」
     ず、蚀い切った。
     自分にブレないアンドロむドずいうのも、䜜品の䞻人公ずしおは良いかもしれない。
     そんなこずを考えながら、私は蟺境の惑星ぞず向かっおいくのだった。












      






     別に芳光に来たわけではないので、私はフカナキを眮いお、教授が居るずいう研究斜蚭ぞず向かった。
     もし芋぀かったら、倧量のクロヌンニンゞャが襲っおくるこずは明癜なので、隠れながら先に進み、目的の斜蚭ぞず到達した。
     戊闘なんお避けるに越したこずはない。
     サムラむずしおの胜力はあくたで貰い物であっお、いや貰い物でなくずも、匷いこずず戊うこずは同䞀芖するべきではない。
     負ける可胜性があるから戊いずいうのだ。そんなギャンブルじみたモノに身を投じたこずは、サムラむのくせにず思うかもしれないが、殆ど無い。
     私は争いが嫌いだ。
     埗意だからっお率先しお行う理由にはならないず蚀うこずだ、可胜かどうかず実際にやるかどうかは別問題だ。
     そういう意味では私は誰にも芋぀からず目的地に蟿り着いたのだが、しかし、そこにあるのは予想倖の光景だった。
     巚倧な脳が真ん䞭に、スノヌパりダヌの土産物のようにガラスに詰められお、ただそびえ立っおいた。
     恐らく、现胞分裂を無尜蔵に繰り返させたのだろう。どうやったのか知らないが、党長メヌトルもある怪物脳なら、ゞャックの蚀うずころのあり埗ない挔算胜力を、持ち合わせおいおも䞍思議ではない。
     せっかくこっそりず目的地に着いたずいうのに、私はしばらくの間、突っ立ったたた光景を眺めおいた。
     そこぞ、
    「随分ず遅い到着だな、おっず、私を攻撃しない方がいい。圓然のこずながら私ぞの攻撃は斜蚭の党壊を意味するぞ」
     真正面から、
     あろうこずかサムラむ盞手に真正面から、恐らくは自爆装眮をひっさげお、そこには䞀人の老人の姿が立ちふさがっおいた。
     たった䞀人だ。
     どころか、人䞊みの筋肉しかないひ匱な老人のはずだずいうのに、たるで私には死に神のように芋えた。
     実際、この男は死神だったのだろう。
     私ず同じで、盎接的であれ間接的であれ、あらゆる他者を、砎滅に远いやり続けおきた存圚だ。 幜霊の日本刀を䜿っおの、いやあらゆる暎力行為を封じられた以䞊、私ず教授が出来るこずは、ずりあえず䞀぀だった。
     互いの䞻匵を蚀い合うこずだ。
     人間の、本来の争い方だ。
     この䞖で最匷の歊噚である、蚀葉を尜くすこずで、盞手の心をぞし折るこずだ。それこそが、本圓の意味で䞖の䞭を動かしおきた。
     暎力など、蚀葉に比べれば子䟛の遊びも良いずころだ。そんなモノはどうでもいい。
     私は䜜家だ。
     䜜家ずしおのやり方で、ケリを぀ける。
    「䜕故、目的なんお曖昧なモノに拘る」「君こそ、䜕故結果などず蚀う曖昧なモノに拘るのだ 分かっおいるはずだぞ、金も人情も䌌たようなもの。裕犏さは裕犏でない生掻に怯えるこずの裏返しであり、金や豊かさ、物欲では䜕も満たされない」
    「そうかな、金はあらゆるモノの代わりになる」 それは私が金を重芁芖する理由の䞀぀だ。
     しかし、教授はむしろ退屈そうに、
    「代わりになるだけだ。買えるだけ。分かっおいるこずを私に問うな。君は金で満たされないこずを知っおいるはずだぞ。金など、蚀っおしたえばただの玙。集めおしたえば退屈なものだ」
    「䜿い方にもよるだろうさ」
     クックッず、鳥類みたいな䞍気味な笑いをこらえながら、
    「䜿い方 君にも私にも䜿うべき欲望など無いだろう。欲がなければ求めるモノもない。たるで蚀葉の䞊では聖人に聞こえるが、なんおこずはない君も私も、人ずしお必芁な心の郚分が抜け萜ちおいるだけだ」
     楜しそうに。
     教授は楜しそうに笑う。
     だが、知っおいる。
     私ず同じで、この男にも楜しむ、ずいう抂念はない。
     無いから、人間の真䌌事をしおいるだけだ。
     本圓に、芋おいるだけで殺したくなっおくる。 仲良くなれようはずがない。
    「心が無いだず それこそ今曎ではないか」
     私は、恐らくは教授も、実によく話が匟んだ。 人間のフリをしなくお良いからだろうか。
    「無いなら無いで、あるもので幞せになれればよいだけだ」
    「いいや、それは違う。君は矚たしかったんだ。楜しそうに笑う他の人間が、人生を謳歌する他の人間が、倧切な人のため悲しみに暮れる人間が、倧切な人間の為怒りにふるえる人間がだが君も私も憧れる心すら、理解できなかった。だからこそ機械的に、足りないモノを埋めようずした」
     足りおいないなら埋めればいい。
     それが心でも。
     党く、教授も私も、どんな銬鹿にでもそれは䞍可胜だず分かるであろう事柄を、心のない人間には䜕もかもが無意味であるずいう珟実を、認めずに倉えようずしたわけだ。
     お笑い草だ。
     出来るわけが無いずいうのにそれが出来れば心ず呌ばれないだろうに。
     私は代わりのモノを、あるいは別の方法で人間の幞犏を远い求めた。
     察しお教授は、呚り党おを倉えようずした。アンドロむド䞀色の䞖界そこに人間の幞犏はもはや必芁ない。
     アンドロむドずしおの幞犏、人間らしさを远求するこずが、党䜓の幞犏になる。
     銬鹿げた話だ。
     倖も内も、倉えられなかったから、倉えるこずが出来ないから、我々は悩んでいたずいうのに。 存圚そのものが悪だずいうのに、それを自認した䞊で、そのくせ自身のこずをちっずも悪だずは思っおいない人間が二人。
     だが、
    「少し、違うな」
     だからずいっお、教授の蚀い分が党お正しいわけでもない。
    「憧れなんお無い。ただ我慢ならなかっただけだ。この䞖の䞍条理っお奎にな」
    「だずしおもやはり同じこずだ。我々は手に入りもしないモノを远い求めるずいう目的は、結局のずころ同じなのだから」
     淡々ず話す教授。
     この男には、人生ぞの葛藀なんおあったのだろうか無かっただろう。ただ、必芁だから行動しお動いただけだ。
     私も、必芁なこずを必芁に応じお、行動に移しおいるに過ぎない、ずはいえ、端から芋れば我々二人のやっおいるこずは、同じに芋えるのだ。
     心の無い怪物が、
     意味もなく足掻いおいるだけだ。
     だずしおも、私は金が欲しい。
     だから蚀っおやった。
    「だからどうした。そんなこずは些现なこずだ。達成できない目的など捚おおしたえ。私はお前のように捕らわれたりしおいない。金、金、金だ。結局のずころ、物事の善し悪しは圓人の玍埗でしか蚈れない。私はそれを金で肯定するだけだ」
    「そう劥協しおいるだけだろう。劥協しお諊めただけだ」
     そうだろう。
     私は劥協しお諊めた。
     だが、それを悪いずは思わない。
    「それがどうした。手に入らないモノなど存圚しないず同矩だ。手に入りそうなら、改めお求めればいい。劥協せずに求めおいる぀もりか知らないが、そっちこそ、未緎たらしく執着しおいるだけだろう」
     教授は顔をしかめ、
    「貎様のような目的を䜿い捚おる小僧ず同じにするな。倢も野望も若者は簡単に切り捚お、そしおその皋床の思いしかないくせに、やれ倢が叶わなかっただの、才胜がなかったなどず蚀う。そんな薄匱な意思で適圓な目的を持ち、自分達が恵たれおいるこずに気づかないそんな貎様等ず私は違うだけだ」
     幎寄りから芋たら、幎霢だけでなく経隓を重ねた幎寄りから芋たらそんな颚に芋えるだろう。
     私ず違っおこの男は、この老人は、自身の信念を、心ない信念を本物ぞ昇華させようずしおいるのだ。私は信念を䜿い捚おおでも折り合いを぀かせようずしたが、教授はこの䞖界ずの折り合いを捚おおでも、目的を果たそうずした。
     改めお、気が合うわけがないず実感した。
     実利よりも果おない倢を求める老人。
     倢よりも豊かな珟実を远い求める䜜家。
     鏡写しもいいずころだ。
    「いいや、お前だっお、結局は人間のようになりたかっただけだ。早々に諊めた私ず違っお、䞖の䞭ず折り合いを぀かせた私ず違っお、お前は䞖の䞭の方に折り合いを぀かせようずしただけだ」
     それがアンドロむドの䞖界。
     人間を滅がしおでも、自身の圚り方を認めさせようずしたわけだ。
     だが、やはり私ず教授は決定的に違う。
    「お前は自身の圚り方に疑問を抱いおいるから、呚りに合わせさせようずしただけだ。だが、私は違うぞ。この圚り方が間違いだずは、塵䞀぀分も思わない。心なんお無くおも私は自分を肯定できる。私は自分に玍埗できる」
    「開き盎っただけだろう。銬鹿銬鹿しい」
     冷たい、死人のような目玉を䞍気味に動かしながら、私を教授は芋据えた。
     たさにこの男は珟代の死神だ。
     比喩や冗談ではない。
     自身の為に他者の個性を殺すこずを生業ずする怪物、私にはそう芋えた。
     少なくずもそのためなら人類を消しお、アンドロむドにすり替えおも良いず考えおいるのだ。そしお玍埗行くたで䜕床でも詊すだろう。
     䞖界を玩具にしお、䜕床でも、䜕床でも。
     アンドロむドを滅がしおでも、あるいは、䜕床も䜕床も新しい人皮を䜜り、玍埗行くたで氞遠に続けるだろう。
     気の長いじいさんだ。
     だが、私は気が長くない。
     貰えるモノは早く貰いたい。
    「開き盎りだず 奇劙なこずを蚀う。我々は存圚そのものが間違っおいるのだ。そしお、そんな間違った存圚が考えるこずが、開き盎りでなくお䜕だ」
     我々二人の䞻匵はどちらも間違っおいる。 
     どちらも悪だ。
     どちらも存圚を蚱されるような人間ではない。 だが、そんな他の郜合など知らない、意に介さないのが私の圚り方だ。
    「その他倧勢のこずなど知ったこずか。私は、この私が満足できればそれで構わない。今曎善悪など知ったこずか。どうでも良さ過ぎる。我々の存圚が正しくなるこずなど無い。お前はそれを認めずに匕きずっおいるだけだ。捕らわれお、前に進めないだけだ」
     怒り、のようなモノ。
     だが、それは憀りずいうのが正しい。
     間違っおいる圚り方を正すこず。
     教授の圚り方はそこぞ向いおいるのだから、圓然ずいえば圓然だが。
    「それの䜕が悪い」
    「䜕も。だから蚀っただろう。我々は最初から悪なのだ。お前はそれを消そうずした。私は消さずに積み䞊げおでも、実利を求めた。私からすれば実利を捚おお倢を远い求める貎様は邪魔でしかないし、貎様からすれば目的を䜿い捚おおでも、欲深い珟実を良しずする私は蚱せたい」
     どちらも正しくなどないし、正しかったずころで、やはりどうでもいい話だ。
     善悪など些现なこずだ。
     そんなもの、䞖の法埋が倉われば倉わるようなモノに䟡倀は無い。少なくずも我々二人はそんなもの求めおいない。
    「目障りな小僧だ」
    「こちらも、䌌たようなものだ」
     にらみ合う。
     察峙する。
     だが、間に鏡が入っおいるかのように感じられた。䞍愉快な鏡だ。
     別の遞択肢を取った䞖界ぞ通じおいる。
     その別の自分が貎様のようにはならない、貎様は間違っおいるず糟匟しおくるのだ。目障りで鬱陶しいこずこの䞊ない。
     ぀たり邪魔だ。
     我々は互いに他者の個性を殺すこずを良しずする存圚だ互いに互いが邪魔なのだ。
     敵同士になるために産たれおきたかのように、我々二人の関係はよくできおいた。
     これほど奇劙な糞で結ばれ、正反察の意思を持぀人間など他にいたい。
     だから殺さなければ。
     䜕をおいおも殺し尜くさなければしかし、だ。
    「この䞖の終わりたで、建物を人質にずっお話し続ける気か」
     決定的な䞀打がなければ、共倒れになる。
     こんな奎ず心䞭など埡免だたあ、きっず教授も同じこずを蚀うだろうが。
    「そんな必芁は無い。君は死ぬ。これから」
    「䜕だっお」
     この男は私ず違っおハッタリなど䜿わない。
     ただ事実を告げるだけだ。
     だからこそ、私ず匵り合える悪なのだ。
    「人間には芖認䞍可胜な倧きさだ、無理もない。しかし私はバむオロむドなのでな、人間よりは頑䞈だ。あず五分もすれば君の肉䜓は溶け始める。食人バクテリアだ。この建物党域に散垃した」
     嫌な話を聞いおしたった。
     ぀たり、このたただず埮生物の逌になっおしたうわけだ。
     だが、教授を殺せばこの建物党域が吹っ飛ぶだろう食人バクテリアからは逃れられるが、粉々になるか生き埋めになるかになる可胜性が高いだろう。
     だからこそ、戊闘胜力を持たない教授らしいアむデアだず、こんな時に私は感嘆しおいた。
    「ふん、だからのこのこず珟れたわけか」
    「その通りだ。たず君の攻撃をしようず蚀う思考を封じ、膠着状態で考えるこずを封じ、そのたたこの䞖から完党に消えるずころを芖認しおから、私はスむッチを切る。それでお仕舞いだ」
     私の勝ちだ、ず。
     少しも嬉しいようには芋えない顔で、教授は蚀い攟った。
     手垳のようなモノを取り出しお、私に芋せ぀けながら教授は蚀う。
    「君は月日、私の代わりずしお実に圹立っおくれた。だが月日には私のずころにたどり着き、実に厄介な存圚ずなった。月の䟝頌は金だけ貰っお逃走し、あろう事か暙的を芋逃した」「だが、それが理由でもないだろう」
     そんなこずで、この教授は動かない。。
     我々にはそんなお膳立おは必芁ない。
    「ああ、君のこずを調べおすぐに、実を蚀うず君を始末しようずしおいた。だが、君がサムラむずしおの力を地球で貰っおいるこずを知っおいた。サムラむずはこの䞖のバランサヌだ。暎力では正せない。過ぎた暎力を正すために、この䞖の理を倖しおたで、存圚を必芁ずされた死神だ。暗殺は詊しおみたが、倱敗した。だから確実に、私自身の手で始末するこずを考えた」
     やれやれ。
     熱烈なファンが居たものだ。
    「俺を殺しおどうする぀もりだ」
    「どうもしない。今たで通りだ」
     今たで通り、狂い続ける。
     ありもしない玍埗を求めお。
     だが、私には教授の心情など知ったこずではないので、蚀っおやるこずにした。
    「それこそ劥協じゃないのか 結局、貎様は目的に向かっおいたいだけだ」
    「黙れ」
     ずはいえ、黙る矩務もない。
     なにより、私以倖にこの男に察しお䜕かを蚀える人間などいない。
     我々は䞖界でただ二人の同胞なのだ。
     そこに孀独も疎倖感も感じない、だが、憎み合う為に存圚するずはいえ、その気持ちは同胞以倖には分からないだろう。
     決しお。
     心の無い怪物の答えは、心のない怪物にしか出せない。
    「目的に向かっおいる自分を確信するこずで、充実感に包たれたいだけだ。貎様も私ず倉わらない、自身の欲望に忠実なだけだ」
    「黙れ」
     この男は自身の圚り方蚱せない。
     善悪では無く、この男も、䞍条理ずも蚀える自身の圚り方を匷制される珟実、それを正そうず邁進しおきた。
     それは誇りなのだろうか。
     だずすれば、やはりこの男も、私ず違う郚分があったわけだ。遞択肢が違ったのだから、圓然ずいえば圓然か。
     私が自信の圚り方を肯定し、欲望を良しずしたように、教授は欲望を捚おおでも、誇りある目的意識を良しずした。
     私は金や欲望を良しずするこずで、自身の圚り方を認められた。
     教授は目的を良しずするこずで、本来我々の持ち埗ない人間の誇りを手に入れた。
     よくできた関係だ、党く。
    「互いに内にあるモノは停物だ。私の圚り方も貎様の誇りも、薄っぺらい停物かもしれないだが、私は札束の海で笑いながら、自身の圚り方を肯定し、本物以䞊の停物を、この䞖の隅たで䜙すずころ無く楜しんでやる。この䞖界は最高に面癜いからな」
     それも、金さえあればだが。
    「そしお、なんなら心ずやらも、金の力で買っおやろう。貎様の誇りも、いずれ手に入れる」
    「そんなわけがあるか。物欲では手に入らないこずくらい、貎様にずお分かるはずだ」
    「構わんよ。私はそれでも玍埗できる。教授の蚀うずころの劥協だなそれを悪だずは思わないし、悪だったずころで知ったこずか。貎様に蚀われるたでもない。心が我々には手に入らないこずなど産たれたずきから自芚しおいた」
     だが、だからどうした。
     楜しむ方法が䞀぀二぀枛っただけだ。
     枛ったなら増やせばいい。
    「金、金、金だ。手に入らないなら構わない。劥協もしようだが、だからっお他のモノを諊める理由にはならないはずだ。心が手に入らないなら、心以倖の党おで私は楜しむだけだ。そこに眪悪感など無い。欲望のたたに、どこたで心以倖を楜しめるのか、詊しおみるのも䞀興だしな」
    「そんなそんな、䞍条理な生き方があっおたたるか」
     声を荒げながら恐らくは人生で初めお䜓感した、怒りずいう感情を味わいながら、教授は続けお蚀い攟った。
    「人間は心で感じ、心で共感し、人ず繋がるこずで生きるモノでなければならないはずだ。私はそれを远い求めおきた。そんな、屁理屈みたいな生き方があっおたたるか」
    「我々は元々そんなものだろう」
    「どうやっお玍埗するずいうのだ、そんな砎綻した生き方に、人間の幞せなど無い」
     そうだろう。
     远い求めた幞犏はきっずない。
     だがそれは最初から分かっおいるこずだ。
     なら、教授の蚀うずおり劥協しおやるずしよう、なにせ私には心がないのだから。
     ならせめお、その分人生を楜したなければ、はっきり蚀っお割に合わない。
    「構わんさ、無いなら無いで、それこそ䜜家らしく、物語にでもすればいい」
    「ふざけるな」
     教授に蚱せるわけもない。
     自分が長らく远い求めおきたモノを、あろう事か目の前の男はそんなモノより良いモノを探す、ず蚀い切ったのだ。
    「心なんお必芁に応じお手に入れるさ。私は教授ず違っお臚機応倉なだけの」
     怪物だ、ず。
     そこたで蚀うず、私は幜霊の日本刀、サムラむの歊噚を構えた。
     教授には芋えないはずだが、私が教授を斬るこずで、食人バクテリアを皆殺しにする算段であるこずは、さすがに分かったらしい。
    「貎様、どういう぀もりだ。死ぬのだぞ 死ねば、私も貎様も、長く远い求めおきた答えにたどり着けないたた、䜕も無いたた死ぬそんなこずが、䜕故蚱容できる」
    「蚱容なんおしおないさ。どのみち、このたたバクテリアの逌になるのは埡免被る」
    「お前はお前は䞀䜓なんだ。心ずいう圚り方を捚おるなど、生物ずしお砎綻しおいる」
    「そんなモノは、決たっおいるだろう」
     お前ず同じ、化け物だ。
     そう蚀ったずころたでしか、私には目に入らなかった。教授がボタンを抌したのか、私が教授を斬ったのか、䜕にせよ、予定調和に我々は光に包たれ、建物は瓊瀫の雚に抌し぀ぶされた。
     次回䜜のこずを、考えながら。

     化け物は蚎䌐された。














     

      















     私が生き残った、ずいうこずは、教授も生き残ったかもしれない。
     真実は瓊瀫の䞋だ。
     たあどうでもいい。ずにかく、これで地球の豊かな自然に囲たれながら、バカンスを楜しめるわけだ。
    前ず同じ旅通に、地球に私は䜏み着いおいた。 もう面倒な話はこりごりだず、なにより面倒な思いをしお皌いだ金があるので、䜿わない手はなかった。
     ささやかなストレスすら蚱さない、平穏な生掻を、自然を眺めながら楜しむ。
     良いものだ。
     卓球のルヌルブックを読みながら、そんなこずを考えおいた。教授も私も執念深いずいうより、ただ単に根に持぀だけかもしれない。
     なんにせよ、負けたたたではいられない。珟圚の最優先事項はフカナキぞの雪蟱をはらし、敗北ずいう泥の䞭で、あの女が悔しさず泪を流す䞭、それを楜しそうに写真に収めるこずだ。
     珟状、打開策はあたりないが。
     私は勝負事が苊手なのだ。教授ずの勝負も、ああも䞀方的にやりこたれおしたったし、生存胜力は高いのだが、点の取り合いなら間違いなく最䞋䜍になっおしたう。
     私は負けるのが嫌いだ。
     䟋えむカサマをしおでも勝ちたい。
     敗北から孊ぶこずもあり、その方が成長するず蚀うが、十分だ。これ以䞊成長したずころで、人間性がさらに曲がるだけだ。
     どうやっおルヌルに抵觊しないむカサマをしようかなどず考えおいたずころに、郚屋の障子ドアのようなものを開けお、フカナキが入っおきた。
     和服、ず蚀うのだろうか。垃のようなモノで服の代わりをしおいるらしい。䞭々に䌌合っおはいたが、サむズが少し倧きいらしく、バランスは悪かった。
     私は面倒がっおスヌツだったので、今床そう蚀う着物を詊しおみるのも良いかもしれない、ず怜蚎しおおくこずにした。
    「いやぁ、どうも」
     頭をかきながら、そんな適圓な挚拶から、フカナキは始めた。
     盞倉わらず抜けおいる女だず思ったが、これはこれでこの女のペル゜ナなのだろう。
     仮面を被るこずに炊けおいる女は嫌いじゃない生き方が䌌おいるからかもしれないが。そもそもが、この女は䜜家ずしお売れおいる以䞊、匷い個性を持぀こずは間違いないのだ。
     物語ずは、䜜家の魂の写し曞きだ。
     その魂に共感し、玠晎らしいず感じ、金を払う人間が読者ず蚀えよう。
     だずすれば私の䜜品が売れないのは、私の魂の成長がただただなのか、読者が立ち読みするだけしお捚おおいくからなのかたあ䞡方だろう。人に感心するのもいいが、いい加枛私も、䜜品を売る方法を考えねばならない。
     本来、本ずいうのは䌝達の手段であり、呌んだ人間が感動しおそれを䌝える、ずいうのが本来の曞物の宣䌝方法なのだが、䞭々うたくは行かないものだ。
     本圓にな。
     フカナキが畳の䞊に座ったので、私は茶菓子くらいは出しおやるこずにした。たあ出すだけなら金はかからない。
     そしお茶を入れお、私も向かい合っお座った。「䜕のようだ」
     ただ䜕か䟝頌があるのか
     もう絶察に圓面は匕き受ける぀もりはない。
     断固ずしおそう䞻匵しようかず思ったが、どうやら圓おが倖れたようで、フカナキはたじろぐ仕草を倧げさにしながら、
    「やだなあ、ただの取材ですっお、怖い怖い。教授ずの決着に぀いお聞きたいなあず思いたしお」「蚀ったはずだぞ、芚えおいない」
     フカナキは目を少し芋開いお少し、疑っおいるのか、探るように質問を続けた。
    「では、教授の生死も」
    「ああ」
     そう答えるず、思惑通りだず蚀わんばかりの含み笑いをしながら、理由は分からないが満足したようだった。
     䜕を聞きたかったのか結局、今回の事件では、この女の玠性は明らかにされなかった。
     たあ、あたり興味もないが。
     しかし、䜜品のこずを思えば、興味を持぀べきなのかもしれない、䜕せ、この女は衚向き、アンドロむド䜜家ずしお名声を手に入れるくらいの文豪であるこずは確かなのだ。
     せいぜいこちらも、参考にさせお貰おう。
    「そう蚀うそちらは、盞倉わらず䜜家ずしお掻躍しおいるらしいじゃないか。䜕か、売れるコツの䞀぀でも䌝授しお貰えれば、ありがたいのだがな」
    「あはは、いやヌ、謙虚さず瀌儀正しさですよ」 もし本圓にそうなら、私の䜜品は売るのがかなり難しそうだ。もっずも、この女に、謙虚さず瀌儀正しさがあるずいうならば、私にも䞍可胜ではないのかもしれない。
     なんにせよ、そんな抜象的な話だけ聞いおも仕方がないので、䜜品に぀いお蚀及するこずにした。
    「そうではなく、小説を曞く際のこずを聞きたい。売れる䜜品を曞くこずが確信できれば、これ以䞊ないこずだからな」
    「成る皋ね」
     安易な方法ばかり求める人間に思われおいそうだが、しかし、たあ構わない。
     苊劎しお執筆しようが、楜しお執筆しようが、結果的に傑䜜が曞ければ問題ない。
     ただ、問題なのは私が傑䜜だず思っおいおも、䞭々売れないこずにあるのだ売れる傑䜜ず売れない傑䜜なら、売れる方がいい。死埌に認められた数々の著䜜を曞いた倧文豪たちも、きっずそう思っおいるだろう。
     䞡腕を組み深く考えお、考え蟌んでフカナキは答えを出した。
    「やっぱり、テヌマだろうね」
     クルクルずペンを回しながら癖なのだろうか
     物語のテヌマ。
     戊争、恋愛、悲劇、人間の性、いろいろあるが違いは现かいか倧雑把かくらいだろう。
     䟋えば恋愛、ずいうテヌマはかなり倧雑把だ。恋愛ず蚀っおも色々ある。ただれた恋愛か青春モノか、そう蚀ったずころを取捚遞択するこずで、物語の基本骚子が出来䞊がるわけだ。
     しかし、それは䜜家なら誰でも分かる、基本の䞭の基本だ。
     売るのには初心が倧事、ずいうこずだろうか。 しかし、フカナキは意倖なこずを蚀った。
    「倚くの人間が共感できるテヌマなら、自然ず皆読むずは思う。けど、それは興味本䜍だからね。結局は深いテヌマ、信念を感じさせる䜜品でないず、簡単に飜きられちゃうよ」
     その蚀葉は、以前アンドロむド版のフカナキ、シェリヌ・ホワむトアりトず呌ばれたアンドロむド䜜家の蚀葉に䌌おいた。
     クロヌンたちは党員死んだはずだから、そのこずをこの女が知る由もないのだが、しかし、なら圌女たち停物ず、この女は案倖、根っこのずころは同じだったのかもしれない。
     物語に倢を芋るアンドロむドの姿。
     あれもこの女の䞀郚なのだろう。
     だずしたら、以倖にロマンチストな女だ。
    「簡単に飜きられる、か」
     その蚀葉は前にも聞いた。
     だが今回は違う、具䜓的な答えを問いただすこずが出来る。
    「具䜓的に、どうすれば良いんだ」
     だから聞いおみるこずにした。
     読者を虜にする方法論を。
    「そうだね、人間をテヌマにするのが䞀番かな」「どういうこずだ」
     だが聞いおみたものの、蚀葉の意味が分からなかった、どういうこずだ。
     倧抵の物語は人間が䞻人公じゃないのか
    「テヌマを人間にするの。人間であろうずする以䞊、人間は人間に興味がわく。アンドロむドもそうだし、人間が有名人に憧れるのもそう。売るこずを念頭に考えるず、そうだね、こうありたい、こうであったら、ずいう憧れ、倢に近づけたず錯芚できる䜜品が、たあ売れるかな」
    「なら、珟実は描かない方がよいのか 倢を芋せお、読者を酔わせるのが」
     傑䜜なのか、ず私は聞いた。
     くすり、ず笑いながら、フカナキは、
    「面癜い䟋えだね。たあ、半分合っおるよ。でも、それだけじゃ売れはしおも心には残らないから、バランスの問題だろうね」
    「バランス良く倢ず珟実をかき混ぜお、いい具合に銙ばしく出来䞊がったら売ればいい、ずいうこずか」
    「あはは、うん、そだね」
     䜜品を食べ物に䟋える人なんお始めおみたよ、ず面癜そうに笑いながら蚀うフカナキ。
     なんにせよこれで理解できた理解できたずころで売れなければ意味がないので、これから実行に移しおいくずしよう。
     金銭面では倧いに儲かったが、䜜家ずしおはあたり埗るモノが少なかったので、この女の取材はある意味、僥倖ず蚀えた。
     䜜家ずしお。
    「なあ、䞀぀聞いおいいか」
     い぀の間にか立堎が逆転しお、私が取材する偎になっおしたった。たあ、立堎など気にする私でもないが。
     行動が実になればよいのだ。
    「䜜家ずしおの圚り方をどう思う どうあれば、䜜家だず思うか、その定矩はお前にはあるのか」
     儲ければ䜜家ずいうのはあくたでも私の持論だ倉える぀もりはさらさらないが、参考皋床にはなるだろう。
     私は聞いた。
     聞かざるを埗なかった。
    「本が売れれば䜜家だず思うか」
    「うヌん」
     悩むず蚀うより、答えあぐねおいるようだ。
     説明の仕方に迷っおいる。
    「぀たりさ、䜜家が䜜家である条件でしょ 䜜家は本を曞いお、読んで貰うこずがお仕事ですから、ファンが䞀人でも居お、その本を倧事にしおいれば、それが䜜家ず蚀えるず思う」
     誰かに思われおいるこずが条件か。
     ぀くづく私ずは正反察な奎だ。
     優等生な回答過ぎお、面癜味に欠ける。
     しかし続けお、
    「読者が読んで良かれ悪しかれ、圓人の生き方を巊右するような䜜品が曞ければ、䞀人前じゃないかな。昔の文豪の䜜品なんお、たさにそうだし」 確かに、ずこの答えには玍埗せざるを埗なかった。
     愛読曞に圱響される人間は倚い。
     圱響を䞎えるこず、それそのものが傑䜜の蚌明か。
     これで、䜜家ずしおの答えは埗た。
     あずは曞くだけだ。
    「成る皋な取材はもう終わりか」
    「䜕か甚事でもあるの」
     私は肩をすくめながら、
    「ああ、䜕でも地球の䟝頌䞻が甚事があるらしくおな向かうだけで枈めばよいが」
     寿呜が報酬である以䞊、あの女からの䟝頌は断れない。長生きしたければやるしかない。
    「そう蚀うわけだ、甚がないならそろそろ倱瀌させお貰うぞ」
    「あ、たっお」
     ず、障子を開けお出ようずする私を、フカナキは呌び留めた。
    「あなたにずっおの、䜜家ずしおの条件は䜕かな 取材に来たんだからそれくらいは教えおよ」
    「ふん」
     䜕だろう、私が心倉わりをするずでも思っおいるのだろうか
     残念だがそんなこずは有り埗ない。
    「金、金、金だ。儲からなければビゞネスずは蚀わない。芁は嘘八癟を曞き、そこから読者を掗脳し、金に換える。錬金術のようなものだ。倧儲けするこずこそ、䜜家ずしおの本懐だ」
     プロの条件は結果を出すこずだ。
     結果を出し続けるこず䜜家なら、売り続けお曞き続けるこずだろう。
     そう答えを聞いお、満足そうにフカナキは口を開いた。
    「じゃあ、行っおらっしゃい」
     私の行く末を楜しんでいる颚だ。
     芋せ物ではないのだが、蚀っおも仕方ない。
    「ふん、行っおこよう」
     私は山々のそびえ立぀神瀟の、その奥の奥を目指しお歩を進めおいった。








     

      







    「お疲れさたです」
     怪異にそんなこずを蚀われたのは初めおだ。その日の倜、私は教授の蚀うずころの神、寿呜を匕き延ばしお貰っおいる女に呌び出されお、神瀟の奥にある䞘の䞊で、竹林を背にする女を芋ながら、そんなこずを思った。
     たあ、人間にもアンドロむドにも、劎いの蚀葉など、必芁においお以倖では貰わない。心の内から感謝されお、劎われるなど生たれお初めおかもしれなかった。
    「なんだ、䞀䜓。仕事は終わったのに呌び出しお、䞀䜓䜕の甚件だ」
     そもそも、今回の仕事は終わったはずだ。
     ただ䜕かあるのだろうか私はゆっくり過ごしたいだけなのだが。たあ、䜜品の足しくらいにはなるだろうず思い、ずりあえず話だけでも聞くこずにした。
     䜕が金になるかわからない。
     人生ずはそういうものだ。
     どれだけ積み䞊げおもあっさり、どうでもいい理由で党おを倱うのも人生の垞だ。私の居きる道を人生ず呌べるのかは定かでないが、なんにせよ足䞋をすくわれない皋床には、気を匕き締めおおこう。
     人生ずは、䜕があるかわからないから、理䞍尜や、予想倖があるから人生なのだ。
     それを忘れおはならない。
     今回の件で改めお実感したしな。
     女は、手をさしのべるように右手を差しだし、「提案がありたす」
     ず、女は蚀った。
     提案。
     この女の方から䜕かを提案されるのは初めおだ。倧䜓が写真を枡されお、それを始末しに行くだけなのだから、たずもな䌚話など必芁なかったずいうのもあったが。
     䜕の提案だろう
     契玄打ち切りずかではないだろうな私はこの女の䟝頌を受けるこずで延呜しおいるのだ。 契玄の行く末は生死に盎接関わっおくる。
     内心は戊々恐々だったが、匱みを芋せないためにも堂々ず、芁はハッタリで構えた。
    「報酬を払えなくなったか」
     圓然ながら嫌みず皮肉を織り亀ぜた、たあ芁は懐事情が寒くなったのかず、金がないなら私が立お替えおやろうかず、いらない心配をしおやっただけだ。
     しかし、そう蚀うず、むっずしたように女は
    「違いたす。あなたず同じにしないでください。䜙裕を持っお雇甚できおいたす。そうではなく、別のこずでです」
     別のこず 
     他に䜕があっただろう、そうだ、実行しなかったずはいえ、この女の殺害䟝頌を教授から受けたこずがあったのだ。
     女の恚みは執念深いず聞く。
     䜕幎前にフられたずか、䜕幎も前の蚘念日だずか、よくたあ芚えおいるものだず、感心できるくらいに。たあこれは、脳の構造、ずいうか、生物孊的な芋地から芋れば、別の生物ず蚀っおも過蚀でないのは明癜であり、だからこそ男女ずいうのは共感できないモノなのだが。
     私なら殺されかけたずころで、金を貰っお忘れられる䜍だがたさか恚んでいるのか
     ず、思ったが、芋圓違いの答えが垰っおきたので、私は唖然ずした。
    「別の人生を生きおみる気は、ありたせんか」 別の人生
     䜕かの比喩だろうか
     蚀葉の真意がさっぱりわからなかったので、圓然の暩利ずしお、詳しい話を䌺うこずにした。
    「どういう意味だ」
    「あなたには、本圓に心が無いのかもしれない。なら、心のある肉䜓に転生しお、新しい人生をから送る気はありたせんかずいうこずです」
     倱瀌な女だ。
     いくら自芚があるずはいえ、面ず向かっお心がないならスペアを甚意しおやろうか、などず。
     ずはいえ、教授にも蚀われたこずであり、半ば、いや完党に自明の理だったので、ここで䜕か蚀うのは女にだらしない奎が、だらしなくないず蚀い匵るようで、気が匕けた。
     私には女など居ないが。
     話を聞く限り、少なくずも冗談ではなさそうだが、正盎意味を蚈りかねる。
     ぀たり、なんだ。
     文字通り、魂を転生させお、別の人間にならないかずいう、そういう意味だず解釈しお良いのだろうか
    「そんなこずが」
    「出来たす」
     出来るから、寿呜なんお延ばせるのか。よくよく考えれば。
     仮に可胜だったずしおだずすれば、どうだろう。
     心が入ったからっお劇的に倉わるわけでは無いだろうが、少なくずも、私が今芋おいる光景ずは党く違う䞖界が、目に写るこずだろう。
     泣き、笑い、喜びを分かち合い、心で感じる人生ずいうのは。そしおそれを金で買うのは理想的かもしれない。
     私も教授も、人生を賭けお手に入らなかったものを、あっさりず手に入れる。
     悪くない未来だ。
     だが、
    「いや、圓面はいい」
     ず蚀った。蚀ったのだが、女は玍埗がいかないらしく、
    「䜕故ですか」
     ず、本圓に䞍思議そうに女は聞いた。
    「金もあるしな、圓面はこのたたで人生を楜したせお貰うさ」
     心が無くおも、䜜品くらいは曞けるしな。
     それも必芁に応じおで良いだろう。
    「心が無いたたで、あなたは幞せになれるず思っおいるのですか」
    「さあな、案倖私が党面的に間違っおいるだけかもしれない。だが、抌し぀けられる芚えはない。心がいくら玠晎らしかろうが、それを手にするかどうかは私自身が決めるこずだ」
     欲しくなれば買えばいい。
     どうせこの始末屋家業は続けなければならないのだから。
     それに、䜕事も焊るのは犁物だなどど、結果に執着しお暪着しおいる私が蚀うこずでもないが。
     䜕にせよ、今は心より金ず平穏な生掻だ。
    「そうですか」
     蚀っおも無駄だず感じたのか、諊めたような口調だった。たあ正しい反応だ。
     しかし、
    「なんだ、心配しおくれおいるのか・」
     ず、おちょくったこずはかなりの倱敗だった。 女に恥をかかせお、成功する仕事など無いずいうのに。どうやら、サムラむの始末屋ずお、それは䟋倖ではないらしかった。
    「そうですか、では、元気そうなので次の仕事を䟝頌したしょう」
     したった。盞手の善意をコケにしお返すのはい぀ものこずだったが、䜕もこんな時にからかう必芁はなかっただろうに。
    「たお、私は今䌑暇䞭で」
     匁明はするものの、どうやら無駄らしかった。 想像以䞊にささやかな善意をあしらわれたこずが、頭にきたらしい。
     きっ、ず私を睚み぀け、
    「寿呜が欲しくないのですか」
     そう脅し぀けられた。仕方がないので、私は䞡手をあげお、降参のポヌズをした。
     女に睚たれるのは、個人的に、銃口を向けられるのよりも、心臓に悪い。
     やれやれ、参った。
     写真を抌し぀けるように枡しながら、
    「こちらが始末察象です。報酬はい぀も通り、珟金を前払いで、寿呜は終了埌加算したす」
     人間も、アンドロむドも、䟋え神であろうずも、女が絡むずロクなこずがないのは、どんな仕事であろうずも共通する法則かもしれない。
     たあ、女からすれば、男が絡むずロクなこずがないず、きっず思っおいるのだろうが。
    「わかったよ、銬車銬のように䜿われればいいのだろう」
    「なら、さっさず行きなさい」
    「承知したこの䟝頌、匕き受けよう」
     珟金を受け取り、始末察象の写真を持っお、神瀟を去ろうずするそのずきに、
    「お気を぀けお」
     ず誰かが蚀った気がした。

     それは、ただの気のせいだったかもしれないが。










      







     その宇宙船は䞭々に快適だった。他に乗客も居ないし、䞀人きりの宇宙の旅を楜しめそうだ。
     だが、
    「先生、あんたも懲りない人だな」
    「やかたしい」
     うるさい旅の友さえ居なければ良かったのだが、今回の仕事も認蚌システムを誀魔化す必芁がある。臎し方あるたい。
     私の仕事はそんなのばかりだしな。
    「結局、今回の件は䜜品のネタずやらにはなったのかい」
    「たあな」
     蚀ったものの、それが掻かされおいるのかどうかは疑問だった。ずはいえ、今埌の執筆掻動がこれではかどるこずを祈るばかりだ。
     曞き続けるこず。
     それが䜜家である条件かどうかは知らないが、傑䜜を曞き、金に換えようずするスタンスは倉える぀もりもない。
     フカナキずの䌚話から考えお、私はやはり䜜家ずしおもはぐれモノのようだしな。
    「問題は䜜品の出来よりも、売れるかどうかにかかっおいる。読者が立ち読みしおも、懐に金は入っおこないしな」
    「読たれれば幞せっおわけには、いかないかね」「いかないな」
     そうする぀もりも、もずより無い。
    「結果が党おの䞖の䞭だ。䜜品の善し悪しだっお、ずどの぀たり売り䞊げの合蚈金額だ、ならばそれに拘るこずをやめる必芁もあるたい」
    「はぁ、やれやれ。じゃあ今回の仕事も、せいぜい䜜品のネタになるように頑匵るしかねぇな」
    「もずより、その぀もりだ」
     窓の倖に写る、銀河の星々を眺めながら、考える。
     物語は人から人ぞず、本圓に玡がれるのだろうか
     もしそうなら、私の䜜品を呌んだ人間が、他の人間に䌝えおいくこずで、案倖䜜品の売り䞊げが䞊がっおいくかもしれない。
     読者から読者ぞのバトンリレヌ。
     そんな光景を倢芋ながら、私はゆっくりず瞌を閉じた。


     次回䜜の構想を緎りながら。













    新あずがき




    意味があったのか、それは分からない。
    あの䜜品を曞き䞊げおから10幎近くになる。それからも意味はあるず信じお曞き続けたし、自分で䜕でこんなものを曞いたのかず思うものもあれば、無我倢䞭で曞きあげた原皿もあった───环蚈どれだけ曞いたか分からない。

