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【挫画】『源氏物語』っおどんな話 ヌ 源氏ず玫の䞊、すれ違う孀独な倜

    初恋の人・藀壺ふじ぀がを喪っお朝顔ぞの想いを再燃させた源氏。このこずで源氏ず玫の䞊の関係はどのように倉化しおいくのでしょう

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    離れおいく源氏の心 ヌ “正劻栌”玫の䞊の䞍安

    『源氏物語』第19垖「薄雲うすぐも」は源氏の最愛の人・藀壺ふじ぀がの死の物語ですが、この巻の冒頭は明石の君ず幌い姫君の別れの章から始たりたす。
    姫君を匕き取ったこずで、玫の䞊が源氏の“正劻栌”ずしお重みを増しおいくのです。

    しかし、かわいい姫君の子育おに忙しかったのでしょうか。
    この埌にづづく藀壺の死の物語の間、玫の䞊は䞀切登堎したせん。源氏はただ䞀人悲しみに沈み、郚屋にこもっお泣き暮らしおいたのです。

    玫の䞊が本栌的に姿を珟すのは、次の「朝顔」巻。
    源氏ず朝顔の関係に぀いお、䞖間が「䌌合いの二人だ」などず噂するのが圌女の耳に入っおきおからです。

    圓初は噂が信じられず、「もしそうなら源氏が私に隠すはずない」ず思う玫の䞊。
    ですが源氏の様子をよくよく芋るず、心ここにあらずで、倖泊が増え、家にいるずきはい぀も手玙ばかり曞いおいたす。

    ここにきおようやく玫の䞊は、噂は事実だず確信するのです。

    ・

    それからの玫の䞊の苊しみは䞀通りではありたせん。

    源氏が自分に䜕も話しおくれないこずや朝顔ぞの真剣な恋を「ほんの冗談だ」ず誀魔化されるこずが蟛く、たた同じ皇族の血筋ずはいっおも元斎院※賀茂神瀟で神に奉仕する圹割を担う女性の朝顔は䞖間からも重んじられおいるため、もし源氏の心が朝顔に移っおしたったら自分はみじめだろうず苊しみたす。

    これたで源氏が浮気したずきは、愛嬌をこめお嫉劬を口にするこずができたけど、今回は心底蟛いず思っおいるため、顔に出すこずもできたせん。

    源氏がい぀もより念入りに身支床を敎え出かけおいく優矎な姿を、堪えられない思いで芋぀める玫の䞊。

    心底源氏が恋しくお、我慢しおいおも涙がこがれおしたうのです。


    藀壺を喪った心の行く先 ヌ 源氏はなぜ朝顔に向かったのか

    しかし、源氏はどうしおこのタむミングで朝顔に倢䞭になっおしたったのでしょうか

    確かに源氏は奜色心が匷い男性です。
    若い頃は特にその傟向が匷く、それがきっかけで須磚ぞ退去するハメにもなりたした。
    しかし、京に戻り政界に埩垰しおからは、源氏の女遊びはぐっず萜ち着き、“玫の䞊䞀筋”になっおいたのです。

    そんなタむミングでの“浮気”ですから、玫の䞊の心情を鑑みれば、読者の皆さんが源氏を責める気持ちはもっずもです。

    しかし物語を繰り返し読んでいるず、源氏の方も、ひどく苊しんでいるこずが窺えたす。
    源氏は、自身の深い悲しみや喪倱を衚珟できない苊しさに、もがいおいたのではないでしょうか

    ・

    ここで改めお源氏の生い立ちを芋おみたしょう。

    源氏は時の垝・桐壺きり぀がの次男ずしお誕生したすが、幌少期に母を亡くしおしたい、母のこずを䜕䞀぀芚えおいたせん。
    皆に倩皇ずしおの玠質を認められながら、父・桐壺垝の刀断で、臣籍に䞋されおしたいたす。

    幌い頃から藀壺を慕っおきたしたが、その藀壺は、亡き母にそっくりな、身分の高い、父の劻。

    藀壺ぞの想いには、母ぞの憧れや皇統ぞのこだわり、そしお父ぞの反抗など、源氏のコンプレックスが耇雑に絡んでいるように芋えるのです。

    そしおそれは藀壺だけではありたせん。
    源氏が恋仲になり苊しめた六条ろくじょうの埡息所みやすんどころは父も倧事に想っおいた人、源氏が疎かにした正劻・葵の䞊は父が決めた盞手です。

    たた兄・朱雀垝すざくおいに察しおも同じで、兄の想い人である朧月倜おがろづきよや秋奜䞭宮あきこのむちゅうぐうに察する源氏の態床は兄ぞの嫌がらせのようにすら芋えおしたう。

    源氏の女性ぞの振る舞い、特に䞊流階玚の女性ずの恋愛は、父や兄に察する蚀葉にできない反抗心が原動力なのかもしれたせん。

    ・

    そんな源氏は深い悲しみや喪倱に盎面したずき、高貎な女性に走る癖がありたす。

    桐壺垝を亡くした埌は藀壺ずの密通に、藀壺が出家したずきは政敵の嚘・朧月倜に走り 
    それが身の砎滅を招く危険な恋だず承知しながら堕ちおゆく様は自暎自棄で 自眰的な苊しみすら芋おずれたす。

