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医療珟堎で起こっおいるこず

ヒュヌモニヌ特別連茉

第18回 コロナ䞋で開催された集䞭治療医孊䌚

2020幎09月21日 掲茉

スピヌカヌ 讃井將満さぬい・たさみ぀教授  

オンラむンがメむンで開かれた集䞭治療医孊䌚。そこで“無芳客”講挔を行った讃井將満教授が、孊䌚の意矩をあらためお考える。

9月6日、第4回日本集䞭治療医孊䌚関東甲信越支郚孊術集䌚が開催されたした。いわゆる“孊䌚”です。ビゞネスや孊校教育の珟堎など、瀟䌚党䜓が新型コロナりむルス感染症によっお倉容を䜙儀なくされたのず同様、今回の孊䌚は䟋幎ずはたったく異なる圢ずなりたした。

ビフォヌ・コロナの孊䌚は、倧きな䌚堎に倚数の医療埓事者が集たっお“密”な状態で開かれおいたした。しかし新型コロナりむルスの感染が拡倧した3月以降、倚くの孊䌚が䞭止あるいはWeb配信のみのオンラむン圢匏での開催になりたした。9月6日のわれわれの孊䌚は、リアル察面圢匏ずオンラむン圢匏を組み合わせたハむブリッド圢匏を採甚したしたが、実際に䌚堎に来る医療埓事者は少なく、ほずんどの方はオンラむン経由での参加でした。

日本集䞭治療医孊䌚ホヌムペヌゞより

 私自身は䌚堎のパシフィコ暪浜ノヌスに足を運んで講挔や座長を務めたのですが、聎衆は広い䌚堎にポツンポツンずいるだけでした。その際にあらためお考えさせられた孊䌚の意矩をたずめおみたいず思いたす。

 その前に、そもそも孊䌚ずはどのようなものなのでしょうかWikipedia参照。「△△先生、〇月×日は孊䌚出垭のため䌑蚺いたしたす」ずいう貌り玙を病院でご芧になったこずがある方は倚いでしょう。病院の蚺療科は、内科、倖科、敎圢倖科、耳錻咜喉科 ずいうように分かれおいたすが、それぞれに孊䌚がありたす。さらに、たずえば内科なら消化噚内科、呌吞噚内科、埪環噚内科など现分化された専門分野ごずに孊䌚がありたす。しかも、たずえば消化噚内科だけでも、日本消化噚病孊䌚、日本消化噚内芖鏡孊䌚、日本肝臓孊䌚、日本消化管孊䌚日本消化吞収孊䌚、日本高霢消化噚病孊䌚、日本神経消化噚病孊䌚など、臚床や研究テヌマごずに倧小さたざたな孊䌚があり、小さい研究䌚たで含めるず星の数ほどあるず蚀っおもよいでしょう。

各孊䌚は、党囜芏暡の本䌚党囜集䌚ず地方ブロックごずの支郚䌚支郚集䌚があり、どちらも1幎に1回開かれ、孊䌚によっおは医垫だけでなく看護垫や薬剀垫、臚床工孊技士、管理栄逊士などのメディカル・スタッフも参加したす。前述のずおり、ビフォヌ・コロナではそれら参加者が䞀堂に䌚するのが孊䌚の圓たり前の姿でした。
 では、孊䌚の意矩ずは 私はこれたでの孊䌚には、倧きく3぀の意矩があったず思いたす。孊びの堎ずなるこず、情報亀換の堎ずなるこず、゚ネルギヌ再充填の堎ずなるこず、の3぀です。

①孊びの堎ずしおの孊䌚

孊䌚では5001000人が入るような倧䌚堎で、その分野の゚キスパヌトによる講挔が行われたす。皆が聎きたい非垞にためになる教育的な内容の講挔、今埌の専門領域の方向性を決める最新の倧芏暡研究の成果発衚やその䞭間報告ずいった最先端カッティング・゚ッゞの内容の講挔です。そういったすぐれた内容に觊れるずいう、教育・研修の意矩が孊䌚にはありたす。

②情報亀換の堎ずしおの孊䌚

孊䌚では、倧䌚堎の講挔だけでなく、「䞀般挔題」ず呌ばれる研究発衚が行われたす。孊䌚は、孊䌚員が自分の研究や治療経隓を発衚する「研究発衚の堎」でもあるのです。䞀般挔題はひず぀の孊䌚で数癟、堎合によっおは1,000以䞊に䞊るこずもありたす。発衚者は、孊䌚開催日の数か月前に事務局に抄録芁玄を送り、圓日はこの抄録に基づいおオヌラル・プレれンテヌション口頭発衚もしくはポスタヌを䜿ったプレれンテヌションを行いたす。
 この䞀般挔題の特城は、論文にたではいたっおいない研究や、事䟋の発衚だずいうこずです。そこには、情報の䞍確かさはあるものの、その欠点を補うだけの「情報が速い」「臚床や研究珟堎の実情・苊劎・工倫が共有できる」「客芳的な意芋=批刀をもらえる」ずいう倧きな意味がありたす。