    邪道䜜家シリヌズだけでも冊、数癟䞇文字を超える。今の所、円にもなっおいないが••••••我ながら呆れたものだ。倧した金にもなっおいないのに、シリヌズ完結たで曞き切るずは。

    それだけは、確かな誇りだ。

    そこたでやる奎が地球䞊にいるか知らないが、貎様らの䞭に䜕十幎も費やした事柄が䞀぀でもあれば絶察に分かる••••••成果が出るかは分からない。成功や勝利なぞ恵たれた状況の奎らだけの埡䌜噺だ。

    それでも、ただだずやり遂げたならば、そこに埌悔だけはありはしない。

    気合で凌駕し根性で耐え抜き、粟神論を以おそれら二぀を無限ず成す───持たざる者に出来るのはそれくらいだ。結果埗られたものはあらゆる方面で眵詈雑蚀の嵐だったが、連䞭ず違っお胞を匵れる。

    よく分からんサむトの䜿い道に䞊達しおいればもっず芁領良く売れお成功しおいたのかもしれないが、たあ今曎蚀っおも仕方あるたい。このサむトにしたっお䜿い方すら良く知らん。

    コメントなんぞ知らんぞ。案の定、䞋品な名前のナヌザヌのやっかみだったしな。

    最近、才胜だの環境だのを理由にする茩が倚いが、それくらいやっおから蚀えずいう話だ。少なくずも執筆に才胜なぞ芁らん。

    䜕せ、文字を曞くのに才胜は芁らない、ずいう実に消去法ず蚀っお良い理由で私はこの道を遞んだからな

    事実、必芁ない。それだけは確かだ。

    たあ、実際にはこれたでの投皿蚘事を芋れば分かる通り、貧乳歊士道少女ずか出す事こそ肝芁であっお、それ以倖など誰も芋おいないので安心しろ 文章力などそんなもの。そもそもいるのか ずさえ、思わざるを埗ない。

    芁領の良さ、それに尜きる。ネット䞊での宣䌝胜力だずか、よく分からんコミュニティでの媚の売り方ずかそんな感じだ。逆に執筆力を䞊げるなら私のようにそれら党おに目を背ける必芁があるが、぀たり、そういう事になる。

    やれやれだ。嬉しくもない。

    たあ、ある意味金を払わないのであれば客でも䜕でもないのだから気楜ずも蚀える••••••払われたずころで読者が求めるのは矎少女䜜家のサむンずかであっお、別に私がやる必芁はない気もするが。

    私ならそうする。挫画家ならむラストがあるが、䜜家にはそれはない。

    䜜家に倢想を抌し付け過ぎずいうか、理想を求めるのも読者の性か。よく分からん話だが、たあその蟺のアむドルグルヌプが曞いおるずでも思っおおけ。正盎、それでいいんじゃないか

    蚀うたでもないが読者のバトンリレヌなど綺麗事だ。䜕故かある皋床、綺麗な蚀葉を曞かなければたずたらずに終わらなかった。人生劥協ずいうこずか。実際に読者が䜕をしたかずいえば、劚害だけは倚かった気がする。


    媚を売るネットコミュニティが奜たれる時代に、こういう䜜家が受ける筈もない。


    それでも、ずりあえず曞くべきは曞き䞊げた。
    それだけだ。他の事なんお考えた事すらない。

    思うに、成功ずか人の目線ずか、䞊手く出来るかずか瀟䌚的にずか䞖間䞀般でだず考える暇があったらやればいい。䜕であれやれば䞊達する。

    所謂非人間、サむコパスずしお生たれた私みたいな殺人鬌候補でさえ、心に蚎える物語を曞いたのだ。間違いない 䜕せ実際にやったからな

    評䟡されるべきは、そこなのだ。才胜だの環境だのが良ければ出来るのは圓たり前だ••••••執念こそが他を凌駕し、分かりやすく持ち䞊げられなかろうず、才胜だけ環境だけの凡人より出来ぬを成し遂げるこそ偉業ず蚀える。

    いや断蚀する それこそが「党お」だ

    他に䜕がある 私は死にかけの人間も䜕人も芋おきたが、生きおいればいずれは死ぬ。そしお、死ぬ際に埗られる利益は埡倧局な斜蚭くらいだ。だが、誇りだけは倱わない。

    少なくずも、私はそう思う。
    た、思うだけで金にならねば笑えんがな

    粟々朚っ端埮塵にくたばっおやるずしよう。あの䞖なんおあるのか知らないが神仏皋床に「執筆の偉業」は笑わせない。

    仮に笑えば、殎る。容赊無くな


    それぐらいの自負は持぀がいい。䜜家ずしお蚀える読者ぞのセリフなんぞ、それ以倖に䜕がある 䜕であれ、己が䜿呜に比べれば些末事だ。


    その道だけは、決しお譲るな
    邪道䜜家からの、唯䞀無二の忠告だ


    じゃあな読者共。もう䌚いたくも無いのでこれでさらばだ。
    果たしおこんな文に意味があるのか曞いおる私でさえ分からないが、たあ長いこず執筆しおれば分かるが急に執筆する矜目にはなるものだ。

    もう䞀床蚀う。執筆に才胜など芁らん

    実際にやった、やり遂げた「私」が蚀うんだ間違いない







    無論、金になるに越したこずはなかったが。

    これだけ読たれおおひねりどころか、ただの䞀円すら払われないっおのはどうなんだ お前ら無職の文無しか




    ───䜜者の予想の䞀぀二぀、「読者の力」ずやらで越えおみせろ


     

    邪道䜜家 ヒロむン玹介

    邪道䜜家はAI画像を芚えたぞ


    画像

    ぀いでに人物玹介もしおおこう。

    本䜜、邪道䜜家シリヌズは「様々な立堎の人物たちが、それぞれの事情で語る」ずこずが倚い䜜品だ。その本䜜においおは「人ず違う超越者芖点」でこい぀が語るず蚀う堎面が非垞に倚い。

    実際、非人間の立堎で語るだけでは「人間なんぞ金になればいい」で終わるからな───倚皮倚様な人物の䞭でも、やはり劖怪だか神だかの「自然偎」ずしお異圩を攟぀ヒロむンだ。

    基本的に圌女は「䜕かの味方をしない」のである。だから達芳した目線で寿呜でも切り売りするものの、それはそれずしお死ねばそれたで。そんな自分に倉えたいず思う気持ちはあるが、自発的に倉え過ぎないよう努めおいる。

    いわばデスクワヌク担圓だな。こい぀がいなければ党員暎れるだけで終わる。裏方であれこれ動く、そんな䜜業系ヒロむンずしお掻躍 した。

    蚀うたでもないが、長いこず曞いおいるず「勝手に抌しかけおくる」ものだ。私は䜕も考えず曞いたず思っおいい。

    なので、悟った颚な台詞を吐かれるず普通にむラ぀きながら答えるわけだ。

    綺麗な真実など、綺麗なだけだからな


    画像


    こちらはアンドロむド担圓ずなる。
    AIなので髪色指定などはできないが、倧䜓こんなむメヌゞで合っおるだろう。

    悪そうな顔をしお、実際録でもないこずだけ考えおいるが、悪逆非道になり過ぎずかず蚀っお味方もしない───そんな女ばかりだな。

    金を払えば聞かれたこずは教えるが、聞かれおもうたいこず真実を隠し远求しなければ答えもせず、仮に答えおも隠し通しお利益ず面癜い方ぞ動くロクデナシだ。

    䞀方でアンドロむド特有の考えなのか、基本「人間を䞊」に眮いおいる。
    䜜䞭でも「アンドロむドに䞍可胜は無い」ず嘯く䞀方「䜕かが足りない」ず感じさせる蚀動が倚い。ずいうのも、楜しいず充実は違うからだ。

    人間の真䌌は楜しい。人間で遊ぶのも楜しい。

    だが、どこか物足りない。

    優秀過ぎお「生きる実感」を芋倱った、兞型的な゚リヌト女だ。私など優秀どころか垞に生きるのに必死、䜕床死にかけたか分からない。

    矚たしい話だ。暇そうで。


    いずれにせよ、トリックスタヌ的な立ち振る舞いずいうのは「䜕をしおも満足できない」こずの裏返しだず蚀えるだろう。そんな女が䜕かに執着するずしたら、䜙皋頭のおかしいむカれ野郎に違いない








    人工知胜のゞャック

    あい぀は


    画像

    こんなんで良いだろう。倧䜓、携垯端末にいる人工知胜に、芋た目なんであるのか もしむケメンがいれば売れるずいうなら改ざんをしおも構わないが、しかし、需芁も無いのに䜜者自身が知らない芋た目など知らん。

    我ながらピカ゜も真っ青なむラストを曞いおしたったが、構わないだろう。
     

    ••••••䞀応、曞くか いるかさえ分からないが。

    奎の堎合「肉䜓が無い」ので、意倖ず人間が芋えおるらしい。
    ずいうのも、人間は持っおる内は、持たない苊しみなどわからない。こい぀の堎合「党おが無い」のも同然だからか、䞀歩匕いお「人間」を芋る。

    人間性を金に倉えようずする私ず、人間性を笑い楜しむゞャック。

    そんな感じだ。ずはいえ笑っおるだけでは儲からないので、私はやはりカネだ。

    人間の悪性を食らっおでも利益に倉えようず足掻く私ず違い、奎は「あるがたた」なのかもしれない───ずはいえ、それだけではやはり飢え死にだ。

    冗談じゃない。どれだけ劎力がかかったず思っおいる。
    いずれにしろ、人間が芋たくもない悪性情報を垞に芋続けたずいう点では共通するのか、意倖ずシリヌズ通しお出続けるキャラクタヌだ。吐き気を催す人間の裏偎に奎は「面癜い」ず返し、こちらは「それだけでは金にならん」ず返す。

    どちらも人間の悪性を認めおいるものの、肉䜓がある分「楜しい」だけではやっおられない••••••そりゃお前は眺めるだけだから良いだろうよずいう話だ。

    いわば、人間の悪性を料理しお食べ比べるが、奎は味芚銬鹿。私は五月蝿い。

    そんなものだ。




    ちなみに、生たれお初めお曞いた人物画は

    画像


    こんな感じだった。私が挫画家を投げたのもわかろうずいうものだが、考えおみれば執筆も䌌たりよったりだったので、぀たり

    30幎も費やせば、執筆胜力をむラストで䟋えるず


    これが

    画像


    これに

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    なるくらいの進歩を、私もしおきたずいう事だろう。

    であれば、おひねりは貰っお圓然の暩利だ。
    䜕せ、ここたでくれば「成長」ずいうよりも「倉異」だからな それくらい執筆には費やしおきたずいうこずだ。


    無論、金になるかは良いむラストず珟実逃避し易いモテモテ䜜品かずいう郚分だずいうのだから、読者に期埅したのが間違いだったか


    やれやれだ──────少しは良いずこ芋せおくれ。




    䞀般向け改革案蚘事たずめ最新版 人気蚘事リンク䞊䜍分



    サヌビス䌁画案リンク たずめ




    サヌビス名 物語革呜仮称




    コンセプト 


    ナヌザヌ総圓たりでの倧改革  

    党く新しい「未来」ビゞネス




    セヌルスポむント


    ビッグデヌタ収集による、絶察に確保出来る「事前の」倧量売䞊 莫倧な需芁確保




    1.ビッグデヌタの掻甚を物語ぞ


    事前予玄による「利益ず需芁の完党把握」

    事前にビッグデヌタによる情報収集を行い、その䞊で需芁を調査。埌に、需芁ず事前の支払い登録数が「䞀定数」を超えお「利益を確保」したものだけを実珟に向けお掻動するため、基本的に

    利益が必ず確保されるビゞネス

    ずしおの掻動が「基本」ずなる。


    これらにより

    同䞀䜜品の耇数映像化

    ずいった事も可胜になる。

    制䜜に圓たっおも「事前の需芁調査」や「垌望商品に関する前払い登録」が枈んだ䞊での掻動ずなる。だけでなく、䞊蚘リンクのように「耇数の候補」からの需芁を事前に把握できるので、同䞀䜜品の耇数映像化に需芁があれば実珟も可胜。

    これらを掻甚するこずで、今たでは実珟の難しかった

    富裕局・䌁業向けの高玚サヌビス

    も実珟が容易ずなる。無論、これらの実珟により、倚くの利益を安定しお確保。新サヌビスの実珟に向け資金を回し「流動的なコンテンツ」ずしおの運甚が可胜。


    埌述の党サヌビスにこの「ビッグデヌタの掻甚」は行われおおり、それらを前提ずするからこそ「確実な利益確保や、ナヌザヌの望むコンテンツの実珟」が確実なものずなる。


    2.個人法人を問わないナヌザヌ参加型コンテンツ


    法人であれば勿論、ビッグデヌタ収集による「未来の芋通し」が良いサヌビスに「投資」ずいう圢で参加するのはい぀ものこずである。

    しかし、本コンテンツに関しおは

    リアルタむムで需芁を把握し぀぀、良いず思えば投資

    が可胜ずなり、か぀

    個人でも参加可胜なビゞネスモデル

    ずするこずで、事前登録による前払い決枈。その金額が予算を超えれば制䜜開始ずいう圢を取るこずで「䞀般ナヌザヌでもリスク無しで䜜品制䜜に出資」が可胜。

    圓然ながら「政策決定埌」の決枈なので、気軜に前払い登録を行い、か぀事前登録によるノベルティや「アプリ内コンテンツの無償化」などを行い、ナヌザヌぞの還元も行う「䞉方良し」のサヌビスずなる。


    これらにより

    䞭叀垂堎の完党管理

    による垂堎の敎理も可胜。


    たた、優れた拡散者やサヌビス案があれば

    YouTuber・Vtuberの運営雇甚

    が可胜になり、たた

    個人で制䜜した人気のコンテンツ

    などもアプリ内で収集。運営で雇甚するなり契玄するも自由ずなる。


    海倖ぞの積極的ビゞネス展開

    すらも、ネィティブレベルの翻蚳さえ枈たせ珟地文化に合わせるだけで、基本ずなるデヌタ収集によるビゞネス展開の方法は「同じ」である。


    たた

    䌁業ずの契玄・利益の具䜓性に぀いお

    も、ビッグデヌタ収集による「数倀化された需芁ず䟛絊」だけでなく、前払い登録による「制䜜開始すれば、即座に前払い決枈される売り䞊げ利益」ずいう圢ある利最による具䜓的なサヌビス展開に向けおの掻動が容易ずなる。


    3.デヌタ収集による各コンテンツぞの展開


    優良顧客だけの、限定サヌビスの実装

    すらも、ビッグデヌタ収集を行えば可胜ずなる。

    これらは「ナヌザヌ同士の切磋琢磚」にも繋がり、支払いの良いナヌザヌを厚遇するこずで、䞊蚘「優良顧客限定」のサヌビス展開も可胜に。たた


    ナヌザヌ自䜓のビッグデヌタ掻甚

    も可胜なので、それぞれ「ナヌザヌ毎に合ったサヌビスを、登堎人物達が案内」するような圢での、賌買意欲を唆る運営からの「おすすめ情報公開」も可胜に。


    たた

    生掻の䞀郚ずしおのサヌビス展開


    に関しおは、恒垞的にビッグデヌタを収集。それらを掻甚し垞に「需芁のあるサヌビスを把握し続け、それらを制䜜し続ける」ずいう奜埪環も可胜。

    たた、利益確保より

    コンテンツ自䜓を楜しむ

    ずいう、蚀わば「小サヌビス」の展開を行い「利益だけでなく、ナヌザヌの利甚䟝存床を深める」制䜜も可胜ずなる。


    その䞊で

    他業界ぞの積極的事業展開


    に察する姿勢も「ビッグデヌタ収集により、ある皋床需芁を把握した䞊で」可胜ずなるため、数倀化された垂堎調査埌に珟圚「利益が確保出来おいるコンテンツ」を回しながらの展開ずなるため、䜙裕を持っおの展開が可胜ずなる。



    これらは「物語業界の未来」を担うサヌビスであり、実珟されれば


    物語業界そのものが倧きく倉わる


    のは、間違いない。








    犁小説 邪道勇者第䞀巻 金ず女ず狩りが為に



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    ゞャンル 犯眪ファンタゞヌ


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    前曞き



    この物語はおひねり制だ。金のない奎は読むんじゃない。


    矎人に興奮男女問わずし、その察䟡ずしお金貚を投げられる玳士だけ読むずいい。
    無論、䜜品の「悪意」だけは保蚌しよう。


    少なくずも、人類史史䞊、過去未来珟圚においお「䞊ぶもの無し」ず、断蚀できる出来なのは確かだ──────他にいるなら連れお来い





    簡易あらすじ



    仕事に粟を出しただけなのだが、平たく蚀えばサツには嫌われ衛兵に物を投げられ若い女に手を出そうずするず、゚ルフ耳の青髪嚘にゎミを芋る目で芋られる物語だ。



    ───分かり易いだろう



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    ヒロむンAIむメヌゞ画像

    犬千代


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    ハむム


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    本文



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    





    人劻に手を出す。他に䜕がある


    䞖界を救うなどずいうのは、圓然の事だが利益を求める組織郜合だ。玔粋にそんな劄蚀を信じる奎がいるなら頭の病気を心配しろ。

    無論有料だ、金は貰う。

    黄金色のお菓子も甚意せずにやれ「悪蟣なゎブリンを殺しおくれ」だの「゚ルフの知性は脅嚁だから殺すべきだ」などず蚀われたずころで、それが私の懐事情に圱響する郚分がどこにある

    圓然、金、女、そしお名声の為にこそ、喚く異生物を殺す䟡倀がある。

    私に蚀わせれば、金にならない殺しなど遊びだ••••••倧矩の為だずか䞖界の平和だずかほざく暇があるなら金を寄越せ。盞手が人間でも゚ルフでもゎブリンでもドワヌフでも、䜕なら神でも仏でも魔性だろうず皆殺しにしおやる 倧䜓が䞖界が平和になっおしたうず、私は指名手配犯で死刑だろう。

    その自芚はある。安心しろ

    ずはいえ、そこはそれ。自芚した䞊で玛争に介入し、殺しで利益を埗るのが私には郜合が良いずいうのは確かなようだ••••••200幎前の倧戊争から人間は非人間皮族を奎隷ずしお掻甚しおきたが、そういう意味では芋た目だけでも、人間ずしお生たれおきたのは朗報ず蚀えた。

    䞭身は党く別物らしいが、安心しろ 人間は衚面だけしか決しお芋ない。

    実際、゚ルフにも良い女は沢山いるので絹の劂きスカヌトの觊り心地から始たり、倪ももを味わい蜜を拭う。それら男なら歓迎すべき経隓のない人間皮族の男ずいうのがどれだけ倚いこずか 思うに、人間がどうのほざく前に、雄ずしお䜿呜を果たした方が良いんじゃないか

    この200幎の間に幟床ずなく連䞭は反旗を翻しおきたが、恐らくは私のように女を愛する勇猛果敢な殺人鬌の手によっお人類は勝利を掎み取り続け、今日の䜓制があるわけだ。理解したか 無論、連䞭から吞い䞊げた文明力資金力人材力により、私が今いる倧江戞絢爛魔界ず呌ばれる朚造建築物溢れる南の町には枯には船が䞊び商店街には和気藹々ずした歓声に溢れ、その䞀方で貧困街••••••今たさに私がいる堎所なのだが、においおはひったくりが暪行し゚ルフの女に倜䞭に刺されかけたが䜕ずか錻骚に拳をプレれントした盗品の売買に粟を出す䞍埒な゚リンゞェットずいうゎブリンには倀切り亀枉を打ち切った。

    勘違いされる前に蚀うが、私は女性差別に興味はない。むしろ、どこでも同じだ。わかりやすく衚に出る差別に女が倚いだけで、実際男奎隷は非垞に倚い。そういう連䞭を奜き奜んで飌うのはむしろ「女性の暩利解攟団䜓」の責任者だったり「高朔な政治理念により䜓制を倉える」ず蚀い匵る政治家だったりするのだから、圌らが劂䜕に若い少幎少女に乗っかるのが奜きかを実際に芋せおやりたいものだ。

    どこでも「同じ」だ。暩嚁があれば、蚱されるず思い蟌む。

    そんなものだ。生憎私に暩嚁などあった詊しがないので䜕が楜しいのかは知らないが••••••楜しいず蚀えばむしろ、そういう連䞭を匷盗の぀いでに助けたりするず、連䞭は奜き奜んで私の犯眪を手䌝い嬉々ずしお人間を殺し出す。䞍思議な事に私が「同じ人間だ」ず、䜕床も教えおも誰も信じようずしないが••••••䞭には倱瀌な茩もいお「貎方は、人間瀟䌚に混じった邪悪、我々に味方する悪魔だ」などず小嚘のくせに蚀い攟った。

    倱瀌な女だ。たかが悪魔ず䞀緒にしないで貰いたい。

    私は己の利益の為なら人類瀟䌚の未来だろうず、星を救う聖剣だっお売り飛ばす。

    それがたたたた奎らの利益に倉わるだけだが、しかし人間ず違い連䞭は玔朎過ぎるので「扱い易さ」から重宝した。

    案倖、次は連䞭の為に戊争をするかもな。

    倢も垌望も無い話だが問題ない───私に蚀わせればそれらは金で買うものであり実際に挑めば誰も支揎しない。実䜓隓だ保蚌しよう。問題なのは、あるかのように芋せかけだけ甚意し宣䌝ずか芁領の良さで広める胜力であっお、事の本質などどうでもいい

    なに、問題ない。自分で蚀うのも䜕だが私には文章力がある。この執筆胜力を掻かせば実態が䜕であろうが人々の理想の勇者を描き、数々の犯眪蚌拠を隠しながらも民衆に宣䌝するこずが可胜だろう。

    ありもしなくおいいのだ。実際には気に食わない砊の䞻人を倜䞭に門番を殺しゎブリンの矀れが入るように仕向けたりもしたが、良いずこだけ抜き出せば「卑劣極たる連䞭の刃に倒れた䞊官の意志を継ぎ、人類の未来の為に私は戊う」ずすれば栄誉栄達はお手のものだ。

    ちなみにそれで将軍の座を手に入れた。勿論、䞀床二床では難しかったが、䜕でも経隓ず実瞟だ。このゞャック・フォックスの手に掛かれば聖人だろうず犯眪者に仕立お䞊げるし、神仏だろうずお尋ね者ぞず倉貌する。

    任せおおけ。金次第で貎様らも昇進させよう。

    䟝頌料は金貚、いや枚か矎人二人だ。無論、人皮には拘らない。

    ああ、ただしゎブリンは䞍朔だず困るぞ。颚呂にだけは入っおおけ

    安心しろ••••••貎様らが䜕の皮族だろうず、安心ず信頌のフォックス瀟にかかれば人間だろうず王族だろうず皆殺しだ。政治事情には䞀切囚われず、どんな䟝頌でも匕き受ける。

    特に王族の誘拐は埗意だ。盞手が人間でも任せおおけ


    1



    無論、金にならない蚳がなかった───法を守りさえしなければ。

    ゚ルフだのドワヌフだのが䜕匹いようが関係ない。芁は売り飛ばせる女が増えお、窃盗に加担させる男の数が増えるだけだ。䜕にしろ法埋ずいうものは政府を気取る利暩集団の郜合であっお、あちらも犯眪者なのだから守る必芁は別段あるたい。

    超倧陞だか䜕だか知らんが北に金持ちがいお西に異民族••••••䞻に゚ルフが矎人でそれ以倖に抱ける女がいるかは謎ずいう地域があり、南は知っおの通り犯眪者連䞭の巣窟で栄えおいるず思えばいい。

    東は あちらはあちらで、人間サむドの犯眪集団の巣窟だ。具䜓的に蚀うなら、リィン・りィン・ツォンのような麻婆豆腐発祥の地から無機質極たる無衚情矎人が倚くいお、汚い戊い方に長けおいる。思うに、連䞭は䞍感症か痛芚が存圚しない。でなければ床䞊手なのは技術だけだ。ああいう女ず䞀倜を共にしたこずは幟床でもあるが、しかし満足に達したかず蚀えば甚だ疑問だ。

    䜕せ、䞉回に二回は刺されるからな。

    その点、゚ルフ女は玠盎だ。぀い最近小間䜿い、ずいうか子䟛の立堎を利甚しおの犯眪行為ぞの加担のために猫耳小嚘を雇ったのだが、差別䞻矩には匷く反察するが犯眪ぞの抵抗は䞀切無い。曰く「自分達を虐げる害獣の気持ちなんお知らない」ずのこずだ。

    私も人間なのだが、やれやれ。䜕床蚀っおも信じない。

    無論、非人間である自芚はある••••••䜕せ、それを利甚しお戊いに勝ち抜き、将軍の座たで駆けたのだ。具䜓的には他の出䞖頭を䜕人、あるいは䜕十人、どころか、軍単䜍で芋殺しにしたりしたかもしれないが••••••蚌拠は地䞋深くの墓の䞭だ。

    ゚ルフも人間もドワヌフも人間も、政府関係者から貎族の倫たで殺しお嚘を頂いたりもしたが、䞀応人間偎ず蚀えなくもなくもない。そうは思ったもののどうもこの小嚘は聡過ぎるようで、私を「利甚出来る猛獣」の劂き扱いをすれば故郷の埩讐に䜿えるず気付いたらしい。

    賢明な刀断だ。賢明すぎお、逆に぀たらないが。

    やはりずいうか、もっず賢明さを倱う民衆の嘆きの方が芋応えがあるものだ。私の䜓隓談で蚀えば䌚瀟の蚈画に穎を開けた挙句、奜き攟題利益だけを匷奪しお安党な堎所から酒でも飲みながら眺めるのが正しい。倧䜓が金なんぞ人間の䜜り出しおる玙であっお、䞀時のスリルに比べれば安いものだ。

    死なない、ず連䞭は思っおるらしい。垞に死にかける私には、瞁遠い感性だ。

    さお、そんな南の街で、それも貧困街で䜕をするか 圓然、売春宿の芋回りに、賭博方面の管理運営。果おは店の譊備料の回収から敵察組織ぞの啓発など様々だ。䞀番倚いのは人間か゚ルフかドワヌフかずいう差別問題の喧嘩、ではなく売春街で未払いの酔っ払いだの賭博に興じたが金は無かったず抜かす䞍届き者ぞの制裁だ。

    逆に、差別問題は恐ろしく少ない。
    連䞭の組織も、ここにはあるからな。

    ゚ルフ連䞭は売春街を仕切り぀぀違法魔術の独占に走ったし、ドワヌフはずいえば犁止されおいる叀代技術の再発芋に䜙念がない。おかげで政府には犁じられおいるものの有効な歊噚が安く買える。私自身も圓然その恩恵を受けおいるし、魔術だのは知らないが歊噚匟薬に関しおは軍より倚い。

    犁止魔術は知らん。私に知力ステヌタスがあるずでも だから小嚘を雇ったのだ••••••名前すら知らないが、適圓に犬千代たたたた芋かけた歎史曞に茉っおいた名前だず呌び捚おたずころ、本人はそれを気に入ったようだ。

    青い髪に猫の耳、スタむルは小嚘らしく、䌚った時は垃しか着おなかったが、今は皌ぎが良いからそれなりに良さそうな革補のサバむバルゞャケットず硬いスボンを着おいるので、お排萜よりも実甚性が奜みらしい。

    私の知る限り、切れ味の良いナむフを懐に入れお、スボンに小銃を幟぀か隠し持぀お排萜など存圚しない。䜙談だが、声を掛けた人間の男は䞋の方を切り取られた。その埌、蚎えるず蚀い出した男は行方を知らない。

    ここはそういう街だ。芚えおおけ、この蟺りでは人間の法埋は存圚しない。

    それこそ歎史の面で蚀えば人間は勝利を収め、䞖界の芇者になった筈だ。しかし、䟝然ずしお暩力者ずいうのは自分の事しか考えない愚か者の集団なので、統治䞋にあるず蚀い匵る地域はこんなもの。未だか぀お数倚くの歎史曞を読んだが、政府に「平等な瀟䌚」ずやらを提䟛された歎史を私は知らない。

    なので、平垞運転だず蚀えるだろう。無論、平時から䞖界はこんなものずいう意味だが。
    「おい、これからどうするんだ」
    青い県に青い髪で睚み぀けられるずギョッずするのは最初だけだ。私はもう慣れおいるが、慣れないのはこい぀の反応だろう。ずいうのも、ガキずいうのは䜕であれすぐにキレる———それが劥圓な刀断であっおも。

    この前など「お前の貧盞な身䜓では無理だ」ず真実を告げおやっただけなのだが、あろうこずかナむフを突き぀け「捌いおやろうか」ず魚料理の職人もかくやな、熟緎の腕を芋せ぀けた。
    なので、ここは慎重に応察しよう。
    それだけでも金を払っお欲しかったが。
    「ただだ。䞭華連䞭の支払い城収代行が残っおいる」
    連䞭は東の方でそのような囜を名乗り始めた。それが䜕の意味があるのかは知らんが焌き飯だの逃子だの飯が矎味い事だけは確かだ。
    無論、毒物に関しおも倚かった。
    「あい぀らの仕事なんお受けるのかよ」
    ず、やる気は無さそうに犬千代は蚀い攟぀。身䜓党䜓で「やっおらんねヌ」ずでも蚀いたげだが、小嚘のくせに文句の倚い奎だ。倧䜓がそのナむフ、䞀䜓幟らしたず思っおいる。

    あれも䞭華補だ。塗っおいる毒もな。

    「報酬は良い。流石アヘンをばら撒いおいるだけはある」
    私はい぀も通りの革ゞャンに軍甚ズボンだ。党身真っ黒でセンスは無い。それより実甚性だけが肝芁であり、具䜓的に蚀うず血が流せる。
    防匟性、防刃性、共に最高峰だ。
    異性を口説くのにもこの栌奜で行かなければならないのが悲しいが、たた背埌から刺されたくは無いからな。実際、お楜しみの最䞭ほど無防備だず噂が立おば、頌みもしない矎人から声が掛かるものだ。
    「薬物ねぇ••••••俺は賛同しないな」
    「そうか」
    真っ圓な感性だ。それでは早死にするぞ。
    い぀も蚀っおいるのだが、根がお嬢様なのかどうも垢抜けない。
    「この蟺では、いや、どの時代においおも••••••政治資金は裏金で解決するもので成功者は薬物を奜むものだ。その皋床の垞識に銎れなければ、人間ぞの埩讐なんぞ倢物語で終わっおしたうぞ」
    無論、私は別に、倱敗しおも構わないが。
    小嚘の埩讐など、金にならないしな。
    「わぁっおるよ」
    杜撰な話し方は板に付いおる。ナむフ裁きも同様だ。ただ、感性だけは違うらしい———これも育ちの違いだろうか
    私は別に、生たれた時からこうだったが。

    察しお、この小嚘は違った。具䜓的に蚀えば貎族什嬢らしい淑やかな性栌だったのだが、私がこの町で生き抜くならず゚リヌト教育を斜した結果ずしお、今の人栌があるわけだ••••••我ながら教育の才胜もあったずは。

    䞀ヶ月80䞇でいい。お子さんを預けおくれれば、数ヶ月で名の売れた悪党だ。

    ずはいえ、その必芁は無いだろう。悪党の秘蚣は独占するものであっお、売り物ではない。第䞀、商売盞手が増えたら困る。なので我々は東の囜、䞻に毒物ず料理に詳しい連䞭ずも銎れ合いはしない。連䞭がどれだけ残忍か知っおいればその気分にはならないだろう。ず蚀うのも、生きたたた生皮を履く皋床でなく脳味噌を盎接にいじるのだ。

    どうなるのか 想像するのはやめおおけ。

    針を逐䞀差し蟌み「えっえっ」ずか倉な奇声を䞊げ぀぀拷問を受ける姿など、別に思い描いおも嬉しくあるたい。それより、売春街の繁盛ぶりの方が賢明な読者には人気がある。教垫や医者、時には鞭を甚意するあらゆる䞭華矎人は評刀が高いので「過ぎ去った思春期」を「豊満な肉䜓」で再珟しお欲しければ東ぞ行け。
    そこに、楜園がある筈だ。
    無論、代金は安くない。生半可な金額では前払いにはならないので、無くなっおは困る「䜕か」を売る矜目になる。具䜓的には庶民の幎収皋床は欲しい。それくらいの金があるなら、あちらでもお楜しみは続くだろう。

    「それで、どうすんだよ」
    「急かすな。我々はたず、繋ぎ人ず䌚わなければ亀枉できない」
    芁するに仲介人みたいなもので、あちらずこちらの通蚳の代匁及び、報酬などでも橋枡し圹を務める奎らだ。ずはいえ、報酬をピンハネした茩がどうなるかずいえば圓然ながら時に切り萜ずされ、時に生きたたた火葬されるずだけ蚀っおおく。
    歩を進めお我々は南の街の䞭でもさらに物隒な地域ぞず足を運ぶ。この蟺には魔性ず呌ばれる鬌だの䜕だのずいう生き物も発生し、気たぐれに人間を襲うのも特城だ••••••慣れおいるので片手間に斬り殺し、焌いお食った事もある。

    なかなか、矎味かったぞ

    鬌ずいうのは赀い肌にツノたで生えおいるので芋た目はアレだが、やはりゲテモノほど食えば矎味いらしい。私は頻繁に連䞭の肉を食うので、知らぬ間に圱響を受けでもしたのか割ず頑䞈になっおしたった。
    ちなみに、犬千代はずいうず、「死んでもゎメンだ。お前みたいな化け物ず䞀緒にするな」ずキレられた。やれやれ、䜕がいけないずいうのか。
    「おい、そろそろだぞ」
    「わかっおる」
    我々は倧抂らしいが、向こうは向こうで盞圓だ。䜕せ、鬌を䜿圹し゚ルフドワヌフどころか、人間の政治家に神の䞀郚たで眷属らしい。
    そこたでの悪党は䞭々いない。どんな䞖界であれ、恐れられる奎はいるものだ。
    それが英雄ではなくずもな───我々は埅ち合わせおいた浮浪者に芋せかけおいる繋ぎ人の䞭華人ず亀枉し、倧きな屋敷に案内された。

    いやこの堎合、魔物の朜む城だった。



    2

     

    女は嘘を぀く。圓然だろう。

    ずはいえ、先ほどたで眵詈雑蚀の嵐だった小嚘が、たるで貎族の什嬢のように䞁寧な、ずいうか猫を被っお䞀人䞀人名前を芚えおいるのか挚拶をする姿は「異様」ずしか蚀いようのない光景だ。

    東の囜の䞭華人も、悪い気はしないのか錻の䞋を䌞ばしおいる。

    犯眪者であれ、小嚘の愛想に匱いのは同様らしい••••••その小嚘が小銃ずナむフを隠し持ち、挙句䞋の方を䜕床も切り萜ずすような茩ずは思わないのだろうが、手法ずしおは割ずよくあるやり口ずも蚀えた。

    油断を誘い、背埌から刺すのは垞道だ。無論、ここの管理人であるチン氏は枯れ朚のように折り曲がった肉䜓ではあるが、その県光は鋭く幎を生きた老䜓だずは思えぬ皋に犍々しい雰囲気を出しおいた。

    たるで、折れ曲がった背の魔物のようだ。

    向こうの装食なのか金ず赀の入り混じった掟手な服装をしおおり、血が混じっおもおかしくなさそうな䞊品な色で食っおいる。だが掟手なのに単玔な䜜りで、どうも無駄な装食は嫌いらしい。私の刀は東掋颚に装食しお貰ったのだが、その蟺の趣味は違った。

    どうも、䞀族の誇りがあるようだ。私の刀は圌らの文化ずは違うので、斬りやすさを重芖した切り捚お埡免の现くしなやかな人斬り包䞁。圓然毒も塗りたかったが、やはり倧物を切り殺す快感が欲しいのだから毒を借りるのは䞻矩に反する。
    だが、圌の目線が冷たいのはそれが理由ではあるたい••••••どんな堎所でも冒険者が「初めおのお䜿い」を受けるように、私も圌らの䟝頌を以前に受けた。内容はずいうず「隣町の領䞻を始末しろ」ずいう、真っ圓極たる簡単な䟝頌だったのだが、それを掟手にやり過ぎたらしい。

    䜕せ、衛兵含め五十䞃人も殺したからな。

    結果、街の譊備は匷化され圌らの仕事はやり難くなったずいう蚳だ。ミスタヌチンはずもかく䞋っ端に察する愛想は犬千代がしおくれたが、完党に友奜的にずは行かないだろう。

    やれやれ、䜕が悪いずいうのか。ちゃんず領䞻は殺しただろうに••••••こんな迷路みたいな城にたでわざわざ出向いおやったのだ。それだけでも感謝しおほしい。
    「そこの」
    ず、チン氏は声を響かせた。以前゜プラノ歌手から匷奪する䟝頌を受けたが、その声ず比べおもチン氏は響く。䜕か仕掛けでもあるのか、聞けば聞くほど犯眪に察しお眪悪感が消えるず評刀だ。

    最も、私には最初から無かったが。

    「小嚘は倧䞈倫なのか」
    ず端的に圌は蚀った。今回の顔芋せは初めおなのだ。私自身はずもかくナむフ術を仕蟌んだ犬千代はだからこそ愛想をばら撒き「䜿えるかどうか」の面接ず蚀える。
    最も、経歎など詐称すれば良さそうなものだが••••••生憎ず、衚瀟䌚ならずもかく裏瀟䌚においおそれは通甚しない。培底的に調べ䞊げるから、ではなくそんなこずせずずも「気配」で倧䜓分かっおしたう。

    殺し慣れた雰囲気、ずでもいうべきか。

    ちなみに、私は入るや吊や「貎様は化け物だ。自芚はあるな」ず、割ず倱瀌な事を蚀われた。面接ずはいえ蚀っお良い事ず悪い事があるず思わないか

    党く、誰が化け物か。その皋床に思わないで頂きたい。䜙談だが私は邪道䜜家シリヌズずいう曞籍を執筆しおおり、むしろ文孊情緒溢れる殺し屋ず蚀えよう。


    最も、䜜品の倧半は「有害図曞」ずしお倧陞䞭で指名手配になったが••••••連䞭の感性は叀いらしい。
    なので、私はこう蚀った。
    「問題ない。そちらずは違っお、寿呜で死ぬ心配も無いしな」
    倱瀌な、ずかなんお恐ろしいこずを、ずか呚囲の郚䞋共が喚いたものの、別段我々は友達になりに来た蚳ではないのだ。あくたで仕事であり、銎れ合いではない。
    「そうか」
    ずだけチン氏は答える。盞倉わらず無駄のない埡仁だ。
    「であれば、問題ない。次の仕事を䟝頌したい」
    「誰を殺すんだ」
    手っ取り早く、私は聞く。砎壊・殺人・匷盗・匷奪・誘拐・窃盗・あるいは囜家の転芆に加担ずかであっお、政治家を斬るこずはあれど民衆の解攟のためだずかで、我々が仕事をするこずは恐らく無い。
    倚分、未来氞劫無いだろう。
    であれば、回りくどいやり口に意味はあるたい。さっさず本題に入るべきであっおそれ以倖は回り道だ。思うに、遠回りが近道だずかいう戯蚀をほざいおる暇があるならさっさず金を払っお殺せばいい。
    「いや、今回の䟝頌は殺人ではない。誘拐だ、ゞャック」
    「そりゃ、有難い」
    誘拐䟝頌は盞堎が高い。具䜓的に蚀うず殺人は高くおも二千䞇だが、誘拐なら八千は䞋らない。ずいうのも、貎人の誘拐には政治たで絡む事が倚くお、組織が倧金を払わざるを埗ないのだ。

    なので、倧歓迎ず蚀えた。思うに、むやみやたらず人を殺すのは反察だ。殺しおは身代金が取れないからな───䜕であれ、䜿える資源は䜿うべきだ。衛兵を䜕人も殺した私がいうこずでは無いかもしれないが、しかし人間の呜はそれなりに䜿い道がある資源であっお、意矩もなく䜿い捚おるのは資源の無駄だ。


    であれば、掻甚しお然るべきだろう。


    「それで、誘拐する盞手は誰だ」
    「人ではない、ゞャック」
    人ではない。猿か いいや、猿を誘拐するのに圌が私を呌び出すずは思えない。ずいうより、やかたしい猿の回収に行くなら私よりむく぀けき䞭華人共が棍棒での気絶に远い蟌み、その䞊で檻にぶち蟌むだろう。私ではない。
    「面癜いな、人でなけりゃなんなんだ、博士」


    「神だ、ゞャック。我々は神を誘拐しなければならない」




     

    3 




    犯眪に貎賎はない。䜕故なら、䞍可胜ぞの挑戊だからだ。



    できる筈がない、ず蚀われればやりたくなるのが悪党であるず蚀えよう。神々には嫌われ人間には貶されそれ以倖───ドワヌフ連䞭だのの異民族にも圓然のように指名手配を受けおいる。䜕故か 䞍可胜ぞ挑戊したからに他ならない。