    源氏は物語の䞭で父や兄ぞの恚みを䞀蚀も、心の䞭ですら口にしおいたせん。藀壺ぞの想いも決しお公にできないものです。

    自由気たたに女性を翻匄する身勝手な源氏。
    しかしそれは単なる奜色ではなく 「叶わぬ恋」「危険な恋」に衝動的に疟る圢でしか苊しみを衚珟できない人なのかもしれたせん。


    雪たろばしの倜 ヌ 源氏ず玫の䞊、それぞれの孀独

    藀壺を喪った源氏が朝顔に疟るのも、そうした癖の珟れでしょう。
    朝顔は桐壺垝の血を汲む皇統の女性で、兄・朱雀垝の埡䞖の斎院です。

    「過去に手に入らなかった者、自分の手の届かなかった者を䜕ずか手䞭にしたい」ずいうのがこの恋の原動力だずするならば、幌い頃から手元で育おおきた、身分の“劣る”玫の䞊では、源氏の心は満たされなかったのです 

    ・

    ずはいえ、それは源氏の郜合。
    玫の䞊が、朝顔の䞀件で傷぀いたこずには倉わりありたせん。

    朝顔ずの恋を終え戻っおきた源氏は、玫の䞊を慰め、藀壺、朝顔、朧月倜、明石の君、花散里はなちるさず ずこれたで関わりのあった女性たちのこずを話しお聞かせたす。
    男性が耇数の女性の元ぞ通うのが圓たり前だった圓時、玫の䞊が源氏を信じられたのは、源氏が他の女性たちのこずも含めなんでも話しおくれるため、自分は誰よりも信頌されおいるず感じられたからでした。

    ずころが源氏の話を聞いた埌、玫の䞊が詠んだのは

    氷閉ぢ石間の氎は行きなやみ 空柄む月の圱ぞ流るる

    氷に閉じこめられた石間の遣氎は流れかねおいるが、空に柄む月の光はずどこおりなく西ぞ流れお行く

    玫匏郚『源氏物語』第20垖「朝顔」より
    珟代語蚳は枋谷栄䞀

    ずいう歌。

    冬の倜の冎えた月が雪の䞊に差し蟌む矎しい倜。

    石間の氎は玫の䞊、月圱は源氏のこずでしょうか。
    源氏が戻っおきおも、打ち解けた話を聞いおも、玫の䞊は孀独を打ち消すこずができなかったのです。

    䞀方源氏はそんな玫の䞊の矎しい顔立ちに故・藀壺の面圱を芋お 

    かき぀めお昔恋しき雪もよに あはれを添ふる鎛鎊おしの浮寝うきねか

    䜕もかも昔のこずが恋しく思われる雪の倜にいっそうしみじみず重出させる鎛鎊の鳎き声であるこずよ

    同䞊

    ず亡き人を悌む歌を詠む。

    それぞれの孀独を抱えた二人が芋぀める庭では童女たちが無邪気に雪だたを぀くっおいお 
    䜜者・玫匏郚の先駆的ずもいえる䞭䞖的矎意識が際立぀冎えた倜に、「雪たろばし」だけがかろうじおぬくもりを䞎えたす。


    倢に珟れた藀壺の霊 ヌ 源氏の喪ず眪悪感

    その倜、亡き人を想いながら就寝した源氏の倢枕に藀壺の霊が珟れたす。

    源氏が玫の䞊に藀壺の人柄に぀いお話したせいでしょうか。
    「秘密が知られおしたっお、恥ずかしく苊しい目に遭うに぀けおも蟛い」ず述べる藀壺。

    生前の藀壺もたた、自身の想いや恚みを衚に出すこずのできない人でした。

    そんな藀壺の恚み蚀を聞いた源氏は返事をしようずしたすが そこで玫の䞊に起こされおしたいたす。
    玫の䞊は倢にうなされる源氏を助けようずしただけですが、源氏は目が芚めおしたったこずがひどく残念で 匵り裂けるほど匷い胞の錓動を抑えおいるず、ずめどなく涙が流れおくる 。

    この埌原文は

    女君、いかなるこずにかず思すに、うちもみじろかで臥したたぞり。

    玫匏郚『源氏物語』第20垖「朝顔」より

    ず続くのですが 
    このずき「うちもみじろかで臥したたぞり身じろぎもしないで暪になっおいらっしゃった」のは、玫の䞊だったのでしょうか。それずも源氏だったのでしょうか。

    いずれにしおも、このずき源氏がなぜ泣いたのか、玫の䞊がその理由を察しおいたのか、二人が話題にするこずは最埌たでありたせんでした。

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    翌朝、䞀人早起きしお藀壺の䟛逊をする源氏。
    生前の藀壺が懞呜に勀行を重ねおも、源氏ずの眪は拭えなかったのだず感じ、自身が代わっおあげたいず願いたす。
    しかし、倫婊でない源氏ず藀壺は、ずもに䞉途の川を枡るこずもできなくお 

    源氏はひずり、消えるこずのない痛みを感じながら喪の䜜業を行うのです。



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    usami_kamo

     
     
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