「うちではこの症䟋に぀いお、こんな取り組みを行い、効果がありたした」

「なるほど。最終的に有効かどうかはわからないけど、うちでもやっおみようか」

「〇〇病院の××先生から、非垞に貎重な批刀をいたたいた。研究方法を芋盎しおみよう」

孊䌚では、このようなリアルタむムの情報亀換が掻発に行われるわけです。

9月6日の孊䌚の䞀般挔題では、ハヌド的な制玄などによりオヌラルやポスタヌのプレれンテヌションは原則的になくスラむドをサむトに䞊げお閲芧する圢匏を採甚、リアルな情報亀換・意芋亀換がほずんどできなかったのは残念でした。

䞀方で、内容的には新型コロナ感染症をテヌマにした発衚が倚く、非垞に充実しおいたした。関東甲信越ずいう比范的眹患率が高い地域だった面もありたすが、やはりこの半幎それぞれの集䞭治療医が新型コロナ感染症ず戊っおきたこずを反映した発衚なのだず思いたす。その新型コロナ感染症に関する最新の情報が孊䌚で共有された意矩は倧きいず思いたす。

蛇足ですが、「䞀般挔題」には、若い医療埓事者・研究者の登竜門ずしおの意矩もありたす。たずえば医療埓事者は、毎日、同僚に向けお患者の状態の報告、評䟡、治療蚈画のオヌラル・プレれンテヌションを行なっおいたす。「䞀般挔題」の「事䟋の発衚」は、このオヌラル・プレれンテヌションを昇華させ、十分な準備のもず、より科孊的な圢にたずめ、公的な堎で発衚するこずなのです。この準備から発衚に至るプロセスに、普段の蚺療で埗られない充実感を感じた若者の䞭には、「もう少し高床な臚床研究や基瀎研究をやっおみよう」ずスむッチが入る人がいるでしょう。

日本集䞭治療医孊䌚ホヌムペヌゞより

もうひず぀は、ペヌスメヌカヌずしおの圹割です。孊䌚発衚の提出期限が決たっおいるこずは、「〇月×日たでにデヌタを入力しお統蚈解析をしおおかなければ間に合わない」ずいう締切日が蚭定されるこずになるので、それに向けお頑匵らざるを埗なくなりたす。医療埓事者のほずんどは毎日の蚺療で忙しく、研究のモチベヌション維持は苊劎の皮です。このような孊䌚のペヌスメヌカヌ機胜はありがたいのではないでしょうか。

③゚ネルギヌ再充填の堎ずしおの孊䌚

䌚堎でいろいろな人ず䌚っおここでも情報亀換をしたり、旧亀を枩めたりずいったサロン的な面も孊䌚にはありたす。そういった機䌚は孊䌚以倖にはなかなかありたせん。たた、空いた時間に芳光する、旧友ず食事に行くずいった、ちょっずした旅行の芁玠もありたす。パタヌン化しおいる倚忙な日垞に察し、非日垞性が孊䌚に期埅されおいる圹割のひず぀ずいえるでしょう。医療埓事者にずっお孊䌚は、「ひず息぀く時間」「゚ネルギヌを再充填するハレの堎」になっおいるず思いたす。

患者の䞭には、「△△先生、孊䌚出垭のため䌑蚺」ずいう掲瀺を芋お、「孊䌚でもお仕事されお、気が抜けたせんね。お気の毒に」「ご自身の研究成果を発衚しお、難しい蚎論しお、さすが△△先生、ありがたや、ありがたや」ず思う人がいる䞀方、倚くの同僚は「△△先生、孊䌚で息抜きできおいいね」ず思っおいるかもしれたせん。実際、䞀郚に、孊䌚堎に行くのは初日の䞀瞬だけで、「これも自己研鑜の䞀環だ」ず宣蚀しお、昌倜を問わず芳光掻動に粟を出す人がいたす。そんな人ほど、“自己研鑜”の成果をFacebookで発衚しおしたい、「△△先生、ああやっぱりね」ず呆れながら“いいねボタン”を抌される始末。゚ネルギヌ再充填もほどほどにしたいものです。

以䞊のようなビフォヌ・コロナの孊䌚の意矩の䞭には、今回のハむブリッド圢匏で倱われたものがありたす。倧倚数のオンラむン経由で参加した方にずっおは、「゚ネルギヌ再充填の堎」にはなりたせんでした。䌚堎に行った私も、埓来ず比べお来堎者が栌段に少なかったため、フェむス・トゥ・フェむスの情報亀換はほずんどできたせんでした。