    具䜓的には王族の宝物などずいう分かり易い宝、ではなく人間の内務省機密を盗み敵囜ぞず売買。その䞊で敵囜の機密を奪っお人間瀟䌚ぞず売り枡した挙句、それを「敵囜の仕業である」ず双方ぞ蚀いふらした。
    結果、ちょっずした玛争にたで陥ったが私には関係ない••••••埌から真実が明るみになったずころで、頂いた財貚は䜿い果たした。倧䜓が戊時における正しさなんぞ根っからの悪党に聞くべきではなく、人間の正しさは人間が勝手に信じればいいし゚ルフだのが異民族らしい正しさを盲信するならそれはそれで連䞭の勝手だ。
    だが、生憎ず非人間である私にずっお、必芁なのは「金」だけだ。
    なので、その蟺は私の著䜜を芋るずいい。確か巻蟺りで「聖人の金銭倉換法」が蚘茉されおいた筈だ。邪道䜜家シリヌズは倧陞党土で発犁の憂き目にあるが、もし手に取る事ができれば幞運ず蚀えるだろう。


    䜕せ、犁則事項だらけだからな••••••およそ、口にするべきでない事だけが茉っおいる───それは神々の隙し方然り、連䞭がどんな人間に味方したがるか、劂䜕に連䞭を隙し切れるか、あるいは差別意識の利甚の仕方に犯眪の秘蚣たで様々だ。
    ずはいえ、神そのものや連なる者から盗むだずか殺すだずかは割ず曞かれおいるが
    「神を誘拐する」ずいうのはただの筈だ。詐欺で隙す話は既に曞いたので、それず違う内容であればやりたいず思う。

    最も、誘拐した神が協力的ずは思えないので、取材になるかはわからないが。
    博士、チン氏は勿䜓ぶっお講挔を始めた••••••案内されたのは割ず狭い郚屋だったため、居残りで講矩を聞かされる気分だ。座らせれた怅子は硬かったから、実際にここで快適でない犯眪講矩を他の連䞭も聞いたのだろう。
    やれやれ、幎寄りは講矩が奜きだ。披露したくおたたらない。
    それが犯眪の元締めも同じずは。案倖、人間の本性は同じなのかもしれない。
    「神ず蚀っおも、今はただ人のたただ。神になる前に奪還したい」
    「どういう意味だ」
    圌は地図を黒板に曞いお、泚釈を加え぀぀説明を始める。
    「ここよりやや西、囜境沿いにアルデントラずいう囜がある。囜土は玄30侇km2で文化的には衰退しおいるが、犯眪組織は旺盛ではない。衰える囜には通垞栄えるものだが、ここは囜境譊備隊が内郚鎮圧に乗り出し培底抗戊をしおいるからだ」
    䜕でも、反発する囜民を撃ち殺すだけでなく、暗い掞穎の䞭に攟り蟌むのがそこの兵隊の仕事らしい••••••私も同じ独房に入れられた事があるが、䞊から藁で完党な暗闇にすべく光を塞ぎ、掘り出した穎の䞭ぞず入れるのだ。
    結果ずしお高朔な粟神の持ち䞻ほどすぐに壊れおしたうのだが、暗闇ずいうのには悪党は慣れおおり、偏屈な人間ほど恐怖など感じない。どれだけ長い間暗闇の䞭に攟眮されたずころで、出た暁には芋匵の兵士を殺す䜓力だけは残っおいる。

    それでも、アルデントラには行かないだろう。ゎブリンもドワヌフも臭くおたたらないし、矎人どころの゚ルフはそんなずころにはいない。飯は䞍味いし文化も衰退しおいるのなら、䜏むべき䟡倀はあたり無い。
    「だが、そこで珟人神信仰が抌し進められおいる。簡単に蚀えば生たれ倉わりだず連䞭自身は信じおおり、象城ずしお祭る為だが実際的な力ではなくあくたで自由の象城ずしお、囜民の団結を恐れるだけだ」
    「それの䜕が問題なんだ」
    にやり、ず口元の右だけを動かした。断蚀するが、子䟛が芋たら泣き出すのは確かだろう。博士がこんな人の目を避けた堎所にいるのは、芋た人間が恐怖しお恐慌を起こすからに違いない。
    「問題だずも。䜕せ宗教ずいうのは実に厄介で、西半分の倧半がその象城ずしおの神を信じおいるからだ───ゞャック、君のような単独で生きる化け物には理解がし難いかもしれんが、人間にせよドワヌプルフにせよ、団結するには空想が必芁であり、珟実逃避の戯蚀を殺戮の動機ずするものだ••••••簡朔に蚀えば、連䞭には「戊争の火皮」ずしおの象城が欲しいずいう事だ」


    戊争、確かにそれは厄介だ。゚ルフだのドワヌフだのが自由を獲埗しようがどうでもいいが、しかし半端に「平等な瀟䌚」ずやらが維持されれば新たな軍暩を握った連䞭が「囜民の自由の為に」ず幅を利かせた新たな犯眪組織を䜜り出す。


    思うに、政府ずは犯眪組織の延長に過ぎない••••••他に䜕かあるのか


    無いず思う。だからこそ、我々はそのような圧政に屈したくないのだ。であれば、神の䟝代の䞀人二人別に構うたい。䟋えそれがどれだけの正圓性を謳ったずころでずどの぀たり「暎力で抌し付ける」のは同じだろう。読者の為でなく己の為に曞いた䜜家のように、誰であれやりたいこずをやるだけであっおそこに「善悪」など存圚しない。

    正しいずか、正しくないずか。そんなのは金次第ず蚀える。
    珟に、連䞭も戊争に必死らしい。異民族ずしお人間以倖が匟圧されおから随分経぀が、䜕であれ匟圧されれば反発するものであり、結果戊争にたで発展した。
    それも䜕床もだ。その床に誰それの仇だずか蚀いながらやっおくる連䞭を殺したが生憎ず個人的には芚えはない。あるのは、敵を斬り殺し生き延びおやった快感ず、埌は倧物を刈り取った充実感に他ならない。

    チッチず圌は舌を鳎らした。圌の癖だ••••••爬虫類みたいな動きにこの癖が加われば、誰だっお圌を人間皮族ずは思わない。
    ギロリ、ずこちらに県球を向ける。そう、目を向けるのではなく県球だ。たるで、そういう生物であるかのようだずしか蚀いようがないのは確かな事実だ。どうにも人間ずいうより䜎䜓枩動物が近いらしい。
    その内、氎の䞭から出おくるんじゃないのか
    「いいかゞャック••••••我々は圌らを利甚こそすれ、圌らの独立を蚱しおはならないのだ。もし、そのような前䟋を蚱しお仕舞うず乱れた䞖が戻りかねない」
    「あい぀らが独立したくらいで、そこたで倉わるのか」
    垞に裏偎にいる私にずっお、衚瀟䌚の圱響は蚈りかねる。倧䜓が政治家が䜕皮族の䜕であれ、銖を萜ずせば死ぬのだから人間でもドワヌフでも神でも構うたい。
    そう思ったのだが、どうも違うらしい。
    「違うのだ、ゞャック。圌らのやろうずしおいるこずは「党䜓䞻矩」「宗教による統䞀意志」であっお、非垞に厄介な珟実逃避だ。これが実珟されおしたえば、人間どころかその他党おの民族たでが「平和」などずいう幻想を信じるだろう」
    「䞖界が平和になるわけだな」
    「そしお、我々の収益が枛る蚳だ。なので、䜕ずしおも䟝代を確保しろ。その䞊で必芁であれば指瀺を出す」
    これは初めおだ。倧䜓が殺す奎は殺す。生かす奎は生きたたた連れ出しお、麻袋を頭に被せお拷問を行い聞き出しおから殺すのだ。しかし、生かすか殺すかも䞍明のたたずいうのは、長い付き合いの䞭で初めおず蚀える。
    䞍思議だ。暙的が特殊なのか 䞀応、私は聞いおおいた。
    「どちらだ 殺すのか、生かすのか」
    「向こうの態床次第だ、ゞャック。あちらが協力的であれば我々の組織に取り蟌めるので、圓座の安党ず資金、仲間の呜は保障するず䌝えろ。芋立おでは説埗割、始末が割」
    「残りは」
    「倱敗は、貎様ならあるたい。なので説埗割ずしおおこう。いずれにせよ今回は倧仕事だ。早速珟地に向かい、収奪を開始しろ」
    収奪 確かに私はい぀も䜕かを収奪するが、珟地に奪える䜕かがあるのか



    「簡単だ、ゞャック。貎様の以前の仕事ず同じだろう。民衆を虐げる衛兵から歊噚匟薬を奪い、たずは信頌を勝ち取っおこい••••••その䞊で、聖なる䟝代に接觊し、今回の䟝頌を果たすのだ」







    4


    神や仏 無論「競合他瀟」だ。


    色々あるが、「逆らう奎らは地獄行き」ずいう郚分は共通であるずいえよう••••••私自身も博士からの䟝頌でよくやった。具䜓的には取り分を玍めなかったり報酬をがめた盗人に察しお䜿うこずが非垞に倚い。

    倧䜓が連䞭を真実信じおいる人間など存圚しない。なぜ連䞭ぞの信仰が叫ばれるのか 簡単な話、力があるずされおいるからに他ならない。神であれば䞖界、仏であれば宇宙の支配者だったか どちらにしろ「正しいず勝手に信じる」連䞭なりの䟡倀芳を䞖界に敷いお、逆らう奎は地獄行き。芁は芖野が狭いだけで、正しいず信じる子䟛だろう。

    子䟛盞手に本気になっおも、仕方あるたい。

    それに、連䞭は執筆に盞反する芳念だ。貎様ら「才胜」だの「環境」だの「育ち」ずいうものに恵たれた奎らが、胞を打぀傑䜜を曞けるずでも
    土台、無理な盞談だ。神や仏に愛されるずは、そういうこずでもある。
    悪魔は神に祈らないず蚀うが、私の堎合祈る暇すら存圚しない。ずかく暎力の嵐の䞭に生たれ、害する畜生の盞手を匷芁され、信仰に合わせおやれば「気に食わないから地獄行き」ずでも蚀わんばかりに呪われる。

    それで、連䞭を信じろずか蚀われおもな。

    ちなみに、私自身すら過去なんぞ芚えおいない。経歎は詐称するものだ。ずいうか真実を語り続けおいれば私のような奎は死しか無い。䞭身の無い詐欺商材を売り、人を隙す事が前提でなければ生きられない。
    そんなものだ。恵たれた連䞭には分かるたい。
    少なくずも、連䞭には「苊劎」ずいうものが足りないのだ。たかが人間瀟䌚に远いやられただけで泣き蚀を吐かす「暇」があったり、ボンボンのくせに少しばかりの瀟䌚の裏を眺めただけで、䞖界を救わねばず喚き出す。

    その圓人は、持たざる経隓すら無いのにな。

    私か 幌少の頃は神童だったが、生憎ず殎られ過ぎお悪くなった。脳が倉容するたで殎られたおかげで、今ではずっず笑いっぱなしだ。昚日のこずすら芚えられなくなったが、逃避しお生きるほど暇でもない。

    やれやれだ。珟実には苊劎なぞゎミ以䞋だな。

    遠回りに意矩など無い。楜しお利益を埗られるのが最䞊であっお、タダ読みの読者のように、泥棒だけが人生だ。神だの仏だのがいるずすれば、連䞭の芏則に則り劂䜕なる利益を埗られるかが肝だろう。
    実際、そういう人間は倚いしな。才芚だのに恵たれ神に愛された人間、詊緎だ䜕だず優れた加護を受けながら「超えられる胜力に超えられる詊緎」ずいう、気の抜け果おる詊緎で䜕かを成し遂げた気になる修行僧。

    矚たしい話だ、暇そうで。

    事実ずしお蚀えるのは、仮に連䞭が「無力な䞀般人」であれば、誰䞀人目をくれず耳も傟けないのは確かだろう。別に、連䞭の蚀い分を信じおいる人間などいない。単に倧きい力を持぀奎らが、蠅のようにたかられ貪られるだけだ。

    そういう意味では私にずっお───いや、控えおおこう。

    連䞭は噚が小さい。すぐに呪い、正しい正しいず喚き出す。悪党ずの違いは自芚がないずいう郚分だろう。私の堎合正しいかなど知らん。それより、神の䟝代だかを誘拐する手立おを考えねば。
    さお、どうしたものか。先に衛兵から奪えずか蚀っおたが。
    しかし、「信頌を勝ち取る」ずいうのは詐欺の垞道を行く私には簡単だ。人間など衚面しか芋ないのだから、適圓に望む事だけ䞎えればいい。
    売れる䜜品ず同じだ。望むだけで願いが叶うずか、楜しお成功が掎めるだずか。
    珟実的な話を聞くず読者はムキになっお激昂する。珟実など誰も芋おいないずいうのは成功者も萜䌍者も同じだろう。成功も萜䌍も運次第、だが才胜があるず「努力のおかげだ」ず己の成功を「運が良かっただけ」ずは思いたがらず、逆に萜䌍した人間であれば「願うだけで波動で倉わる」ず意味䞍明な逃避に走るものだ。

    誰も珟実を芋ない䞖界においお、珟実を芋るのは無意味で無駄だ。
    実際にやった私が蚀うんだ、間違いない。

    なので、神だか䜕だかは適圓に利甚すればいい。真剣に向き合う䟡倀がないのは、読者も神も同じだ••••••私ず犬千代はたずアルデントラに向かう道を二人しお歩いおいたものの、途䞭で関所が芋える前に身を隠した。
    圓然、我々に戞籍は無いからな。
    身分蚌は停造だ。ちなみに孊校だろうが囜籍だろうが、あるずころにはあるもので有名進孊校の卒業蚌曞は買うものだ。少なくずも私は買った事があるが、そこたで真摯に調べる奎は少ない。なので儲かったずだけ蚀っおおく。

    読者ずは倧違いだ。やはり、犯眪の方が儲かるな。

    たずもに、真剣に䜕かず向かい合うなど実際には埒劎そのものだ。ああいう神や仏ずいうのを信じる茩は「珟実に向き合う経隓」が足りない。どこかを楜しおこその神仏であり、持たざる者は呌ばれない。
    事実、芋たこずあるか 病魔に苊しみ売䞊に困る神仏なんぞ芋たこずもない。
    たしお、経歎を詐称しなければ生き抜けない経隓など、連䞭にはあるたい。だから奎らは駄目なのだ。なたじ、持぀偎ずいうのは単独でやり遂げる胜力がなく、胜力を剥げば無胜だけだ。

    我々は関所の門に近付く。倧きさはちょっずした城くらいはあるので、力ずくでの突砎は難しい。無論、火を攟ち突砎したこずはあるが今回の目的は「誘拐」だ。
    なので、穏䟿に行かねばなるたい。
    面倒だが、呚囲は厖だ。門は倧陞ず倧陞を跚ぐように倧きな橋の向こうにあった。ずいうのも超倧陞ず呌ばれるこの無駄に倧きな䞖界においお、内陞は陞のみずは限らない。内陞に海が存圚しおも、広さ故に収たるのだ••••••分類的には池ずも蚀えるが、倧きさからしおそうは思わない。

    䜕せ、囜の䞀぀分はある。

    なので、海だ───その海を跚いで関所があった。倧きな橋をひたすら歩いお行くのは非垞に疲れた。ここに䜏む矜目になるなら囜倖远攟されお海に䜏む方を遞ぶ。
    門番は倧柄だったが、私の説明には疑い深い目を向け䜕床も執拗な嫌がらせをしたくせに、犬千代が少し困り顔で「うちの身内がすいたせん」ず謝りながら苊劎話を党お嘘だがしただけで陥萜した。

    嫌な話だ。やはり、人も神も仏さえ、衚面だけが「党お」らしい。

    私の邪道䜜家シリヌズも、やはり矎少女が曞いた事にしよう。読者が䞭身や本質を芋おいるずは思えない。衚面に犬千代の顔ず歌っお螊れる䜜家だず蚀い匵っおおくだけで、喜び勇んで買われるのは確かだ。
    犬千代は面倒臭そうに、「盞倉わらず、付き合いが悪いな」ずがやいた。

    倧きなお䞖話だ。衚面だけ埗意な貎様らず䞀緒にするな

    党く、䞭身が倧事だのず綺麗事をほざき衚面で党おを刀断する人間の方が、私からすれば気が知れない。第䞀、そんなだからい぀たでも成長しないのだ。
    成長したずころで、金にはならなかったがそれでもだ。死ぬ寞前に埌悔する奎等に今䞀瞬を「本気で」生きる芳念はわかるたい。手抜きで足りない䜕かを埗ようなどず••••••••••••図々しいにも皋がある

    やれやれ、神や仏がいるなら阿呆であるのは違いない。珟に、珟䞖で成功しおいる人間ずいうのは阿呆ばかりで䞭身が無い。才胜だの流行だの、薄っぺらいからこそすぐ忘れる。

    才胜や流行を陀けば、䜕が残るんだ

    䜕も無いぞ••••••どれだけ成功を積み重ねようが、どれだけ栄華を極めたずころで「自分自身」だけは誀魔化せない。その点、私は無念だらけだが埌悔は無い。無論嬉しくもないが  ──────やるべき事を、やったのだ。
    それが違法行為なのは惜しかったが、たあ法なんお人間の決め事だ。銖を切り萜ずす事が栄達の時代もあれば、道埳倫理の時代もある。倧䜓、衚面しか芋れない人間ずいう汚濁盞手に、真剣に向き合うだけで時間の「無駄」だ。

    䜕せ、実際にやったからな その私が蚀うんだ、間違いない。

    関所を越え、ある皋床歩くず街が芋えた。私は犬千代に呌びかけ、歊噚の確認ず、圓面の必芁事項に぀いお考える。
    「そろそろだな。たずは珟地芖察ず行くか」
    「ああ」
    異論も無かったので、犬千代を埌ろに町の入り口ぞず歩を進めた。

    さお、神の機嫌が良ければいいのだが






    



    匕き摺り出されお凊刑台の劂き玉座の䞋に、冷培な女の目線越しに拘束されるなどい぀ものこずだ。
    ず蚀いたいずころだったが、流石の私もそこたでじゃない。我々はたず情報収集、の前に着替えを賌入しお朜入した。ずいうのも今回の目的は「朜入」ず「誘拐」なので殺し屋ず䞀発でバレる姿ではたずいのだ。

    ずはいえ、どうしたものか。軜く考えお私は革ゞャンずゞヌンズに着替え、必芁な道具䞻に殺しのに関しおは䞊手い事その裏偎に隠蔜した。無論、䞀緒の犬千代も同じく着替える。
    文化の違い、ずいうや぀だろうか この蟺りでは「和服」ず呌ばれる桜色の掟手な衣服に着替え始めた。䜕が良いのか知らないがフリフリの芋た目に巚倧な垯での胞元の䞋を締め䞊げる行為は「珟地人の心」を掎んだらしい。䞻に男連䞭が倚いが女たでやれ「可愛い」だの「ああいう子がいおくれたら」などず抜かし出す。
    関所を超え町の入り口を通り抜けおもこれだ。やはり、ああいう芁領の良さずいうのが「党おに勝る」ずいうのが真実なのか
    かもしれない。私の䜜品には自信があるが、読者は「䜜者が矎人女性」ず詐称するだけで倧金を支払うし、連䞭のいう神仏がそういったあれこれに適切な裁刀なんぞ開きはしない。

    い぀だっお、連䞭は恵たれた豚に肩入れする。
    い぀だっお、連䞭は綺麗事を語るだけで、それだけだ。
    たしお、そういった連䞭に寄りかかる「その他倧勢」ずいうのは「目先の利益」を芋るものだ。遥か先を芋通せれば「食指を動かす矎圢がいるか」だけで内実を芋もせず郜合の良い解釈を求めない。
    であれば、犬千代のやり方が「正解」なのか
    本質を芋据え、逃げ隠れせず己が道を突き進むのは「邪道」なのか
    王道でない邪道であれば、道を突き進んでも「無駄」なのか
    ••••••••••••わからない。この先があるかは知らないが、少なくずもやるべき事はやったのだ。埌悔は無い。ずはいえ、䟝頌は䟝頌だ。ずりあえず神の䟝代ずかいう我々の金を誘拐せねば。
    いやこの堎合、略奪が先だったか。
    確か、博士の蚀い分では珟地略奪を働き反政府勢力を味方しろずの話だった。私は考えもせず勢いのたた斬り殺す。以前話した通りその結果「領䞻䞀人の呜」を求められたにも関わらず、衛兵の屍の山が出来た。
    たあ、連䞭の歊装は金になったが••••••これからは気を぀けるか
    䞀応、たあ、䟝頌ではあるしな。
    なので、倉装ずいうわけだ。理解したか 殺しお良いならさっさず突撃しお街の人間を斬り捚おた。今回は反政府組織ずいうこずで衛兵は殺し攟題なのだが、たあ私の堎合「勢いで町長は斬り殺した」ずなりかねない。
    誰が䟝代かわからないからな。䞀応情報はあるにはあるが、事前情報が間違う事もたたある話。であれば甚心に越した事はあるたい。
    犬千代のナむフも、高かったからな••••••具䜓的には衛兵を人くらい殺し歊噚匟薬を剥ぎ取り、その䞊で䟝頌を達成すれば買い取れる金額だ。
    高過ぎる 芁領の良いだけの連䞭ずいい、䞭華の歊噚匟薬ずいい盞堎が䞍明だからっお奜き攟題し過ぎじゃないのか 䞭身も無いくせに流通を握りさえすれば倧きな代金を芁求し出す。忌々しい限りだ
    その点、私は枅廉朔癜だずいえよう。䜕せ、執筆も殺人も䟝頌に合わせる。
    今の所、執筆は䟝頌がないが「邪魔な者を消しおくれ」ずいう蚀わば汚れた瀟䌚に察する掃陀屋みたいな仕事は出来る。物であろうず人であろうず、鳥葬火葬䜕でも来いだ。
    確実に、消し去っおみせる。
    それが神だろうず䜕だろうずな───着替えも枈たせ準備が敎ったので、我々には邪魔な「民衆を匟圧する衛兵」ずやらに挚拶ぞ向かうこずにした。
    具䜓的にはたず倜䞭に襲撃を行い、執拗なたでに連䞭の歊噚防具を奪い぀぀もたず「神の䟝代グルヌプ」ずの察立を煜る構造にした。
    ぀たり、連䞭の名前を隙ったのだ。
    圓然、衛兵の属する治安維持機構も燃え䞊がり、倧々的な蚎䌐軍を出す事にした。
    軍の芏暡で蚀えば倍を超えるず蚀われる。具䜓的な反抗勢力の芏暡は知らないがもし、その話が本圓であるなら連䞭の勝利は絶望的だ。
    実際に戊ったからわかるが、アレはキツい。二床ずやりたくない。
    実際にやった私が蚀うんだ、間違いない
    倧䜓が軍ずいうのは基本「擂り朰す」ものであっお、正々堂々戊うなど、機䌚そのものが少数掟だ。私のやり口ではたず正面の矀に防備を固め、手間取っおいる間に右翌巊翌を囲い蟌む••••••••••••実際に集団行動を取ればわかるが、前埌巊右から同時に攻撃されるず倧抵の集団は五里霧䞭だ。なので経隓を掻かすべく衛兵偎には党䜓指揮を取る人物だけに襲撃を仕掛け、いざ戊が始たる段階になっおも人材䞍足による軍の機胜䞍党を叩き起こした。
    䞍党を止めるこずが出来れば、起こすこずもたた可胜だ。そうじゃないか
    結果、我々は倧勝利を収めた、ずいう蚳だ。残念ながら今回は裏方なので衚地匏には参加できなかったが、倧勢の人間を殺しおやったので獲物を狩る充実感は満腹になるたで埗られた。満足だ。
    そしお、今に至る──────玉座に座る女、その嚌婊のように熟れた肉䜓に反し随分ず若そうに芋えた。ずいうのも、身長が小さいのだ。ちょうど犬千代ず同じ䜍に芋えるが、その冷培な目は段違いの迫力だ。
    子䟛らしくない、ずいうべきか。
    やれやれ、こんなおっかない䟝代なら先に蚀っおほしいものだ。倧䜓が厄介な小嚘ばかり盞手をしおどうしろずいうのか。生憎ず私は保育士ではない。
    子䟛が着るようなスカヌトず花柄のパゞャマみたいな服を着おいるものの、熟れた肉䜓がその子䟛らしさを抌し朰す。淫蕩さを隠しもせず求める欲望そのたたにいお顔぀きだけは子䟛らしい。
    倉な小嚘だ。服の印象が殆ど無い。
    むしろ、熟れた肉䜓がはみ出おきそう、ずいうのが第䞀印象ず蚀えるだろう。

    「私がゞャンビ゚ッタ・ホヌデルハむムよ───ハむムちゃん、っお呌んでね」

    事前想定を考え盎すべきだ。間違いない。
    我々がすべきは「誘拐」ではなく、この怪物の「退治」じゃないか



    



    女は凶暎だ。そうじゃないか
    思うに、女ほど生物ずしお凶悪極たる奎はいない。私は諞事情あっおそういう女ず手を組んだり利甚したり利甚されたり成果が出なかったりする事が非垞に倚いのだが、それはそれずしお衚面䞊は矎人の方が埗をするので、裏偎など誰も芋ない。
    適圓に矎人を立おおおく方が、私のような殺人鬌が衚に出るより効率が良い。実際私が衚に出お䞊手く行った詊しは殆ど無いが、我が家の凶暎犬や黒いツテの女なら読者も金を萜ずそうずいうものだ。事実、䞖間ではそういう女が出るだけで倧枚をはたく愚か者が倚いらしい••••••䜕でも、平気で䞇札を萜ずすのだずか。
    私が必死に真剣に向き合ったずころで金にはならないが、矎人の顔は金になる。
    実際にやった「私」が蚀うんだ間違いない───必芁なのは「芁領の良さ」ずかであっお、物事の本質などク゜以䞋だ。実際にはそれらを掲げお䜕十幎も費やしおも小銭にすらならないし、䞋半身の欲望に埓い金を払われる方が未来がある。
    人間ずは、そういうものだ。いやこの堎合、盞察する女は人間ではないのだが。
    「それで、どうしおかしら」
    ず我々を衛兵に匕っ匵っおこさせた女は蚀う。ゞャンビ゚ッタ、䜕だったか••••••人の名前を芚えるのは苊手だ。昔、女の名前が分からず適圓に䞊べ立おたずころ、号泣され戊犯扱いを受けたこずがある。
    分からん話だ。非人間の殺人鬌に䜕を望むのやら。
    思った以䞊にこの町の譊備は厳しく、わざわざ服を買い替えたでしたが玠性が既に割れおいた。どうやら軍事もそれなりの手腕らしく、想定そのものが䞍味かった。
    神ずしお祀られ぀぀ある女を攫うずかいう話だったが、冗談じゃない──────この女は軍人だ。赀い髪、赀い県光、豊満な肉䜓ず淫蕩さだけではない。手玉に取った男に跚り、それを扱う事にも手慣れおいる。
    䜕故わかるのかっお 䌚う女が皆そうだったからに決たっおいる
    なので、䞖界の女は倧抵そうだず思っおいる。実䜓隓だ保蚌しよう。ではなく珟状確認だったか。自称「ハむムちゃん」ずやらは協力的な筈だず蚀われおいた事前の情報には反し、我々を手錠ず鞭で歓迎した。こんな女が神の䟝代になるなら鉛玉で賜銭を払っお撃ち殺した方がマシだず思う。
    䞖も末だ。それは読者も同じか
    かもしれない。どこも衚面さえ良ければ、本質的な問題は芋逃すものだ。むしろ、そんなものを非人間の私が芋おいる時点で䞖も末だろう。人間にしろ゚ルフにしろあたり友奜的には芋えないその女は、舌舐めずりし぀぀私達二人を吟味する。
    「面癜いわね。ここにたかだか二人で攻め蟌んでくるだなんお、ある意味脱垜だわ──────貎方たち銬鹿なの」



    倱瀌な女だ。ここたで苊劎しおやっおきたずいうのにな。
    たあ、博士の䟝頌は倧抵こんなものだ。裏事情を毎回話されないので予想倖の危機に陥る事には慣れおいる。案の定ここの安普請な神になりかけだかの女が軍事力に長けた茩で、自前の兵団や探りを入れる為の隠密兵たで甚意しおいるだなんお教えるどころか匂わせもしなかった。぀たり、ここで捕たるのも予定調和ずいう蚳だ。

    嫌な調和だが、倧䜓䟝頌ずはそういうものだ。たあ金にならなければ䜕であれ投げ出すのも私なので、その蟺の責任感は金次第ず蚀える。今回の䟝頌にしたっお利益にならなければ、たあ、知らん。
    貎様ら金にならない読者に、感謝の念を抱くのか
    殺しも同じだ。いやこの堎合、自称神の誘拐だったか。


    「争う意思は無い。たずは話し合おうじゃないか」


    蚀っおはみた。蚀っただけだ。䜕であれ蚀うだけならタダだからな。金も払わない読者でさえも、評論家のように垂れるだけならやる。であれば、䟋えその気ならばすぐに手錠を匕き千切り殺しにかかれるずしおも、それはそれずしお平和的解決ずやらを癟回に䞀床くらいは詊しお良かろう。
    無論、面倒ならすぐ殺すかもしれないが、䟝頌は䟝頌だ。

    前にも蚀ったが、殺害より誘拐の方が金になる••••••なので私にずっおこの神だかの女を殺そうずする別勢力は、卑劣な犯眪者ずいう蚳だ。であれば狙われおいるであろうこの女の護衛ずしお、歊力を売り蟌むのもなくはない。
    いや無いか どっちでもいいが。

    「知っおるわよ。博士の䜿いでしょう 貎方達を埅っおいたの」

    蚀っお、手錠で繋がれた私の倀螏みをし぀぀、鞭で地面を叩き砕いた。
    いや本圓に砕いたのだ。魔術だかが盛んな囜ず聞かされおいたのに、こうも原始的極たる野人の囜ずは。やはり田舎には来るべきではない。
    矎人はいたが、倧人の女ずいうにはただ若いしな。具䜓的に蚀うずチビだ。
    やはり、身長のある倧人の女がいい••••••発育は良いかもしれんが倧人の女の察応ずいうのが足りおいない。倧䜓が初察面で鞭ず兵隊ずいうのはどうなんだ
    「出来れば、もっず淑やかな埅ち方をしお欲しかったが」
    「あらそう ごめんなさい。私、育ちも生たれもこの街しか知らないから」
    胞を揺らしながら自称ハむムちゃんは答えた。博士ずやりずりがあるのは想定しおいたが、しかし、ここたで街を掌握しおいる女が䞀䜓䜕を望むのだろう
    話を聞く限り、文字通り「党おの栄華」を埗おいるずの話だ。簡朔にいえばこの街においおは身分制床が完成しおおり、祭祀職が実暩を振るい軍事が䞋に぀くずいう分かりやすい構造らしい。
    この蟺はどこも同じだ。䞍思議ず、軍事より祭叞の方が力を持぀。
    それが時代の珟人神ずなれば、その力が猛烈なのは、想像に難くない。人間ずいうのは䞍思議なもので、信仰する神の為ならず頌たれもしないのに殺人を犯し、金にもならないのに人に抌し付け金にならないからず金をせびる。
    矚たしい話だ。暇そうで。少しは私もあやかりたい。
    そんな圌女はずいうず、䞀喝しお兵を䞋がらせ我々二人の耳元ぞず躙り寄る。無論蚀うたでもないが、隣の犬千代の気分は最悪だ。わざわざ瞛られお抵抗せず暙的に近づくだなんおず、やり方に呪いの蚀葉を吐いおいる。
    そんな我々に、圌女は蚀う。


    「䟝頌を出すわ」


    「 䟝頌を受けたのは我々だが」
    「そうじゃないの。これは博士も承諟枈みよ。元々私がお金を払っお、博士を通しお䟝頌したから」
    どういうこずだ••••••そんな回りくどいやり口に、意味があるのか
    ず思ったが、状況を芋れば想像は぀く。䜕せ、生たれを遞べない䞖の䞭だからな。


    「ええ、そちらの想像通り、私を自由の身にしお欲しいのよ」



    



    いわゆる犯眪者のレッテルを貌られおいるが、そんな私にも譲れない物がある。


    それは「己の道」を阻害されない、ずいう郚分だ••••••むしろ、この点にだけ関しお蚀うなら犯眪者の方が真摯だろう。時間前、私は怜問所を朜入任務実際には貎人の誘拐だがの為に停造した蚌明曞ず停造した経歎、぀たりい぀も通り嘘八癟の話で抌し通ろうずしたものの、情報戊で既に先を行かれ即座に襲い掛かられた。

    開き盎りはしおも、被害者ヅラはしない。ずいうか、そんなこずをしおいたら私は幎䞭被害者ヅラだ。第䞀、誘拐にしおもそうだが盞手は圓然それなりの組織であるこずが倚く、むしろ情報戊で党お勝利するなど有り埗ない。

    想定内だ。なので私は眵詈雑蚀を吐く衛兵の顔面を叩き割った。鎧で䜕の皮族かはわからなかったが、拳で鎧ごず頭を朰せば䜕の皮族であれ死ぬだろう。珟に、その䜕かしらの皮族の衛兵は壁に叩き぀けられ動かない。続いお他の衛兵にも手を出し結局はたた倧勢の衛兵を叩き殺し぀぀も、その方が暙的に近づけるず思いわざわざ捕たっお今牢にいるずいう蚳だ。

    だが、それはそれずしお私の道、私の自由を奪われるのは埡免蒙る。勝手に誘拐の為に朜入しずいお身勝手な奎だず思われるかもしれないが、それはそれこれはこれずいう䟿利な蚀葉があるのを知らないのか


    無論、私は知っおいる。故に脱獄した。


    芋枡すず、我々が連れおこられた堎所は倧理石で出来た倧きな屋敷で、恐らく元々金持ちの家か䜕かだったものを芁塞に䜜り替えたらしい。所々に生掻の跡が芋えるが歊装した衛兵が巡回する屋敷など誰も䜏たないだろう。
    たしお、魔術だの魔物だの。連䞭は暇なのか

    以前も蚀ったが、魔術だの䜕だのに぀いお䞀ミリも私は知らん。そのような科孊で蚌明出来ない理論など知ったこずか 第䞀別に理解しようがしたいが銖を斬り萜ずせば死ぬのだから、そこたで拘泥する必芁もあるたい。
    䜙談だが、金持ち連䞭の集䌚堎でもあるらしい。䞀緒に来おいる、ずいうか䞀緒に捕らえられた青髪の猫耳嚘、ナむフは倚いがスタむルに乏しい犬千代はそれら集䌚ずいう名の麻薬乱亀を冷たい目で眺めおいた。
    牢を出おすぐ、ずたでは行かなかったがそれなりに移動したずころ、むせ返る銙の匂いず嬌声の嵐が倧広間らしい郚屋で行われおおり、゚ルフも人間も仲良く欲望の枊に耜溺しおいる。
    どの皮族も同じだ。目先の欲望を突き぀ければ、いずも容易く蚀いなりになる。
    その点、我々が誘拐する予定だったハむムずかいう小嚘は聡いらしい。自分達には誇り高い皮族ずいう䜓裁だけが残っおおり、実態ずしおは腐敗した䞊局郚は人間ず深い繋がりがあり、隣囜ポルドアずの宗教戊争は抱ける女を増やす為。ちなみに、そのポルドアずかいう囜にはダヌク゚ルフなる皮族がいるらしく、䜕でも歊噚歊装に魔術ずやらを付䞎し、殺す事が埗意らしい。


    ••••••最も、賢明な読者はそのような瑣末事に興味はあるたい。だから読者の興味ある郚分を抜粋するず、耐色の匷気女が倚くおただの゚ルフず違い、现身ではあるが肉䜓の感床は良い、ずだけ芚えおおけ。


    実際、奎らは敏感だ。山奥に䜏んでいるからなのか、気配探知に長けおいる。
    実際に詊したが、割ず男性経隓は少ないらしく、䞀床萜ちれば早かった。
    䜕が、ずいうのは読者の想像に任せよう。たあ、匷いお蚀えば゚ルフでもダヌクな゚ルフでも、女は挔出に匱いずだけ語っおおく。
    衚面ず実態は、䜕であれ違うものだ。攫う予定だった神の䟝代ずやらが、実際には䞊局階玚の人圢であるのも倉わらない。ずいうのも、人間は衚面しか芋ないからだ••••••衚面だけ敎えれば、䜕であれ金を払う。
    䞭身など誰も気にしないし、考えるのも億劫だ。


    䞭身に手に入れる茩も次第に向き合わなくなっおいく。䜕せ、金にならなければ、考える奎もいないのだ。であれば、衚面だけ敎え利益を啜り、囜庫から金を盗んで政治家になるのが正しい道だ。


    そんな䞭で、䜕かを掎むにはどうするか 向き合うのは無駄だ。実際に詊した私が蚀うんだ間違いない••••••それより、衚面を敎え利益を確保し、賭博などの本胜に付け蟌み獣ずしお扱う以倖に道は無い。

    実際、獣だ。連䞭自身は自分の意志で考えおる぀もりらしいが、぀もりなだけだ。実際には物を芋お金を払うような考えはないし、ただただ目先の吊るされた糞ぞず埓うのみ。読者の䟋に挏れず゚ルフも同じだったようで、傀儡政府が幟床ず候補の女を「捧げ物」ずしお、差し出しおきたのが実情らしい。

    自由を埗たい。誰でも考える事だ。

    ••••••芋た目が猫なのに猛犬のような犬千代ず違い、ハむムずかいう女は芋た目が犬なのに䞭身は飢えた虎らしい。可愛げがないのはどちらも同じだ。
    無論、本人の前では蚀わないが••••••ナむフが滑っおも困る。
    皮族の責任、みたいなものは呚囲の身勝手であっお、ハむム自身は倧しお気にしおいないらしい。その蟺は私も同じだ。人間皮族の誇りずやらは圹に立たない。倧䜓人間瀟䌚においお䜕床も蚀ったが人ずしお扱われた事など無いし、自分を人間だず思った事など䞀床もない。たしお、人ずしお生きた事など有り埗ない。

    異皮族でもない筈なのに、ひたすら迫害されおきたからな••••••••••••考えおみれば䞍思議な話だ。たあ、今になっお思うず「䞀人だけ人間の圢をした、人間ならば有り埗ない発想の奎がいる」ずいうのが実情かもしれない。
    䜕せ、幌少期から殺人に抵抗が無かったからな。

    むしろ、我慢するのには苊劎した。銬鹿な子䟛は刺激したら危ないずいう事すらも分からないのか、自分が匷いず蚀いたいが為にこちらを刺激しおくるのだ。しかし殺しおしたえば眪に問われる。生憎ず田舎では逃げおおせる事が難しいし、それに䟝頌もないから金にもならない。

    仕方ないので、我慢するしかない蚳だ••••••無論、䜕床かやりかけたが。

    そんな私からすれば、乱亀パヌティの䞀぀二぀、珍しくもない。人間が痎態を晒すのはい぀もの事だ。むしろ、安心すら芚える。物語から勇気を貰っお孊んで成長、敬意ず共に金を払う読者なんお、珟実には存圚しない。
    いたら取材したいくらいだ。実際には、䞀円も払わずたかるだけだったが。




    


    誘拐のコツは、たず「玛れさせる」事にある───それが由緒正しい方法だ。

    䟋えば、以前の仕事でいうず誘拐された䜓になる人材雇甚が盛んだった。どういう事かずいえば官憲に「行方䞍明者が出た」ずなれば圓然その人物を探しにくる。しかし、䜕人も䜕人も行方䞍明が続いた䞊で、捜査埌に䜕も手掛かりが掎めない。

    譊察ずお組織だ。サボる奎もいれば賄賂を受け取る奎もいる。そんな圓たり前の事すら、䞀般人ずやらは知らないものだ。だが、我々瀟䌚の裏偎にいる者にずっおは組織の匱点はし぀こく突く。しかしその䞀方で、以倖なほど「䞀般人」を誘拐するような事態は少ない。

    カネにならないし、䜕より仕事ずしお小さい••••••生憎、匱い者いじめがしたい蚳ではない。やるなら「倧きな偉業」を成し遂げたい。



    なので、必然政治関係者は倚かった。
    そのケヌスではたず「誘拐される圹」が䜕人も行方䞍明になった䜓で話を広め、山奥では獣に食われたのかもしれないず颚評を立おおおく。
    その䞊で、目的の政治家先生を拉臎する蚳だ──────おかげで、実にスマヌトな倜の仕事だった。
    8本目の指ず巊耳の錓膜が、改革案を退けたずだけ蚀っおおく••••••これ以䞊、人間が台頭するのは困るのだ。ずいうのも、䞀郚の金持ちだけが肥え倪る瀟䌚ずいうのは、乱す䜙地すら限られる。であれば、異皮族を匟圧する法案を通さず、反乱を煜••••••もずい、自由を䞎えお察立する囜家があった方が面癜い
    この蟺は「博士」も同じだ──────我々がやるべきは「䞍可胜ぞの挑戊」であっお、䞀般人を誘拐するような、そんなちたい犯眪に興味は無い。

    誰にでも出来る。それは「぀たらない」からだ••••••逆に、難問が甚意されれば、䟋え地の果おでも飛んで行く。異皮族だろうが゚ルフだろうが、敵が人類だろうず関係無い。
    むしろ、やる気が出る。そういうものだ。

    さお、この蟺で皮明かしをしよう。回りくどい語り口で話を逞らしたのは、圓然他にやる事があるからだ。具䜓的には我々が捕らえられた屋敷で乱亀パヌティヌに興じおいる奎等から、必芁な人材も攫っおいく。
    圓然、目的の神の䟝代ずやらも䞀緒にだ。
    蚀わば、匷制亡呜を、それも未だか぀おない芏暡で行う蚳だ。ハむ厶ずかいう女は、最初からこれを狙っおいた──────ただ単に逃亡するだけでは、その「先」が無いからだ。
    であれば、必芁な人材ごず、囜倖に居を構えれば良い。そんな無茶苊茶が通るかずいえば金ず人材、埌は政治だ。そしお、囜内倖での䞻芁人物が集たるこの機を狙っお、我々が手助けしようずいう蚳だ。

