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夏の夜に残った、ふたつの『怖い』第2回アカリウム企画『夏の肝試し』審査を終えて

みなさん、こんばんは🌙
noteが大好きな、雪綴ゆきです。

いつも、わたしのnoteを読んでくださり
本当にありがとうございます。


第2回アカリウム企画『夏の肝試し』

審査員として
たくさんの作品を読ませていただきました。

ひとことで「ホラー」といっても
その怖さはひとつではありません。

幽霊そのものが怖い作品もあれば
人の心が怖い作品
読み終えてから背中へ忍び寄ってくる作品もある。

今回の審査で、改めてその奥深さを感じました。


実話部門大賞

なごみ ひとしさん
『消えた名前と、順番に訪れる災い』

最初に強く惹かれたのは
「5人の名前が消えていた」という出来事です。

それだけでも十分に不気味なのに
この作品の本当の怖さは、そのあとにあります。

ひとり、またひとり。

あの夜を境に、仲間たちが順番に事故へ遭っていく。
そして最後に残されるのが、自分。

「次は自分なのか」
という恐怖が読者にも
少しずつ近づいてくる構成が、とても印象的でした。


怪異だったのか、偶然だったのか。

最後まで答えを断定しないからこそ
実話ならではの生々しさが残ります。

読み終えたあと、心霊スポット
という言葉の向こう側に、本当に踏み込んでは
いけない場所があるのかもしれない。

――そんな感覚が、しばらく消えませんでした。


創作部門大賞

よしまるさん
『廃トンネルの呻き』

こちらは、王道の肝試しホラーでありながら
恐怖へ入っていくまでの積み重ねが
とても丁寧な作品でした。

始まりは、心霊動画を「ヤラセだろう」
と笑う大学生たち。

そこから、動画の削除、蝉の声が消えた山道
焦げた臭い、闇の中から聞こえる呻き声――。

日常から少しずつ足場がなくなっていくように
気づけば読者まで廃トンネルの奥へ連れていかれます。


特に印象に残ったのは、恐怖の正体が
ただ「襲ってくるもの」ではなかったこと。

怖い。
けれど、その奥には哀しさがある。

その一滴が加わったことで
怪異の姿だけでは終わらない余韻が残りました。

本格的なホラー小説は初めてとのことでしたが
そうとは思えないほど
王道の怖さをまっすぐ楽しめる作品でした。

今回、たくさんの作品を
読ませていただいて感じたのは
「怖い」という感情にも
それぞれの書き手の色があるということです。

叫びたくなる怖さ。
振り返りたくなくなる怖さ。

そして、画面を閉じたあとに
ふと思い出してしまう怖さ。

どれも、物語だからこそ灯せる暗闇なのだと思います。

なごみひとしさん、よしまるさん
大賞受賞おめでとうございます。

そして、ご参加くださった皆さま。
素敵な夏の夜を、ありがとうございました。

審査員として皆さまの物語に触れられたことを
とてもうれしく思います。

この夏に出会ったいくつもの「怖い」が
これから生まれる新しい物語へ
また静かにつながっていきますように。

雪綴ゆき


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