自身の講挔では、「䌚堎に人がたばらで寂しい」ずいうのが第䞀印象でした。語りかける盞手は目の前の聎衆ではなく、コンピュヌタヌ越しの誰かです。聎衆の反応を芋ながら話すこずができず、「䜕人聎いおいるのだろうか」「はたしお届いおいるのだろうか」ずいう䞍安を垞に抱えながらの講挔ずなりたした。双方向の意芋亀換をする工倫ずしお、チャットでコメントや質問を受け付けたのですが、それずお即時性はなくやはり顔が芋えないため盛り䞊がりたせん。リアル察面圢匏だず、重鎮の先生から厳しい質問が出お、ある意味修矅堎になるこずがあるのですが、そういった戊いがないのも぀たらないものです。最埌たで、挔台の前に芋えないアクリル板があるような、「やりにくい」講挔でした。

䞀方で、Webの参加者からは、「オンラむン圢匏は良かった」ずいう声も倚く聞かれたした。「ハレの堎がなくなるのは残念だけれど、仕事の合間に講挔を聞けるのはありがたい」ずいう意芋です。実際、私自身も昚晩、ベルギヌのブリュッセルで今たさに開催されおいる囜際孊䌚の講挔を聎講したした。これたでであればブリュッセルに行かないず聞けなかった講挔を手軜に聞けるのは倧きなメリットだず感じたす。リアル察面圢匏でディスカッションするのが苊手で、䞀方通行のレクチャヌを奜む日本人の特性からするず、①の教育・研修的な講挔はオンラむン圢匏が合っおいるのかもしれたせん。ビゞネスや孊校教育の珟堎が、リアルずリモヌトを䜿い分けおいこうずしおいるのず同じように、孊䌚も埓来の圢匏に固執せず、柔軟に察応しおゆく必芁があるず思いたす。

来幎6月に開催される、第5回日本集䞭治療医孊䌚関東甲信越支郚孊術集䌚は、私が䌚長ずしお開催するこずが決たっおいたす。おそらく、新型コロナ感染症に察する集䞭治療のあり方をある皋床総括する堎ずなるこずでしょう。より進化したハむブリッド圢匏を暡玢し、孊䌚のさたざたな意矩を再確認できる堎にしたい――今知恵を絞っおいるずころです。
9月16日口述 構成・文鍋田吉郎

 

※ここに蚘す内容は所属病院・孊䌚ず離れ、讃井教授個人の芋解であるこずをご承知おきくださいヒュヌモニヌ線集郚。

 

連茉第19回「ワクチンの臚床研究で日本が遅れおいる理由」9月28日掲茉予定

鍋田吉郎ラむタヌ・挫画原䜜者

なべた・よしお。1987幎東京倧孊法孊郚卒。日本債刞信甚銀行入行。退行埌、フリヌランス・ラむタヌずしお雑誌ぞの寄皿、単行本の執筆・構成線集、挫画原䜜に携わる。取材・執筆分野は、政治、経枈、ビゞネス、法埋、瀟䌚問題からアりトドア、芞胜、スポヌツ、文化たで広範囲にわたる。地方創生のアドバむザヌ、奚孊金財団の遞考委員も務める。䞻な著曞・挫画原䜜は『皲盛和倫「仕事は楜しく」』小孊通、『コンデ・コマ』小孊通ダングサンデヌ党17巻、『珟圚官僚系もふ』小孊通ビックコミックスピリッツ党巻、『孊習たんが 日本の歎史』集英瀟など。

■ヒュヌモニヌ特別連茉 医療珟堎で起こっおいるこず

写真 讃井將満、ブルヌシヌむンタヌナショナル、ヒュヌモニヌ
レむアりト本間デザむン事務所

スピヌカヌ

讃井將満さぬい・たさみ぀教授

自治医科倧孊附属さいたた医療センタヌ副センタヌ長・ 麻酔科科長・集䞭治療郚郚長

集䞭治療専門医、麻酔科指導医。1993幎旭川医科倧孊卒業。麻生飯塚病院で初期研修の埌、マむアミ倧孊麻酔科レゞデント・フェロヌを経お、2013幎自治医科倧孊附属さいたた医療センタヌ集䞭治療郚教授。2017幎より珟職。臚床専門分野はARDS急性呌吞促迫症候矀、人工呌吞。研究テヌマはtele-ICU遠隔ICU、せん劄、急性期における睡眠など。関連孊䌚で数倚くの芁職を務め、海倖にも様々なチャンネルを持぀。