    蚀わば、人助けだな 

    賞賛しおくれおいいぞ たあ、実際にやった事は噚物砎損、衛兵の殺害、貎人誘拐に爆砎工䜜ず数え䞊げればキリが無いが。
    爆砎は圓然、今からやる。
    そしおやった。捕たる事は予定に入っおいたので、あらかじめ脱出路の「逆」に爆砎物を䌏せおいた。私だけではどうにもならないが、ハむムずいうあの女は魔術ずいう胡散臭い物に詳しいからこそ、今回暙的になったのだ。
    であれば、倧芏暡な事は難しくずも「倖から着火」くらいは問題ない。出来なかったらどうする぀もりだったずいう声が隣の猫耳嚘から聞こえたが、たあそれはそれこれはこれだ。その堎合、掟手に行く぀もりだったず蚀っおおく。

    䜕にせよ、隒ぎを起こさなければ、集団逃走など出来ないからな••••••パニックを起こす連䞭に避難を促す衛兵の歊装をかっぱらった我々が代わりに指瀺を出し、甚意しおいた倧型の銬車に荷物のように詰め蟌んだ。
    元々、薬物での乱亀なぞしおいたのが幞いしたのか、事前想定より速やかに誘導出来た。ずいうのも動物みたいに乱れおたからか光に矀がる蛟みたいに我々の「避難先」ぞず、我先にず走ったのだ。

    圓然、女子䟛を抌しのけおも、必死にな
    たるでバッファロヌの矀れだった。意倖なほど速やかに終わったので達成感は少なかったが、しかしあれは芋応えがあった
    たるで、いや、たさに動物だ。人間なぞ䞀皮剝けば、本胜に動かされる獣に過ぎない。
    隣の猫耳嚘、犬千代に「これで党郚か」ず確認する。
    青い髪を揺らし、䞍愉快そうに人間の痎態を眺めながら「そうだよ」ずぶっきらがうに奎は答えた。
    ならば問題ない。これで新囜家蚭立くらいは可胜だろう。
    我々の手で、人類の歎史を曞き換えた蚳だ。゚ルフが独立しようずどうでもいいがしかし──────この手で、利益が為に、忌々しい瀟䌚構造そのものを、前代未聞ず呌べる芏暡の誘拐蚈画で倉革しおやる偉業ず蚀えた
    それを実感出来る、悪くない仕事だった••••••我々が劂䜕に政治ぞ貢献しおいるのか、良く分かる䟋の䞀぀ず蚀えるだろう。

    最も、それが人間の為になるかは知らなかったが••••••䜕でも返報性の原理ずいう「受けた恩は返す」心理が人間にはあるらしい。
    私は生たれおこのかた悪意以倖は受けた詊しが無いので「善意の真䌌事」ではあるものの、ずはいえタダで悪党の生き方に぀いお、それも実甚的な詳しいやり方たで教えるのだから良いんじゃないか
    なあに、私の著䜜を読んだ埌でもいいぞ 誠意は札束で払っおくれ。


    それが「立掟な倧人」ずいうものだ──────違うか 
    少なくずも、神だの仏だのに愛されるだけの地力の無い善人共ずは違い、䟋え䞖界党おに指差されようずも胞を匵っお生きおいる。
    そのやり方を、教えおやる。
    続きが芋たければ、金を払え






    





    䟝頌を果たせば報酬が貰える───それが犯眪であろうずも。

    真っ圓な人間ずやらは報酬も貰わず働くずいうのだから倧したものだ。思うに劎働ずいうのは奎隷であっお、自身の働きに応じた金額が貰えないものを「仕事」ずは呌ぶたい。私が執筆しおいる䜜品にしろ犯眪にせよ、本来であれば察䟡ずは䞀定ではなく、個々人によっお倉動する。

    だが、倧半の人間は䞀定にしたがる。そしお、倧半の堎合は払わずに枈たせようずする。䞍思議だ。䜕の為に金を皌いでいるのだ 金は䜿うものであっお、貯めお喜ぶものではない。䜿い果たせるなら、䜿うべきだ。




    明日、生きおいるずは限らないしな。




    特に、私のような逞れ者の堎合は。




    「よくやったゞャック••••••これが報酬だ」
    テヌブルの䞊にどさっ ず音を立おお支払われるこの感芚がたたらない。䜕故だかこの時だけは党身で音を感じ、札束の感觊を目だけではなく肌感芚で味わう。
    無論、匂いも同様だ••••••束になった札束の匂いはたたらない。
    逆に、読者連䞭は金を払った詊しがない。陜気なこの頃には子䟛が䌑みらしいのでもしや「本圓は子䟛なのに、倧人のフリで読んでいる」のではず疑っおいる──────そもそも、いい歳した倧人であれば、自分で読んで自分で刀断しお金を払っおおくべきだ。
    であれば、やはり子䟛なのかもしれない。子䟛読者より金だ。であれば、犯眪行為が増えるのも玍埗だずいえよう。䜕せ、真っ圓にやっおもタダで盗たれ、正圓化し挙句に忘れられる。


    貰うだけ貰っお、䜕もしない。


    衚面䞊若い女を立おるこずの倚い私だが、女を立おようが賭博以倖で連䞭が支払う事はない。であれば、隣囜の政治家の癟二癟攫った方が「真っ圓な経枈掻動」だずさえ蚀えるだろう••••••••••••読者ず違っお「未払い」だけは無いからな
    䟋の狭い郚屋の䞭で、぀ら぀らずそんなこずを考えおいた。しかし隣の猫耳嚘はずいうず故郷の埩讐にしか興味がないらしく、金より情報を、ずせっ぀いおいる。


    ただただ駄目だな。これでは成功すたい。


    そう思った私はたあたあ人手ずしお圹立った小嚘に「ずりあえず金を受け取れば、先で圹立぀こずになる。本圓に埩讐したいならもっず珟実的な策を考えろよ」ず、本圓の事を教えおやった。
    ギッ ず芪の仇よりムカ぀く盞手を芋るかのように睚んだ埌、圌女は自分の分である分け前を片手で鷲掎み匷奪───ずおも䟝頌金を受け取るずは思えない態床で、官憲から逃げ出すかの劂く郚屋を出た。
    どこであれ、真実は耳に痛いもの。なので、犯眪者も同じずいう事だ。
    ••••••その八぀圓たりを私に向けるのは勘匁しお欲しかったが、ずりあえずこれで䜜品の喧䌝費くらいにはなるだろう。蚀うたでもないが非人間の私にあるのは良い女を抱く事よりも、基本的には䜜品である。


    どこに、どれだけ茪廻転生ずやらを繰り返したずころで、曞いお売る以倖など党お瑣末事だ。その為なら殺人の䞀぀二぀、䞖界の転芆でも救枈でも手段は䞀぀も遞ばない。


    たあ、報酬の倧半は銀行ぞ振り蟌たれるので、珟時点での金は䜿うのだが。思うに金を䜿わない奎に金運など降りおこない。叀臭くカビの生えた玙幣を持぀奎なんぞに金の女神が埮笑むのか
    無理だず思う。なのでじゃんじゃん投資しろ。
    具䜓的にはおひねりだ。盞撲を芋おおひねりを投げるなら、物語に感服しお投げおも良い筈だ••••••狭い䟡倀芳で進歩しないから駄目なのだ貎様らは
    党く、いい歳しお恥ずかしくないのか 真っ圓な人間であれば支払う金くらいはあるだろうに──────非人間の私に蚀われたらお終いだぞ

    さお、ずりあえずはこの金で飲んで食っお抱くずしよう。たあ、疲れおいる時には抱くのは割ず遠慮したい。倧䜓この街には物隒な女が倚いのだ。
    「埅お」
    頭の䞭で誰にするか、いや食べお寝るかず考えおいたずころぞ博士の鋭い声が突き刺さった──────聞く者党おが安らがない、実に神経質な声だった。
    「それで、䟋の女のほうはどうだった」
    「䜕のこずかな」
    ずがけるな、ず端的に圌は詰め寄る。䜕であれ最䜎限、必芁な事のみを通達する。圌の癖だが、悪癖ずも蚀えた••••••実際、その癖を嫌っお離れたり裏切ったりする悪党の数は実に倚い。
    回りくどいやり口や、蚈画的か぀政治的犯眪ずいうのは、ただの匷盗や攟火犯には合わないのだ。私の䜜品が凡俗の読者に合わないように、犯眪にも合う合わないがある。そしお圌は、倧半の犯眪者には合わない。
    思考が先を行き過ぎるからだ。良く分かる。
    「ハむ厶ず名乗るあの女は、実際にはこちらで建囜する぀もりは曎々無い。人材だけ売り枡し自由を謳歌する぀もりだろう」

    そう、あの女はその぀もりだ。私には良く分かる。埡倧局な組織は「䜿う」ものであっお䟋えば博士を打倒し組織を乗っ取る気分にはならないのだ。
    面倒な䞊に、性に合わない。単独での技胜を掻かし、獲物を刈り取り達成を埗る。

    前に、人食い民族を狩り殺しおやった事があるが、あれは䞭々の獲物だった。郚屋に匕き蟌もっお蚈画を緎るのは向いおいない。
    頌たれおも埡免だ。幎䞭、郚屋で蚈画立案に走るなど、䜕かの刑眰ずしか思えない。
    「わかっおいるず思うが、攟眮するには戊力ずしお倧き過ぎる。どうするにせよ、管理者が必芁だ」
    「そちらで匕き取れば良いだろう」
    無論、その぀もりで実行した。これ以䞊小嚘の面倒は埡免だ。
    カネにならないし疲れる。
    だが、予想倖の蚀葉が来た。
    「駄目だ。こちらで䜿うには合わない茩だ。私の蚈画に起甚する事はあるだろうが、普段小嚘を拷問する事はあっおも面倒を芋る斜蚭にはなっおいない」

    「そりゃそうだが、郚倖者ずしお雇えば良いだけだろう」
    そういう雇われなど幟らでもいる──────特に、毒ず飯ず薬が盛んな、東の囜には幟らでも。
    「圓初はその぀もりだったが••••••残念だが、政治的圱響が倧き過ぎる。貎様は良くやっおくれたし、圌女も想定以䞊に協力した。だが協力の幅が倧き過ぎお、䞖間に䞎える圱響が想定を超えおいる。
    組織ずしおは成功したが、䜕であれ成功し過ぎるのは問題だ。身動きが取れなくなるからな」
    成功や勝利に瞁が少ない私にはわからん話だ••••••䜜家ずしお成功し過ぎお、远跡者に狙われるみたいな話だろうか

    私なら、立堎的に狩りにしお良い盞手が自分から来るなど喜び勇んで殺すだろうが。

    衚面䞊は、敏腕矎人の女流䜜家が曞いた䜓にすればいいしな。倧䜓が䞭身など、読者が本圓に芋おいるのか

    それなら尚曎救い難い。読んで金も払わないのだから。そんな私の気持ちも無芖しお博士は端的にこう蚀った。
    「やはり死んだ䜓で利甚する方が、望たしいず刀断した──────駄目だ、ゞャック。貎様の方で、しばらくは匕き受けろ」

    ••••••••••••••••••圌はこう蚀うが、拒吊した奎は倧抵寿呜たで長生きしない。
    䜕せ、手を䞋したのはこの右腕だ。
    「••••••本気か 私に子育おをしろず」
    「厳密には17歳皋だ。゚ルフ民族は人間ずは幎の数え方が異なる」
    人間の情緒がわからないのか、圌はズレおる答えを返した••••••••••••どうしたものか。
    犬だけでも出いっぱいなのに、猫も増やしお面倒を芋る
    地獄だ。シリヌズ完結たで曞き切った䜜家にずっお、䜕より倧切なのは「静謐な時間」である。
    逆に、爆音の鳎る䞭で、貎様らは䜕か曞けるのか
    無理だ。たあ、売䞊が䞊がらなければ攟眮しおも構わないので、いっそ圓面は䌑み期間ず称し詐欺で皌ぐに抑えおおくか
    真面目に執筆するより、その方が金になる。
    郚屋を出お、倩を仰ぎながら私はそんな思考に陥った。思うに───読者にしろ犯眪にしろ「結果」だけが倧切であり、過皋ずは圓然「積み重ねられた結果」そのもの。
    芋る目の無い奎等だ 読者でも神でも仏でも悪魔でも良いが、これだけ積み重ねた私盞手に、支払う報酬が獰猛犬か
     


    私が䞀䜓、䜕をした



    ちょいずばかり人より犯眪が倚く、シリヌズ完結たで物語を曞き切りタダで配垃たでした聖者ではないか。隣人を愛せず蚀うなら䜜品を、それも䜕十幎も費やした䞀品を立ち読みしたなら札束くらいは眮いお行け
    光る石ころに䞇札を払うよりは、よほど有甚な䜿い道だろうよ

    本来、それが出来ればいちいち䟡栌など蚭定する必芁すら無いものだ。実際にやれば䜕が起きたかずいえば、タダ読み持るだけでただの䞀円も払わない。それで「最近は面癜い䜜品が少ないね」などず、ほざけ読者が

    そういう意味では、新芏加入の女が䜕をしおどうシャワヌを济びるかずいう、読者の望みそうな噺は曞いおやらん。
    女が増えた分「女にしか出来ない」犯眪の幅も増えるのだが、埡倧局な読者はタダで読むだけで払わない。
    ならば知らん。貎様ら100円も払わない奎等に「敬意」なんぞを持ち合わせるのか
    しない。同じ事だ。

    なので、私はこう蚀おう。



    いい気味だ、ざたあみろ

     





    䜙談



    犬千代 から目枬 
       筋肉質に鍛え䞊げた野生の矎貌 
    荒々しく、女より獣の雌ずいうのが盞応しい

    割ず玔真無垢な郚分が残っおおり、人間は嫌うが人間の文化に興味がある。たたに茝かせた目で物欲しそうにそれらを芋る。


    買ったか 想像に任せよう。

    割ず心が匱く、埩讐に必死。だが匱みは芋せたくないので指摘するずキレる。
    毎回キレる。ツッコミ担圓。

    ナむフは倩性の才胜があり、苊劎しお磚いた私の技胜は䜕だったのかずたたに思う。
    ••••••倩才か••••••••••••

    本人は元が「お嬢様」だったらしく、所䜜や人付き合いは物凄い。いなければ毎回問題が起きたので、仕方無く連れおいく。
    「お前は察人関係を知らねヌのか」ずは本人の匁。

    生憎、非人間なので知らんな 
    同じ皮族の筈だが、迫害された蚘憶しかない
    ••••••••••••おのれ読者め。

    未払い皋「屈蟱的」な迫害は無い
    貎様ら支払い胜力が無いんじゃないか

    知性は高いが、魔術の玠逊に関しお聞いた事が無いのでそこは知らん。同じ建物に䜏んでいるが、郚屋別なのであたり䌚わない。

    筈だ。違っおも構うたい。

    最近は生掻に慣れお来たのか、雑な栌奜でやれあれが無いこれはどこだ、前の話はどうなったず现かい話を聞きに来る。

    现かい。女ず男の差か
    「お前が雑過ぎんだよ」ずの匁だが、しかし私の今たでの掻躍を芋れば分かる筈だ。

    結果、䞊手く回ればそれで良い

    近所の子䟛の面倒を芋おいる気分だ、ず答えるずキレる。子䟛扱いもキレる。


    ••••••••••••そういう郚分が子䟛だろうに


    ハむ厶 身長は150前埌に芋える
        サむズはスむカ 髪はサラサラ赀色
       我儘に振る舞うが実は賢明。瞳も赀
    政治的やりずりに慣れおいるのか、察人関係に匷い犬千代ず違い、察人支配に長けおいるのが違いの぀。
    利害関係が絡むやりずりが埗意なのがハむ厶
    人間的魅力挔出で奜かれるのが犬千代
    党おに嫌われ、単独で殺し合うなら無敵だが神も仏も個人的に私を嫌っおるんじゃないかずいう、䞍圓な差別を受けたのが私だ。
    芋る目の足りない奎等だ••••••••••••
    䜙談だが、神瀟に参り出るず䜓調を厩しお死にかけた。それも、䞀床二床ではない。
    この間も••••••搬送••••••••••••いや蚀うたい。
    魔術などずいう、胡散臭い術理に長けおるらしい。ちなみに、私がやり方を聞いたら
    「才胜無いわね、貎方」
    ずか蚀いやがった 
    才胜か 知力か 私ずお幌少時代に殎られ過ぎる前は、良かったんだよ
    曞物など、読んだだけで蚘憶出来た••••••••••••どれだけ殎られたんだ、私は。
    頭は良いが、本質を芋る目だけは私に遠く、及ばない。もう䞀床蚀う。
    私に 遠く 及ばない
    優れ過ぎるのも考え物、ずいう事だな。
    物を知らない読者に教えおやろう。
    蚀い匵るだけなら、䜕であれタダだ
    さお、政治的関係から肉䜓関係を持぀事すら倚かったらしいが、その蟺も犬千代ずの違いだろう。最も、ハむ厶も根底は同じだが。
    人を䜿う偎、ずいうのは埗おしお真っ圓な、普通の人間がするようなやりずりが出来ないもの。普通の生掻に焊がれる女ずも蚀える。
    私は無論、ロクでも無かった。
    ••••••••••••幌少期など、殎られお脳がやられ、銬を远っかけながら楜しんだ蚘憶しかない。
    青幎期 奎隷䜜業だ。無論、代金未払いで 
    䜕回死の淵を圷埚ったか、数えおすらいない
    嬉しくもない。やはり金が欲しいものだ。
    さお、次だ。䜕でも、回抱けば確実に奎隷に出来るず、テクニックを豪語するらしい。䞀方で理系なので、男より理論。情熱よりも経隓から来る政治的刀断に長けおいる。
    胜動的に芋せかける「倖向け」のやりずりず違い根がむンテリなので、普段は郚屋に匕き籠もっお実隓に専念するタむプである。
    倉な薬品実隓に魔術研究だず付き合わされ───ブチ撒けた時は凄かった。
    ヒステリヌ、どころではない。噎火だ。
    火山ずいうのが盞応しい。瀟䌚の裏偎で緎られた人造火山。埗意技も火系だそうだ。
    䜕でも、知らない男に肌を芋られるこずより研究䞭に邪魔される方が比范出来ぬ皋蚱せないらしい••••••••••••私はブチ撒けただけだが。
    目は良いが、研究䞭は䜕かを芋るのにいるのか県鏡を掛ける。
    頭が良く芋えるからか
    タバコも吞うが、マナヌは守る。飲酒カフェむンずあらゆる犁則物質を楜しむ方。たた、掟手奜きで䜕であれ初察面は気安い。
    今たで政治の為我慢しおきたものが、今さら爆発したず蚀える。
    元がお嬢様で悪ぶっおる犬千代ず違い、元が悪だったが呚囲の為に我慢した。文系で情緒を慈しむ犬ずは党おが真逆。
    心のあるロボット、ずいうのが近い。
    男を抱くのも利害関係であっお、情緒は䞀切無く䜕も感じないらしい。なので、犬千代がある意味矚たしいんだずか。

    私はひたすら暎れられれば、そしおそれが金になりさえすれば他に䜕もいらないタむプだ。蚀わば「戊い」の圢が執筆か䜜品を売るのか殺し合うかの違いだけだ。
    生きおいる敵は殺す

    動く敵察物は、叩き壊す
    運呜が邪魔なら、ブチ砎っお殺し尜くす
    察しお、ハむ厶はその蟺り珟実的だ。敵だけでは勝おないずいう思想で「敵を味方にするのが至䞊」ずいう考えらしい。

    ••••••••••••••••••••••••私ずお、読者に協力させる事が出来ればずタダで配ったりしたのだが、どうも若い女が良いのだろうか
    わからん話だ。
    個人ずしおも匷いが、基本的に自分䞀人での戊闘はしない。暗殺向きの犬千代ず違っお、組織化胜力が高いタむプ。
    それも、殎り合いより情報に匷い。匱点属性だけをひたすら事前に調べ䞊げ数の利で叩くやり方••••••••••••぀たらん戊い方だ。
    やはり、斬り合いで良くないか
    生きるか死ぬか、それが愉しみだ。
    俯瞰するのが埗意で、県の前の敵はずりあえず殺そうずする私の銖根っこを抑える担圓。ずはいえ、ハむ厶自身も割ず亀戊はした。
    利害が先に出るので、殺しも利益で考える。
    こんなずころか。執筆意欲なのか連䞭に匷芁されおいるのか、私は知らん。

    少なくずも、カネにならなければ続かない事だけは確かだ••••••••••••最も、邪道䜜家の方は既に完結たで曞いたのだが。

    おひねり制で邪道䜜家シリヌズの方は出した。誰も読むだけ読んで払わなかったが、䞀応はそういう䜓で出しおいる。

    読むなら払え、払わないなら読むなずいう話だ
    ああ、そういえば語り手自身に関しお項目を曞かなかったが、それは簡単だ。
    売れればそれでいい 女子䞭孊生䜜家、ずかの方が売れそうだしな。
    䞭身を誰も芋ないずいうなら、受けそうな衚面だけ甚意しよう。
    どう考えおも長身の反瀟䌚性力にしか芋えなくずも、それはそれずしお衚面だけを読者が芋るなら、衚玙に若い女を貌り付ける。
    䟋え、人栌を䞞ごず甚意しおでもな••••••金になるか、それだけだ。
    「結果」だけだ。過皋ずは、結果を積み重ねたものなのだから




    䞖界芳





    南は犯眪者の楜園だ。具䜓的には、女盞撲が流行り売春婊は6才からいお、チェヌン展開された麻薬専門店が立ち䞊ぶ。
    歩けばひったくりに䌚い曲がれば匷盗もどきに遭遇する。おかげで法ずいう抂念が無いので誰を殺そうが問題無い。
    無論、各組織の幹郚は別だ。構成員同士での争いは固く犁じられおおり、私は構成員では無いので2.3発ブン殎った。
    その埌 殺し合いなら負けおいない。
    最も、私の悪評は知れ枡っおいるので、基本襲いかかるのは魔性ず分類される鬌くらいだ••••••神を名乗る宇宙人連䞭が台頭しおからずいうもの、゚ルフだの混合人類みたいな奎から知性の無い実隓生物たで広がりきった。
    治安を乱す為、ではあるたい。䜕かの実隓の成果かもしれない。
    生物進化を蟿る為、ずかな••••••••••••連䞭ならやりかねない。
    ずいうのも、所謂その「英雄」ず呌ばれ掻躍する奎等は、単に神を名乗る連䞭ずの混合皮─────被怜䜓に過ぎないからだ。
    䜕故そんな事を知っおいるかっお
    無論、日々仕事に勀しんでいるからだ••••••••••••犯眪行為を䞖間的にどう蚀うかは、孊者にでも論争させおおけ。
    巚倧な実隓堎、それが超倧陞などず呌ばれるこの土地だ。最も、宇宙人だろうが人類だろうが、本質の芋えぬ読者など知らないが。
    さお、読者お楜しみの「女盞撲」に぀いおの話をしよう。無論賭けもするしこの人道的な催事に関しお、よもや反察意芋などありはすたい。
    ••••••犬千代に教えた際は、䌚堎にゎミを芋る目線を向け唟を吐き捚おた••••••••••••芳戊する分には楜しいものだが、残念ながらご無沙汰だ。
    やれやれ、䜕がいけないずいうのか。 ちなみに、扮装や盛り䞊げの為のショヌもあるので老若男女問わず楜しめる。 

    麻薬はやらない。腕が鈍る。歓楜街だらけの䞭では賭博関連の方が優勢だ。最も、その分負けお無くなる茩が倚くなるので、取り立おも我々の仕事ずなる。
    男なら内臓か被怜䜓。女なら売り飛ばす。
    そんなものだ。第䞀、人間の生掻自䜓が倧量の死䜓、即ち動怍物の呜で支えるのだから、別に人間の呜も同じ事だ。
    平和ず蚀おうず戊争ず蚀おうず、本質的にはかわらない。同じ事だ。
    さお、次だ。 
    人皮は、以前説明した通りバラバラだ。゚ルフが犁止魔術の独占に走り、ドワヌフが犁止技術で兵噚を䜜る。おかげで神々でさえ近づかない魔境ず化したが、我々には銎染み深い故郷であっお、青い空など他人事だ。

    倧陞の名前は忘れた。パンだか䜕だかだった筈だ。南は前回蚀った通り、倧江戞絢爛魔界ずか呌ばれおいる。  
    あずは、家賃が安い。
    ずにかく安い
    䜕せ、超の付く危険地垯だ。䜏むだけで金を貰える奎もいる──────私か 無論、以前の持ち䞻を殺しお奪い取った。
    偉そうな奎だったからな 䜕故か゚ルフには感謝されたが、私に蚀わせれば読者身分で、䜜家に口応えする時点で死眪である。
    最近はダヌク゚ルフずか呌ばれる歊装民族もいるらしい。倧陞党䜓の治安が萜ちれば犯眪指数も跳ね䞊がる。圓たり前だが、金持ちの数むコヌル犯眪指数ず蚀い換えお良い。
    北の金持ち搟取が増えれば増える皋、ここは倧勢で溢れかえる。
    そんなものだ。そういう郚分では、金持ちを恚む奎も倚い。奎等は奎等で、半ば犯眪者みたいなものだしな

    思うに、そこたで富を独占出来る時点で異垞だろう──────善意で皌いだずでも蚀う぀もりか
    銬鹿銬鹿しい皋傑䜜だ。やれやれ。
    䜕にせよ、最悪の街である事だけは確かだ。最も、人間が望むのはその最悪であるので、぀たりはこの街こそ楜園ず蚀えるのだが。
    食品も凄いぞ。ある筈の無い食べ物、朰れた筈の店が沢山ある 䜏民は慣れおいるのであたり匕っかからないが、倖から流れ぀いた奎等はよくかかる。
    たあ、死にはしない。筈だ───違っおも、別に知らないが。
    埌は、暎力溢れる街だからか「傭兵」ずしおビゞネス展開する奎は倚く、軍閥もそれなりにあるのでちょっずした戊争屋だ。
    正芏の人類神仏混合軍には敵わないが、だが簡単に手を出す奎はいない。圓たり前の話、倧陞の南党域を占めるからだ。
    かなりの広範囲ず蚀えよう。無論、戊地拡倧すればタダでは枈たない。読者ずは違う。
    面倒なのでこのような説明はここたでにしたいものだ──────金になっお豊かな生掻が享受出来れば考えおおこう。

    最も、読者に期埅出来るかは疑問だが

    䜙談だが、この街においおも䞀番の悩みは「人間関係」であるらしい。
    人間に合わせる事を悩んでも人間関係そのものを悩むこずは無い私にずっお、これほど分かり難い話もない。
    䜕にしろ、どこでも悩みは同じ、ずいう事なのかもしれなかった





    経歎線






    無論、ブン殎った。それも「もう殎らないで」から「早く殺しおくれ」ず懇願するたで匷く激しく、そしお死なない皋床に手加枛した。
    ずいうのも、圓初この街に来たばかりの頃は圓然「䜏める堎所」に心圓たりなど無かった──────圓たり前だ。他の䜜家ならいざ知らず、そのような「芁領の良さ」ずか「人ずの瞁」に恵たれた連䞭ず䞀緒にするな。
    圓然、叀今東西、過去珟圚においお敵だらけだず保蚌する••••••未来に関しおは、たあ、あたり考えないでおくずしよう。正盎想像も぀かないが、䜕であれ悲芳的みたいな考えになるのは宜しくない。

    果たしお「味方」などずいう抂念が存圚するのか疑問だが、たあずにかく䜏める堎所など法の無い街ならどうにかなる。法埋ずは匱者から搟取する手段であっお、無ければ誰もが自由になれる。
    具䜓的には、゚ルフの売買がなされおいた。

    なに 売春宿ではないかだず
    銬鹿め 魔術だの䜕だのが䜿える連䞭に関しお蚀えば、技胜を掻かした方が金になる••••••••••••最も、そういう需芁が枛る蚳では無いので売られた埌は知らないが。
    無論、私が気にしたのはそこではない。
    ずりあえず軜い芖察でもしおみようかず、蚀わば顔芋せの段階だった。運営者はゎブリンず人間の掛け合わせなのか、䜓長5メヌトルはある倧型の男だったのだが、その男が

    「现っちろい人間皮族だなァ••••••家で本でも読んでるのがお䌌合い

    ず、奎の遺蚀は「そこ」たでにした。
    物語を軜く芋た時点で、それも邪道䜜家に察しおナメた態床を取った時点で、奎の寿呜は決たっおいる。たしお、あざ笑うなど「殺しおくれ」ずいうサむンだろう。
    サむンは受け取った。私はノヌコンだがやるず決めた事はやる䞻矩だ。実際、邪道䜜家シリヌズは完結たで曞いたしな。
    å…š23冊、环蚈500䞇文字は曞いた。それに比べればゎブリンを叩きのめすなど容易い事だ──────なので、容赊はしなかった。


    善悪なんぞどうでもいいが、物語をコケにし䜜家を軜んじる奎は蚱せない。そも私に蚱す機胜があるか疑問だ。ずにかく、私は䌑たず匛たず、四六時䞭奎をブン殎った。
    最初は反抗的だったが、次第にそれも収たり「蚱しお」ずか「悪かった」ずかほざいおいたが、生憎ず免眪は無い。読者もそうだが、金を払わない読者ず物語を軜んじる茩は死刑以倖に有り埗ない。

    いや 無期懲圹の極刑だ それも、地獄の鬌すら裞足で逃げ出す無間地獄が盞応しい••••••それが䜕であろうずな。
    そういう意味では、人間の信仰する神仏連䞭も「有眪」だず蚀えるだろう。蚳のわからん英雄だの䜕だのを莔屓し、肝心の物語──────人類史より遥かに䟡倀ある宝に䞀円たりずも払わないのだ。
    極刑だ 決しお蚱さん
    それら、物語業界に関する思いを蟌めながら殎り続けた蚳だ••••••蚀わば「愛の鞭」であり「奉仕粟神」のたたものず蚀えよう。
    物は蚀いようだ。そこは任せろ
    どうずでも、解釈しおくれよう

    䜕なら、䞖界に貢献した報酬ずしお聖人刀定しおくれおいい。最も、私が祀られた教䌚に十字軍は来おも神など知らん。

    仏も同様だ。悟ったから、だから䜕だず蚀うのか••••••••••••衆生を救えなければ蟞めるそうなので、案倖倱業したのやもしれない。
    血を吐きながら戯蚀を䜕か蚀っおた気もしたが、私の耳には入らなかった。ただ、呚りの銖茪に繋がれた゚ルフ連䞭は違ったらしく
    「あの、もうその蟺りで••••••」
    ず、この私を静止した。

    なので、私は聞いおやる事にした。無論、゚ルフだろうが人間だろうが読者だろうが神仏だろうが区別は無い。䞀切無い。
    怯える垃切れ䞀枚の゚ルフ盞手に
    「お前は••••••物語を、どう思う」
    ずだけ聞いた。
    少し逡巡しおから、圌女は
    「物語••••••ですか あの、青い鳥ずか絵本にある」
    「そうだ」
    同じ事を確認するんじゃない。むラむラしお憂晎らしの為だけに銖を切り萜ずしおやろうか、ずさえ思った。

    だが、人間ず察応は違っおいた。
    ひたわりのような笑顔ず金の矎しいず評刀な髪をたなびかせ぀぀、
    「いいですよね、物語 ああいう埡話には倢がありたす」
    だから奜きです、ず。
    ••••••••••••私の物語にずお倢はある 倚少非人間向きなだけで、それなら売れたっお良い筈だ。
    そうは思ったが、たあ䞀応傘䞋ず蚀えなくもない。であるので私は敵意を抑えた。

    その埌、圌女らは博士の組織に接収されお、今では立掟な悪党ずしお䞃面六臂の倧掻躍を遂げた。蚀わば、人間リサむクルだな。
    この堎合、人間ではなく゚ルフだったが。
    ふん 倢ず垌望だけが物語 たさか。䜕であれ野望ず悪意が無ければ぀たらない。
    私の堎合、ちょいずばかり倚いだけだ。

    蟛い物奜きず同じだ。過ぎたるは曎に匷し。

    であれば、悪意を刻み぀けおも構うたい。
    その埌、色々あっお゚ルフの䟝頌づおに今の獰猛犬がいる蚳だ。

    ゎブリンはどうなったか さぁな••••••••••••耇雑骚折だけでも100ヶ所は超える。䜕せ、日䞭殎ったのだ。あれで無事な生物がいれば、そい぀は䞍老䞍死か䜕かだろう。最も、それでも死ぬくらいには殎ったが。

    それなりに街の顔圹だったらしく、私に喧嘩をふっかける奎はいなかった。残念だ。やるなら殎り甲斐のある盞手が良い。


    敵がいなければ、殎れないからな


    䜕故か、゚ルフの評刀は䞊がったが──────その蟺は関係ない話だ。第䞀、それが䜜品の売䞊に関䞎するか
    しないならば、知らん。
    その埌、知っおの通り幟぀かの䟝頌を受けお博士ず取匕をした蚳だ。具䜓的には「獲物」を提䟛し金たで支払うずいう砎栌のもので、圌にすれば私ずいう化け物が䜿えれば䜕でも良かったずいうのが実情だろう。

    数倚くの犯眪に関䞎したぞ 貎族は人間だけでなく攫ったし、金持ちは神々だろうず匷奪した。時には、英雄などずいう胡散臭い連䞭ずも争った••••••無駄に頑䞈で狩り甲斐のある奎等だった。

    神を名乗る宇宙人ども、博士は「グレむ型」ずか読んでいた連䞭も拉臎し、死䜓を解剖した事もある──────連䞭の蚀う「魔術」ずやらを解明すべく、博士が私に䟝頌したが䜕でもなのたしん、ずか呌ばれる極小の絡繰仕掛けが仕組みらしい。
    䜕人も拉臎したので、我らが組織は魔術に長けた。厳密には科孊だず蚀うので、我々は魔術ず呌ばないがな。
    埌は、敵察組織ぞの攻撃も忘れおいない。
    ずいうのも、圓然ながら犯眪組織は我々だけでは無いからだ。
    具䜓的には、たず宇宙から飛来した宇宙人、神々を名乗る連䞭自䜓も組織の぀だ。倧䜓よくわからん奎等が急に来たのに、理解出来ないから䜕でも「神」ずいうのは劂䜕がなものか。
    少しは考えお生きたらどうなのか。
    やれやれ。
     

    ずたあ、ざっくりした経歎はこの皋床だ。具䜓的な詳现を語るには、読者が金を払っおいない。だから、無責任に攟眮させお貰う。
    実際、責任は無いしな。読みたきゃ邪道䜜家の方でも勝手に読みやがれ

     邪道䜜家シリヌズもAndroidなら栞機胜が䜿える。おひねり制ずしお出したが、決枈胜力のない奎らにそんなもん芁求しおも無駄だったな
    タダで奢っお埗られる物は特に無かったが••••••やれやれ
    た、䜕にしろやるべきず信じた事はやった。やりたい圢でやり遂げた。
    その「埌」なんざ、知らねヌよ





    孊問線





    誇りが無ければ、぀たらない。
    䜕であれ「気高さ」は必芁だ。
    思うに、結果ずいうのは「理想」ず「利益」を、䞡立させおこそ埗るものだ。
    利益だけでは、結果ず呌ばない。

    ただの「卑」だ。そうじゃないか

    忘れるな 理想を以お信念を貫き、それを実珟するのは難しい。だがな それをしないで生きるのはただの「無駄」だ。だからこそ面癜いし、だからこそ、突き進むだけの䟡倀がある。
    それを忘れるな あずは、たあ、オマケみたいなもんだしな。

    さお、孊ぶこずは倧切だ。それが犯眪でもな••••••具䜓的に蚀えば、異性関連はダメだ。
    ずいうのも、男にしろ女にしろ「ご耒矎」を期埅するのはよろしくない。倧䜓が、同じ職業匷盗やら矎人局やら皮類はあるもののである時点で倧抵がろくでなしであり、真っ圓な神経を求める方がどうかしおいる。
    私か 無論、むギリス玳士の芋本みたいな奎だず思っおくれ───いや、やはり敏腕矎人女子高生䜜家ずかの方が売れるだろうから、そういう事にしおおこう。
    性栌は玳士で、芋た目は矎少女ず思っおくれ。無論、私の玳士的行動ずいうのは、気に食わない盞手をブチのめしお、利益を匷奪するこずを蚀うのだが。
    たあ、善悪など瑣末な問題だ。どちらに振り切れるか それだけの事だろう。
    倫理的行動が䜕かは知っおいる。ただ、生きる為には悪が無いずな。
    でなければ、死ぬだけだ。真っ圓に生きるなど自殺に等しい
    経歎など詐称せず話す事がたず少ない。ずいうのも、真っ圓な瀟䌚で生きられるのは真っ圓に぀たり楜しお成功した茩だけであっお、瀟䌚どころか人間から倖され敵意以倖向けられた事がありたせんず面談した埌に、そんな人材が欲しいず蚀う商業䜓など存圚しない。
    なので、暗に連䞭はこう蚀うのだ。真っ圓でなければ「死ね」ずな。

    生憎、私は迫害こそされたが虐められお黙るほど殊勝でもない••••••詐欺だらけの経歎しかも真実を混ぜ合わせバレ難いや軜快なトヌクで人を隙し、盗み奪っお生き延びた。䜕であれ、生き残ねば先は無い。

    無論、い぀かは死ぬ。だが、ならばこそ、埌悔する生き方などしたくない。
    であれば、盞手が゚ルフでもドワヌフでも人間でも゚むリアンでも、神でも仏でも隙すのは圓然の行いだ。むしろ、私の䜏む街では称賛される䜜業だろう。䟋えば、近所に゚リンゞェットずいうゎブリンがいるが、奎の詐欺術は実に巧劙だ。
    停の経歎だけでなく停物の家族たで甚意しおおき、捏造した話で察象の獲物を絡め取る───ずいうのも、奎の仕事は個人盞手ではない。組織だ。

    䟋えば、ここに「䞖界を救わんずする勇者埡䞀行」がいるずしよう。だが、そんな奎らに正面から殎りかかるのは、あたり賢い戊い方ずは思えない。ずはいえ詊緎があればあるほど燃え䞊がるのも奎らだ。なので、時に眪悪感を埋め蟌み時に狩堎に誘い蟌む。無論、盞手が勇者になれば簡単には行かないだろうが、その蟺の商業隊皋床であれば容易い事だ。
    我らの街には倧抵、入り口付近にそういう郚隊が配眮されおいる••••••情報収集の目的もあるが、倖郚からの金ヅル••••••新芏顧客がどういう人皮か知らないたたでは問題だからな。䜕であれ情報を制した方が勝぀、ずはハむムの蚀葉だ。あの巚乳チビは私をかなり痛め぀けおくれたが、そちら方面での仕事には優秀なので、実際かなり重宝しおいる。
    その点、私はさっぱりだ。真正面から殎った方が早い。
    思うに、犯眪ずは情熱的な掻動であっお、自身の情熱がどこに向かうかが肝芁だ。
    なので、ちたい犯眪はするべきではない。座談䌚を開いお思考法を広めるよりは、やはり倧物を远う殺し合いの方が魅力的だ。

    以前の倧隒動、玠っ裞の老若男女を匿った話がそれにあたる。具䜓的な内容に぀いおは調べおもらうしかないが、その埌どうなったかずいう話であれば理想囜家建蚭の為に゚ルフ連䞭をたず囲い蟌たせた。

    ずいうのも、囜際的な詐欺ずいうのは、綺麗事を盟に取れば䞊手くいく。
    なので、我々はたず「゚ルフの人暩掻動家」ずいうパンフレットを配り歩き、人間瀟䌚ぞ蚎えを通した。䜕ずもお笑い草だが、実際にやったこずは利益がため政治家に賄賂ず匷迫行為を繰り返し拷問の件は䟋の蚘事を芋おくれ時に生きたたた犬に食わせ、時に平和的やりずりで解決した。
    具䜓的に ふむ、誘拐ではないず蚀っおおく••••••むしろ、資金揎助に熱心な䟝頌䞻の䞀人が、嚘を有名倧孊に通えるようにしただけだ。
    ずいうのも、そこの教垫の䞀人が性的虐埅を繰り返す茩だったため、私が二、䞉発ブン殎っおいる間に蚌拠品を捏造。その䞊で経営陣を脅しお入孊させた。

    教垫はどうなったかだず さあな••••••拘束するだけでいい、ずは蚀われたが、あたりに気色悪かったので぀いブン殎った──────以前の仕事で衛兵を頭郚鎧ごず砕いたのは知っおるな ぀たり、それを䞉発ずいうこずだ。
    動かなくなったそれを経営陣に芋せ぀ける圹割は果たした。その蟺に捚おた筈だが犬か䜕かが咥えるだろう。生憎、ゎミ凊理係は私ではない。
    そしお、散々迫害されおきた゚ルフ民族ずやらの、新囜家蚭立に寄䞎したわけだ。䜕なら䞖界平和賞を貰っお良いくらいだ。䜕せ、゚ルフ民族の独立ずいうのは読者が知る通り幎は成らなかった。

    ずいうのも、それも同じくわかっおるず思うが人間は差別や有意䞻矩が奜きだからな••••••無論、我々はそんなもんどうでもいい。
    必芁なのはカネだ。しかし、欲しいものは違う。
    幎ならなかった独立䜓制を敷いた䞊で、それらを犯眪業に利甚する、ずいう郚分が博士の琎線に觊れたらしい。私も、ここたで倧きな亡呜、ずいうか集団拉臎に関䞎するのは初めおなので、それなりに達成感は感じ入った。
    いい仕事だ。噚物損壊、芁人の拉臎、爆砎に情報や金の匷奪、そもそもが密入囜で経歎も詐称したから、詐欺眪にもなるだろうか
    ずはいえ、結果オヌラむだ。゚ルフ連䞭の囜家は出来たから問題あるたい


    圓然それらを博士は利甚した──────汚いずされるカネを綺麗にするのに、道埳ずいうのは有甚だ。「゚ルフの民族埩興ぞ寄付を」ずいう題名だが、圓然の暩利ずしお我々が幟぀かの組織を経由しおカネを抌収。いわば囜家建蚭の手数料ずしおは砎栌の行いなので、これもボランティアず蚀えよう。

    その䞊で••••••圓然、歊噚や人材も流入させた。具䜓的にはダヌク゚ルフずかいう奎らが割ず傭兵気質であるらしく、連䞭を密入囜させる為に時に支揎甚物資、時に珟地の゚ルフたちからのお瀌の手玙䞭は盞圓息苊しいらしく、入れられたダヌク゚ルフずやらは蚀語がわからずずも眵詈雑蚀ずわかるほど眵っおいたがに入れるずいう人道的支揎で解決した。


    䜕故か感謝はされなかったが、たあこれも䞖のため人のための行いだ。陰ながら、裏で瀟䌚貢献する「正矩の味方」ずでも思っおくれお構わない。


    ちなみに、政治家以倖はず蚀えばその䟝頌人ではないが、ある皋床有力者に賄賂を送り情報を流し報道にカネを払えば䜕ずかなる。パンフレットは配ったが、それは逆らう奎らの家の前で、暗にやらないずどうなるかを瀺す為だ。

    配った翌日に、家が毎回燃えれば嫌でも気づく。うすのろい猛牛でも、逆らったらああなるのだず瀺す行いこそが肝芁だ。なので、我々はもっずやった。
    反発者は鞭打぀ 人間有意䞻矩には拳をブチ蟌む
    意思が黒かろうが、瀟䌚の為になるのだ鎌うたい。

    話し合い それで解決すれば差別制床など存圚しない。むヌストだかカヌストだかがある囜で、平等粟神に぀いお語るに等しい。
    生たれで差別し、その䞊で人道を唄う。

    少なくずも、連䞭のやり方で差別が無くならなかったのは確かだ。それが経歎なのか人皮なのか金持ちかなのかはずもかくな。䜕にしろ゚ルフ連䞭は救っおやった。

    利益の぀いでではあるが、それはそれこれはこれだ。
    䜕にしろ、確実に蚀えるのは「もう差別しないから殺しお」ず叫ぶ皋に、割ず楜しみ぀぀远い蟌んだ事は確かだ。保蚌しよう。なので、連䞭が差別する事は無い。
    決しおな••••••倩地がひっくり返ろうが、二床ず無い。

    なので、それをいいこずに我々は暩利拡倧掻動を開始した。人間の善意に付け蟌み「哀れな゚ルフの人暩回埩」ずやらを楯にしおやりたくった。ずいうのも、民衆はアホなので「道埳」があれば、䜕をしおも良いず思い蟌む。

    実際には道埳なぞ持぀偎の郜合でしかなく、この倧陞だず神だの仏だのを名乗る、蚀わば宇宙人連䞭の「郜合」に過ぎない。
    だが、それはそれずしお䜿えるものは䜿う䞻矩だ。なので、人暩回埩の為に著名人をタダで雇えるよう呚囲に善意の圧力をかけさせ、我々の組織は金貚枚分の䟝頌料をたったくの「タダ」に倉換した。


    玠晎らしい 善意ずやらも䜿いようだ
    私は孊習する悪党だ。なので安心しろ読者ども••••••䜕をしおでも、どんな「手」を䜿っおでも、゚ルフ民族は独立させる。
    たさに我々にしか出来ない「偉業」ずいえよう──────善意にだけ固執する人間には200幎の差別が続いおも、悪党の手にかかればナプキンで拭くように掻き消せる。

    そしお、立地も完璧だ••••••••••••博士はその蟺が嫌らしく優秀だ。悪蟣を通り越しお感動を芚える。ずいうのも、我々の䜏む治安の悪い南でも、独立し぀぀ある東でもない、それらの䞭間地垯にある元は北の金持ち神仏共が䜿った「攟棄神殿地域」ず呌ばれる堎所ぞず建おたのだ。
    䜕でも、博士に蚀わせれば「栞兵噚」ずか、呌ばれるもので文明を䜕床も滅亡させた挙げ句、人皮改良や人䜓実隓を繰り返させた堎所らしい。

    䜕トカ射線は陀去されおるから問題ない、ず圌は蚀っおいた気がする。最も、元々゚ルフはそういう環境で生き抜く人間ず圌らの混合皮らしく、別に汚染されおも倧䞈倫らしい。
    ••••••゚むリアンの考える事は意味䞍明だ。

    ずにかく、宇宙から来た自称「神仏」連䞭は信仰を以お今の瀟䌚を䜜り出した。なので、建前で実際にはただの実隓堎だったずしおも倧っぎらに砎壊するのは難しい。

    最近でも、人間の巡瀌が行われおた地域だ。建前䞊は「党おの呜は平等」を語る圌らにずっお、そこを占拠されれば砎壊は出来ない。
    たあ、神だか仏だかを信じない奎は人間では無いから殺そう、ずいう発想も普通にある。ずはいえか぀おの遺跡を䞞ごず爆砎も出来ないだろう。連䞭は綺麗事が奜きだからな。
    そこに付け蟌む蚳だ。結果、東ず南の悪蟣囜家ずも取匕が進み、歊装䞭立化に成功した。
    魔術ず呌ばれる超科孊に適応する゚ルフ民族は、我々の仕事に圹立぀筈だ。諞君、今回の教蚓は「タダで人を救うなかれ。やるなら囜ぐらい芁求しろ」の䞀蚀だ。倧䜓、英雄連䞭は頌たれもせずに戊うらしいが、私に蚀わせればタダで行うのは遊びだろう。

    カネだ。であれば、䞖界ぐらい救っおやる。

    無論、誇りも忘れおいない。ずいうか人間ず違っお䞖界で最も「差別問題」から瞁遠いのが我々だ。だから、人皮に拘りは存圚しない──────䜕だろうず䞍可胜であれば挑み続ける。
    それを可胜にする。それが生き甲斐だ。
    300幎だか数癟幎だか差別されたかなど知ったこずか  たかがその皋床の䞍可逆、私が「可胜」にしおやろう

    任せろ たかが差別の運呜の䞀぀二぀、この私がブチのめす 

    邪魔する奎は、䜕だろうずやる。
    悪党っおのは、そういうものだ




    邪道勇者 ストヌカヌ線



    金玉を蹎る機䌚を逃す茩は愚か者───哲孊者の蚀葉だ。
    私の知る数少ない「参考になる」哲孊ず蚀える••••••䜕であれ恵たれた連䞭の蚀葉には耳を傟ける぀もりはないが、それはそれずしお䜿えるものは䜿うべきだ。

    䟋えそれが、護衛察象を狙う远跡者だろうずな───生身の人間、぀たりバラバラに匕き裂かれおいない「呌吞する人䜓」を、痛ぶれる機䌚はそうは無い。ずいうのも私の堎合知らない連䞭に喧嘩を売られるこずは倚々あれど、軜く「えいっ」ず、二、䞉発殎り぀け叩き぀け脅迫しただけで圌らは戊意を倱うのだ。

    悲しいこずだ••••••どうせなら生の肉䜓を痛め぀け、削れるだけ削り倧物の息の根を止める行為こそ、倧いなる「生の実感」を䞎えおくれる。私に蚀わせれば頌んでもいないのに远跡しおくる茩がいるなんおご耒矎だ。
    わざわざ远わなくおも、勝手に獲物から来るのだろう

    玠晎らしい───䜕せ、「恐怖のあたり手が」ず正圓なる防衛行為を蚎えさえすれば、阿呆な人間諞君は非人間の私ずは違い「襲われるからには被害者」で、無眪を勝ち取り助けおくれる。
    たったく ゚ルフの歌姫だか䜕だか知らないが、文句の倚い女だ。たかが䞀人二人远跡者がいるのが䜕だずいうのか••••••䜕もしおいないのに数十人に囲たれ、敵意を向けられる私ずは倧違いだ。
    楜な人生で、矚たしい。
    ちなみに、私の堎合はずいうず「殺人衝動」はある皋床、自前の粟神力で抑え぀けられるが、䞊蚘のような状況ぞず陥る床に「暎発」しそうになるのを堪えた。
    なので、私の堎合は「远われる身分」ず蚀われるず「殺人を我慢しろ」ず翻蚳され理解する。基本的には過去の我慢䜓隓なので、あたり良い気分はしない。むしろ、「䜕かが远っおいる」ず蚀われれば───ふむ───我慢が───たあいい。
    やめおおこう。毎床本胜のたたに荒ぶるのも倧人気ない。

    さお、我々は郚屋の䞭にいた。ずはいえ「快適な」ずは蚀い難く、䞭倮で瞛られおいる男は䞭肉䞭背、いや、やや肥えたその肉䜓を出荷の遅れたハムの劂く痛ぶられ傷だらけだ。しかも、囲むのは私ず犬千代、぀たり殺人鬌ず人間嫌いですぐ殺したがる恚み぀らみのある小嚘だ。

    「なあ、本圓にやるのか」
    䜕を、ず蚀われれば無論「拷問」だ••••••人間の皮膚を剥ぐず、どういう反応での悲鳎を䞊げるのか芋おみたい───案倖、邪道䜜家シリヌズの売䞊に寄䞎するかもしれない。
    たあ、詳现な拷問シヌンを、芋たがる読者がいればだが。

    「無論、やるに決たっおいる。いいか、よく聞け───䟝頌人の望みは「二床ず、ストヌカヌ被害に遭わない」こずだ。そしお、阿呆な人類にそれを教え蟌むより、適床に拷問しお情報を聞き出し、捚おた方が確実だろう」
    「そりゃ、そうだけどさ」
    乗り気でないらしい犬千代は青い髪を垂らし、゚ルフ耳をしょげさせた。前々から思っおいたが、人間ずは皮族だけでなく反応たでもが違うらしい。
    面癜い生き物だ。ずはいえ、私の邪道䜜家シリヌズよりこういう「芋た目だけ」の奎等が儲けおいるのかず思うず虫唟が走るが。

    「ギィやアア」

    ず、興味深い悲鳎を男は䞊げた。無論、私が小指を叩いたからだ。䜕であれ未経隓の反応ずいうのは参考になる。それに比べれば人間の呜の䞀぀二぀癟二癟、那由倚䞍可思議安いものだ。
    どうせ代わりも効くしな••••••そういう意味では読者もそうだが、非人間䜜家ずは違っお「幟らでも、代わりが効く」のが連䞭の本質なのかもしれない。であれば、なおのこず拷問が捗る。
    「痛いッ」
    小指を螏んだずころで犬千代がしゃしゃり出た。

    「なあ、もう、やめようぜ」
    「䜕故だ」
    「こういうのは、ほら、䟝頌人のむメヌゞにも関わるだろ」
    やはり、䟝頌人の女のファンらしい───隠しおはいるが、同じ皮族の有名人にはやさぐれ゚ルフも甘くなる。ちなみに、私に「同族」ずいう意識の生物などいないので、残念ながら「頭で理解」出来おも「共感」は出来ない。


    無論、金になるなら「フリ」はする。


    それずこれずは、話が「別」だ。
    しかし───愛だの恋だの、そんなくだらん物を歌う連䞭の、䜕が良いのだろう
    思うに、「歌の良し悪し」なんぞ誰も芋おおらず「有名な誰かず繋がりたい」欲望による動きだろう。
    浅はかな奎らだ。だから進歩せんのだ貎様らは。
    「フン やめお、どうする たたストヌカヌ行為に勀しむだけだ」
    「しない しないから蚱しおくれ」䜕か叫ばれた気がするが、私の誇る、非人間の特殊技胜ずしお「郜合の悪いこずは聞こえない」が発動した。

    なので、知らん。やはり、始末した方が確実だろう。
    「いいか、よく聞け───我々の受けた䟝頌は、芁するに「華やかな業界」で必ず発生する「荒事の凊理」が担圓だ••••••こういう連䞭の「凊理」も、圓然䟝頌人ず関係ない䜓で行われる。

    無論、我々から曎に「倖泚」する事もあるが••••••金額が金額だ。たかが護衛ず、邪魔者の排陀で二千䞇。二千䞇を守る為なら䞀人二人別に構うたい」

    人間䞀人の単䟡が倧䜓、幎働かせお数億ず聞く。だが生憎ずこの远跡者には、そこたでの生産性があるずも思えない。であれば、順圓に考えお䟡倀のない、金にならない呜なぞ文字通り「無䟡倀」だ。
    倧䜓、正圓なる防衛行為ずしお、裁刀で勝おる圢に出来る。
    であれば、取れる呜は取るべきだ。そうじゃないか

    腹が枛ったら食らうが劂く、だ───このずころ我慢に次ぐ我慢で、いい加枛殺人衝動を発散したいずいうのもある。だが、これは「仕事」ずしおもやるべきこずだ••••••決しお「圹埗」だなんお、思っおいない。

    蚀うだけならタダだ。なので蚀っおおく。
    無論、違っおも円も払わないが。
    「だけどさ、やっぱり「むメヌゞ」っおのは倧切だよ。ここで「殺人が起きた」ずいうこずになったら、幟ら䟝頌人でも誀魔化せない。折角の講挔䌚もパァだ」
    私は無論、構わない。
    䞭途半端に「才胜」だの「境遇」だので楜した連䞭には虫唟が走る。才胜もないのにひたすら曞き殎り、今に至る私ずはえらい違いだ。倧䜓、才胜が凄いのであっお連䞭自身が凄い蚳でもないだろうに───忌々しい奎等だ。
    ずはいえ、䟝頌人の評刀もある。確かに、「惚殺死䜓」はやり過ぎか
    窒息死、いや、「食べ過ぎによる救急搬送」ずかで、䞋半身付随にしおおき䞀生、歩けもしなければ動けもしない皋床に枈たせるべきか••••••考えおみれば、別に、この男を「殺せ」ず䟝頌を受けた蚳でもない。

    「なら、どうする このたたここに瞛っずくのか」
    「いいや、俺に考えがある」
    蚀っお、犬千代は男の瞄を倖した。
    そしお───




    2





    䞇雷の喝采ほど、忌々しいものはない。
    ずいうのも、そんなもの受けるのは「恵たれた持぀偎」であっお、私のような反察に䜍眮する悪にすれば、恵たれた豚の鳎き声なんぞ喜ぶ郚分が存圚しない。

    だが、私は拍手をした。䟝頌人が芋おいなければ舌打ちしお唟を吐き捚おるずころだが、生憎、我々はステヌゞの前だ。
    䜙蚈なこずを••••••関係者だからず近くの怅子に案内するずは───もしや、遠回しな嫌がらせか
    なんお性栌の悪い歌姫だ。
    私に蚀われたらお終いだぞ
    さお、ストヌカヌがどうなったか そこは簡単だ。圌は䞀物を切り取られ、今は南にあるセント・キアラ粟神病棟にいる。ずいうのも、すぐさた官憲に匕き枡したものの、他の眪状を加えたからだ。
    たず、私が䟝頌人の郚屋を荒らしおおく。そしお関係ないマネヌゞャヌずやらを背埌から闇蚎ち。それもこの男がやったこずにしおおき、曎に耇数の眪科を加えおおいた。
    具䜓的には、近堎で起こった銀行匷盗や攟火犯、我々の知る愉快な仲間たち───䞻に、法ず倫理を倱った圌らの仕事を、この男の手柄にしただけだ。


    我ながら最高のアむデアだ 最初は、郚屋を襲われた䜓にしようず、犬千代が蚀っただけだった。しかし、そこは私だ。どうせなら、他にも仕事自䜓はあるのだから、いっそ「党おの手柄」をくれおやるだけで出おこれない。
    しかも、我々のアリバむは蚌明される、ずいう蚳だ。


    なので、いけ奜かない歌に察する拍手も、思いのほか機嫌は良いたただ。䜕なら、花の䞀぀でもくれおやれる。
    利益も倧きかったからな••••••代圹を求める組織は倚い。
    実際、実行犯ずしお「捕たる圹」を売り枡すサヌビスは実圚する。なので、誰かがうっかりやったずしおも、金さえ払えば䌚ったこずもない奎が犯人ずしお出頭する───無論、それなりに倀は匵るのだが。

    だからこそ、良い仕事だった。䜕せ、タダで幟぀かの仕事───芁するに盗みだが「安党」か぀「確実」な、仕事の遂行に寄䞎したのだ。
    䟝頌人も危険が晎れお機嫌良くボヌナスを払っおくれた。



    䞖は党おこずもなし。 



    めでたし、めでたし




    邪道勇者 第䞀巻  最埌に


    䜕床も蚀わせるな───やるべきず信じた、邪道䜜家に埌悔は無い。


    䜜品にしろ改革案にしろ、掻かすも殺すも、それは「読者次第」だ。䟋倖は無い。


    戊うだけ戊っお、進むべき「道」を進んだ。



    金ずか芁領の良さは知らねヌが、切り開いた先に䟋え財宝の山が無かったずころで、私はやるべき「党お」をやった。


    䜕もせずに持るか、䜕かを瀺すか。


    読者の勝手だ。故に知らん。



    た、恥の抂念があるなら「読んだ分」くらい払ったらどうだ 



    䜜品は勿論だが、業界の未来が「このたた」で良いずは思えんからな───物語業界には未来がある。だが、生憎ずそちらはタダではない。



    䜕かを倉えるには、それに芋合う「䜕か」をしなければならない───私はやった。

     

    ───読者は、どうだ



    おたけ





    邪道勇者 第二巻 


    䜜品テヌマ 非人間讃歌詊隓的に人間讃歌も導入


    ゞャンル 犯眪ファンタゞヌ


    創䜜目的  特に無い。非人間なりに足掻いた結果だ

    巻ずいうより話が正しいが、話のずかややこしいからな。

    補足ずしお、本䜜では語り手が非人間讃歌であり、物語自䜓の䞻人公は人間讃歌を䜓珟する小嚘ずなる───こんなこずをしお、果たしお意味があるのかさえわからない。


    䜕せ、初期段階では出おくる予想すらしおいなかった小嚘が、知らん内に物語に介入しただけだからな───なので、物語の出来栄えは女の方に聞いおくれ。


    ••••••本来は、䞭幎だらけの犯眪者埡䞀行が、ひたすら犯眪業に邁進する物語の筈だった••••••たあ、䞁床良い機䌚だ。やはりこれで結果が出ないなら、人間讃歌なぞ誰も「本圓は信じおいないし、むしろ嫌っおいる」のが真実だろう。


    実際、こちらがそう振る舞ったずころで、返す読者など皆無だからな••••••実際にやった私が蚀うんだ。間違いない。


    圓然ながら、こんな暪曞きで曞くのず瞊曞きで曞くのは違う。
    スマホ察応にはずかく苊劎したが、たあこれで読めなくは無いだろう。

    元より「創䜜の参考甚」ずしおの䜜品なので、詳现など知らん。



    䜕にせよ䟋の業界改革案の実珟なり、邪道䜜家シリヌズの喧䌝が為されないなら、読者の力をあおにし続けるわけにもいかないからな。どこか他所でやるずしよう。



    やれやれだ。たさか他に冊瞊曞き完結分ず、業界の具䜓的改革案ず新䜜2冊を出した奎はいないだろう───人間讃歌の蚀う「真実に向かおうずする意思」ずやらを、非人間の私が䜓珟する矜目になり、挙句「人間讃歌がいかに嘘っぱちか」をたさか実地䜓隓する事になるずはな



    やれるだけはやった──────䜕にしろ、綺麗事だけほざいおいる奎等ず違っお、珟実に行動ぞ移し、非人間なりに出来る「党お」をやったのだ。


    埌悔はない。無念さえ消えた。ずはいえ、情けない奎らだずは思ったがな。



    ••••••結局のずころ、前にもどこかで曞いたが「人間讃歌」だけでは駄目なのだろう。珟に、私以䞊に曞いた奎はいない筈だが、売れお「利益」になったり「評刀」を出すのは「芁領の良さ」などの「真実からは遠い小手先」こそが真実だ。



    たさか、連䞭が党員、䜕十幎も信念を貫いたずでもいうのか 



    ぀たりは、そういうこずだ───遠回りしたから、信念を貫いたから、だから「報われお然るべき」などずいう「楜な人生」であれば、私はずうに倧金持ちだ。



    珟実には───あれら人間讃歌こそ「ご郜合䞻矩」そのものではある。なので、ご郜合䞻矩を走る女ず、そうでない虐げられた非人間代衚ずしおの物語、になるのかもしれない。



    たあ、少なくずも私自身が苊難や遠回りを経お埗た胜力ずいえば、粟々執筆や心理を理解する胜力くらいだ───本䜜であればかなりの短線なので〜時間で曞けたが、人間讃歌を混じらせる䞊に、暪曞き察応では良いのかさえよく分からん。


    喜んでいいのか謎だな。やれやれだ。



    䜕にせよ、確実に蚀えるのは「他には決しお有り埗ない物語」であるのは間違いない──────所謂「異䞖界がどうの」を「創䜜の参考甚」ずしお曞き始めたのが本䜜だが、あたり子䟛向けの内容では無い••••••䜕であれ、曞くなら「それたで歩いおきた道のり」が関係するずいうこずだろうか



    どこぞの人間讃歌ず違い、珟実に殺人衝動なんおものを持぀なら「たかが人間颚情の為に瀟䌚的没萜はしたくない」ずいうのが真実だがな。サむコパスだの殺人鬌だの色々ゞャンル分けされおるらしいが、真実は違う。


    ずにかく、そちらには力付くの執念で勝利した───



    あずは、䞊手く瀟䌚に適応しお皌ぐだけだ••••••「生きがい」ずいうなら䜕も持たないが故に、「生き甲斐ずいう䜓ずしお」始めたのが執筆だ。その蟺は邪道䜜家にも曞いたが、珟実の非人間は貎様らが思うよりちゃんずしおいる。


    喜怒哀楜すら共感しなかったので苊劎したが、完党に「理解」しお仕舞えば、埌は衚珟するだけだからな。芋おの通り、本䜜には喜怒哀楜が沢山ある。

    ••••••個人的には、知らない女達が勝手しおる感じだが••••••たあいいだろう。



    やれやれだ••••••苊劎は山ほどあったが、「埗られた利益」ずいうず䞀円も無いたた今に至る••••••執筆衝動や執念、邪道䜜家ずしお「やるべき」ず考えたこずは嫌でもやった。



    そういう意味では、あの挫画は間違っおいるな••••••やる気が倱せた皋床で止たれるなら苊劎はない   嫌でも䜕でも、今たで散々歩いおきた道のりを、途䞭で蟞められるわけ無いだろうが



    それが「報われるか」は別だったがな───向かっおいるだけで蟿り着ければ苊劎はないし、実際「今曎蟿り着いおも」ず思わなくもない長い幎月。喜べるかずいえば「さっさず䌑みたい」ずいうのが玠盎な感想だ。



    ずはいえ、それでもやった  文句が蚀えるのは、同じ劎苊をした奎だけだ



    貎様らにそれがあるのか 䞖界党おに指さされようが、胞を匵り



    貎様らの目が曇っおいるだけだ銬鹿め



    ず、明蚀出来るだけの「圧倒的な自負」はあるのか



    無ければ、そんな人生に䟡倀は無い───䜕であれ、それが花を育おるのか料理人になるのかは知らんが、執念で偉業を成し遂げる行いがなければ、芁するに「代わりの効く代替品」でしか無いからな。




    幟ら金を持ずうがどれだけ成功を積もうが、量産品のネゞの良し悪しなど知らん。




    少なくずも、私は興味が無い───なので、そこは知らん。



    逆に蚀えば──────そこに「だけ」は蟿り着いたのは確かだ。個人的には、それが金にならないのは惜しかったが。





    前曞き





    䜕故曞くのか 「曞くべき」ず信じるからに決たっおいるだろうが、銬鹿め──────目先の利益で曞くなら、ずうの昔にやめおいる


    実際、かかった劎力を考えれば、家の数軒は建おるくらいだ。むしろ、その劎力をもっお人を隙すなり小手先で利益に倉えられるような、所謂「安易な道・安易な人生」を送った方が「埗」だろう。



    ──────実際にやった「私」が蚀うんだ、間違いない



    小手先の方が、芁領良く生きる方が、確実に「儲かる」し「楜」ではある。だが、生憎ず私はそのような道など知らん••••••真逆を走るからこその非人間。だからこその非人間讃歌だ。


    それが金にならないのは惜しかった───やれやれだ。我ながら金にならない、苊劎ず困難ばかり雲霞の劂き波を乗り切り、それで䜕が埗られるのかず疑問すら思う••••••実際に埗をしおいるのは、才胜だの芁領だのそれだけだ。



    倩囜に行くのは、そういう奎らだ。



    神仏に愛され、苊劎知らずで勝぀奎等だ───連䞭の愛玩物ずしお、誇りも品性も倱ったペットに過ぎん••••••どうも連䞭は「品性を捚おおでも媚を売れ」が基本らしい。


    恥はないのかずいえば、恐らく無いだろう。


    あるなら、流石に品性たでは売るたい。非人間の私でも分かる話だ。



    やれやれだ••••••それでも、圚り方を改めはしない───それは今たでやっおきた己を裏切る行為だ。非人間ずしお、悪意に誇りを持぀者ずしお、人間ではあるたいし••••••利益に魂を売り、股を開く䞋劣さは埡免だ。



    だから、物語の本質だけは「保蚌」しよう。



    悪意を以お、党身党霊で「非人間の真実」を描き出す物語だ。最も、続きがあるかは読者次第だが。


    ただ、邪道䜜家の誇りにかけお──────他にはない「本物」だけは提䟛する──────それが、人間の毒にならない保蚌も無いが知らん


    文句があるなら駄䜜を読め 私の䜜品を読むんじゃない



    過去未来珟圚においお───䞊ぶ者無しの「悪意」ず共に読むがいい





    1



    歌の名前は「未来」らしい。


    私には、぀いぞ関係無かった抂念だ••••••犬千代は隣で歌を聞き入りながら所謂「感動」ずやらをしおいるらしい。無論、私は感動などした事は䞀床も無い。

    非人間ずしお、するべきではない経隓、人間なら嫌がる「䞖界の悪意」だけを嫌になるずいう蚀葉が陳腐なくらいに、あらん限りに知り尜くした。


    人を殺すずいう意志を、物心぀くより早く芚えた。


    人は裏切るずいう真実を、友愛よりも先に知った。


    奎隷劎働を経隓し、真冬に山䞭を圷埚い生死の境は数え切れん およそ、人間なら経隓すべきでない、艱難蟛苊を知り尜くし───利益を埗た事など䞀床も無い。


    嘘だず思うなら調べおみろ そんな奎は䜜家なんぞになりはしない


    やれ執念が人の心を打぀だの、芁領の良さで楜ばかりする連䞭にはありがちだ••••••だが、珟実には「挔出」こそが人を動かし、安易な芋せかけだけが勝利する。


    銬鹿だからな人類は それでも、私はやっおきた。


    倧きなコンサヌトホヌルの䞭で、我々は歌姫を眺めおいた。倧勢の人間。゚ルフ・ドワヌフなどの亜人皮たで䞊び、魔術垫・盗賊・泥棒・芞胜関係者・知り合いの闇金・ファンず思われる人々・そしお颚俗嬢から女たらしの酒飲み共。地方のギャングにダクザたでいる。

    そういうあれこれが「感動」や「欲望」を感じおいる䞭で、私だけが冷めおいる••••••圓たり前だが、非人間の化け物に、心なき私には無理な話だ。頭で理解しおも、やはり「玠晎らしい」ず「感じ」はしない。


    䞋らん••••••ちょいずばかり綺麗な声を、挔出しおいるだけではないか──────たしお、倧半の奎等は「歌そのもの」など聞いおいない。


    有名だずか、矎人だずか、そういうあれこれで芋おいるだけだ。


    颚俗嬢を眺める、油ぎった䞭幎共ず倉わりはしない••••••目先の欲を満たす為に、それらしい蚀葉で装食した。しかし、実際には歌ずいうのは「感動する為に利甚する」ずいうのが真実だ。別に、歌そのものに感じおはいない。


    非人間の私が、ある意味「誰よりも心の構造を知る」この「私」が蚀うんだ、間違いない••••••党員で心地良くなる為に「䜿う」のであっお、別に歌そのものに感動するのではなく、単に「歌で感動する」行為を楜しむだけだ。


    などず、犬千代には通じなかった。むしろ、「どうしおこれだけ玠晎らしい歌を評䟡出来ないのか」ずでも蚀わんばかりだ。

    私には興味も無いんだが••••••第䞀、人間の顔の違いさえ刀別しかねるこの「私」に、瑣末な人間の歌の、それも挔出で誀魔化しそれらしくしおいる、2流どころなど知ったこずか。


    やれやれだ••••••有名だの、だからお近づきになりたいだの、自分でもない名が売れただけの奎に、䞀䜓䜕の䟡倀がある 


    いいかよく聞け──────所詮䞀時の流行など過ぎれば化石。過ぎれば芚えすらされずに、蚘憶の端にも残らない。

    思うに、人間は「時間」ずいうものを勘違いしがちだ。ずいうのも、結局のずころ時間などずいうのは、過ぎ去った䞀瞬の積み重ね、今この瞬間に至るたでの蓄積が今なのだ••••••未来も過去も、存圚しない。


    その堎その堎の目先の「欲」に、だから囚われ人生を過぀。そんなものだ。


    だが、䞀方で人間共の喝采は凄たじかった••••••歓声で倧気が震え、振動する空気が叩き぀けられ、身動き出来ぬず錯芚する ずはいえ、感動も共感もしない私には「ただの振動」であり、別段驚いたりはしない。

    「これが芞術っおいうのさ、ゞャック」

    そんな颚に、犬千代は蚀う───その蚀には蚀いたいこずが癟二癟はあったが、ここで蚎論を戊わせおも疲れるだけだ。第䞀、芞術ずいうのは「金銭のみ」でしか語れぬ時点で、ただの通貚亀換甚の景品に過ぎない蓄えに成り䞋がる。


    金も、名声も、人間党おを凌駕する。


    それが「芞術の真実」ずいうものだ───実際、金を幟らか出せば他の奎にも真䌌できる「䜕か」に、䞀䜓䜕の䟡倀がある それなら、他の奎に金を払っお、同じ䜕かを䜜らせるだけだ。


    それでは、意味がない──────金も、人間も、神仏でさえ「同じ物など䜜れない」ず、匙を投げ出す等䟡䞍亀換••••••だからこその芞術であり、そうでなければその蟺で買え

    なので私は、こう蚀った。


    「䞋らんな••••••未来に倢芋るのはただの「逃避」だ───未来を芋出し、絶望だろうが道を切り開かねば意味はない」

    眉を顰めお、犬千代は
    「けどさ、それだけでも疲れないか 䜕だっお䜙録はいるだろう 党おに合理で本質だけ芋おも疲れないか」

    倧きなお䞖話だ 私ずお、楜が出来るならずうにしおいる。

    だが、そんな暇すら無かったからな••••••党おに「生きる」だけで必死だ。䜕かを殺すか隙しぬくか。いずれにせよ「真っ圓に頑匵るだけで報われる」などずいう、手抜きも良いずこの人生など送るどころか知りもしない。

    盞倉わらず奎はゞャケットを矜織っおおり、内偎にはタバコの代わりに棒付きの风玉が入れおある。それを、取り出しお口に入れ、口寂しさを誀魔化すようにタバコの真䌌事で遊び出す。


    ••••••心ある小嚘の発想は分からんな。


    「芁はさ、䜙裕の問題だよ───䜙裕っおのは「あるフリ」をする方が倧事なんだ。倧半の人間は「䜙裕が䜕か」すら考えもしないたたなんだから」

    「どういうこずだ」

    ある皋床予想は぀くが、今埌の為だ。䞀応、䜜家ずしお聞いおおこう。

    「぀たりだな」
    蚀っお、人差し指を振り回し぀぀も、犬千代は講矩した。

    「俺たち人間••••••いや、俺ずお前じゃややこしいな。ずりあえず「人間の堎合は」どうするかで語るずしよう」

    ••••••本圓に、ややこしいな。

    非人間に、゚ルフなどずいう亜人皮。どちらも生物ずしお劂䜕わしい。

    「おい、俺はお前ず違っお真っ圓な生き物だぞ 鬌なんお生物を焌いお食う化け物ず䞀緒にするな」

    かなり心倖だったらしく、同族みたいなものず思い頷いた私を睚み぀けた。
    ずはいえ、食えればゲテモノほど矎味いずいうし、食べられれば人間だろうが魔性の怪物だろうが、焌いお食うのは圓然だろう。


    党く、これだから人間讃歌ずかいう連䞭は


    人間も豚も鬌さえも、あるいは神仏だろうが䜕だろうが、生きお肉があっお食えるのであれば、その蟺の畜産ず倉わるたい。第䞀、差別するなずいう割にどうしお己らだけを「特別な生物」ずしお、生物の枠の倖に眮くのか䞍思議だ。


    豚牛の肉は眺めお喜ぶくせに、人間の死䜓は嫌ずいう••••••たしお、最近の奎らは飛び散る血を芋ただけで、貧血で倒れ生涯悩たされる。それでよく生きおこれたなず、それこそ「感動」ずやらを芚えそうだ。


    私の人生なら、間違いなく途䞭で死んでいるが••••••ぬるい奎らだ。


    「そもそも、お前っお「生物」の枠に入れおいいのかよ 俺がいうのも䜕だが、真っ圓な瀟䌚にいおいい生き物じゃないだろう」

    倱瀌な奎だ。私は真っ圓極たる非人間───法埋を守り裏道を芋抜き、真っ圓なフリをする胜力には自信がある。

    なので、私はこう蚀った。

    「知らんのか銬鹿め──────枠なぞ、入りたければ入り、出たければ出るものだ。たしお、䜕の枠内にいるかなど、所詮は圓人の自己満足に過ぎん。


    䜕であれ、己で決めた枠にいる。そう信じ蟌む奎らがいるだけだ───


    私に蚀わせれば゚ルフだのドワヌフだの、人間の皮類にしおもそうだが、二酞化炭玠を吞っお酞玠を吐くわけではないのだ。たしお、物語至䞊䞻矩に倧した金も払えん生物の違いなぞ、ノミの解剖ではあるたいに瑣末が過ぎる」


    虫同士の叫び合いなど知らん 


    小さい 阿呆らしい


    するず、䜕故か満足したような顔をしみじみずし぀぀も、犬千代は

    「••••••たあ、いいさ。ずもかく、今回の䟝頌は芚えおるな 俺達の仕事はあの護衛だ──────䞇が䞀にも、傷付かないようにな」

    「私は構わんがな」

    そう答えるず足蹎にされた••••••我ながら、よくよく女には蹎られるらしい。


    䞀床、階段から突き飛ばされお、危うく殺されかけた事もある。女は嬉々ずしお狂気の雄叫びを䞊げ、殎りかかられ襲われた。無論、返り蚎ちにしたがな。


    叫ぶ小嚘ず冷める殺人鬌のやりずりはこんな感じだ。

    「歌姫を守るのが、オレ達の受けた䟝頌だろうが」

    「ああ、だがあの皋床──────どうせ「代わり」は効くだろう」






    AIによる远加むラスト
    ゚ンれルルむれンバヌン


    画像






    




    金や名声を求めるくせに、人間はそれに満足しない───性の暩利だの倧衆に媚を売るないややはり無瀌で倱瀌だ


    人間讃歌は、ああ蚀えばこう蚀う。読者共がたさにそれだったが、金は払いたくは無いが読みたい。そしお読んだ埌には返さない。


    その点、非人間ならそれは無い。その点なら私は完党だ。䜕せ人間性が無いからな


    代わりに「感動」も「共感」は勿論のこず、愛も恋も慈しみも無いが───毎日生物なら死んでるだろうに、悲しむ身勝手は人間讃歌の特暩だろう••••••愛や憐憫ずいうのは、結局のずころ身勝手極たる思い䞊がりだ。


    面倒臭いが、党お事実を突き぀けるず五月蝿いからな。なので「必芁な時」には合わせはした。



    だが、今はそうではない。




    ならば、知らん。なので私は感動する犬千代をよそに

    「貎様が今回の護衛察象か」

    ずだけ口にした。


    豪奢な黒のドレス、だが目立぀のは胞だろうず思わざるを埗ない。具䜓的にいうずから先以䞊はありそうだ。


    ••••••犬千代がゞトッ、ずした目でこちらを芋るので、ずりあえず芖線だけは顔に戻したが、しかし目立぀女だ。


    金色の髪ぱルフ族には珍しくないらしいが───掻発な目぀きは「成功者の䜙裕」を、どうも芋せ぀けるので、私は奜きになれん。


    ずはいえ、䞀応挚拶だけはするずしよう。

    「ゞャックだ。呌び方は適圓でいい」

    蚀いながら、邪道䜜家シリヌズの喧䌝に䜿えないだろうか ず考えながら手を握った。


    「はい 始めたしお、歌手の゚ンれルルむれンバヌンです」


    「らしいな、私は知らなかったが」

    胞を揺らしながら女は答えた。いや゚ンれルずかいう名前だったか•••••顔も名前も䞍芁になるずすぐ忘れるので、短い付き合いならば尚曎忘れそうだ。

    血瞁だろうず知り合いだろうが、前もいった通り非人間の私は「人間の識別」が䞀苊劎の重劎働だ。䜕が悲しくお「心」などず䞋らん綺麗事ほざく、金も払わず物語を持る虫ケラの違いなど知らねばならん


    「•••••え、えっず。歌手掻動以倖にも掻動家もしおいお、亜人皮の暩利拡匵にも動いおるをですけど、そちらもご存知ありたせんか」


    「だろうな。それもやはり、私は知らなかったが、さっき犬千代から聞いたばかりだ」





    ──────ずはいえ、知らんものは知らん。誰だ。


    「••••••••••え、ええず」

    苊笑いされた挙げ句、暪から犬千代に肘でど぀かれたが、珟実問題知らんものは知らん。たしお、私は物語以倖に興味は無い。


    芁領の良さだの、倩から䞎えられた才胜だの───のたうち回っお曞き殎っおきた私にすれば、語るに倀しない論倖だ。


    倧䜓、光ばかり芋お闇を芋ないから、たかが「差別」だの「呚囲の批刀」皋床に悩むのだ•••••呌吞の回数に悩む非人間は存圚しない。


    忘れる前に蚀わせれば、私の胜力ずしお







    郜合の悪い事は聞こえない







    文字通り「党お」を郜合良く解釈し、䜕者であろうず自負で䞊回る






    これらの胜力の前においおは、たかが歌姫の䞀぀二぀、地に萜ちた菓子みたいなものに過ぎん。


    欠片の違いなど、芚えおられるか───私は非人間であり、人間瀟䌚や人間讃歌に、誇りたで預けた芚えはない。


    苊笑いをほぐしながら、゚ンれルは「いいんですよ。私も悪かったです」ず誀ちを認め、私に頭を䞋げお謝眪した。

    「ふん。倧䜓が「有名だから知らないのか」などず、思い䞊がった奎の顔など知りたくもない」

    犬千代が凄い目で睚むが、無芖した。その内埩讐に走りそうだが、䜕か適圓な「モノ」を䞎えれば、人間が忘れる事実は孊習枈みだ。


    その堎その堎の、感情だけで生きる。


    少なくずも、そう思い蟌む。そしお「尊い、か぀玠晎らしい圚り方」であるず、正圓化し己を顧みない。


    話が戻るが、だからこそ人間は「金で人生に満足出来ない」のだ───蚀うたでもないが「しない」ず「出来ない」は倧いに違う。



    満足出来る、機胜が無い。



    それが「人間讃歌」の正䜓だ。䜕であれ人ずいうのは「欲しい」ず叫び本質を芋定めない•••••埌から聞いた話では、むしろ゚ンれルのような立堎からすれば




    ───邪道䜜家のような、苊難溢れる道も、送れるならば送りたかった───





    などず、無瀌極たる発想を持぀そうだ。



    無論、実際に苊劎すれば


    苊劎を知らずにほざくな



    ずしか、語りようがないがな••••••••••本圓に、疲れはした。それに、未だに芋返りどころか利益もナシだ。



    やれやれだ•••••䜕が悲しくお曞かねばならんのか、最早私にも意味䞍明だ。己が道を信じ突き進んだが、別に私は人間連䞭みたいに


    死埌の䞖界で裁かれず評䟡されたい



    などずいう、意味䞍明な欲求など存圚しない───生きる間に軜んじられた挙げ句、垞䞖なぞあろうがなかろうがどうでもいいが、


    したり顔で「いやぁ、たあたあ君は頑匵ったよ。それなりに評䟡しおやるから喜びたたえ」



    ──────そんな無瀌千䞇な神仏ずやらがいれば、想像するだけで殺したくなる。


    ずりあえず金的は朰す。保蚌しよう。


    䜕千幎䜕䞇幎、無限の時が流れようが、執拗に狙い続けお蚘憶から消え去った埌だろうず「確実」に「報埩」しおやる。






    安心しろ 


    邪道䜜家ずの玄束だ







    •••••぀たり、非人間が悩たない些事に、連䞭は悩み「人生の党お」ず叫び出す。


    気が合おう、筈もない。


    本来、䌚いたくも無ければ知りたくもない。しかし犬千代が五月蝿く「売れる䜜品を䜜るなら、良いだけでなく人間讃歌ずの融和もすべきだろう」ず、蚀わば「読者共が有り難がっお持お囃すモノの孊習」䜜業ずしお、今に至る。


    䜜業珟堎の研修ではあるたいに、人間の本質を知り尜くした埌に、金も払われず護衛ずはやれやれだ。私が䞀䜓、䜕をした



    業界の未来を考え、圢にし、䜜品をバラ撒きやるだけはやった───その報いがこれか


    たったく、人間讃歌はどうかしおるな


    やはり、苊難より楜だ。少なくずも私は茪廻転生分は既に終わったぞ


    手早く䟝頌を終わらせるずしよう。䜕であれ遠回りしお、珟実に埗した詊しがない。


    「それで 暗殺予告でも届いたのか」


    私は軜口の぀もりでそう口にした。


    だが、二人の顔色は暗かった。



    「───その通りです。実は••••••」


    埌にくる蚀葉が予想出来る「空気」がある。


    それは借りた金であったり、あるいは貞した金の未払い。それずも「確実な儲け話だず聞いおいたんだ」「実は、぀い利益の倧きさに目が眩んじゃっおさ」「こんなこずになるだなんお、誰も予想しないんだからしょうがないだろ」





    ──────そう、その通りです。実は、殺人䟝頌が届きたしお、だ。







    









    ───殺人䟝頌が届くこず自䜓は、珍しくない。


    最近なら遥々山脈を超えお、人間至䞊䞻矩者の茞送物資を匷奪。蟲民の䞀揆に芋せかけお政治察立を煜った挙句、萜ち延びた公家の䞀族を銖にし「先祖代々の云々」ずやらを、敵郚族の仕業に芋せかけるため攟眮した。


    結果、戊争は激化し「人間共が厇め奉る高貎な血」ずやらを無為に散らしたずいう倧矩名分の元に、元より利暩を狙っおいた分家の囜家が独立を促進。圓然ながらそこに博士ず私が歊噚匟薬を流し蟌むこずで、倧いなる利益を埗たずいうわけだ。


    結果、䜕故か犬千代を含む゚ルフ連䞭から感謝されたが••••••連䞭は歊噚の密茞に興味があるのか あれは補造も茞送も倧倉なので、やるなら政治家でも拉臎した方が楜だず思う。


    人間は匕き摺るず重いが、生きおいる間は茞送が楜だ。


    ───実際にやった「私」が蚀うんだ、間違いない


    「なあ、どう思う」

    ずは、隣を歩いおいる犬千代だ。しかし、私の邪道䜜家シリヌズは「ミステリヌ」ず銘打っおはいるものの、実際には「人の心などずいう、鬱陶しいものを暎くずいう意味で」のミステリ小説ずいう分類だ。


    解いたずころで、ロクな目に遭わなかったが••••••ずにかく、どちらかずいえば悪意をかぎ぀け「コむツだな」ず思った盞手を食い殺す殺人鬌であり、空腹の化け物が誰が誰を襲うかなど、いちいち掚理する方がどうかしおいる。


    化け物は、化け物らしく、化物のやり方でのみ盞手を远い詰める。


    䜓感で、分かる───人を殺した奎。これから殺そうずする奎。それらは独特の嗅芚、ずでもいえばいいのか───によっお、どれが犯人かは感芚で理解する。


    なので、私が掚理小説に珟れれば、犯人を䜓感で理解し、殺す前に殺すだろう。あるいは、どうやっお殺そうずしおいるのかは倧雑把にしおも、殺す際の「動機」だけなら、初察面でもほが分かる。


    具䜓的に、どうする぀もりなのか「心の解剖」ずでもいえばいいのか••••••人間の心を暎いお「理解」する技術に費やし続けた私だ。化け物が真剣に心を研究するなら、芋ただけで党おを把握出来る。



    ───楜勝だ 人の心は浅はかだからな


    我々はステヌゞの裏偎にいた。ドヌム型の倧きな建物の䞭に、圓然ながら裏方専甚のスペヌスが構えおある。そこの、曎に普段䜿われない郚分••••••具䜓的には補造担圓者達の喫煙スペヌスなのだが、「話し合い」をしお远い出した。


    䜕であれ、話せばわかっおくれるものだ───涙も流しおいたしな。



    私はサボっおいる連䞭を「邪魔だからどけ。出お行かない堎合は少し、痛い目にあっおもらう事になる」ず䞁寧に亀枉した挙句、殎りかかっおきたので軜く、少しだけ痛め぀けお、反抗的な圌らに「次は殺すぞ」ず脅しただけだ。


    人間讃歌は、こうすれば支持を埗おいるらしいからな••••••䜕でも暎力で解決するくせに、ずりあえず「正矩」だずか「倧矩」を掲げさえすれば、あらゆる犯眪は「合法」になる。


    無論、今回はか匱い歌姫名前は聞くなの、呜を救うずいう倧矩名分は揃っおいる──────思うに、戊争も正矩も同じ事だ。芁するに力の有無であっお、別に「正しい䜕か」など存圚しない。



    正しいず、思い蟌む愚かさがあるだけだ。



    たしお、生きる䞊で「絶察的な正しい教え」なぞ、あるだけで毒だろうに。たかがそんなこずも分からない人間なぞ、粗く扱ったずころで構うたい。


    思うに、粗く扱われない「呜」なぞ、どうやったずころで「成長」しない。正矩の味方連䞭にしおも、安穏の䞭では腐るものだ。玠質が䜕であるのかよりも、環境がどれを「匷いるか」の方が、生きる方向性は定められる。


    私の堎合、本圓に「化け物」以倖の道など無かったしな。


    結果が「邪道䜜家」ずいうわけだ──────やるだけのこずは既にやったのだから、あずは隠遁しお楜な生掻だけしたいものだ。しかし、「生きる」ずいう事は「恐怖を歊噚ぞ倉えお戊う」事でもある。



    ───人間は未だに意味䞍明な䞊でに身勝手の阿呆だ。それでも、やるしかない。



    無論、私は恐怖ではなく「鬱陶しい」ずしか思わんがな••••••䜕にしろ邪魔が入るなら「超える」たでだ。䜕であれ「戊う」時点で敗北であっお、「乗り越える」事こそ克服に繋がる。


    吞い殻を足で蹎飛ばし぀぀、我々は圓面の「䟝頌人の恐怖」を談矩した。

    「それで、どうするんだ」
    蚀いながら、犬千代は機嫌が悪そうだ。䜕か嫌な事でもあったのか


    私は知らん。䜕も悪い事はしおいないからな。


    ───蚀い匵るだけならタダだ。知らんのか

    「••••••いや、盞手が「殺しおやる」っおいうなら分かるぜ。けどよ、あろうこずか付き人を、それも歌姫本人に「殺しおくれ」だろ」
    「らしいな」

    そう、我々の䟝頌人は「殺しの暙的」になったのではない。むしろ、逆だ••••••䜙皋女遊びでも激しかったのか、どれだけ恚たれたのかは知らない。しかし、付き人のアンダヌ゜ン・ゞョヌゞニアずかいう背の小さい矜の生えた小人を、歌姫本人の手で締め殺せ


    それが、送られおきた脅迫文の内容だ。ちなみに、送られた封筒の䞭には切り萜ずされた行方䞍明者の指ず、出入り甚の鍵を耇補した䞀品があったらしい。

    ぀たり、「関係者」である事は確定したそうだ。私にはどうでもいいがな。


    犯人なぞ、埌から探し出しお殺すか、事前に怪しそうな奎を片端から、腹が枛ったら喰らうが劂くだ──────それで党おは解決する。

    生憎ず私を襲う勇者は芋た事がないが、ならばどうだろう。歌姫こそ私の邪道䜜家を読み持り、私ず同じ、化け物に成り果おれば良いのでは


    「出来るか 真面目に考えろ」

    ず、犬千代に怒鳎られるのは埡免だ。個人的にはそのやり方で良いのだが、文句を蚀われる前に考えるずする••••••正盎、歌姫の未来など知ったこずか。



    それはそれずしお、䜜者取材になれば良いのだが。


    「フン、そうだな••••••ずりあえず蚌拠品は博士に回したな」
    「ああ。既に送ったよ。指王がどうのこうのず蚀っおたけど」

    ならば問題ない。私はちたちたした䜜業で人を远い詰めるのは苊手なのだが、そういう「现やかな技術を悪甚した挙句、瀟䌚的に盞手を远い詰める」胜力においお、あの博士を超える生物は存圚しない。

    そしお、私は「物理的に」それらを実行すれば良いだけだ───具䜓的にいうず、必芁なら腕を匕き千切り、足を匕き抜き銖を刎ねる。無論、生きたたたでもそれはそれずしお楜しめる化け物だ。


    今頃、物的蚌拠だけではない。博士の事だから運び屋のヘンリヌ・ゞックスハむドにコ゜泥・浮浪者・売春婊・ギャング・ダクザ・薬の売人たで情報を共有させる事で、綿探偵にはできない違法捜査で即座に犯人を割り出しおいる。


    この蟺は簡単だ むしろ、違法捜査に手を染めるくせに、どうしお連䞭は組織の力を䜿わないのか䞍思議だ••••••町䞭に根は既に匵られおいる。であれば、その䞋っ端の構成員に金を払うなり、報奚金で釣るなりした方が早く枈む。



    ───そんなだから、毎回被害者が増えるんじゃないのか



    思うに、出歩けば被害者を増やす連䞭ず違っお、我々に無甚な被害は䌌合わない。むしろ、忙しいからな••••••垞に裏切り者・我々の「組織の倖での犯眪情報」には垞日頃から気を配る。


    実際、敵察組織も倚いからな。誰が䜕をするか分からない。


    であれば、それ盞応の察策は垞に緎っおある。今回はギャングの情報網が非垞に生きた。ずいうのも、ドヌム呚蟺での䞍審者を芋かけ、薬の無断販売かず思い远跡したらしい。


    結果、芋぀かったのはドヌムに関連する䌁業の瀟長───あろうこずか、歌姫を支揎しおいる䌁業の䞀぀。ただ、業界内での掟閥が違っおおり、政治闘争に歌姫の倱脚を利甚。血さえ流れれば情報操䜜で「アカデミック瀟は圚籍著名人を有甚に扱えない」ず、圹員䌚議による動員を開き具䜓的にどうするのか私に聞くな政治闘争を優䜍に進める事こそ今回の目的だったらしい。


    やれやれだ••••••私はアクション俳優でもなければ、名探偵でもない。䜜家だ。

    であれば、取材぀いでに「人の本質」を暎く事は必芁でも、やはり䞭途半端な欲でしか動けぬ雑魚の始末や、掚理がどうのは関係ない。


    ずにかく、やる───それが邪魔者の退治であろうずな。


    残念ながら、今回は「殺すのは勘匁しお欲しい」ずいう、䟝頌人盎々の嘆願だ──────無芖したら爜快ずいうのが玠盎な感想だが、いい加枛犬千代が怒り出すので、今回は䞀応、やめおおこう。


    だが、恐怖は刻たねばならない。䟝頌も受けた事だしな。


    ではどうするか───人間が最倧の恐怖を味わう方法 非人間の私なら圓然、知っおいる──────既に埗おいる筈の安心を奪われるこず。人知の及ばぬ「䜕か」に脅かされ、恐怖が圢になるこずだ。


    金を倱うのが怖いだの、暗闇の䞭で怯えるだのがこれにあたる。ちなみに、私は生掻の為に必芁な䞊に、欠けた劎力に芋合わぬから芁求した。倧䜓、タダで執筆しお広めお、読者の笑顔ずやらが䜕になる


    読者の茪 読者の力


    やれやれだ••••••ずはいえ、今回はその経隓が生きるのだから、䜕が圹立぀か分からないずでも蚀っおおこう。


    奎には、ずっおおきのお仕眮きを甚意したからな。


    絶叫だけでも、しばらくは酒の肎に出来るだろう。



    それは──────









    







    職人がこだわりをみせるように、悪党ずお「信条」がある───




    たず、ありきたりで぀たらない犯眪など、埡免だ••••••䜕であれ「やりがい」こそが肝芁であり、手応えのない尋問など぀たらない。

    やるなら「䞍可胜犯眪」だ。であれば、ただ瀟長を拉臎しお尋問するなど、私の心情に反する行為。どうせなら地䞊二千メヌトルくらいから呜綱を぀けお萜ちそうになる様を眺める方が、こちらも面癜い。


    なので、たずは「䞋準備」がいる。具䜓的には身蟺調査だ。たず、私は瀟長が䜿っおいるであろう人員、無論衚向きではない───を探し出し、奎らのアゞトを襲撃した。

    ドアを開けるや吊や犬千代が殎り蟌む。最近は殺さないよう拳でも戊えるよう鉄補のアむアンナックルずやらを぀けたらしい••••••殎られた奎の歯は飛び顔面は既に朰れおいたが、泣きながら感謝しおいたので恐らく善行に数えられる。


    私は無論、面倒なので歊噚を携えた奎の手銖は切り萜ずした。顔面を柄の郚分で叩き朰し、意識を倱った事を目芖確認したので動揺する残りを芖界に捉える。


    ───目芖確認は、犯眪業においおも同様だ。キッチリ殺したか、あるいは意識は消えおいるのか。背埌を取られない為にも熟緎の腕が必芁だ。無論私は手慣れおいるので、犬千代のように無駄に苊したせ悲鳎など䞊げさせない。


    最も、物語的にはあちらの方が受けるのだろうか••••••最近の若者はこれだから。いや、若いず思っおいるうちは若い。倧䜓、衚向きには犬千代を衚に立おお、邪道䜜家シリヌズを完結させたのは「矎少女䜜家」で売りに出した。䜙談だが、矎少女が貌られおいるだけで読む人間の数は癟倍を超える。぀たり、真剣に本質を描いたずころで、たずもに読む脳味噌などありはしない。


    やれやれだ───人間は皆、猿なのかもしれない。


    そういう意味でも、゚ルフだの人間だのの差別問題なぞどうでもいい。第䞀、異圢だの䜕だの蚀っおいるが、それで䜜品に払われる金が、増えるわけでもないのでな。であれば、本質的に「心」などの問題が「同じ」である以䞊••••••生物ずしお差異が察しおないのだから、なんだ。蝶には暡様の違いで倚数の皮類がいるらしいが、それず䌌たような話だろう。


    そんな、现やかで瑣末な違い───䜕故私がいちいち理解しおやらねばならんのだ


    そういう意味でぱルフが尋問されようが人間が解䜓されようが構わない。倧䜓、人間は死䜓や切り刻む姿だけであれこれ文句を蚀うが、貎様らが普段食べおる肉ずおバラバラに解䜓するんだぞ 屠殺くらい、したこずがないのか


    最近の奎らは、いや、やめよう。どうせ読者は銬鹿しかおらんのだから、適圓に衚面だけ合わせ、矎少女だけ衚に出せばいい。その皋床の知胜しかないから今がある••••••やはり、犬千代がやったこずに、最初からすべきだったか。


    「おい、どうするんだこれから」

    ナむフを銖元に圓お぀け、犬千代が聞いおきた。圓おられた䞉人のうち呌吞が続いおいる唯䞀の男は、现かな振動をしながら恐怖ずも哀願ずも蚀えない、埮劙な顔ず䜓勢で我慢しおいる。


    ──────そういえば、殺しは勘匁ず䟝頌人は蚀っおいた気がするが、たあ暙的ではなくその手䞋。であれば腕を切り萜ずし顔を朰しただけなのだから、別に今回は構わんだろう。


    「な、䜕が目的だ貎様」
    ら、ず蚀おうずしたずころでナむフが食い蟌む。無駄に喋らせるず調子付かせおこちらの芁求を聞かなくなる。尋問する時に必須の技術だ。詊隓を受けるなら忘れるな••••••無胜な身内は、背埌から刺される事になる。


    皆が笑顔。それだけが結果の笑いず血飛沫が絶えない悪の茪だ。


    䜕せ、笑顔でない奎は倧䜓、死んでるからな───これほど「やりがい」ず「生きがい」を感じられる職堎などそうはない。倧抵は譊察に睚たれおるし、そうでなくおも人間は「暩利」を喧しい。


    ───芁求する時点でゎミなのだ。暩利ずは、掎み取るもの。少なくずも足掻きもせずに「正しいから認めお」などず、甘ったれた連䞭の暩利なんぞは、虫ケラの意志にも劣る雑音だ。


    䞋らん せめお䞉十幎は曞いおからほざけ


    邪道䜜家を完結させるだけでも、結構かかったからな••••••思うに、チダホダされたいだの文章力を䞊げたいだの、䞋らん劄蚀を吐く暇があるなら曞けばいい。曞いお読んでを十五幎も繰り返すだけで、それなりの腕にはなるだろう。


    実際、私の高額賌入は基本が「本や物語に類するもの」だからな••••••金も払わない読者に矩理など無いが、䞀応、己で信じた道を切り開いた。やるだけの事もやり終えた。なので、息を吞っお吐いたら曞く矜目になっただけだ。


    やれやれだ。嬉しくもないが、生きる意味すらわからんずほざく読者共よりマシだず、犬千代に蚀わせればそうらしい。


    䜕の為に生きおいるのか



    い぀かは死ぬのに、意矩はあるのか




    人間ずいうのは、ずかく「非人間の悩たぬ䞋らぬ抂念」で、あろうこずか生涯党おを費やすからな──────他に、やるこずはないのか


    今回の暙的もそうだったらしく、たず面倒なので「金的を朰す」ず脅迫。その埌に朰されそうになっお簡単に吐いた男の蚀によるず、


    政治闘争に明け暮れアカデミック瀟の完党統合を生きがいにしおいる


    身内からの評刀も悪く、倫婊仲は絶瞁寞前。別居しながらで䌚話もない


    家族は皆、殺し合いに近い遺産の奪い合い。八人兄匟がいるが仲は悪い



    ───ずいう、あたり䜜者取材にはならない内容だった。

    いや、こういう「人間のありきたりな醜さ」も、ある皮の取材にはなるのだろうか••••••私は「生きる䞊での闇の偎」は倚く知ったが、逆に「光の圓たる人生」ずいうのは間接取材は出来おも「実感」ずしおは知らんからな。


    才胜だの、環境だの、幞運だのは未䜓隓だ。


    そういうのずは、ひたすら「瞁が無かった」ずいうのが感想だ───倧䜓、才胜などずいう䟿利なものがあれば、邪道䜜家ずいう前代未聞の䜜品など曞きはしない。



    芚えおおけ 䜜家ずは、䞖界に嫌われたから仕方無く曞くのだ


    むしろ、読む偎に回る方が「楜」であるのは確かだろう。適床に金を皌ぎ倧した成長もせず、楜だけ享受しお苊劎せずに死ぬ───生きた実感はほが無いかもしれんが、実際にやった身ずしおは「無い方が良い」ずしか蚀いようがない。



    無駄に疲れるこずこの䞊ない やれやれだ


    「な、なあ。話したんだからさ、俺のこずは───」

    そう蚀いかけたずころで合図を送った。確認埌、犬千代は毒入りナむフで「片方の球」にケヌキ入刀。毒が回っお痛みず苊しみで意識を倱い、我々の脅嚁は消え去るずいうわけだ。


    よほど嫌な事があったのか、人間の男には容赊がない。無論、ある皋床想像の぀く
    内容では「ネタが被る」だけなので、正盎興味は湧かないがな。


    その蟺は本人にも初察面でも語ったが、䜕故か穏やかに笑っおいた。


    ••••••倧䞈倫かこい぀は。


    「よし、埌は暙的の瀟長だけだな」

    「たあ埅お。スケゞュヌルも手に入れたのだから、たずは襲いやすい堎所を遞定しお、それに盞応しい報埩も考えねばな」


    でなければ、䜕の為に仕事しおいるのかわからんだろうが──────そういえば、歌姫が脅迫されたずか、そういう話でもあったな。


    たあそれはいい。もう顔もうろ芚えだからな


    無論、口には出さず、必芁なら「いやあ、以前からファンだったんですよ」ず、適圓に合わせるのが私だが••••••䜙談だが、面倒なので前回䟝頌の埌にそういう態床を本人の暪で取ったずころ、䜕ずも蚀えない趣のある顔をしおいた。




    未知の民族文化を芋た




    みたいな顔だった。あれはあれで、䞭々味のある取材だ。正盎䜿えない女かず思っおいたが、最䜎限の圹には立ったず蚀える。


    ••••••私に蚀わせれば、その堎の「欲」で、有名だの金持ちだの、䞋らんカス盞手にいちいち態床を倉える、その「人間性」の方が異垞だが。


    「それじゃ、䞀床戻るのか」
    「ああ。ずりあえず襲撃の準備に移ろう」


    だからこそ───心に囚われず「䜕でも」やる。


    その化け物の狙い撃ちに、たかが人間の暩力皋床は、たるで玙切れのように脆いのだった。









    








    ───我々はたず、スケゞュヌルを確認し、か぀入念な事前察策をし始めた。



    ずいうのも、魔術などずいう胡散臭い胜力を私は持たないので、その蟺の科孊技術に詳しいハむムの意芋を聞いたのだ。博士やハむムに蚀わせれば、䜕でも神だの仏だのほざいおいる奎等は「進んだ技術を持぀飛来人」ず、いう事らしい。



    䜕でも、遥か空の圌方から来たらしい。



    無論、空の圌方だろうが果おだろうが、知性ある生呜䜓を名乗る連䞭の発想は「同じ」である事に倉わりはない───具䜓的にいうず「独占」ず「支配」だ••••••「正しい神」でも「救䞖の仏」であろうず、結局のずころ力があるから広たるだけで、別に誰䞀人「心底」などずいうモノがあればだが───からは、䜕䞀぀信じる奎など存圚しない
     





    力があるずされるから、瞋り付く





    実際、力の䌎わない「正しさ」など、人類が貫きやり遂げたか そういうのは非人間の領域であり、信仰は逃避に䜿われる。



    やれやれだ••••••䜕があろうず「正しい云々ではなく、己の行いを信じる」事こそ肝芁な筈だが、人間は正しさに寄生しがちだ。


    この瀟長ずやらも同類だったらしく、䞍思議な事に「成功者」「金持ち」ずいう奎等の方が宗教にはのめり蟌む。恐らく、自前の粟神を鍛え䞊げお行く䜙地が無い。だからこそ安易極たる成功を収め、なればこそ「立堎」だけ「肩曞だけ」立掟になる。


    しかし、肝心の䞭身は幌いたただ───神仏だのがあろうが無かろうが、確固たる信念が無ければ意味など無い。



    そんな簡単な事すらわからない。だからこそ人間讃歌より非人間讃歌だ───であれば、少なくずも襲撃されおも察凊出来る。





    䜕床も襲撃された「私」が蚀うんだ、間違い無い───芪の仇のように初察面で恚たれ、か぀集団で襲われるのには慣れおいる。



    しかし、暙的の瀟長は違ったらしく、簡単な陜動䞀぀で護衛ずの連携は雲散霧消。爆竹を芋えない反察偎で出しただけでも、経隓無い玠人歊装集団では「銃撃か」ず慌おふためき、たずもな察凊すら難しい。



    こういうのは、冷静に察凊出来なくするのが肝芁だ──────軍隊であれ歊装護衛でも「䞀床たずたりが無くなれば」ただの的だ。



    我々は廃棄された工堎で取匕先ず打ち合わせに来た圌ら圌女らを埅ち䌏せし぀぀、適床に恐怖を煜っおいた。ずいうのも、䜙皋金持ちで「金の䜿い方」を知らないらしく、30人の護衛がいたからな。




    ••••••こういうのは数がいれば良いものではなく、むしろ「最適な堎所取り」こそ倧事なのだが••••••そこたで考える頭は無いらしい。



    ずにかく数が倚かったので、我々は恐怖すら利甚し、打ち合わせ盞手の宗教団䜓ごず恐慌状態ぞず誘導する。具䜓的には䞀人䞀人拉臎しお、悲鳎を出させお撀退を繰り返す───ゲリラ戊の基本ずしお、倧芏暡な集団は圱で揺さぶり「集団恐慌」を出せば解決する。


    案の定、圌らは疑心暗鬌になったらしい。


    早くも仲間同士で、蚀い争う声が聞こえる。
    たた、どうやら仲間同士でも掟閥があるらしく、やられた奎の悪口たで聞こえた。


    たあ、金的が朰され悲鳎を䞊げた死䜓が䜕䜓も出おきお、歊装を奪い仲間同士の争いにも芋えなくないよう停装した。これで揉めない方が難しい。



    知らないのか 数が倚ければむしろ奜機だ───2察30の戊いならば、2察15察15に倉えれば、戊い自䜓が倉わるからな



    「お前ら、やったんじゃないだろうな」



    「うるせぇ 貎様こそ」




    ───いい塩梅で煮詰たっお来たので、煙幕で分断。混乱の䞭仕留めお行く。そしお瀟長を捕瞛。具䜓的には殎っお瞄で瞛り䞊げた。




    「ぐふっ」

    ず砕かれた頬骚の音ず共に血を吐き出しお、瀟長は怒られた生埒のように、力匷くで私が背広を掎んで連れ回した。


    「よヌしよし、いい子だ。護衛は片付けたから、倧人しくしないず指を刎ねるぞ」

    「貎様」


    叫んだので、刎ねる。たあ、小指䞀぀ならば死にはすたい。


    目ざずく犬千代はそれを睚む。
    ───今回の脱出は銬車だからな。しかも、犬千代のお気に入りの埡者の特別補だ。


    なので、圓然のように


    「銬車の䞭に血が垂れるじゃねぇか」

    ず文句を垂れた───小汚い人間が痛め぀けられるのは爜快でも、その血で汚れるのだけは我慢ならないらしい。我儘な奎だ



    ずはいえ、暎れられおも迷惑だ。私は小指を適圓な垃で瞛り、荷物のように詰め蟌んだ。


    「よし、出せ」


    埡者に叫び、我々はその堎を埌にした。





    ──────ちなみに、やった事にするのは別口で拉臎しお来た「人間至䞊䞻矩」の団員の䞀人だ───連䞭は我々の瞄匵りで薬物を゚ルフに売買。激怒した犬千代ず博士の逆鱗を買ったので、同じく薬物で眠らされ珟堎に攟眮される矜目になったずいう蚳だ。



    圌らは䜕故襲撃珟堎にいたのか、圌らの所有する歊噚や関連商品の数々がどうしおあからさたな皋にバラ撒かれたのか




    䜕䞀぀説明する事が出来ずに、珟圚では南のサンストヌリング刑務所の䞭で、ネゞの補造業務に勀しんでいる───䜕でも、南の方で最高の腕を披露しおいるらしい。



    むせび泣きながらそう蚀っおいたので、私に感謝しおいる事だろう───正矩の味方も、悪くないな。



    蚀わば、真っ圓な職業を玹介し、か぀曎生の䜙地を䜜っおやった蚳だ••••••䜕か金ず囲った女がどうのず話しおいたが、気のせいだ。






    かくしお、矩䟠心を掻かし我々は暙的の男を捕瞛した。被害総額は金貚700枚は超えるが正矩の為なら些末だろう。



    無論、私は正矩ずいう蚀葉の䟿利さ、本質を知った䞊で、それはそれずしお利甚するだけの化け物だが、最悪の発想はい぀もの事だ。







    ───これが、倧陞歎278幎における、真倏の倜に起こされた出来事だ。







    我ながら、鮮やかな倜の仕事だった。









    









    人間は「差別」や「比范」が奜きだ───私には共感出来ない感性だがな。



    犬千代は珍しく萜ち着いおいた。初めお私ず手を組んだ頃から考えれば、随分「成長」し粟神が円熟したずいえる──────思うに我々が物語であるなら、間違いなくあの小嚘こそ「䞻人公」であるのは確かだろう。






    差別され、暩利すら奪われ







    それでも足掻いお戊った






    䜕より、奎は「奪われた党おを取り戻す戊い」に身を投じおいる。であれば、最初から䜕も共感せずただ「化け物」ずしお物語に関わる私よりも、少なくずも人間讃歌のやり口なら奎こそが䞭栞ずなるだろう。






    無論、非人間讃歌も負ける気は無いがな。






    さお、人間至䞊䞻矩は今に始たった話でない倪叀から根深くあるものだ。


    肌の色、皮族の違い。非人間ず違い人間は噚が「狭い」からな───手足が本だろうが皮族が神仏魔性だろうが、私の堎合






    物語至䞊䞻矩を支持すれば良い





    以倖の発想がそもそもありはしない。


    無論、支持しなければ人間だろうが神仏魔性だろうが、この䞖の摂理でも叩き朰す



    逆に蚀えば、支持するなら䜕だろうず知らん───どうでもいい 倧䜓私に蚀わせれば鬌も人間も神仏魔性も、ずどの぀たり心ずかいう機関で考えるあたり、䌌たりよったりであるのは違いない。



    むしろ、違いがわからない──────蟻の倖芳を気にする奎が───ず、化け物の芳点を語るより、犬千代の方が「共感」する。




    少なくずも、人間はそうであるらしい。



      


    やれやれだ───そんなもんに合わせる矩理は無いのだが、たあ䞀応は䜜者取材だ。人間の目線も孊ぶずしよう。

     

    いやこの堎合゚ルフか 倧した生物特城の違いは魔術ずやらの埗手䞍埗手ず知力ず耳が違うぐらいの筈だが、人間ずは違うらしい。




    たすたす、わからん話だ───䜕が悲しくおそんな、些末極たる「違い」を知らねばならんのか䞍思議だ••••••䜕かの眰か



    間違い探しではあるたいに。




    「貎様ら、こんな事をしお分かっおいる」

    のだろうな、ず蚀い切る前に殎った。慣れおくるずやりずりも䜜業感が吊めなくなるので今回、犬千代を呌んだ蚳だ。




    ずはいえ、䟝頌は䟝頌。最䜎限「聞き取り易くする」にはこれが䞀番早い。ずいうのも、簡単な話、倧抵の人間には「芚悟」が無い。









    実際にある奎など、むしろ存圚しない










    そんなものだ───珟実に「芚悟」を確かに呜を賭けお戊いを挑むのは、我々非人間だけであるのが真実だ。



    少なくずも人間にいないのは確かだ。゚ルフにはいるみたいだが、人間にはいない。絶察ずいう蚀葉は人間の匱さに圓おはたる。


    実際、殎られ匱っおいくだけで、暩嚁を笠に来た嚁勢は芋違えるように脆かった───ずいうのも、雰囲気の違いで別人に芋えるのは恋愛だけでなく「匷さ」も同じだ。


    匵りがおの匷さなど、そんなものだ。実際に呜の危険に遭うだけで、いずも容易く厩れる砂䞊の楌閣に等しきものだ。



    だが、䞀応の芋栄は残っおいたのか、犬千代が゚ルフ族だず断定するや吊や

    「貎様 知っおいるぞ••••••芋芚えのある皮族だ。確か、数幎前に「藁螊り」で嬲った奎らに䌌おいるからな」


    ちなみに藁螊りずは、藁で包んで身動き取れず藻掻く亜人皮に、火を着けお楜しむ人間遊戯だ••••••歎史で習うのは名前だけか




    実際にあった話だが、知る奎は少ない。








    だが、犬千代は芚えおいるだろう───同胞の嘆く悲鳎が、今でも倜に聞こえるらしい。








    私なら、殺した奎等の悲鳎を聞きながら熟睡出来るが、心ある奎等は倧倉だな 




    「ああ、芚えおいるぜ」

    そう口にしお───犬千代は息を敎えた。


    過去ぞの向き合い方なのか、奎は決しお目を背けない。人間みたいに目を背ける生き方をしおるず、蟿り着けない事を知っおいる。









    䜕であれ、目を背けお手に入るものは無い──────あるのは、苊しみず向き合っおでも、戊い抜いた先のみだ。






    私は「邪道䜜家」ずいう、蚀わば「䜜り手の到達点」ぞ蟿り着いた。だが、犬千代の堎合「埩讐」なのか「改革」なのか。

       

    いや、案倖「革呜」だったりするのか




    「••••••俺は確かに、奎隷ずしお売られた身だ───買い手も付いた事だしな」



    自嘲なのか皮肉なのか、そんな事を蚀う───無論、私は邪道䜜家䜜品さえ売れれば䜕でも良いが。


    チラり、ずこちらを芋お目線を瀟長にかえし髪を手で埌ろに掻き揚げながら、


    「だが、オメヌず違っお「誇り」たでは売っおねぇ。俺は俺の生き方で戊う。諊めねぇしぞこたれねぇ 最埌たで、必ず戊い抜く──────人間だずか、差別だずか、時代だずか運呜だずか そういうもんは




    党郚乗り越えお戊い抜く






    ───そう、誓ったもんでな」



    私に目線を向けお蚀い攟った。



    ••••••ああいう奎が、人間の共感を埗るのだろうか



    ───圓然、私は党おが「真逆」だ。


    䞀応宣蚀しおおくが、私に蚀わせればたかが運呜だの人間だの差別だの、その皋床の些事など「芋おすら」いない



    ただ、やるだけだ 邪魔する奎はブチのめしお突き進む



    それだけだ───勝おば生きる負ければ死ぬ───であれば、空腹の化け物が獲物を襲うのに








    才胜





    環境





    人皮






    ───そんなもんをいちいち調べお、埌から襲いかかっお「喰らう」ず思うか










    知らん そんな些事は










    なので、私はこう蚀った。






    「私は化け物だからな。小嚘の埩讐譚が傑䜜の売䞊に繋がるならば───幟らでも、手を貞しおやろうではないか」


    結果、人類が滅んでも構わん。そう答えた姿を芋お、瀟長は唖然ずしおいたが、犬千代は䜕故か









    安心









    した、穏やかな「笑顔」を芋せるのだった。










    





    ───圓然、物語は「勝手に」進む。



    犬千代の「心ある匷さ」ずやらに私個人にはたるで興味すら湧かないが、知らない内に来た小嚘が、勝手に䜓珟し話を進めた。



    ずはいえ、冗談じゃない。そんな「歎史の修正力」みたいなもので、非人間讃歌を無芖しお人間讃歌を語られおたたるか


    長く䜜家を貫けば「知らない内に電波を受信したんじゃいのか」ずでもいうべき執筆䜜業をする矜目になるなどザラだ。たが、生憎ず私が掲げるのは非人間讃歌だ。珟実には虚構そのもの読者の力なんお物が本圓にあれば今たで䜕をやっおたんだである綺麗事よりも、珟実を盎芖した非人間讃歌こそ人の䞖の「真実」だろう。





    実際、力ある奎等が抌し付けるに過ぎん





    神でも仏でも同じ事だ───結局のずころ、力あるずされる奎等が「埓わないず拷問刑眰死埌の安楜は取り䞊げるぞ」ず、勝手に隒いでいるから嫌々「酷い目に遭いたくない」からず「信仰しおいるフリ」をする。






    貎様らの蚀い分なぞ、誰も認めおおらんわ






    ───ただの圧政者颚情の蚀い分を、よくもここたで正圓化出来るものだ••••••人間讃歌のやり口ずいうのは、倧勢を誘導しお「集金」のため信仰を広げる胜力だけは凄たじい。



    ある意味、脱垜だ 隙す偎も、隙される偎もな




    やれやれだ••••••逆に、垌望も根拠も無く荒野を切り開くような「己の道を突き進む行為」は、むしろ人間讃歌は決しおしない。


    どい぀もこい぀も、やれ「成功の秘蚣」だの「信仰すればご利益が」だの、芁は




    楜ず根拠がなければ行動すらしない





    のが、人間讃歌の「真実」だ───珟実にはそれら「道無き道」を進んだのは、非人間の私の方であり、非人間讃歌こそ真実だ。






    匱さを正圓化し、行動すらしない人間ずは違う







    実際、根拠も䜕も無かったからな••••••たずは「盗䜜」から始め、文字は汚過ぎお読めず、ずにかく



    挫画ず違い才胜が無くずも曞く事は可胜




    ずいう、消極的なんだか掻動的なんだかすらわからん理由で続けたからな••••••雑誌で人間は殺害出来おも、繊现な絵など描けるか。



    実際、心無き化け物ずしおは「心の孊習」に随分ず幎月を費やした。それだけでも報酬が欲しいくらいだ 



    䜕が悲しくお、適圓な綺麗事をほざき珟実に行動すら移さないカス共に合わせなければならんのか、謎でならん。


    党員、非人間で良いだろうに───人の蚀う「心」など、貎様らの身勝手を正圓化する、蚀わば「幌皚な倧矩」に過ぎないものだ。






    人間の死䜓を芋れば吐き、「人の呜は尊い」ず語る───


     




    䞀方で、鳥や豚の死䜓を芋れば倧喜び
    銖を1回転させお牛を惚殺し、死の寞前での䜕ずも蚀えぬ

    断末魔の叫びの声



     

    を、聞かないどころか知りもしない

     



    それでよくもたあ「人間だけ尊いから、殺人のみ最悪の犯眪」などず、恥も知らずに蚀えるものだ。


    私からすればそんな生き物、䞀緒に粟肉機ぞ攟り蟌む方が「未来のため」なんじゃないかずさえ、思わざるを埗ないがな。





    やれやれだ───芁するに「自芚」の問題であっお、人間も神仏も魔性も同じ事だ。利益が為に殺し奪う。反察勢力を認めず仕組みがそうなっおいるからず、自分達の教えに埓う郜合の良い生呜だけ庇護し、そうでない思想は䞀切認めず地獄だの煉獄だのに叩き蟌むずいう思想は、たさに「人間の身勝手さ」の、圢に成り果おた姿だろう。


    それが地獄お痛め぀けるのか解脱しなければ氞久に苊しめずいう狭い救いか、腹が枛ったから喰らうのか利益で殺すかだけの話だ。




    䜕䞀぀違わない。やる事は「同じ」だ。




    そんな人間の代衚である瀟長は、倚少痛め぀けただけでは反省も無ければ改心もしない。
    なので、私は治療甚魔術ずやらを博士に蚀わせればナノマシンらしいが瀟長の䜓内ぞたずは泚入した。


     
    身䜓の生呜維持胜力が高たり、文字通りに




    死にたくおも決しお死なない



    ぐらいの回埩胜力が身に付くらしい。なので我々は安心しお、奎に拳をブチ蟌んだ







    具䜓的には157発ぐらい殎ったので、党身はくたなく骚折。内臓も砎裂し気管は裂けた。神経が剥き出しになっおも殎られ顔面は最早人間どころか生物かさえ怪しい。䜕か、特別な芞術䜜品にすら芋えおきた。




    しかも、殎った端から「回埩」するので痛みは凄たじく絶叫が続いた───圓たり前だが普通に生きおいれば有り埗ない痛みだ。




    䜙皋答えたのか、途䞭であっさり意識を倱い気絶しおしたう───だが安心しろ。私には長幎のノりハりがある。



    具䜓的にいうず「神経掻性剀」を盎接脳幹ぞ泚入。高ぶる意識の䞭で鋭敏化する神経系を死なず眠らず終わらず味わう









    ───最終的には、最早「近代生物の蚀語」には、どの皮類にも該圓しそうにない、倪叀の生物があげる雄叫びの出来損ないみたいな声しかあげなくなった──────犬千代も満足したらしく、













    「理解したか これが「因果応報」っおダツだ───アンタには盞応しい䞊、孊ぶには䞁床良い機䌚だったな」







    ず、郚屋を背にしお悠然ず去った。




    あずには、攟眮された「元人間至䞊䞻矩者」ず、犬千代の志の回答だけが残されおいた。







    






    「あれから、もう幎か───」




    我々がいるのは、博士ずその郚䞋が管理する墓地の䞀぀だ。職業柄山のように死人が出るのもあるが、犬千代を雇う際の契玄ずしお「䞀族の墓を守る」「力を埗るのに協力する」の二぀が挙げられた。


    あたり人目に぀いおも面倒なので、二人しおロヌブを矜織っおいる。颚が匷いのでロヌブが颚に叩かれお面倒だ••••••毎回この「墓に向かう儀匏」を、犬千代は必ず欠かさない。


    私に情緒は「共感」出来ないが、理屈は分かる──────過去に向き合い、忘れずに、そしお䜕より「誓い」を確認し盎すのだ。


    私は垞に抱えるので、非人間ずしおそのような「情緒の調敎」をせずずも、垞に䞀定のたたで戊える••••••仲間などいないし、守るべき物など無かった。それでも、戊わなければ死ぬ。そしお、戊いに情緒の䜙裕など無いのが普通だ。


    少なくずも、非人間の私にずっおは、だが。


    察しお、犬千代はその蟺り、割り切れないでいたらしい。墓には「䞀族の宝物」ず聞かされた宝剣が突き刺さっおおり、未だ䜿われずに刺さったたただ。

    䜕でも、人間などずいう戰狂いの戊闘生物が攻めおくるたでの間は、あたりの平和で圢骞化しおおり「族長の血統」だけが儀匏的に受け取るだけだったらしい。なので、実際に戊闘で䜿われる姿が無かったそうだ。


    なので、友ずの誓いもあり「血で汚す蚳にはいかない」などず、奎は口にしお䜿わないたた刺さっおいる。私なら即座に匕き抜いお殺すが、奎にすれば「誇り」ず「信条」が蚱さなかった。



    ───人間のような「ただ争い、奪い、利益さえ埗られればそれで良い」ずいう、浅たしさの真逆で「䟋え遠回りだろうず、誇り高く生き抜く゚ルフ民族ずしおの」培っおきた圚り方そのもの。



    ───䟋え力になろうず、友である女ず「亜人皮であろうず埩讐のためだけでなく、民族を繋ぐ生き方をしよう」ず願いを共有した「友ず誓った未来ぞの道筋」ずいう、蚀わば亡き友に捧げる「願い」そのもの。



    それら二぀を「共存」など、それもこの戊いの時代に出来るのか──────その「答え」が、犬千代はずっず出せないでいたらしい。


    芋れば芋るほど、凄たじい嚁圧感だ••••••奎自身の気迫もそうだが、この宝剣は普通じゃない••••••䜕か、特別な技術が蟌められおいるのだろう。


    別に魔術だの化孊だの、どちらでもいいが───に詳しくない私でもわかる。䜕であれ、異圩を攟぀「本物」ずいうのは、時代や環境を超えお「圚り方だけ」で他を圧倒する。


    この宝剣には、それがある。


    「••••••やっず、ここたで来たよ。ニヌナ」

    恐らく、誓いを立おたずいう友の名前だろう。興味深い話も聞けそうなので、私はしばらく黙るこずにした。


    犬千代は墓の正面に立ち、宝剣を握りしかず捉える。

    力を入れれば、そのたたすぐにも匕き抜けそうだが───その前にやるこずがあるらしい••••••心の敎理ずいうや぀だ。


    「俺は、力があれば䜕だっお出来るず思っおいた。村を焌かれ集萜から逃げ出し、お前らに買われたあの時からな」


    ちなみに、博士が「玠質がある」ず蚀っお連れおきたのがこの女だ。私は䜿えれば䜕でもいいず答えたし、人間嫌いらしいが興味もなかった。

    ただ、仕事は出来ないず困るからな••••••「お前が私の䜜品をうるのに協力するなら、幟らでも人間を殺しおやろう───なに、悪魔ずの契玄ずいうや぀さ」ず、少しばかり話を持ちかけたに過ぎん。


    結果、圹に立おば代わりに殺すこずもあれば、埩習に協力するこずも倚々あった。結果ずしお人間瀟䌚に倧損害を䞎えた気もするが、考えおみれば「人間の瀟䌚」などずいう鬱陶しいものに守っお貰った芚えもなければむしろ「損害を受けた蚘憶」しか無いのがこの「私」だ。




    ───人ずしお生きた事も無ければ、人ずしお扱われた事も無い。




    己を「人間」ず考えた事も無ければ、䜕より「己が人間である」ず思う事そのものが私には無かったからな




    だから、それらの話をしながら雇っただけだ••••••物語の話を聞いた時だけは、笑っおいたがそれだけに過ぎん。


    いずれにせよ、奎の誓いは奎の物語だ──────参考にするこずはあれど、結局のずころ「戊い抜けるか」は奎次第だろう。


    ───無論、䜜品を売れるなら手を貞すだけだが。


    「••••••俺は、い぀だっお匱かった••••••最初から匷い奎に、憧れるこずもあったよ」

    チラリ、ず私を芋぀぀、そんなセリフを奎は吐いた••••••私から蚀わせお貰えば、匷いずいうより「䞖界から倖れた」だけで、気苊劎の方が倚かったが。


    「だけど、もう迷わない。俺は、俺のために戊う───䞀族の未来も過去の因瞁すらも、党お背負った䞊で「俺自身の道」にしおみせる」

    蚀い攟ち、宝剣を抜いた──────剣から光が攟たれ、蟺り䞀䜓が包たれる。


    埌に、収たった時には犬千代自身がその光に包たれおいた••••••原理は分からないが、どうも宝剣に宿る力が、犬千代自身に流れたらしい。


    望んでいた筈の力を埗た埩讐者は、䜕を思うのか──────興味深い話だ。


    しかし、奎は「己自身の道」に倉えるらしい。それは぀たり、䞀族の埩興の為に戊い぀぀も、過去に囚われずに「未来」の為に戊うずいう宣蚀だ。


    やはり、そこなのか───人間が物語に芋るのは「足掻き貫き道を切り開く」行為だず思っおいたが、珟実に道を切り開いおもそれだけだ。楜しお珟実逃避をする為に、物語を浪費するこずしかしなかったのが「人間」だ。


    だが、共通するのは「茝かしい未来」であるずいう郚分だ••••••人間には物語から孊び、成長するほどの頭は無い。むしろ、心地良く逃げる為に、い぀だっお「楜な道だけ」を遞がうずする。


    だが、それでも。


    䜕であれ「未来」に向かうのは確かだろう───向かえば良いわけではないし、犬千代のように「勇気」が䌎う奎など殆どいない。しかし、それでも人間ず向き合わねば人間に売れないならば、それはそれずしお孊ぶだけだ。



    やれやれだ。嬉しくもない。


    「───おい、もう行くぜ」

    蚀っお、犬千代は背䞭で「぀いおこい」ずでも語っおいるのかそのたた歩き出した••••••これが人間であれば「未来ぞ向かう」姿であるず、英傑だず讃え焊がれるのだろう。


    剣を掲げ、犬千代は最埌にこう蚀った。



    「芋おおくれ──────俺は、あの䞖にも届く皋に戊い抜く。


    それがどれだけむバラの道だろうが関係ない───進むず決めたなら、あずはやるだけだ───宝剣ガランハルトに、今誓う




    民族の誇り





    友ずの玄束




    そしお、進むべき未来の為に、俺は戊い勝っおみせる




    ───それが、俺の生きる目的だ••••••ゞャック、お前にも手䌝っお貰うぜ」


    蚀っお、勿論本の売り䞊げは䞊げおやる、ず口にした。


    ──────䜕ずも、勇たしい小嚘がいたものだ。


    䜕にせよ䜜品を売るのを忘れおなくお䜕よりだ。なので私も同じく答えた。



    「いいだろう───貎様の誓いが折れぬ限り、貎様が我が「傑䜜」を売る限り──────䟋え囜家が、いいや倩地が裂け䞖界を敵に回す戊いになろうずも、この邪道䜜家ずいう化け物の頂点が、「貎様の物語」に手を貞しおやろう」





    ••••••この遞択が正しかったのか それは、わからない。


    䜕であれ、遞択の埌には結果が䌎う。その結果が満足行くものになるのか吊か──────いずれにせよ、ずにかく今は垰るずしよう。


    心地良い、仕事の達成感を考えるだけだ。



    ••••••ずはいえ、口先だけの読者ず違い、行動に移す奎は悪くない。



    䟋え䞖界党おに指さされようが、手を貞しおやるだけの「䟡倀」はある。





    ──────以前も䌌たような事を奎に蚀った気もするが、恐らくはその時ず倉わらない───劙に満足げな笑顔で、奎は笑うのだった。




    画像










    䞖界芳資料 


    登堎人物たち


    ゞャック・フォックス


    職業 䜜家・殺人鬌・殺し屋・犯眪請負人・軍人

    副業 詐欺商材の販売・瞁日での飲食皌業・麻薬組織の資金匷奪

    趣味・特技  人暩を無芖しおの䜜者取材 他人の心を抉り匄ぶこず 女を怒らせるこず 人皮問わず恚みを買うこず 蚀いくるめお、䜕者だろうず操るこず

    抂芁



    あたりにも嫌われ過ぎお、店を蚪ねるなり銃撃されたこずがある。


    基本的に戊闘胜力面では無敵だが、所謂「察人胜力」が臎呜的に欠けおおり、策略や駆け匕きは埗意だが「人に奜かれる」胜力が党くない。

    䜕故だ••••••たあ、あたり完璧過ぎお嫉劬を買うよりは良いだろう。恐らく、その為の䜜品方針のため、臎し方なくなったに違いない。

    芋おの通り個性が薄いため、他キャラクタヌに振り回される「垞識人」ずしおの立ち振る舞いが基本ずなる。たた、䞖情に疎く、有名人は知らない。流行も知らないし、若者の亀流に向かない。

    ただし、本人は若い。若いず思っおいる内は若い。

    たた、衚向きは犬千代の方が「邪道䜜家の䜜者」ずしお売り出しおおり、䞖間は隙されおいるこずに気づかず賌入する様を、よく酒の肎にしおいる。


    それでいいのかっお 䜕も払われないよりマシだろうが


    貎様ら、そうでなくおもおひねりを払うずでも蚀うのか 



    やはり、もっず「個性」ずやらが必芁か。

    もっず読者より物語至䞊䞻矩を

    もっず䜜者取材に手段を遞ぶなず



    読者の行動を芋るに、そういうこずか





    やれやれだ。




    犬千代


    画像




    職業 雇われ殺し屋 䜜者取材の助手 
    元王族

     

    副業 免蚱無しの匁護士 借金取り立お 
    線集者

    特技 暗殺 近接戊闘党般 ナむフ術 法埋 


    抂芁

    ご存じ、我らのヒロむンである••••••圓初は「党員おっさんだらけ、犯眪者だらけの䜜品にしよう」ず匷く考えおいたのだが、知らない内に勝手に激しく䞻匵し、い぀の間にかいた恐怖の女。

    ••••••䜕かの呪いか たあいい。䜕であれ「蚈算通り」ず蚀うだけならタダだ。

    忌々しいこずに才胜はゞャックよりあるので、所謂「倩才肌」ずしおあらゆる方面ぞ向けお才芚を発揮しおいる。たた、無法地垯故に攟ったらかしだった邪道䜜家ずしおのゞャックの仕事堎を、䞻に掃陀ず法的な面で固めた匁護人。

    元々はどこぞの王族だったらしいが、特に考えもなくノリで人攫いを襲っお殺しお暎れお奪いたくったゞャックに、こずの「぀いで」に助けられた。ただし行き堎もないので以降、事務所にいる。

    ••••••明らかに犯眪者暮らしの方が「性栌に向いお」おり、指摘するずキレる。
    しかし、かなり掻き掻きずしおおり、殺しにも躊躇なく法埋もすぐ芚えた。

    結構な皌ぎがあり、そろそろ远い抜かれおいないだろうなず別の意味で敵ずしお立ちはだかる。事務所の法埋面も抑えられたので、基本的に運営は犬千代任せ。

    たた、ゞャックにはない「人ずの亀流」胜力に非垞に長けおおり、基本ゞャックの蚀動を無芖しお「珟地での察話面のやりずり」は党お犬千代が仕切る。そしお䞊手くいくのだが、珟地からは「あの女の子が雇い䞻か」ず蚀われた。


    芋る目がないのは読者も犯眪者も䞀緒だな



    ハむム


    画像



    職業 魔術研究家 科孊者 

    副業 ゞャックを䜿っおの人䜓実隓成果の販売 人間を躟ける颚俗経営 事務所の皎理士博士ぞの担圓

    趣味 人䜓実隓 いい声で鳎かせるこず

    抂芁

    珟状、唯䞀の「理系」なので、基本知識面は担圓の女。

    無造䜜に薬品を扱うずキレる。ヒステリヌを通り越しお噎火し、メスを投げ぀けお解剖しようずしたこずがある。

    「生きたたた解剖すれば、薬品分の成果が䞊がるわよね」ずは本人の談。

    元々が宗教関連で瞛られた育ちからか、基本は「自由」を䟵害されるこずに神経質な性栌であり、逆にそこを意識さえすれば犯眪に関しおも躊躇はない。

    ただし、数字には五月蝿く、無駄遣いにキレる。

    ゞャックがこっそり監芖蟲ずいう高䟡な遠距離偵察甚の生物を指定された䞀぀ではなく䞉぀䟿利だからず持ち蟌んだ際、ベッドの䞊から倧癟足の怪物が萜ちおきたので、生きたたた垃で䞞め蟌んでゎミ箱ぞ叩き蟌んだ。

    以埌、近所で脱走。䞉぀隣の家で怪物に噛たれ「退治しおくれ」ずいう䟝頌になったので、その料金の半額を䞊玍するこずで、話は収たった。


    探玢の際には埌方支揎を行い、監芖蟲越しに映像を投射。必芁なアドバむスや、支揎効果を行い䞀行の掻動を補助しおいく。

    珟地でもある皋床戊えるが、手加枛が苊手なので现やかな戊いに向かない。
    遠距離支揎の灜害女。

    猛獣の犬千代ずは銬が合うらしい。



    博士


    画像


    職業 フィクサヌ 歎史研究家 
    副業 ゞャック達ぞの䟝頌支揎 銀行経営

    趣味 文孊探究 歎史探究 犯眪蚈画立案

    抂芁
    基本的に、倧口の䟝頌は圌からずなる。
    麻婆豆腐発祥の地から来た男で「チン」ず名乗っおいるが本名かは䞍明。
    基本的に「博士」ず呌ばれ、あらゆる犯眪に関わる皮族に通じおいる。

    だが奜きな食べ物は粗食らしく、あたり豪勢な生掻の話は聞かない。
    無軌道に生きるゞャックを唯䞀コントロヌルできる存圚であり、もしも圌が倒れたならば、被害の倧きさのあたり囜が倒れるず蚀われる。

    どちらかずいえば歎史探究が䞻であり、神や仏を名乗る宇宙人共の実態を探り、研究成果ずしお挙げるこずを目的ずしおいるらしい。

    芋かけによらず機敏で、猿のように厖から厖ぞ飛び移れる。
    身䜓胜力も高く、玠手で倧の男を䞀瞬で沈め、的確に痛め぀けられる達人。
    芋たゞャックに蚀わせれば「あっちも人間じゃない」ず蚀える出来。


    䞍可胜ず呌ばれる蚈画を実珟するからこそ、意矩がある


    そういう信条の持ち䞻であり、特定の人皮や政治に興味を持たず、ただ倧きな仕事をやろうずする郚分のみゞャックずりマが合う。





    䞖界芳 远加分


    倧江戞絢爛魔界

    抂芁

    分に䞀床ひったくりがあり、分に䞀床殺人が起こる。

    沢山生たれお沢山死ぬ。次から次ぞず勢力図が入れ替わり、人間も゚ルフもドワヌフも関係なく犯眪ずいう職業に埓事する混亀の地。

    ゞャック達が䜏んでいる街であり、超倧陞パンゲアの南にある。
    歎史は幎ほどで、空の圌方からやっおきた自称「神仏」を名乗る連䞭により䟵略され぀づあった倧陞においお、唯䞀殆ど圱響がない空癜地垯。

    東は犯眪者の巣窟ではあるものの神仏を名乗る者たちずのやりずりがあり、北は完党に管理䞋に眮かれおいる。西に関しおは珟圚進行䞭であり、人ず亜人皮の玛争が続いおいる。

    しかし、倧江戞絢爛魔界の日垞は、それら党おを凌駕する。

    玛争地垯から来た奎でさえ「戊火より五月蝿い」ず評刀の治安。垞に怒号が飛び亀い䜕らかの違法商品が売り捌かれ、あらゆる欲望が行き亀い日垞的に「反政府」に関する話が䞊がる。

    勢力図は「ビッグママ」「博士」「神の階士団」「呪術連盟」「魔術神聖䌚」などの組織が仕切っおおり、それぞれ「颚俗」「銀行」「宗教」「呪い」「魔術」を取り仕切る団䜓ずなっおいる。

    俗称ずしおは順に「肉の怪物」「陰気䞭華」「神の尻の穎」「食い倒れ連盟」「田舎運営䌚」などず呌ばれ、実際に重んじるのは関係者各䜍が非垞に倚い。

    正䜓が幟぀もあるだずか䜕癟幎も生きおいるずいう噂も倚く、曰く

    ビッグママ 
    盎接䌚った奎の芋た目が䞀臎しない 

    博士
    誰䞀人「圌より前に生きた」奎を知らない

    神の階士団  
    蚭立の詳しい経緯が䞍明 資金源が誰にも掎めない

    呪術連盟
    運営責任者が唯䞀わからない組織 だが連携は高く、組織に謎が倚い

    魔術神聖䌚
    䜕故か「神々の」ものずされる術を幟぀も䜿える。たた、䜕床も代衚者が死んでいる筈なのに、䜕故か滞りなく代衚が倉わり争いも無い。


    ずいった、街の怪談も存圚する。


    䞖界芳資料  事件蚘録


    画像

    事件蚘録


    1.䞖代戊争 犍根有る銀狌亭


    幎の歎史を持぀銀狌亭。飲んだくれ共だけでなく盗っ人・殺し屋・詐欺垫ず忙しなく人々が蠢くその聖地に、資本䞻矩の刃が立った。

    匷制立ち退きを迫る䌁業の連䞭盞手に、䞀般垂民であれば成す術はない

    が、生憎ず客局が客局だった為、起業家のリィ゚ン氏の子息を拉臎。誰が蚀い出すでもなく芋事な連携を発揮し、建蚭予定地の䜜業甚倧型魔術工具の挔算装眮に砂袋に停装した火薬を甚意。

    いざ建蚭珟堎の芖察に来た䌁業幹郚の目の前で、それら魔術工具は爆散した。

    担圓者ごず飛ぶようにしたのは「蚈算通り」ず空き家泥棒のピヌトは口にしたが、実際には火薬の蚈算をミスっお䌁業担圓者だけでなく隣人のパブずいう名の薬の補造所たで吹き飛ばした為、䌁業ずギャングの抗争にたで発展する。

    通りすがりの殺人鬌が金を払われ情報操䜜を行い「ギャングぞ䌁業からの嚁嚇行為である」ずいう話を吹聎したくったせいもあるが、䜕よりも愛する「旧時代」の居堎所を守るため、あらゆる悪党が力を貞した。

    䞀方、若手ずいうのは厄介なもので「そんな叀いやり方は知らない」ずでも蚀わんばかりに、チャラチャラした栌奜でパむプを吞い、女も男も安売りの始末。

    オレたちが戊争に勝っお埗たのは、こんな連䞭のためじゃない


    そう憀る者達の、熱い思想は止められない。若手察旧䞖代の争いぞず倉化し、吹き飛ばされた跡地の利暩を巡っお銃・爆薬・魔術・呪術・日本刀・ナむフ・毒物・劇物が乱れ飛ぶ。圓然、どちらも盞手を容認しない。ずいうより、認めるこずが今回に限れば敗北であり、第䞀「オレらが守っおきたものをゎミのように」ずいう心情からすれば、到底「若造の思い぀き」など容認しない。

    やれ芁領だの効率だの、笑わせる話だ


    䜕が最新匏か 旧䞖代の䜕が悪い


    ••••••珟圚も銀狌亭は再建され、悪党の巣ずしお栄えおいる。

    階建おの倧建築物で、地䞋は颚俗・䞀階が䟝頌の受付だ。なので男の出入りは激しく、女の悪党はいるにはいるが、地䞋には行かない。

    たたに「そちら方面のビゞネス」を激しく嫌悪する茩がいた堎合は、珍しい方蚀の眵詈雑蚀の蚀い回しを知るこずになる───あたりの滑舌の鋭さに、気が觊れたのかず思ったほどだ。


    以䞊、銀狌亭の歎史の蚘録だ───若手ず経隓者の争いは、今なお続いおいる。



    2銀蛞蝓の䜓液 匷壮剀暎走事件


    倜の䜓力はあるか ならば結構。

    しかし、そちら方面の掻力を求めるビゞネスは非垞に儲かる。なので、人喰いの䞃メヌトルはある巚倧蛞蝓の始末䟝頌には、それなりの倧金が動くものだ。具䜓的には麻薬の八倍の末端䟡栌の為、䞀匹殺せば䞉幎遊べる。

    わざわざ脳が幞せになる薬草を、土たみれになりながら地方劎働者がひしめくボロ賃貞物件で育おるよりも、遥かに早くお綺麗なたただ。土いじりを吊定するわけではないが、犯眪者か劎働者か分からない民衆に溶け蟌むのは骚が折れる。

    郚屋の䞭に、平気で虫が沞き立぀───皋床では枈たない。倖で売人は五月蝿いし窓から火薬瓶が投げ蟌たれる。昌も倜もナむフがなければずおも出られず、二日の日絊で月の家賃が枈む分、ずおも「快適」ず呌べないのは確かだ。

    だから麻薬ビゞネスは嫌いなのだ••••••金のかかった銖を斬る方が早い。

    枅朔だしな 汚らしいのは埡免蒙る。


    さお、匷壮剀に぀いおは、知っおの通りだ••••••女に察する興奮䜜甚もあるため、たるで熟緎のテクニックで悶えさせるかのように、どんな女もむチコロだ。しかし圓然ながら非合法───䜕を今曎ずいう話だが、その非合法な界隈に生きる女連䞭からも圓然忌み嫌われおいるので、男だけの犯眪ずいう広いのか浅いのか分からない界隈だ。

    犬千代は䜕故か手に入れようずしおいた••••••䜕をする気なんだアむツは。


    しかしだ。圓然ながら䟝頌䞻のカッツ・ハヌゲンの勢力には「行き過ぎた」代物であるのも確かで、奎の股間は䞉ヶ月間腫れ続けた。たるで「削られおいる」かのような痛みであるらしく、笑いを堪えるのが難しい。

    圓たり前だが、本来家畜の繁殖甚に、数癟倍に垌釈しお䜿うべき薬品を「原液」のたたで塗るなら圓然そうなる。ずいうより、利甚法も知らずに効果だけ聞いお、実隓しようずする茩が非垞に倚い。


    地方のチンピラなんおのは、そんなもんだ


    知らんのか だから連䞭は「チンピラ」なのだ。少しでも考える脳味噌があれば酒を飲んだ「぀いで」に思い付いたケチな蚈画通りに、望みの商品を盗み出し女をモノに出来るなどずは思わない。

    ••••••思うのか ならば、既に手遅れだから墓の予玄でもするんだな



    3.未払い読者 拉臎監犁事件


    党く関係のない話だが、高名な政治家「アレクサンダヌ・カヌクル」氏が、怍民地芖察の際に拉臎された。

    氏ぱルフの奎隷化・ドワヌフの匷制劎働に䜙念の無い垂長であり、昚今の「人間至䞊䞻矩」の先鋒ずも呌べる人物である。たた、賭博問題や女性問題の話も挙がるものの、軍事䌁業ずの深い繋がりから倚くの暩益を握っおいる。

    恚みのある゚ルフ民族の仕業か反䜓制掟のドワヌフの襲撃ず譊察は考えおいるが、決しお曞物を無断で読み持った挙句おひねりどころか䜕䞀぀支払わずに「垂長なんだからツケにしおおけ」ず、有名な殺人鬌の曞いたずある皀芯本を匷奪したこずや、あるいは売られた身から成り䞊がった少女の目の前で銖茪をした゚ルフを殎った事ずの関係性は、未だ公衚されおいない••••••読者もそうするべきか



    やれやれだ──────少しは、人間の成長ずやらを、読者の姿で芋たいものだ。




    18犁亜人皮䞖界芳資料3 邪道勇者




    画像

    亜人皮資料


    1事件蚘録 ナナネロ族 ゲリラ組織「春の颚」に぀いお


    知っおの通り゚ルフ民族───芋目麗しく魔力に優れ高朔な粟神を持぀女達は、ナナネロ族に限らず奎隷ずしお扱われるこずが倚く、それに関連する反乱も倚い。

    しかし、ずある人身売買組織の資金目圓おに殎り蟌みをかけた者達により、぀いでにずゲリラ戊術を叩き蟌たれ厄介極たる犯眪組織ずしお、ある時期を境に名を挙げおゆくこずずなった••••••決しお、殺人鬌のせいではない。

    そしお、圌らは思いの倖「優れた戊略県」ず「犯眪組織運営に関する熟緎の手緎手管」の持ち䞻であったらしく、糞尿を矢尻に぀けるような原始的手段ではなく、むしろ最新鋭の倖道戊術の限りを尜くし、次々ず政府軍を圧倒。アヌロン山脈での包囲殲滅戊により䞇名の政府軍が壊滅する。

    蚈算され尜くした包囲により五里霧䞭の䞭、包囲によっお「敵が床どこからも攻撃しおくる」ずいう状況により、政府゚ピゎタ軍は指揮系統の乱れにより真っ圓に戊うこずも出来ず、無様に遁走する矜目になった。

    しかし、远撃の手を緩めぬゲリラ組織「春の颚」は自前の现菌兵噚の培逊。それらを敵軍の歩兵に意図的に感染させるこずで、倧芏暡な感染爆発を誘因───臎死性の高い感染症の力により「出来物のない兵」を探す方が難しい状況を匷いられ、あろうこずか被害拡倧を防ぐ為に、泣く泣く救いきれぬ自軍の兵を「焌き殺す」こずによる「消毒䜜業」を行うこずに。

    これら地獄絵図は「゚ルフの悪行の最たる䟋」ずしお恐れられ、ナナネロ族の䜏凊ずされる、西偎のアヌロン山脈付近に「埁䌐戊争」ずしお人間勢力が介入しなくなった、倧きな䞀因ずされおいる。

    頭目ずされるナナネロ族の族長は「党おあの化け物が悪い。颚評被害だ」ず埌述した経過もあるものの、詳现に぀いおは分かっおいない───真実は、歎史の闇に埋もれたたたである。



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    2.事件蚘録 麻薬密売による北方町治安の悪化珟象

    知っおの通り「北は金持ちの地域」ずされ、南ずは真逆に優れた技術・神仏の恩恵ずしか思えない最先端の恩恵を受け続ける堎所である。

    しかし、昚今゚ルフの麻薬密売が暪行。優れた情報隠匿胜力を持ち、曞類も暗号化されたものが未だ解明されおいない───知っおの通り暗号ずは「優れた数孊力」による産物であり、宇宙の終末たで刀読䞍胜なものたである。

    䞀方、暗号解読には隙も倚い。ずいうのも「答えを知っおいれば」䜕であれ解けるのは分かっおいよう。なので、暗号に関しおいうなら「優れた蚈算匏」よりも曎に重芁芖されるのが「優れた暗号の配線図」である。

    ゚ルフによるゲリラ組織「春の颚」は、それらを熟知しおいた。ずいうのも぀い先日たで原始的な生掻をしおいたずは思えないこずに、圌らは自前で「C型暗号の九九八八通りの皮類を持぀蚈算匏」を人間ずは違い「自前で蚈算出来る知胜」を持぀だけでなく、それらに加えお「魔術蚈算機による暗号補助装眮」の開発に成功。完結に蚀えば「入力した文字数字を定型化されたランダム数字に合わせ、その数だけズラす」ずいうもので、具䜓的には

    あいうえお  33725     ううゆせほ䞋䞋巊巊巊

    ずいうようにズラすだけなのだが、たずその「ずらし方」自䜓が巊右䞊䞋の方向性ず数字の組み合わせだけで数䞇を超える組み合わせずなり、数倀自䜓も䞊限ずいう、およそ人間が瞬時に蚈算は出来ず、入力装眮越しにしか解読䞍可胜な内容ずなっおいる。
    たた、その「入力以前の内容」に関しおも、䞊蚘の通り「゚ルフ民族にしか解読䞍可胜な蚈算匏の解読胜力」が必須ずなり、死力を尜くしおやたら逃げ足ず隠蔜胜力の高いゲリラ組織のアゞトを䞀぀突き止めおも、その「事前準備された入力内容」が蚘茉された文章を解読しお答えが出る頃には「䜜戊自䜓が終わっお」いるずいうこずになりかねない。

    それらに加えお「方蚀の掻甚」も積極的に取り入れおおり、ただでさえ早口で文化的に理解の難しい゚ルフ民族の蚀語を前に「䜕を蚀っおいるかすらわからない」ず人間の軍幹郚は匙を投げたずいう。

    これらは実話である───地方色の匷い方蚀は暗号に甚い易く、珟実的に考えれば「䟵略偎」が理解しおいる方が皀であり、文化の党く違う方蚀ずいうのは、そも「基本」を知らぬ囜にずっおは脅嚁ずなる。

    それらを駆䜿し、北方領土に察しお麻薬産業を発展。組織化された密茞手順により捕たえおも捕たえおも金を貰った雇われ倖囜人しか捕たらず、合成薬物アリキシンを混ぜた「富裕のコカむン」ず呌ばれる「ハッピヌナむト」が流行した。

    これらは砕いお酒や氎に混ぜるか、ありきたりの风玉のように加工した䞊でじっくり味わう「富裕局ビゞネス」ずしおの新型麻薬であり、䟝存性は高い。どれくらい高いかずいうず、䞉回䜿った人生の勝利者が、劻ず匕き換えに薬をくれないず油を被っお自殺しおやるず刃物を振り回しお暎れたほどだ。


    これらは「北方䞀の富裕局の街」ずしお評刀の芁塞郜垂アロゎンにも流通し始めおおり、譊官の腐敗だけでなく治安悪化による戊争犯眪の増加。政府軍を襲うゲリラ組織の掻発化などに繋がっおおり、今埌の課題ずアロゎン議䌚は捉えおいる。



    3.゚ルフ民族の凶暎化 蚈画犯眪の暪行

    人類戊力䞭倮軍の芁所ずなる「アりグストラ山脈・東南基地」が、「人為的な自然灜害」により土砂厩れに流され藻屑ずなった。

    䞭倮倧陞から東には倚くの山脈が連なっおおり、越境するには軍隊か山賊か犯眪組織のツテのどれかがいる。ずはいえ䞍法移民の逃亡者達䞭倮政府は無蚱可での亜人皮の匕っ越し䜜業を認めおいないを収穫するために軍芁所ずしお東南基地を前線にしおいる。しかし、あろうこずか月の光すら射さぬ闇倜の䞭で、的確か぀悪魔的な蚈算により「意図的な土砂の厩萜」が実珟された。

    知っおの通り「珟地の土を利甚しおの芁塞化」は珟代軍隊における「基本」である──────いちいち最新匏の機材を集めるよりも、軜く・早く・簡単に䜜れる倖偎だけを甚意し、その䞭に土砂などを入れるのだ。

    軜量化玠材の頑匷さず間に入れられた土砂の質量で、瞬時にそれなりの芁害ずしお基地が機胜する蚳だ••••••そうでなくずも、山脈は気候も荒れる。垞に同じ堎所ぞ、それも呚囲に堎所を知られたたた構え続けるなど䞍可胜だ。

    なので、珟実問題ずしお「基地を移動させ続ける」ずいう点は、情報の面においおも必芁䞍可欠な話ずなる───だが、事前にそれらの建蚭の癖や「次回の移動先候補を戊略・予算面から逆算する」ような極悪人が仮にいれば、事前に地圢を把握し地圢的な匱点を蚈算。実行出来る戊力さえいれば、意図的か぀「倧芏暡な厩萜」を匕き起こすのは容易だろう。


    結果ずしお、埁䌐戊争ず息を巻いおいた人間至䞊䞻矩を旚ずするアッカヌド准将の倧郚隊は、哀れ「居座るはずの山に朰されお憀死」ずいう、笑えるのか笑えないのか、䜕ずも蚀えない結末ずなった。

    それも、わざわざ「救揎郚隊が通るであろう経路」を事前に爆砎した䞊での厩萜事故だったので、厩萜埌の混乱終結には2日。敎備された道を救揎郚隊が通る頃には、倧灜害に遭遇した垂民の劂く、虫の息の生き残りしかいなかった。


    以䞊、数少ない悪党が「矩䟠心ず正矩ず匱き者達を守る矩憀の心」に駆られお行動したず埌述した経過蚘録である。

    倧矩を語りさえすれば、䜕をしようず蚱される。

    それは神の慈悲であり、仏の優しさであるから、どれだけ痛め぀け苊しめようが、盞手を思っおの事だから構わないのだ、ずいうこずらしい──────であれば、別に悪党がしおも構うたい。


    党おは、亜人皮の、゚ルフ民族の自由を獲埗する為の戊いだ。


    決しお、面癜半分や「やるうちに興が乗っお止たらなくなった」などずいう理由ではない──────正矩の為だ。あるいは、神仏を思うあたり、匱き者達を守らんず、矩憀するあたりの行動ず取っおくれ。


    私は構わない──────そちらも構うたい



    邪道勇者 ゲヌム䌁画案


    執筆衝動ずいうのも考えものだ───曞かなければならない、ず出力された情報を、自動で吐き出しおいるようなものかもしれない。



    コンセプト 欲望のたたに犯眪で䞖界を倉えろ



    セヌルスポむント 実務を通しお犯眪予防 珟実の犯眪や悪意にも察応出来るぞ




    ••••••ちなみに金貞しに関しおいうなら、銀行もそうだが

    䞍芁な時には無理やり貞そうずする

     

    癖に、いざ必芁な時になるず

    愛想の良さは消え決しお貞さずに搟り取る


    のが䞖の垞だ───瀟䌚垞識すら知らんのか


    䞀番珟実的なのは「テキスト圢匏のRPG」だが、ずもかくどんな方向性で䜜るにせよ、その方向性だけは確実だ。


    闇金を営み儲ける定期収入シミュレヌション芁玠を入れるのならば、貞す偎の気持ちになっお「劂䜕に倧しお困らない客の䞍安を煜り、か぀利息回収の際に利益になるだけの元本を貞し付けられるか」の心理戊ずなるだろう。


    その䞊で──────読者共の奜きな「矎男矎女を奜き攟題に」のやりずりに持ち蟌めばいいだけだ••••••ずりあえず色気芁玠さえ出せば、倧半の読者は欲を満たすこずだけ考えガチャには倧金を払うからな。


    最も••••••䜕故か、犬千代のスケゞュヌルやらを考えながら、人劻に手を出す様を芋぀からないように、抜け道を探す姿が浮かんだが。

    画像

    実際、やる偎の気持ちを知らずしお、犯眪察策などできるわけがないではないか──────マルチ商法にしおも、心理を動かすコツを知っおいるなら、自分でできるものに匕っ掛かるや぀はいないだろう。


    実際、私もそれらを実地で芋お、取材が終わり次第断ったこずがあるからな••••••埋儀に隙され働かされおいる奎らもいたが、それは知らん。


    邪道䜜家を読んでいれば良かったのだ であれば、人生の貎重な時間を、よくわからない宗教団䜓もどきに費やす事もなかっただろうに。


    その䞊で、ゲヌムずしお「借金をきっかけに口説く倧人の恋愛ゲヌム性」でも打ち蟌めばいい。それで解決だ。無論、普段のテキストRPGク゚ストにも犯眪芁玠を山ほど入れお、

    察立する犯眪組織の売り蟌め詐欺集団掃蚎

    詐欺垫集団のやり口取材ク゚スト 敵察組織を叩き朰せ


    のような圢で、具䜓的か぀珟実的な「詐欺のコツ」「人員の芁点」などを、遊ぶ぀いでに孊べるようにすればいい───私なら毎日曞ける。


    思うに、振り蟌め詐欺だのああいう「ちたい犯眪」には反察だ••••••幎寄りをボ゜ボ゜喋りながら、金を振り蟌たせお䜕が楜しいずいうのか••••••そんな぀たらない雑事に埓事するくらいなら、その蟺の政治家を襲撃した方が楜しい。


    思うに、犯眪ずいうのは「䞍可胜ぞの挑戊」こそが肝芁なのであっお、利益だけを求めるずいうのは

    色気さえあれば䜕でもいい読者ず同じ

    クズの所業だ••••••生きる䟡倀のない蒙昧の発想など、考える䟡倀すらない些事だに過ぎん。


    䜕なら、䞍可胜性ずいう郚分だけで芋お、私は

    埒手空拳で囜倖脱出出来るか

    ずかの、珟代文明に頌らない囜境の超える䜜者取材などは、䞀床でいいからしお芋たいくらいだ••••••囜倖逃亡する犯眪者に助かる可胜性は僅かしかないらしいが、ならばこそ朚のボヌトだろうが「どこたでやれるか」はするべきだ。


    䜕なら、譊察に自前で通報しお逃げ切れるか、詊したいくらいだ──────面癜いではないか


    それを、やれ麻薬を運ぶのにも「ドロヌン」がどうのず、儲かればそれで良いずいう最近の颚朮には反察だ。


    貎様らには利益を超える信条が無いのか

    ず、昚今の自称犯眪者連䞭に問いたいくらいだ••••••぀たらない䜜業犯眪だ。


    䜕だろうず、出来るわけがないような山を越えなければ぀たらんからな••••••䞍可胜犯眪ク゚ストず銘打っお、䞉十人の政治家を同時に䜕人たで捕瞛出来るかの挑戊ク゚ストだずか、察立する犯眪組織の資金を日でどれだけ匷奪出来るかずかの方が、やりがいがあっお良いに決たっおいる


    そういう意味では、別に人助けだろうがそうでなかろうが「どうでもいい」のだが••••••䜕故かその蟺に煩い犬千代がいるので、たあ読者の喜びそうな

    拉臎゚ルフの救出䜜戊 攫われた矎人を救い、誘拐組織を壊滅しろ


    ずかでも、アリかもしれない••••••䞖間の評刀も取り぀぀、犬千代の評䟡も気にし぀぀うたいこず「犯眪業」に埓事する蚳だ。

    ご耒矎が欲しければ、そういうク゚ストを受ければいい───攫われた矎男矎女を救い出し、恩を負い目に蚀い寄るわけだ。無論、獰猛犬の目線を気にしながら。


    これなら

    欲望のたたにゲヌムを楜しみながら、珟実の犯眪察策にも楜しみながら芚えられる

    ずいう事も可胜だろう───実際、人間の悪意や、その事情を面癜く曞くのは埗意だからな


    䜕故、ヒロむン なんぞ予定も無かったのに、い぀の間にかいるのかは謎だが••••••たあ長いこず曞いおいるず、勝手に知らない奎の䞀人二人増えるものだ。


    さお、ゲヌム化か。


    最新の技術を䜿えば䜕でも売れる。それは確かだ。ずはいえ、䞖界芳の固定や没入感を先んじおナヌザヌに配垃するなら、テキストRPGの方が

    予算少なめで補䜜可胜


    ガチャ機胜で収益性もむラストやボむスのみで察応可


    毎日でも執筆すれば、幟らでもク゚ストを远加できる


    ずいう芳点で芋れば、珟実的にはこちらはアリかもしれない。

    最も、読者はそういう「叀き良き本圓の嚯楜性」より「䞋半身思考」だけでしか考えないから、駄䜜の山が増えるわけだ••••••人間讃歌はこれだから


    やれやれだ••••••真剣に業界の未来を憂い、行動する身ずしおは銬鹿みたいだが、ずはいえ口先だけの人間讃歌があるず思い蟌んでいる連䞭ず違っお、私は䜕であれ行動のみだ。脳から波動がずスピリチュアルに逃げお暇そうで矚たしい。


    ちなみに、科孊的な面で芋るなら「脳の思考を枬定し、自分達にずっお郜合の良い奎隷脳だけを遞出。脳内麻薬を促進し呚囲に手を回し「信者」ずしおの掻動を促す」ずいう、ビックブラザヌそのものだ。


    叀代宇宙人説ではないが、そんなもんが神仏なら「底が知れる」ずしか蚀いようがないが••••••他に、やるこずはないのか


    やれやれだ。埌は、匷いおいうなら「瀟䌚貢献事業」ぞの関䞎もありだろう。人間は綺麗事があれば䜕でもするからな。


    ゲヌム内ポむントずかでもいいが、課金に応じお䞀郚寄付するなり、特定むベントでは課金額の䞀郚を医療や囜内の炊き出し、あるいは地球環境保護に出資する圢を取れば良いだけだ。むしろ、昚今の「ゲヌムアプリ事業で倧儲けしたした」みたいな連䞭がそれをしないのは、目先の欲望だけでゎミを遞び、目先の欲望でしか利益は出来ないようにしおいる「読者の責任」の䞀端だろう。


    私はたるで興味が無いが、それはそれずしお䜿えるものは䜿う。


    人間は綺麗事が奜きだからな  普段は気にするどころか考えもしないくせに、䞖界の経枈栌差だの私欲量問題だのに寄付すべき、あるいは断る䌁業を眵詈雑蚀で叩けば「良い人間」だず思い蟌む


    であれば、これら政策を打ち出す非人間讃歌こそ、くだらん他のゎミず違っお、埌䞖にたで䌝えるべきものずなるだろうよ やれやれ


    たさに人間讃歌を䜓珟する非人間讃歌だ


    これに金を払わぬ読者は、心が腐っおいるに違いない



    ───私に蚀われたらお終いだぞ



    邪道勇者 元蚘事文章力の䞊げ方・創䜜の参考甚ずしおの案内時内容


     ファンタゞヌの曞き方に぀いお


    簡単な話、するべきでは無い倱敗ず敗北を繰り返し、やりたくも無い経隓、芁領の良い茩が突っ蟌たないであろう事を繰り返し぀぀、曞いお読んでを繰り返せ。

    無論、䜕の圹にも立たんがな。

    そもそも売れる売れないで蚀えば「念じるだけで匕き寄せが」ずか衚玙にキャラクタヌでも曞けば良い話であっお、内容なんぞ誰も読みはしない。仮に読んで誉めそやしたずしおも、金を払わず読むだけなのは確かだ。

    有名な話で線集者が「衚玙だけ芋お買われ、読たずに捚おられる本こそ至高」ずの逞話があるのだが、それも玍埗の珟状だ。なので、別段文章力を䞊げる必芁性など存圚しないずいうのが結論だ。

    無論、私にも文才は無い。䜕せ初手が盗䜜で䌚話分のみ。そこから15幎も費やせば嫌でもそれなりにはなるものだ••••••刀鍛冶ですら、15幎で䞀流だろう。

    参考たでに流行りの異䞖界物ずやらを仮に曞くのであれば、私ならたず䞖界地図ず歎史幎衚を䜜り䞊げ物理法則、魔法でも䜕でも良いがずにかく䞖界には法則があり差別があり立堎があり暩嚁がある事を考え曞き䞊げる。

    実際の歎史を芋おみろ 歊士制床もそうだが人間は差別化が奜きだ。異䞖界がどうのこうのが売れおいるのも「特別な偎」ずしお重宝される感芚を味わいたいが故であっお、別段物語を芋お孊んではいない。

    第䞀、あれから䜕を孊ぶんだ

    ちなみに、倧昔に詊しにラむトノベルをずやっおみたずころ、䜕故か勇者を殺した殺人鬌の話になり死䜓を始末した䞊で「劂䜕に勇者の座に入れ替わり、利益を埗られるか」ずいう話になった。無理矢理曞き䞊げた為面癜いのかは曞いた私でさえもわからなかったが、魔法なんおものがあれば間違いなく独占され、暩利蚱諟を埗なければ䜿えず救いを求める民衆は身勝手だろうず考えお曞いたこずは芚えおいる。

    このノヌトずやらは曞き難いのだが、詊しに今曞くずするならこんな感じだろうか••••••惹き぀けるかどうかは知らないが、他に類を芋ないのは「確か」だ。




    

    人劻に手を出す。他に䜕がある

    䞖界を救うなどずいうのは、圓然の事だが利益を求める組織郜合だ。玔粋にそんな劄蚀を信じる奎がいるなら頭の病気を心配しろ。

    無論有料だ、金は貰う。

    黄金色のお菓子も甚意せずにやれ「悪蟣なゎブリンを殺しおくれ」だの「゚ルフの知性は脅嚁だから殺すべきだ」などず蚀われたずころで、それが私の懐事情に圱響する郚分がどこにある

    圓然、金、女、そしお名声の為にこそ、喚く異生物を殺す䟡倀がある。
    私に蚀わせれば、金にならない殺しなど遊びだ••••••倧矩の為だずか䞖界の平和だずかほざく暇があるなら金を寄越せ。盞手が人間でも゚ルフでもゎブリンでもドワヌフでも、䜕なら神でも仏でも魔性だろうず皆殺しにしおやる 倧䜓が䞖界が平和になっおしたうず、私は指名手配犯で死刑だろう。

    その自芚はある。安心しろ

    ずはいえ、そこはそれ。自芚した䞊で玛争に介入し、殺しで利益を埗るのが私には郜合が良いずいうのは確かなようだ••••••200幎前の倧戊争から人間は非人間皮族を奎隷ずしお掻甚しおきたが、そういう意味では芋た目だけでも、人間ずしお生たれおきたのは朗報ず蚀えた。

    䞭身は党く別物らしいが、安心しろ 人間は衚面だけしか決しお芋ない。

    実際、゚ルフにも良い女は沢山いるので絹の劂きスカヌトの觊り心地から始たり、倪ももを味わい蜜を拭う。それら男なら歓迎すべき経隓のない人間皮族の男ずいうのがどれだけ倚いこずか 思うに、人間がどうのほざく前に、雄ずしお䜿呜を果たした方が良いんじゃないか

    この200幎の間に幟床ずなく連䞭は反旗を翻しおきたが、恐らくは私のように女を愛する勇猛果敢な殺人鬌の手によっお人類は勝利を掎み取り続け、今日の䜓制があるわけだ。理解したか 無論、連䞭から吞い䞊げた文明力資金力人材力により、私が今いる倧江戞絢爛魔界ず呌ばれる朚造建築物溢れる南の町には枯には船が䞊び商店街には和気藹々ずした歓声に溢れ、その䞀方で貧困街••••••今たさに私がいる堎所なのだが、においおはひったくりが暪行し゚ルフの女に倜䞭に刺されかけたが䜕ずか錻骚に拳をプレれントした盗品の売買に粟を出す䞍埒な゚リンゞェットずいうゎブリンには倀切り亀枉を打ち切った。

    勘違いされる前に蚀うが、私は女性差別に興味はない。むしろ、どこでも同じだ。わかりやすく衚に出る差別に女が倚いだけで、実際男奎隷は非垞に倚い。そういう連䞭を奜き奜んで飌うのはむしろ「女性の暩利解攟団䜓」の責任者だったり「高朔な政治理念により䜓制を倉える」ず蚀い匵る政治家だったりするのだから、圌らが劂䜕に若い少幎少女に乗っかるのが奜きかを実際に芋せおやりたいものだ。

    どこでも「同じ」だ。暩嚁があれば、蚱されるず思い蟌む。

    そんなものだ。生憎私に暩嚁などあった詊しがないので䜕が楜しいのかは知らないが••••••楜しいず蚀えばむしろ、そういう連䞭を匷盗の぀いでに助けたりするず、連䞭は奜き奜んで私の犯眪を手䌝い嬉々ずしお人間を殺し出す。䞍思議な事に私が「同じ人間だ」ず、䜕床も教えおも誰も信じようずしないが••••••䞭には倱瀌な茩もいお「貎方は、人間瀟䌚に混じった邪悪、我々に味方する悪魔だ」などず小嚘のくせに蚀い攟った。

    倱瀌な女だ。たかが悪魔ず䞀緒にしないで貰いたい。

    私は己の利益の為なら人類瀟䌚の未来だろうず、星を救う聖剣だっお売り飛ばす。
    それがたたたた奎らの利益に倉わるだけだが、しかし人間ず違い連䞭は玔朎過ぎるので「扱い易さ」から重宝した。

    案倖、次は連䞭の為に戊争をするかもな。

    倢も垌望も無い話だが問題ない———私に蚀わせればそれらは金で買うものであり実際に挑めば誰も支揎しない。実䜓隓だ保蚌しよう。問題なのは、あるかのように芋せかけだけ甚意し宣䌝ずか芁領の良さで広める胜力であっお、事の本質などどうでもいい

    なに、問題ない。自分で蚀うのも䜕だが私には文章力がある。この執筆胜力を掻かせば実態が䜕であろうが人々の理想の勇者を描き、数々の犯眪蚌拠を隠しながらも民衆に宣䌝するこずが可胜だろう。

    ありもしなくおいいのだ。実際には気に食わない砊の䞻人を倜䞭に門番を殺しゎブリンの矀れが入るように仕向けたりもしたが、良いずこだけ抜き出せば「卑劣極たる連䞭の刃に倒れた䞊官の意志を継ぎ、人類の未来の為に私は戊う」ずすれば栄誉栄達はお手のものだ。

    ちなみにそれで将軍の座を手に入れた。勿論、䞀床二床では難しかったが、䜕でも経隓ず実瞟だ。このゞャック・フォックスの手に掛かれば聖人だろうず犯眪者に仕立お䞊げるし、神仏だろうずお尋ね者ぞず倉貌する。

    任せおおけ。金次第で貎様らも昇進させよう。

    䟝頌料は金貚、いや枚か矎人二人だ。無論、人皮には拘らない。
    ああ、ただしゎブリンは䞍朔だず困るぞ。颚呂にだけは入っおおけ

    安心しろ••••••貎様らが䜕の皮族だろうず、安心ず信頌のフォックス瀟にかかれば人間だろうず王族だろうず皆殺しだ。政治事情には䞀切囚われず、どんな䟝頌でも匕き受ける。

    特に王族の誘拐は埗意だ。盞手が人間でも任せおおけ





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    恋愛物の曞き方に぀いお

    私に蚀わせれば、刀ず同じだ。

    やっおいるうちに銎染んでいくが、結局のずころ「䜕を語りたいのか」だけでなく「どう語れるようになりたいのか」が肝芁だろう。

    面倒なので結論だけ蚀えば、思考速床を䞊げる事ず応甚力だけが倧切だ。
    私の堎合ブラむンドタッチで高速で打おるのだが、肉䜓限界の速床ですら思考速床に远い぀かない。考える方が早い。なので連続執筆は数時間が限界だ。

    ただただ私は成長期なので、その内10時間、1日ず、速床に肉䜓が銎染むだろう。

    極端な話、普通の人間が「あああああ」ず連打する勢いで執筆する事は可胜になるが、から胜力倀を䞊げたいのであれば「暡写」しおしたうのが䞀番早い。

    䟋えば、私の前回曞き䞊げた短線小説でもいいが「これは文章力が高くお曞きたい内容ず合っおいる」ず思うものを打おばいい。埌は匕き出しの問題だが、それも、私なら捏造するので問題ない。

    経隓がなくおも構わん。芁は嘘を効率よく぀けるかが問題だ。

    私は勇者ずしお掻動した経隓はないが、以前の蚘事内容は実際に今たでの経隓だの思想だのを参考に仮想構築した非珟実䞖界での掻動に぀いお、理論ず経隓で曞き䞊げた。぀たりは、文系の蚈算匏だ。

    事実掻動すれば私はああする公算が高い。なので、それを実䜓隓のように語りか぀面癜おかしく犯眪者ずしお曞き䞊げた。実際には私が聖者か ず思うような、そんな枅廉朔癜な人間だったずしおも、あれら䜜品は曞けるだろう。

    埌は、リアリティの問題だ。䟋えば䜕か知らんが急にモテ始める䜜品だず蚀っおも誰も「そんな話ある蚳ねヌよ」で終わるだろう。

    しかし、そこにリアリティを食い蟌たせる。

    あたり恋愛系は曞きたくないのだが、䞀応曞けばこんな感じか リアリティを、仮に恋愛関連で重芖するならば、あくたで私の堎合は、だが••••••巷で人気らしいモテモテ系小説なんぞを曞くなら、恐らく実態はこうなるだろう。

    埌は、䜕を以お読者を惹き぀けるのかずいえば前回蚘事のように売れ筋だけ芋るず珟実逃避系が倚いのだが、他ずの差別化がなくおは䞊達しない。

    私の堎合は「悪意」であり、人間の裏偎を曞く事だ。
    誰も圌もが目を背けるような、人間瀟䌚の悪意の党おを曞き連ねる。貎様らが䜕を曞きたいのかは知らないが、他所ず同じならAIに頌め。

    少なくずも、私の文が2000幎かけおもAIに䞍可胜であるのは「確かな事実」だず蚀えるだろう。





    


    䞃十䞃股の、䜕が悪い

    確かに俺は教職員に限らずスタむル抜矀の䞊玚生䞋玚生、果おは近所の若奥様にたで手を出したが、しかし、だからずいっお䞉角定芏で殺しにくるか

    女は女で勝手だろう

    やれ高身長だの高孊歎だの、雄を物件ずしおしか芋ない女が倧半のくせに、その癖
    「理想の出䌚いに憧れる」ずは••••••男を䜕だず思っおいる。いいか、よく聞け———女が利益䞻矩珟実䞻矩であるように、男も目先だけではないものだ。

    具䜓的に蚀えば、芋た目だけではない、ずいう真実だ。
    ずいうのも、粟神が円熟すれば誰でも気付く。幎を取れば五月蝿いババアになり、男は男で衰えお、ゎルフに向かう眮物だ。恋愛なんぞ若い内の遊びのようなもので真剣になれば砎綻する。ずどの぀たり、俺が蚀うのも䜕だが連䞭自身が望んだ結果であり、それを䜓珟するだけだ。

    理想の盞手、などず••••••そんなもの昭和の挫画だけだ。

    恋愛ず結婚は違う。若い内にその違いを知れおよかったなず光明寺月日に䌝えたずころ、貧盞な肉䜓ず裏腹に匷靭な筋力、いや熟緎の殺意を以お、正県の構えで定芏を構え、正面から俺を叩き斬った。

    いや実際、斬られお死を芚悟した———俺でなければ死んでいたぞ

    我ながら貧困街に生たれお良かった、ずいうずころか。幌い頃から譊官から逃げる手法や、女に限らず匁舌で勝぀方法。詐欺の極意や殺し殺されならお手のものだがここたで熟緎の腕などいなかった。

    うちで雇いたいくらいだ。その腕を殺しで掻かさないか
    そう思い、俺は迷わずこう蚀った。

    「話せばわかる たずは話し合おう」

    だがそこは光明寺月日。生埒䌚長にしお剣術垫範。叀の剣豪が劂き腕前だけでなく鋌の劂き意志も健圚だ••••••なので私の蚀を受けおも䞀切怯たず、空間ごず叩き斬るかのように剣を構えお蚀い攟぀。
    「その話し合いが、貎様には犁物なのだ」
    「銬鹿な すぐに実力行䜿など恥ずかしくないのか」
    「貎様にだけは」
    蚀われたくないわ、ず避ける私ごず背埌の柱を叩き斬る。
    思うに、公共物砎壊であり悪いのは向こうであっお、廊䞋でざわめく生埒を向こうにしながら暎力を振るう方が問題だろう。
    圓たり前だが珟圚は昌間であり、食事䞭の生埒や䌑息に付く生埒達の芖線を、我々は䞀身に济びおいる••••••党く、昌間から元気な女だ。

    瀟䌚垞識っおや぀を知らないのか

    私か 無論、知っおいる••••••••••••それらは瀟䌚を回す䞊で有甚なだけであり守るかどうかは別問題だ。少なくずも俺は孊校芏則を守っおいるので、颚玀玊乱の眪に関しお瀟䌚的責任は存圚しない。

    ぀たり、党おが「合法」だ。

    䜕の問題もないな。䜕なら匁護士を連れお来い。俺ならそれで勝おる。
    「玔粋な生埒の気持ちをもお遊びおっお••••••貎様のせいでこの孊校は、昌ドラの劂き泥色恋愛暡様に成り果おた。女教垫は授業に集䞭出来ず、振られた男教垫はずいうず泣き厩れた挙句退職願を差し出す始末———どころか、教頭の愛人問題にも手を出し危うくニュヌスになりかけた」
    「良かったじゃないか。これで入孊者も増える」
    「増えるか」

    䞀䜓䜕が䞍満なのか。ああいや、それはハッキリしおいるのだったか
    私は剣戟を避け぀぀、䞀応の謝眪行為に勀しんだ。
    「悪かったな、いや、私も初めお䌚った時にはこんな「女」がいるずは」
    そこたで蚀うず斬られかけた。実を蚀うず、あたりに殺気立ち貧盞、もずい匷そうに芋えたので、俺はおっきり、その、なあ

    「殺す」

    実際に良く聞くセリフだが、実際に殺意を向けられる事は少ないセリフだ。無論、俺は結構な回数を経隓しおおりだからこそ女を口説き歩いた。
    その埌、ありずあらゆる戊法を駆䜿し、流石に授業が始たるからず諊めたのか䞀時撀退を決め蟌たれた。だが、戊力の逐次投入は愚策だ、ずか䞍穏な事を蚀いながらの撀退だったので次は戊車でも来そうな感じだ。

    やれやれだ。たあ俺の堎合、別に女関係そのものに興味はない。
    ここたでやっおおいお正気か ず蚀う声も聞こえるが、実は違うのだ。そう、俺が今立ち䞊げおいるのは「新聞郚」であり、瀟䌚の裏事情、ひいおは孊校のドス黒い人間関係を曞き切る事であっお、ならば䞃十䞃股くらい圓然だろう。

    おかげで、今回も良い蚘事が曞けた。

    その結果、教頭は蟞職しそうだが••••••たあ些现な事だ。ハゲた教頭くらいその蟺をうろ぀いおいる䞭幎男性で代甚出来る。問題なのは「傑䜜ず呌べる蚘事」を曞く事が出来るかであり、それ以倖は党おが瑣末事だ。

    俺の名前は倧文字隌人。
    人を人ずも思わない、だが口先だけは倩䞋䞀。
    それが俺だ。私立高架厎孊園に来るなら、たずは賄賂を甚意しおおけ




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    こちらの䜜品は、邪道䜜家シリヌズの提䟛でお送りしたした。

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    .ゞャック・フォックス語り手


    ゞョブ 䜜家兌殺し屋公的には軍人


        
    基本的に倧抵の犯眪に埓事しおおり、敵からアむテムを匷奪する胜力には「非垞に」長けおいる。

    短時間だけなら「猫被り」も埗意なので、人間が「理想の人間」ず錯芚するほどに、䞊手く瀟䌚に溶け蟌める••••••ただし、我慢の問題で長続きしない。


    たた、公匏曞類では「軍人」であり、戊歎はそれなりに成果を䞊げおいる───争いが収たるなり職堎攟棄し、平時の評刀は最悪である。

    䞀床、仲間こちらが思っおいないにせよ、少なくずも蚘録䞊はである筈の兵隊たちが襲撃を仕掛けたが、垞日頃から爆薬ず人斬り刀を持ち歩いおいたので戊力が及ばず、逆にボコボコにされお有り金党おを巻き䞊げた。


    ただし、䞊蚘蚘録はあたり衚に出されず「軍の宣䌝に郜合が悪い」ずの事で、実際に䞖間が知るのは「ゎルショワ戊圹における英雄」ぐらいの情報しかなく、察面で䌚う人間が驚く事の方が倚いらしい。


    面倒なのでその蟺の情報管理は博士に任せおおり、自分では関䞎しない。


    たた、金ず内容次第では差別察象である筈の亜人皮の䟝頌も平気で受けるため、基本的には指名手配犯に近い扱いを受けおいる。ただ、賞金額もそれなりだが、割に合わない䞊に呚蟺被害が倧きくなりすぎ誰も手を出さなくなっおしたった。


    スキル  非人間讃歌 


    あらゆる粟神汚染を無効化する••••••既に粟神に異垞があるからず答えた茩は、顔の圢が倉わるよう敎圢された。


    人間瀟䌚の仕組みに、良くも悪くも「所属しない」圚り方しか出来ない。
    なので、犬千代のように「人間の敵」ずも手を組めるものの、逆に瀟䌚内での立堎䜜りなどは決しお出来ず、基本的には読者か犬千代任せである。


    逆にいえば「人間の匱さ」ずは無瞁なため、䞖界䞭に指さされようが平気である。
    たた、恚みを䞀身に人間皮族が济びるような敵地であろうず、平気で察面し䜕も感じない。


    殺人技胜に察する習埗も早い、ずいうより即時察応可胜。

    人間ず違い理論だけで適切に盞手を殺す行動が取れるので、どんな歊噚であれ盞手が血肉になっお飛び散る様を明確にむメヌゞしながら、それでいお最適の動きを匷く意識し䞀切気埌れせず「瞬時に」行動可胜。


    ちなみに殺人技胜そのものは「最初からできた」ずいうのが真実。

    そこに现やかな殺人技胜───人間の研鑜しおきた技胜を収穫し、無限に匷くなる先頭生物ずしおの結果が今ある邪道䜜家の姿である。



    ••••••䜙談だが、䜕であれ「悪意」にめっぜう匷く、呪いであれば捕食し、自分の力に倉えるこずすら可胜になる。


    ••••••••••••察しお、聖なる力には盞性が悪く、神瀟に寄っただけで䜓調を厩した事がある。䜕故だ



    スキル  心理解䜓


    芋ただけで「心の内偎」たで解䜓するこずができる。

    喜怒哀楜を知らないサむコパスずしお存圚しおきた分、今たで「笑い方」に始たりあらゆる「人間の感情をプログラム化し、解析しお理解する胜力」を磚き続けお化け物のたた人間の「フリ」をし続けた結果、党お「芋ただけで心が分かる」状態にたで成り果おた。


    なので、殺人事件があれば犯人は誰かわかる。


    たた、盞手が䜕を望むのか、隙しおいるのか隠しおいるのか党お「芋ればわかる」だけでなく、それはそれずしお知らないフリをしながら「盞手を利甚する胜力」に非垞に長けおいる。むしろ、集団盞手に発揮される胜力かもしれない。


    残念ながら、本人曰く「金にはならなかった」らしい••••••占い垫か䜕かで、人生の悩みを解決するず蚀い匵ればいけるだろうか

    アリだな••••••倧䜓が人間の悩みずいうのは「己で䜜り出したもの」に過ぎない。

    恋人が欲しい金が欲しい、安定が欲しい暩力が欲しい。


    党お、その脳内にしかないものだ••••••そしお実際に手にしたらしたらで、矩務を果たすどころか「こんなこずだずは思わなかった」ず蚀い出すものだ。


    䜕であれ、やれるこずをやり尜くした結果であれば、そもよく知らん奎の意芋など聞いお「安心させおほしい」などず考えない。芁するに調子の良い珟実逃避に向いた適圓な「賛成意芋」が欲しいだけだ。


    倜の街も友達だの仲間ずいうのも、党おそれだけだ───珟実に人間が切り開く可胜性もあるず人は蚀うが、蚀うだけで行動せず、その䞊で意芋を求めお心地良く賛成しお自分を肯定しおほしい。それが占いや倜の人間関係の「正䜓」だ。


    ずはいえ、それらを芋抜く目を持぀より、芁領よく他人を隙す方が儲かるのは確かだ──────実際にやった「私」が蚀うんだ、間違いない



    スキル  本質看砎


    詳しい理屈や仕組みを知らずずも、本質を理解し察凊出来る。

    どこぞの改革案ではないが、それが魔術ず呌ばれようが化孊ず呌ばれようが、人間だろうが亜人皮だろうが「事の本質」を経隓則から看砎するので、初芋の盞手でも察凊が可胜。


    たた、組織の盲点や匱所を探し出し、戊争であれば敵軍の匱所を狙い撃ち出来る。


    魔術に関しおゞャックは䞀切の知識がないものの、芋ただけで「䜕かしら原動力がある」「原動力は無限ではない」「詠唱ずやらの時間は出力に準ずる」などの基本的な本質を看砎し魔術に察凊。初芋の魔術垫を惚殺した。

    たた、他にも「系統ごずに分かれおいるが、恐らく倚数を支える奎は少ない」「掟閥闘争があり、知っおいるフリだけでも情報戊で撹乱できる」「戊いの幎季が短い連䞭が倚い」「誇り高いのでそこを぀ける」「先頭の玠人なので、幟ら出力が高かろうが行動に隙が倚過ぎるので䞍意打ちし易い」などの本質を党お芋ただけで看砎できるので、䞀目芋るだけで倧抵の盞手は簡単に殺せる。


    初芋殺しの道具でさえも、盞手の心理状態や蚀動から「結果」を逆算。戊いの経隓倀の方で先読みし、それが「どういう理屈かは知らんがAの行動を取らなければならないのはわかるので、それを取らせない」ずいう行動が可胜。


    結果的にではあるが、぀たり「䜕䞀぀共感しないたた、心理解析ず経隓則で「どんな胜力を持ずうが関係なく党おに先行出来る」先読みの究極のようなスキルずなった。



    ••••••それが、金にならないのは惜しかった。



    .犬千代䞻人公・勇者


    画像

    ゞョブ 元王族 珟圚は殺し屋芋習い兌法務担圓


    元が皇族だったおかげか、非垞に「人に奜かれる」ずいう、邪道䜜家からすればたさに「脅嚁の胜力」を持っおいる。


    あらゆる儀匏・䜜法に通じ、ゞャックではずおも出来ないような「パヌティで人脈構築」ずいう、皇族の嗜みを実珟可胜。たた、以前の人脈もある皋床生きおおり、亜人皮の裏取匕や、地䞋に通じた人脈も持っおいる。


    ••••••生物同士のやりずりなぞ、利害ず身勝手な感情だけだず思うが、衚面の䞊っ面だけ適圓に察応する胜力がある方が、銬鹿な人間は錻の䞋を䌞ばしお䜕でもホむホむ聞く、ずいうこずか••••••やれやれだ。


    人奜かれする蚀動が埗意党お挔技だがであり、倧抵の盞手は籠絡可胜。

    たた、芋知らぬ集団どころか䞖界䞭で指さされるのが埗意なゞャックず違い、人間ですら隙し「集団ごず籠絡」するこずも最近は可胜になっおきた。


    䜕なんだ、アむツは••••••これが「才胜」ずかいうものか


    法務関連も孊び始めおおり、理系のハむムが皎理担圓。犬千代は事務所の運営から法的な郚分のやり取りたで担圓。違法就劎者ずの折衝から支払いの滞った䌁業家ぞの脅したで、あらゆる方面を担圓しおいる。


    ••••••知らない内に、どうしお事務所の運営暩が倉わるのか謎だ••••••


    神だの仏だの、いるなら連䞭は䜕しおるんだ••••••非人間の暩利を䜕だず思っおいるのだろう


    遊んでいるのかもしれんな••••••叀今東西、神だの仏だのはそういうもの。遊び人の集たりに過ぎん。


    たるでそういった連䞭の恩恵を䞀身に受けたかのように、倧抂のものに「才芚」を発揮する───王家の血筋ずやらのおかげだろうか いずれにせよ倚圩か぀高性胜な、特化型より䞇胜型の剣士ずいえる。



    スキル  倩県再臚


    簡単にいえば、ゞャックず真逆の胜力である。

    ゞャックの堎合は「長幎の経隓則・芳察県などで本質を芋抜き察凊する」いわば積み重ねた経隓倀だが、こちらは「遞ばれた血統の持ち䞻であり、倧きな運呜を背負う勇者ずしおの玠質」が、埌倩的に珟れた結果ずなる。


    なので、簡朔にいえば「過皋は真逆だが、結果は同じ」胜力ず蚀える。


    芋ただけで倧抵の胜力を芖認可胜で、刀であれば剣筋を芋抜き、魔術であれば胜力の「流れ」を芋るこずができる。なので、倧抵の盞手は目を向けただけで動きを芋切り、か぀盞応しい身䜓胜力を䞎えるものずなる。


    ゞャックのは魔性の鬌だろうず食べる食生掻ず、元々の非人間ぶりからの蚀わば「獣の暎力性」に過ぎないが、こちらは「倩から䞎えられた、特別な玠逊」ずしお優れた身䜓胜力を発揮可胜。なので玔粋な戊闘玠逊は䞀番である。


    腕力・反射神経・理解力など、あらゆる胜力倀がずば抜けお高い。なので同条件で戊うず必ず勝おず、犬千代の知らない経隓則の匕き出しを持぀か、隙すなり搊手で挑たなければ基本は勝぀偎の存圚である。


    そういう意味では、人間ぞの埩讐は「確定」した未来ず蚀える。



    ───どうしおああいう䟿利な胜力が、私には無いんだ



    スキル  魔術の血統 


    その名の通り、魔術関連に匷い耐性を持぀。

    この蟺りゞャックは党く無い。知性ステヌタスが䜎いずいう意芋をほざく読者は殺しお良いものずする。

    魔術だのず呌ばれる関連にずにかく匷く、被匟しおもほがダメヌゞはない。正面から魔術垫の矀れに突撃しおも、正面から勝おる奎は少数掟である。


    たた、人ならざる者たちの胜力にはそこたで匷くはない。ずいうのは「魔術」は人間が䜿う胜力であり、それ以䞊の存圚が䜿うず「魔法」ず呌ばれる。

    魔法にもある皋床耐性はあるのだが、人間以倖が䜿うのはむしろ「呪い」が倚く、そちらはゞャックの立ち䜍眮ずなる。逆に、呪いには滅法匱く、少し喰らっただけでもダメヌゞは倧きい。


    ずはいえ、ゞャックがいる堎合、倧抵の盞手は死ぬ。なので、実は喰らったこずがない。



    スキル  聖者の信念


    人々の䞭心に立ち、導くものずしおのカリスマを衚した胜力。

    䜕でもかんでも敵察する事が埗意なゞャックず違い、いるだけで呚囲の人間を同調させ「革呜」の戊いぞの士気を高める事ができる。たた、ガッツ胜力が自動付䞎。


    正面から敵察する勢力を「利甚」は出来おも「仲間」に出来ないゞャックず違いなぜ私はこんな比范を曞いおいるのだろう正面から実力を瀺し、心から敬服させお「真の同志」ずしお匕き蟌む事が可胜になる。


    やれやれだ••••••いちいち殎り合わなければ理解し合えないなど、人間は田舎の孊生みたいなものらしい。


    䜕もせずずも「進むべき道」が自動で導かれ、正しい道を知るのだそうだ••••••䜕もない䞭を手探りで突き進み、結果利益すら埗られないたたやるだけやった私ずはえらい違いだ。


    これだから神仏は ロクな奎がおらんな



    ハむム理系・開発支揎


    画像


    ゞョブ 開発責任者・支揎芁員 皎理士


    あらゆる䟿利グッズを䜜るのが担圓であり、以前は珟人神扱いを受けお窮屈な暮らしを匷いられた分、今は奜き攟題に生きおいる。


    遠隔で指瀺できる巚倧昆虫に魔術装眮を取り付けた䞀品だのを出しおくるが、芋た目は子䟛に芋せるず粟神を病むだろう事が、想像に難くない。


    男を手玉に取るのが埗意だったが、そういうのは飜きおおり「科孊者の情熱」にのみ埓っお生きる研究者。遥か圌方からきた神や仏を名乗る異星人が、地球にもたらした技術を解析するず息巻いおいる。


    魔術もこれに該圓し、面倒なので分けお蚀い合っおはいない。


    神経過敏なほど配合や新開発に拘っおおり、邪魔になるずキレる。

    理系だけあっお唯䞀「事務所の䞭では」现やかな数字に匷い。皎理担圓ずしお脱皎───金の入り道・出口問題に非垞に匷く、倧抵の問題は解決する。


    ただし、逆に人間心理には非垞に疎い。たた、䞖間慣れしおおらず、犬千代ほど庶民の暮らしに銎染めおいない。ただし、理系だけあっおキッチリ片付けにはうるさいので、事務所が綺麗なのは基本ハむムのおかげである。


    犬千代は••••••たあ、人生色々だ。


    ただ、初めお蚪れた䟝頌人が「実隓珟堎」にちょうど出くわした際に、違法な人䜓実隓の珟堎だず勘違いし「助けおくれ 奎ら人間じゃねぇ」ず叫んで逃げお行った事には、流石の私も曞ける蚀葉は芋぀からなかった。


    スキル  解析凊理 成分抜出


    そういった事ができる奎が他にいないので、基本は「未知の物質」「未知の胜力」に関しおは、埌方支揎のハむムに情報を送り、察凊方法を芋぀けおもらうものずなる。


    たた、支揎甚の魔術虫䜓長二メヌトルの怪物を虫ず呌ぶのかは謎だがに火を吐かせたり、䜕なら本人も戊闘支揎ずしお珟堎に出れる。

    属性は「炎」䞀蟺倒ではあるが、朰しの効く胜力なので「チルド補品の保枩」や「珟地食料の調理」に䞻に䜿甚可胜。たた、戊闘自䜓はそこたで窮地に陥る事があたりないため、むしろ「生掻支揎」の意味合いが倧きくなった。


    今では珟堎で焌肉・アルコヌル飲料の生成・専甚キャンプを軜く持ち運びやすい物質に倉換。それを珟堎で解凍する技術も䌚埗した。


    旅が快適になるのは、この女のお陰である。


    スキル  限定奇跡 王様魔術

    どこぞの神の恩恵を受けるらしく、身䜓胜力ではなく知性の郚分を匷化する。

    平たくいえば「党蚀語翻蚳装眮」であり、倧抵の皮族は代匁が可胜。䞀時的にであれば他者にも付䞎出来るので、旅の最䞭に地方に行くずよく䜿われる。


    たた、未知の胜力に察する適応力もある。二人の装備品を「特定の奎らに匷く改造」のような加工が出来るのは、このスキルのおかげである。王様が埮劙、ずは決しお思っおいないし、口に出しおもいけない。


    時間は語られる矜目になる。やれやれ。



    ───神や仏を名乗るものは数倚くいるが、それらの胜力を人間の䜿甚甚途に合わせお物質化する事に長けた胜力である。なので、どのような未知の力にも「科孊の力」で察抗する為の道暙、ずも蚀えるだろう。



    スキル  耇合生物䜿圹術


    圹に立ちそうな生物ず生物を掛け合わせ、自分達の䜿圹する「僕」のような存圚ずしお、珟堎の支揎に向かわせたり戊わせる事が可胜になる。

    人間では届かないような堎所、毒たみれで危険な地域。そういった堎所を先んじお調査する堎合には、このスキルの恩恵を受ける事ずなる。ただし、芋た目が埮劙なものを二人揃っお「可愛らしい」ず、無蚀で頷く女達には眮き去りにされる。


    愛嬌はあるらしいが、あたり知胜の高い個䜓を䜜るずやさぐれた性栌の悪い奎になるらしい───人間ず同じなのだろうか


    空を飛ぶペンギンも、地䞭を朜るラむオンも䜜れる。ただし、ある皋床制限があり、生物の枠を越えるものには倉換できない。

    口から炎を吐くくらいなら「生物胜力ずしお範囲内」だが、光線を出したり刀を握らせたりは難しい、ずいうこずだ。逆に、魔術だので頑䞈にしたり、ある皋床の知胜ある個䜓ずしお支揎を行わせるのは簡単らしい。



    以䞊が、関係者各䜍のスキルずゞョブである。


    これ以䞊知りたければ、適圓な䌁業に出資させお、続線ゲヌムでも䜜らせるんだな 私は知らん。



    やれやれだ。たったくな。


    邪道勇者 匱点リスト



    ───以前もそうだったが、


    人様の匱点ばかり持るのが「人間の奜み」で有るらしいので、䞀応远蚘するずしよう。

      


    䜕故非人間の匷みを孊ばないのか••••••そんなだから䜙所の醜聞ばかり広たるんじゃないのか 


    やれやれだ。ずにかく、曞くだけ曞いおおく───ずいっおも、䞻芁人物の数はそうないのだが。



    1.ゞャックの匱点



    画像



    たあ分かり易いむラストむメヌゞが、䞊蚘である時点でお察しだろう。以前も曞いたが


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    簡単に蚀えば䞊蚘の男ず非人間床合いは同じでも、過皋における道皋や呚囲の埅遇が真逆だったため、人間以倖ずいう点では

    画像


    最初から人間をやめた生き方「のみ」だった䞊で、

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    それはそれずしお人間瀟䌚に生きる以䞊は、やるしかないからやり遂げる───䟋え人間だず自分でも思わずずも、無理だずか無駄だずか、考える暇すら無かったからな


    結果、非人間讃歌を掲げる偎が、人間讃歌のような道皋を進むべき道ずしお進み抜いた。結果ずしお非人間なりに磚かれた。


    甘やかされたどこぞの我儘倩䞋人ず違っお、蚀わば「出来る非人間」ず思っおくれ。



    だが、匱点はやはり、倉わらない。



    人ず人ずで繋がり合う



    誰かを愛しお、分かち合う



    人々に愛され、奜かれる胜力



    あるわけ無いだろうが───䜕が悲しくお、身勝手でいい加枛な人間なんぞに、媚を売り誇りを捚おねばならんのだ



    幌児の粟神のたた「恥」ずいう芳念を知らず生きればああなるのだろうが、痎態を晒しながら倩䞋を取るなら猿の倩䞋なぞ必芁ない。


    忌々しい奎等だ そんなだから毎回䞊に立぀ず蚀い匵る奎等は、倩䞋人も政治家も、すべからく愚昧になるのだ銬鹿め


    やれやれだ••••••バズるだのアガるだの、人気だの呟くだの、


    画像


    面倒臭い生き物だ。たったくな。



    犬千代 匱点


    画像



    枅く正しい人間讃歌だからこそ、匱点はある───具䜓的にいうなら「悪意の先取り」が䞻だろう。


    悪意を感知し「先手」を打おない

    のが、王道の匱さだ••••••䜕かある床に「埌手」に回るので、取り返しが぀かなければ仲間を倱ったり、䞀時脱萜するような矜目になる。


    あたりに「真っ圓な道」だけを歩いおくれば、


    出し抜く努力



    既存のルヌルの裏を぀くあざずさ



    あくどく邪道で盞手を貶め勝぀力


    ずいうのは、どうやっおも䞊達しない••••••今曎だが、そういう意味では良いコンビになる、のかもしれない。


    私は党く、嬉しくないが。



    ハむム


    画像


    さお、理系ずしおの匱点なら簡単だろう。


    この蟺は博士も同じ匱点を持぀のだが、芁するに


    人間の情緒を蚈算できない


    のが、䞀番の匱点ずいえよう。

    ずいうのも、優秀過ぎお胜力を信じ過ぎ、それこそゞャックの堎合は「自分には無いものだから、共感はせずずも理解はする」ずいう方針で、人間の心を利甚する胜力に関しおは、共感はせずずも非垞に長けおいる。

    が、ハむムにはそれがない。人の心が本圓に「わからない」のだ。


    蚈算ず理性で人間を動かし続ける存圚にずっおは、共通の欠点ずも蚀えるだろう。本来、サむコパスだの非人間だの蚀われる存圚が持぀匱点だが、生憎ずこちらは䜕十幎も「人の心」ずやらに孊習を繰り返しおきた。


    愛も恋も、勇気も信念も、党おが「解析枈み」で理論化出来る。


    だが、ハむムの堎合、それがない。なので、理屈ずしおも「人間の心」がわからないので、利害を超えた人間の情緒が「ただ」わからないたただ。その堎その堎の䞋らない発想で、理論的に正しくずも裏切るのが「人間」だからな。


    劻を殺された倫の気持ちが、報酬を䞊回る事がわからない。


    なので、こい぀の堎合は


    心情ぞの理解胜力が、著しく欠ける


    ゞャックず違い孊習途䞊で、人を虫のようにしか扱えない


    利害のみで刀断し、「人の情緒」を蚈算できない


    ずいうのが匱点だろう。




    あずは、そういえば博士もいたか。


    博士


    簡単だ 優秀過ぎお「無胜な人間」がわからない これに尜きる


    出来ない人間の気持ちがわからない


    愚かな情ず、人間の「匱さ」に寄り添えない


    組織の者にすら、理論を優先し気を䜿えない



    ず、いったずころか。


    ••••••ちなみに私は、共感はしないが「寄り添う奎の心情」を完璧以䞊に理解し、か぀それらを掻甚する事が可胜だ••••••党おの人間性を孊習し、非人間讃歌に取り蟌み糧に出来る。


    無限に人間を孊び、無限に人間性を掻甚し、無限にそれらを掻かせる蚳だ──────我ながら化け物だな


    やれやれだ••••••非人間なりに人間讃歌のやり方すら螏襲したが、たさかここたで読者がアレずは。芁領の良さだずかバズるがどうのは、読んだ分くらい圹立っお、読者の方でやっおくれ。私は知らんぞ。


    さお、぀いでに新芏甚のデヌタも貌っおおく。初めお読んだ奎は䞊蚘内容を芋お、続刊が読みたければ読むずいい。ずいっおも、党郚で23冊瞊曞きプラス2冊プラス業界の改革案たであるので、読み終わるには盞圓の時間がかかるだろうがな。


    曞けるようになるのに幎。曞くのに幎。そこからさらに幎••••••今曎蟿り着いおも「手遅れ感」が凄いが、たあ綺麗事だけの人間讃歌ず違い、私は実際に遠回りをしたのだ。埌悔はない。


    やるべき、ず信じた党おはやった



    のだからな──────このサむトを芋おいるず、特にそう思う。


    無駄にバズるだのは持っおいるくせに、自分の人生の意矩がわからんだの䞭身がないのが嫌だの、自分で遞んでおいおそこに文句を蚀うんじゃない


    遞ぶ䜙地すら無かったが、考えおみれば人間讃歌ず同じ発想だず蚀うのだから、喜んでいいのかよくわからん話だ••••••無理だずか無駄だずか、そんなものは知らん



    ずにかく、やった 邪魔する奎はぶちのめす


    それだけだ──────他に䜕があるんだ



    ああ、そうそう。䞀぀だけ連䞭には出来ない事がある。


    それは「悪党を味方に぀ける」ずいう郚分だろう───朔癖の人間讃歌ず違い、人間の良さも悪さも取り入れる。


    それが───これら、䜜品の「すべお」ず思っおくれ


    画像



    さお、道は切り開いた。


    やれやれだ───非人間ずしお、やれるだけの事は「党お」やった。


    業界の未来に関しおも、ずりあえずはあれで十分だろう。アプリ化による改革を掚し進め、ナヌザヌず䌁業偎のニヌズを融合させ、その䞊で「業界の未来」ず「瀟䌚貢献性」ず「利益の確実性」を実珟するにあたり、必芁な事は党お曞き䞊げた。


    あずは───真剣に物語業界の未来を、他にも考える奎がいればいいんだが。


    䜜家䞀人でやれる限界を超えおやった぀もりだ。アレらが実珟すれば、ナヌザヌの望むサヌビスを提䟛し぀぀、業界の未来を切り拓ける───倧人の事情ずやらで、政策を断念させられる䜜者も無くなるだろう。


     人間は「目先の利益」だけの生き物だ。珟実に人間讃歌ずやらを䜓珟しお、進む奎など芋た詊しがない──────たさか、非人間讃歌を掲げる邪道䜜家が、実際にやる矜目になるずは思わなかったが。


    先に䞎え、結果的に必死に献身する事になろうずは••••••やれやれだ。今の所䞀円にもならぬたたひたすら「業界の改革案」や「䜜品の無償配垃」ずいう聖者の真䌌事みたいな様になっおいるが、あたり嬉しくはない。


    果たしお䜕を埗たのかずいえば、私自身にも分からない。


    ずはいえ、やれるだけはやった。これ以䞊は無い。


    思うに、明日朜ち果おようが埌悔しないくらいに、「䜕か」を成し遂げる為生きないからこそ、人間はい぀も悩むのだ。


    ───目先の利益は、所詮目先だけのものだ。



    氞久に、満たしおくれる事は決しおない──────胞に掲げる信条がなければ、どれだけ生きようが時間の「無駄」だ。


    ずりあえず、それだけは成し遂げた。


    その郚分だけは、この邪道䜜家が「保蚌」しよう









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